安価とコンマで1から物語を作る その8 (1000)

題名まんまで安価とコンマで1から物語作ります



1スレ目(しあわせってなんだろう?【現代ファンタジー(異能)】)
安価とコンマで1から物語を作る - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1385456190/)

2スレ目(フィーニス記~嫌われ神様の嫁さがし~【異世界ファンタジー】)
安価とコンマで1から物語を作る その2 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1386856788/)

3スレ目(勝負師アリアwithガルム【相棒モノバトルゲーム】)
安価とコンマで1から物語作る  その3 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388157582/)

4スレ目(Three forked road【現代ファンタジー(変身ヒーロー)】)
安価とコンマで1から物語作る   その4 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1391353665/)

5スレ目(Three forked road【現代ファンタジー(変身ヒーロー)】)
安価とコンマで1から物語を作る その5 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1398778393/)

6スレ目(Three forked road【現代ファンタジー(変身ヒーロー)】)
安価とコンマで1から物語を作る その6 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1403439447/)

7スレ目(悪魔隠しと見えない罪【現代ファンタジー(魔法)】)
安価とコンマで1から物語を作る  その7 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1405697451/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1410013118

【リザルト】

名前:御形 ナズナ(ゴギョウ ナズナ)
性別:女性
種族:人間
職業:高校三年生


環境:6   平凡でそれなりに恵まれている
強さ:1   とてもじゃないが戦えない。視覚を失っている
生活:4   常人と同じとまではいかないがそれなりに一人でできる
教養:5   一般常識とそれなりの教養がある




年齢は17歳
身長は150cm
普通の家庭で育った少女
ある日突然目が見えなくなる代わりに他の五感が異常に鋭敏になっている
臆病な性格で目を付けられたくないので目立たないように生活している
でも心の中では白馬の王子様的な存在を求めている
よく怪我をするので尖った物が苦手である
テレビやラジオの音を聞くのが好き
目が見えないためか、どうしても地面が気になり何でも落ちてるものを拾う癖がある






魔法



『転ばぬ先の杖(アテンション)』
全体的に丸みを帯びた奇妙な形の杖
杖の先で地面(床)に円を描くことが出来る
その円に足を踏み入れると転んでしまう
この円は3つ以上同時に存在させることが出来ない




『神智の契約書(テオソピア・コントラクト)』
創世の王『ジェランダル』が遊びで作った契約書類
死した英雄や、未曽有の化け物、生きた神人まであらゆる者の名が連ねられている
この契約書にて呼び出されたものに絶対の命令権を持つことが出来る
しかし、そのほとんどの契約書が破られており『ガルラル』しか呼ぶことが出来ない
更には特殊な術式が組み込まれている
『命の光』である太陽光を取り込み魔力に変換するため使用者への負担は一切ない

【知り合い】


新崎智弘『幼馴染、仲間』
魔法:『神智の槍』


甲斐心『仲間』
魔法:『熾天を模り目を覆う』


星空明日『仲間』
魔法:『思いよ届け』


九条冬子『仲間』
魔法:『赤と青』


木間実樹『仲間』
魔法:『凍える憧憬』


李野ソナタ『仲間』
魔法:『夢想妄想幻想人形』


ガルラル『従者』
魔法:『神智の契約書』


西條涙『知り合い』
魔法:『堕天の契約書』


前スレ>>1000
これ以上コンマ神の好き勝手になんかさせるもんか!!
コンマ神になんか絶対に負けない!(白目)


埋まったので再開です


実樹「……凄い人ですね西條さんって」

明日「でしょでしょ!!しかに聞いてた私はもう…最高だったわ!」

実樹「本気で言ってるんですかね?」

明日「ほ~んきだと思うわよ~ん。真実かどうかは別としてね」


一見聞いただけではただの妄想話
しかし、本気ではあるらしい

此方にも否定するだけの材料はありませんしね

実樹「うん、そのお話信じてみましょう」

明日「えっ!ホントに?」

実樹「疑ったらなんだって疑えちゃいますしね。何でも信じて嘘だったら嘘だったっていう情報になりますし、ポジティブに行きましょう」

明日「おお!さねにゃんったらいいこと言うじゃん!」

実樹「えっへへ…」

褒められてしまった
恥ずかしい…


さて、これからどうしようか?

新崎先輩は元気になって帰ったらしい
つまりはお見舞いの必要が無いということ

しかし、一度は顔を見に行くべきか?

顔を見たからなんだということでもあるが、これからの予定も無い

どうしようか?



1、星空さんと話す
2、新崎先輩に会いに行く
3、どこかに行く
4、自由安価

安価↓

2


>>8選択:2、新崎先輩に会いに行く


やっぱり先輩に会いに行こう


実樹「それじゃあ僕はこれで」

明日「うん、じゃあね~」

星空さんと別れ、新崎先輩がいるという御形先輩の家に向かった


御形ナズナと接触

視点変更しますか?


1、する
2、しない

安価↓

1


>>11選択:1、する


というところで今日の更新はここまでです

9月以内には絶対に終わらせたい

お付き合いいただきありがとうございました

九月以内ならもう過ぎてますやん……
訂正、九月中にです


そして>>1がコンマ神に負ける方に花京院の魂をかけよう


>>15
早速高コンマゾロ目出してるじゃないですかやだー(´;ω;`)


再開っす


視点変更:御形ナズナ


夕方


二日ぶりの我が家で過ごしていると、玄関のチャイムが鳴ります

ナズナ「は~い、今行きま~す」

来客を出迎えようと玄関に向かうと、先に智弘くんが来ていました

実樹「こんにちわ~御形先輩」

お客さんは木間くんでした


智弘「どうした、何か用か?」

実樹「新崎先輩の顔を一目見ようと!」

智弘「そうか」

実樹「はい!!」

智弘「……………」

実樹「……………」

智弘「…それだけか?」

実樹「はい!」

顔を見に来ただけのようです


智弘「そうだ、俺の所為でうやむやになっていた今後の予定を伝える」

実樹「おお、どんな予定ですか?」

智弘「それは……」



1、明日の昼に星空さんの家で話し合う
2、明後日の昼に星空さんの家で話し合う
3、自由安価

安価↓

1


>>19選択:1


智弘「明日、昼頃から星空さんの家で話し合う。李野にも伝えておいてくれ」

実樹「了解っす。甲斐先輩とかには伝わってるんですか?」

智弘「ああ、甲斐には伝えてある。九条には星空さんから伝えてくれるそうだ」

実樹「解りました。明日の昼ですね」

智弘「頼むぞ」


木間くんは本当に智弘くんの顔を見る以上の用事が無かったようで、帰っていきました

明日の昼に話し合い
今までの議題は『この世界の真実を追求する』というものでした
ですがそれは西條さんのおかげでほとんど知ることが出来たと言っても過言ではありません

どんなお話しをするんでしょうか?

どんな話をするかの話し合いのような気もします





久しぶりに我が家での夕食を終え、やって来た暇な時間

何をしましょうか?



1、誰かと話す
2、夜のお散歩
3、自由安価

安価↓

1


>>22選択:1、誰かと話す


誰と話しましょうか?



1、新崎智弘
2、ガルラル

安価↓

1


>>24選択:1、新崎智弘



ナズナ「智弘く~ん」

智弘「どうした?」

ナズナ「やっぱり我が家はいいですね」

智弘「そうだな。心が落ち着く」

ナズナ「……ここは私の家で智弘くんの我が家ではないんですけど」

智弘「いつかはオレの我が家になる予定だ」

ナズナ「えっ!!お母さんと不倫してるんですか!?」

智弘「どうしてそうなった」

ナズナ「かくなる上は……はっ!御形家を乗っ取るつもりなんですね!地上げでもやるんですね!!」

智弘「俺にそんな権力は無い。おかしいな、照れてもらえると思ったんだが」

ナズナ「ふふん、そうそう思い通りにはいきませんよ!」


さて、どんなお話をしましょうか?



自由安価↓

昔の話


>>26選択:昔の話


ナズナ「そういえば今日、とっても悲しい夢を見ました」

智弘「悲しい夢か。どんな内容だったんだ?」

ナズナ「う~ん…覚えてはないんですけどね。でも、昔の事だったように思います」

智弘「昔…か」

昔という言葉に反応した智弘くん
目を細めて、どこか辛そうな自嘲的な笑み

その心境をなんとなく察することが出来ました


ナズナ「智弘くん、昔は凄かったですからね」

智弘「うぐ…それは小学生の時か?中学生の時か?」

ナズナ「どっちもです。恥ずかしいこと沢山してましたよね。今じゃあ考えられませんが」

智弘「ええいやめるんだ。人の黒歴史を掘り返さないでくれ…」


ナズナ「中学の時が一番酷かったですね。主に見た目が」

智弘「うわああ!!やめろぉ!!心の古傷が痛む!!」

ナズナ「ふふふふふ、智弘くんの弱点見つけたり」

こういう風に慌てふためく智弘くんは実は珍しかったりする
これは昔からそうでした
どんなことが起きてもどんな時でも、なんだかあっさり受け入れる人でした


智弘「そんなことを言っているナズナだって昔とは随分変わったじゃないか」

ナズナ「え~そうですか?」

智弘「そうだろう。昔は運動も勉強もなんでも一番じゃないと満足できなかったのに。今じゃあ成績が俺とトントンだ」

ナズナ「う~ん…そうでしたっけ?」

イマイチ記憶にありません
昔からそんなにガツガツした性格じゃなかったような…

智弘「なんにでも必死で、誰に言われなくとも頑張って、それでいて…自慢することもない。謙虚な頑張り屋さんだったな」

ナズナ「…………」



コンマ判定
5以上で???

昔の話 +2
??? -2

直下コンマ


コンマ判定:5  胸が苦しい


ズキン!

胸が痛む
どうしてでしょうか?

分かりません

変な気分です

嬉しいような、悲しいような

胸の苦しみ

過去の…私……………わた…し…


智弘「ん?お~い、どうかしたか?」

ナズナ「え!あ、いやいや…なんでもないです」

智弘「本当か?昔と今を照らし合わせて恥ずかしくなったか?」

ナズナ「恥ずかしくなんかないです」


そう、恥ずかしいわけじゃない
そんな感情じゃない

それじゃあさっきの胸の痛みは?


智弘「昔と今じゃあ真逆だからな。俺達の関係は」

ナズナ「そうでしたっけ?」

智弘「おいおいさっきから昔のこと忘れすぎだぞ。俺の事は覚えてるくせに」

ナズナ「え、えへへ…」

智弘「昔はナズナにおんぶに抱っこだったな。苛められてる俺を助けてくれたり、勉強を教えてくれたり、毎日起こしに来てくれてたり。今じゃあ全部真逆だ」

ナズナ「私だって智弘くんに助けられてばっかりでしたよ。……多分」

自信をもってそう言ったものの、全く実例が思い浮かびませんでした
最近の智弘くんの印象が強いだけでしょうか?


智弘「少なくとも昔の俺がナズナを助けた覚えはないがな。おおそうだ、昔の俺に言ってくれたよな。『もし大人になっても結婚できなかったら側室にもらってあげる』って」

ナズナ「うえええええ!!!そんなこと言いましたぁ!?」

結婚のお約束なんてベタ過ぎる…
いやそれ以上に『側室』って…飛んだおませさんどころの話じゃないです!
どんな子供だったんですか私は!?

智弘「約束、守ってくれるよな?」

ナズナ「そんな約束無効です!っていうか本妻は誰なんですか!!」

智弘「俺は本妻でも大歓迎だぞ」

ナズナ「そういう問題じゃないです!!」

智弘「優しく…してね?」

ナズナ「気持ち悪いです!!」


上目遣いで胸元を開けてセクシーポーズをとる智弘くん
しかし、それ以上に言い方と声が最高に気持ち悪かった

久しぶりの昔ばなし
とっても楽しかったですが…ちょっとした違和感

この正体は一体…?



※6日目終了


状況判定

1、新崎智弘
2、甲斐心
3、西條涙
4、木間実樹

安価↓2

1


>>34連続所得なので最安価

1、新崎智弘
2、甲斐心
3、西條涙
4、木間実樹

安価↓

2


>>36選択:2、甲斐心


~回想~


「ハァ…ハァ……」

やっと見つけた



もう日が落ち、月が出ている

今日は一日中空を飛んでいた

コイツを見つけるためだ

コイツ……7番は、公園のベンチで空を眺めていた

オレに気付いたそいつは俺の背中を指さし

「……天使?」

「……もういいよそういうのは」

コイツ、このテンドン気に入ってんのか?


暫く息を整える
たかがコイツを探すのにかなりの体力を使った

「……はぁ…今度こそオレの質問に答えてもらうぞ。お前、何者なんだ?」

7番はぼ~っとオレの顔を見る
その双眸…いや片方は眼帯しているから片眸か?

どっちでもいいや

「…分からない」

予想していた応え

「その分からないっていうのは何のことだ?記憶か?それとも言葉を知らないのか?」

「……何も、分からない」

「その黒いものは何だ?化粧じゃないんだろ」

矢継ぎ早に質問を投げかける

「……マスターの魔法」

「魔法?」

マスターのと言ったな
そう言えば昨日もマスターが呼んでいるとか何とか言っていた

洗脳の効果がある魔法とかだろうか?


「そのマスターの魔法ってのは何なんだ?」

「知らない」

答えるのが速かった
ここまでくればさすがのオレもバカじゃない

多分、コイツの記憶は制限されている

思考を制御されていると言った方が近いかもしれない

私の予想ではこの黒いものを塗った人間(生物?)を操る
これがマスターとかいう奴の魔法だと思う

その一環で操っている対象の思考を制御していると思われる
思考を鈍らせているのかもしれない

なんにせよ、7番からマスターの詳しい話を聞くことは難しいだろう

だが、少し試してみたいことがあった

無言で7番の手を取り、羽に触れさせる

予想通り黒色が剥がれ肌色の手が見える


やっぱりだ
どういう理由かは知らないが、オレの羽に触れると黒色が剥がれる

羽から手を引き離すと、黒色が再びこびり付く

どうやら触れている間だけのようだ

どうするかな
羽をちぎって貼り付けるか?
再び生えてくる保障が無い以上あまりやりたくない

どうにか羽を動かして……

精一杯羽を広げ、7番を包もうとする

が、大きさが足りない

もっと大きければ……

いや、弱音を吐くな
オレを誰だと思っている
天下に轟く『甲斐』の直系、その一人娘だ

オレに出来ずに誰が出来るというのだ

俺ならイケる、出来るはずだ!!


「…もっと…大きく!!」

オレの声に呼応し、指輪が光る
背中が盛り上がり、服を引き裂き現れるもう一対の羽

なんと、大きくするどころか数を増やすだなんて
甲斐の直系はなすことが一味違うな

「これならいけるか…?」

もう一対の羽を大きく開き、包み込む

2対4枚の羽に触れた7番の体から黒色が剥がれ落ちる

しかし、微妙に大きさが足りない

もうちょっとなんだがなぁ…
策はある、あるのだが

あんまりやりたくない

……………背に腹は代えられない
なんとしてでもコイツの正体を暴くためだ


グッと抱き寄せ体を密着させる
完全に体を密着させ、羽が二人を包み込んだ

これで完全に……ってしまった
これじゃあ顔が見れない
しかし、少しでも離れれば包み込めない

もどかしい

取り敢えず声をかけてみる

「おい、聞こえるか?返事をしろ」

しかし返事は無い

抱き合っているこの角度から見える肌の箇所は全て肌色
オレの予想が正しいなら洗脳が解けると思ったんだが…

突然胸を突き飛ばされる

「いって…なにすんだよ!」

オレを突き飛ばしやがった7番は、走ってどこかに逃げていく
いや、帰って来た


「また、明日。……ここで会おう」

そう言い残し再び走って逃げていった
あ、こけた

「……はぁ…もうちょっとだったのに」

逃がしてしまった
だけど――

「また明日…か」

確かにアイツはそう言った

「来なかったらぶん殴ってやるからな」

2対となった羽で空を飛ぶ
なんだか今日は……気分がいい

自然と笑みがこぼれた

【リザルト】

名前:御形 ナズナ(ゴギョウ ナズナ)
性別:女性
種族:人間
職業:高校三年生


環境:6   平凡でそれなりに恵まれている
強さ:1   とてもじゃないが戦えない。視覚を失っている
生活:4   常人と同じとまではいかないがそれなりに一人でできる
教養:5   一般常識とそれなりの教養がある




年齢は17歳
身長は150cm
普通の家庭で育った少女
ある日突然目が見えなくなる代わりに他の五感が異常に鋭敏になっている
臆病な性格で目を付けられたくないので目立たないように生活している
でも心の中では白馬の王子様的な存在を求めている
よく怪我をするので尖った物が苦手である
テレビやラジオの音を聞くのが好き
目が見えないためか、どうしても地面が気になり何でも落ちてるものを拾う癖がある






魔法



『転ばぬ先の杖(アテンション)』
全体的に丸みを帯びた奇妙な形の杖
杖の先で地面(床)に円を描くことが出来る
その円に足を踏み入れると転んでしまう
この円は3つ以上同時に存在させることが出来ない




『神智の契約書(テオソピア・コントラクト)』
創世の王『ジェランダル』が遊びで作った契約書類
死した英雄や、未曽有の化け物、生きた神人まであらゆる者の名が連ねられている
この契約書にて呼び出されたものに絶対の命令権を持つことが出来る
しかし、そのほとんどの契約書が破られており『ガルラル』しか呼ぶことが出来ない
更には特殊な術式が組み込まれている
『命の光』である太陽光を取り込み魔力に変換するため使用者への負担は一切ない

【知り合い】


新崎智弘『幼馴染、仲間』
魔法:『神智の槍』


甲斐心『仲間』
魔法:『熾天を模り目を覆う』


星空明日『仲間』
魔法:『思いよ届け』


九条冬子『仲間』
魔法:『赤と青』


木間実樹『仲間』
魔法:『凍える憧憬』


李野ソナタ『仲間』
魔法:『夢想妄想幻想人形』


ガルラル『従者』
魔法:『神智の契約書』


西條涙『知り合い』
魔法:『堕天の契約書』


今日の更新はここまでです

実は今回のお話は新しいコンセプトとして『主人公以外のキャラ同士の絡み』
を多めに描写するつもりです

今までは常に主人公の視点だったので新鮮味があると思います
個人的にもなかなか楽しいです

お付き合いいただきありがとうございました

【知り合い】欄を加筆修正といっても大した修正じゃありませんが



【知り合い】


新崎智弘『幼馴染、仲間』
魔法:『神智の槍』
己の罪:『??』

甲斐心『仲間』
魔法:『熾天を模り目を覆う』
己の罪:『??』


星空明日『仲間』
魔法:『思いよ届け』
己の罪:『??』


九条冬子『仲間』
魔法:『赤と青』
己の罪:『??』


木間実樹『仲間』
魔法:『凍える憧憬』
己の罪:『??』


李野ソナタ『仲間』
魔法:『夢想妄想幻想人形』
己の罪:『??』


ガルラル『従者』
魔法:『神智の契約書』


西條涙『知り合い』
魔法:『堕天の契約書』
己の罪:『??』


そろそろ再開です



夢判定
7以上で夢を見る

直下コンマ


コンマ判定:9  夢を見る


夢の内容

1-4  幼き日の思い出
5-8  目を覆う現実
9、0   ???

直下コンマ


コンマ判定:0  そしてそれから
※いやぁ…今日もノリノリですね。勘弁してください(´;ω;`)


ちょっと時間かかります



私が光を失った日

あの日から少しづつ皆、変わっていきました

独りよがりな母は私を気遣ってくれるようになりました

家事が上手くできなくなった私に代わり、家事をしてくれるようになりました

久しぶりの母の手料理は、どこか歪な形でしょっぱい肉じゃがだったけど

今まで食べた料理の中で一番美味しかった

それはきっと、私を思って一生懸命作ってくれた料理だからだと思います

仕事一辺倒で家族を顧みることなかった父は、積極的に家族とコミュニケーションを取るようになりました

おはよう、ただいま、おやすみなさい

当たり前の挨拶、くだらない冗談、何気ない世間話、この会話が何よりうれしかった

声を掛ければ返事が返ってくる、それが家族特有の幸せだと思います

私を見失っていた智弘くんは、何かが吹っ切れたようでした

冷たく鋭い雰囲気は消え去り、温かく柔らかなものに変わりました

いつの間にか、癖も直ってしまっていました

私にかける言葉からも、やさしさを感じ取ることが出来ました


その日から全てが一変した

全てが上手く行きました

何もかも都合よく進みました

悩みなんてなくなりました

涙を流すこともありませんでした

胸を刺す痛みも

心臓を鷲掴みにした苦しさも

何もかも消えていきました

心から…楽になりました

ああよかった…よかった…何も見えなくて

何も見えなくてよかった

何も見なくてよかったんだ

ああ…疲れました

この日をどれほど待ち望んだことか

皆が私を見てくれている

皆が私に優しくしてくれる

皆が皆、私を好きになってくれている

私の好きな皆が、私を見ていてくれる

漸く理解しました






何もしなくっていいんだって





だってみんな『  』なんですもの

みんなが私に『  』していたんですね

仕方ないから―――――

                ――――皆に合わせてあげますよ

そっちの方がお好きなんでしょう?

仕方ないから、我慢してあげます

皆がそう望むなら『  』を演じてあげます

大好きな皆の為に、特別ですよ?




目を覚ます

懐かしい夢を見ました

今から5年ほど前でしょうか?

あの日から始まり

今日までの日常の夢

なんでこんな夢を?

それはきっと、智弘くんと昔話をしたからでしょう

両隣に存在感は無い

昨日許してしまったから、てっきり今日も隣に居るものだと思っていました

まぁ別に構いませんが

ゆっくりと起き上がり、洗面所に向かった


操作キャラ選択


1、御形ナズナ
2、九条冬子
3、木間実樹

安価↓

2


>>57選択:2、九条冬子





目を覚ます

布団から起き上がり、軽く体操

体をほぐし、目を覚まさせる

目覚めは良い方ではありませんが、だらしのないことは嫌いです

てきぱきと身支度を整えてから、朝食をとる

朝食は兄さんと交代で用意する約束をしています

今日は兄さんが用意しました

トーストと目玉焼き

シンプルですがベストな朝食


さて、これからの予定ですが

昨日、星空さんからお誘いの連絡がありました
きっと、甲斐先輩や御形先輩と集まって話し合うのでしょう

行きたい……が

兄さんが居ます

『兄さんと共に行動する事を優先する』という約束をしています

面倒ですが、今日の予定を聞きましょう


冬子「兄さん、今日は何か予定はありますか?」

涙「………」


コンマ判定
5以上で予定がある

直下コンマ


コンマ判定:8 予定がある


涙「ああ、ある」

冬子「そうですか……」

涙「……今日は何かあったのか?」

冬子「………」


どうしようか?
本音を言えば兄さんの用事に付き合いたくない

星空さん宅の集まりには御形先輩はきっとくる
兄さんも興味を示すかもしれない

交渉してみようか?


1、交渉してみる
2、諦めて用事に付き合う

安価↓


>>64選択:2、諦めて用事に付き合う


……でもなぁ『兄さんとの用事を優先する』って約束してるし
約束を違えるような不誠実な人は嫌いです

星空さんにも兄さんとの行動を優先すると言ってあるし、納得してくれるでしょう

諦めることにした


冬子「いえ、なんでもありませんよ。今から向かうんですか?」

涙「……ああ」

冬子「分かりました。今日は何をするんですか?」

涙「………」



今日の用事

1、斑鳩昶治の捜索
2、いつものお仕事
3、魔王になる為にその1

安価↓

3


>>66選択:3、魔王になる為にその1


涙「魔王になるための研修だ」

冬子「うっ…本当にするんですか?」

涙「当然だ。お前の管理者たる『九条』の血。魔王となるに相応しい」

冬子「はぁ……確かに『九条』は代々警視総監となる運命ですが。それと魔王になることが関係あるんですか?」

涙「ある。説明は必要ない、いずれ知る時が来る。行くぞ、指輪はつけているか?」

冬子「えっ、ああはい」


右手人差し指にはめた指輪を見る
兄さんから『肌身離さず身に着けるように』と言われた指輪
こんな指輪に何の意味があるんだか

溜息をつきながら、外に向かう兄を追いかけた


兄さんの後ろを追う

一体どこに向かっているんでしょうか?

そもそも目的地があるんでしょうか?

冬子「兄さん、どこに向かっているんですか?」

涙「…目的地は無いが、目的はある」

相変わらず回りくどい言い方
どうにかならないんでしょうか?


目的地は無いってことは、歩き回ることが目的?
それか……


涙「……来るぞ」

そう言って、兄さんは立ち止った



イベント判定
1,2  ツギハギの怪物
3-5  何も起こらない
6-8  泥の怪物
9,0  『エモノ』

直下コンマ


コンマ判定:5  


しかし なにもおこらなかった



冬子「……………」

涙「…………」

冬子「……兄さん?」

涙「なんだ?」

冬子「何が来るんです?」

涙「……気のせいだったようだ。そういう時もある、行くぞ」

そう言って涼しい顔で進んでいく
これで恥ずかしがったりするのならいくらか許せたのですが

冬子「…思わせぶりなこと言わないで下さい」


私の中の兄さんの評価は下がるばかりだ





冬子「……まだ歩き回るんですか?」

あれからというもの、何かが起こるわけでもなく歩き続けた

涙「…そうだ」

冬子「……少し休憩でもしませんか?目的も分からない私としては不安も募り疲れる一方です」

涙「……少し休憩しようか」


珍しく私の意見に賛同してくれました

近くの公園のベンチに座る
兄さんが水を手渡してくれました

この世界って色々おかしいですよね、自販機が普通に使えたり

2人でベンチに座って休憩

………何か話そうか?


