P『アイドル最大の作戦』をプレイする 第1話 (82)

これは約一年半前に投稿したSS、 P「ガイアセイバー アイドル最大の作戦」の焼き直しです

ゲームとして発売された「アイドル最大の作戦」を、Pと小鳥さんがツッコミながら遊びます

もはや何次創作かわからないレベルになっていますが、ご容赦ください

巷ではアレな評価のガイアセイバーですが、自分はそういうアレな面も含めて好きなゲームですw



それでは、開始します!

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1412655143

小鳥「プロデューサーさん! 今、お暇ですか?」

P「事務仕事は一段落しましたけど、何か?」

小鳥「それなら今からこのゲーム、一緒に遊びません?」

P「お? これってもしかして?」

小鳥「そうです! この間発売されたゲーム『ガイアセイバー アイドル最大の作戦』です!」

P「我が765プロのアイドルがガンダムとか仮面ライダー、ウルトラマンに変身して戦うRPGですよね?」

小鳥「そうです! しかもアイドルはフルボイス! 夢のコラボとは、まさにこのことですね!」

P「俺、発売前はスゴい興味あったんですよ。どんなに夢に満ちたゲームなんだろうって!」

小鳥「プロデューサーさん! やりましょう! 今すぐやりましょう!」

P「うーん、でもなあ……」

P「このゲーム、噂で聞いたんですが――」

小鳥「プロデューサーさん!」

P「は、はい!」

小鳥「実際にやってみないと、本当にクソゲーかどうかなんてわかりませんよ!」

P「こ、小鳥さん! そんなにはっきり言わなくても! 一応身内が出てるのに!」

小鳥「だから、遊んでからはっきりさせましょう! ね! ね!!」

P「わ、わかりましたわかりました! わかりましたって!」

小鳥「うふふ、決まりですね!」

P「やれやれ……。ま、いっか。俺もなんだかんだで、興味あるしな……」

小鳥「それじゃあさっそくスイッチオーン!」ガチャ

P『その闘いは、突如として始まった』



P「え、俺!? いきなりナレーション俺!? ってかこの声、俺!?」

小鳥「確かに似てますねー。何でも、有名な声優さんにお願いしたみたいですよ?」

小鳥『やっぱりアイドルが活躍するゲームには、プロデューサーがいないと!』

小鳥「って言うのが、先方のお話だったみたいです」

P「そ、そうなんですか……。あまりにも似すぎててビックリしましたよ……」




P『ジオン軍の仕掛けた電光石火の攻撃は』

P『地球連邦をはじめとする、全ての防衛力を無力化した』



P「ジオン軍って確か、ガンダムに出てくる敵……だったかな?」

小鳥「そうですそうです」

P『時、同じくして』

P『ショッカーのテロ作戦』

P『宇宙人の侵略』

P『ジオンの出現』

P『さらには津波、地震、竜巻』

P『あらゆる災いが、地球を襲った』



小鳥「いきなり地球、大ピンチですね……」

P「ショッカーってのは、仮面ライダーの敵でしたっけ?」

小鳥「プロデューサーさん、意外に知ってますね」

P「まあ、子供の頃に少し見てたんで。それにしても……」

小鳥「どうかしましたか?」

P「ジオンが出現する前に、ジオン軍が攻撃を仕掛けてませんでした?」

小鳥「あ」

P『ついには、ジオン軍によるコロニ―落としが強行された』

P『今の地球には、これを阻止する力は残されていなかった……』



P「コロニーってのは……えーっと……?」

小鳥「ガンダムに出てくる、宇宙にある人口居住地のことですよ」

P「うわあ……。えげつないことするなあ……」



P『アイドル』

P『彼女らは、決して闘っていなかったわけではない』

P『あまりにも強大な敵の前に、アイドルひとり一人の『力』は』

P『あまりに、無力だったのだ……』



P「待て待て待て! ちょい待て!」

P「どーしてアイドルが戦ってんだよ!」

小鳥「プロデューサーさん、細かい所を突っ込んだら負けですよ!」

P「だって! だってどー考えてもおかしいじゃんこんなの!」

小鳥「アイドルイコールロボット! な世界のアニメもあったじゃないですか!」

P「む、むうぅ……!」

小鳥「確か名前は、ゼノグラ――」

P「わかりましたわかりました! 確かに小鳥さんの言う通りです!」

小鳥「うふふ! わかれば結構です」



P『地球のピンチは、765プロダクションでもキャッチされた』

P『それを受け、765プロ社長、高木順二朗は、直ちに行動を起こす』



P「え、社長も出てるの!?」

小鳥「どうしても出演したくて、熱烈に志願したらしいですよ」

P「へ、へえぇ……」

P『アイドルを束ねる組織、『同盟』を作るために!』



P「同盟……ですか」

小鳥「同盟……ですね」

P「何かこう……もう少し、組織の名前に捻りがあっても――」

小鳥「あ、プロデューサーさん! タイトルロゴが出ましたよ!」



   『ガイアセイバー アイドル最大の作戦』



P「うーむ……。気のせいか、不穏な香りがぷんぷんと……」

小鳥「まあまあ! とりあえず、初めてみましょうよ!」

P「……そっすね。えーっと、ニューゲームニューゲーム、っと」ポチッ

P『戦いが始まって2ケ月余り』



P「って、また俺かよ! 俺、いつまでナレーションしてんだよ!」

小鳥「役得ですね、プロデューサーさん!」

P「アイドル目当てで買った人、この導入で大丈夫なのかな……?」



P『ジオン軍の攻撃は留まることを知らず』

P『ついには連邦軍本部ジャブローに、総攻撃を仕掛けた……』

P『ジャブローは、地球における連邦軍最重要基地である』

P『ジャブローが落ちれば、地球の連邦軍は』

P『戦力のほとんどを失う事になる……』



   『第1話 FROM THE DAY AFTER』

P「のっけから、ハードな展開だなぁ……」

小鳥「お、画面が切り替わりましたよ」



   【ジャブロー 戦闘地域】

   ドガンドガンドガンドガン

春香『うう……。敵の攻撃が、こんなに激しくなるなんて……』



小鳥「来た! 春香ちゃん来た! ちゃんとボイス付きですよ!」

P「最初に出てくるアイドルは春香か。ま、無難な線だな」

   バズン!

