勇者「魔王の呪いで世界中の女性が巨乳になった」(78)

王様「───というわけなのじゃ」

勇者「はあ……」

王様「勇者には是非魔王を倒してもらいたいのじゃ」

勇者「王様、あの呪いをかけてきたから魔王を倒せってことですよね?」

王様「その通りじゃ。」

勇者「別に魔王は攻めてきてるわけではないので静観してもよいと思いますが……」

王様「ならん!」

勇者「え?」

王様「勇者よ、そなたはおっぱいをなんと心得る?!」

勇者「いやあ……、わからないです。」

王様「おっぱいというのはな、大きくても小さくてもどちらでもなくてもよいのじゃ。」

勇者「はあ……」

王様「おっぱいが全部でかかったら個性がないじゃろう。」

勇者「ですが、昔は胸の大きな女性は滅多にいませんでした。」

王様「それがどうしたのじゃ?」

勇者「胸の無い女性こそ、個性のない胸だと思いますが……」

王様「馬鹿者!!」

勇者「い?!」

王様「どんな大きさや形をも愛せるものが男というものじゃ」

勇者「はあ……」

王様「しかし、今は貧乳、いわゆるちっぱいは人数が少なくなってきたのじゃ」

勇者「まあそうですね~」

王様「『貧乳はステータス』そうは思わないかね?」

勇者「全然思いません。」

王様「」

勇者「誰ですか、そんな馬鹿げた言葉を作ったやつらは?」

王様「」

勇者「俺から見れば『貧乳は商品価値なし』ですよ」

王様「なんと!!」

勇者「今の女性は全員商品価値ありですね」

王様「勇者、なんと言うことを!」

勇者「あくまで男の性としての視点から言っただけです。」

王様「しかしだな、貧乳がいないとなると、貧乳派のものたちがうるさいのじゃ」

勇者「そこは王様の力でなんとかしてくださいよ……」

王様「いいや、ならん!わしの力より魔王の呪いを解くのじゃ!」

勇者「それだったら魔王に使いを出してくださいよ。」

王様「それは無理な話じゃ。魔王が使者を殺すに決まっておる。」

勇者「そんな決めつけを……」

王様「決めつけではない。事実様々な王国や帝国から魔王へ使者を発たせたが全員帰還できておらぬのじゃ」

勇者「それで俺に白羽の矢が…?」

王様「いや、体裁の為じゃ。」

勇者「て、て、体裁?」

王様「各国から勇者を派遣しておる。我が王国からは1人も勇者は出ておらぬ。」

勇者「冒険者の数だけはトップクラスなんですけどねえ……」

王様「そうなのじゃ。そこでじゃ、わしの命で魔王を討伐するのじゃ。」

勇者「それ、行くと見せかけるにして他の勇者に任せるとかできないんですか?」

王様「それは無理な話じゃ。国のメンツがかかっておるからのう…」

勇者「胸のことでメンツとか……」

王様「とても大事なことじゃ!魔王を倒せば国の威信が高まるのじゃ。」

勇者「はあ……」

王様「とにかく行くのじゃ!」

勇者「とりあえず行けばいいんですね?」

王様「すまんが、そなたの仲間は既に出発してしまったわい。」

勇者「ちょ、ちょっと、どういうことですか?!」

王様「わしが止めたのじゃが、言うことを聞かなかった。」

勇者「何があったのでしょうか……」

王様「それはもちろん惚れた女のおっぱいの大きさを戻す為じゃ。」

勇者「女性から見たら大きいままのほうが安心するかと……」

王様「ならん!!」

勇者「お、王様……」

王様「ロリ巨乳とか認めぬぞ!」

勇者「ううう……」

王様「性徴期を迎えるまでは胸が無いよい女子なのに……」

勇者「………」

王様「性徴期を迎えると胸がどんどん大きくなりよる」

勇者「まあ、そういう時期ですから。」

王様「だとしてもじゃ!全員巨乳にならなくともよいではないか!」

勇者「はあ………」

王様「我が妻が牛のような乳になるとは情けない……」

勇者「でもそれでも───」

王様「ならぬじゃ!」

勇者「でも───」

王様「よいから行け!早くわしを喜ばせよ!」