自由安価↓

私を魔王にしようとする目的ってなんですか


>>72選択



冬子「……ねえ、兄さん。一つ聞いてもいいですか?」

涙「なんだ?」

冬子「私を魔王にしようとする目的ってなんですか?」

仮に、私が魔王になれるとしよう
しかし、どうして私なんでしょうか?
九条の血が目当てなら、いっそ父でも良かったでしょうに


涙「…この世界には『魔王』が必要だ。公平で厳しく、優しい魔王が」

冬子「そういうのは聞きました。どうして私なのかってことです」

涙「お前じゃなければ駄目なんだ。九条の血というのもあるが、お前だからこそ魔王に相応しい」

冬子「とかいって、御形先輩にも言ってたじゃないですか」

涙「素質があるというだけだ、俺の本命はお前だけだ」

冬子「………そうですか」

今までの行動の数々、微妙に信用ならない


冬子「……私じゃなければ駄目。一応納得しておきましょう。それで、『魔王』になってどうするんですか?」

涙「この世界に引き込まれた罪人を裁く。それだけだ」

冬子「それだけですか?」

涙「そうだ。不満か?」

冬子「…それって私にずっとここに居ろってことですか?」

涙「当然だ。この世界の『魔王』なのだから」


この人はふざけているのだろうか?
ふざけたことを言う人になったとは思っていましたがここまでとは


冬子「『魔王』になった私のメリットってなんでしょうか?」

涙「無い。見返りを求めるのか?『九条』ともあろう者が、心弱きものを正すことに迷いがあるのか?」

冬子「うっ…で、ですがそれとこれとは話が……」

涙「同じことだ。俺もお前もまた逃れられぬ運命にいる。休憩は終わりだ、行くぞ」


ベンチから立ち上がる
また歩き回るつもりらしい

『九条』の信念
『弱き者に救いの手を』

私としてもそれを破るつもりはない
正しき強者である私の家系にとっては当然の事

ですが、この世界にずっと居るというのは……受け入れられません


憂鬱な気持ちを抱えながら兄さんを追いかけます


イベント判定


イベント判定
1,2  ツギハギの怪物
3、4  何も起こらない
5-7  泥の怪物
8、9,0  『エモノ』

直下コンマ


コンマ判定:7  泥の怪物


涙「来たぞ」

冬子「見れば分かります!!」

目の前には泥の怪物
兄さん曰く、『斑鳩昶治の作品』

涙「探していたモノとは違うが…冬子、お前が始末しろ」

冬子「私がですか!?いつもみたいに兄さんがやって下さらないんですか?」

涙「このような雑業も『魔王』になるために必要なこと。危なくなったら手を貸そう」

冬子「………はい」

兄さんの命令とは関係なく、一人で怪物に対処できるようになるべきでしょう
ナイフを取り出し、腕を切る


冬子「血の盟約により命ずる。『赤と青』を起動!」

全身を血が蠢く
視界がクリアになり、心は静かだ


アカ「久しぶりの出番って奴だ。小娘、この俺ちゃんを持て余すなよ?」

アオ「戦闘前にアドバイスです。目を閉じちゃあだめですよ」

冬子「分かりました。戦闘開始!」


目を見開く

視界が赤と青に二分された


※戦闘が開始されます


九条冬子
強さ:6

1-4  弱判定
5-7  良判定
89   強判定
0    クリティカル

の特殊コンマ表を使用する



能力


『赤と青』
特殊戦闘を行う
お互いの戦闘判定のあとにさらに判定を行い、『真実』を見抜く
3つの『真実』を暴くことに成功すると、戦闘が終了する
判定差に負けるたびにその差の分耐久値が減る
ターン制限(10ターン)以内に戦闘を終了させれなければ敗北する


『????????』
耐久値が0になった時、イベント判定を行う


怪物 typeA
強さ:4

1   ファンブル
2-4 失敗
5-9 成功
0    クリティカル

のコンマ表使用




能力



『泥状の怪物』
戦闘補正-1
耐久値の減少値を-1



耐久値:7


『九条冬子』耐久値:12

『泥状の怪物』耐久値:7



直下コンマ:『九条冬子』特殊戦闘判定


↓2コンマ:『怪物』戦闘判定
怪物  -1


コンマ判定:5  良判定

コンマ判定:6-1 成功


同コンマ判定により九条冬子の耐久値減少は無し


アカ「さぁどうだ小娘?俺ちゃんと相方の視界はよ」

冬子「…随分見辛いです」

アオ「そりゃあそうでしょうね、右と左で全く違う色で見えているなんて」


この状態になるのは初めてだ
ナイフで体の中の『赤と青』を呼び起こし、二人が私の視界を乗っ取る
この運用法が正しい使い方とはいえ、慣れない視界
かなり気分が悪くなる


アカ「そおらちゃんと目を開かねーと怪物ちゃんが迫ってるぜ?」

冬子「分かってますよ!」

怪物をしかと見据え、距離を取りつつ視界からは決して離さない


アオ「見えてますか?あの怪物の真実が。あっしの青の視界の方が見えやすいですかね」

右目を瞑り、左の青い視界のみで怪物を見る

あの怪物の真実…それは……




特殊コンマ判定
良判定により5以下で『真実』を一つ獲得

直下コンマ


コンマ判定:3  真実を一つ獲得


見える

診える

理解できる

その中身が

本当の姿が

青色の視界に映るその怪物からは確かに姿を感じ取れる

赤色の視界からは何も感じ取れない


冬子「……この怪物、『死』を宿している。つまり、死んでいる」

アカ「ご名答!ほぉらジャンジャン行くぜ!」

冬子「言われなくとも!」





直下コンマ:『九条冬子』特殊戦闘判定


↓2コンマ:『怪物』戦闘判定
怪物  -1


コンマ判定:1 弱判定

コンマ判定:1 ファンブル


同コンマにより耐久値の変動は無し


アカ「次はもっと診てみよう!中身を掻っ捌こうぜぇ!!」

興奮したようにアカが叫ぶ

冬子「ちょっと!体を引っ張るな!!」

しかし左半身がアカの興奮に引っ張られ、泥の怪物に手を触れる

ゾクリ

寒気がした

異常な感触

異常な『  』を感じ取った

一瞬感じ取った真実

しかし、それを遥かに上回る不快感


アオ「おいおいお嬢を困らせるな」

アカ「ウヒャッヒャッヒャッヒャ!初めてだからこそ激しくだろうが!!相方は甘々だね~」

アオ「やれやれ…さてさてお嬢、震えてないで目を開いて。触れたその手が感じたものは?」



特殊コンマ判定
弱判定により3以下で『真実』獲得

直下コンマ


コンマ判定:1  『真実』を獲得



思い出せ

熱きこの左手で感じたものを

目を見開く

怪物はおびえている

私には理解できた

この怪物は


冬子「……この怪物は『恐怖』で出来ている」

アカ「おいおいマジかよ…順調じゃねーか……」

冬子「アカが邪魔さえしなければ私はもっと余裕をもってですね…」

アカ「あ~あ~うぜ~うぜ~、あと一個とっとと終わらせようぜ」




直下コンマ:『九条冬子』特殊戦闘判定


↓2コンマ:『怪物』戦闘判定
怪物  -1


コンマ判定:0  クリティカル

コンマ判定:8-1 成功



九条冬子の耐久値変動は無し


クリティカルにより三つの『真実』が揃ったため、戦闘終了  


アカ「さ~て、あと一つは……」

冬子「残念ですが、すでに理解できました。大変不本意ですが、怪物に触れたおかげです」

アカ「成程、俺ちゃんのファインプレーってわけか。感謝しろよ小娘?」

冬子「何が感謝ですか…」

アオ「はいはい、喧嘩する前に。お嬢、さっさと『真実』を宣言してください」


この怪物の真実

一つ
この怪物は『死んでいる』


二つ
この怪物は『恐怖の感情で出来ている』


そして三つ

この怪物の『真実』の姿


冬子「この怪物の真実の姿は………『人間』です」

アカ「ふふふ…ぱんぱかぱーん!ご名答!!この怪物は元人間。殺されて泥の怪物として生産され続ける『ゾンビ』なのでした~!大変よくできました~!!」


アカのハイテンションに反して私の心は冷めていた

私がこの怪物に触れて感じたものは『恐怖』
そして、触れて初めて見えた本質

『元人間』

生きているとは到底言えないある人間の体の一部

それがこの怪物の正体

アカの言う通り『ゾンビ』という表現が相応しい

蠢く屍

なんて惨いことだろうか

感情も思考もほとんどない
ただ最後の最後、死の間際に感じた『恐怖』という残り香だけが残っている


真実を見抜かれた怪物は、ただその身を震わせている

冬子「…兄さん、終わりましたよ。次はどうすればいいんですか?」

涙「……考えなくともわかるはずだ。感じるはずだ、お前の中に眠る鼓動を」

冬子「………私の中に眠る、鼓動…」


なんとなく、指にはめた指輪を眺めた



イベント判定
5以上で覚醒その1
完封  +2

直下コンマ


コンマ判定:3+2  覚醒



体がかゆい

吐き出したくなるようなナニカが体中を蠢く

指輪が光を灯す

分かる

なんというべきか

口をつく

これを口にすれば後には戻れない

そうは分かっていても

止まらなかった






     
冬子「『堕天を模り目を開く』」







体中を蠢くナニカが背中を突き破る

私の背には2対4枚の羽が生えていた


冬子「な、なにこれ……」


体中の違和感

嫌悪感がぬぐいきれない

不快だ

不快だ不快だ

心がざわつく

これ以上進むべきではないと体が泣いている

体から力が抜け、膝をつく

何故か、意識が遠のく

倒れ伏す途中、兄さんの顔が視界に映る

兄さんは…笑っていた




『堕天を模り眼を開く(フォールキメラ)』
真実の姿を取り戻す指輪
彼女の真の姿は6対12枚の羽の悪魔



というところで今日の更新はここまでです

いまさらですがこの物語、ある一人を除くと頭おかしい人しかいないです


お付き合いいただきありがとうございました


もう決めました、下手に隠さずこのまま突っ切ると!!
高コンマでもゾロ目でもなんでも来やがれ!!!

そろそろ再開です

※視点:九条冬子


夕方

目を覚ます

……見知った天井

兄さんのマンション

今何時だっけ?

どうして寝ているんだっけ…

…………………思い出した!

飛び起きる


涙「おはよう、冬子」

隣で兄さんが私を眺めていた

いつもの無表情

怒りが湧いてきた


冬子「私の体に何をしたんですか!?」

涙「何もしていない」

冬子「嘘を吐かないで下さい!!兄さんが渡してきた指輪の所為じゃないですか!!!」

こんなものっ!!
指輪を外し、投げ捨て……られない

指輪が抜けない

突然指が太くなったとかそんなんじゃない筈です

指輪が指に食い込んでいる
無理に引っ張ると痛みが走る

涙「その指輪は外せない。もう目を開いてしまった」

冬子「目を開くってなんですか!?私の体に何が起こっているんですか!!」

涙「落ち着け、冬子。気持ちは分かる、不安なのだろう。安心しろ、直に慣れる」

冬子「慣れたくなんかありません。早くどうにかしてください!」


涙「平静を保て、堂々としろ、目を逸らすな。もはや後に引くことなどできない。お前は『魔王』として目を覚ましたのだ」

冬子「何が魔王ですか!絶対にそんなものにはなりません!!」

兄さんに枕を叩きつけ、家を飛び出す

背中に大きな違和感

羽毛のような、2対の羽

羽を毟る、毟る、毟る、毟る……無意味だ

こんなことで羽が引っ込むわけではない

唯一幸運なことは、この世界に人がほとんどいないこと

私が奇異の目で見られることはない

走る、走る、走る

何処に向かっているんだろう

不安を紛らわせるためにただ走った



イベント判定
1   ツギハギの怪物
2,3 双頭の怪物
4-6 甲斐心
7-9 御形ナズナ
0    ???

直下コンマ


コンマ判定:0
※な、何も考えて無かった……


イベント選択

1、斑鳩昶治
2、木間実樹
3、壮年の神父
4、自由安価

安価↓

3


>>113選択:3、壮年の神父


何かにぶつかる
思わず尻餅をついてしまった

??「おやおや、大丈夫か?私が不注意であったな」

手を差し伸べられる
見上げれば、神父さんの格好をしたダンディなおじ様

戸惑いながらも手を取る

冬子「あ、あの…ありがとうございます。それと、ごめんなさい」

??「いや、謝らなくてもいい。私にも非はあるからな。だが、次からちゃんと気を付けるんだよ。事故の元だ」

優しい声に合った紳士的な振る舞い
この人も、悪魔隠しにあったのでしょうか?

……って待て、なんでこの人私の羽に驚いてないんだろう


冬子「あ、あの…私…変じゃありません?」

??「ふむ、立派な羽だな」

冬子「それだけ…ですか?」

??「それだけだ」


………動揺は感じられない

何か質問してみようか?


1、とりあえず自己紹介
2、何をしていたか聞く
3、自由安価

安価↓

1


>>115選択:1、取り敢えず自己紹介
※連続所得ですがとっとと進めたいのでそのまま


冬子「あ、えっと。私、九条冬子と申します。おじ様のお名前は?」

??「私は………甲斐だ」

冬子「『甲斐』さんですか。…もしかして甲斐心さんのお父様でしょうか?」

甲斐「いや、父ではない。血縁関係はあるがな。遠い祖先と言ったところだ」

冬子「成程。甲斐先輩にはいつも学校ではお世話になっています」

ぼかした言い方をされましたが甲斐先輩のおじいちゃんでしょうか?
見た感じ40代と言ったところか
実年齢は定かではないがおじいちゃんと言った見た目ではない


甲斐「ふふ、心が人の世話を焼くのか。よほど気に居られているのだな九条冬子」

冬子「い、いえいえそんな…」

ただのお世辞だ
世話になった覚えはない、仲良くはさせてもらっているつもりだけど


冬子「甲斐さんはこんなところで何を?」

甲斐「落し物をしてしまってな、それを探している」

冬子「何を探しているんですか?」

甲斐「一言でいえば、本だ。1ページしかない分厚い革表紙の本。知らないか?」

冬子「1ページしかない本…?」

それって本と言えるんでしょうか?
しかもご丁寧に革表紙の本
なにやら特別なものなのでしょう


甲斐「見たことは無いか?」

冬子「……いえ、見たことありません」

甲斐「そうか、残念だ」

冬子「あ、でももし見つけたらお届けしましょうか?」

甲斐「いや、必要ない。見つけたのなら好きに持っていくといい。それは拾われる運命だったのだ、無理に取り返そうとは思わない」

冬子「そ、そうですか」

甲斐「誰かが持っているのを見かけたら、『大事にしてやってくれ』と伝えてくれ」

冬子「は、はい」


特別思い入れのあるものではないご様子
ならばなぜ探しているのでしょうか?


甲斐「………九条冬子。君はどうしたい?」

冬子「え?何がですか?」

甲斐「君は今、分かれ道に立たされている。大いなる意志によって飲み込まれるか?それとも抗い真実を探求するか?どちらでもいいだろう。どちらにせよ君の未来は明るい光に照らされている」

冬子「は、はぁ…?」

何やら近頃こういう言い回しの人が多い気がする
回りくどく、芝居がかった台詞回し


甲斐「なぁに、老人の戯れごとと思ってくれていいさ。『今回』は私が関わるつもりはない」

冬子「……何を言ってるんですか?」

甲斐「今宵の物語は実に滑稽だ。罪を背負いし者達、翻弄される少女、目を閉じた罰、くはは…愉快愉快。ではな『九条』の少女よ、存分に『生きろ』」

くつくつと不安になる笑みを残し、神父は…消えた

霧のように煙のように、忽然と姿を消した


冬子「……なんだったんでしょうか?」

まるで幻でも見ていたのかのような不思議な気分
狸にでも化かされていたのかのような奇妙な感覚

一つだけ、心に引っかかる

冬子「………私は、どうしたいんでしょう?」


諦めてしまえば楽だろう
拒否したい気持ちもある

でも、拒絶してどうなる?
誰かが助けてくれるのでしょうか?

自分の知りうる中で…こういう時に助けてくれるのは……





まだ、家に帰れずにいた

公園のベンチで、ぼおっとしていた

決断を迫られている

我が家に帰る

そうすれば兄さんが迎えてくれるでしょう

でも、それは『魔王』のことを受け入れたことになる

ならば誰かに助けを求めるか?

……こんなこと、誰が助けてくれるんでしょう

それこそ……悪魔くらいでしょうか



行動安価

1、安価行動
2、イベントコンマ

安価↓

2


>>120連続所得なので最安価


1、安価行動
2、イベントコンマ

安価↓

2


>>122選択:イベントコンマ



イベント判定

1   ツギハギの怪物
2,3  双頭の怪物
4-6 木間実樹
7-9 御形ナズナ
0    隻眼の怪物


直下コンマ


コンマ判定:6  木間実樹


実樹「こんばんは。お月見ですか?」

後ろから声を掛けられる
一瞬身構えたが、後ろを向き安心する

冬子「木間くんですか。こんな時間に散歩ですか?」

実樹「えへへ、こう見えてもいろいろ調べて回ってるんですよ。早く皆も帰りたいでしょうしね~」

冬子「調べて回ってるって…帰り方を聞いてないんですか?」

実樹「『己の罪』と向き合うって奴ですか?それなら聞きましたけど、別に調べたいことがあって」

冬子「調べたいこと…ですか?」

実樹「ええ、報告を楽しみにしててくださいね」


木間くんは私と違ってやるべきことを見つけている
自然と、木間くんが隣に座る

……何か話そうか?


1、羽について聞く
2、内容をぼかして悩みを打ち明ける
3、自由安価

安価↓

1


>>127選択:1、羽について聞く



冬子「……羽…気にならないんですか?」

実樹「ああ、気になります!魔法か何かなんですか?」

冬子「いえ、実のところ私にも何か分からないんですけどね」

この羽について何も言及してこない木間くんが気になって聞きました
魔法の使える人ならこれくらいの反応が普通なんでしょうかね?


実樹「なんだっけ……2対の羽の天使。…………そうだ智天使ですよ!そうですよね?」

冬子「いえ、そんなことを聞かれても…天使にも種類のようなものがあるんですか?」

実樹「確か9つの階級に分かれててその上から2番目だったと思います。『智天使(ケルビム)』、4つの顔と4枚の羽をもつ神の乗り物」

冬子「ふ~ん…」

実樹「先輩には三つ顔が足りませんけどね。今後生えてくるかもしれませんが」

冬子「お、恐ろしい事言わないで下さい!」

実樹「あはは、冗談ですよ」


冬子「好きなんですか?その、天使とか?」

実樹「僕は別に好きじゃないんですけどね。先輩が悪魔とか神話とか好きなんで、僕も勉強しようかなって。だからにわかの知識ですよ」

冬子「先輩…李野さんのことですか?」

実樹「そうですよ~。李野先輩の所為でいっぱい趣味が増えて嬉しい悲鳴って奴です」

うえっへっへと顔を緩める

木間くん。
あんまり話したことがある人ではありませんでしたが、本当に李野さんと仲がいいご様子で


実樹「結局、その羽は何なんですか?」

冬子「私にも分かりません。この指輪が関係していると思うんですが」

そういって指輪を見せる

実樹「……この指輪、甲斐先輩の魔法と似てますね」

冬子「言われてみれば確かに」

実樹「外したら消えるんじゃないんですか?」

冬子「それならとっくに外していますよ」

実樹「甲斐先輩みたいに自由に出し入れできないんですか?」

冬子「私の魔法じゃないのでできるかどうか……」


駄目もとで、羽が引っ込むようにイメージする
甲斐先輩が指輪を自由に取り出すように、指輪が消えるイメージを……


実樹「お!消えましたよ!」

冬子「本当ですか!?」

目を開けて背中を見ると、さっきまであった羽が無くなっている
背中をさすっても何もない

実樹「な~んだ、自由に制御できるんじゃないですか」

冬子「あ、あはは……羽をひっこめることばかり考えて指輪を制御するというのは盲点でした」

だが、これで確信できた
羽はあの指輪の所為だということ

つまりはこの指輪を渡してきた兄さんが仕組んだこと

手のひらを意識して指輪を取り出す

しかし、指にはめられたままだ

羽を意識的に引っ込められるようになっただけでも、喜ぶべきですかね

これで一つ、悩みが解決しました


まだ、時間はあるだろうか?

何か聞いてみよう



1、己の罪について聞いてみる
2、悩んでいるということを話す
3、自由安価

安価↓

2

1


>>132連続所得なので>>133採用

選択:1、己の罪について聞いてみる


冬子「木間くんは、『己の罪』ってなんだと思いますか?」

実樹「それは僕にその自覚はあるかって事ですか?」

冬子「そうですね。それも含めて、自分の罪ってなんだろうと思いまして」

実樹「う~ん…難しい話ですよね。何を以て罪というのでしょうか。少なからず、僕には自覚が湧きません。人を殺した覚えも、お金を盗んだ覚えもありませんし」

冬子「私もです。私も…全然わかりません」


さっきから後輩に何を言ってるんでしょう
自分でも分からない疑問をぶつけて、困らせて

私らしくない

どれもこれも兄さんの所為です
兄さんの所為でこんな……


実樹「…でも、自分を殺した覚えはあります」

冬子「え?」

実樹「あ、あはは…何言ってるんだろ。あいたたたな人でしたね、お恥ずかしい…忘れてください」

顔を真っ赤にして、申し訳なさそうに笑っている
可愛らしさを感じる柔らかい笑み

でも、さっきの表情はまるで違った

感情の感じられない、凍えた瞳だった


実樹「さて、そろそろ帰りましょう。家まで送りますよ、お姫様。なんちゃって」

ベンチから立ち上がり、私に手を差し伸べる

冬子「ふふふ、そういう冗談。全然似合っていませんよ」

手を取り立ち上がる

そこでふと思い出した
……家には帰れない

貴重品の全てが兄さんの部屋にある

でも、兄さんの家に行くということは兄さんが居るということ


どうしようか?



1、家まで送ってもらう
2、泊まる当ては無いか聞く

安価↓

2


>>137選択:2


冬子「……どこか泊まる当てはありませんか?」

実樹「家には帰らないんですか?」

冬子「……兄さんが…」

その一言で察してくれたように頷く
多分、喧嘩したとでも思ってくれているでしょう

実際そのようなものですし、説明はしません


実樹「でも泊まる当てですか~……う~ん…」

無茶振りであるにも拘らず、真剣に考えてくれている
木間くんは人間が出来ているというか、本当に人が良すぎる

実樹「…………お、怒らないで下さいよ?」

冬子「野宿しろとか以外なら」

実樹「そんなことは……いや、それより酷いかもしれませんが…」

一体どんなことを言うつもりなんでしょうか?


実樹「僕の家、泊まっていきますか?」

顔を真っ赤にしてそう言った
湯気が見えそうなくらい真っ赤に、恥ずかしそうにしている

その光景に、思わず笑みが零れた

実樹「わ、笑うことないじゃないですか!」

冬子「ふふふっ、なんだかおかしいです。お願いしているのこっちなのに、木間くんがお誘いしているみたいですよ?」

実樹「ふ、不純なことは一切しないと誓います!!なんなら寝るときは縛って目隠ししてくれてもいいですよ!!」

冬子「そんな言葉なくとも、木間くんに夜這いをする勇気はなさそうですから心配していません」

実樹「うぐ……否定はしませんが」

冬子「…うん。それじゃあ、お世話になります」

実樹「よ、よし!此方こそよろしくお願いします!」

丁寧に勢いよくお辞儀される
動きが緊張でガチガチになっている

おかしくって笑ってしまう

ああ、さっきまでの心の暗雲が晴れている
もやもやした気持ちからいつの間に解放されている

今日が終わる前に、木間くんと会えてよかった
この人のおかげで、今日はぐっすり眠れるだろう

からかうつもりで手を繋ぐ

予想通り、顔を真っ赤にしてあわあわしている

声をあげて笑ってしまう

なんだか、らしくない



※七日目終了


状況判定

1、御形ナズナ
2、甲斐心
3、西條涙
4、木間実樹

安価↓2


>>142選択:1、御形ナズナ


深夜

なぜだか妙に目が冴えて眠れません
夜眠れないと、なんだか不安な気持ちになってきます

布団から起き出し、お茶でも飲みにキッチンに向かいます

キッチンで物音がする

その正体は考えなくともわかります

「だ~れだ~……」

声色を変えて真後ろから声をかける

「ん?なんだナズナ、眠れないのか?」

つまらない

ビクともしないとはまさにこのこと

折角驚かしてあげたのに

「残念な人です」

「何がだ!?」


卓を二人で向かい合って座る

お茶をちびちび飲む

「二人して目が冴えて寝れないなんて、珍しいこともあるものですね」

「そうだな」

無言になる
でも、嫌な空気じゃありません

無言であっても焦りを感じない
家族のような空気感

「「そうだ」」

二人の声が重なる

「お先にどうぞ」

私が言う

「それじゃあ厚意に甘えて……俺、昔の夢を見たんだ。小学生の頃の夢」

智弘くんが語りだす

小学生の頃の智弘くん
多分、智弘くんにとって一番つらい時期

いえ、智弘くんはそんなこと思って無いでしょうね
事情が知らない人が聞くと、とても悲惨に思えるであろう時期


「……だからかな、どうにも眠れないんだ」

そう、話しのオチをつけます

「ナズナは何を言いかけたんだ?」

「私も…夢の話です。なんてことない日常の夢。お父さんとお母さんと智弘くんと、学校の皆が私に優しくしてくれる夢」

「……そうか。………帰りたいか?」

私が寂しがっていると思ったんでしょう
そういう夢ではないんですけどね


「……そりゃあ帰りたいですよ。帰り方は分かっているんですけどねぇ」

今日は皆で集まって『己の罪』について話し合っていた
悪いことをしたと悔い改める懺悔コーナーをやってみましたが、上手くいきませんでした

「そういえば智弘くんは心当たりがあるって言ってましたよね?」

「ああ、うん。……だが何をすればいいのか分かんなくてな。俺の予想だが、何をすればいいか分かったら帰れる気がするんだ」

「ふ~ん……」

私には分からない感覚
何も自覚していないからでしょうね

私にも…罪があるんでしょうか?

この私にも…………

【リザルト】

名前:御形 ナズナ(ゴギョウ ナズナ)
性別:女性
種族:人間
職業:高校三年生


環境:6   平凡でそれなりに恵まれている
強さ:1   とてもじゃないが戦えない。視覚を失っている
生活:4   常人と同じとまではいかないがそれなりに一人でできる
教養:5   一般常識とそれなりの教養がある




年齢は17歳
身長は150cm
普通の家庭で育った少女
ある日突然目が見えなくなる代わりに他の五感が異常に鋭敏になっている
臆病な性格で目を付けられたくないので目立たないように生活している
でも心の中では白馬の王子様的な存在を求めている
よく怪我をするので尖った物が苦手である
テレビやラジオの音を聞くのが好き
目が見えないためか、どうしても地面が気になり何でも落ちてるものを拾う癖がある






魔法



『転ばぬ先の杖(アテンション)』
全体的に丸みを帯びた奇妙な形の杖
杖の先で地面(床)に円を描くことが出来る
その円に足を踏み入れると転んでしまう
この円は3つ以上同時に存在させることが出来ない




『神智の契約書(テオソピア・コントラクト)』
創世の王『ジェランダル』が遊びで作った契約書類
死した英雄や、未曽有の化け物、生きた神人まであらゆる者の名が連ねられている
この契約書にて呼び出されたものに絶対の命令権を持つことが出来る
しかし、そのほとんどの契約書が破られており『ガルラル』しか呼ぶことが出来ない
更には特殊な術式が組み込まれている
『命の光』である太陽光を取り込み魔力に変換するため使用者への負担は一切ない

【知り合い】


新崎智弘『幼馴染、仲間』
魔法:『神智の槍』
己の罪:『??』

甲斐心『仲間』
魔法:『熾天を模り目を覆う』
己の罪:『??』


星空明日『仲間』
魔法:『思いよ届け』
己の罪:『??』


九条冬子『仲間』
魔法:『赤と青』
己の罪:『??』


木間実樹『仲間』
魔法:『凍える憧憬』
己の罪:『??』


李野ソナタ『仲間』
魔法:『夢想妄想幻想人形』
己の罪:『??』


ガルラル『従者』
魔法:『神智の契約書』


西條涙『知り合い』
魔法:『堕天の契約書』
己の罪:『??』


今日の更新はここまでです

お付き合いいただきありがとうございました


そろそろ再開です


夢判定
7以上で夢を見る

直下コンマ


コンマ判定:77 ゾロ目
※高コンマゾロ目安定


夢イベント

偶数で、幼き日の思い出
奇数で、目を覆う現実

直下コンマ


コンマ判定:奇数  目を覆う現実


ちょっと時間かかります


この一日は一生忘れることが出来ないでしょう

頭がおかしくなりそうでした

学校の帰り道

その日はちょっと遠回りをしてお買い物をしていた

そこで私は見てしまった

お母さんが知らない男の人と歩いていた

楽しそうな笑顔を浮かべていた

久しくあんな顔なんて見たことが無かった

いつもは着ないような服を着て、精一杯おしゃれをしていた

私は怖くなって逃げ出した

お母さんに見つからないように

お母さんを見ないように

確証はない

証拠も無い

実は私が知らないだけで仲のいい友人なのかもしれません

でも、それでも

私の心を揺さぶるのには十分でした

かもしれないと想像すると、怖かった

お母さんが私から離れていく気がした

父にばれた時の事を思うと胸が苦しかった

ただでさえ遠くなっている二人の距離が、隔絶されるような気がした

嫌だ

そんなことは嫌だ

お父さんとお母さんと離れたくなんかない

私はそっと、そのことから目を逸らした


家に帰りつく

洗濯をしていると、あることに気が付いた

お父さんのワイシャツから嫌なにおいがした

吐き気を催す香水の匂い

お父さんがこんなもの使うはずがありません

なら誰が?

想像しただけで頭痛がした

一体この人まで何処を見ているんですか

確証はない

証拠も無い

でも最近のお母さんに対する冷めた態度を思い出せば

それを連想させるのも無理はありませんでした

ついさっきの事を思い出させた

いやだいやだいやだ

私はそっと息を止めた


台所には『遅くなります』という母の書置き

ぐしゃぐしゃに握りつぶして、夕飯を作る

わざと多めに作った

智弘くんに食べてもらうためだ

智弘くんは、今とっても大変な環境に置かれています

ちょっとでもその負担を減らしてあげるために、ご飯を毎日届けてあげます

智弘くんの家のチャイムを鳴らす

誰も出てきません

部活動をしていない智弘くんなら絶対に家に帰っているはずです

嫌な胸騒ぎがした

悪いと思いながらも玄関に手をかけた

鍵はかかっていませんでした

智弘くんを呼ぶ

返事は帰ってこない

持ってきた料理を置くため、キッチンに向かった

料理をテーブルの上に置き、物音に気が付きました

水の音

シャワーの音でした


丁度お風呂場から聞こえてきます

こんな時間にシャワーでしょうか?

覗き魔と呼ばれることを覚悟しつつ、お風呂場を覗きました

お風呂場の扉は開け放たれ、いたる所に水飛沫が飛んでいました

私は急いでお風呂場に乗り込んだ

また、またやってるんだ

「智弘くん!!!!!」

私は叫んだ

お風呂場にうずくまっていた

制服のままシャワーを浴びていた

智弘くんは泣いていた

右手には薄い血の滲む傷痕

左手には包丁が握られていた

「何やってるんですか!!早く離してください!!」

包丁を奪い取る

智弘くんの手には力が全く籠っていなかった

智弘くんは泣いていた

死にたいんだと泣いていた

でも、怖くて死ねなかったんだと泣いていた

未練の傷口からダラダラと命が零れていた


「俺を殺してくれ」

智弘くんが包丁を持つ私の手を包み込んだ

それを胸元へと引き寄せる

私は慌てて手を引き、包丁を放り投げた

「俺を殺してくれ…」

壊れたように繰り返す

思いきり頬をはり倒した

そして、思い切り抱きしめ私も泣いた

「死なないで下さい!!」

貴方まで死んでしまえば私は……誰のために頑張ればいいのか分からなくなる

思いを込めて抱きしめた

智弘くんの口からは

「……俺は生きているだろうか…」

と、死んだ呟きが返ってきた

それから、無理やりお風呂場から引きずり出し応急手当てをした

今はベッドに寝かしてある

でもまた、繰り返すんでしょうね

嫌になって考えるのを止めた


家に帰り、自室に向かった

ベッドに倒れこむ

……そういえば今日は私の誕生日でしたね

ケーキを買うためにちょっと遠くまで買いに行ってきたんでした

今日は誰にも『おめでとう』と言われなかった

誰も私の生を喜んではくれませんでした

それって……生きている価値あるんですかね

ボロボロと熱い涙が流れる

私はそっと顔を覆った

明日には笑顔で皆に声を掛けられるように

……でも、私の笑顔なんて誰かが喜んでくれるんでしょうか

考えれば考えるほど怖くなった

なんのためにこんなに我慢してるんでしたっけ?

……そうだそうだ、大好きな人の為でした

いっぱいいっぱい頑張ってますよ

勉強だって学年で一番

運動だって運動部の皆さんにも負けません

毎日家事を全てこなしているなんて学校で私だけです

学校の皆が凄いと言ってくれます

先生にだって褒められました

でも、お父さんもお母さんも智弘くんも

何も言ってくれません

何をすれば喜んでもらえるか毎日必死で考えていました

毎日必死で見てもらおうと努力してきました

でも、それって意味が無かったんでしょうかね?

寝る間を惜しんでした勉強も

嫌いなスポーツに打ち込んだ時間も

苦手な早起きを克服して家事をこなしたのだって

全部全部全部全部全部全部



無意味



私は怖くなってギュッと目を閉じた

何処を向いても

耳を澄ましても

何処に進んだとしても

真っ暗な未来だけが続いている気がした





嫌な夢を見た

忘れたと思っていた

もう見ないと勝手に決めつけていました

生きがいを失いかけた日

生き地獄を味わった日

でも、今は関係ありませんね

出来ることはほとんどなくなりましたが

皆私を見てくれている

それだけで、全部帳消しにできるほどの幸せです

久しぶりの悪夢でしたが

なんだか随分楽な気持ちです


操作キャラ選択


1、御形ナズナ
2、甲斐心
3、西條涙


安価↓

3


>>163選択:3、西條涙




目を覚ます

結局、冬子は昨日帰ってこなかった

素早く身支度を終え、今日の事を考える

昨日はどこで寝泊まりをしたんだろうか?