春香『しまった! 当たっちゃった!?』



小鳥「春香ちゃんが乗ってるの、ガンダムかしら?」

P「そうみたいですね。春香はガンダムのパイロット役なのか」

小鳥「アムロ・レイ的ポジションですね、きっと!」



春香『このままじゃまずい……。いったん基地に戻らないと!』

春香『もう少し頑張って、ガンダムF-91!』



小鳥「F-91ですか! このガンダム、スタイリッシュでカッコ良いんですよねー!」

P「ふーむ。何となくだが、千早には聞かせたくない名前だな……」

   【ジャブロー基地 格納庫】

春香『エンジンの調子がおかしいです! すぐに直してください!』

メカニックA『春香大尉、司令官がお待ちです』

春香『えっ、司令官さんが?』

メカニックB『急いで、司令官室に行ってください』

春香『司令官室ですね? すぐに行きます!』



小鳥「春香ちゃん、いきなりピンチな展開ですね」

P「お、操作できるようになったぞ。とりあえず、指令室に行けばいいのかな?」

いったん中断します

それでは少しだけ再開します

   【ジャブロー基地 司令官室】

春香『失礼します、司令官さん』

基地司令『春香大尉……』

春香『ごめんなさい……。私一人だけじゃ、いつまで食い止められるかどうか……』

基地司令『ジャブローがここまで攻撃されるとは、思ってもみなかった……』

春香『基地でケガをした人たちの避難状況、どうなってますか?』

基地司令『ジャブローの人間は、ホワイトベースに乗せている』



P「この世界の春香、大尉なんですね」

小鳥「大出世ですね、大出世!」

P「ホワイトベースってのは……ええと。聞いたことはあるんだが……」

小鳥「ガンダムに出てくる戦艦の名前です!」

P「……詳しいですね、小鳥さん」

小鳥「乙女のたしなみですよ、プロデューサーさん!」

基地司令『キミはホワイトベースを守って、無事に脱出させてくれ』

春香『はい。何とか頑張ってみます』

基地司令『それとこの『光ディスク』を、765プロの秋月律子君に届けてほしい!!』

春香『律子さんにですか?』

基地司令『敵についての、重要な情報が入っているのだ!』

春香『わかりました。必ず届けます!』

『光ディスク』を手に入れた!!



P「765プロの話題も出てきましたね」

小鳥「律子さんがいるって言ってましたよ。話の流れ的に、社長もいそうですけど」

P「さて、次はどうすればいいんだ?」

小鳥「もう一回、格納庫に戻ってみたらどうでしょう?」

   【ジャブロー基地 格納庫】

春香『すぐに出ます!』



小鳥「ビンゴ! イベントが起きましたね!」

P「うーん、さすがですね小鳥さん」

小鳥「ピヨピヨ!」



メカニックA『まだです! メンテナンスをしないと、F-91は使えませんよ!』

春香『それでも敵を防がなきゃ! お願いです!』

メカニックB『戦闘中に動かなくなっても知りませんからね!』

春香『ありがとうございます! ごめんなさい、メカニックさん!』



小鳥「決死の覚悟の春香ちゃん! 燃えますねー!」

P「ノリノリですね、小鳥さん」

小鳥「こういうのは、楽しまなくちゃ損ですよ!」

春香『ボロボロでも、何とかしないと・・・』

  ドガンドガンドガンドガン

春香『きゃっ――』



P「お、敵襲かな? ロボットっぽいのが侵入してきたぞ」

小鳥「あれは……ザクとグフかしら? ってことは、乗ってるのは……」



コズン『ラル大尉! 新型のガンダムです!』

春香『えっ、敵!? もうここまで来ちゃったの?』

アコース『新型のガンダムか!? こいつを仕留めれば、エースパイロットになれるぜ』

ランバ・ラル『新型とて恐れることはない。モビルスーツの闘いは、パイロットが決めるのだ!』

春香『そんな……。3体もいるなんて……!』

P「小鳥さん。今出てきた連中、知ってますか?」

小鳥「ガンダムの敵ですよ! ランバ・ラル以外の二人は、かなり地味ですけど!」

P「ふ、ふぅん……。敵は普通にガンダムとかのキャラなんだな……」

小鳥「さすがに人気アイドルに、敵役をやらせるわけにはいかなかったんじゃないですか?」

P「ま、そりゃそうですね」

小鳥「それと残念ながら、敵にはボイスがついてないみたいです」

P「微妙に中途半端なことを……。でもまあ、これはしょうがないのかな?」



ランバ・ラル『アコース、コズン! ひるむなよ!』


グフ、ザクA、Bが現れた!



小鳥「おっ! いよいよ初戦闘みたいですよ!」

P「えーっと、どうすりゃいいんだ?」

小鳥「使える技が、いくつか選べるみたいですね」

P「お、本当だ。それじゃ、ヴェスバーってのをザコっぽいのに使ってみるか!」

ザクA『Fire!』

春香『きゃあっ!』

   春香に8のダメージ!

ザクB『Fire!』

春香『あああっ!』

   春香に7のダメージ!

グフ『Attack!』

春香『うあっ!』

   春香に32のダメージ!



小鳥「えっ!? 強っ!」

P「おいおいおいおい! 春香のHP、残り一桁になっちゃったぞ!」

小鳥「だ、大丈夫です! 次はこっちの攻撃です!」



春香『このヴェスバーならっ! ノーマルシュート!』

   ザクAに33のダメージ!



P「って、倒せてないじゃないですかー!?」

小鳥「あ、あるぇー!?」

春香『出力が上がらない……。このままじゃ……!』

シュンッ

P『だいじょうぶか、春香!』

春香『その声は……プロデューサーさん!』



P「お、俺!? 俺が瞬間移動して来た! 出番、ナレーションだけじゃなかったのか!」

小鳥「なるほど! さっきのは負けバトルだったんですね!」

P「いきなり初戦から負けバトルですか……」

小鳥「ま、まあ、そんなに珍しいことじゃないですよ! FF某もそうでしたもん!」



あずさ『春香ちゃん、ここは私たちにまかせて!』

雪歩『ボロボロのガンダムF-91じゃ、さすがに無理だよぉ』

春香『あずささんに、雪歩も!』

小鳥「あずささんと雪歩ちゃん、キター!」

P「この流れだと、全員で戦いますよね? みんな、ガンダムに乗るのかな?」



あずさ『行きます!』カチッ

雪歩『レオオオォォォォ!』



P「おお、ウルトラマンに変身したぞ!」

小鳥「あずささんが初代ウルトラマン、雪歩ちゃんがウルトラマンレオですね!」

P「ウルトラマン……レオ?」

小鳥「キック技が得意なウルトラマンですよ!」

P「うーん……。聞いたことがあるような、ないような……」

小鳥「……まあ、結構マイナーかもですけど」

P「何かこのゲーム、妙にマイナーキャラを推している気がするんですが?」

小鳥「プロデューサーさん、戦闘始まってますよ! ほら、コマンドコマンド!」

P「おっとっと。それじゃ、あずささんは光線、雪歩はキック、っと……あれ?」


小鳥「どうかしましたか?」

P「戦闘メンバーに、俺がいないんですけど」

小鳥「……あら、本当」

P「……ま、いっか。決定、っと」



あずさ『ええいっ、アタック光線!』

  ザクAに45のダメージ! ザクAを倒した!