勇者「わ、わかりましたよ。」

勇者♀「ただ私は精霊の加護により貧乳のままなんですが」






勇者♀「ぅおのれ魔王許すまじぃ!!」

って話かと思ったw

酒場───

勇者「全員が出払っている?」

マスター「そうなのだ。各々がパーティーを編成して出発してしまっておる。」

勇者「じゃあ、俺のパーティーメンバーは……」

マスター「残念だが、おらぬ。」

勇者「困ったなあ………、1人か……。」

マスター「この世の中だからなあ、大変だのう。」

勇者「マスター本当に余ってる人材はいませんか?」

マスター「おらぬ」

フィールド───

勇者「ちっくしょー!誰もいねえのかよ!」

勇者「しかし、世界中の女性が巨乳に、か………」

勇者「少数派である巨乳派の俺にとっては好都合だな!」

勇者「ん、待てよ……?各国の姫は全員巨乳になったということか!」

勇者「器量の良い巨乳姫………、うぅ…ヨダレが出ちゃいそうだ。」

魔王城───

魔王「がはははは!人間め、突然のことで驚いておるわ。」

側近「まったくです。」

魔王「そんなに小さな胸が好みなのか?」

側近「人間のことはわかりません。」

魔王「しっかし、側近の悩みを解決しようとしたらこんな風になったとはな。」

側近「魔王様………」

魔王「側近よ、今の胸の大きさで満足しておるのか?」

側近「は、はい………///」

魔王「俺は胸の大きな女が好きだからなあ。」

側近「まあ!」

魔王「ま、俺のせいで側近が悩んでしまったのは間違いない。」

側近「でもその悩みも解消されましたから、私は満足しております。」

魔王「うむ。」

側近「ところで……、人間では『魔王様の呪い』とされておりますが……」

魔王「あれか……、あれしか手段がなかったのだ。」

側近「え」

魔王「ちなみに解除の仕方は俺も知らん。多分俺が死んだら元に戻るだろう。」

側近「そ、そうですか……。ならば死なせるわけにはいきませんね。」

魔王「よく言った!」

フィールド───

勇者「俺1人だけだから効率悪いなあ……」

勇者「しかも進む速度が極端に遅い」

勇者「次の村へはいつ着くのだろうか……」

スライム ピギ

勇者「あ」

とある下着メーカー───

社員A「魔王の呪いのせいで休み返上で働かなければいけないとは……」

社員B「まったくだ。大量生産して大量に売れるのはいいのだが、品薄状態だと」

社員C「女性社員はノーブラで働きたくないと言う始末。ふざけるな!」

社員A「あーあ、社長にかけあって休みがほしい……」

社員B「休日出勤もきつい。手当てはいくら出るのだろうか?」

社員C「しっかし、注文多すぎだろ!」

社員A「ブラジャーの生産が追いつかねえ!!」

数日後のフィールド───

勇者「ああ……きちい……」フラフラ

勇者「俺は何のために魔王城に進んでるんだっけ?」フラフラ

勇者「魔王を倒すためなんだよな……?」フラフラ

勇者「しかし、魔王を倒さなくてもいいんじゃね………?」フラフラ

勇者「そ、それにしても、つ、疲れた………」

バタリ

勇者「ぅ………」

ヒュー………

??「あら……?」

夜───

勇者「ううう………」

村娘「目は覚めましたか?」

勇者「こ、ここは………?」

村娘「私の家よ?」

勇者「そ、そうなんだ……」

村娘「ところであなたはどうして倒れてたの?」

勇者「1人で旅をしていたら疲労で、ね」

村娘「そ、そうなんだ……」

勇者「しかしどうやって俺をここまで?」

村娘「ご、ごめんなさい……。引きずって来ちゃった……」

勇者「俺の服破れてないよね?」

村娘「え、ええ……。大丈夫です……。」

勇者「よ、よかった………。」

村娘「と、ところで、あなたは一体何しにここを通っていたのですか?」

勇者「ああ、魔王を倒せ、と王様から言われてね」