順当に知り合いに頼みこんだか?

目を開いた以上、滅多なことでは死なないとは思うが……

冬子を探すか?

だが、そろそろ『斑鳩昶治』の件も早々に終わらせたい

冬子は最後には俺の元に帰ってくるのは分かっている
無理に探すことは無い…か?


1、冬子を探す
2、斑鳩昶治の征伐に出かける
3、自由安価

安価↓


>>167選択:2


……出かけよう

マフラーを手に取り、首に巻く

この世界の歪みの元を断ち切る

その道中、冬子を見つけられればなお良し

斑鳩昶治の征伐に出かけた




イベント判定

1    ツギハギの怪物
2-4 双頭の怪物
5-7 泥の怪物
8,9、0 『エモノ』

直下コンマ  


コンマ判定:8 『エモノ』



世界の歪みを感じ取る

……昨日に出会うのが理想的だったのだがな

この世界に引き込まれた『新たな迷い子』を迎えに行く

……推定年齢30代、性別は男か


男「ん?お、おお丁度いいそこのお前」

俺に気付き近づいてくる

男「何が起こっているのか教えてくれよ。さっきから全然人がいやしねぇ」

無言で『契約書』を取り出す


男「あん?なんだその本、手品か?まぁいいや、兄ちゃん名前は?」

涙「俺の名は………魔王代行『西條涙』。これより迷い子に判決を言い渡す」

男「は?な、なんだよ兄ちゃん。頭おかしいのか?」


状況を理解していない
この男もまた、目を閉じた罪人


※戦闘が開始されます


西條涙
強さ:10

1   ファンブル
2-4 弱判定
5-7 良判定 
8,9 強判定
0   クリティカル

のコンマ表を使用する



能力


『堕天の契約書』
相手の魔法による補正を無効にする
強さの差の分相手に-の補正
ファンブルを強判定として扱う
耐久値が3以下1以上の時、自動で耐久値を全て回復する


男(藻部太郎(モブ タロウ))
強さ:4


1   ファンブル
2-4 失敗
5-9 成功
0   成功大

のコンマ表を使用



能力



無し

※追記:西條涙は九条冬子と同様の特殊戦闘を行うことが出来る



『西條涙』耐久値:12

『男』耐久値:12



直下コンマ:『西條涙』戦闘判定


↓2コンマ:『男』戦闘判定
堕天の契約書 -6


コンマ判定:3 弱判定

コンマ判定:3-6 ファンブル


西條涙の耐久値減少は無し


戦闘開始によりイベント発生



涙「『堕天の契約書』を使用する。現れろ『エオルブ』」

エオルブ「あら~ん、なんだかお久しぶりね」

涙「契約だ。俺の右小指を代償とする。『死の眼を貸し出せ』」

エオルブ「はいはい、いつものね~………がぶりんちょ」


俺の小指を喰らい付き、右目の視界が赤く染まる
……やはり片方だけではやりづらいな


男「ひぃ!な、なんだお前!!」


男はその異常な光景におびえている

涙「もう一つ契約だ。今度は左小指を代償とする……」

『生の眼を貸し出せ』と続けようとしたその時
異常な『冷たさ』を感じ取り、その場を大きく引く

さっきまで自分のいた場所が一瞬で凍り付いた


実樹「ストーカーしてて正解だったみたいですね」

建物の陰から現れたのは…見たことが無い男


実樹「ほらオジサン。早く逃げて」

怯えた男は訳が分からずに逃走する


涙「……何者だ」

実樹「そっか、会うのは初めてなんですね。初めまして西條涙さん、木間実樹と言います」

名前を聞いても誰か分からない
誰だ?
俺の名前を知っているということは……冬子の知り合いか?


実樹「ず~っとおかしいと思ってたんですよね。…………この世界、異常に人が少なすぎる。いくら歩いても怪物ばかりだ、どこにも人影が見えなかった。一人くらい見つけられてもいいじゃないですよね、普通なら」

涙「……それは斑鳩昶治が」

実樹「さっきの現場を押さえられて言い訳をするんですか。貴方はいつもこうやって新しく来た人を『狩って』いた、違いますか?」

涙「………否定はしない」

事実ではある
確かに俺は魔王代行として新しく来た罪人を裁いていた

だが異常に少ない理由は俺だけの所為じゃない
元より来る人が少ないのと、斑鳩昶治の怪物が原因だ


涙「……それで、どうするというんだ?」

実樹「無論、お縄を頂戴させていただきます。なにをしていたかキッチリシッカリ全て吐いてもらいます」

……なんとも面倒なことになった
一人取り逃がしてしまったじゃないか


エオルブ「あらいやだ、正義感に燃える少年……嫌いじゃないわ!!」

涙「ふざけている場合か。予定変更だ、先にこの少年の裁きを遂行する」


見たところ魔法を扱えるようだ
一筋縄ではいかないだろう



※戦闘開始

西條涙
強さ:10

1   ファンブル
2-4 弱判定
5-7 良判定 
8,9 強判定
0   クリティカル

の特殊コンマ表を使用する



能力


『堕天の契約書』
特殊戦闘を行う
相手の魔法による補正を無効にする
強さの差の分相手に-の補正
ファンブルを強判定として扱う
耐久値が3以下1以上の時、自動で耐久値を全て回復する
10ターン後敗北時、イベントコンマを行い成功でターンを1に戻す




『特殊戦闘』
お互いの戦闘判定のあとにさらに判定を行い、『真実』を見抜く
3つの『真実』を暴くことに成功すると、戦闘が終了する
判定差に負けるたびにその差の分耐久値が減る
ターン制限(10ターン)以内に戦闘を終了させれなければ敗北する


木間実樹
強さ:7

1    ファンブル
2~4 失敗
5~9 成功
0   クリティカル

のコンマ表を使用



能力


『凍える憧憬』
相手に戦闘補正-1
3ターンごとに-補正を1増加させる
コンマ分の先制攻撃
先制攻撃時、強さの差の分更に-
数的不利を受け付けない
9ターン後に勝利する


少し早いですが今日の更新はここまでです

なんだかワチャワチャしてきてシナリオ管理が大変そうだ……

お付き合いいただきありがとうございました

追いついたー、とても面白いです
初実ちゃんルートが見たいです(直球)


>>184
うほおおお!!読んでいただきありがとうございます!!これからもどうぞよろしくお願いします
そういえば最近おまけ番外してませんでしたね。丁度5作目(ホントは7だけど)なのでこれが終わったらおまけ番外をやろうと思います



再開です


『西條涙』耐久値:12



木間実樹の先制攻撃
強さの差 -3

直下コンマ分のダメージ


コンマ判定:7-3


12-4=8


西條涙耐久値:8



直下コンマ:『西條涙』特殊戦闘判定


↓2コンマ:『木間実樹』戦闘判定
堕天の契約書 -3


コンマ判定:7   良判定

コンマ判定:9-3 成功


西條涙の耐久値変動なし


体が痛むほどの冷たさを感じる
目の前の木間実樹は動いている気配はない

しかし、確実に魔法を使っている
それだけは理解できる


涙「エオルブ、早く『死の眼を貸し出せ』」

エオルブ「ああ、はいはい」

俺の小指を喰らい付き準備を完了させる
これで、木間実樹の真実を見抜くことが出来る

木間実樹は余裕の笑みでずっとこちらを見ている

完全に凍り付かせるまで時間のかかるものらしい
それなら対策も容易


涙「『堕天の契約書』を使用する。『アスモダイオス』」

エオルブと交代で呼び出されたのは四つ首の異形の悪魔

涙「契約だ。俺の右腕を代償とする『俺の体を燃やし続けろ』」

俺の腕を喰らうとともに、俺の体が熱く燃える
さすがにこの光景には驚きを隠せないようだ


実樹「うっ………」

顔色は悪い
俺のこの姿から目を逸らそうとすらしている

目を見開く

何に対して怯えている?

お前が秘めたる真実は………



コンマ判定
5以下で『真実』を一つ獲得

直下コンマ


コンマ判定:3  一つ目の『真実』


そうか、成程

赤色の視界からよく見える

木間実樹の右腕の様子が


涙「その右腕、どうした?」

実樹「―ッ!!な、なんで右腕の事を…」

涙「右腕からだらだらと未練が垂れているぞ?」

実樹「……あんたに何が分かるっていうんですか」

涙「これから理解していくつもりさ」


一つ目の真実は『死んだ右腕』
だからこそ、俺が右腕をささげた時に異常な不快感を示したのだろう



直下コンマ:『西條涙』特殊戦闘判定


↓2コンマ:『木間実樹』戦闘判定
堕天の契約書 -3


コンマ判定:3 弱判定

コンマ判定:7-3 失敗


西條涙の耐久値変動は無し


少しずつ辺りが季節はずれな風景に染まっていく

だが、俺の周りを燃やす炎のおかげで自分に被害は無い

一歩一歩近づく


涙「右腕……大きな縫い跡……事故か?」

実樹「く…どうにも西條さんと僕の魔法は相性が悪いな…」

じりじりと木間実樹が下がっていく

腕をよく見る
全く動かないというわけではなさそうだ

ならばなぜ、そこまで右腕に拘る?

もっと深く探る

深く深く

木間実樹の真実を




コンマ判定
弱判定の為3以下で『真実』を獲得

直下コンマ


コンマ判定:8  失敗


目に激痛が走る

思わず蹲り、歩みを止めた

もっと深く探ろうと木間実樹と目を合わせた瞬間だった

だが、少し分かったこともある


涙「その魔法…目が発生源か」

実樹「分かったところで、それ以上の対処なんてありませんよ」





直下コンマ:『西條涙』特殊戦闘判定


↓2コンマ:『木間実樹』戦闘判定
堕天の契約書 -3


コンマ判定:6  良判定

コンマ判定:8-3 失敗


西條涙の耐久値変動は無し



もう一度だ

もう一度よく見極めろ

木間実樹が右腕の拘る理由を

そこにこそ、この少年の『原罪』があるはずだ



コンマ判定
5以下で『真実』を一つ獲得

二回目 -1

直下コンマ


コンマ判定:2-1  二つ目の『真実』



見えてきた
この少年の瞳に映る、一つの感情


涙「………『絶望』。それがお前の右腕」

実樹「………やめて下さいよ。何してるのか知りませんけど人の過去を覗くなんて」

木間実樹の腕を掴む

暑さと冷たさが混ざりあう

目と目を合わせる

この目はもはや『死んでいる』

生きたまま死んでいる

この目には未来が映ってなんかいない
右腕が死んだ日が、この少年が死んでしまった日

肉体的な意味じゃなく、精神的な意味で


涙「これで最後だ。もう逃がさない」



直下コンマ:『西條涙』特殊戦闘判定


↓2コンマ:『木間実樹』戦闘判定
堕天の契約書 -3


コンマ判定:6 良判定

コンマ判定:9-3 成功


西條涙の耐久値変動は無し



一層冷たさが増してくる

この至近距離だ、冷たさを溶かす速度が間に合っていない
だが、決して離さない


実樹「ね、ねぇ…髪が凍ってるよ」

涙「だからなんだ」

実樹「まつ毛だって凍ってる。目を開けているのだって辛いはずだ」

涙「だからなんだ」

実樹「だ、だから……」

涙「俺はお前とは違う。幾度となく挫折を繰り返した、そのたびに前を向き続けた。現実から目を逸らしたお前とは違う」


終わりにしよう

この少年の最後の真実は………




コンマ判定
5以下で『真実』を一つ獲得

二つの真実 -2

直下コンマ


コンマ判定:4-2  最後の『真実』を獲得
※西條涙の勝利



涙「『凍える憧憬』……お前の三つめの真実は『叶わぬ夢』」

実樹「……やめろ…やめて下さい」

最早目に力は無い
契約書を閉じ、炎を消す

俺の左腕を強く握られる


一つ目の真実は『死んだ右腕』


二つ目の真実は『絶望』


三つめの真実は『叶わぬ夢』


全ての真実が揃い、木間実樹の全てが見えてくる



木間実樹 15歳

この少年が罪を負った日は2年前
木間実樹は純粋な少年だった
ただひたすら純粋に夢を追い続けていた
彼の夢は『曲芸師』
所謂ピエロと呼ばれる仕事だ
彼はピエロが大好きだった
小さなころ、遊園地で迷子になったところを手を引いて一緒に親を探してくれたピエロ
その面影が一生忘れられなかった
夢を叶えるため、一生懸命体を鍛えた
夢を追う時間に彼は生きがいを感じていた
だが、その夢は脆く崩れ去った
交通事故
ドラッグを服用していた運転手の暴走トラック
その魔の手に彼はその体を奪われた
生きていること自体が幸運な体
希望はまだあった、リハビリという希望が
だが、彼はそれを手放した
医者に宣告されたのだ、『元通りにはならない』と
その日、木間実樹の夢が終わった



涙「………では、お前の罪を宣告するとしよう」

実樹「罪?僕のですか?」

涙「お前の罪は『怠惰』だ。お前は自らで己の夢を殺したんだ」

実樹「……僕の所為だっていうんですか?お医者さんが言うんですよ、僕の腕は元通りにならないって」

涙「そうだ。自覚しろ、目を逸らすな。お前は諦めたんだ、自分の未来を」

実樹「……過去の事なんです…もういいじゃないですか」

涙「本当か?過去の事と割り切っているなら何故この世界に居る?そうじゃないからこの世界に居るんだ」

実樹「………………聞きたくない」

涙「そうして耳を塞いでる時間は終わったんだ。前を向け」

実樹「…………」


これ以上何を言っても無駄なようだ

ここまでして尚、前を向けないとはな

涙「そうしていたいなら、ずっとそこで耳を塞いで蹲っていろ」


ここまで言ってやったんだ、放っておけば自ずと前を向くだろう
出来なければ…生きていても死んでいても同じだ
この世界に居ようとも現実に戻ろうともいずれ野垂死ぬ


夕方


木間実樹の相手に随分時間を食ってしまった

涙「『堕天の契約書』を使用する」

エオルブを呼び出し、失ったものを補充した

さて、これからどうするか



1、続いて斑鳩昶治の捜索
2、一旦家に帰る
3、自由安価

安価↓


>>219選択:2


一度家に戻ろう

そろそろ冬子が帰ってきてもいいころだ

そう思い、家に引き返した



イベント判定

1    ツギハギの怪物
2-4 双頭の怪物
5-7 何も無い
8、9  九条冬子
0    ???

直下コンマ


コンマ判定:9  九条冬子


道中、見慣れた後姿

冬子の背中だ

羽が無いところを見るともう制御できるようになったようだ

声をかける


涙「冬子」

此方を振り向いたが、顔を逸らされる
走って隣まで行く

涙「おい、冬子」

冬子「話しかけないで下さい!」

どうやらまだ怒っているようだ

……どう話しかけようか



1、昨日は何処で寝泊まりしたか聞く
2、怒っている理由を聞く
3、自由安価

安価↓

2


>>225選択:2、怒っている理由を聞く



涙「何を怒っているんだ?」

冬子「分からないならいいです!!」

どうしたものか…
冬子が起こっている原因は俺なのだろう

だが、俺の何がいけなかったんだ?

俺に怒っている理由それは………



自由安価↓

反抗期


>>227選択


閃いた

涙「………反抗期だな」

冬子「ば、馬鹿にしてるんですか!!」

涙「違うのか?突然怒り出し、家を出ていく。反抗期の典型的な例だ」

冬子「違います!もう!……『魔王』についてです」

魔王について怒っていたらしい
どういうことだろうか?

冬子「…どうして何も教えてくれなかったんですか?卑怯ですよこんな罠に嵌めたみたいなやり方」

涙「……口で説明するより、体感してもらった方がいいと思ったんだ」

冬子「もう一つあります。……私の体は元に戻らないんですか?」

涙「ああ。もう後には引けない。諦めてくれ」

冬子「……………そうですか」

それからの帰り道、言葉を交わすことは無かった





あれから、冬子は目に見えて落ち込んでいるようだった

そんなにも現実の世界に未練があるのだろうか?

……これからどうするか



1、誰かと話す
2、どこかに行く
3、自由安価

安価↓

2


>>230選択:2


何処に行こうか?


1、公園
2、斑鳩昶治を探す
3、自由安価

安価↓

2


>>232選択:2


斑鳩昶治を探しに出かけよう

冬子に一声かけ、外に出る


1    ツギハギの怪物
2-4  双頭の怪物
5-7  見つからない
8,9  隻眼の怪物
0    斑鳩昶治

直下コンマ


コンマ判定:0  斑鳩昶治
※やっぱりイベントコンマだけおかしいじゃないですかやだー(´;ω;`)



今日の更新はここまでです

冬子ちゃんと違ってお兄ちゃんの特殊戦闘の描写メッチャムズイ

お付き合いいただきありがとうございました



物語は―――――加速する
(意訳:キンクリします)



どれもこれもコンマ神って奴の所為なんだ!!



そろそろ再開です

※視点:西條涙


涙「…漸く会えたな」

目の前には草臥れたスーツを着た不潔な男

昶治「ふ~ん?誰かは知らないが僕に何か用なのかな?」

涙「勿論だ」

昶治「そうか……それは残念だったねぇ。―――君にはここで死んでもらう」

俺の背後から襲い来る怪物
そんなもの、とうに気付いていた

怪物の魔手が俺に触れようとしたその瞬間
怪物の体が弾け飛ぶ

予めエオルブとの契約でオレの体を守らせていた

昶治「――ッ!ほ、ほう。中々面白い魔法を使うようだ」

涙「……『堕天の契約書』。お前の罪は明白……だが、これより執行猶予を与える。俺の質問に答えろ」


会話など求めていない
必要なのは最終確認

この男は慈悲を与える価値があるか否か


涙「被告、『斑鳩昶治』お前の罪を言い渡す」

昶治「ふふふ、なんだか裁判みたいだね~」

涙「お前の罪は二つ。人を殺すという『社会的倫理違反』、そしてこの悪魔隠しの世界の秩序を乱した『歪み』、この二つ。問おう、何故こんなことをする」

昶治「ほう、僕に殺しの美学を問うのかい?これは嬉しいね~。理由はね―――『知りたいんだ』。僕たち人間の中身がどうなっているのかを」

涙「………」

昶治「殺しなんて過程に過ぎない。人間の中身は謎に満ちている…解体した全ての者が違う中身だった。親子や兄弟双子であろうと全く違う中身をしている。更にいえばこの世界はもっと良い!この魔法と呼ばれるものが何なのか私は知りたい!!」

どぷどぷと斑鳩の掌から泥のようなものが溢れだす


昶治「被験番号1番くんと二番くんは失敗した。泥のことをよく知らなかったからねぇ…完全に機能を停止したままじゃあ動かなかったんだ。次の三番くん、彼は大成功と言ってもいい。殺す寸前で止めておき、体を少しづつ切り取って泥を混ぜ込んでやると実によく馴染んだ。今でも彼はそこで生きているよ」

そう言って後ろを指さす
そこにあるのは泥の溢れるベッド
目を宿していない今の俺でもわかる、あのベッドの上には死の間際に瀕してなお恐怖し続けることを強要された男が沈んでいる

到底生きているとは言えない

昶治「そして4番くんだが―――」

涙「もういい」

判決は下った

この男に差し出す手などない


昶治「おや、もういいのかい?君が聞いてきたのに我儘だねえ」

涙「斑鳩昶治――――お前に相応しい裁きは決まった。『堕天の契約書』!!」


呼び出されるのは、最強の魔
原罪の化身であり魔王の右腕

暴食の皇


涙「蹂躙せよ『ヴェルゼビュート』!!!」


契約書から這い出てくるのは巨大な蠅の形の怪物


昶治「ほうほうほう!!!こいつはいいぞ!!なんて美しいんだ!!知りたい!知りたいぞ!!」

涙「魔王代行『西條涙』が判決を下す」




――――死刑




※戦闘が開始されます


西條涙
強さ:10

1-4  失敗
5    成功
6-9 成功大
0    クリティカル

のコンマ表を使用



能力



『堕天の契約書』
強さの差の分相手に-の補正
相手からの-補正を受け付けない
毎ターン戦闘補正+1(この補正は積み重なる。補正最大値+4)
強さの差が3以上の場合、相手は2桁コンマで低い方を選択する
数的不利を受け付けない
一度だけ相手のクリティカルを失敗として扱う


斑鳩昶治
強さ:4

1-5  失敗
6-9  成功
0     クリティカル

のコンマ表を使用



能力



『どろとかしたせかい』
コンマ判定を行い、その2桁分だけが耐久値となる
使役する泥人形の数だけ+の補正


斑鳩昶治の魔法判定


直下コンマ:耐久値判定
本拠地  +3
堕天の契約書 -6


↓2コンマ:使役人形判定
堕天の契約書 -6


コンマ判定:十の位:2+3-6 1の位:7+3-6


コンマ判定:2-6


どちらも下限を行くため最低値


『斑鳩昶治』耐久値:11

使役人形:1体

『西條涙』耐久値:12




直下コンマ:『西條涙』戦闘判定
堕天の契約書 +1


↓2コンマ:『斑鳩昶治』戦闘判定
泥人形 +1
堕天の契約書 -6
堕天の契約書により2桁コンマで低い方を所得


コンマ判定:2+1  失敗

コンマ判定:00  ダブルクリティカル 堕天の契約書により失敗
※ホント…涙お兄ちゃんにワンパン防止の効果つけててよかった……
  今回ばっかりはコンマ神を先読みした私の勝ちだ!



使役悪魔『ヴェルゼビュート』の能力
自分の+戦闘補正分、相手の耐久値を毎ターン減らす


『ヴェルゼビュート』により斑鳩昶治の耐久値減少


11-1=10


『斑鳩昶治』耐久値:10


涙「契約だ。目の前の泥を代償とする。俺の制止が入るまで―――喰らいつくせ!」

甲高い異音を発する
ヴェルゼビュートに理性は無い
契約の正当性を考える能力も無い

ただ、目の前を喰らい尽くす

これの行動理念はただそれだけだ


昶治「ふははは!!ここを何処だと思っている!?私の根城だぞ!!」


無数に湧き出す泥の怪物

そして後ろ

巨大な火の塊が飛んでくる
完全に不意を突いたつもりだろう
実際、気が付かなかった

だが意味などない

炎の塊すら喰らい尽くす


涙「この蹂躙。止める術などない」



直下コンマ:『西條涙』戦闘判定
堕天の契約書 +2


↓2コンマ:『斑鳩昶治』戦闘判定
泥人形 +1
堕天の契約書 -6
堕天の契約書により2桁コンマで低い方を所得


コンマ:5+2 成功大

コンマ:5-6 失敗


7+2-1=8  成功大と失敗で更に-3

10-8-3



西條涙勝利


昶治「7番くん!5番くん!4番くん!!!クッソ!なんで今に限っていないんだよ!!」

徐々に焦りが見え始める
余裕の仮面が剥がれ落ちる

涙「どうだ、どんな気分だ斑鳩昶治?」

昶治「ま、まだだ…!まだ私の人形は……ここに居るうううううう!!!!」

泥まみれの腕を俺に伸ばす

だが、それが届くことは無い
既にそんなものは無くなってしまったのだから

昶治「クソ!クソクソクソクソクソオオオオオオ!!!」

涙「見えるか、聞こえるか、理解したか?これがお前の罪だ」

昶治「ま―――!!」

そこから先の言葉は無い

涙「止めろ」

俺の制止と共に、一方的な蹂躙が終わった


本を閉じる

目の前には暴食の傷跡が生々しく残っている
てんてんと少し泥が残っているだけ

終わった

これでこの悪魔隠しの世界は正常な姿を取り戻せるだろう

涙「…………」

ここには多くの無念が残っている
全て、魔王代行としての責務を果たし切れていなかった俺の責任だ

手を合わせる

これは自分への戒めと、せめてもの償い


涙「………そろそろ帰るか」

冬子も心配しているかもしれないからな

機嫌が直っているといいのだが…


※8日目終了


イベント判定
7以上であれば………

直下コンマ


コンマ:5  被験番号7番消滅


状況確認

1、九条冬子
2、甲斐心
3、木間実樹と李野ソナタ

安価↓


>>262選択:2、甲斐心


深夜


今日も、公園で待っていた

昨日は会えなかった

あの野郎、自分から約束しておいて来ないとは
宣言通り一発殴らせてもらおう

一昨日、ようやく素のアイツを見られた

間違いなく人間だった

温か息遣いを思い出せる

どんなことを聞こうか?
取り敢えず本名を聞きださないとな
年はいくつなんだろうか?オレより身長が低かったな

「ああ、早く来いよなぁ…」

月を見る

今宵の月は雲に覆われている

「アイツ、もしかして迷ってんじゃないだろうな~」

探しに行くか迷いに迷って待つことにした
だって、アイツがまたここでと言ったんだ

しょうがないから、約束を守ってやろうじゃないか

まだかなまだかな……


状況確認

1、九条冬子
2、木間実樹と李野ソナタ

安価↓


>>265選択連続取得なので最安価


1、九条冬子
2、木間実樹と李野ソナタ

安価↓

1


>>267選択:1、九条冬子


ドクンドクン

体が疼いているのを感じる

私は見てしまった

指輪が…指と同化しかけている

指輪にも血管のようなものが浮き出ているのが分かった

怖い怖い怖い怖い怖い

自分が自分じゃなくなっていく

誰か……誰か助けて!

叫べど声は届かない

「怖いです……助けて…『    』」

私が呼んだのは兄さん?それとも御形先輩?それとも……


状況確認

1、木間実樹と李野ソナタ
2、見ない

安価↓


見る見ないはイベントが起こる順番が変わるだけです
大した意味はありません

安価↓


>>271選択:1、木間実樹と李野ソナタ


視点:木間実樹


深夜


あれから…西條涙に敗北してから僕は部屋に籠っていた

悩んでいた

どうすればいいのだろうか?
僕は完全に忘れたものと思っていた

部屋を見渡す

たくさんのピエロが居た

子供のころからついつい集めてしまっているピエログッズの数々

皆初めて僕の部屋に入った時は『気持ちわる!!』とよくビックリされる
こんなにかっこいいのに…

一つぬいぐるみを手に取り抱きしめる

よしよし

って慰められてる気がする

僕はいつもこのピエロ達に励まされてきた

だが、それにしがみ付くことが僕の罪だと言われた

………どうすればいいんでしょうか?

溜息を吐きながら右腕を眺めた





どーん!!!!!



「うひょああああ!!!???」

突然扉が開け放たれた


扉を開けた人物は李野先輩だった
何故か大量にペンキの缶を持っていた

「り、李野先輩?お、驚かせないで下さいよ……」

無言でズンズン部屋に入られる

「ん」

無言で大量のペンキを渡される

「あの、一体何を…?」

ドサドサドサドサドサ!!!

「何してるんですかー!!!!」

部屋中をひっくり返される
大切なピエログッズたちもポイポイベッドに投げ捨てられる

箪笥を無理やりどかし、ついには乱雑なベッドとスッキリした何も無い空間に分かれた


「む、無茶苦茶だ……」

いくら現実の世界じゃないとはいえこのままじゃ寝るのすら苦労しそうだ

「………絵、描くよ」

「な、なんなんですか突然?」

此方が全然ついていけていない
無言で僕から緑のペンキを奪い………

「…せい!」

何も無い空間の方の壁にぶちまけられた

「うわああああああ!!!もうもうもうもう!!なんなんですか!?」

「ほら、木間くんも持つ」

僕の右手に刷毛を握らされる

「左手に持ち替えちゃダメだよ」

そうしてまた壁に向かい合い、豪快にペンキを塗りたくる


「………何描いてるんですか?」

「……内緒。木間君も描きなさい。命令です」

はぁ……もういいや
溜息をつきながら刷毛を赤色のペンキに沈みこませる

壁と向かい合う

………手が止まった

「何を描けばいいでしょうか?」

せわしなく動き回っている李野先輩に問う

「好きなものを」

……好きなものか
やっぱり思い浮かぶのは一つだけ

一つ赤色の大きな丸を書く

バンバンバン!