雪歩『キックですぅ!』

  ザクBに38のダメージ! ザクBを倒した!

戦闘に勝利した!



P「お、ボスが残ってるのに戦闘が終わったぞ」

小鳥「これもある意味、イベント戦闘だったみたいですね!」

   ドカーンドカーン

ランバ・ラル『アコース! コズン! 二人がやられるとは!』

P『さあ、どうする? アンタも来るかい?』



P「おお、何だか偉そうだな俺! さっき何もしてないのに!」

小鳥「……そうですね。てっきり一緒に戦うのかと思いましたケド」



ランバ・ラル『しかし、まだ負けてはいない』

P『何だと?』

ランバ・ラル『ジャブローは間もなく消えさるのだからな!』

   ピョン ダッ



P「あ、逃げた!」

小鳥「しかも今、プロデューサーさんの頭の上を飛び越えていきましたね」

P「……確かに! さっきから役立たずだぞ、俺!」

雪歩『逃げてくれたみたいですぅ』

春香『助かりましたあずささん、雪歩。でも、どうしてここに?』

あずさ『私たちは、社長の命令でここに来たのよ』

P『春香、遅くなってすまん。ジャブローのピンチを知って、急いで来たんだが……』

雪歩『私はしばらく、春香ちゃんの手伝いをするね』

『雪歩』が仲間になった!!