村娘「お、王様?レイドックの王様ですか?」

勇者「レイドック?聞いたことはあるが、違うね」

村娘「そ、そうですか………」

勇者「どうしたの?」

村娘「い、いいえ、何でもありません……」

勇者「そ、何もないならいいんだ。」

村娘「とりあえず、お腹は空いてませんか?」

勇者「そ、そうだね…。ここのところいいもの食べてないからご馳走になろうかな……?」

村娘「腕によりをかけて作ったので楽しみにしてくださいね!」

勇者「いやあ、何から何までありがとう。」

村娘「いえいえ……」

勇者「とてもおいしいご飯は久しぶりだ。」

村娘「ほ、本当ですか?」

勇者「うん。そして誰かと一緒に食べるのも久しぶりだ。」

村娘「私も……誰かと一緒に食べるのは久しぶりなんです。」

勇者「そ、そうなんだ……」

村娘「私の両親は早いうちに亡くなってしまいました。」

勇者「そ、そうなんだ……」

村娘「村の皆さんは私を実の娘や妹のように気にかけてくれました。」

勇者「村の人たちはいい人ばかりなんだね~。」

村娘「ええ、そうなんです。」

勇者「人情ある村なんだね……。」

村娘「実はよそ者には冷たいんですけどね。」

勇者「そうなの?」

村娘「ええ……。去年、あなたと同じような方をあなたが倒れた場所に近いところで拾いました。」

勇者「ひ、拾ったって……」

村娘「語弊がありましたね、正しく言うと、助けました。」

勇者「ほう、前例があったのか。いい娘じゃないか。」

村娘「天涯孤独な私にとってお兄ちゃんみたいな感じでした。」

勇者「お兄ちゃんか、いいね。俺には兄弟いないから俺も羨ましいかも。」

村娘「でも実はお兄ちゃんはレイドックのレック王子でした。」

勇者「ほう、それはびっくりだ。助けた相手が王子だったのか。」

村娘「はい。レック王子は私にとても優しくしてくださいました。」

勇者「それは介抱してくれたら優しくしてくれるよね。」

村娘「だから私も『レックにいちゃん』って言うくらい実の妹みたいに可愛がってもらいました。」

勇者「お、王子が羨ましい……」

村娘「で、ですが……」グス

勇者「どうしたの?」

村娘「半年前に何者かによって暗殺されてしまったのです。」

勇者「あ、あ、暗殺?!」

村娘「お、お兄ちゃんはとても強い人で簡単に殺されるはずはないです。」エグエグ

村娘「け、けど……。」

勇者「けど?」

村娘「嘘だと思いたいんですが、不意打ちによる暗殺だったそうです。」

勇者「ふ、不意打ちか……。卑怯な手を使ったんだな。」

村娘「私のお兄ちゃん……」ウルウル

勇者「うう………」ドキドキ

村娘「さて、寝ましょ」サッ

勇者「え」

村娘「起きてるといけ好かない男が来るので」

勇者「お、おう………」

翌朝───

ドンドンドン

??「おーい、いないのー?」

村娘「」イラッ

??「おーい」

勇者「出なくていいのか?」

村娘「あれ、私のストーカーです。」

勇者「ストーカー………」

??「ターニア、出てよー」

村娘「………」

勇者「君、ターニアって言う名前なんだ。」

ターニア「ええ、はい。」

??「隣にいる男は一体誰?」

ターニア「ランドには関係ないでしょ?」

ランド「そんなことないよ?」

ターニア「どういうこと?」

ランド「僕はターニアと結婚するんだよ?」

ターニア「私はまだ同意したわけじゃないよ。」

ランド「僕もう待てないんだよ、結婚しよ」

ターニア「ちょ、ちょっとお願いだからまた後にして!」

ランド「もう、照れ屋なんだから………」

勇者「と、とんでもないやつなんだな……」

ターニア「本当、たまったものじゃないわ……」

勇者「で、どうするの?」

ターニア「しばらくこの村を離れようかしら?」

勇者「どうするの?」

ターニア「」ジー

勇者「い?何?」

ターニア「あなた、私と一晩いたけど、襲ってこなかった。」