李野先輩がペンキに手を突っ込んで壁に殴り書きをしている
僕を見て、ニヤリと笑いペンキ塗れの手で僕の頬を包む

不快感は感じなかった

寧ろ……最高の気分だった

僕も負けじとペンキに手を突っ込み、李野先輩の頬を包み込んだ


「「あはははははははははははは!!!!!!!!!!!」」

誰もいない住宅街に二人の狂った声が鳴り響く
狂人と言われてもしょうがない

でも、この世界には誰もいない

この空間には二人だけだ

夢中になって塗りたくった

壁にも床にも天井にも体にも

沢山の色がぶちまけられて、世界そのものが変わってしまったようだった

そして、目の前の壁に一つの絵が完成していた

血色の悪い薄緑色の肌

三色のまつ毛

黒々とした目立つ眼

大きく歪んだ赤紫色の口からは真っ赤な涎が垂れていた

そして中心に……お道化た赤い鼻


「………うん、ホラーだね」

「……ですね」

おどろおどろしいピエロの顔が壁で笑っていた


「……ああ、楽しかった」

「ですね」

満足げに笑いあう
深夜だというのに二人して大騒ぎだった

その場にへたり込む

どこもかしこも汚れまくっている


「……ちゃんと右手で描いた?」

「あ~…両手で描いちゃいました」

「うむむ、それだと言いたいことが言えなくって困る…」

「あはは…ごめんなさい。楽しくってつい」

「……うむ、ならばよし」


「……先輩は、何って言いたかったんですか?」

「『これが君の右手で描いたピエロだ』って言いたかった。君の右腕、たとえ曲芸が出来なくってもこんなにいいものだぞって」

「………ありがとうございます」

先輩なりに励まそうとしてくれたんだ
不器用っていうレベルじゃないですけどね

「…君のピエロはカッコイイ曲芸を決めていたの?」

「いいえ、僕のピエロは…泣いてる子供に風船をあげるんです。そしてとっても変な顔をして、変な声で、『君のパパとママが待ってるよ』って言って、僕の手を引いてくれるんです」

「……それを聞いて安心した。君はピエロになれるじゃないか」

「……そうですね。あはは、これじゃあなんで落ち込んでいたか分からないや」

なんで僕はこんな簡単なことを忘れていたんだろう
ピエロになろう…曲芸師になろうとし過ぎて大事なことを忘れていた
いつの間にか…本当に憧れたモノを忘れていた

僕が憧れたピエロは、怖くて蹲っている人を笑顔にしてくれる魔法使い
そうまるで…今の李野先輩のような

視界がぱぁっと晴れていく

自然と顔が前を向いていた


「うわ!なんだこれ!」

体が透けていく

「……それが、帰る前兆……かも」

「な、なるほど」

ということは、僕は罪と向き合えたということなんでしょうか?
諦めて…置いて行ってしまった夢、それを再び思い出せたから

「でもこれじゃあ『罪と向き合った』というより、『前を向けた』が正しいですよね」

「うん。確かに」

徐々に体が消えていく
ちょっとだけ怖い

完全に消える前に、一つだけ

「ありがとうございます。李野先輩」

「……気にしないで。これが先輩の役目だ」

グッっとサムズアップをする

再確認できた
僕はこの人が大好きだ


「先に戻って待ってますから」

「うん。すぐ行く」

「絶対ですよ」

約束です
小指と小指を合わせようとして――――

視点変更:李野ソナタ


消えた
木間君が居なくなった

なんだか怖い気もするが、たぶん大丈夫

……根拠はないけど

さて

「そろそろ私も帰る支度をしよう」

着替えは……いいや
そのままの格好で靴を履き自宅に戻る

靴のまま自宅に上がり、一つのスケッチブックを手に取り再び外に出る

目的の場所に向かって

【リザルト】

名前:御形 ナズナ(ゴギョウ ナズナ)
性別:女性
種族:人間
職業:高校三年生


環境:6   平凡でそれなりに恵まれている
強さ:1   とてもじゃないが戦えない。視覚を失っている
生活:4   常人と同じとまではいかないがそれなりに一人でできる
教養:5   一般常識とそれなりの教養がある




年齢は17歳
身長は150cm
普通の家庭で育った少女
ある日突然目が見えなくなる代わりに他の五感が異常に鋭敏になっている
臆病な性格で目を付けられたくないので目立たないように生活している
でも心の中では白馬の王子様的な存在を求めている
よく怪我をするので尖った物が苦手である
テレビやラジオの音を聞くのが好き
目が見えないためか、どうしても地面が気になり何でも落ちてるものを拾う癖がある






魔法



『転ばぬ先の杖(アテンション)』
全体的に丸みを帯びた奇妙な形の杖
杖の先で地面(床)に円を描くことが出来る
その円に足を踏み入れると転んでしまう
この円は3つ以上同時に存在させることが出来ない




『神智の契約書(テオソピア・コントラクト)』
創世の王『ジェランダル』が遊びで作った契約書類
死した英雄や、未曽有の化け物、生きた神人まであらゆる者の名が連ねられている
この契約書にて呼び出されたものに絶対の命令権を持つことが出来る
しかし、そのほとんどの契約書が破られており『ガルラル』しか呼ぶことが出来ない
更には特殊な術式が組み込まれている
『命の光』である太陽光を取り込み魔力に変換するため使用者への負担は一切ない

【知り合い】


新崎智弘『幼馴染、仲間』
魔法:『神智の槍』
己の罪:『??』

甲斐心『仲間』
魔法:『熾天を模り目を覆う』
己の罪:『??』


星空明日『仲間』
魔法:『思いよ届け』
己の罪:『??』


九条冬子『仲間』
魔法:『赤と青』
己の罪:『??』


木間実樹『仲間』  
魔法:『凍える憧憬』
己の罪:『怠惰』


李野ソナタ『仲間』
魔法:『夢想妄想幻想人形』
己の罪:『??』


ガルラル『従者』
魔法:『神智の契約書』


西條涙『知り合い』
魔法:『堕天の契約書』
己の罪:『??』


というところで今日の更新はここまでです

マジで…マジで涙お兄ちゃんが死ぬかと思ってビクビクしてました
イベント消化前に斑鳩昶治が死んでしまったので甲斐心の覚醒イベントが消失してしまいました

フラグ管理の甘い私を許してくれ……(´;ω;`)


このまま一気に最終局面までなだれ込みます

お付き合いいただきありがとうございました


再開です

夢判定
5以上で夢を見る

直下コンマ


コンマ判定:6 夢を見る


夢イベント『幼き日の思い出』

ちょっと時間かかります



古い夢を見ました

とても懐かしい昔の夢を

そこは、河原でした

雑草がたくさん生えているだけなのに、お花畑と呼んでいたことを覚えています

その場所で智弘くんと二人で遊んでいました

智弘くんは今と違って…空っぽの人でした

言葉はいつも虚ろで、心がそこに無いようでした

智弘くんの体にはたくさんの痣がありました

智弘くんが言うには『お母さんが僕を殴るんだ』って

その頃の私は何も知らずに『そんなに悪いことしたんだ』って思っていました

私と智弘くんは河原で毎日遊んでいました

いつも私から誘って、いつも私が遊びを考えて、いつも私がつまんないのって怒っていた

それでも、毎日一緒に遊んでいました

それはきっと、私と智弘くんが似ていたから

私と智弘くんはいつも一人だと思っていました

智弘くんの傍には誰も居なくって

私の隣にも大事な人はいなかった

だから、二人で居れば補い合えると思ってたんだと思います

一人と一人が手を繋げば、もう『一人ぼっちじゃない』

確か絵本に描いてあったことだと思います

だから私は、その日も智弘くんの手を取って毎日一緒に遊んでいました

智弘くんのお母さんが亡くなるその日まで





目を覚ます

なんだかここ最近は昔の夢ばかり見る気がします

今日見た夢は、平和だと思い込んでいた日の夢

現実はもっともっと残酷だったのに

腹立たしく思う

もっと私が……って、何考えてるんだろう

もう済んだことです

問題は解決して、智弘くんは変われたじゃないですか

身の丈に合わないことを考えるのはやめましょう

あの時の私にはあれが精いっぱいだったんです

ゆっくりと起き上がり、洗面所に向かいました


操作キャラ選択

1、御形ナズナ
2、李野ソナタ

安価↓

1


>>293選択:1、御形ナズナ


イベント発生
偶数で李野ソナタ
奇数で九条冬子

直下コンマ


コンマ判定:9 九条冬子


さてこれからどうしようかと智弘くんと話していると、玄関のチャイムが鳴りました

お客さんは九条さんでした

ナズナ「おはようございます九条さん。何か用事ですか?」

冬子「お、おはようございます……ちょっと相談があって」

いつになく深刻な表情

ナズナ「え~っと、あがる?」

冬子「それでは、お邪魔します」

冬子ちゃんをリビングに案内する
智弘っくんが準備よくお茶を用意してくれていた

ちゃぶ台を挟んで正座

ナズナ「………相談っていうのは?」

冬子「……これなんです」

そう言って手を差し出される


冬子「触ってみてください」

恐る恐る差し出された手を触る
別におかしなところは……!

もう一度違和感のあった場所を触る
………関節だとかそういうんじゃないのであれば

ナズナ「えっと…これは…?」

冬子「指輪が指と同化しているんです」

ナズナ「ええ!!」

智弘「うお!いきなり大声を出すな、お茶をこぼすだろ。で、何のはな……な、何だその指!?」

智弘くんも相席させてもらって、冬子ちゃんから事の顛末を明かされる

冬子「……ということなんです」

ナズナ「『魔王』として目覚めた証…ですか」

俄かには信じられませんでしたが、九条さんが相談を持ち掛けてきたことを考えればどれだけ本気であるかが分かります

『魔王』
役職や称号、通称のようなものだと思っていましたが肉体に明らかな変化が起こるとは驚きました
しかも、こうなった以上一生この世界から出られないなんて…


智弘「……勝手に仕事を押し付けておいて、なんて自分勝手な奴なんだ西條涙」

ナズナ「確かにちょっと酷いですね…」

智弘「文句は言わないのか?『魔王なんかなりたくない』って」

冬子「それが相談なんです。………御形先輩」

九条さんが私の手を取る

ナズナ「は、はい!?」

冬子「私と一緒に魔王になりませんか?」

ナズナ「はい!?」

冬子「一人だけだと心細いです。でも御形先輩も一緒なら私は魔王になってもいいじゃないかと思いまして。どうでしょう?」

ナズナ「ど、どうでしょうって言われましても……」

正直困る
なんと返答すればいいんでしょうか

智弘「どうでしょう?じゃないだろ、何を言ってるんだ九条」

冬子「新崎先輩は黙っててください!」

二人の視線が重なり合い、火花が散っています


智弘「どうみたってナズナが困っている。お前だって目を覚ませ、自分の言っていることを理解しているのか?」

冬子「ご迷惑は承知です。ですが私は御形先輩と一緒ならこの世界に一生縛られてもいいと思っています!」

智弘「ついに本性を露わしたか仮面優等生レズ!」

冬子「レズではありません!ドジな女の方に好意を覚えやすいだけです!」

智弘「それをレズというんだよ!絶対にナズナは渡さない!!!」

ナズナ「あ、あわわわわ……」

酷い舌戦になっています
こんな九条さん見たことありません

追い詰められると人は変わると言いますけど、九条さんも変わってしまったのでしょうか?
さりげなく悪口を言われました

冬子「先輩もお困りでしょうから今日は帰ります。ですが明日には決めてもらえると幸いです。それでは」

帰ろうと立ち上がったところで思い出したかのように此方を見る

冬子「そうでした、大事な伝言です。………木間くんが消えたそうです」

ナズナ「それはつまり…」

冬子「帰ったという方が正しいんでしょうかね。李野さんからの伝言で、『今朝消えていくのを見届けた』と」

ナズナ「そうなんですか……」

てっきりあの怪物に襲われてと怖いことを考えていました
そっか、帰ることはできるんですね
まずはそこで安心しました


冬子「それでは今度こそ、お邪魔しました」

嵐のような展開を呼んだ九条さんが去っていきます

昨日のうちに色々起こり過ぎですよ
何より頭を悩まされるのは九条さんのお願い

『魔王』、か

どうしましょうか…
なんと返事をしてあげましょうか

九条さんはとても焦っているように感じました
それはきっと急激な目に見えて起こった変化による『恐怖』

それを紛らわしたいがための提案だと思います

ハイと言ってしまえば話は早いですが……


智弘「どうするんだナズナ」

ナズナ「……考え中」

智弘「俺も我儘を言わせてもらおう。行かないでくれ…ナズナ」

ナズナ「………」

智弘くんがこんなことを言うのへ滅多にない
決断は明日でしたね

…………何もかも急すぎですよ…本当に




今日は明日姉さんの家で集まる約束はしていません

これからどうしましょうか?


1、誰かと話す
2、どこかに行く
3、自由安価

安価↓

1


>>303選択:1、誰かと話す


誰と話しましょうか?


1、新崎智弘
2、ガルラル

安価↓

2


>>305選択:2、ガルラル


『神智の契約書』でガルラルさんを呼び出す
辺りが鬱蒼と生い茂る森に風景が変わる

ナズナ「こんにちはガルラルさん」

ガルラル「久方ぶり…でもないか。何の用だ主人?」

ナズナ「ちょっとお話をしようと思いまして」

ガルラル「いいだろう。付き合おうか」

ナズナ「お話というのは……」



自由安価↓

冬子に言われた事を相談


>>307選択


ナズナ「『魔王』になろうか迷ってまして」

ガルラル「主人は阿呆なのか?」

ナズナ「し、失礼なこと言わないで下さい!真剣に悩んでいるんですよ!!」

ガルラル「真剣に『魔王』になるかどうか考えているのならそれはそれで阿呆だぞ」

ナズナ「もう!説明してなかった私も悪いんですけど!!説明しますね!!」

ガルラル「お、おう。怒りながら説明されるなんて初めてだ」

かくかくしかじかで
事の顛末を話す

ナズナ「……ということなんです」

ガルラル「…………ふうむ」

ナズナ「で、どう思いますか?」

ガルラル「…………」


イベント判定
5以上で???
魔法使いの英雄 +2

直下コンマ


コンマ判定:9+2 成功



ガルラル「……その話、裏があるだろう」

ナズナ「え?そうでしょうか、九条さんがそんなことするようには…」

ガルラル「違う。裏があるのは西條涙とかいう奴だ」

ナズナ「西條さんですか?……確かに怪しい人ではありますけど…」

ガルラル「どうにも都合がよすぎないか?…事の発端に西條涙が絡み過ぎているように感じる」

ナズナ「う~ん…一番物知りですし仕方ないような……」

ガルラル「何故西條涙はその世界について詳しいんだ?」

ナズナ「い、一番長くいたから?」

ガルラル「主人だって一度は違和感を覚えたのだろう?」

ナズナ「………まぁ、そうですけど」

ガルラル「なんにせよ、西條涙には注意することだな」

ナズナ「結局『魔王』についてはどうすれば…?」

ガルラル「知らん。好きにしろ……だがな、何をすべきか、何を信じるべきか、しかと見極めろ」


そうして世界が晴れていく
聞きたいことは上手く聞き出せず、心にもやもやが残る形になってしまいました

ガルラルさんの言う通り、西條さんには不可思議な部分は多々あります
注意しろ…ですか

心に留めておきましょう


駄目だ眠たい

早いですが今日の更新はここまでです

お付き合いいただきありがとうございました


おお、復活したようですね
今日の20時ころから再開予定です


再開の構え

※イベント発生


夕方

玄関のチャイムが鳴ります
またお客さんのようです

出迎えた先に居たのは西條さんでした

さっきガルラルさんから注意しろと言われたばかり
噂をすればという奴です


ナズナ「こんばんは、いえこんにちは?ですかね。何か御用ですか?」

涙「話をしに来た。中に入れてもらいたい」

ナズナ「そうなんですか。どうぞどうぞ、お入りください」

西條さんをリビングへ案内する


西條さんが智弘くんも同席してほしいというので、智弘くんも一緒に居ます
つんけんとしたオーラを放っています

ナズナ「それで、お話というのは」

涙「この世界の歪みの主犯『斑鳩昶治』をこの世界から排除した」

ナズナ「そうなんですか!?」

涙「ああ、これでこの世界は通常通りに戻るだろう」

斑鳩昶治
私が取り逃がした連続殺人鬼
この人が片っ端からこの世界の人たちを殺し過ぎてこの世界は歪んでいったらしいです

この男をなんとかするのが西條さんの目的でしたね

ナズナ「それじゃあ目的を達成したんですね」

涙「ああ、一つ目の目的は達した」

ナズナ「一つ目…ですか」

涙「俺にはまだこの世界でやることがある。…………『堕天の契約書』」

西條さんが本を取り出します
それに反応した智弘くんが槍を西條さんに突き付けます


涙「なんのつもりだ」

智弘「それは俺のセリフだ。堂々と魔法を使いやがって」

涙「…………危害を加えるつもりはない。危害を加える理由も無いだろう」

智弘「どうだかな」

ナズナ「と、智弘くん。一応命の恩人なんだから抑えて抑えて。西條さんも危害を加えないって言ってるし」

智弘「…………チッ」

観念したように槍をおろしてくれました

涙「現れろエオルブ」

エオルブ「はいは~い!」

現れたのはあの時の気持ち悪い悪魔さん
智弘くんも驚いています

涙「契約だ。『真実の二色の眼を貸し出せ』、代償は3時間くれてやる」

エオルブ「自分から時間を差し出すなんて珍しいわね」

涙「煩い早くしろ」

エオルブ「もうちょっと楽しくお話しできないのかしらね~」

文句を言いながらも承諾したようで、西條さんの体の中に入っていきます


涙「準備は整った。これより裁きを執行する」

ナズナ「さ、裁きってどういうことですか?」

涙「これが本来の目的だ。俺は魔王代行としてこの世界に来た者を罪と向き合わせる手伝いをする」

ナズナ「そ、そうなんですか。具体的には何を…」

涙「尋問だ。これより3つの真実を解き明かし、お前の罪を告発する」

ナズナ「ほ、ほう」

3つの真実ってなんでしょうとか
告発って私が悪人みたいじゃないですかというツッコミは野暮なんでしょうか

涙「俺の目をよく見ろ」

ナズナ「そ、そういわれましても出来ることとできないことが…」

涙「………」

無言で顔を固定される
見えてはいないけど、目の前には西條さんが居ることだけは分かります

感覚を頼りに、目を開く動作をする


暫くの沈黙
私と西條さんが向かい合うだけの時間が過ぎていく

置いてけぼりになっている智弘くんがそわそわしています


ナズナ「あ、あの…これって本当に意味があるんですか?」

涙「意味はある。瞳から君の本質を断定している。…………一つ目の真実は『深い欲望』」

涙「君の瞳は深い独占欲に満ちている」

ナズナ「そ、そんなことないと思いますよ?っていうか普通に酷くありませんか!?」

涙「何も酷いことは無い、それが『真実』なのだから。そして今の発言がもう一つの『真実』を浮かび上がらせている」

涙「二つ目の真実は『重すぎる自己愛』。君はいつだってそうだった、常に自分しか見ていない」

ナズナ「なっ!そ、そんなことありません!!」

涙「ほら、そうやってすぐに自分を擁護する」

ナズナ「謂れなき中傷を受ければ誰だって相手を非難しますよ!!」

涙「悪いのはいつだって周りだ。自分は何も悪くない」

ナズナ「…………そ、そうですよ。何か問題ですか」

少し、考えてしまう
最近見た夢の事を

皆、皆、酷かった
平気で酷いことを言って酷いことをする人でした

大好きな人達は、誰も私を見ていませんでした

だから私は悪くない
アレは皆が悪かったんです

私は何も悪くない
だってあんなに頑張ったじゃないですか

だから私は悪くない


涙「本当にそうなのか?君に都合のいいことだけを都合のいいように解釈していないか?」

ナズナ「してないです」

涙「嘘だ。君は自分を見ていない…いや、君は何も見ようとしなかった」

ナズナ「そんなことありません!私は…わたしは……」

見てしまったから
大好きな人の嫌なところを見てしまったから

だから私は目を閉じたんです
見なくていいものだってこの世にはあるはずです

目を閉じたおかげでこんなにもうまくいったんです

涙「君の最後の真実だ。………『虚飾』。君は嘘に塗れている」

ナズナ「……違います」

涙「君の本質は『自己中心的で他人の事を顧みない、自分さえよければいいと思っている最低の人間』だ」

ナズナ「違います!!そんなことない!!」

ムカつくムカつくムカつく
西條さんが何を知ってるっていうんですか

ナズナ「私の何を知ってるっていうんですか!!!」


涙「そして何より最悪なのが、君は目を閉じているという自覚をしていないことだ」

ナズナ「私の事は私が一番よく知っています!」

涙「なら何故『目が見えない演技』をしている?」

ナズナ「これは本当に見えないんです!!」

涙「君は気づいていない。それは自分を見てもらいたいが為の理由だと。目を閉じれば幾分か心が楽だっただろう。無条件で心配してくれて、何もしなくても代わりにやってもらえて、誰もが優しくなってくれて」

ナズナ「―ッ!」

確かにあの日から全てが上手くいっています
皆が私を見てくれるようになりました

でもこれは本当に見えなくなって……

涙「自覚しろ。目を開け。自分を見つめろ。再び自分の力で生きるんだ」

ナズナ「い、いや……私は本当に……」

涙「目を逸らすな。覆い隠したものを取り払え」

ナズナ「……私…は……」


1、本当に何も見えないんでしょうか?
2、やっぱり私は悪くない
3、自由安価

安価↓


>>323選択:2


ナズナ「私は…悪くないです……」

私の顔を固定している西條さんの手を取り払う
だけど、この目はしっかりと前を『見つめて』

西條さんの赤と青の瞳を『視認する』

智弘「ナズナ…お前……」

ナズナ「嘘をついてごめんなさい智弘くん。だって疲れちゃったんですもの」

涙「………」

ナズナ「西條さん。今思い返せば貴方の言う通りかもしれませんね。いつだって自分の幸せだけを考えていました。根本の問題を解決しようとはしませんでした。汚い事から目を逸らして、悪いことを見なかったことにしていました」

ナズナ「でも、それの何がいけないんでしょうか?」

涙「………」

ナズナ「全部皆が悪いじゃないですか。どいつもこいつも自分勝手で、自分がどんなに想ってもらえているのか理解していない。だから知ってほしかったんです。私がどんなに皆の事が好きなのか」

ナズナ「私が何もしなくなった途端、皆理解してくれました。私にたくさんの事を押し付けていたんだと、その償いに私を見てくれて、優しくしてくれました。ほら、ハッピーエンドです。何が悪いっていうんですか?」


涙「…あくまで自覚したうえで、自分は悪くないと?」

ナズナ「勿論です。私はあ~んなに頑張ったんですもの、ちょっとくらいズルをしても許されるべきです」

涙「勝手な自論を他人に押し付けるか」

ナズナ「はい。私の苦労はこうして報われるんです」

沈黙

智弘くんは私の変わりように目を見開く
何も言えずにただ見守っている

西條さんは相も変わらず表情が読めません

涙「…………では、魔王代行としてお前に判決を下すとしよう」





涙「無罪」




涙「確かに君の行為は悪だった、それは疑いようのない事実」

涙「しかし、そうならざるをえなかった環境であったことも事実。君の家庭は愛情に飢えた子どものいるべき環境ではなかった。君の罪、俺が許そう」

ナズナ「………ふぅ…」

溜息をつく
嫌な沈黙でした

西條さんの逆鱗に触れるんじゃないかと冷々していました

智弘「そ、それでいいのか?」

涙「ああ、魔王代行として正しい判断を下したと確信している」

ナズナ「ふふん。智弘くん、中学時代の事は反省してくださいね」

智弘「うぐ…重々承知しているつもりだ」

涙「だがな、御形ナズナ。そう他人に反省を強いるという行為はいただけない。罪を自覚したのなら、虚飾を取り払い生きろ。これが君の罰だ」

ナズナ「で、でも…嫌いになったりしないでしょうか?」

涙「安心しろ。君の目を閉じるという行為のおかげで、周りの人は君を見てくれただろう。少しは迷惑を掛けられたことを怒られるかもしれないが、許してくれる。その人たちは自分の罪を認めているのだから」


ナズナ「た、大変そうですが…仕方ありませんね」

これにて一件落着
…………じゃないです

ナズナ「罪と向き合ったのなら消えるんじゃなかったですかね?」

涙「そうだな」

ナズナ「私は消えないんですか?」

涙「言葉の上では納得し、自覚したつもりなのだろうが、心の底ではそれを実行する気が無いのだろう」

ナズナ「それはつまり……?」

涙「自分『も』悪いことをしたと自覚すれば帰れるだろう」

ナズナ「あ~……成程です」

涙「俺にとってはそのまま認めない方が都合がいい事もある」

ナズナ「そうなんですか?」

涙「…冬子との約束があるだろう」

ナズナ「そ、そういえば…」

自分の事で頭がいっぱいで忘れていました


涙「では、新崎智弘。君の番だ」

智弘「ん?ああ、俺は必要ない」

涙「……どういうことだ?」

智弘「俺の罪は知ってる。何をするべきかも理解した。だけど俺はナズナが帰れたのを見届けてから帰ろうかと思ってな」

涙「……だからといって頷くわけにはいかない。俺を納得させられれば構わないが」

智弘「……ふぅ~…自分の口で言うのはちょっと堪えるな。………俺の罪は『生まれてきたこと』だ」


智弘くんが言い放った言葉は私にとって衝撃的な物だった


新崎智弘 17歳

彼は生まれたこと自体が罪だった
彼の母親は夫を心の底から愛していた
夫と結婚するために子供を授かったのだ
子供自体に何の愛着もありはしなかった
ただ、夫とずっと一緒に居ることが出来るという鎖だ
父親は子供が出来てしまったから仕方なく結婚したという認識だ
だが、一緒に暮らしていくうちに愛情も芽生えた
歪んだ始まり方であったが、幸せな家庭であった
だが不幸にも、幸せは長く続かなかった
父親が殺されたのだ
妻の要望で引っ越した地、その街には殺人鬼が潜んでいたのだ
誰にも望まれぬ死
母親は夫を繋いでいた鎖をぶら下げて、ただただ絶望した
母親は働いていなかった
必死で生きようと働こうとした
だが、上手くいかない
鎖は時間がたつにつれて、どんどん重くのしかかる
夫を繋いでいた鎖は、いつしか自分を苦しめていた
その積み重なったストレスから、母親は暴力を振るうようになった
ストレスを掃き出し、なんとか必死に生きようとしていた
しかし、限界だった
ストレスのピークに達した、生きることがあまりにも辛くなった
最後だ、最後だからと…自分を苦しめ続けた鎖を、自分が痛めつけた鎖にも幸せに死んでもらいたかった
その選んだ答えが、心中
彼の目の前で、遺書を手渡し母親は首を吊った
この瞬間、彼は生きる意味を失った
彼にとって生きる意味とは『母親に殴られること』だったからだ
彼が生まれたことによって、二人の人間が死んだ
何度も死のうと決意した。恐怖が邪魔をして死ねなかった
そんな毎日が続いていた
そんな中、彼は生きる理由を見つける
幼馴染が一人では生きていけなくなったのだ
彼は心の底から喜んだ、『ナズナになら生きる理由を預けられる』と
彼は今も生きている。生きる理由を幼馴染に押し付けて


智弘「俺が生まれたことによって、二人の人間が死んだんだ。罪としては上等だろ」

涙「……それで、何をしようというのだ」

智弘「方法は二つ。依存するのを止めるか、死ぬかだ」

涙「………分かっているならいい」

西條さんはそれ以上何も言いませんでした
お二人は納得しているようです

ちゃんと事情を知っているわけではない私は混乱するばかり

私は……



1、ちょっと待ったをかけた
2、何も言えなかった
3、自由安価

安価↓

1


>>333選択:1


ナズナ「ちょ、ちょっと待ってください!!」

智弘「ナズナ?」

ナズナ「なにが『生まれたことが罪』なんですか!私は絶対に認めません!!」

涙「だが本人も自覚しているぞ?」

ナズナ「いいえ、間違っています!生まれたことが罪だということも、その解決の方法も全部間違いです!」

涙「………」

ナズナ「私は智弘くんと会えて嬉しいです。智弘くんの生まれてきたことに感謝しています。だって大好きな友達なんですから。」

智弘「な、ナズナ…」

智弘くんが嬉しそうな残念そうな複雑な顔をしています
構わず続ける

ナズナ「解決の方法だっておかしいです。私は依存されなくなっても死んでもらっても大迷惑です!!それはもう自殺する勢いですよ!」

ナズナ「さぁどうですか!?これでも智弘くんの罪は『生まれてきたこと』っていうんですか?」

涙「…だが、それがこの世界が下した判断だ」

ナズナ「それじゃあこの世界はポンコツですね。間違って智弘くんをこの世界に引き込んだんです」

興奮して息が荒くなる
誰かのためにこんなに怒ったのは…5年前以来です

5年前もそうでした
智弘くんの事で怒ってばっかりですね


涙「……あくまで自分が正しいと言い切るか」

ナズナ「そっちが間違ってるんだから当然です」

涙「ふふふ、御形ナズナ…やはり俺が見込んだだけはある」

ナズナ「何言ってるんですか?智弘くんへの発言を撤回してください!」

涙「そういわれても俺にはどうすることも出来ない。…諦めて罪を受け入れろ。尤も、本人は自覚しているがな」

ナズナ「うむむむ!ほら、智弘くんも何か言ってください!」

智弘「い、いや…しかしだな、そうしないと帰れないと言われた以上仕方ないだろう…?」

ナズナ「ぐぬぬ!」

智弘「ありがとうナズナ。その行動だけで俺は何よりも幸せだ」

ナズナ「で、でも…」

智弘「任せろ。俺はお前の世話を一生焼き続けると誓っている。依存しながらもこの世界から出られるよう模索してみるさ」

ナズナ「…絶対ですよ?」

智弘「ああ、絶対だ」

結局私が折れるしかないようです
悔しいですが、智弘くんに免じて引き下がることにしましょう


涙「……罪を自覚させるという目的は達成した。俺は帰るとしよう」

涙「冬子の事だが。深く考えなくともいい。冬子は一人になるのを恐れているだけだ、ナズナが傍に居てやれなくとも俺が傍に居よう。不満がるかもしれないが、いくらか気分がまぎれるはずだ」

ナズナ「西條さんはそれでいいんですか?」

涙「もとより現実に帰ったとて居場所は無い。帰るつもりなんて最初からなかったんだ。ずっと…冬子の傍に居よう」

ナズナ「………そうですか」

涙「では、明日また冬子と共にここに来る。それまでに決断していてくれ」


そうして、西條さんが帰ろうとします

私はその背中に……


1、声をかける(内容記載)
2、声を掛けない

安価↓

1の内容記載については台詞安価というわけではなく、声をかけて質問するという感じが好ましいです

(例:1、貴方は嘘をついていませんか?など)


安価↓

なぜあなたはわざわざこんなことをするのですか


>>338選択


ナズナ「待ってください」

涙「……」

ナズナ「何故貴方はわざわざこんなことをするのですか?」

涙「質問の意図が分からない」

ナズナ「なんで魔王代行をしているのかとか、罪を自覚させるという行動を起こしている理由です」

涙「……この世界の運営をより円滑に進めるためだ。こうして手伝う第三者がいなければ罪を自覚できずに死んでいくものがたくさん出てくるだろうからな」

ナズナ「なぜそんなことをするんですか?貴方がしないといけないことなんですか?」

涙「俺がしないといけないことだ。理由は無い。俺がそうしたいと望んでいるんだ」

ナズナ「……そうですか」

涙「……ではな、御形ナズナ」


そうして、西條さんは帰っていきました


コンマ判定
5以上で……

直下コンマ


コンマ判定:77 ゾロ目


ナズナ「………やっぱり」

少しだけ…いや、確信が持てた

西條さんは決定的におかしい

さっきの質問の答え方も、私と智弘くんに言った言葉の中でも

ガルラルさんと直前に話していて正解でした

色々な『ボロ』が見え隠れしています



※次回『???』イベント時に+2の補正


というところで今日の更新はここまでです

久しぶりの更新なのに安価もコンマも少なくってゴメンナサイ
次とその次くらいでこの物語も終わりそうです


お付き合いいただきありがとうございました


再開の構え
調子が良ければ今日中に終わるっぽい?




