男「く、くそ…!いつかぜってぇブッ○してやる…!」(23)

女騎士「何!?今なんと言った!?」

男「な、なんでもございません!」

女騎士「ならばさっさと剣を取り立て!いつまで休んでるつもりだ!!」

男「す、すみません…!」

女騎士「さぁ!もう一本だ!」

男「はい!」

男(く、くそ…暑くて…キツくて死にそうだ…!)

女騎士「よし、今日の訓練はここまでだ!」

兵達「「「ハッ!」」」

男(お、おわった…!やっとで…!)

女騎士「明日から長期休みだ…しっかり羽を伸ばすといい」

男(まさか午前のみの練習でここまでしごかれるとはな…さっさと街に降りて実家で酒でも飲んで…)

女騎士「よし…男以外は各自解散!」

男(…は?)

兵「うわっ…ご愁傷様…」ボソッ

男「う、うるせぇ…!」ボソッ

男「な、なんでしょうか、女騎士殿…?」

女騎士「お前に足りないもの…なんだと思う?」

男「は、はぁ…経験でしょうか…?」

女騎士「それもあるが…一番は体力だ」

男「はぁ…」

女騎士「今から王都を10周してこい、お前の長期休暇はそれからだ」

男「は、は…!?」

女騎士「なんだ?文句があるのか?」

男「お、お言葉ですが…王都の広さはご存知でしょうか!!?そんなことをしてたら深夜…いや、朝日を眺めることも…!」

女騎士「それだけ貴様には体力が足りんのだ、行け」

男「し、しかし…」

女騎士「何度言わせるつもりだ?」


「い け」

訂正
貴様→お前


ーーーーー

男「はぁっー…はぁっー……」

ーーーーー

男「はぁー…ぅっ……はぁっー………はぁっ…!!」

ーーーーー

男「ひっ……うっ……ひっ……!」

ーーーーー

男(どれだけたった…?何周回った…?多分…もう…10周目の…はず…だけど……)

男(俺も…俺だな……何でこんな生真面目に……走ってんだよ……クソ……)

男「こ、これで…ゴール…だ…!」

ブンッ…! ブンッ…!

女騎士「…お、もう終わったのか。早かったな」

男「お、女騎士殿…!」

男(ま、まだ残っていたのか…!!?)

女騎士「お前のマラソンが終わる頃まで素振りを続けているところだったぞ」

男(は、はぁ…?こいつ馬鹿か!?)

女騎士「男…私はな、お前には特別、剣の才能があると思ってる」

男(クソ…今更になって疲れが…何言ってるかわかんねぇ…)

女騎士「それこそ、体力や経験を積めばお前は国でも一番の騎士になれると思っている」

男(まぁ・・・いいや、どうせ無駄なこと言ってるだろうし・・・)

女騎士「そのこともあってかお前には少々厳しくしすぎた・・・すまなかったな・・・」

男(くそ・・・目眩が・・・)

女騎士「実はな・・・今は極秘にされているんだが、明日出発する勇者パーティに私が選抜されたんだ」

女騎士「今はまだまだ未熟だが、これからお前はもっと強くなる」

女騎士「頑張るんだぞ」

男(何いってんだ・・・?まぁ、いいや、テキトーに返事しておこう・・・)