勇者「そ、そりゃあ……、恩人を襲うわけにはいかないだろ?」

ターニア「あなたの旅にお供として行きたいけどダメ?」

勇者「えええ?!」

ターニア「私、この村にいるとあの男の頸木になるのは目に見えてるわ。」

勇者「………」

ターニア「だ、ダメ?」

勇者「わ、わかった。」

ターニア「いいの?」

勇者「ダメって言っても食い下がってくると思うからな。」

ターニア「そ、そんなことしません!」

勇者「ストーカーに苦しめられてるのなら俺に着いてきな」

ターニア「うん!」

勇者「そして、魔王討伐のついでにレイドックの王子の暗殺犯の捜索もしてみるか」

ターニア「ところで………、お兄ちゃんって呼んでもいい?」

勇者「え?」

ライフコッド村入口付近───

ランド「ランド王子、2人が出て行きました。どうしましょうか?」

クッキー「いや、もういい加減クッキー王子にして。」

ランド「しかし、元々クッキーという名が嫌でランド王子と改名したのでは?」

クッキー「だとしてもだ、同じ名前の人間が2人もいたら混乱するだろう。」

ランド「混乱しないのは俺ら2人だけ、ですか。」

クッキー「そうだ。で、これからどうするのだ?」

ランド「あの2人を追いかけましょう。」

クッキー「で、君は何か武器は?」

ランド「クロスボウやボウガンなら」

クッキー「矢が気になるところだが、行くとしよう。」

フィールド───

ターニア「ところで何故お兄ちゃんは魔王討伐をしてるの?」

勇者「魔王が全世界の女性を巨乳にしてしまったせいで王様から倒すようにと命令を出されたからねえ。」

ターニア「そ、そうなんだ………。」ムニムニ

勇者「俺の国の王様は貧乳好きで有名でな、部下も貧乳好きであったのだ。」

ターニア「そ、そうだったんだ……」

勇者「で、魔王討伐ということは勇者である俺も駆り出されることになる。」

勇者「しかし、貧乳派のみんながさっさと討伐に行ったから俺は仲間なしで旅に出るハメになったんだ。」

ターニア「結局は男の欲望のために魔王討伐が行われるんだ……。」

勇者「ま、それが悲しい現実なんだけどね……」

ターニア「私ね、魔王に一応感謝してるの」

勇者「ど、どういうこと?」

ターニア「恥ずかしいから大きな声では言えないんだけど……」

勇者「うんうん」

ターニア「去年まで全然胸がなくて悩んでたの。」

勇者「ふむふむ」

ターニア「でも、レックにいちゃん、いえレイドックの王子を助けてから胸がちょっとずつ大きくなったの。」

勇者「胸が大きくなったのは王子のおかげか。」

ターニア「そうなの。で、今魔王の呪いとしてみんな巨乳になってるみたいだけど」

勇者「中には爆乳クラスになってる女性もいるみたいだよね………」ジー

ターニア「そ、そんなに見ないで………」

勇者「ターニアもよく見たらとてもでかいよね………」

ターニア「お兄ちゃんの前で言うのは恥ずかしいけど、下着すごい高かった……」

勇者「ち、ちなみにさ………、胸のサイズはいくつなの?」

ターニア「え……………、H……」

ランド「聞きました?」

クッキー「聞いた聞いた。」

ランド「Hですって」

クッキー「さすがお前がストーカーしている女だ」

ランド「顔はとても可愛い上に胸まででかくなったら僕はもうたまんないですよ。」

クッキー「いやあいいものを聞かせてもらった。」

ランド「しかし、隣にいる男が気に食わない。」

クッキー「で、そいつをどうするのだ?殺すのか?」

ランド「ええ、いずれは……、レイドックの王子のようにお願いします。」

クッキー「彼女に気づかれないようにな。」

ランド「期待しております。」

魔王城───

魔王「ほう、今度はお前たちか。」

ハッサン「俺は女のことは興味ないがお前を倒す。」

トルネコ「妻とのセックスはもうこりごりだ!」