これからどうしましょうか?


1、誰かと話す
2、自由安価

安価↓

1


>>346選択:1


誰と話しましょうか?


1、新崎智弘
2、ガルラル

安価↓


>>348選択:2、ガルラル


『神智の契約書』でガルラルさんを呼び出す
辺りが鬱蒼と生い茂る森に風景が変わる

ナズナ「こんばんは、ガルラルさん」

ガルラル「さっき振りだな。何の用事だ?」

ナズナ「ちょっとお話でもと思いまして」

ガルラル「またか」

ナズナ「そう言わず付き合ってくださいよ」

ガルラル「言われずとも拒否権などない。話してみろ」

ナズナ「お話というのは……」


自由安価↓


1、「結局この本の持ち主は誰だったんでしょうか?」
2、西條さんについて
3、自由安価

安価↓

2


>>351選択:2、西條さんについて


ナズナ「今日西條さんとお話をしたんです」

ガルラル「西條…?ああ、思い出した。それで」

ナズナ「ガルラルさんの言う通り注意して話を聞いてみれば、確かに怪しいところが多かったです」

ガルラル「やはりか。私の勘も捨てたモノじゃないな」

ナズナ「でも、悪い人じゃあないということも理解できました」

ガルラル「そうなのか?」

ナズナ「ええ、無駄に熱くなることは無い人でした。冷静で正しい判断も下せるようですし」

ガルラル「そうか」

ナズナ「……私、頑張ったのに興味がなさそうですね」

ガルラル「それはそうだ。私は主人の従者なれど、主人の理解者ではない。その世界自体に興味はあるが自分ので見れないのなら意味が無い」

ナズナ「はいはいそうですか」

ガルラル「そう拗ねるな。最後にもうひと押しアドバイスだ、『決して引くな』揺れている人物は徹底的に押し崩せ」

ナズナ「……分かりました。多分…もうこれで会うのは最後です。貴方に会えてよかったです」

ガルラル「そうか。…別段寂しくはないな、既に死んでいる身だ。それではな、主人よ」


そうして世界が元の姿を取り戻していく

勿体ない事をしたなと今更思う
こんな経験もう一生味わえないでしょう
もっと話しておくんでした、結局私…ガルラルさんの事何も知らない

本を閉じる

明日が最後だ

悔いの無い選択をしよう


状況判定

1、李野ソナタ
2、見ない


安価↓
(※2を選択した場合、このイベントを見ることはできません)


この書き込みから10分以内に安価指定が無い場合2を選択したとして進行します

安価↓

1


>>355選択:1、李野ソナタ


~回想~
※視点:李野ソナタ




目的の場所に向かって歩みを進める

途中で九条さんに会った

私の姿を見てとても驚いていた
丁度いいと九条さんに一つの質問と、一つの伝言を頼んだ

言いたいことを言ってから目的の場所に向かう

目的の場所は『西條涙の居場所』

場所はさっき九条さんに聞いた
私は中々運がいい

マンションの一室

チャイムを鳴らした

数秒もせずに西條涙が出てきた

私の第一声は

「…表に出ろ」

随分ぶしつけだと自分でも思う
会話は嫌いだから許してほしい


「どういった要件だ?」

険しい顔で私を見る
怒っていても仕方ないか

でも、私だって怒っているんだ

「…さっき、木間くんが消えた」

「……そうか、それは良かった。用はそれだけか?」

そんなわけないでしょう

「……私もこれから帰ろうと思う。手を借りる必要はない」

「なら何故俺を訪ねた?」

「……勿論、大切な後輩を苛めた君を懲らしめるためだ」

スケッチブックを開き、一枚破り取る

「本気で来てよね。そうじゃないと意味が無いから」

暫くの沈黙の後、諦めたように溜息
本を取り出した

「それじゃあ……行くよ」



戦闘が開始されます

1、スキップする
2、スキップしない

安価↓

1

>>359選択:1
※連続所得ですが今回はそのまま



「……君のその本、カッコイイね」

「……はぁ…はぁ…」

肩で息をしている西條涙を見下ろす

途中から明らかに本気になったのが見て取れた
右腕と足の指全てを失ったんだったかな?

かなり本気な悪魔で正直興奮が冷め止まない

私も対抗して天使とかを描いて来るんだったなぁ…

「…うん、敵討ち成功。頑張った」

「………まさか…負けるとは…」

「最初からヴェルゼビュート使ってたら勝てたかもしれないのにね。満足したし、私は帰るよ」

「…一体どうやっ!?」

私は魔法の筆をへし折る
すると、徐々に体が消えていく

やっぱり私の予想は当たっていた

この魔法は…『自分の未練』だ
自分の今の姿を的確に表している

罪を理解し、未練を断ち切り、前を向く
手順はこれで十分だったようだ

「じゃあね、西條涙。私は反省はしていても、後悔はしていない。誰にも私の歩みの邪魔をしてほしくないんだから」

こうして、私は消えていった


李野ソナタ  16歳

彼女の罪は『貪欲』
彼女はなんでも欲しがった
彼女が自分の思い通りにならないと暴れまわる子供だった
そんな彼女は『絵』と出会う
彼女は毎日のように絵を描いた
目につく全ての絵を描く道具を欲しがった
父から自分のアトリエまでもらった
彼女は他人のことなど何も考えない人だった
彼女の横暴にどれだけ家族が迷惑をこうむったことか
彼女は一人では生きていけないだろう
死ぬまで家族に依存するだろう
そんな彼女に、生きていくことはできるだろうか?
きっとできないだろう
だが、彼女には関係のない話
彼女の願いはたった一つ、『死ぬまで好きなことをし続ける』
その為に何が犠牲になろうが知ったことではない
そう、自分の命であろうと
彼女はこれからも好きなことをし続けるだろう
だが、彼女は幸運だ
家族はそれを受け入れているし、何より彼女を養ってくれる人が傍にいる


九日目終了

【リザルト】

名前:御形 ナズナ(ゴギョウ ナズナ)
性別:女性
種族:人間
職業:高校三年生


環境:6   平凡でそれなりに恵まれている
強さ:1   とてもじゃないが戦えない。視覚を失っている
生活:4   常人と同じとまではいかないがそれなりに一人でできる
教養:5   一般常識とそれなりの教養がある




年齢は17歳
身長は150cm
普通の家庭で育った少女
ある日突然目が見えなくなる代わりに他の五感が異常に鋭敏になっている
臆病な性格で目を付けられたくないので目立たないように生活している
でも心の中では白馬の王子様的な存在を求めている
よく怪我をするので尖った物が苦手である
テレビやラジオの音を聞くのが好き
目が見えないためか、どうしても地面が気になり何でも落ちてるものを拾う癖がある






魔法



『転ばぬ先の杖(アテンション)』
全体的に丸みを帯びた奇妙な形の杖
杖の先で地面(床)に円を描くことが出来る
その円に足を踏み入れると転んでしまう
この円は3つ以上同時に存在させることが出来ない




『神智の契約書(テオソピア・コントラクト)』
創世の王『ジェランダル』が遊びで作った契約書類
死した英雄や、未曽有の化け物、生きた神人まであらゆる者の名が連ねられている
この契約書にて呼び出されたものに絶対の命令権を持つことが出来る
しかし、そのほとんどの契約書が破られており『ガルラル』しか呼ぶことが出来ない
更には特殊な術式が組み込まれている
『命の光』である太陽光を取り込み魔力に変換するため使用者への負担は一切ない

【知り合い】


新崎智弘『幼馴染、仲間』
魔法:『神智の槍』
己の罪:『生まれてきたこと』

甲斐心『仲間』
魔法:『熾天を模り目を覆う』
己の罪:『??』


星空明日『仲間』
魔法:『思いよ届け』
己の罪:『??』


九条冬子『仲間』
魔法:『赤と青』
己の罪:『虚飾』


木間実樹『仲間』  
魔法:『凍える憧憬』
己の罪:『怠惰』


李野ソナタ『仲間』
魔法:『夢想妄想幻想人形』
己の罪:『貪欲』


ガルラル『従者』
魔法:『神智の契約書』


西條涙『知り合い』
魔法:『堕天の契約書』
己の罪:『??』




目を覚ます

智弘くんと二人、ゆっくりと食事をとった

身支度をして、来客を待つ

暫くして、玄関のチャイムが鳴る

尋ね人は予想通りのお二人さん

九条さんと西條さん

ナズナ「…どうぞ、上がっていってください」

二人をリビングに案内する

私と智弘くんと九条さんと西條さん

四人でちゃぶ台を囲む


涙「用件は分かっているな?」

ナズナ「…はい」

涙「御形ナズナ…決断の時だ。冬子と共に魔王となるか、罪と向き合い現実に戻るか。どちらかを選べ」


目を開き、前を向く

九条さんは期待と不安に入り混じった眼
彼女はとってもかわいそうだ
理不尽な運命を押し付けられている
だが、私と一緒なら苦じゃないという
こんな私を、必要としてくれている

隣を見る

信頼の眼差しで智弘くんが私を見る
なんとなく分かることがある
私が帰らないと言ったら、智弘くんも帰らないだろう
私だって離れたくない
私と智弘くんはいつだって一緒じゃないと嫌だ

再び前を見る

思考の読めない西條さん
その目は冷たいものだ



……私が下した決断…それは…



1、現実に戻る(GoodEND)
2、九条さんと共に居る(魔王ルート)
3、私は真実が知りたい(『真実』ルート)

この書き込みから20分間の間に選択されたもっとも多い安価のルートを進行

安価↓


うむむ、あんまり人がいないようですし締め切りは明日の更新再開までに変更します
今日の更新はここまでです

お付き合いいただきありがとうございました


それだとID変えて書き込まれたりする場合もあるが大丈夫か?


>>368
それほど熱心に安価を取って下さるのならそれはそれで嬉しく思います
推奨するわけではないので控えて下さいとここでは宣言しておきますが


19:30が締め切りとなります


締切りです


結果は

1 2票
2 0票
3 3票

で3の『真実』ルートとなりました


これでこの物語もお終いです
たくさん反省点のある内容となってしまいましたが、最後までお付き合い下されば幸いです

それでは再開です


ナズナ「私は……『真実』が知りたい」

これが私の決断です
もう引くわけにはいかない

既に目撃したんです、目を逸らすわけにはいかない

ナズナ「『真実』を明らかにするべきだと思いませんか?西條さん」

涙「………なんのことだ?」

目を見る
動揺は見られない

すこしでも動揺を誘えれば、自ずとぼろを吐き出すはずです

カマをかけてみましょう

話題の内容は……


1、西條さんの魔法について
2、西條さんの罪について
3、西條さんの知識について

安価↓
(『真実』パートではいかに正確な安価を選択するかがカギとなります。正解を吟味し、西條涙の『真実』に迫りましょう)


>>377選択:2  正解
(正解するたびに相手が動揺し、有益な情報または矛盾した証言をします)


ナズナ「西條さんはこの前、私に『自分は罪と向き合っている』と言っていましたよね?」

涙「……ああ」

ナズナ「『罪と向き合ったうえでこの世界から帰る気はない』と言いましたね」

涙「……ああ」

ナズナ「では、ここで西條さんの罪を告白してください」

涙「………」

西條さんが押し黙る

ナズナ「言えないんですか?」

涙「…………ああ。俺の罪を告白した時点で『罪と向き合った』こととなり、現実世界に帰ってしまうからな」

ナズナ「………」

今の西條さんの発言
信じてもいいんでしょうか?


1、信じる
2、矛盾を指摘する

安価↓

2


>>379選択:2 正解


ナズナ「断言します。その言葉は嘘です」

涙「…何故そう言い切れる?」

ナズナ「西條さんは私に言いましたよね?『罪を自覚するだけでは帰れない』と。罪と向き合うだけなら私も向き合わされました。だけど、私も今こうして帰れていません。帰るために必要な手順は『罪と向き合い前を向く』という行動な筈です」

涙「……俺にとって前を向くということが『己の罪を他人に告白する』というものだったらどうだ?」

ナズナ「墓穴を掘りましたね」

涙「どういうことだ?」

ナズナ「提案型の物言いは自分の発言にセーフティを掛けた証。嘘をついたという罪悪感が自分の発言から自信を無くしています」

涙「………」

ナズナ「尤も、それ以前に『自分の罪を告白した時点で『罪と向き合った』こととなり、現実世界に帰ってしまう』と言った時点で証言が矛盾しています。さっき自分で言ったことも忘れたんですか?」

涙「…………」

険しい顔つき
怒ったような不満な表情

確実に動揺している

追い打ちを掛けましょう


ナズナ「宣告します!」



1、「貴方は『己の罪』を自覚していない」
2、「貴方は嘘をついている!!」
3、「貴方に『己の罪』が無い」

安価↓


>>381選択:3  不正解
(不正解を選ぶたびに自分の発言に自信がなくなっていきます。5回不正解で何も言えなくなります)



ナズナ「貴方は『己の罪』が無い」

涙「それは違う。この世界には『己の罪から目を逸らした罪人』が引き込まれる世界。このルールは絶対だ」

ナズナ「う、嘘です!」

涙「嘘ではない」


目を見る
その目には冷たく硬い意思

先ほどまでの動揺は見られません

ナズナ「あ、あれ…?おかしいですね……」

選択を誤ったようです

もう一度


ナズナ「さ、さっきのは間違いでした。んん!!……宣告します!!」



1、「貴方は『己の罪』を自覚していない」
2、「貴方は嘘をついている!!」
3、「貴方に『己の罪』が無い」

安価↓

3


>>383選択:3

先ほどと同じ選択肢を選択しました
それでも進めますか?


1、進める
2、選び直す

安価↓

2


>>386選択:2


最安価

1、「貴方は『己の罪』を自覚していない」
2、「貴方は嘘をついている!!」
3、「貴方に『己の罪』が無い」

安価↓

1

2


>>388連続所得なので↓1の>>389採用

選択:2  もうひと押し
(もうひと押しは更なる安価選択です。次の選択肢で正解不正解が決まります)


ナズナ「貴方は嘘をついている!!」

涙「………俺がついた嘘とは何だ?」

ナズナ「え?」

涙「俺が嘘をついているということをさっき証明しただろう。他にも俺が嘘をついているというのか?」

ナズナ「え、あの……」

ここで引くべきではない
あながち間違った選択でもない筈です

もうひと押しすれば…

ナズナ「……はい、貴方は他にも嘘をついています」

涙「ならばそれは何かを言ってもらおうか」

ナズナ「貴方がついている嘘は………」



1、自分の罪を自覚しているという事
2、自分は帰るつもりはないという事
3、自分に罪があるという事

安価↓

1

>>391選択:1  正解



ナズナ「貴方がついている嘘は『己の罪を自覚している』という事です」

涙「それは…!」

ナズナ「貴方は罪を自覚していないから自分の罪を問われたときに答えることが出来なかった」

涙「俺は自分の罪を他人に告白することが…」

ナズナ「同じ言い訳をしますか?それが嘘である証明もしました」

涙「………」

ナズナ「それでもなお自分は嘘を言っていないというのならそれを証明してください。『自分の罪を告白』してください!!」

涙「………」



コンマ判定
5以下で己の罪を告白する
動揺 +1
前回のゾロ目 +2

直下コンマ


コンマ判定:7+3 何も言えない


涙「…………」

ナズナ「その沈黙は、『自分は嘘をついていると認めた』という事でよろしいですね」

涙「…………」


押し黙る
この沈黙は敗北を認めたという事

まずは一つ


ナズナ「まずは一つ目の真実です。『西條さんは己の罪を自覚していない』」

涙「……そんな…はずは…」

ナズナ「そう言うなら己の罪を告白してください。出来ないんですよね?」

涙「………」

悔しそうに強くマフラーを握りしめている


涙「……確かに俺は、己の罪を自覚できていない」

ナズナ「漸く認めてくれたようですね。それでは次に行きましょう」


何について言及しましょうか?


1、この世界について
2、西條さんの知識について
3、西條さんの『罪』について

安価↓


>>396選択:2



ナズナ「次は西條さんの知識についてです」

涙「俺の知識?」

ナズナ「はい、そうです」


西條さんの知識…この世界の事についての発言はおかしなことが多くあったように思います
私が西條さんに疑いを持つ前にもぼろを出したように思います

それは確か……



1、何故か外の世界の様子を知っていた
2、斑鳩昶治の事を知っていた
3、魔法が使えた

安価↓

1


安価内容を訂正


1、何故か現実世界の様子を知っていた
2、斑鳩昶治の事を知っていた
3、魔法が使えた

安価↓

※微妙に間が悪かったですね

>>398連続所得の為↓1の>>399採用

選択:1 正解



そうです、何故か現実世界の事を知っていました

この悪魔隠しが現実世界で『神隠し』と揶揄されていたことを知っていました
それは普通ならありえないことです


この知識について言及しましょうか?


1、する
2、もう少し情報を探る

安価↓

1


>>403選択:1


この知識について言及しましょう


ナズナ「西條さん。貴方は現実の世界でこの悪魔隠しが『神隠し』だと騒がれていることを知っていましたね」

涙「…それは俺の言い方の問題だったと謝罪をしたはずだ」

ナズナ「あの時はそれで納得しましたが、貴方が嘘つきであると分かった以上この発言もスルー出来ません」

涙「………」

ナズナ「答えてください、どうして知らない筈の現実世界のことを知っていたんですか?」

涙「……分からない」

ナズナ「分からない?この期に及んで誤魔化す気ですか?」

涙「…嘘ではない。証明することも出来ないが…何故か理解できたんだ」

ナズナ「………」


この発言を信じてもいいんでしょうか?



1、信じる
2、矛盾を指摘する

安価↓

※時間がかかりそうなので今回の最終局面に限り、連続所得を可にしようと思います

安価↓

2


>>406選択:2、矛盾を指摘する


ナズナ「その発言…矛盾しています」

涙「まて、嘘ではない。本当だ」

ナズナ「いいえ、信じられません」


さっきの発言で決定的に矛盾している点は……



1、嘘を言っていないということ
2、現実世界の事を何故か知っているという事
3、何故か知っているという事が分からないということ

安価↓

3


>>408選択:3 もうひと押し


ナズナ「何故か知っているという事が分からない、という点がおかしいです」

涙「……どこがだ?」

ナズナ「え、えっと……理由も知らないのに何故か現実世界のことが分かるなんておかしいです」

涙「確かにそうだ」

ナズナ「ですよね!」

涙「だが、俺は本当に分からないんだ。何故か現実世界の事が分かる理由が」

ナズナ「いいえ、知っているはずです」

涙「……俺が分からないことを教えてくれるというのか?」

ナズナ「え!あ…はい……」


あ、アレ?本当に分からないんでしょうか?
ですが此処まで来て引くわけには……

考えるべきことは、『現実世界の事を知る方法』

それを突きつけることができれば自ずと『真実』が見えてくるはずです


ナズナ「宣告します!!」


1、「貴方はこの世界と現実世界を行き来できる」
2、「貴方はこの世界と現実の世界の両方に意識がある」
3、「貴方はこの世界に居ながら現実の世界を知覚できる」

安価↓


>>411選択:2 不正解


ナズナ「貴方はこの世界と現実の世界の両方に意識がある」

涙「そんなものは無い」

ナズナ「え?」

涙「証明する方法も無い…がそんなことあるわけないだろう。もしどうしても証明しろというのなら俺が嘘をついているか冬子に証明させてもいい。冬子には魔王として『真実を見抜く眼』を持っているからな」

冬子「あの…御形先輩、兄さんは嘘を言ってませんよ?」

ナズナ「あ、あれれ?」

どうやら選択を誤ったようです


ナズナ「も、もう一度です!」


1、「貴方はこの世界と現実世界を行き来できる」
2、「貴方はこの世界と現実の世界の両方に意識がある」
3、「貴方はこの世界に居ながら現実の世界を知覚できる」

安価↓

3


>>414選択:3  もうひと押し


ナズナ「貴方はこの世界に居ながら現実の世界を知覚できる。違いますか?」

涙「………」

沈黙
ですが、これは敗北を認めたといった感じではありません

困惑しているような、困っているような
なんというべきか分からないといった感じです

もうひと押し、何かあれば

西條さんはこの世界に居ながら現実の世界を知覚できる
これは確かな筈です

その理由は『この世界に居ながら現実の世界を知覚する必要があったから』だと思います

西條さんはこの答えを零していたように思います
そんなことが必要な理由は……



1、『魔王』
2、『悪魔隠しの世界の運営』
3、『この世界の神』

安価↓


>>416選択:1  惜しい
(惜しいとは正解でも不正解でもありません。そのまま次に進めますが動揺を誘うことに失敗しました)



ナズナ「『魔王』のため……ですか?」

涙「……そう言う意味合いもある。が、『悪魔隠しの世界の円滑な運営の為』だ」

ナズナ「存外あっさり認めるんですね」

涙「………もう隠し通せないと思っただけだ」

ここまでくれば分かったも同然

西條さんが隠し通そうとした『真実』は…


ナズナ「宣告します!!」


1、「貴方はこの世界を作った張本人!!」
2、「貴方は実は『魔王』だったんです!」
3、「『現実知覚能力』は『魔王』の傍にいるために悪魔と契約して手に入れた能力です!!」

安価↓

1


>>419選択:1  正解


ナズナ「貴方はこの世界を作った張本人!!」

涙「…その…通りだ」

ナズナ「だからこそ、この世界の事に詳しかった。貴方はこの世界と現実世界をこじれさせないように運営するための潤滑剤」

涙「…その通りだ。だから最優先で斑鳩昶治を排除しようとした」


すこし遠回りしてしまいましたが二つ目の『真実』です
あともうひと押しで、私の求めている『真実』に到達できそうです


次に言及する事柄は…


1、この世界について
2、この世界を作った理由
3、西條さんの『罪』について

安価↓

2


>>421選択:2


この世界を作った理由について

これを切り出すには此方の情報が足りませんね
先に『この世界』についてよく知っておかないと


次に言及する事柄は…


1、この世界について
2、この世界を作った理由
3、西條さんの『罪』について

安価↓


>>423選択:3


……メンドクサイことは全部すっ飛ばしましょうか


ナズナ「西條涙さん……貴方の罪を宣告します!!」

西條さんの罪は……


安価↓4の中で正解があれば進行

傲慢


>>425不正解

正直このままじゃあ当てられないと思うので選択肢を戻します



1、この世界について
2、この世界を作った理由
3、西條さんの『罪』について

安価↓

1


>>427選択:1


ナズナ「次はこの世界についてです」

涙「俺がこの世界を作ったという事実だけでは不満か?」

ナズナ「はい。もっとこの世界に知らないといけません」


この世界にはルールがありました
確かそれは……



1、罪を犯さないといけない
2、己の罪から目を逸らさないといけない
3、魔法が使える者が引き寄せられる

安価↓

1


>>430選択:1  不正解


罪を犯さないといけない

…………ん?

確かにだいたい合っていますが正確ではありません
正しくは『己の罪から目を逸らしたもの』が引き込まれる世界

次です

この世界にはある共通点がありました
それは……



1、魔法が使えるようになる
2、何かを諦めた人たちばかり
3、挫折した人たちばかり

安価↓


>>432選択:2  正解


そうでした
この世界には『何かを諦めた人たちばかり』です

私は『自分の力で行動すること』を諦め

智弘くんは『自力で生きること』を諦めていました

ここから更に共通点を探していきましょう
私と智弘くんの共通点、更にはこの世界に引き込まれた人たちの共通点



1、両依存である
2、何もしない人
3、社会不適合者である

安価↓

1


>>436選択:1 惜しい


両依存

確かに私と智弘くんには当てはまります
しかし、他の人たちにも当てはまるんでしょうか?

実際に知らないことには断言できませんね……


突破口はこれじゃあなかったのかな?


1、この話題についてもっと掘り下げる
2、魔法について考える

安価↓

1


>>438選択:1


もっと深く掘り下げてみよう

この世界に引き込まれた人たちの共通点は……



1、西條さんに直接聞く
2、何もしない人
3、社会不適合者である

安価↓

2


>>440不正解


何もしない人

……ではないと思います
私は確かに何もしなくなりましたが、智弘くんは己の罪から目を逸らして『私の世話を焼くようになりました』

智弘くんに当てはまらない以上政界ではありません

はぁ…なんだか頭が痛くなってきました
本当に私は真実に到達できるんでしょうか?

………弱気ではいけませんね

もうちょっとな筈なんです


この世界に引き込まれた人たちの共通点は……



1、西條さんに直接聞く
2、何もしない人
3、社会不適合者である

安価↓

3


>>442選択:3  正解


社会不適合者

私も智弘くんも正常な精神を持つ人ではありません
平気で人に迷惑を掛ける人たちばかりです

社会で生きていくことはとても難しいでしょう

きっとこれは、西條さんの罪とこの世界を作った理由に深く関係するはずです

心に留めておきましょう


この世界についてはこれくらいで十分ですね

次の話題は……



1、この世界を作った理由
2、西條さんの罪について

安価↓

1


>>445選択:1



ナズナ「西條さんはどうしてこの世界を作ったんですか?」

涙「………」

ナズナ「この世界に引き込まれた人は、『何かを諦めた社会不適合者』。貴方が私たちを集めるこの世界を作った理由は?」

涙「……未練だ。俺は現実世界で『まぁいいか』と行動することを諦めていった。その末に何もかもを失ってしまった。この世界はそんな『何かを諦めた者たちの最後の決断の場所』」

涙「気づいてほしかったんだ、『諦めるな』ということを。目を逸らしていてもその先には行き止まりしかないと。前を見ればまだ間に合うんだという事を」

涙「ここは『堕落した者たちの更生所』だ。時間の止まったこの世界で、しかと己の現実を受け止め前を向けるようになるための場所だ」

ナズナ「そうだったんですね……」


その言葉を聞いて、納得できた
この人の正体を理解できた


今までの事を繋ぎ合わせよう

西條さんはこの世界から出ることが出来ない
西條さんは未練によってこの世界を作った
西條さんは私達と同じ、『何かを諦めた社会不適合者』

そして、この世界を作った理由

そんなことを願う人は……


ナズナ「宣告します。貴方の正体…『真実』の姿は……」


1、未練を以て死んだ亡霊
2、神様
3、悪魔

安価↓

1


>>448選択:1  正解


ナズナ「貴方は未練をもって死んでいった亡霊です」

涙「………」

ナズナ「それならば多くの事に説明がつきます。現実の世界に帰る場所が無いと言ったことも、貴方が『魔王』に固執する理由も」

涙「………そうか、そうだったんだな。俺は死んでいたのか。やっと納得がいった」

ナズナ「理解していなかったんですね」

涙「ああ、事実から目を逸らしていた。これが…俺の罪か……『自殺』…ふふ、言いえて妙だな。この世界に引き込んだ者たちは『己を殺した』者達だったという事か」

涙「そうか、死人だったから何の罪も無い冬子をこの世界に引き込んだのか。一人は嫌だとしがみ付いていたのは冬子ではなく俺だったのか」


西條涙  享年20歳

彼は真面目な男だった
そう、真面目な人間だった
礼儀の正しい男だった
真面目に勉強する男だった
努力を怠らない性格だった
だが、それらは全て過去の話
彼はズルをする味を覚えた
平気でうそをつくようになった
辛いことから逃げ出すようになった
現実から目を逸らし続けた
ずっと楽をして生きていけると勘違いしていた
そしてその代償は形となって現れる
20歳の誕生日、両親から見放された
大人になったのだから一切の生活援助を立つと言われたのだ
初めての一人暮らし
そこで実感した
『自分は何もできないのだと』
何もできなかった
食事を作ったことが無かった
お金の稼ぎかたを知らなかった
今更どうしようもなかった
彼は深く後悔した『自分はどうして馬鹿なんだ』と
それも全て、自分が何もしてこなかったからだとも理解できた
そんな彼でもできることはあった
彼は辛いことから逃げ続けることだけ
彼がとった行動は『自殺』
最後の最後、彼は願った……『もう一度チャンスがあったら絶対に何とかできるのに』


三つの真実が揃った


一つ目は『西條さんは己の罪を自覚していない』

二つ目は『この世界を作った張本人』

そして三つめ『西條さんは死人である』


西條さんの罪は二つ


『この世界を作りだしたこと』

『罪なき人をこの世界に連れ込んだこと』


自分がこの世界の管理者となり、罪人を導く
なんて馬鹿らしい妄想を現実にした

そんな妄想が多くの町の人々を混乱に陥れた
不可抗力とはいえ、多くの人たちがこの世界に引き込まれたことによって殺された


あえて罪状を命名するなら……そう


ナズナ「中二病ですね」

涙「え?」

ナズナ「『絶対何とかできるのに』とかふざけたニートの戯言がこの事態を引き起こしたんです。しっかり反省してください」

涙「……」


私はこの男になんと言ってやるべきなんでしょうか?

