兄「小さかった時は可愛かったんだけどなぁ…今は憎たらしい」
妹「お前のほうが憎たらしいと思うがな」
兄「俺に向かってその口の聞き方は何だ!」
妹「あ~もう小学校卒業だぁ」
兄「無視すんなガキ」
兄「おまえなんか生まれなければよかったんだ」
妹「お母さんは事故で死んじゃったし…お父さんは帰ってこないし・・・」
兄「あの馬鹿父は浮気したんだよ」
妹「浮気ってなんだ」
兄「知らないほうがいいだろ。卒業式の準備したのか?まあ3日後だからってちょっと早いかな」
妹「心配しなくていいっつーの!」
兄「頑張ってバイトして稼いでんだからよ…せめてお兄ちゃんのいうことを聞いてくれ」
妹「こっちは忙しいんだよ」
兄「もういい!!お前は一人で留守番してろ!バイト行ってくる!」
妹「ふんっ!」
ウィーン
兄「ラッシャーセー」
兄「妹・・・なんで来た?」
妹「雑誌買いに来てやったんだよ!ありがたいと思え!割引しろ」
兄「するもんか。」
妹「コーヒー牛乳追加で持ってくる」
兄「うん」
妹「立ち読みしよっかな」ボソッ
兄「んー?この店は立ち読み禁止だぞ。コンビニなのに珍しいな・・・」
妹「買って帰る」
兄「そうしてくれたほうがありがたい」
ウィーン
兄「アリガトウゴザイマシター」
兄「あいつ卒業して・・・ますます反抗期に近づくぞ・・・」
数時間後 ガチャッ
兄「今日もつかれたな~ただいま~」
妹「本読んでるから静かにして」
兄「さっきのぶんだよ」ジャラッ
妹「何?」
兄「コーヒー牛乳と雑誌代やるから」
妹「ありがたくもらってやるよ」
兄「ムカつく受け取り方だな」
兄「バイトしたのに金減っちまったよ」
兄「夜の散歩でも行くか?」
妹「本読んでるつってんだろ一人でいけ」
兄「じゃあそのへん歩いてくるぞ。帰り遅くなるよ」
妹「勝手に逝け」
兄「これからどうしよっかな・・・この金でどっかいこっかな…」
兄「寒いな…都心だからな…」
兄「ファミマでファミチキ買おっかな…」
ガーッ ラッシャーセー
兄「ファミチキひと・・・いや2つください」
店員「はい」
兄「ありがとうございました。レシートはいいです。」
店員「じゃあ・・・」
店員「ありがとうございましたー」
ガーッ
兄「俺ってお人好しなのかな…家に帰ってあいつにあげよっと・・・」
ガチャ
兄「ただいま」
妹「」カチャカチャカチャ
兄「ゲームやってんのか」
兄「ファミチキここに置いとくぞ」
妹「ん。ありがとよ」
兄「お前の卒業の制服取りに行ってくる」
妹「あっそ」
30分後
兄「寒いな…とってきたぞー」
兄「中学校の制服な。ここにかけとくぞ」
妹「今忙しいんだよ」
兄「ゲームの何処が忙しいのか。今何時だ?」
妹「自分で確認汁」
兄「夜の11時41分…?もう寝ろ!」
妹「じゃあ今セーブするよ」
兄「セーブ完了したな!電源切るぞ!」
妹「ん」ブチッ
妹「腹減ったから寝る前に何か食わせろ」
兄「おいしいファミチキがあるぞ」
妹「食う」
兄「ファミチキ買っといてよかった」
妹「寝る」
兄「おう」
兄「明後日か…早いな」
次の日
兄「おはよう。朝飯用意してあるぞ」
妹「サンキューっと」
妹「学校行ってくるわ」
兄「味噌汁飲まないの?」
妹「ネギは嫌いなんだよ!!」
兄「夜は豆腐にするからな」
妹「あっそ。じゃあ行く」
兄「んじゃ」
兄「じゃあ俺もバイト行くか」
妹「でさ~○○って△△だよね~」
妹友「うん!でも❐❐は◇◇だよね!」
妹「うんうん!」
数時間後
妹「ただいま~ってお父さん!???お父さん!!!!」
兄「来ないと思ってたのに…」
父「久しぶり7ヶ月ぶりかな?」
妹「お小遣いちょうだ~い」
父「言うと思った。ハハハ」
父「そろそろ帰るよ。悪いけど」
妹「なんで??」
兄「もう3時間もいるし」
妹「そっか・・・何処にかえるの?」
父「実家」
妹「ふーん…じゃーねー」
父「バイバイ」
ガチャッ
次の日
妹「卒業式お父さん来ないかな…」
兄「ううっ・・・ぐすっ・・・うう・・・・」
妹「どうした?男のくせに」
兄「お・・おま・・え知らないのか??」グスッ
妹「何が?」
兄「父さん帰ったあと…横断歩道で立ってた父さんがダンプの死角にいて、轢き殺されたの…ニュースでもやってるはず…」
妹「嘘だ…」
ピッ
アナウンサー「a市で成人男性がダンプカーにはねらました。直後に病院に運ばれましたが死亡が確認され・・・」
妹「ほんとだ・・・」
妹「なにやってんだよ・・・お父さん・・・」グスッ
兄「な?」グスッ
妹「ああ・・・明日か・・・ちょっと外出てくる」
兄「気をつけてな」
数十分後
兄「妹が帰らない」
兄「まさか・・・」
ピッ
アナウンサー「また奇妙な事件が発生しました一昨日と似た事件がa市で起こりました・・・」
兄「まじかよ」
兄「葬式に行かなきゃ。先生に連絡を・・・」
卒業式当日
妹友「私たちはこの小学校を卒業します!」
妹友2「卒業証書を受け取ります!」
兄「呼びかけやってるな…」
兄「妹・・・後免な…俺はもうすることがないかもしれない…この言葉が天国の妹に届けば・・・」
兄「いままでありがとうよ…妹よ…」ギュッギュッ ピシッ ブラーン
end
兄「勝手に終わらせるな」
兄「俺はまだ死んでいない…死に切れないんだ!!生きるしかないんだ」
兄「妹のためにも皆のためにも」
兄「ここで楽をしてはいけないんだ」
兄「これからどうしよう」
兄「ああ」
兄「世間に役立つことをしよう!」
兄「献血…募金・・・全てした」
兄「青年海外協力隊に入ろう!」
兄「ボランティアだけど一人でも多くの命を助けるのはいいことだ。」
兄「衣食住すべて安心だしな。」
兄「アフリカの人も支援が来るまで頑張ってほしいな」
兄「そう・・・一人でも多い命を助けるため…」
兄「卒業できなかった妹のため…世界中のいろいろな人のため」
兄「俺は頑張る!それが俺の生まれた意味であり俺の使命なんだ!!」
end
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