サンチョ「女のことはどうでもよいのじゃ。だがしかし、王様の命ならば仕方がない。」

魔王「今度は女とは関係ないやつらか……」

ハッサン「魔王、覚悟!」

魔王「かかってくるがよい!」

ハッサン「トルネコ、サンチョ、行くぞ!」

フィールド───

ターニア「あのー……」

勇者「ん?」

ターニア「誰かにつけられてるような……」

勇者「だろうな。実力のあるやつが俺らを追尾しているみたいだ。」

ターニア「お兄ちゃん、怖い……」ムニ

勇者「Oh...大丈夫、俺がついてるから」

ターニア「うん」

ランド「た、ターニア!!」

クッキー「お、おい…、完璧に気づかれるぞ。」

ランド「どうせ気づいてるさ。しかしあの男………」

クッキー「おいランド、大丈夫か?」

ランド「だ、大丈夫なわけないじゃないか!」

クッキー「で、やはりあの男を殺すのか?」

ランド「もちろんだとも……」

クッキー「うむ、わかった………」

町の宿屋───

勇者「(うーん……、どうしたものか、彼女を見てしまうと欲情が……)」

ターニア「お兄ちゃん、晩御飯もいっぱい食べたしそろそろ寝よっかー?」

勇者「そ、そうだね。」

勇者「(ま、まずいな……。約1週間、俺のタイプな女の子と一緒に行動しているけども……)」

ターニア「今更だけど、ベッド1つしかないよね……」

勇者「うん(やばい!理性もちそうにもない!)」

ターニア「一緒に寝ちゃう?」ニコッ

勇者「」

ターニア「だからって私を襲ったらダメだよ?」

勇者「わ、わかってるよ……」

ターニア「本当に?」

勇者「本当だよ」

ターニア「じゃあ、信じてあげる。お兄ちゃんだもん」

勇者「そ、そか……」

ターニア「さ、早く寝る準備しよ。」

勇者「そうだね。」

勇者「(俺の理性はいつまでもつのやら……)」

隣の部屋───

ランド「隣、静かになったな……」

クッキー「これから始まるんじゃないの?」

ランド「だとしたら俺は許せない!」

クッキー「まあまあ、時期を見て殺すタイミングを計ったほうがいいかもしれん」

ランド「そ、そうだな。」

クッキー「相手の眠りが深ければ………」

トントン

2人「?」

クッキー「なんだ?」

トントン

ガチャ

クッキー「」

ランド「ど、どうした、ってぎゃ!!」

ゲイA「ご指名ありがとん♪」

ゲイB「まさかあたし1人だけじゃなくて大人数で責められたいだなんて~♪」

ゲイC「ありがとう♪」

クッキー「俺らは呼んでねえぞ!」

ゲイD「あらそうかしらん?♪」

ランド「出て行け!」

ゲイA「え?」

ゲイB「何言ってるのかしら?」

クッキー「出て行かないと───」

ゲイE「早く入らせなさいよ!」

ゲイF「チンポビンビンなんだってば!」

ゲイG「はよ、ごら!」

ゲイH「早くケツ出せ!」

ゲイI「やらないか?」

ゲイJ「カモン、レッツゴー!」

ゲイK「すいましぇーん、ごめんなさーいww」

ゲイL「ほっほっほ!!」

クッキー「げ!」

ランド「ひ、ひ、ひ!」

ゲイA「覚悟するのよ♪」

2人「ひいいいいやあああああ!!!!!!!!!!!」

翌朝───

宿主「昨夜はよく眠れましたかな?」

勇者「耳栓してたからバッチリです。」

ターニア「朝起きたら耳栓されてたけど、お兄ちゃんのせいだったのね!」

店主「ところで野獣の声がしなかったですか?」

勇者「や、野獣?!」

店主「ええ」

ターニア「?」

勇者「いやあ、聞いたこともないですねえ。耳栓してましたから」

店主「そうですか……、ほかの客から獣の声が長時間あって恐ろしかったとの声があったもので」

勇者「まあ耳栓してましたから」

店主「ならば不幸中の幸いですね」

ターニア「………」

フィールド───

勇者「さてと、ターニアはよく澄ました顔をしていたられたね。」

ターニア「こ、これでも我慢したんだよ?」