私はこの男を……許せるんでしょうか
そんな権利は私にはありませんね

私もこの男とほとんど同じ存在ですし
死んではいないけど、現実では死んでもいいような存在

そんな存在を社会構成させたいという願い自体は、悪しきモノじゃあない気がします

やっぱりここは


ナズナ「九条さん」

冬子「え!な、なんですか?」

ナズナ「貴方がこの男に判決を下してあげてください」

冬子「わ、私がですか?」

ナズナ「うん。これは九条さんにしか出来ないことだから」

冬子「私が……兄さんに……」


コンマ判定
5以上で許す

直下コンマ


コンマ判定:0  許す


冬子「……たくさん許せないことがあります。私をここに引き込んだ理由も、兄さんが行った事によって起こったことも、この世界が起こした現実世界の混乱も」

冬子「どれ一つ許せません」

涙「……そうか」

冬子「だから、これからはそんなことが無い世界にしてくださいね」

涙「……それはつまり…?」

冬子「うん、いいんじゃないですか。兄さんの理想通りにこの世界が運営できれば決して悪い事じゃないと思います」

涙「………ありがとう」

冬子「でも、次はありませんよ。管理者である兄さんを殺してこの世界を終わらせますから」

涙「残っては…くれないんだな」

冬子「当然です。御形先輩がいないのにこんな世界にいてられるかって話です」


うん、丸く収まったけど
最後で台無しだよ…九条さん


ナズナ「これでよかったの?九条さん」

冬子「はい、『魔王』になることなんか未練はありませんしね」

ナズナ「そっか、それじゃあ…帰ろっか」

智弘くんの手を取る

智弘「そんなこといってるが、帰れるのか?」

ナズナ「大丈夫です。言うべき言葉は分かってますから」

智弘「それならいいんだが…」


智弘くんの手を握ったまま、自分の手を丸く包む
それを胸に当てる


ナズナ「……明日から本気だす!!」

智弘「それでいいのか!?」

ナズナ「私のこれは現実になるからいいんですよ」

それが私の決意です
前向きな言葉に反応し、本当に体が消えていった


※エンディングに移行します


現実の世界に帰ると、真っ先に両親に会いに行った

ありがとうとごめんなさいを一緒に込めて抱き付いた
本当の事も話した

自分が盲目なんかじゃないという事を

怒られるかと思っていましたが、泣かれてしまいました

『馬鹿』って

それは怒っているような、喜んでいるような
どっちもの感情がこもっていました

そして、辛い昔の話しをした

家族三人で集まって、私が私を殺した日の事を話し合った

きっとお母さんもおとうさんもお互いの事を怒っています
でも、それはどっちもどっちです

最後にはもう昔とは違うんだとお互い理解しあえたようです

夜遅くまで話し合って、寝る前に

とっても遅い

『生まれてきてくれてありがとう』と

誕生祝の言葉を貰いました
私も、それだけで今までの全てを許してあげました


ナズナ「……ということで両親の事は許してあげました。そう『両親』のことは」

智弘「何だその含みのある言い方は」

いつものように智弘くんと一緒に学校に向かっている
その通学路


ナズナ「私は智弘くんの事は許してませんから」

智弘「うぐ…こ、これでも心を入れ替えてナズナの為に色々してきたつもりなんだが…」

ナズナ「でも下心ありきでしたよね?」

智弘「ひ、否定しない」

ナズナ「大人しい私をいいことにいやらしいことするつもりだったんでしょ!『幼馴染ジョーク』とかいって!!」

智弘「ひ、否定はしないと言っているじゃないか…」


目に見えてへこんでいるようです
うん、苛めるのはこれくらいでいいですかね


智弘「それにしても…性格が変わったというべきか戻ったというべきか…」

ナズナ「今と昔のハイブリッドっていう奴です」

智弘「昔みたいに勉強はしないのか?」

ナズナ「私、自分を飾らないって決めたんです。無理はしません」

智弘「そうか……うん、それはいいことだ」

なんだか微笑ましいものを見る目だ私を見ている
……立場も昔に戻してあげましょう

智弘くんの手を掴む

ナズナ「智弘くんは私の事が好きですよね?」

智弘「な!!な、何だいきなり!!?」

ナズナ「その反応でもろバレですよ。生憎私は智弘くんの事は友達として好きです」

智弘「そ、そうか……」

ナズナ「だ~か~ら」

掴んでいる手を胸に押し付ける

ナズナ「これから私を夢中にさせてくださいね。その時に―――『許してあげます』」

智弘「なっ!……く…ふぅ………ふふふ…!いいだろう、その挑戦受けて立つ!!」

ナズナ「ふふふ、楽しみですね」


飾らないで好きな人に好きになってもらう
それを教えてくれたのなら、あの世界もいい経験でしたね



『飾らない私』   ~HappyEND~



お、終わった………
終盤露骨に疲れが見えたせいかグダグダになり過ぎですね…


今回の反省点

1、大事なフラグはもっと早く回収するイベントを作るべきだった
2、やりたいことを混ぜすぎた
3、コンマ神に翻弄されたものの末路

この三つがとっても大きかったです


う~ん…道弥君のお話が綺麗にまとまったせいかとっても悔しいです
もっと勉強が必要ですね


とっても拙い展開で、納得のいかないことが多いと思います
私も全然満足できていないです

反省点は見えているので、次に生かそうと思います
どうかこれからもお付き合いください

それでは、今日の更新はここまでです

明日からはおまけ番外か、新しい物語を作りたいと思います

質問なんかがあればバンバン仰ってください
答えられる限り全てにお応えします

感想を…貰えるなら嬉しいですが感想を要求できるほどのできじゃないですね

最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました


甲斐や明日の罪とか神父の正体とかは?


>>460
甲斐心の罪は『傲慢』でした
彼女には二つの罪がありました
同調性が無く、自分以外の人間は自分の思い通りになるものと思っていることと
『人間は支配するもの』という彼女の血筋の思想
が罪でした

星空さんの罪は『自分勝手』でした
この罪は皆根っこの部分で一緒なんですが、他に言いようがないのでこれを罪としました
星空さんは『自分に会った職場が無い』と思っている点がダメ人間な由来です
星空さんは典型的なニートなのがこの世界に来た理由でした

神父さんの正体は、甲斐さんの遠い子孫です
ここで暴露してもいいんですが、今後からも重要なちょいキャラなのでネタバレはしないことにします
道弥君と惣之助君の会話を見れば、ちょっとは正体がつかめると思います

甲斐の創始者かと思ったけど子孫だから違うよな

訂正
子孫× 祖先○


>>462
ぐおおおおお!!!
さっき気づいて訂正したのですが遅かったか…
御名答、『甲斐』の創始者でございます
これからもちょっとずつお話に登場します

夜遅かったから寝ちゃった
遅れたけどまた一つ物語終えたねお疲れ様


>>465
うおおおおおおおおおお!!!
そう言って下さるために書いていると言っても過言ではありません!
本当にありがとうございます!!


それでは再開です




1、新しい物語
2、おまけ番外

安価↓

1


>>467選択:1、新しい物語


それでは4人以上の方がいらっしゃったら始めます


たぶん、4人以上の方が見てらっしゃると思うので開始します

次はダークヒーローな主人公とかやってみたいですね

少々お待ちください


新しい物語のジャンルを決めてください


×、現代ファンタジー(異能or魔法)
×、現代ファンタジー(変身ヒーローor改造人間)
3、異世界ファンタジー
4、学園ラブコメ(男主人公限定)
5、都市伝説系ホラー
6、相棒モノバトルゲーム
7、前回没になった奴


安価↓2

安価はなくしたのか
5


>>477選択:5、都市伝説系ホラー
※また自由安価を忘れてましたが今までにやっていないジャンルなのでそのまま進めさせてください

>>475-475
乙女ゲーはただいま勉強中なので許してください!!



都市伝説系ホラーが選択されました

舞台設定について

1、町。都市部に見劣りしないほど発展しており海に面している、昔の面影が全くない
2、町。発展途上であり地方にしては中々の活気ではあるが場所によって町の雰囲気ががらりと変わる
3、町。都市部とは離れており電車は一時間に一本、人口減少の一路を辿っており廃工場などが目立つ
4、村。山に囲まれた小さな村で海に面している、村には小中一貫の学校が一つだけある
5、自由安価(未来以外の舞台でお願いします)

安価↓2

1


>>481選択:1、都会と言っても差支えない町


都市伝説の方向性

1、ペルソナ風、突然起こった謎の事件
2、杜王町風、まだ誰も気にとめていない日常に潜む狂気
3、その地に伝わる昔話
4、主人公はこの世のものとは思えない、怪奇と遭遇する――
5、自由安価

安価↓2

4


>>486選択:4、主人公はこの世のものとは思えない、怪奇と遭遇する――


都市伝説の内容を決めます
都市伝説のキーワードをかきこんでください
例:雨、0時、金曜日。の三つが安価範囲の場合『雨の降る金曜日の0時ちょうど、誰かが攫われるらしい――』といった感じにキーワードから私が都市伝説の内容を決めます

安価↓1~3をキーワードとします
(いくつ書き込んでもかまいません)

時間が止まる


>>492-494をMIX


『赤い雪が空から降って来た。その日からこの町の時間が止まった―――』

大体こんな感じですかね


主人公の設定を決めます


性別

1、男
2、女

安価↓2

1


>>497選択:1、男


主人公の精神力を決めます
精神力が高いほど冷静に行動することが出来ます

1ほど低い、9ほど高い
直下コンマ


コンマ判定:5  THE一般人


主人公の運を決めます
運がいいほど生存率が上がり、有利なイベントが起きやすいです

1ほど低い、9ほど高い
直下コンマ


コンマ判定:3  非常に運が悪い


身体能力を決めます
身体能力が高いほど、よりハードな行動をとることが出来ます

1ほど低い、9ほど高い

直下コンマ


コンマ判定:10  人外レベルの身体能力
※歴代初めての丈夫な体を持つ男主人公


主人公の設定を決めます
性格、容姿、年齢や趣味趣向。家族構成まで何でも詰め込んじゃってください


安価↓1~4をまぜまぜ

30代もう半ばのお気楽ニート、そんなことを続けられてるのは人に好かれる魅力があるから
子供や老人だけでなく不良やギャルにまで慕われたり好かれたりしている


>>513-516をMIX
※なんだかすごいことになりそうだ(小並感)



纏めてきます
それまでにこの主人公の名前の候補を挙げてくだされば助かります

少々お待ちください

嘉威 宗助

名前:皆上 季久(ミナカミ トシヒサ)
性別:男性
職業:自宅警備員


身体能力:10  普通の人間をはるかに超える身体能力を持つ
運   : 3    非常に運が悪い
精神力: 5   一般的な精神力
境遇:



年齢は34歳
危機感の薄い性格で、一つの物事にストイックに打ち込むタイプである
老若男女問わず魅了する不思議な魅力の持ち主
筋肉質で体格がとてもいい
地元が大好きで町の昔の事に詳しい、昔話のマニアでもある
感受性が高く、人の心情を察することがとてもうまい
天才気質である
好きなものは甘いもの



一先ず完成です


ううむ、自宅警備員設定がなかなか大変そうだ


他に決めること


1、家族の設定(既婚か未婚か)
2、超能力の所得
3、境遇のコンマ判定
4、自由安価
5、必要ない

安価↓2


>>531選択:1


家族の設定

1、既婚
2、未婚

安価↓2

2


>>537選択:2、未婚


現住所

1、実家
2、一人暮らし

安価↓

1


>>540選択:1、実家


実家で一緒に暮らしている人(2人以下)

安価↓2

妹弟一人ずつ


>>545選択:妹と弟が一人ずつ


この様子だと両親はいないようですね
真面目な自宅警備員…だと…!


他の設定

1、超能力の所得
2、自由安価
3、必要ない

安価↓2

1
やっぱ厨二だろ!


>>553選択:1、超能力の所得



超能力を所得します
超能力は主人公だけが持っている不思議な能力です
都市伝説を解決に導くための補助と言ったところですね
その性質上、戦闘向けの超能力ではあまり意味が無いかもしれません



主人公の超能力

1、サイコメトリー
2、未来予知
3、安心感
4、豪運
5、自由安価

安価↓2

ファンタジー世界の主人公が一番一般人してる件


>>557選択:2、未来予知


>>559
フィーニス様が一般人…?



お助けキャラの設定を決めたいと思ってたんですけど主人公がそのポジションなんですよねぇ…


他の設定

1、語り部キャラ
2、自由安価
3、必要ない

安価↓2

>>534


>>563選択:都市の設備や建物


この物語の核となる設備や建物を決定してください


安価↓2

環状線

フィーニス様そういえば主人公だった
神という別枠のイメージになってた


>>567:環状線

ちょ、ちょっと厳しいので上下二つから選択



1、時計塔
2、原子力発電

安価↓

1


>>574選択:1、時計塔



他の設定

1、語り部キャラ
2、自由安価
3、必要ない

安価↓2

1

環状線定時性あるしいいと思ったんだけどな
1


>>579選択:1、語り部キャラ

ごめんなさい
やっぱり主人公が居る意味が薄くなりそうなので取り消し


他の設定

1、主人公の一人称
2、自由安価
3、必要ない

安価↓


>>582選択:3、必要ない


>>580
環状線って範囲が広くてどう描写したものかと困りまして
すみません



それでは難易度の設定

1ほど薄暗い恐怖、9ほど目に見えてデンジャー

直下コンマ


コンマ判定:9  スプラッタ映画レベルにデンジャー


一気にB級映画臭が……
なんだかデッドライジングになる気がしてきた



他に決めることは無いですね
思い出したら次の更新に安価を取ると思います


>>570
フィーニス様は私が進行メモを取らなかったせいでちょっと無理に終わらせたのが原因ですかね…(主人公ぽく無い)
ですがファンタジー世界の基盤を作るのに大いに貢献してくれたのでとても好きなキャラクターですね



今日はここまでです
お付き合いいただきありがとうございました


PCから2週間離れてるうちにナズナの話終わってたのか
そして今回も甲斐姓のキャラがでるのかね


お久しぶりです
一週間ほど更新を休んでいましたが、明日には始められると思います

今日はおまけ番外をやろうかなと思っております
どうぞお付き合いください


今回の主人公の名前を決めるとき>>520さんの名前を採用するか非常に迷いました
現代ファンタジーか異世界ファンタジーなら即決していたと思います


>>598
甲斐姓は基本的にファンタジーにしか出す予定はありませんね



1、今までの物語の別ルート
2、キャラクターの裏話
3、今までの物語のTRUEルート
4、ドリームマッチ~もしもあのキャラとあのキャラが戦ったなら~
5、今までの物語の後日談
6、自由安価


安価↓2


うむむ、一週間サボった弊害か誰も見ていませんね
今日中に安価の指定が無ければおまけ番外は次の機会にしましょうかね

安価↓

3


>>604選択:3、今までの物語のTRUEルート



見たい物語を選択してください


1、ロディア
×、フィーニス
×、アリア
4、須能道弥
×、御形ナズナ

安価↓

1


>>606選択:1、ロディア
※やべえ…ちゃんと思い出せるかな……


少々お待ちください


TRUEルート前に補足

個別ルートは霞園弦戯
江戸前春についての事を知っている
今から描く過程はシジマに戦闘で勝ったその時から
個別ルートによるTRUEルートへの影響はあまりありません(どのルートでもTRUEルートに行ける)



江戸前春について
江戸前春は元サナギ教の信徒であった
シジマと共に行動するうちにシジマ及びサナギ教を利用しているアゲハ(篠波鹿波)の異常性を理解する
篠波鹿波の目的を知った彼はシジマを説得するも失敗、命を追われる身となった
彼は死ぬ前にメモを残していた。その内容は『サナギを羽化させるな』といったもの


~簡単なあらすじ~
全ての夢フラグを終えて異能の使い方を思い出したロディア君が、シジマを完膚なきまでにボコボコにした




馬乗りの体勢でシジマを睨む
シジマは震えていた
心中を支配する感情は『恐怖』

自分の信じ続けていた『正義』が敗れた
自分は死ぬのだと悟った
自分を信じてくれていたと思った部下は自分の妄想だった

自分は…誰にも理解されず、誰も理解できないのだと見せつけられた

絶望

その言葉こそ、今の彼に相応しい


ロディア「さて、そろそろお別れしましょうか?」

シジマ「い、嫌だ……終わりたくない……」

ロディア「……諦めてください、負けてしまった正義なんて必要ないんですから」



馬乗りの状態になって押さえつけている部分
腕や足、胸、腹

僕が触れている全ての部分が崩れゆく


僕の異能のもう一つの使い方

物質の強度を無くす


物質を構成している分子、原子
物質を形として繋いでいるそれら全ての繋がりが無くなり
ほんのちょっとの力にも耐えられない

僕が今押さえつけている

ただそれだけで崩れ去る

体を構成しているそれら全てが

グズグズに崩れ去る

そして、世界に融けていく


この世から一人の人間が消え去った


ロディア「……居るんでしょう、鹿波ちゃん」

僕の言葉に反応してか、パチパチパチと拍手の音が響き渡る

鹿波「凄いじゃない貴方、そんな残酷なことも出来るのね」

予想通り、鹿波ちゃんが僕の目の前に姿を現した

ロディア「…………」

鹿波「何よその顔は?私も殺しちゃうの?」

ロディア「……場合によってはそうするつもりだよ」

鹿波「うっわなにそれ、怖い怖い。……ふふ、でもそういう顔好きよ?」

ロディア「……君の事は知ってるよ、アゲハ。君はシジマを誘導していた、君はこのサナギ教を利用しようとしていた」
ロディア「色々調べてみたけどどうしても分からないことが一つだけあったんだ。答えてくれる?」

鹿波「いいわよ。優しい鹿波さんがお答えしてあげる」

ロディア「『サナギ』ってなんのことなの?」


鹿波「………そっかそっか、そういう所まで知ってるんだ。『サナギ』っていうのはね私の事なの」

ロディア「それはなんとなく分かってたけど……」

鹿波「そう焦らないの。一つ一つ教えてあげるから」

人差し指を口に当て、悪戯っぽく笑う
仕草は無垢な少女そのもの
だけど、その中にはドス黒い何かがあることを僕は知っている


鹿波「この世界は神様が作り出したの。世界っていうのはこの地球上のルールの事よ。物理法則や生まれてくる生物、この世全てのものを神様は創ったの」
鹿波「神様の目的は観測。世界の設定を決めて、それがどういう進化を行うかの観測。そしてもう一つ…『世界体験』」
鹿波「神様は自分の体をバラバラにして『この世界の頂点に立つ生物』に分け与える。それを『神の部品』という名前で呼んでいるわ」

鹿波「『神の部品』を通してさらにこの世界のことを深く観察することが目的なのね。ここまでは理解できたかしら?」

ロディア「…信じたくないけど君の異能『回答』を信じるなら、本当の事なんだろうね」

鹿波「それじゃあ続けるわよ。私はね、『神の部品』の一つである『神の脳』を持っているわ」
鹿波「『神の脳』は世界の観測装置。平行世界を含めた世界の全ての過去を記憶しているの。私はどこで何があったのかを理解できる。その膨大な記憶の中から未来を予測することだってわけないわ」
鹿波「この世界のキーワードは『異能』。だから『神の脳』は『異能:回答』と偽らせてもらってるわ」

ロディア「ちょっと待って、色々とよくわからないんだけど。平行世界だとかキーワードだとか」

鹿波「はぁ面倒ね、平行世界は『あったかもしれない無限の可能性の世界』のことよ。『貴方が父親を殺さなかった世界』や『貴方がシジマを殺さなかった世界』だとかね」
鹿波「キーワードは……う~ん…難しいわね。この地球を舞台にした世界には常に『私達を進化させた要素』が存在するの。この世界では『異能』だけど、他の世界では『魔法』だったり『科学』だったりね」

鹿波「理解できたかしら?」

ロディア「た、多分…」

正直理解していない
僕の知識や理解力じゃあよく分からない

『僕が父親を殺さない』

そんな可能性がある世界なんて信じられない


ロディア「結局、サナギっていうのは?」

鹿波「私のことだって言ったでしょ。私はまだ『未完成』」
鹿波「この世界には五つの『神の部品』があるわ、『神の目』『神の四肢』『神の心臓』『神の喉』、そして私の持つ『神の脳』」
鹿波「私はね、全ての部品を揃えたいの。全ての部品を揃えた時…私は『完成』するの」

ロディア「完成すると…どうなるんだ?」

鹿波「さぁね、まだどの世界でも成功してないから分からないわ」


『サナギを羽化させるな』
江戸前春が残したメモの意味はこういう事だったんでしょう
これで漸く、最後の謎が分かった


ロディア「ありがとう鹿波ちゃん。一応お礼を言っておくよ」

鹿波「ちょっと待ちなさいよ。もう少しだけだから大人しく聞きなさい」

ロディア「え?でも…あんまり興味ないし」

鹿波「いいじゃない、あなたの疑問を解いてあげたんだから。私の我儘にも付き合いなさいよ」

溜息をつく
仕方なく最後まで聞いてあげることにした
本当は早く家に帰りたいんだけど


鹿波「私は全ての部品を私の体に収める方法として『体をバラバラにして繋げる異能』を探していたの。その為のサナギ教というものをシジマに作らせたのよ」
鹿波「そしてようやく見つけた『江戸前春』…だったんだけど、死んじゃったのよね」

鹿波「だから私はここで終わり。頼りにしてたシジマも死んじゃったし、素直に諦めるとするわ。やりたいことは他にもあるし」
鹿波「どうかしら?世界と私の真実を知った感想は?」

ロディア「どうって……どうも思わないよ。僕と僕の家族には関係なさそうなことだしね」

鹿波「あらそう?つまんないの」

ロディア「あ、でも。一つだけ釘を刺しておくよ」


ロディア「君が神になろうと世界を支配しようと真実を知っていようと何をしようと心底どうだっていい。でも」
ロディア「僕の愛するものを壊そうとするのなら、僕は君を殺す」



ロディア「それだけだよ」

鹿波「……ふふふ、本当に素敵になったわねロディア。ちょっと惚れちゃいそうよ」

ロディア「残念だけど僕は霞さんの物だから。じゃあね鹿波ちゃん」

鹿波「じゃあねロディア。…またすぐに会えるわ」


鹿波ちゃんが不思議な言葉を残す
だけどそんなことを気にしている余裕は無かった

僕は霞園さんと約束しているからだ
すぐに帰ると

戦闘で疲れた体をフル回転してアパートに向かった


以降はエピローグ含めてだいたい一緒です

『神の部品』についての設定は、今後メインとして使う予定はありません
フレーバーとしては使うかもしれません

『世界』『平行世界』『世界のキーワード』
この3つについては今後もファンタジーと名の付く物語の共通設定となります

どれもこれもメインとして扱う予定は無いので本当に裏設定のようなお話です

毎回Trueルートはこんな感じに後味の悪いものばかりです
私の中でTrueルートは常に『知らなくてもよかったこと』を書くものという謎の縛りが存在するからでしょうね


久しぶりにロディア君のお話を書こうとすると色々忘れてて困る
キャラがぶれていないか心配ですね

ロディア君は今までの主人公の中で一番純粋なキャラクターです

穢れなき心は世界を知り、黒に染まる
心の根っこでは純粋な素直さを保ちつつ、その心が非常識なまでの冷酷さを生み出す

方向性は違えどシジマによく似た考えを持つ

そんなロディア君でございます

精神強度で言えば歴代の主人公の中でぶっちぎりの強さを最終的に身に着けていますね


どうでもいいことなんですが

後日談で鹿波ちゃんがKOFのオロチのセリフを言った理由は完全にノリです
なんか言わせたかったんです

サナギ教とかアゲハとかの用語の元となったからでしょうね(適当)


プロローグを作成中です
しばらくお待ちください

しまった…書き詰まってうんうん唸っていたら寝落ちしてしまいました
プロローグは書き終わり次第公開します


~プロローグ~



俺は、『変わった子』だとよく言われた
幼いころには全く気にもならなかったが、自我が芽生えるにつれ理解できて来た

俺は丈夫な体を持っていた

腕相撲なら誰にも負けたことが無かったし
自転車よりはるかに速く走れた
怪我をしても次の日にはすぐに直っていた
高校生の頃、路上に飛び出した猫を助けるためにトラックの前に飛び出して轢かれた時はさすがにまずいと思ったが別に何ともなかった

俺は不思議な夢を見ることが出来た

目が覚める直前に見た夢を明確に覚えていた
その夢はその日のうちに現実になった
毎日のようにそんな夢を見ていた
いつの間にか意図的に夢を見られるようになった

そんな不思議なものを持つ俺でも、他の人たちと大きく変わらないように思う
走るのが速いとか、暗算が得意だとかの個性と一緒だ

普通に怖いものは怖いし
普通に失敗をすることもあるし
思うようにならないこともいっぱいある


俺の名前は皆上季久
職業は自宅警備員だ


6:00

起床

亡き父と母と祖先様が残してくれたこの家の主である俺が一番早くに目を覚ます

俺は立派な自宅警備員だ

この家と家族を守るという大事な使命がある

故に、俺はめったに外に出ることは無い

この家を守るためだ、致し方ない事

稼ぎが無くとも立派な仕事だ

決して引き籠りではない

毎日この家に住む弟と妹の為に家事をこなしている

両親がなくなってもう13年

大学を自主退学した俺はこの家を守り続けている


6:50


まずは弟が起きてくる

皆上 巌成(ミナガミ イワナリ)
年齢は26歳
なんかよく知らない会社に勤めている
我が家の稼ぎ頭


「おはよう巌成」

「……おはよう…兄貴」

巌成は朝に強くない
故に寝起きは常にローテンションだ


妹が起きてくる前に二人で朝食をとる

そうだ、夢の話をしておこう
なんだか嫌な予感がするし

「なぁ巌成」

「…ん?」

「今日、変な夢を見たんだ」

「ふ~ん…いつもの事じゃない?」

「確かにいつもの事だが………『赤い雪が降っていたんだ』」


俺の言葉に巌成は目をぱちくりさせている
寝起きの頭で鈍い思考回路を回しているんだろう


「確かに…変な夢だな……兄貴のそういう話ってリアルに起こるから嫌いだ」

ご馳走様
といち早く食べ終わり、洗面所に向かった


赤い雪

止まない鐘の音

そして、人の死体


これらもまた、未来に起こるというんだろうか?

その時はまだ、信じられずにいた


『時計塔の赤い人形』のことを




~プロローグ~ 了


や、やっと出来た
書くことが決まってるのにうまく形に出来ないのはよくあることなんですがプロローグにこんなに手こずったのは初めてです


本編開始は明日からです

前回の反省を生かして、しっかりとフラグを練っておきます


それでは本編開始です


7:30

巌成「それじゃあ行ってくる」

季久「いってらっしゃい。気を付けてな」

巌成が身支度を整えて仕事に向かうのとほぼ同時
妹の芹果が起きてくる


皆上芹果(ミナガミ セリカ)
年齢は17歳
高校2年生
未だに反抗期の訪れない可愛い妹


芹果「ふわ…おはよ、兄貴」

季久「おはよう芹果」

芹果「巌成は?」

季久「もう仕事に行った。芹果も電車に遅れないように早く支度をしろ」

芹果「はいは~い」

眠そうに目を擦りながら冷蔵庫から牛乳を取り出す


もそもそと食事をとっている芹果

…芹果にも夢の事を話しておこうか?


1、話しておく
2、止めておく

安価↓

1


>>629選択:1、話しておく



季久「聞いてくれ芹果。今日は変な夢を見たんだ」

芹果「ふ~ん…」

季久「『赤い雪が降っていたんだ』」

芹果「ふ~ん…」

巌成と違って興味なさげだ
眠いからというわけでもなさそうだが


芹果「『赤い雪』ねぇ…赤いかどうかはともかくそろそろ雪が降ってもおかしくはないね」

季久「そう…だな」

今の季節は12月の始め
確かに降ってきてもおかしくはないか


芹果「なんでそんな夢の話をしたの?」

季久「……なんとなく不安でな」

芹果「ふ~ん?変なの」

ご馳走様
と丁寧に手を合わせて洗面所に向かった


8:05


芹果「行ってきま~す!」

季久「いってらっしゃい。気を付けてな」

遅刻しないように急かしたが結局時間ぎりぎりだ
遅れなければいいのだが


さて、そろそろ本腰を入れて仕事をしよう
自宅警備員の朝は忙しい


掃除中

今日の見た夢…気になるのは



1、『赤い雪』
2、『鐘の音』
3、『死体』

安価↓

2


>>632選択:2、『鐘の音』


鐘の音色

あの鐘の音は『時計塔』のものだった
この町の時計塔は毎日正午に鐘が鳴る

その音だったと思う

しかし、不自然なのは音が鳴り続けていたことだ

不気味なまでに同じ音程で鳴り続けていた


……俺にしては珍しくこのことが気にかかる

昨日は意図して未来の夢を見ようとはしていなかった
だから現実に起こるとは限らない

心配し過ぎか?


なんにせよ正午の鐘の音をよく聞いておこう


10:00


仕事を終え、お茶を飲みながら深く息を吐く

これからは暇な時間だ

さて、何をしようか?


1、何かする
2、どこかに行く
3、昼時間までスキップ
4、自由安価

安価↓


>>635選択:2、どこかに行く



どこに行こうか?


1、買い物
2、時計塔
3、自由安価

安価↓

1


>>637選択:1、買い物


買い物にでも行こうか

エプロンを脱ぎ、外出用に着替える

外の空気を大きく吸い込む

……寒くなったな

ゆっくりとした足取りでスーパーに向かう



イベント判定
5以上でイベント発生

直下コンマ


コンマ判定:4 何も起きない


11:00

何事も無く買い物を済ませた

もうすぐ正午だ


1、真っ直ぐ帰る
2、寄り道

安価↓

1


>>641選択:1、真っ直ぐ帰る


……真っ直ぐ帰ろう

ちょっと外に出ただけじゃあわからなかったがかなり寒い
早く家に戻って炬燵に入りたい

買い物袋をそっと抱きしめ、走って帰った

※イベント発生


11:59

普段なら気にも留めない筈なのに、そわそわと家の中を歩き回っている

もうすぐ正午

時計の秒針を見つめる

カチッカチッカチッ

と規則正しく動いている

あと10、9,8,7,6,5,4,3,2,1

秒針が12を指し示す

0,1,2

と少し遅れて遠くの時計塔の鐘の音が聞こえた

その瞬間、規則正しく動いていた秒針が止まる


季久「ん?止まったのか?」


おかしいな、そんな兆候は無かったんだが
そう思いながら立てかけてある時計を手に取る

電池切れだろうか?

電池を取り出し、入れ替える

…………動かない

電池切れじゃない?
長年使っているし、とうとう馬鹿になったのか?

壊れない程度に叩いてみるが変わりはない

イライラしてくる

時計を放りだし、ふと気が付いた


なんでまだ、『鐘が鳴っているんだ?』


慌ててカーテンを開け放って外を見る

予想通り、空から赤い雪が降っていた

嫌な予感ばかり現実になる

ボーンボーンボーンボーンボーン

耳に張り付く不快な一定の音

『鳴りやまない鐘の音』

『赤い雪』

この二つが現実のものとなった

つまりは…あと一つ

『人の死体』


俺は……


1、慌てて時計塔に向かった
2、急いで学校に向かった
3、隣の家に駆けこんだ

安価↓


>>646選択:2、急いで学校に向かった


向かう先は芹果の通う学校

本気で走るのはいつ以来だ?

