絵里「ある日の夜の帰り道」 (19)
※ラブライブSSです
※SS初投稿です。ところどころミス等があるかと思いますがご了承を・・・
※大幽霊屋敷というゲームをもとにお話を作ってます。
それでは下からスタート
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1410117290
私は絢瀬絵里、今は大学を卒業してそこそこ…っていうほどでもないけど一般企業に就職して仕事をしているわ。
まだ新人だから覚えることもやることも多く、毎日終電ギリギリまで残業をしてるの。
その日はいつもより残業が長引き終電で帰ることになったんだけど…
「はぁ…今日も疲れたなぁ…」
ため息交じりに呟くと私はうとうとと浅い眠りについた。
15分ほど経って私はふっと目を開けると、電車は私の降りる駅に丁度ついたとこだった。
私は電車を降り、改札を抜けて少し様子がいつもと違うことに気が付いた。
「あれ?私だけ?」
私のほかに降りた乗客はいなかった。いつもはこのくらいの時間なら10人以上居たと思ったんだけど…
(いつもは他に降りる人がいて何とも思わなかったけど)
(いざ一人になると心細いわね…)
いくら通い慣れた道でも、同じ方面に帰る人がいないから少し怖いと思いながらも私は周囲に気を配りながら早歩きで歩き始めた
ほどなくして住宅地に入ったんだけど、道路は乗用車がギリギリすれ違える程度の道で、
外灯はあるんだけど周りの民家の灯りは無くて薄暗くて、正直ちびりそうだわ…
私は道の真ん中を歩いていたんだけど、前方に人らしきものが立っているのが見えた。
私から向かって道の右側、外灯の脇に立っているのが見えたわ。
髪は海未同じぐらい長く、ワンピースを着てたんだけどうつむいているのか顔は見えなかった。
「こんな時間に…おかしい…」
誰かを待っているようにも見えるけど周りは寝静まったであろう灯りのない民家だけで何もない…
だいたい待ち合わせ場所にしては不自然すぎるでしょこれ…しかもこんな時間に女性が一人って…
「ゆ…幽霊…?」
私は直感的にこの言葉を口にしていた。
根拠はないけれど、ただ漠然とその女性が幽霊ではないか…
私はとても怖くなって道の端に寄って、けれどもそのまま歩き続けた。
もしあれが本物なら立ち止まったり、走り抜けたり、Uターンでもしたら襲い掛かってくるんじゃないかって思って…
それと早く通り過ぎたかったし…
どのくらい近づいたかしら…
私は前から走ってくる男性に気が付いた。私と同じくらいの若い男。
その男性は道の左側、あの女が立っている側を走っていた。
それがあの女の待ち合わせ相手だったのかしら?男は女に向かって真っすぐ走っていく…
だったらあの女は幽霊なんかじゃなかったことになるわね…
(なんだぁ、ただの思い過ごしか・・・)
だけどすぐ私は違うと思った。
その男性は女におーい、と声をかけるわけでもなく、ただ一直線に走ってくるの。
私の歩く速度より男性の走る速度の方が遥かに早い、彼はみるみる立っている女性に近づいて行った。
けど様子はどうもおかしい…彼の走り方は立っている女性のことが眼中に入っていないかのような走り方なの。
あろうことかその男性は女性の横を走り抜いていった、しかも肩がぶつかりそうな至近距離で…
私はこれで確信した、彼には女性のことが見えていない、外灯の真下に立っているのにもかかわらず…
「間違いない、幽霊だ…!あの女性は私にしか見えていないんだ…!」
女性が、幽霊が、ゆっくり顔を上げた。
その顔が見える寸前、私は視線を逸らした。
(目を合わせちゃ…ダメ…!)