勇者「ところで俺らの後ろ、誰かつけられてはいないか?」

ターニア「大丈夫♪12人も呼んだし多分逃げられないと思うし。」

勇者「確かに、金銭的に痛かったけど、12人のゲイの性欲に襲われたら1日は動けないだろうな。」

ターニア「かもね」

勇者「魔王の城へいくぜ!」

ターニア「うん!」

2ヶ月後、魔王城───

側近「魔王様、次の勇者がやってきました。」

魔王「ふむ、またきよったか。」

側近「相変わらず各地の勇者の蜂起が凄まじいものでございます。」

魔王「そんなに巨乳はダメなのか?」

側近「私は……、無いよりあったほうがいいと思ってます。」

魔王「だよなあ。待っ平に干し葡萄とかお笑い種だろう。」

側近「全くです。」

魔王「男顔で無乳、実は女だった、これでは悲劇ではないか。」

側近「さすが魔王様、そういう女性への配慮は素晴らしいと思います。」

魔王「よくぞ、ここまで参られた。」

勇者「あんたが呪いで世界中の女性を巨乳にしたという魔王か?」

魔王「いかにも。」

勇者「あんたに一言言っておきたいことがある。」

魔王「言うてみよ」

勇者「あんたのお蔭で俺は天国を見た。」

魔王「ほう、これは殊勝な物言いよ。何か裏でもあるのか?」

勇者「裏?ふっ………、ねえよ。」

魔王「何ぃ?!」

ターニア「魔王様に感謝を述べに参りました。」

魔王「そこの女、我のしたことに感謝するのか?」

ターニア「はい。私はずっと胸が小さいことに悩んでいました。」

側近「………」

ターニア「ですが、魔王様の呪いのお蔭で無事に私にもこのような大きな胸を手に入れることができました。」ムニムニ

魔王「ほう」

側近「まおーさまぁ?」ギロ

魔王「」ブルッ

勇者「というわけだ。俺はあんたとは良い酒が飲めそうだ。」

魔王「しかし、そちも俺と同じく巨乳好きとは……」

勇者「巨乳好きはいないということはない。少なからずいるもの。」

魔王「ふむふむ。」

勇者「性的趣向という者は人それぞれ違う。」

魔王「それは一理あるな。」

勇者「女性にも喜ぶ者もおれば嫌う者もいる。」

魔王「うむ………」

勇者「だけど、みんな極端すぎる。ま、俺も人のこと言えた義理ではない。」

魔王「して、勇者よ、そのほうは俺に何が言いたい。」

勇者「このままだと全世界が大荒れしてしまう。呪いを解いてくれないか?」

魔王「うーむ………、それは無理だ。」

勇者「それは何故だ?」

魔王「俺が死なない限り呪いは解けない。」

ターニア「それは困ってしまいました。魔王様が別の呪いをかければまた違う事象が出るのではないでしょうか?」

側近「!!」

勇者「ターニア……」

魔王「別の呪い…、だと……?」

ターニア「はい……」

魔王「た、例えば………?」

ターニア「そ、そうですね………、自分の望むような胸の大きさになる呪い、とか?」

側近「それ、いいですね!」

魔王「呪いの上書き……、できたかな………。」

ターニア「やってみればいいと思います。」

数時間後───

魔王「悪い、ダメだった。」

側近「仕方ないですね……」

ターニア「そうですか……、でも私はこの胸を手に入れましたからそれで十分です。」

勇者「後は貧乳派をどうやって納得させるかだ……」

魔王「ふむ………、とりあえず目安箱でも設置して貧乳派の意見でも聞こうではないか。」

勇者「巨乳だらけの世界、貧乳派はどうすれば納得するのか、か?」

魔王「そのとおりだ。」

数日後───

側近「本日も目安箱には1つも意見書は入っておりませんでした。」

勇者「そういう情報が伝わっていないのか……」

魔王「あるいは完全ボイコットだな。」

ターニア「それにしても魔王様に挑戦する人たちがいらっしゃいませんね?」

魔王「まあ、そうだな……」

側近「不気味ですわね………。」

魔王「側近、俺のもとへと向かってるパーティーは何組おる?」