男「は、はい・・・」

女騎士「長々と話をして悪かったな、長期休暇・・・ゆっくりと楽しんでくれ」

女騎士「では・・・また、な」ザッ・・・ザッ・・・

男「い、いった・・・」

男「か、帰ろう・・・クソ・・・足取りが・・・」

男「く、くそ・・・ぜってぇ・・・ぶっころしてやる・・・」ザッ・・・

男「遠征訓練だ・・・次の遠征訓練で・・・別れたところを・・・」ザッ・・・

男「ズバッと・・・背後から・・・」ザッ・・・

男「クッフ・・・見てろ・・・女騎士・・・」ザッ・・・

男「やられてるだけは好きじゃないんだ・・・」

ダンダン

男「頼む、誰か開けてくれ~・・・」

ガチャ

妹「誰ですか~・・・こんな夜遅くに・・・てお兄ちゃん!どうしたの!?」

男「訓練が長引いてな・・・帰るのが遅くなった・・・」

妹「フラフラじゃないの!何か食べれる?適当に出すけど・・・」

男「頼む・・・腹も減ってるんだ・・・」

妹「お、王都10周・・・」

男「おかしいと思うだろ!!?あのクソ女!!!次あったらぜってぇ・・・!!」

妹「お、落ち着いてよお兄ちゃん・・・それにお酒も飲みすぎだよ・・・」

男「うるせぇ!せっかく飲める歳になったんだ!飲まずにやってられっか!!」

母「なんだなんだ・・・真夜中にうるさいねぇ・・・」ガチャ

妹「母さん・・・」

男「カーチャン!聞いてくれよ!」

母「全部あんたのデカい声で聞こえてたよ・・・女騎士様だろ?」

男「ああ!あのクソアマ!!俺をコケにしやがって!」

母「何言ってるんだい、指導してもらえるだけでありがたいってもんだよ」

男「クソ・・・折角華々しい騎士生活が始まったと思ったらアイツの部隊に入ってそこから数年・・・」

男「ううっ・・・」グスッ

妹「よしよし・・・泣かないでよぉ・・・」

母「なっさけないね・・・」クス

母「そういえば男、地下の倉庫に何かが住み着いてるらしくてね」

母「夜な夜な五月蠅くて堪ったもんじゃないし、ちょっと見てきてくれよ」

男「はぁ?今からか・・・?」

母「あぁ、頼むよ」

男「はっ・・・五月蠅くて?」

男「本当は「あ~ん、幽霊かもしれないこわ~い」とかそんな怖い顔しといて言ってるんじゃないの」

ゴンッ

男「行ってきます・・・」

妹「あははは・・・・」

カツカツカツ・・・

男「うわぁ~・・・薄気味悪っ・・・こりゃ幽霊いてもおかしくないわな・・・」

ガチャ

男「突撃~」

ガタッ

男「うわっ」

ガタガタ

男「な、なんだ!?」

猫「・・・にゃ~」

男「・・・」

男「なんだよ・・・猫じゃねぇか・・・」

男「ほら~ここから出てけ~」

猫「にゃっ」スタタタッ

男「やれやれ・・・どっから入りこんで・・・ん?」

黒剣「」

男「おお・・・」

男「やけに綺麗な鞘だ・・・」

シャン・・・

男「うちにこんなのあったんだ・・・刃まで黒とは・・・珍しい・・・」

男「鉄・・・じゃないな?何の鉱石だ・・・?」

男「ちょっと振ってみるか・・・」

男「スゥッ・・・」

男「ハッ・・・!」

フォン・・・

男「っなんだ!急にすげぇ軽く・・・!」

黒剣「貴様は・・・」

男「は・・・?」

黒剣「貴様は何者だ・・・?」

男「しゃ、しゃしゃしゃしゃしゃべった・・・!!?」

男「う、うわっ・・・!うわっ・・・!」

黒剣「はずそとしても無駄だ。」

男「くっ・・・これは呪いか・・・!」

黒剣「人聞きが悪いな」

男「くそっ・・・くそっ・・・!」

黒剣「無駄だと言うに・・・お前、殺したい者がいるな・・・?」

男「な、なんでそれを・・・?」

黒剣「何、私はその負の力で呼び起されたのよ」

黒剣「私は黒剣、貴様の言わば協力者だな」

男「協力者・・・?」

黒剣「あぁ、私は普通の剣ではないのだ」

男「まぁ、現に話してるしな」

黒剣「これは話すと言うより貴様の脳内に直接語りかけてると言った方が正しいのだが・・・まぁいい」

黒剣「それだけではないのだ、私はこの呪力で貴様の力を増幅することが出来るのだ」

黒剣「まぁ当然リスクはある訳だが」

男「リスク・・・?」

黒剣「そうだ、貴様の生命エネルギーを対価をして貰うことになる」

黒剣「しかし生命エネルギーといっても直接寿命を削る訳ではない」

黒剣「まず、主に貴様の体力を持っていく。体力が底をつき、それでも力を欲すれば・・・まぁ貴様の命を削ることになるのだがな・・・」

男「へぇ・・・!」

黒剣「なんだ、嬉しそうではないか」

男「要するに無理をしなければいいんだろ?・・・これなら!」

黒剣「簡単に言ってくれるな・・・」

男「早速力を試したいとこだが・・・」

黒剣「そうだな、お前の体力はゼロに近い」

男「へぇ~、わかるんだな」

黒剣「お前の精神が繋がってるからな、考えていることもわかるぞ」

男「うわっ・・・マジかよ・・・」

黒剣「気にせんでいい、お前の考えることなど興味ないからな」

男「それはそれで傷つくが・・・」

男「まぁ今日は素直に休むしかないか・・・明日、調子が良ければ試してみるか・・・」

黒剣「久々のシャバ・・・楽しみだ」

男「シャバ言うな」

という感じで一段落
また時間空いたら書きに来ます

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