春香『ありがとう雪歩。雪歩が一緒だと、とっても心強いよ!』

P『さあ、春香たちは早く脱出するんだ』

春香『え? プロデューサーさんたちは?』

P『俺は、敵を食い止めよう』

あずさ『私は、他の人たちの助けにあたります』

P「あれ? 俺、ここで仲間になるんじゃないの?」

小鳥「あずささんもまだみたいですし、加入はもう少し先なんじゃないですか?」

P「むぅ……。もしかしたら、主人公的ポジションかとも思ったんだがなぁ」

小鳥「……ふふふ」

P「??」



メカニックA『ホワイトベースへの乗りこみ終わりました!』
      
メカニックB『急いでください!』

雪歩『春香ちゃん、プロデューサーとあずささんなら大丈夫だよ! 早く行こう!』
 
春香『……うん、わかった! 天海春香、ジャブローから脱出します!』



P「これで、導入部は終わりでしょうか?」

小鳥「お! また画面が切り替わりましたよ!」

   【765プロ事務所】

春香『765プロ……。ここに来るのも、久しぶりだなぁ』



P「これがゲームの中の事務所か! 再現度は……まぁ……」

小鳥「仕方ないですよ。このゲームはドット絵ですし、限界があるかと」



雪歩『春香ちゃん春香ちゃん。確か、届け物があるんじゃなかった?』

春香『そうだった! 早く光ディスクを律子さんに届けないと――』

社長『天海君!』

春香『あ、社長!』



P「うぉ出た、社長!」

小鳥「さっきも言った通り、本人ボイスです!」

春香『社長、お久しぶりです!』

社長『はっはっは! 昔も今も、私がここにいないと始まらんだろう?』

雪歩『お疲れ様です、社長。ただ今戻りましたぁ』

社長『うむ! 萩原君も、ご苦労だったね』



P「うぅむ……。社長、アフレコ上手いなぁ……」

小鳥「収録の時はノリノリでしたよ! 私、近くで見てましたもん!」

P「え、近くで? ってことは……」



社長『天海君。今や、地球が占領されつつあるのは知っているね?』

春香『はい、もちろんです』

社長『敵は恐ろしく強大だ。もはや、アイドル一人ひとりで戦える相手ではない』

春香『そうですね。ジャブローでも、雪歩たちがいなかったら……』

社長『だから私たちは、アイドルが協力しあえる『同盟』を作ったのだよ』

春香『『同盟』かぁ……』

社長『天海君。天海君のニュータイプの力を、私たちに貸してはくれんかね?』

春香『もちろんです! 私の中に眠る、ニュータイプの力が役に立つのなら!』

小鳥『あら、来たのね春香ちゃん! 待っていたわ!』

春香『小鳥さんも! お元気そうで何よりです!』



P「やっぱりいいぃぃ!」

小鳥「ピヨピヨ!」

P「何でしれっと出演してるんですか? あんた事務員でしょ!?」

小鳥「765プロのマニアックなファンが喜ぶから、って言われて、つい出ちゃいました!」

P「つい、じゃないですよ! 全く……」



雪歩『ただ今戻りましたぁ。戦況はどうなってますかぁ?』

小鳥『世界中で、ショッカーのヤツらが暴れまわってるわ』

春香『地球のアイドルたちの力を合わせても、防げないんですか?』

小鳥『みんなはよく戦ってくれたけど、それでもダメだったの……』

春香『そう……なんですか』

小鳥『ええ。ショッカーが多すぎるのよ』

春香『そっかぁ……。苦しい戦いをしてるのは、私だけじゃなかったんですね』

雪歩『うーん……。真ちゃんたち、大丈夫かなぁ……?』



P「へえぇ。小鳥さんも、結構上手いなぁ……」

小鳥「あら! お褒めの言葉をありがとうございます! 結構練習したんですよ!」

P「そ、そうっすか……って、はっ!?」

小鳥「あら? プロデューサーさん、どうしました?」

P「出演したってことは小鳥さん、もしかして結末とか全部知ってるんじゃ――」

小鳥「あ、それはないからご安心を!」

P「そーなんですか?」

小鳥「私はあくまでもチョイ役なんで、自分が喋った部分しかわからないです!」

P「な、なるほど……」

小鳥「喋った部分はバッチリ覚えてますけど! うふふふっ!」



律子『久しぶりね、春香。きっとあんたも、ここに来ると思ってたわ』

春香『律子さん! 律子さんも社長と一緒にいたんですね!』



P「お、今度は律子の出番か。アイドルが出てくると、何かホッとするなあ」

小鳥「……それ、どういう意味ですか?」



律子『ジャブローが無くなっては、地上の連邦軍もこれで壊滅したも同然ね』

春香『……すみません。私の力が足りないせいで……』

律子『頑張っているのは、ルナツーのクワトロ大尉の部隊だけ』

雪歩『宇宙で戦ってる、サングラスをかけた人ですねぇ』

律子『宇宙にいるみんなが心配だわ』

P「クワトロって名前、聞いたことあるぞ。確か正体は、赤い彗星のシャア!」

小鳥「ピンポーン! おそらく、ガンダムで一番の有名人ですよね!」

P「そのままの名前って事は、そのうち敵になるってことか……?」



雪歩『ところで律子さん。春香ちゃん、何か用があるみたいですよ?』

律子『あら、何かしら?』

春香『調べてほしいものがあるんです。ジャブローの司令官さんから預かりました』

律子『この『光ディスク』を調べればいいのね?』

春香『はい、お願いします!』

律子『任せなさい! 簡単、簡単、ちょちょいのちょいよ!』

   カタカタカタカタ

律子『? あ、あら? あららら?』

雪歩『大丈夫ですかぁ? 何だか難しそうにしてますけど……』

律子『おかしいわね……。分析できないわ』

P「律子にできないっことはないでしょーよ! 趣味が分析なんだぞ!」

小鳥「話を円滑に進めるために、仕方ないんですよ!」

P「うむむ……。納得いかんなぁ……」



雪歩『え、そんなぁ!』

春香『敵の大事なデータが入ってるって言ってたのに!』

律子『……となると、青森にある分析センターで調べてもらうしかないわね』



P「何だか、お使いイベントが始まりそうな予感がするな……」

小鳥「RPGの基本ですねぇ」



雪歩『青森の分析センターには、専門の博士がいるはずですぅ』

律子『ええ。高度な端末も揃ってるみたいだし、あそこなら大丈夫だと思うわ』

春香『わかりました! 雪歩、青森まで行ってみようよ!』

社長『待ちたまえ、天海君!』

律子『私たちから春香に、プレゼントがあるわ』
       
小鳥『これからの戦い、そこのモビルスーツを使ってちょうだい!』

春香『こ、これは……旧式の』

   『ガンダム』を発見した!