側近「28組です。敗れた31組全組は動いてないようです。」

魔王「1度限りの行動か、或いは他のパーティーに委ねているのか……」

勇者「もしくは巨乳派からの反対が起きていたりして……」

ターニア「それはあると思います。」

魔王「なるほど、いくら少数派とは言え、意見は無視できないか……」

側近「他の魔王国もそのことで話題紛糾しております。」

魔王「俺のせいで各界で胸の戦争が起きてるみたいだな。」

側近「私の胸の悩みが始まりとは………」

勇者「しかも魔王が死なない限り治らないとは厄介なことだ。」

ターニア「もちろん魔王様はまだ生きたいのですよね?」

魔王「当たり前だろう!早く女に俺の子を孕ませたい!」

側近「ま、魔王様の………」

魔王「側近どうした?」

側近「い、言え……、何でもございません。」

ターニア「そろそろ私帰ろうかな……」

勇者「そうだな、数日もここに滞在してるからな。」

ターニア「ランドに下着を盗まれていないか心配………」

勇者「俺は国に帰れるのか心配だ………」

魔王「胸のことはどうでもいいのか……」

勇者「もちろん胸のことは大切だ。」

ターニア「私はもう平気です。大好きなお兄ちゃんを誘惑できるから。」

勇者「お兄ちゃんって俺のことだよね?」

ターニア「うん。レック兄ちゃんも好きだけど、レック兄ちゃんは……死んじゃったから………」

勇者「まあ、そうだよな……」

側近「まあ熱々ですこと。」

勇者「おい………」

魔王「熱っ!!」

勇者「……」

魔王「熱ッ!!!」

勇者「おい」

魔王「なんだ勇者?」

勇者「お前、何をしている?」

魔王「勇者を触ったら火傷したフリしただけ」

勇者「んなアホなことしなくてよろしい!」

ターニア「あははは……」

側近「もう魔王様ったら………」

部下A「魔王様大変です!」

側近「どうしたのです?」

部下A「各地の人間、他国の魔王国から攻められております!」

魔王「───!!」

側近「そ、そんな───!!」

ターニア「ぁ………」

勇者「これはまずい……」

部下A「敵の数は総勢数十万を超える模様です!」

魔王「数万だと?!勇者たちではなく兵もか!?」

部下A「はい!他国の魔王軍も大軍を率いて城に迫っております!」

勇者「で、この城の守りの人数は?」

魔王「いくつだ?」

部下A「数百かと………」

魔王「まずいな………」

部下B「魔王様!」

側近「如何しました?」

部下B「正門が破られました!」

魔王「も、もうか?!」

部下A「非常にまずい状況です!」

勇者「魔王、このまま座して死を待つのか?」

側近「魔王様!」

魔王「うーん………。」

勇者「魔王!」

部下C「魔王様!1階が制圧されました!」

魔王「数十万に攻められてはあっという間にこの城も陥落してしまおう。」

部下B「何を弱気なことを!」

側近「魔王様!」

部下A「秘密の通路でお逃げください!」

部下C「そうです!今ならば我々が少しばかり時間稼ぎを致します!」

魔王「ならぬ!手遅れだ!」

側近「魔王様、生き延びてください!」

魔王「もう遅いのだ。」

勇者「魔王………」

ターニア「お兄ちゃん……」クイクイ

勇者「な、何だ……?」

ターニア「あのね………」ゴニョゴニョ

勇者「うんうん」

ターニア「それでね……」ゴニョゴニョ

勇者「なるほど」

魔王「ん?」

側近「どうしたのかしら?」

勇者「魔王」

魔王「なんだ勇者よ?」

………

……



ヘンリー「魔王覚悟だ!」

クリフト「大人しくしなさい!」

側近「この勇者め、よくも魔王様を!」

勇者「死ね!」ズバッ

側近「ぎゃあああああ!!!」バタ

勇者「ふう………」

ライアン「魔王は既に死んだのか?」

アルス「くそ!!一歩遅れたか!」

メルビン「ふむ……」

勇者「あ………、見ての通り、魔王は俺により斃されました。」