電車と俺どっちが速い?
どっちの方が一秒でも早く芹果の元にたどり着ける?

考えながら全速力で学校に向かう

俺が見た死体は……


コンマ判定

1,2  芹果
3-5 芹果の通う学校の制服
6、7  知り合いの教師
8、9  見知らぬ人

運 -1
直下コンマ


コンマ判定:5-1


俺が見た死体は芹果と同じ制服の死体

何が起こるのかは分からないが芹果が危険な目に会うかもしれない
そう思えば走らずにはいられなかった

真っ赤な雪に体を晒す

雪は肌に触れるとすぐに溶ける

流れる水滴も赤く
俺の体も赤く濡れていく

この赤い雪もそうだが、時計塔の鐘の音も鳴りやまない

何が起きているというんだろうか



??:??

俺は結局走って学校にたどり着いた

校門の前
まだ雪は降り止まない

この門を乗り越えれば確実に不審者だと騒がれるだろう

しかし、迷っている暇はない

怒られれば後で素直に謝ろう

覚悟を決めて門を乗り越えた


イベント判定

1,2  雪が止む
3-5  少女の死体
6-8  悲鳴
9,0  『赤い人形』

直下コンマ


コンマ判定:1、雪が止む


門を乗り越える

着地を決め、玄関に向かう

その途中

『きゃあああああああああ!!』

女の子の悲鳴
まさかもう!?

『なんだなんだ!?』
               『おいおいなんだよ』
                             『おいやべーぞ!不審者だ!!』

人々の騒めき
あの悲鳴に反応したものではあるがそれ以上に…

『校内放送です。校内放送です。校内に不審者が現れました。生徒は各担任の指示に従ってください』

季久「あ、あれ?ちょっと待て……不審者って……」

芹果「あーにーきいいいいいいいいいいい!!!!!」

鬼の形相で俺に向かって走ってくる妹が見えた
ドロップキックを喰らったのは言うまでもない

蹴り飛ばされ空を見上げる

空は雲一つない晴天だった
いつの間にか、赤い雪が止んでいた


12:10

校長室に連行され、『今度からは、まず連絡を入れて裏口から入って下さい』と注意されてしまった

ひそひそと俺を見て生徒たちが話をしている
笑いものにされているのは理解できた

季久「せ、芹果?」

芹果「ふん」

そっぽを向かれる
当然だ、俺が妹に恥をかかせたのだから

季久「謝っただろう?許してほしい」

芹果「許すか!!すっごく恥ずかしかったんだから!っていうか現在進行で恥ずかしいよ!!」

季久「面目ない…」

芹果「それで何の用なの?お弁当でも忘れたっけ?」

季久「それは………」


1、素直に言う
2、誤魔化す

安価↓


>>654選択:2、誤魔化す



季久「あー…それは…そう、オムライスにケチャップをかけ忘れたと思ってな」

芹果「なにそのすっごいどうでもいい理由!?そんな理由で颯爽と校門を飛び越えたの!?」

季久「はっはっはっ」

芹果「笑い事じゃないよ!ああもう!……兄貴ってたまーに意味わかんない事するよね。それで、そのケチャップは?」

季久「持って来忘れた」

芹果「いやもう本当…何しに来たのよ…」

頭に手を当て首を振る
嘘をついてすまないと心の中で謝っておく

誤魔化したのには理由がある
先ほどからの違和感…それは……


1、コンマ判定
2、自由安価

安価↓

1


>>657選択:1、コンマ判定


1-3  ???
4-6  ???
7-9  ???

直下コンマ


コンマ判定:4 
※ゾロ目による恩恵は無し


違和感
それは『誰も赤い雪について話していない』という点だ

学校中がカーテンを閉め切って授業をするなんてことは無いだろう
例えしていたとしても廊下に窓は無い、一人くらいは気が付いて騒ぐはずだ

それを誰も話していない

更に不可思議なところは『雪に濡れている形跡がない事』

俺の体に触れて溶けたはもちろん
外も濡れている形跡がない

考えられる予想としてはこの学校周辺には降っていなかったとかか?

夢中で走ったせいかずっと雪が降っている気がしたんだが…

なんにせよ何の形跡も無いのに『赤い雪が降って来てから夢が現実になると思って学校に来た』とは言う勇気が無い
確実に頭のおかしい人扱いになるだろう


用事は無いに等しい
余り長居しても芹果に迷惑を掛けるだろう

どうするか…


1、少しだけ芹果と話す
2、真っ直ぐ帰る
3、自由安価

安価↓

2


>>663選択:2、真っ直ぐ帰る


季久「芹果にも迷惑だろうから帰るとするよ」

芹果「うん。そうしてくれると助かる」

季久「騒がせてしまってゴメンな。じゃあ」

そう言って再び走って帰る

ここから家までどれくらいかかったっけな?
そんなことを思いながら走った


イベント判定
5以上で発生

直下コンマ


コンマ判定:8 イベント判定


今日の更新はここまでです

違和感の看破の推理パートを完全自由安価にするかコンマ方式にするか悩み中
選択肢式だと間違いを混ぜたりすると話が回りにくくなるし、すべて正解にするとセルフネタバレになるしで選択肢式は使いづらい

なんにせよ丁寧に進めていくつもりです

お付き合いいただきありがとうございました


安価下○○までに正解が来ればおkとかでいいと思う


>>668
おお!それはちょっと名案ですね
次はそれでやってみます


そろそろ再開です

>>667はイベント判定ではなくイベント発生でした


帰宅中

さっきの出来事、
赤い雪に誰も気づいていなかった事以外にもおかしな所があった

色々と夢で見たことと現実が食い違っている
更にいえば現実的におかしなところもある気がする

それは……


安価↓1~3の中で正解があればその正解の数だけイベント進行

制服を着た死体について

校門の前でも雪は降っていたのに形跡がない


>>671
イベント1『制服を着た死体』


>>672
イベント2『雪の形跡』


この書き込みから5分以内に安価指定が無ければこの二つを進行

安価↓

自分についたはずの雪の痕跡がない


>>674
イベント2『雪の形跡』


イベント1『制服を着た死体』



制服を着た少女の死体が無かった

『赤い雪』『鳴りやまない鐘』

この二つが現実になったという事は、昨日見た夢は未来の内容であるはずだ

だが制服を着た少女の死体を見なかった

学校で死んでいたのなら学校で騒ぎになるはずだ
もしかして学校で死ぬわけではないのか?

夢の内容を詳細に覚えてるわけではないが、死体の映像が流れているときには『鐘の音』が鳴っていたように思う

しかし、現実に死体は見つからなかった

どういうことだろうか?



コンマ判定
5以上で閃く

直下コンマ


コンマ判定:7  閃く


……そうか、時計塔の鐘は『二度鳴る』

この町の時計塔の鐘は『正午』と『午後6時』に鳴る

つまりはもう一度鐘が鳴った時、死体を発見するんだろう

現実に目撃するか、ニュースで見ることになるのか
はたまた死体の映像はただの夢だったのか

……ただの夢であればいいのだが


イベント2『雪の形跡』


しっかりと記憶を探ってみても確かに雪が降っていた

『校門の前』まではだ

校門を乗り越えた途端、パッタリと雪が止んだ

雪が止むと同時に雪が降っていたという形跡がなくなっている

今俺が走っているこの道
向かっているときは確かに降っていたにも拘らず雪に濡れていない

あの『赤い雪』が体に触れた冷たい感触も覚えている
だというのにこの体は濡れていなかった

俺の頭がおかしくなったという可能性を除けば

『雪が止むと雪が降っていたという形跡がなくなる』

これだけは確かだろう


コンマ判定
5以上で閃く

直下コンマ


コンマ判定:8


……そういえば、雪が止んだ時にはもう鐘の音が聞こえなかったな

『赤い雪』と『時計塔の鐘』

ここまでくれば無関係ではないだろう

『赤い雪』が止むことが『鐘の音が鳴り続ける』合図なのか

『鐘の鳴っている間』だけ『赤い雪』が降るのか

どちらかがトリガーであるはずだ

それとも鳴り続ける時間と雪が降り続ける時間というのは決まっているのか?

なんにせよ、ストップウォッチか何かで測ってみてもいいかもしれない

もう二度とない可能性も無くはないが
それはそれで有り難い話だ


13時頃

自宅に帰って来た

さて、何をしようか?



1、何かする
2、どこかに行く
3、考える
4、自由安価

安価↓

2


>>685選択:2、どこかに行く


何処に行こうか


×、買い物
2、時計塔
3、自由安価

安価↓

2

>>687選択:2、時計塔


14:00

時計塔広場


『時計塔広場』
立派な時計塔の前は広場になっており
小さな噴水と雨除けの屋根のある綺麗なベンチ
時計塔を囲うように桜の木が植えられている
春にはお花見の人で賑わう


今は冬、更には平日の午後であるため人はほとんどいない

ベンチに腰掛け時計塔を眺める

………特におかしな様子はない

しかし、自分が目撃した怪奇現象と関わりがあるはずだ


1、調べる
2、考える
3、話しかける
4、自由安価

安価↓

1


>>689選択:1、調べる


コンマ判定
5以上で何かを見つける

手がかり -1

直下コンマ


コンマ判定:9-1  何かを見つける


更にコンマ判定

偶数で『扉』
奇数で『紙』

直下コンマ

訂正 『紙』×  『髪』○


コンマ判定:8 偶数
※さっきから兄貴のコンマ運ヤバい


時計塔を一周しているとあるものが目についた

季久「……髪の毛だ」

それだけなら普通に落ちていてもおかしくない
『それに気づくだけの量』だということだ

大量の髪の毛

少しゾッとするものがある

長い…女の人の髪の毛だろうか?

何故こんなにたくさんの髪の毛が?


1、放っておく
2、拾っておく

安価↓


>>700選択:2、拾っておく


ドクンドクン

少しだけ、緊張している
日本のB級ホラー映画なんかでは、この髪の毛を握った瞬間指に絡みついたりするだろう

手が触れる

なんてことのない普通の髪の毛
ひとりでに動くことも無い

手のひらに収まる髪の毛の束を見る

……拾ったところでどうするんだ?

冷静にこの状況を鑑みれば聊か変態チックだ

周囲を確認する

……誰も見ていない


1、持ち帰る
2、置いておく
3、捨てる

安価↓


>>702選択:2、置いておく


置いておこう

わざわざこんな不気味なものを持ち帰る理由も無い

ちゃんと元の位置に戻しておく

しかし、なぜ時計塔の近くにこんなものが落ちているんだ?

何か理由があるのだろうか?

時計塔の近くにあったというだけで何でも怪しく見えてしまうな

いや、束になって落ちていたんだ
怪しく思って当然かもしれない


さて、どうするか



1、調べる
2、考える
3、話しかける
4、帰る
5、自由安価

安価↓

2


>>705選択:2、考える


何について考えようか?


1、『赤い雪』
2、『時計塔の鐘』
3、『落ちていた髪の毛』
4、自由安価

安価↓

2


>>707選択:2、『時計塔の鐘』


時計塔の鐘について考えようか

この時計塔は『正午』と『午後6時』に鐘が鳴る
昔は『午前6時』にも鳴っていたが煩いと不評だったためか鳴らさなくなった

鐘が鳴り続けた理由

現実的に考えると金を鳴らす機械の仕掛けの故障
もしくは時計修理の業者さんが誤って鳴らした

だろうか

しかし、そんな単純な出来事なのだろうか?

『赤い雪』だってそうだ

この件には普通には考えられない何かが関わっていると思うんだが……


コンマ判定
5以上で閃く

直下コンマ

コンマ判定:00 ゾロ目
※ああああ!!前回のゾロ目連打の恐怖が蘇るうううううう!!!!



……もしかして『時計塔の赤い人形』か?

俺が小学生の頃に囁かれていた都市伝説

ここの時計塔は昔、誰でも上って中に入ることが出来る展望台があった
それがいつしか立ち入り禁止になったのだ
その理由は『時計塔に上った少女が展望台から落っこちて死んでしまった』から
今でも時計塔の展望台にはその少女を供養する花束と、少女が好きだった『赤い洋服の人形』が供えられているという
それ以来、その少女の霊が赤い人形に乗り移り
時計塔の鐘の音に耳を傾ける人を『遊ぼうよ』と誘い、あの世まで連れ去っていくという

このような内容の都市伝説だったはずだ

どれもこれも推察の域を出ない都市伝説
誰も少女の死体を見たと言っていた人はいなかった

そんなよくある都市伝説の一つだが、少し気になる点もある

この都市伝説にはもう一つ注釈がある

それは『少女が死んだ理由は降ってきた雪に手を伸ばそうと柵から乗り出したから』という話
その光景は『飛び散った血が雪に混ざり、赤い雪が降っていたようだった』と続く

後付けの設定のようだが、俺が遭遇している怪奇現象とよく噛み合う

まさか本当にこの都市伝説が現実に起こっているというのか?


もし仮にこの都市伝説が現実に起きるとして

『赤い雪』が少女が死んだ証

『鐘の音』が人形が人を誘っている

という解釈でいいのだろうか?

そして夢で見た『少女の死体』

これすらも繋げるのなら……

あの鐘の鳴っている間に『制服の少女が人形に殺される』

こういうことになる…はずだ

さっきの正午には少女の死体が見つからなかった

それは殺すことに失敗したのか?
そんなことがあるんだろうか?

分からない

もしかしたら本当にあの世というものがあって、そこに連れていかれるのか?
だから死体が見つかっていないのかもしれない


どちらにせよ、今日はもう一度鐘が鳴る

その瞬間を見届けた方がいいだろう

その瞬間を見ることが出来れば、都市伝説が本当かどうかはっきりする

もしまだ死んでいないのなら、夢の中で死んでいた少女を助けられるかもしれない


16:00

思ったより長くここで考え事をしていたようだ

鐘が鳴るのは18:00

それまでそれなりに時間がある

遅くなるという連絡が無い限り芹果は17:00ころに帰ってくる
巌成は大体19:00ころか

ここで最大の問題は夕飯の支度だ

いつもは18:00に支度にかかるがその時間に鐘が鳴る

家から時計塔まで往復30分
全力で走ればもっと短縮できるか

このままここで時間を潰してもいいし、帰って少し支度をしておいてもいいかもしれない

どうするか……



1、時計塔広場に残る
2、一旦帰宅
3、どこかで時間を潰す
4、自由安価

安価↓

3


>>718選択:3、どこかで時間を潰す


何処に行こうか?



×、買い物
×、時計塔
3、自由安価

安価↓

近くの公園


>>720選択:近くの公園



今日の更新はここまでです

なんだか前回のナズナちゃんからコンマ運が引きずられておお…もう……
ゾロ目連打だけはやめて下さい(シナリオが)死んでしまいます

お付き合いいただきありがとうございました


今日更新するつもりだったのに出来なかった代わりの小ネタ劇場


『歴代主人公の頑張り』
※このお話はおふざけです。なんでこんなことになってるのというツッコミは野暮ってもんでございます。生暖かい目で見下してやってください


フィーニス「こんばんは皆の衆。おはようからお休みまですべてのモノを愛するフィーニスじゃ!今回は歴代主人公の戦闘における頑張りと、戦闘能力を評価してみたぞ」
フィーニス「なぜこんなことをするのかと問われれば、久しぶりに自分のスレを読み返したからだそうな」

フィーニス「まずはこの子、『ロディア=ロスチャイルド』」


ロディア=ロスチャイルド
戦闘回数2回  2勝0敗
死亡回数0回
強さランク『7』
総合評価『D』
守りが強くワンチャンスで即死に持ち込めるかなりの強さ

フィーニス「起源覚醒が入るとかなりの強さになるのぉ。総合評価が低い理由は戦闘描写が少なかったためじゃ。十分活躍できたとは言い難いのでな」
ロディア「僕はそもそもの戦闘回数が少ないので評価するには難しい所があるのですよね」
フィーニス「うむむ、そういうメタい理由もあってか総合評価はちと不公平じゃな。仕方がないが」



フィーニス「気を取り直してお次は真打!何を隠そうこの我じゃ!!」


フィーニス=イニティウム
戦闘回数1回  1勝0敗
死亡回数0回  
強さランク『規格外』
総合評価『E』
相手の効果を受けない、常に補正+3、3回以上成功で勝利と戦う気が無い
もはや論外
勝つ方法は3ターン以内に100以上のダメージをたたき出すこと



フィーニス「うむ!文句なしの強さじゃな。因みに我は4以上で成功なうえにファンブルが無いので基本的に失敗しないぞ。クリティカルを出すとワンターンキルも可能じゃ」
フィーニス「総合評価が低い理由は『勝負にならないから』。それとロディアと同じく戦闘描写が少ないからじゃな」
フィーニス「とはいえ我の場合は戦闘が目的ではないので問題は無いのじゃがな」



フィーニス「そしてお次はこの二人『アリア&ガルム』」


アリア・リードルート&ガルム
戦闘回数4回 3勝1敗
死亡回数3回
強さランク『5』
総合評価『B』
事前準備が整えられればそれなりに戦えなくもない
一人一人は弱いが二人揃えば一人前

フィーニス「意外と侮れない強さの二人じゃ。結構死んでおるが出場相手を考えれば妥当であるな、寧ろ敗北数が少ない辺り善戦していると言える」
アリア「豆知識だけど強さが4以上離れている相手と戦うことは死を意味するわ。それを乗り越えられるのは本当に私とガルム位よ」
フィーニス「因みに言うとあの物語でまともに戦っても勝てない参加者は半分くらいじゃな。無論まともに戦わなくても勝てないことの方が多い」
アリア「あたし…頑張り過ぎじゃない?」
フィーニス「その頑張りを評しての総合評価というわけじゃ。正直言うと外を歩くだけで死ぬような戦力差じゃったからの」



フィーニス「そしてお次も頑張り屋さん『須能道弥』」


須能道弥
戦闘回数9回 4勝2敗3分け
死亡回数1回
強さランク『5』
総合評価『D』
決して弱くは無いのだが、致命的なまでの防御力不足
ワンターンキル防止の能力を毎回使ってしまうほどの紙装甲
『うおおおお!!』⇒『ぐはっ!』⇒『まだだ…まだ…!』⇒『後は任せた…がくっ…』←ここまでテンプレ


フィーニス「うむ、散々じゃな。引き分けが多い理由は負けかけて助けられることが多いからじゃな。情けないのぅ」
道弥「ひ、酷い言われようだ…。新しい戦闘システムのグダリ防止の為、全体的に耐久値を落とされたのが敗北数に拍車を掛けてはいるけど」
フィーニス「それでも酷いものじゃな。かなり長く書いた所為か戦闘回数が飛びぬけて多いのが特徴じゃな」



フィーニス「そして最後は『御形ナズナ』」


御形ナズナ
戦闘回数0回
死亡回数0回
強さランク『1』
総合評価『E』
弱い。戦えない


フィーニス「うむ、当然じゃったな。戦闘は基本的に他人頼りであった」
ナズナ「わ、私の総合評価の理由はフィーニス様と同じく『勝負にならない』と戦闘回数が無かったからです…」
フィーニス「実はガルラルにより修行イベントや、VS魔王、VS熾天使などイベントバトルはあったのじゃがな…如何せん……」
ナズナ「全てコンマ神に流されていきました」
フィーニス「う、うむ…コンマ神なら仕方がないな」



フィーニス「以上。フィーニスによる歴代主人公の戦績評価のコーナーでした」
フィーニス「今代も楽しみじゃな!え?戦闘あるのかって?それは安価次第じゃな。皆上利久、こやつは中々にぶっ飛んでおるし面白いものが見れるやもしれん」


小ネタ劇場という題で始めたはいいもののネタがイマイチ思い浮かばない不具合
やるとするなら季節ネタとかですかねぇ?

今年はクリスマス、来年になればバレンタインの季節ネタはやってあげたいですね

こんなネタどうですか?
などのオマケ番外の内容案も出してくだされば創作意欲がむくむくと湧いて来る!!………かもしれない

まぁ一番嬉しいのは皆さんに『乙』といただくことなんですけどね!!!!(良い事言った)

それでは今日はここまでです
明日は更新しますよ~


そろそろ再開です

よくよく考えるとこの『都市伝説系ホラー』ってジャンル『ミステリーホラー』に変えた方が良さ気ですね
次から名前変更します


16:10


公園

とても大きく立派な公園
涼しげに木々が生い茂りその木陰にはベンチ
大きく開けたグラウンド
様々な遊具など、町の人々の憩いの場だ

しかし、その居心地の良さから人が集まり過ぎてボール遊びなどの派手な遊びがしにくいというちょっとした問題が起きている
子供の遊び場である以上に町の人々の場所であるため仕方ないかもしれないが

なんとなく来たものの現在は冬
沢山人がいるとは言えない


コンマ判定
5以上で知り合い
設定 +2
冬   -1

直下コンマ


コンマ判定:7+1 知り合い発見


公園を見渡していると足元にサッカーボールが転がって来た

「すみませーん!」

此方に走ってくる少年の姿が見える
蹴って返そうとしたとき

「うわあああ!!ダメダメ!蹴らないで!!」

小走りにかけていた少年が猛然と駆けてくる
よくよく目を凝らせば知り合いだった

小早瀬 ハヤタ(コバヤセ ハヤタ)
年齢は10歳
よく公園で遊んでいる普通の少年
好奇心が旺盛


季久「ハヤタか」

ハヤタ「オッス!としちゃん!相変わらず暇そうだね」

地元の小学生からよく『としちゃん』と呼ばれている
他には『トシ』『トッシー』『ヒサシ』『キキュウ』と様々なあだ名で呼ばれる
頑なに本名で呼ばないあたり、何か不文律でもあるのだろうか

季久「これでも時間に追われている身だ。ところでハヤタ、なぜボールを蹴ったらダメなんだ?」

ハヤタ「としちゃんが蹴ったらボールがパンクするだろ!」

季久「俺でも力の加減ぐらいできる」

ハヤタ「そんなこと言って、盛大にホームランしたじゃん」

季久「………返す言葉も無いな」


季久「…ともかく、サッカーをするなら気を付けてやれ。道路に飛ばしたりして迷惑を掛けるなよ?」

ハヤタ「としちゃんそれって自虐って奴?」

季久「…自分への戒めという」

ハヤタ「へへへ、としちゃんはやっぱり面白いよな。いつかはでっかいグラウンドで1対11でサッカーしようぜ!」

季久「果たして11人で俺の相手が務まるかな」

ハヤタ「としちゃんとサッカーするには、まず丈夫で安いボールいっぱい買わないとな」

季久「ふふ…そうだな」


じゃあな、とボールをもって立ち去ろうとするハヤタ
都市伝説や今日の出来事、ハヤタにも聞いてみようか?


1、聞いてみる
2、止めておく

安価↓

1


>>735選択:1、聞いてみる


何について聞いてみようか?


1、『時計塔の赤い人形』について
2、『赤い雪』について
3、今日は何か変わったことは無かったか聞く

安価↓


>>737選択:2、『赤い雪』について


季久「待てハヤタ」

ハヤタ「なんだよとしちゃん。なんか用事?」

季久「『赤い雪』を見なかったか?」

ハヤタ「あかいゆき?」

何を言ってるんだという風に首を傾げられる
やはりハヤタも知らなかったか

季久「すまん、忘れて…」

ハヤタ「ああそういうことね。知ってる知ってる」

季久「――ッ…それは本当か?」

ハヤタ「おうよ!ちょっと待ってて」

そういってボールを抱えて友達のところに戻っていく
ボールを友達に渡し、またどこかに行く

……なんだかあの言い方、盛大に勘違いされた気が

大方予想通り、ハヤタが女の子の手を握って帰って来た


少女「あ、あの…ハヤタ君?」

ハヤタ「ほれとしちゃん。連れてきてやったぞ!」

季久「…ハヤタ、この女の子は?」

ハヤタ「おいおい変なこと言うなよとしちゃん。探してた『赤井幸』ちゃんだよ」

季久「…………」

いや、まぁ確かに…『あかいゆき』だが
ハヤタは何も間違っていないのだが


赤井 幸(アカイ ユキ)
11歳
ハヤタと同じ小学校に通う少女
あまり話したことがない


ハヤタ「感謝しろよなとしちゃん!じゃ、あとはよろしく!」

そういって友達のところに帰っていく
相変わらず一人で突っ走る少年だ
そういう所も子供らしくて良いのかもしれないが

しかし、

季久「………」

連れてこられた幸を見る

恥ずかしそうにもじもじとしている
当然か、訳も分からず34歳の筋骨隆々の男の目の前に連れてこられれば緊張もするだろう

困ったな
あまりこの子とは話したことが無いのだが

大人として緊張を解いてあげよう


1、紳士的に謝罪から
2、紳士的に世間話から
3、紳士的にジョークでも
4、自由安価

安価↓

1
事案かな?

>>740選択:2、紳士的に世間話から

>>742
紳士だから!紳士だから女子小学生に話しかけてもセーフです!!


紳士的に、あくまで紳士的に行こう
一歩間違えれば警察沙汰だ


季久「…あー……もう冬だな」

幸「そ、そそ…そうですね」

季久「炬燵は出したか?」

幸「は、はい。…11月の中ごろに」

季久「そうか、あの炬燵はなうちのお古なんだ」

幸「そ、そうなんですか…」

季久「赤井の奥さんとは仲が良くてな。実は高校の先輩なんだ」

幸「そ、そうなんですか!?」

食いついてきた
掴みは上々だな


季久「今でも時々間違えて古戸先輩って呼んでしまうよ」

幸「お、お母さんどんな人でした…か?」

季久「気になるか?」

幸「ちょ、ちょっとだけ…お母さんそう言う話しないから」


そりゃあそうだろう
黒歴史が詰まった自分の子供の頃を話す大人はそうそう居ない
話すとすれば懐かしの武勇伝くらいだ


季久「そうだな…古戸先輩はいい加減な人でな、学校から家が近いからと言って学校の予鈴で目を覚まして学校に来るような人だったよ」

幸「そ、そんなことしてたんだ」

季久「それでも遅刻があまりないのは凄いことだが」

幸「ほ、他に何かありませんか?」

季久「う~ん…色々あるが、本人が居ないところで話すのはためらわれるな」

幸「そうですか…」

残念そうに下を向く
想像以上に食いついてきたところを見ると、案外ミーハーな性格なのかもしれない
古来から女の人はこういう話が好きなところは変わらないというべきか

それなりにしっかり反応を返してくれることも分かった
彼女にも何か聞いてみようか?


1、聞いてみる
2、止めておく

安価↓

1


>>745選択:1、聞いてみる

何について聞いてみようか?


1、『時計塔の赤い人形』について
2、『赤い雪』について
3、今日は何か変わったことは無かったか聞く

安価↓


しまった

4、自由安価

を追加で

安価↓

1


>>749選択:1、『時計塔の赤い人形』について


季久「『時計塔の赤い人形』という話を知っているか」

幸「………」


コンマ判定
5以上で知っている

昔の話 -2
都市伝説 +1

直下コンマ


コンマ判定:1  知らない

ちょっと>>750を書き直し
再判定はしません


季久「…突然ハヤタがすまなかったな。少し勘違いをして」

幸「あ、い、いえ」

季久「ものはついでだ。少し君にも聞きたいことがある」

幸「な、なんですか?」

季久「『時計塔の赤い人形』という話を知っているか」

幸「?……ごめんなさい、知らないです」

季久「そうか…謝らなくてもいい、気にしないでくれ。友達と遊んでいたんだろう?迷惑を掛けたな」

幸「は、はい…それじゃあ」

小さく手を振って友達のところに行く

その背中を眺めながら考える

やはり昔流行った都市伝説だ
今の子供は知らない子の方が多そうだ


さて、何をして時間を潰そうか


1、誰かに話しかける
2、何かする
3、考える
4、自由安価

安価↓

3


>>755選択:3、考える


何について考えようか


自由安価↓1


ぶっちゃけ最序盤で情報も少なめなので考えることないんですよね


最安価とします

1、誰かに話しかける
2、何かする
3、考える
4、自由安価
5、18:00前まで飛ばす

安価↓

2


>>758選択:2、何かする

何かしよう
公園に来てすることと言えば…


自由安価↓1

一人連想ゲームしながら懸垂


>>760選択:一人連想ゲームしながら懸垂


……ここでいいか
公園内を歩き回り、一番大きな木を見つける

その木に手をかけて懸垂を始めた

肘を曲げるなどと言うズルはしない
完全に伸ばし切れるほどの高さの幹に掴まる

1,2,3,4,5,6……

このまま無心に続けてもいいが連想ゲームでもしよう

えーと…『雪』から始めるか

雪と言ったら冬、冬と言ったら炬燵、炬燵と言ったら鍋、鍋と言ったら湯豆腐

湯豆腐か……いいな
芹果には不評だが個人的には大好きだ

公平にしてしゃぶしゃぶにしようか
それならば湯豆腐も出来て芹果も文句を言わないな

何より鍋は楽だしな

懸垂をしながら連想ゲームをして今夜の献立を決めた


17:58


時計塔広場

公園で懸垂をしながら時間を潰し、ついにこの時が来た

18:00

再び鐘が鳴る

さて…何が起きる?



イベント判定
5以上で……

直下コンマ


すみませんちょっと>>763のコンマ判定をいったん見送ります

今日の更新はここまでです

強制でイベント起こすか慎重に考えておきます
後先考えずコンマだけに任せるとよくないことが起きると学んだばかりですしね


お付き合いいただきありがとうございました



考えた結果強制イベント発生とします

そろそろ再開です


ボーンボーンボーン

鐘が鳴る

そして予想通り『赤い雪』が降り始める

始まった……?