P「あれ? さっき春香、A-72とかいうガンダムに乗ってなかったっけ?」

小鳥「F-91ですプロデューサーさん。千早ちゃんに言いつけますよ?」

P「い、いや、ナチュラルに間違えました! ホントですって!」

小鳥「……うっそだー」



律子『博物館にあった中古だけど、無いよりマシでしょ?』

雪歩『よかったね、春香ちゃん! ボロボロのガンダムF-91は、しばらく休ませてあげなよ』

春香『F-91に比べるとだいぶ性能が落ちるけど、しょうがないかあ……』



P「春香はこれから、旧式のガンダムで戦うのか」

小鳥「F-91は、最初の戦闘で壊されちゃったみたいですね」

P「見た目的に強そうだったし、後半で使えるようになるのかな?」

小鳥「それはともかく、プロデューサーさん。イベントは今ので終わりっぽいですよ?」

P「お、操作できるようになったぞ!」

小鳥「ここが765プロってことは、現在地は東京なのかしら?」

P「それじゃ、右上に進めば青森かな?」

小鳥「ですね! それじゃあ青森にレッツゴー!」

とりあえずここまでです。

続きはまた後ほどに。

それではお疲れ様でした。

それでは再開します

   【青森 分析センター】

小鳥「青森に着きました!」

P「さーて、その博士とやらはどこにいるんだ?」



春香『うーん、はるばる青森まで来てみたけど……』

雪歩『博士さん、いないねぇ』



小鳥「こういう時は、情報収集です! その辺の人に話しかけてみましょう!」

P「ですね。それじゃ近場のこの人に、っと」



センター研究員『博士は、大阪に出かけていますよ』

春香『行き違いになっちゃったみたいだね』



P「えー」

小鳥「あらら……。典型的なお使いイベント連発な予感が……」

雪歩『大阪といっても、どこを探せばいいのかなぁ?』

センター研究員『博士は、おいしい食べ物が好きなんです』

春香『大阪のおいしい食べ物といえば……』

雪歩『春香ちゃん! タコヤキ屋さんとか、探してみない?』

春香『うん、いいかも! それじゃ、大阪まで行ってみよう!』



P「小鳥さん」

小鳥「何でしょう?」

P「このたらい回し感、やっぱりクソ――」

小鳥「ま、まあまあ! 大阪行きましょ、大阪!」

   【大阪 タコヤキ屋】

小鳥「大阪のタコヤキ屋に着きましたー!」

P「お、カウンターに博士っぽい人がいるな」



春香『あ! 雪歩、あの人じゃない?』

二宮博士『やはり、タコヤキは大阪にかぎる! ん?』

雪歩『すみません。分析センターの二宮博士ですかぁ?』

二宮博士『よく私を見つけたな。いかにも私は、分析センターの二宮だ』

春香『ここで、何をしているんですか?』

二宮博士『ストーンサークルの調査をさぼってタコヤキを食べているのだ』

春香『へ?』

二宮博士『はっはっはっは!』

雪歩『……笑って言う事じゃないと思いますぅ』



P「全くだよ! っていうツッコミを、俺以外のプレイヤーも入れてると思いませんか!?」

小鳥「……全くです」

春香『ストーンサークルって、石が輪っかみたいに置かれてる遺跡のことかな?』

雪歩『最近、世界各地で見つかってるみたいだよ』



P「ストーンサークル……」

小鳥「妙に現実味がある物を出してきましたね……」



二宮博士『それで、私に用があるのか?』

春香『この『光ディスク』を、調べてもらいたいんです』

雪歩『765プロの端末じゃ、解析できなかったんですぅ』

二宮博士『なに? 『光ディスク』の分析? うーん』

雪歩『お願いしますぅ! 春香ちゃん、命懸けだったんですよ?』

二宮博士『私は今、ストーンサークルの調査で忙しい』



P「忙しいって、アンタタコヤキ屋でさぼってんじゃん!」

小鳥「確か地球、結構追い詰められてるって設定でしたよね……」

春香『でも、敵の情報がこの中に――』

二宮博士『大阪だけでなく、広島でもストーンサークルが発見されたのだ』

雪歩『そんなに忙しいなら、タコヤキ食べてる場合じゃないのに……』



P「ほら見ろ! 雪歩にもツッコまれてるし!」

小鳥「まあ、これは……。いくら雪歩ちゃんでも、ツッコみますよね」



二宮博士『そうだ。広島の岩本博士から、調査報告をもらってきてくれ』

春香『あ、広島は別の博士が調べてたんですね』

雪歩『報告書を受け取ってくればいいんですかぁ?』

二宮博士『そうすれば、光ディスクを調べる時間ができる』

雪歩『春香ちゃん、しょうがないから広島に行こうか』



P「今度は広島……。THE・TARAI回し!」

小鳥「RPGならよくある展開ですよ! ……多分」

   【広島 ストーンサークル】

小鳥「広島に着きましたよー……って」

P「ストーンサークル、折られてますね」



春香『あ!?』

雪歩『い、一体これは、どうしたの!? ストーンサークルが破壊されているよ!』

調査隊『おろおろ』



P「おろおろって……何じゃそりゃ」

小鳥「とりあえず、倒れてる人に話しかけてみましょう!」



やよい『うぅぅ……』

春香『やよい、やよいじゃない! しっかりして!』



小鳥「お、やよいちゃんキター! 倒れてたのはやよいちゃんだったのね!」

P「う、うぅむ……」

小鳥「どうしたんですか、プロデューサーさん!? せっかくやよいちゃんが出たのに!」

P「そ、そーなんですけど……。イマイチ盛り上がれないのはなんでだろうか……?」

やよい『あ、春香さんと雪歩さん』

雪歩『どうしたのやよいちゃん!? 何があったの!?』

やよい『社長にお願いされて、ここのガードをしてたんです。でも……』

雪歩『でも?』

やよい『突然、ショッカーに襲われて……』

春香『! ショッカー……!』

雪歩『日本の街中にまで現れるなんて……』



P「春香といいやよいといい、最初から負けてるパターンばっかりなんですが」

小鳥「敗北を乗り越えて成長するのがアイドルですから! しょうがないんですよ!」

P「……そうかなぁ?」



やよい『悔しいです……』

雪歩『そんなに気にしないで、やよいちゃん』

やよい『あの……春香さんたち、ショッカーを倒すんですよね?』

春香『もちろん! 地球の平和が乱されるのを、放っておけないよ!』

やよい『わ、私も同じ気持ちです!』

春香『それじゃやよい、一緒に行こうよ!』

雪歩『みんな一緒の方が、心強いですぅ!』

やよい『はい!』

やよい『私たちみんな、仲間ですよね! 私、春香さんたちについていきます!』

   『やよい』が仲間になった!!



P「お、やよいはすぐ仲間になりましたね」

小鳥「これで三人パーティですね!」

P「さて次は……向こうで倒れてる人にも、話しかけてみるか」



岩本博士『うーん、うーん』



小鳥「お! この人が広島の博士ですね!」

P「うーん、うーんって……。ま、何でもいいですけど」



春香『博士、大丈夫ですか!』

岩本博士『は!! 私は、助かったのか!?』

雪歩『よかったぁ……。無事みたいですぅ』

岩本博士『しかし一体なぜ、ショッカーの連中がストーンサークルを?』

やよい『ショッカーの目的は、一体何なんでしょうか?』

岩本博士『わ、わからん』

P「このストーンサークルが、今後のカギを握ってるんでしょうか?」

小鳥「そんな雰囲気がありますね」



春香『あの、すみません。ここの調査はどのぐらい進んでますか?』

雪歩『できれば、教えてもらいたいんですけどぉ……』

岩本博士『なに? ストーンサークルの調査結果が知りたい?』

雪歩『急な話で申し訳ないですぅ。でも、急ぎの用事があって……』

岩本博士『あまり詳しい事はまだわかっていないのだが……。これを持ってゆくがいい』

   『フロッピー』を手に入れた!!

春香『ありがとうございます、岩本博士!』



P「フロッピー、か。廃止されて久しいなぁ……」

小鳥「妙に時代を感じるアイテムを出してきましたねぇ」

P「小鳥さん、年がバレますよ」

小鳥「ピヨッ!?」

やよい『ところで、これからどうするんですか?』

春香『大阪に戻って、タコヤキ博士にこれを届けよう』

雪歩『そうだね、春香ちゃん。早く『光ディスク』を分析してもらわないと!』



P「……また戻るのか」

小鳥「ここまでの展開、全部一つの町の中でよかったんじゃ……?」

P「やっぱり小鳥さんもそう思いますよね! 俺も心底そう思いますよ!」

   【大阪 ストーンサークル】

   ドンパチドンパチ

P「うおっ!? 町に入るなり何だなんだ!?」

小鳥「研究員の人たちが、ショッカーの戦闘員と戦ってるみたいですよ!」

P「どーして一般人が戦闘員と戦えてるの! さっきやよい負けてたじゃん!」

小鳥「しかも、グラフィックはご老人です!」

P「おじいちゃん強えな、オイ!?」



雪歩『春香ちゃん、二宮博士たちが襲われてるみたいだよ!』

やよい『あれは、ショッカーの戦闘員です!』

春香『大阪にまで……! 今度はやらせないよ! やろう、やよい!』

やよい『はいっ! アァマァゾォォォン!』



小鳥「お、変身キター!」

P「やよいが変身したのは、仮面ライダー?」

小鳥「はい! 仮面ライダーアマゾンです!」

P「おお、聞いたことがありますよ!」

P「噛みついたり引っ掻いたりするヤツですよね!?」

小鳥「その通りです、プロデューサーさん!」

P「その役に、やよい……?」

小鳥「げ、元気なキャラが合ってるんですよ、きっと!」

P「まあ本人の演技も、ノリノリには聞こえましたけど……」



   戦闘員A、B、Cが現れた!



小鳥「戦闘ですけど、明らかに弱そうですね」

P「テキトーでも勝てそうですね。春香はハンマー、雪歩はパンチ、やよいはスラッシュと」

雪歩『パンチですぅ!』

   戦闘員Aに40のダメージ! 戦闘員Aを倒した!

やよい『スラーッシュ!』

   戦闘員Bに37のダメージ! 戦闘員Bを倒した!

春香『ガンダムハンマー、ノーマルアタック!』

   戦闘員Cに82のダメージ! 戦闘員Cを倒した!



   戦闘に勝利した!



P「春香のハンマー、強いですね」

小鳥「でも、命中率が悪いらしいです」

P「何で知ってるんですか?」

小鳥「ネットで情報を少々」カタカタ

P「ネタバレはやめてくださいよ」

小鳥「心得てます。私だって、ゲーマーの端くれですもん!」

   ドカーンドカーンドカーン

雪歩『ショッカーはやっつけたけど……』

やよい『ストーンサークルが、メチャクチャに壊されちゃってます……』

二宮博士『何てことだ! 大切な研究材料が……』

春香『博士! 大丈夫ですか?』



P「お、タコヤキ博士もいたのか」

小鳥「今度はちゃんと、仕事してたみたいですね」



二宮博士『一体、ストーンサークルに何が隠されているのだ?』

雪歩『壊されちゃったし、これ以上ここの調査は無理だと思いますよぉ?』

二宮博士『残念だが、調査はこれまでだ。私は青森に戻り、『光ディスク』の分析をしよう』

雪歩『よろしくお願いしますぅ!』

春香『あ、博士! これ、広島で預かったフロッピーです!』

『光ディスク』と『フロッピー』を手渡した!!