真っすぐ前を見て、とにかく早く通り過ぎよう、それがいい、そうしよう
と自分に言い聞かせて道路の右側に寄ってひたすら歩く続けた。
どんどん距離が近づいていく…
視界の隅で女がこちらを見ているのがかすかに映り込む…
それでも真っすぐ歩き続けるしかない
そして私はその女のそばを通り過ぎた
視界の隅で映っていた女はどんどん後ろに行き見えなくなっていった。
(よかった…何もないじゃない・・・このまま家に帰ろう…)
そう思った瞬間———————————————
「見えてるくせにぃ…」
「キャァァァァ!!!」
悲鳴を上げ後ろを振り返るもそこにはだれもいなかった。
END
以上です。あともう一話くらい考えてるとこなんでまとまり次第またここに来ます
もう一つお話ができたので投下していきます。
絵里「車でプチ旅行」
ある休みのこと、私と希とにこで山を2つほど超えた隣の県の温泉街に車で行こうと計画を立てていた。
唐突ではあったけど希もにこもノリノリだったわ。
車の運転は車を持っている希の運転で行くことになった。
各々が準備を終え再度希の家に集まった。
運転は希、私とにこは後部座席に乗り込んだ。
さぁ出発ってことになったんだけどここでトラブルが起こってしまったの。
希の家から高速道路に向かっている途中、車が止まってしまったの。
希「あっれ~?おかしいな~。燃料メーターも何ともないし…」
他に色々と調べてみるも異常はないみたい。
結局ロードサービスを呼んでみてもらったら
「あぁ~これガス欠ですよー」って、燃料メーターが故障してたみたい。
それで2時間ほど時間をロスしちゃった。
その後修理も終え走り出し、しばらくして峠道に差し掛かった。
ところが私たちはまた30分も行かないうちに車をストップさせてしまうの。
運転している希がウトウト・・・ウトウト・・・としはじめた。
希「うちどうも眠くて仕方ないわ…」
にこ「ちょっとしっかりしなさいよー!」
絵里「まぁまぁ・・・運転変わってあげたいけど私もにこも免許持ってないから…」
にこ「しょうがないわねー、そこに止めなさいよ。」
トンネルの手前に小さなお店があった。結局そこに車を止めることになったの。
お店は閉じられてたんだけど、缶ジュースの自販機に灯りが入っていた。
車を止めると運転していた希はそのまま寝入っちゃって、私とにこはどうしようもなかったから缶ジュースを買ってきて二人で車の中で飲みあってたわ。
どのくらい時間が経ったかしら…しばらくして希が起きてきて
希「ごめんな~もう大丈夫やわ!」
絵里「そう、なら行きましょうか」
と会話をし希が車のサイドブレーキ下ろそうとした瞬間
コンコン————————————
助手席側のドアを誰かが叩くの。
見るとそこには太った中年のおばさんがいた。
駅ナカとかイオンとかで見かけるようなそんな感じの。
希は窓を下して
希「どうかしました?」
と声をかけた。そしたらそのおばさんがすまなさそうな顔で
「すみませんけど、乗せてもらえませんか?」
「私らずっと歩いてきたもんで…」
希は反射的に
希「いいですよ~!」
と答えた。そうするとそのおばさんがニッコリ、ほんと人良さそうな顔でニッコリ後ろを振り返った。
「いいっていってるよ」
ものすごい数の人間、20人ぐらいの人間がトンネルの闇の中からダーッと走って出てきた。
私たちの乗ってる車に向かって…
3人「キャァァァァァァァ!!!」
にこ「なによこれ!どうなってるのよ!」
にこが半分泣きながら叫んでいた。
絵里「私にもわからないわよ!!」
希「これはただごとじゃない…まずいで!」
希は車を発進させUターンをしトンネルに背を向けて走り出した。
そしたら後ろからものすごい声が聞こえてきた。
「乗せろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーー!!!!!!」
私はその声を聞き・・・振り返ってしまったの・・・
さっきのおばさんを先頭にものすごい数の人間が車に負けないくらいのスピードで追いかけてきた・・・
にこ「もっとスピード出しなさいよ!!!!」
「早く!早くぅー!!!」
どんどん車は加速していって街の灯りが見えてき始めたころに“そいつら”もいなくなっていた。
ここからは後になって聞いた話だけど…
あのトンネルで昔崩落事故があって20人ほどが乗った観光バスが押しつぶされる事故があったらしいわ・・・
以上です。これにておしまいとなります。お付き合いいただきありがとうございました。
また機会があれば立てにきます。
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