勇者「そこの側近もです。」

クリフト「早くついておれば……」

ヤンガス「ふん」

リュカ「仕方ないか。」

勇者「皆さんお疲れ様でした。」

テリー「終わったのなら戻るしかない。」

アモス「まったくだ」

………

……



1時間後───

勇者「もう起きてもいいぞ……」

魔王「やれやれ」ムク

側近「やられ役もきついですね……」ムク

勇者「今のうちに隠れたらどうです?」

魔王「魔王として隠れるわけにはいかんのだ。」

勇者「ただでさえ、ターニアの案でうまく全員騙せたのだ。」

ターニア「そうです!」

勇者「ターニアの好意を無碍にするのか?!」

魔王「………」

勇者「生きろ!そして側近と一緒に暮らせ!」

側近「ゆゆゆゆ、勇者!!!?何言ってるのよ?!」

魔王「勇者、それ本気で言ってるのか?」

勇者「魔王、側近のささやかな悩みを解決させようとしたこと、これって側近に惚れてるって思ってもいいんだよな?」

魔王「な───!!」

側近「あ///」

ターニア「あらぁ///」

勇者「図星のようだな。ならば言わせてもらう。生きろ!」

魔王「勇者……」

ターニア「側近さん」

側近「なんですか?」

ターニア「あなたも私も女です。」

側近「そうですけど、それが?」

ターニア「だったら腹を決めてください。」

ターニア「………」ゴニョゴニョ

側近「ちょ、ちょっと!!///」

ターニア「女ならば惚れた男の人の子を産むのです。」

側近「そそそ、そうね……」

側近「魔王様のお子を………」

勇者「魔王、これは一時の恥になるかもしれん」

魔王「俺は恥をかくのはごめんだ。」

勇者「その一時の恥こそ女性からの支持を得られるかもしれないんだぞ?」

魔王「そんな答えなどとうの前に出ているだろう。」

勇者「まあそうなんだけども、恥を耐え忍んで生きるべきだと思う。」

魔王「恥をかくぐらいなら俺は死ぬぞ。」

勇者「死んだらリベンジできなくなるぞ。」

魔王「ぐぐ……」

勇者「魔王、俺はお前の味方だ。」

魔王「ふっ……、まさか勇者のお前に味方と言われるとはな。」

勇者「巨乳好きの同志だからな。」

魔王「同志、か………」

勇者「ああ、そして皆が許してくれた時にこの城に戻るといいと思う。」

魔王「わかった。」

側近「魔王様………」

ターニア「」ニコッ

勇者「城は部下に任せて側近と2人、水入らずで過ごすといいよ。」

ターニア「安全な場所で過ごしてくださいね。」

魔王「わかった。」

側近「はい」

フィールド───

勇者「と言ったのはいいものの俺は俺でどうしようかな……」

ターニア「お兄ちゃんはどうするの?」

勇者「国に戻ってもどうせ女性の巨乳はそのままだし、ターニアの胸もそのままでしょ?」

ターニア「うん」

勇者「なら貧乳派から恨まれるな。」

ターニア「結局国に戻れないんだ……」

勇者「暗殺にビクビクしたくないからな、どこかのんびりできるところに落ち着けるしかないかな……。」

ターニア「お兄ちゃん……」

勇者「ターニアもそろそろ村に戻らなくていいのか?」

ターニア「うーうん、村に戻ってもまたランドにストーカーされると思うと………、いや………」

勇者「じゃあこれからどうするの……?」

ターニア「え……?うん………」

勇者「ん?」

ターニア「お兄ちゃんと一緒にいる!」ムニ

勇者「お、おう………」

ターニア「いやぁ?」ウルウル

勇者「いやいやいやいや、んなわけないじゃない。」

ターニア「ありがとう♪」ニコッ

勇者「うん、じゃあこれからどこに行く?」

ターニア「えーとねぇ───」


終わり

途中アイディアが浮かばなくなり不完全燃焼になってしまいました。
すみません

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