春香『何かわかったら、765プロまで知らせてください』

二宮博士『でき次第、765プロに連絡を入れる』

やよい『それじゃ春香さん雪歩さん、本部に帰りましょう!』



P「結局、ここのストーンサークルも壊されたのか」

小鳥「これで、一連のイベントは一区切りかしら?」

P「ふぅ……。俺、何だかどっと疲れたんですけど……」

小鳥「お、お疲れ様です、プロデューサーさん」

P「春香たちのファン、このゲームやって後悔してないといいなぁ……」

小鳥「ま、まあ、まだまだ序盤ですし!」

P「正直な所、つかみに失敗してる気がしません?」

小鳥「……おっしゃる通りかと思います……」

   【765プロ 事務所】

雪歩『分析結果、早くわかるといいけど――』

あずさ『あらあら、みんな~』

やよい『あっ! あずささんです!』



小鳥「あら! あずささん、早くも再登場ですね!」

P「どうしてだろう。さっき別れたばかりなのに、すごく長い時間が経った気がする……」



春香『無事だったんですね!』

あずさ『ええ、私は何とか……。でも、プロデューサーさんがまだ見つからないの』

やよい『えっ!?』



P「ええっ!? 俺、行方不明になっちゃったの!?」

小鳥「……あららら」

雪歩『プロデューサーが!?』

あずさ『そうなの。ジャブローは、くまなく探したのだけれど……』

やよい『ううぅ……。プロデューサー……』

春香『プロデューサーさんのことだから、大丈夫だとは思うけど……』

雪歩『やっぱり、心配ですぅ……』



小鳥「みんな、とっても心配してくれてますよ? よかったですね!」

P「ちっともよくない! 全然よくないですよ!」



あずさ『私はこれから、もう少しジャブローの近くを探してみるわね』

春香『わかりました。何か情報が入ったら、こっちから連絡します』

あずさ『ええ、お願いね。それじゃあ、また会いましょう』



小鳥「あらら、行っちゃった。あずささんの加入は、もう少し先になりそうですね」

P「うう……。頑張って俺を見つけ出してください、あずささん……」

小鳥「ゲームの中のあずささん、迷子にならないといいですけど……」

P「いや、それは大丈夫じゃないですか?」

小鳥「え?」

小鳥「どうしてです?」

P「だってぶっちゃけこのゲーム、アイドルの細かい特徴反映されてないもん!」

小鳥「あ、あははは……。なるほど、そういう観点からですか」

P「律子が、ディスク分析できなかったのおかしいもん!」

小鳥「根に持ちますね、プロデューサーさん」



社長『おーい、キミたち! ちょっと来てくれ!』

やよい『あ! 春香さん、雪歩さん! 社長が呼んでますよ!』

雪歩『社長、どうしたんですかぁ?』

社長『帰ってきて早々で申し訳ないんだが、諸君らに任務を与える』



小鳥「お、新たなミッションがスタートしますよ?」

P「またお使いじゃないだろうな……?」

春香『任務?』

やよい『何をすればいいんですか?』

社長『東京でサミットがあるんだが、どうも警備が心配だ』

やよい『サミット……?』

雪歩『世界中の偉い人たちが集まる会議のことだよ、やよいちゃん』



P「サミットですか。随分とリアリティがあるな……」

小鳥「ストーンサークルといい、ちょいちょいこーいうの入れてきますよね」



社長『そこで念のため、諸君らに警備の手助けをしてもらいたい』

春香『わかりました! 私たちに任せてください!』

社長『うむ、頼んだぞ!』



P「今度は警備の手伝いか。何かやってることが地味なんだよなあ……」

小鳥「東京は今いるココ! 近場のお仕事でよかったですね!」

P「……全くです」

   【東京 会議場】

P「ここがサミットの会場かな?」

小鳥「とりあえず、奥の警察官に話しかけてみませんか?」



やよい『『同盟』のやよいです! 警備に協力させてください!』

警部さん『あー? 警備に協力する?』

春香『人手は多い方がいいと思いますよ?』

警部さん『ここは我々だけで十分だ。あんたらの力なんて必要ないね』

雪歩『え? でも――』

警部さん『なにが『同盟』だ! 目障りだ、とっととうせろ!』

雪歩『ひっ!? ご、ごめんなさい……』

やよい『何だか警部さん、ずいぶんイライラしてるみたいです……』



P 「ひでぇ対応だな、オイ!」

小鳥「こっちは仮にも、正義のヒーローのはずなんですけどね」

P「信用されてないにも程がありますよ、コレ!」

小鳥「気を取り直して、向こうの金髪の女の子にも話しかけてみましょうか」

P「ん? 金髪の女……ってことは、ひょっとして?」

美希『ミキの名は、星井美希なの』

春香『美希! 美希じゃない! 久しぶり!』



小鳥「キマシタ! 美希ちゃんキマシタヨー!」

P「そ、そっすね。やよいの時といい、イマイチ盛り上がれませんが……」


   
美希『春香たちとは違って、薄汚いオニギリ目当てのハンターなの』

春香『……あ、あれ? 本当に、私たちの知ってる美希だよね?』

美希『だからさっきもそう言ったの……あふぅ』

やよい『あの……雪歩さん。美希さん、何だか雰囲気が変わったと思いませんか?』

雪歩『そういえば、前に社長が『同盟』に誘ったけど、断られちゃったって……』

春香『そうなんだ……。でも、報酬がオニギリってとこは美希らしいと思うけど……』



P「何だか美希のキャラづけに、不穏な空気を感じるのは俺だけでしょうか?」

小鳥「美希ちゃんぽい所もあるような、違う部分も多々あるような……」

P「美希のファンが見たら、どう思うんだろコレ……?」

美希『どうしてミキが、ここにいるのかって?』

やよい『美希さんも、社長からお願いされたんですか?』

美希『違うの。ミキは、首相からじきじきにガードを頼まれているの』

おまわりさん『大変です! 怪人が、怪人が出ました!』

雪歩『え? あ、みんなあっちだよ!』



P「怪人ってことは、またショッカーですかね?」

小鳥「懲りない連中ですね。でもまあ、この辺は原作通りなんでしょうか?」



ザンジオー『グハハハハハ! 首相たちはいただいてゆくぜ!』

やよい『あれはザンジオー! ショッカーの怪人です!』

ザンジオー『止められるものなら、止めてみろ!』

雪歩『もちろん、そのつもりですぅ!』       

ザンジオー『もっとも貴様らごときに、オレ様が倒せるわけないだろうがな!』

春香『やらせるわけにはいかないよ!』

  ザンジオー、戦闘員A、Bが現れた!



