サトシ「いけっ!サモハン!」(12)
サモハン「キンポー!」パシュ
ファイヤー「…」
サモハン「…」
サトシ「…」
サモハン「いやいやいやいや俺には無理だよ!あれ見てみろよ!?あとあっつい!」
サトシ「いや見てるけど」
ファイヤー「…」
サモハン「本当に?見えてる?ほーらほらあのデカブツだよ?考えてもみろよこっちは唯のデブ、なぁ?無理だろぉ?」
サトシ「サモハンの方がレベルは20高いんだけど…」
サモハン「よーしおいこのデカブツ野郎が!見てくれでビビらせやがって俺をコケにしてくれたな!上海一と謳われた俺のクンフーで二度と偉そうな態度とれねぇようにしてやるぞ!?」
ファイヤー「…」
サモハン「おらどうした!?かかってこいよ!?」
サトシ「まぁ種族値が10倍近く違うからレベル意味無いけど…」
サモハン「なーんてね?貴方様の御高名は中国全土に知れ渡っておりますから、あっあっ勿論先程の私めの言葉は戯れですので本気にしないでくださいましね?」
ファイヤー「…」
サモハン「それと少しばかり後ろを向きますのでそのままでお待ちください…急に襲ったりはしないでくださいね?ではでは」クルッ
サトシ「…」
サモハン「お前はアホかよ!?ここに詰まってるのは麺粥かなんかか!?レベル関係ないほど差があるなら何で俺を呼んだんだよ!?」
サトシ「いや特に…」
サモハン「ないのか!?意味が!?勝ちたいんじゃないのかよ!餌やりじゃねぇんだぞ!目の前に肉団子転がしてさぁ負けてくださいって馬鹿か!喰われたくねぇよ!!」
サトシ「勝たないよ?」
サモハン「勝たないのかよ!じゃあ対峙するなよ!……あ、ちょっと待って」クルッ
サモハン「もう少々お待ちくださいましねー」
ファイヤー「…」
サモハン「じゃあ何でここにいんだよ?犬レースでも始まんのか?」
サトシ「いや捕まえたいから倒すと不味いんだよ」
サモハン「ほんでほんで?」
サトシ「負けるのはわかった上で少しでも削れたらなぁって」
サモハン「削るって何だよ!俺の寿命か!?あ、いや削って捕まえるってよく考えたら怖ぇな…え?え?お前恐ろしいね?」
サトシ「削るって体力の話ね」
サモハン「じゃあ物理的にやる必要ねぇだろ!餌食べるのを妨害すりゃ勝手に弱るよ!手負いの虎は傷付いたら手がつけられないんだぞ!?わかってんのか!?」
サトシ「虎じゃないけど」
サモハン「見りゃ解るよ!例えも知らねぇのか!?餓鬼じゃあるめぇし!」
サトシ「俺10歳」
サモハン「そうでしたね!!!!」
ファイヤー「…」
サモハン「ほら、お鳥様も心なしか怒っていらっしゃるぞ…てか10歳に捕まってんのか俺」
サトシ「じゃあどうしよう…」
サモハン「とりあえず一旦離れよ!そんで飯食おう!鳥粥の旨い店しってんだよ俺!あ、貴方様も行きます?」
ファイヤー「…」
サモハン「嘘です冗談です鶏肉なんて下劣なものは口にしませんよね失礼しましたぁーではではー……おい!ほら行くぞ!」
サトシ「うーん…」
サモハン「いや何悩んでんの?犬の前で悩むウサギなんて世界中どこ探しても居ないぞ?」
サトシ「あと一歩進まなきゃイベント始まらないから大丈夫だよ」
サモハン「お前が大丈夫か!?」
サモハン「お前が大丈夫なのか!?」
サトシ「?」
サモハン「ほらほら疲れてんだよサモハンおじさんととりあえず町に戻ろうや?な?足痛いならおぶってやっから」
サトシ「一回戻るとまた来るのが面倒だし」
サモハン「んな事言って酷い目にあったらどうすんだよ!」
サトシ「あぁそれはさっきレポート書いたから大丈夫」
サモハン「お前本当に大丈夫か!?」
サモハン「お前本当に大丈夫なのか!?」
ファイヤー「…」
サトシ「大丈夫だよ、やり直せば良いから」
サモハン「人生は一度きりよオーケー?それわかってる?あぁー俺もやり直せたらなー…こいつのポケモンなんか辞めて映画監督になりたい」
サトシ「…」
サモハン「そんでさーヒット作とか次々に出してさ…香港映画界の異端児!なーんて呼ばれりゃかわい娘ちゃん達にもモテモテだろぉ?」
サトシ「しょうがないサモハン嫌がるなら他のやつで試すか、一撃で死にませんように」
サモハン「そんで名前が売れたらジャッキーやユンを呼んでさ、あいつもまだまだ作品に恵まれないからきっと喜b…ってちょっとちょっと何やってんのよ!?」
サトシ「ん?ラプラス出したけど?」スタスタ
サモハン「何そいつ超かっこいい、うん…で?何してんだよ帰るんじゃないのか?近付いたら危ないぞ?」
サトシ「ラプラス波乗り」ブシャ
ファイヤー「」
サトシ「やっぱり駄目か」
サモハン「…」
サトシ「リセットしよ」
………
サトシ「いけっ!サモハン!」
サモハン「キンポー!」
ファイヤー「…」
終わり
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