P「このザンジオーってヤツは、有名なんですか?」

小鳥「初登場は、初代仮面ライダーの映画作品らしいです!」

P「う、うぅむ……。その話だけ聞くと、やっぱりマイナーっぽい雰囲気が……」

小鳥「プロデューサーさん! 春香ちゃんとやよいちゃん、必殺技が使えるようになってます!」

P「お、春香はニュータイプシュート、やよいはモンキーアタックか」

小鳥「どんな技なんでしょう? ワクワクしますね!」

P「俺、ぶっちゃけそうでもないですけど……。雪歩はまあ、キックにしとこうか」

やよい『戦闘員はまかせてください! モンキーアタァック!』

   ザンジオーたちに80のダメージ! 戦闘員A、Bを倒した!

ザンジオー『Greee!』

雪歩『きゃっ!』

   雪歩に30のダメージ! 

春香『ライフル出力アップ! ニュータイプシュート!』

   ザンジオーに203のダメージ! ザンジオーを倒した!

   戦闘に勝利した!



小鳥「ふむふむ、やよいちゃんのは全体攻撃。春香ちゃんのは必殺技にふさわしい威力でしたね!」

P「……コレ、一応ボス戦ですよね? どうも戦闘に歯ごたえがないような……」

   ドカーンドカーンドカーン

春香『よし、やった!』



P「ザンジオー、無言で爆死したんですが」

小鳥「やられたと見せかけて、後で登場するのかもしれませんよ?」

P「俺は、手抜きの可能性も否めないと考えてますが」



雪歩『怪人を倒したし、これで任務完了かなぁ?』

おまわりさん『大変です! 首脳を誘拐されました!』

雪歩『え、ええっ!?』

やよい『でも、怪人は私たちがやっつけましたよ?』

おまわりさん『今の怪人はオトリだったんです!』

春香『え、あ……! しまった!』

やよい『春香さん! 早く、ショッカーを追いかけましょう!』



P「うわ警備ザル! デカい口叩いたわりにダメすぎだろ、ここの警備員!」

小鳥「素直に春香ちゃんたちに協力してもらえばよかったのに……」

P「ショッカーを追いかけるっていっても、どうすりゃいいんだろ?」

小鳥「ここは一つ、美希ちゃんに相談してみましょうよ!」

P「ですね。わざわざ出てきたってことは、当然重要キャラでしょうし」



美希『このヤマは、ミキのものなの。勝手に動かれちゃ困るな』

雪歩『美希ちゃん……』

美希『どうせ、ヤツらがどこに行ったのかも知らないんでしょ?』

やよい『あうぅ……そうでした』
    
美希『……ミキに協力して』

春香『え? 美希、何か知ってるの?』

美希『協力してくれれば、情報を教えてあげるの。どうかな?』

春香『もちろん!』

美希『いい心掛けなの』



P「ずいぶん上から目線な美希だな、製作者さん!」

小鳥「おそらく訳アリキャラな設定なんですよ! きっとそうです!」

P「そうですかね……? テキトーにキャラ付けしただけに思えるんですが……」

美希『ショッカーは、下水道を利用してるの』

雪歩『下水道……!』

春香『そんな方法で侵入されたら、気づくわけないよ!』
   
やよい『美希さん、すごいです!』

美希『途中のザコは、春香たちに任せたからね』

   『美希』が仲間になった!!



P「お、ここで美希も仲間になるんだ」

小鳥「ですね。あずささんみたいに、もう少し先の加入かと思ってましたけど」

P「これは良い意味で、ちょっと意外でしたよ」

小鳥「楽しくなってきましたか?」

P「それとこれとは話が別かなーって」



やよい『うっうー! これで百人力ですね!』

春香『行こう、みんな! 首相さんたちを助けないと!』



P「……で、俺はどこに行けばいいんだい、春香?」

小鳥「え? さっき美希ちゃん、下水道って言ってましたよ」

P「その下水道がどこにあるかがノーヒントなんですよ!」

小鳥「…………。ま、しらみ潰しに東京を探しましょうか……」

   【東京 センタービル 地下】

美希『ここなの! 秘密基地に続く、隠しハッチがあるの!』

   美希が、ハッチをあけた!!

   『マンホールのフタ』を、手に入れた!!



小鳥「ここに来た途端、イベントが進みましたね」

P「最初っからビルの地下の下水道って教えてくれればいーじゃん!」



春香『このフタ、どうしよう?』

やよい『頑丈だから、シールドのかわりになるかもです!』

雪歩『一応、もらっておこうかな……』



P「マンホールのフタを盾にして戦うって、ヒーローとしてどうなんだろ……?」

小鳥「でもDQ某だって、おなべのフタを装備しますよ?」

P「そうなんですけど! 確かに、それはそうなんですけど!」

   【東京 敵秘密基地 指令室】

美希『見つけたの! ショッカー!』

戦闘員A『!』

戦闘員B『!!』

マシーン大元帥『!!!!』



小鳥「三人とも、メッチャ後ずさりしましたね……」

P「いくらなんでも、ビビリすぎだろ……」



やよい『首相さんたちを、解放してください!』

マシーン大元帥『よくここを見つけたな! これ以上、好き勝手な事はさせんぞ!』

雪歩『来る……!』

春香『みんな、いくよ!』

   マシーン大元帥、戦闘員A、Bが現れた!

小鳥「ここに来て戦闘ラッシュですね!」

P「また新しい敵が出ましたけど、コイツは?」

小鳥「仮面ライダーストロンガーに出た幹部ですね。最終回まで引っ張ったんですよ!」

P「そうなんですか? 随分唐突に、幹部級が出てきたな……」

小鳥「お! この戦闘は、美希ちゃんも一緒に戦うみたいです!」

P「金色の鎧を身に着けてますけど……。ガンダムの一種かな?」

小鳥「いえ、こんなガンダムは見たことないです。おそらく、オリジナルキャラではないかと!」

P「え!? オリキャラなの、コレ!」

小鳥「美希ちゃん、優遇されてますね! きっと製作者にファンがいたんですよ!」

P「セリフ回しからは、とてもそうは思えませんが……」

小鳥「さあさあプロデューサーさん、コマンドをどうぞ! やよいちゃんは必殺技ですよね!」

P「ザコもいますしね。春香はライフル、雪歩はキック、美希はサーベルを使ってみよう」

やよい『モンキーアタァック!』

   マシーン大元帥たちに80のダメージ! 戦闘員A、Bを倒した!

マシーン大元帥『Crush!』

美希『甘いの!』

   美希は攻撃を回避した!

雪歩『えいやぁ! ユキホキックぅ!』

   マシーン大元帥に73のダメージ!

春香『ビームライフル、ノーマルシュート!』

   マシーン大元帥に58のダメージ!

美希『とどめなの! パワースラッシュなの!』

   マシーン大元帥に102のダメージ! マシーン大元帥を倒した!

  戦闘に勝利した!



小鳥「あれ!? 弱っ!」

P「コイツ、本当に原作では幹部だったんですよね?」

小鳥「え、ええ……。いくら序盤でも、もう少し強くてもいいんじゃないかしら……?」

P「この分だと、戦闘のバランス調整もイマイチっぽい気がするなあ……」

   ドカーンドカーン

マシーン大元帥『クソッ! 覚えてろ!』ダッ



小鳥「あ、逃げた! 幹部のはずなのに捨て台詞がショボイ!」

P「戦闘前も戦闘中も戦闘後も幹部の威厳が皆無だぞ、コイツ!」



やよい『ああっ、逃げられちゃいます!』

美希『待て、なの!』ダッ

雪歩『あっ、美希ちゃん待って!』

『美希』が仲間から外れた!!



小鳥「逃げたマシーン大元帥を、美希ちゃん追いかけてっちゃいましたね……」

P「美希は今回、スポット参戦だったんでしょうか?」

小鳥「ぽいですね。色んな意味で、美味しいポジションにいる雰囲気はありますね」

P「イメージダウンに繋がらないことを祈ってますよ……」

春香『……行っちゃったね』

やよい『美希さんなら大丈夫ですよ!』

雪歩『そうだね! 美希ちゃん、強いもん!』

春香『それじゃ、さっきのヤツは美希に任せて、私たちは首相を探そう!』



P「操作できるようになったけど、捕まった首相を探せばいいのかな?」

小鳥「おそらく、どこかの部屋でイベントが起きるんじゃないですか?」

P「じゃあ、適当に基地の中を探索してみましょうか」

【東京 秘密基地 地下牢】

P「お、牢屋発見!」

小鳥「中には五人いますね。きっと、捕まった人たちですよ!」



やよい『うっうー! 首相さんたち、見つけました―!』

イギリスの首相『ふん!』

春香『っ!?』

雪歩『あ、あの……。『同盟』の雪歩ですけどぉ――』

イギリスの首相『『同盟』だと?』

雪歩『ひうっ!?』

イギリスの首相『サミットの首相も守りきれないなんて、とんだ無能の集まりだな』

春香『いや……それは……』



P「どうして罵倒されてんの!?」

小鳥「ええー……」

フランスの首相『なぜ、もっと早く助けに来ないのだ!』

やよい『ごめんなさい……。でも、それはショッカーと戦ってたから――』

フランスの首相『といっても、マヌケな『同盟』なんかじゃ早く来いというのも無理な話か……』

雪歩『うぅ……。そこまで言わなくても……』



小鳥「これはひどい」

P「うわー……腹立つ!」



ドイツの首相『やっときたか……。もし来なかったら、どうしようかと心配してしまった』

春香『何があっても、見捨てたりなんてしないですよ……』

ドイツの首相『せっかくの『予定』が台無しになるからなぁ、がははははははは!』

やよい『『予定』って何のことでしょう?』

雪歩『でも、質問できる空気じゃないよぉ……』



P「助けてもらって言うセリフじゃないだろ、コレ!」

小鳥「雪歩ちゃんとかやよいちゃんのファン、怒ってそうですねー……」

P「二人のか細い声は、心に来るものがありますね……」

日本の首相『全く! 大量のオニギリを渡したのに……。美希ってヤツは役立たずだな!』

やよい『……美希さん、大丈夫でしょうか?』

春香『それにしても、こんな言い方……!』



P「お礼の一つもないのかよ!」

小鳥「警察の警備がザルだったのは、間違いない気もしますケド」



アメリカの大統領『ありがとう。諸君らのおかげで助かったよ』

春香『え?』



P「おおお!?」

小鳥「まさかのお礼!? 春香ちゃんも驚いてますよ!」



雪歩『あ、ありがとうございますぅ!』

アメリカの大統領『クックックックッ』

雪歩『……うぅ』



P「……やっぱりダメだコイツ。何、その含み笑い」

小鳥「怪しい……。確実に何かある! って言ってるようなものですね、コレは」

やよい『……この人たち、本当に首相なんでしょうか?』

春香『私にも、よくわからないよ……』



小鳥「実はニセモノ! って展開なんでしょうね、きっと」

P「それにしたって……ねえ。酷いなーこの流れ」



日本の首相『さあ、急いで帰るとしよう。我々にはこれから、色々とやることがあるからな』

春香『……』

雪歩『……』

やよい『……』

日本の首相『……何をボーッとしてる!』

やよい『あうっ!?』

日本の首相『お前たちが先に行って、我々の安全を守るんだ!』

雪歩『は、はいぃ……』

春香『…………』

P「春香たちの気落ちした声ばっかり聞いてると、こっちまでヘコみそうになるぞ……」

小鳥「あ、画面が切り替わりましたよ!」



P『アイドルたちの『同盟』により、首相たちは無事救出された』



P「おおお!? 俺が喋った! 行方不明なのに!?」

小鳥「ナレーションは、プロデューサーさんが継続するみたいですね」

P「嬉しいような、微妙に手抜きなような……」



P『しかしこれは、これから始まる苦しい戦いの』

P『始まりに過ぎないのだ……』



   人類滅亡まで、あと93億人   

   第1話 完  

   第2話に続く



P『セーブしますか?』

P「しますよそりゃもう! だってすんげー疲れたもん、俺!」

小鳥「いやー、想像以上でしたねープロデューサーさん。もちろん、悪い意味で」

P「全くですよ! っていうか最後の字幕が出るまで、地球大ピンチなの忘れてましたよ、俺!」

小鳥「……やっぱり、前評判は正しかったのかしら?」

P「正しかったと思います! 心の底から思います!」

小鳥「ところで、プロデューサーさん」

P「何でしょう?」

小鳥「今日はもう遅いです」

P「ですね」

小鳥「明日、第2話をやります?」

P「……考えさせてください」

果たして二人は、ゲームをクリアすることができるのか?

最後までプレイし続けることができるのか?

アイドル最大の作戦の結果は、彼らのやる気にかかっている!

TO BE CONTINUED……?

以上で完結になります。

思った以上に長くなってしまいました……。

さわりの部分だけですが、ガイアセイバーというゲームの雰囲気が伝われば幸いです。

もしかすると2話以降も書くかもしれませんので、その時はまたよろしくお願いいたします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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