赤い雪が降り始めたことを確認し、時計塔の展望台に目を向けようとした
そのとき、あるモノが目に入った

それは……


コンマ判定
偶数なら『死体』
奇数なら『人形』
0かゾロ目なら『??』

直下コンマ


コンマ判定:偶数  『死体』

正気度判定
1ほど冷静、9ほど恐怖
死体 -1
夢  +1
精神力 -1

直下コンマ

失礼しました
1ほど恐怖で9ほど冷静でした

コンマ判定:3-1 大きく取り乱す



『死体』

髪の毛の束が落ちていた辺りに丁度転がっている

芹果と同じ学校の制服の死体
紛れもなく、俺が夢で見た死体と同一のものだった

心臓が大きく跳ねる

いや…そんなまさか
違うよな、違うはずだ

自分に言い聞かせる

『芹果ではない筈』

そう分かっているはずなのに不安が拭いきれない

季久「ハァ…!ハァ…!」

大きく息が乱れる
口を開けばそこから心臓が飛び出していそうだ

それほどまでに俺は動揺していた


俺は正しく『恐怖』していた

目の前に転がっている異常に
自分は今まさに『怪奇』の中に囚われているという事に

「こんにちはお兄ちゃん」

真後ろからの声
俺は大きく飛びのき、声の方向に目を向ける

そこには『宙に浮く赤い洋服の人形』

人形「うふふふふ、お兄ちゃんったら怖がりなんだね」

子供らしい無邪気な笑い声
それと相反するような無機質がカタカタと首を鳴らしていた

不気味だった
可愛らしい人形が今は何よりも恐ろしい

都市伝説の通りならこの人形は――――『俺を殺す』

俺がとった行動は……


1、話しかけた
2、逃げた
3、自由安価

安価↓

1


>>776選択:1、話しかけた

なんと話しかけた?


自由安価↓1


十分経ったので選択肢追加


1、「お前は何者だ」
2、「何が起きているんだ?」
3、「そこの…少女は…」
4、自由安価

安価↓


>>779選択:2


季久「……何が起きているんだ?」

人形「うふふふふ、お兄ちゃん。思ったよりも冷静そうね?」

季久「そんなことはない。怖くて恐ろしくて仕方がないよ」

いまだってありったけの勇気を振り絞って話しているのだから

人形「どうしようかな~、おしえてあげようかな~」

フラフラと空中で揺れる
考えるように顎に手を当てている

人形「……決~めた!」

ポンと手を叩き人形は…


コンマ判定
1,2  襲ってきた
3-5 「ゲームしましょ」
6-8 「私を楽しませて!」
9,0  「今日は気分がいいの」

直下コンマ


人形「今日は気分がいいの。何でも教えてあげる!感謝しなさいよね」

ビシッとこちらに指を突きつける
人形だというのに所作がいやに人間らしい

しかし、都市伝説の怪異というものだろうに案外話が通じるらしい

少しだけ…冷静さが戻ってくる

人形「あ、でもでも答えてあげるのは一つだけよ。ぜ~んぶ教えちゃったらつまらないでしょ?」

質問は一つだけらしい
何について聞くべきか……


自由安価↓1

お前はなんだ?


>>785選択


季久「…それじゃあ質問だ。…………お前はなんだ?」

人形「なんだって何よ!答えにくいわね!」

季久「お前の名前と目的と存在を説明してもらおう」

人形「な、なによそれ!多くない!?」

季久「お前が質問の範囲を求めてきたんだ、なにもおかしくない」

人形「こ、答えることが一つじゃないじゃない!」

季久「俺の質問は一つだけ『お前はなんだ?』とな。この『一つ』の質問に答えてもらおうか」

人形「あ~あ、大人って汚いから嫌~い。気分悪くなっちゃったな~答えるのやめよっかな~」

この人形根っからのお子様のようだ

季久「答えないのならばそれはそれで仕方がないな。はぁ~…子供というものはすぐ嘘を吐くな」

人形「……なんですって?」

ピクリとお人形さんが反応を示す
やはりお子様、この手の挑発に弱いな

季久「いや、事実を言ったまでだ。お前は自ら『何でも答えてあげる』と言ったにも拘らず『やっぱりやめた』とそう言ったんだ。それは『嘘つき』に他ならない」

人形「お兄ちゃんが悪いんでしょ!」

季久「そうやってすぐに人が悪いというのも子供の悪い癖だ。だが俺は大人だ、素直に子供の我儘を受け入れてあげよう。仕方がないなぁ」

人形の顔を窺う
プルプルと震えていた

このまま挑発に乗ってくれれば……


コンマ判定
5以上で挑発に乗ってくる
4以下で怒る

直下コンマ


人形「もう怒ったんだから!!!」

顔色が変わらない筈の人形が、真っ赤に染まったように見える
いや、雪に濡れて現実的に赤く染まっているか

しかし、どうやらこのお人形は沸点が想像以上に低いらしい
プライドをくすぐるはずが怒りを買ってしまったようだ

取り返しがつかなくなる前に謝るか

季久「すまんすまん。少しからかい過ぎたな」

人形「あーあー!きっこえませーん!!」

何だかここまで来ると逆に微笑ましいな

人形「絶対許さないわ!こうなったら……」


コンマ判定
1-3  「お兄ちゃんの大事な人を…」
4-6  「お兄ちゃんを」
7-9  「ゲームよ!」

直下コンマ


コンマ判定:7


人形「ゲームよ!」

季久「……ゲーム?」

人形「そう、ゲームよ。駆けっこをしましょう、今から電波塔まで行って先にここまで帰って来た方が勝ちよ」

季久「なぜそんなことを?」

人形「お兄ちゃんが飼ったらお兄ちゃんの質問に答えてあげる。私が買ったら『私の言うことを聞いてもらうわ』」

季久「……成程な」

人形「ふふんだ!私の方が凄いってことをやって言うほど思い知らせてあげるわ!!」

季久「いいだろう、その勝負…受けてたとう」

人形「それじゃあ…よーい………どん!!」

同時…ではなく人形が一瞬早く前に出る
微妙に卑怯な手を…

しかしこの勝負、考えるまでも無い
俺の圧倒的有利


コンマ判定
5以下で敗北
身体能力 +4
浮遊    -1

直下コンマ


コンマ判定:6+3 勝利


一歩遅れて駆け出す
その一歩で大きく飛ぶ

跳ぶではない飛んだ

人形「な!」

季久「後悔するがいい…この生涯にただの一度の敗北も無い、俺は――――駆けっこの王だ」

四の五の言ってられないこの状況、禁じ手を使わせてもらう
人形の間横を通り過ぎ、民家の屋根に着地する

降り注ぎ続ける雪でかなり視界は悪いが問題ない
ここは俺の地元、更には電波塔ともなれば場所の特定は容易い

風となる
一瞬で人形を置き去りにする

人形「な、なんなのよー!!」

人形の絶叫が遠い後ろで響いていた


人形「ま、負けた……」

終わってみれば俺の圧勝だった
途中で電波塔のてっぺんにタッチするという新ルールを加えられたものの、あっさりとこなしゴール

完全に相手の采配ミスだ
この俺に駆けっこで勝とうなどと百年早い

季久「さて、俺が勝ってしまったな」

人形「ぐぬぬぬぬ…お兄ちゃん何者なの!?」

季久「質問するのは此方の番だろう?」

人形「いいから答えてよ!お兄ちゃん本当に人間なの!?絶対におかしいわ!」

季久「仕方がないな。俺の体は……」


コンマ判定
6以上で理由を説明できる
以下で出来ない

直下コンマ


コンマ判定:9 説明できる

その理由とは……


1、毎日牛乳を飲んで鍛えた結果
2、皆上利久は改造人間であるッ!
3、寧ろ人外
4、自由安価

安価↓

3


>>796選択:3、人外

その正体


自由安価↓

あ、マジで人外なの
えーっと、アンタイオスとか?

>>799
この物語の設定が崩壊しない限り人外採用ですね
ちょっとした悪ノリです



季久「……俺は『強化人間』なんだ」

人形「『きょうかにんげん?』」

聞いたことも無いという風に首を傾げる

季久「ああ…俺は政府の極秘計画により実験を受けた第二の人類なんだ」

人形「な、なんですってー!?」

季久「子供の頃誘拐された俺は体を弄り回され…こんなになってしまったんだ………くぅ…!」

ワザとらしく拳を握りしめる

人形「お、お兄ちゃん……」

季久「俺は…この体が憎い…」

人形「すんすん…可哀想なお兄ちゃん…」

よよよと崩れ去る人形
見事に騙されているようだ

勿論嘘だ
この体の理由は『お母さんが丈夫に産んでくれた』これ以上の理由は無い

ただの人間だ


季久「俺はお前の質問に答えた。次はそちらの番だ」

人形「うん…うん!答えてあげるわ」

出てもいない涙を拭うふりをしている

人形「えっと…まずは名前ね、私の名前は『リリィ』よ。私の持ち主がつけてくれた大事な名前なの」

季久「リリィ…か」

人形「私の目的はね『私と遊んでくれる人』を探してるの」

季久「………」

この話は概ね都市伝説の通りか

人形「私はこの時間に囚われているから」

季久「囚われている?」

人形「気が付かなかったの?この赤い雪が降り続く時間だけ時間が止まっているの」

季久「矛盾してないか?」

人形「おかしな言い方だけど、それ以上の言い方はないもの。誰も私を見つけられない、誰も私に気付けない、私はこの時間で一人だわ」

季久「………だから、遊び相手を探しているのか?」

人形「そうよ、『一緒に遊ぼう』って話しかけると私に気付いてくれるの。そうして雪が止むまで一緒に遊ぶと、この止まった世界に一緒に居られるの」


リリィ「でもね、雪が止むと…死んでしまうの。そこのお姉ちゃんもそうだったわ」

季久「………」

成程、だからこそ雪が降り始めた時に死体に気が付いた
この『止まった世界』で死んでしまったから現実では現れなかったというわけか

リリィ「私の存在についてだけど…よく分からないわ。どうしてここに居るのかも、どうしてお人形なのに喋れるのかも」

季久「……そうか」

都市伝説的には持ち主が取りついたという説だったが、そういうわけではないらしい

リリィ「そろそろ雪が止むわね」

季久「分かるのか?」

リリィ「なんとなくね」

季久「そういうものなんだな」

リリィ「じゃあね不思議なお兄ちゃん…また、会えると思うわ」

季久「……ああ」

リリィが時計塔の展望台があった場所まで飛んでいく
姿が見えなくなると同時に…雪がパッタリと止んだ


ボーンボーンボーン

と鐘が鳴っている
暫くすると…鐘の音が止む

呆然としてしまう

今に思えば俺はとんでもないことに巻き込まれているのではないだろうか?
ありえない現象を少しでも受け入れられている自分が不思議でならない

何はともあれ、家に帰ろう

夕飯の準備をしなくてはならない

帰り道
ずっとさっきの人形の話の事を考えていた


『リリィ』という名前の人形
彼女は『時間が止まった世界』に閉じ込められているという
彼女に声を掛けられると『止まった世界』に招き入れられるらしい
そして人間は雪が降っていないと死んでしまうらしい

………何かが…何かが引っ掛かる

『リリィ』の話と『都市伝説の内容』、そして『リリィの行動』何かがおかしい気がする

この違和感はなんだ?


推理判定
安価↓1~3の中から正解の数だけ進行

何故俺は死んでいない?

行動の正解が解らない…
遊び相手を探しているはずなのに本当に遊びたいように見えないとか?

自分が前回は声を掛けられていないのに止まった世界にいたこと


>>804-805
イベント1『雪が止んだのに死んでいない矛盾』


>>806
微妙に望んでいたものと違いますが正解としましょう
イベント2『声を掛ければ死ぬと知っているのに声をかける矛盾』


ちょっと分かりにくいものもあるので、これからは安価が埋まるまで5分ごとにヒントを置くことにします


今日の更新はここまでです

お付き合いいただきありがとうございました


>>807
範囲外ですがこれも正解です
もったいぶって隠す理由も無いので採用
イベント3『声を掛けられていないのに今日の12時に止まった世界に入った矛盾』


最近面白い西洋風ファンタジーが多くて楽しいです
人間主体の異世界ファンタジーもいつかはやってみたいですね


ぼちぼち再開です


イベント1『雪が止んだのに死んでいない矛盾』


まず一つ目の疑問は何故俺は死んでいないのかということだ

リリィ曰く『止まった世界で一緒に遊ぶとその世界に引き込まれ雪が止むと死んでしまう』

という事だったはずだ
ならばなぜ『かけっこをして一緒に遊んだ』俺が死んでいないのだろうか?

雪が止むと死ぬというのは眉唾物の話だが、一緒に遊ぶとあの世界に引き込まれるというのは嘘ではないように思う
現に現実の世界には無かった死体があの世界にはあった
更にいえばあの世界から抜け出すと、あの死体はもうなくなっていた
無くなっていたというより現実世界には存在しないと言った方が正確か

解せないな
俺だけが特別なのだろうか?

それともリリィが『ゲーム』だと宣言して行ったかけっこだから『遊び』ではないという認識なのか?
さすがにこじつけが過ぎるか

他に考えられる可能性はリリィのいう『遊び』は特別なものなのかもしれない
ある特定の行動をとることであの世界に囚われる…とか

どれもこれも憶測に過ぎない
これという決定的な物は思い浮かばないな……


閃き判定
5以上で閃く

直下コンマ


コンマ判定:5 閃く


……いや、待て
そうだった、一つ見落としていたことがあったな

『リリィが嘘をついている』という可能性もあるのか

例えば…そう、『あの世界で死んでしまうと現実の世界に戻れない』とか

この仮説ならば色々と説明がつく

だがこの仮説が真実だとするならばあの女子生徒は何故あの世界で死んだのかという疑問も残る
最も考えやすいのは『リリィが殺した』という可能性

といいたいところだが、あの人形にそんなことが出来るのか?
そのようなことをする奴とは考えにくい

……だが、俺に嘘をついている可能性は高い

簡単に信用するべきではないかもしれんな


イベント2『声を掛ければ死ぬと知っているのに声をかける矛盾』


他に引っかかることと言えば

『何故、声をかけて一緒に遊ぶと死んでしまうと知っていて声をかけ続けているのか』

という点だ

まぁこれに関してはリリィの言葉が嘘の可能性が出てきた以上、何か目的があっての事と思うべきだろう
やはり都市伝説通り『殺すことが目的で声をかけている』可能性が高いか

もしそうならば何故あの制服の少女を殺したのだろうか?
何か個人的恨みでもあるのか?

情も意思も無くただ悪戯に人を殺す怪異の可能性もある

あのお子様人形がそんなことを…
などと考えるのは俺自身がそう信じたくないだけかもしれないな

俺の見立てではリリィは情も意思もある少女のような人形だと思っている
これでも人を見る目はある
ただの災害のような空洞の人形ではない。そう確信している

だが、そうなれば
『リリィの意思で制服の少女を殺した可能性』という話に戻ってくる

死んだ少女の素性
リリィの事

これらをしっかりと知る必要がありそうだ


イベント3『声を掛けられていないのに今日の12時に止まった世界に入った矛盾』


そして今日最大の謎だ

どうして俺はリリィに声を掛けられていないのにあの世界に入ることが出来たんだ?

こればっかりはリリィの話とも都市伝説の内容とも全く違う
完全なイレギュラーだ

今日あった知り合いの誰もが『赤い雪』を知覚していなかった
恐らく俺だけがこの現象に立ち会っている

どうしてだろうか?
これに関してはとんと見当がつかないな

もし仮に俺があの世界を知覚できる特別な人間だとしよう
それならば都市伝説が流行り始めた小学生時代に『赤い雪』を見なかったのはどうしてだ?

今日の昼に初めて『赤い雪』現象が起こったのか?
あんな昔から言われていて、今では忘れられかけていることがなぜ今になって起きる?

分からないことだらけだな

都市伝説の事

もっと詳しく調べる必要がありそうだな


18:30

帰宅
玄関に吐き捨てられている芹果の靴を見て一安心

靴を揃えてから帰宅を知らせた

リビングの炬燵で芹果が携帯電話を弄りながら丸まっている

芹果「おかえり兄貴。どこ行ってたの?」

季久「ん…まぁ、ちょっと野暮用で」

芹果「ふ~ん…?まいいけど。そうそう兄貴、お弁当のオムライスにケチャップかかってたよ?」

季久「?……ってああそうか。そうだったか…年を取ると忘れっぽくていかんな」

芹果「げげっ!兄貴さぁ…若年性アルツハイマーとかシャレにならないからやめてよね」

季久「さすがにそれは無いさ」

そう言えばそんな適当な言い訳をしていたんだと思いだす
しかし、あのいいわけを素直に信じている芹果もどうかと思うぞ俺


芹果「あとさ、時計降ろしてたのはなんで?」

炬燵の上の壁掛け時計を指さして言う
そう言えば昼に放りっぱなしでそのままだった

季久「これはだな…この時計とうとう馬鹿になって……た」

何気なく手に取り時計に電池をはめ込む
すると、正常に針が動き出した

おかしい、と思ったがすぐにああそうかと納得する

この時計が動かなくなったのは時計塔の鐘の音と同時
つまりは時間が本当に止まっていたんだ

いくら電池を入れ替えても叩いてみても直らないはずだ

時間が止まる
そんな不思議現象が起こっていたのかと改めて実感させられた

腕時計を見ながら針を動かし元あった位置に立てかけた





よし

最後の皿を洗い終わり、一つ満足感に浸る
これで今日の仕事は全てお終いだ

洗濯物のタイマーはもうかけてある
これからは完全に自由な時間だ

さて、何をしようか?



1、誰かと話す
2、何かをする
3、推理パート
4、自由安価

安価↓


>>820選択:3、推理パート


1、考える
2、情報収集

安価↓

2


>>822選択:2、情報収集


何についての情報を集める?


1、今日死んだ制服の少女について
2、リリィについて
3、都市伝説について
4、それ以外

安価↓


>>824選択:2、リリィについて


リリィについて調べようか

だが、リリィについて調べるには何をするべきだろうか?
本人と話すのが一番手っ取り早いがそうもいかない

リリィの事を知るには……


閃き判定
5以上で閃く

直下コンマ


コンマ判定:6 閃く


リリィは言っていた
『この名前は持ち主が付けてくれた』と

つまり、リリィには持ち主が居るんだ

都市伝説的に考えれば持ち主は死んでいるはずだ

リリィの持ち主について知ることが間接的にリリィを知ることにつながるはずだ

その為にはリリィの持ち主と思われる、『展望台から落ちて死んだ少女』について調べよう

昔の新聞だとかおいていないだろうか


探索判定
5以上で成功
自宅 -2
古い -2

直下コンマ

コンマ判定:9-4 成功
※今まで一度も失敗無いとか頭おかしい(小声)


あった

わざわざ物置小屋に赴き、これでもかと掘り返した甲斐があった
今から23年前の新聞を発見した

何故こんなものがあったかというと、俺は昔からこの手の不思議な話が好きだった
都市伝説として広まり始めた時に真っ先にこの新聞を回収してファイリングしてあった

ご丁寧にファイルの名前は『時計塔の赤い人形調査記録』だ

新聞の切り抜きには時計塔から転落した少女『鎬木志乃(シノギ シノ)』についての記事
事件の内容は俺が記憶していたものと同様の内容だった

鎬木志乃……


コンマ判定
5以上で心当たりがある
昔の記憶 -2

直下コンマ

コンマ判定:0 クリティカル
※なんかもう…怖いよ…(´;ω;`)


鎬木志乃

そうだ、思い出した
幼稚園が一緒だったな

小学校では別々だった
だからイマイチ記憶に薄いのだろう

大人しい子だったように思い出せる
皆と一緒に遊んでるような子じゃなくって、目立たないように一人で遊んでるような子だった
お人形遊びが好きだった

すっかり忘れていたな
幸運なことに鎬木ご夫妻とは顔見知りだ
鎬木志乃についてもっと詳しいお話を聞き出せるかもしれない


もうこの家に鎬木志乃についての資料は無いだろう
もっと知るには鎬木さんの家を訪ねてみよう

最後にこの『時計塔の赤い人形調査記録』をもっと見ておこう



コンマ判定
5以上で新しい情報
子供が作った -1

直下コンマ


コンマ判定:4-1 失敗


……さすがに子供が作った物に期待し過ぎたか
今知る情報以上のものは見つからなかった

沢山見つけた懐かしの思い出に心惹かれつつも物置小屋を整理した

もうそろそろいい時間だ

寝るとしよう

時間はあるんだ焦ることは無い


※一日目が終了しました

【リザルト】

名前:皆上 季久(ミナカミ トシヒサ)
性別:男性
職業:自宅警備員


身体能力:10  普通の人間をはるかに超える身体能力を持つ
運   : 3  非常に運が悪い
精神力: 5   一般的な精神力



年齢は34歳
危機感の薄い性格で、一つの物事にストイックに打ち込むタイプである
老若男女問わず魅了する不思議な魅力の持ち主
筋肉質で体格がとてもいい
地元が大好きで町の昔の事に詳しい、昔話のマニアでもある
感受性が高く、人の心情を察することがとてもうまい
天才気質である
好きなものは甘いもの



超能力

『未来予知』
これから起こる未来を少しだけ知ることが出来る


【情報】

『時計塔の赤い人形』に関する都市伝説の内容
『赤い雪の降る世界』について(リリィ談)
『時計塔転落事故』の死亡者は『鎬木志乃』



【これからすること】

リリィについて調べる
鎬木志乃について調べる
死体の少女について
都市伝説について


今回は夢判定はございません
その代わりの未来予知判定があります


未来予知判定

1-3  新しい死体
4-8  夢を見ない
9,0   ???

直下コンマ


コンマ判定:0  甘い囁き
※そんなに早くこの物語を終わりたいかああああああああああ!!!!!!!


ちょっと時間かかるかもしれません


ザザ……ザザザ………

映像が乱れる

思考が混濁する

視界が歪む

俺には好きなものがある

まずは家族
この家族が何より大事だ
家族が暮らしていた証であるこの家は、俺の人生を擲ってでも守る価値のある大切な宝物だ


ザ……ザザ………

砂嵐が少しだけ晴れていく

俺には好きなものがある

二つ目にこの町
俺が生まれ育ったこの故郷
昔とは大きく姿を変えた
昔の名残は無くなっていても、それでもこの町が大好きだ


……………

砂嵐は晴れ、靄が見える

視界も鮮明になっていく

俺にも嫌いなものはある

それは時間だ
時間だけが俺を殺す
いつかは巌成も独り立ちするだろう
いつかは芹果も独り立ちするだろう
いつかは俺も独りになるだろう
いつかは俺も死ぬのだろう
いつかはこの家も潰れてしまうのだろう

逃れられぬと知ってはいても……納得できるほど大人ではない
この年になってまで、俺は子供のようなことを考えている

これといった理由も無い
これといった目的も無い

にも拘らず俺は思う、まだ死にたくないと


…ぇ……た………

靄が晴れていく

兆候が来た

今から見るのは未来のかけらだ


赤い雪

鐘の音

笑う人形

おかしそうに笑っている

人形が俺に手を差し伸べる




『私と永遠を生きない?』







目を覚ます

あれが…今日の未来の欠片か

ゆっくりと起き上がる

今日もまた『赤い雪』が降る

昨日の夢とほとんど変わらない

だけど最後の一言は………

頬を叩き目を覚まさせる

余計なことを考えず、まずは自分の仕事をこなそう


9:40


ひと仕事を終える

さて、これから自由な時間だ

何をしようか?


1、どこかに行く
2、何かをする
3、推理パート
4、自由安価

安価↓

1


>>847選択:1、どこかに行く


何処に行こうか?


自由安価↓

郷土博物館


>>849選択


今日の更新はここまでです

お付き合いいただきありがとうございました


すっごい今更知ったのですが『フィーニス=イニティウム』って終わりと(=)始まりって意味なんですね
はえ~すっごいセンス…私も見習いたいっす

なんだか最近は休み休みの更新で申し訳ない

明日は更新します

そういう厨二センス自分も欲しい


>>852
私も欲しいっす(切実)
参考程度ですがネーミング辞典って奴がなかなかおススメですよ



このスレが埋まるのが先か、この物語が終わるのが先か
それくらいの速度で進行中です


そろそろ再開です


俺はなんとなく郷土博物館に向かった

この町の郷土博物館
一応観光目的ではあるのだろうが大きなものではない

この町に他の地域に自慢できるようなものは少ない
博物館の資料としては城跡の写真だったり、昔の町の写真だったりがほとんど
目玉と言えるものは精々時計塔の歴史くらいか


コンマ判定
5以上で知り合い

直下コンマ


コンマ判定:9 知り合い発見


更にコンマ判定
偶数で男、奇数で女

直下コンマ

コンマ判定:5、老婆


「こんにちは、季久さん」

後ろから声を掛けられる
こんな場所に居るような人なんて限られてる
なんとなく立ち寄っただけだが、意図せずして会えるとは運がいい

季久「こんにちは、富さん」


鎬木富(シノギ トミ)
年齢は70~90(本人も把握していない)
お淑やかな婆さん


富「ここに何度も足を運ぶなんて物好きですね」

季久「昔とは大きく変わってしまいましたからね、なんとなく来たくなるんですよ」

富「ここに来るのは年寄りと季久さんくらいですよ」

季久「そう…ですね。あまり否定はできません」


富さんもよくこの博物館に足を運んでいる
前までは不思議に思っていたが、今では少し予想がつく


この人は鎬木志乃の祖母に当たる人だ
両親ではないが、彼女も鎬木志乃についてよく知っているだろう

彼女と何か話そうか


1、話す
2、話さない

安価↓


>>860選択:1、話す


何について話そうか


1、ストレートに鎬木志乃について聞く
2、昔話を思い出したかのようにそれとなく聞き出す
3、自由安価

安価↓


>>862選択:2


ストレートに聞き出すのは無神経というものだろう
それとなく聞き出そう

季久「そういえば、鎬木志乃さんて富さんのお孫さん…ですよね?」

富「…はい、そうですよ」

季久「物置小屋をあさっていたら昔の写真やらを見つけましてね、元気にしてるかなと」

富「ご存じありませんでしたか……志乃は事故で……」

季久「…ッ……それは…そう…でしたか。すみません」

自分でもクサイ演技だと思う
白々しく思われてなければいいが

富「いえ、謝らないで下さい。もう…遠い昔の事ですから」

季久「……志乃さん、お人形遊びがお好きでしたよね」

富「あら、しってらっしゃったんですか?」

季久「集合写真でも大事そうに抱えてましたよ。あのお人形」

富「懐かしいわね……」


ここが重要だ
それとなく聞き出すことは……


1、「その人形…今でも大事にとってあったりしてますか?」
2、「あの人形、お名前とかありましたか?」
3、自由安価

安価↓

2


>>865選択:2


季久「あの人形、お名前とかありましたか?」

富「……」

沈黙

思わず汗が噴き出る
しまった少し不自然だったか?

あと2秒以内に返事が無かったら話を逸らそう


コンマ判定
5以上で答えてくれる
知り合い +1
魅了   +1

直下コンマ


コンマ選択:1+2 沈黙


1,2
沈黙

駄目だこれ以上は此方が堪えられない

季久「あ、ええっと変なこと聞いてしまいましたか?なんとなく聞いただけです、深くは考えないで下さい」

富「あ、ええ此方こそすみません。恥ずかしいのですが忘れてしまって…年寄りはこれだから嫌ですねぇ」

季久「ああ、そうご自身を責めないで下さい。富さんは何も悪くありませんよ」

相手はお年寄り、更には30年近く昔の事だ
そんな昔の細かい事なんて覚えて無くても不思議じゃない

何より会話が不自然だと思われたわけじゃないのは有り難い
怪しまれれば鎬木志乃について調べにくくなるしな


富「それにしてもお人形の名前を知りたいなんて、季久さんも変なことをお聞きになるのですね」

季久「変…ですよね。なんとなく昔話がしたい気分で咄嗟に」

富「そうですか」

季久「は、はいそうなんです」


冷汗をかきながら富さんと昔の話をした

※イベント発生

12:00


鐘が鳴る

来たか

外に出ると予想通り赤い雪が降ってくる

さて、どうしようか


1、時計塔に行く
2、自由安価

安価↓


>>871選択:1、時計塔に行く


時計塔に行くか

俺の夢の通りなら、あの人形はまだあそこにいるはずだ

赤い雪に濡れながら走って時計塔広場まで向かった

時計塔の元展望台の手摺
そこにちょこんと座り、暇そうに足をぶらつかせている人形が一つ

昨日と同じ位置に同じ死体が一つ
この死体、ずっとこのままなのか?

こちらが声をかける前に人形がこっちにフワフワと飛んできた

リリィ「こんにちは、お兄ちゃん」

季久「こんにちは、リリィ」

リリィ「また会ったわね」

季久「また会ってしまったな」

さて、この人形に聞きたいことはいくつもある
何について問い詰めるか



1、『雪が止んだのに死んでいない矛盾』について
2、『声を掛ければ死ぬと知っているのに声をかける矛盾』について
3、『声を掛けられていないのに止まった世界に入った矛盾』について
4、今日の夢について
5、自由安価

安価↓

2


>>873選択:2


季久「なあリリィ、俺はお前に話があるんだ」

季久「聞きたいことがたくさんある。俺の質問に答えてくれるか?」

リリィ「………」



コンマ判定
1,2  「やだ」
3-5  「今日もゲームしましょ」
6-8  「むぅ…一つだけよ」
9,0  「いいわよ。今日の私も機嫌がいいの!」

直下コンマ

コンマ判定:0
※なんとなく来る気がした、これってもしや+補正入れない方が成功するんじゃ……


リリィ「いいわよ。今日の私も機嫌がいいの!」

ふふんと髪をかき上げる
確かに上機嫌なようだ

季久「お前って実は毎日機嫌がいいんじゃ…」

リリィ「何か言った!?」

季久「いや、別になんでもない」

子供の機嫌は移ろいやすい
上機嫌なうちに聞き出そう

季久「一つ目の質問だ。お前は確かこう言ったな『「遊ぼう」と声をかけるとこの世界に入ることが出来る』と」

リリィ「ええそう言ったわ」

季久「何故声をかける?」

リリィ「一緒に遊ぶためよ」

季久「一緒に遊ぶと死んでしまうと知っているのにか?」


季久「俺は疑問に思ったんだ。何故死ぬと知っているのに声をかけるのか」

リリィ「……」

季久「だんまりか?認めるのか?お前は殺すためにそこの少女に声をかけたと」

リリィ「……ふふっ」

ニィと口の端をあげる
今までの無邪気な笑顔ではない、してやったりの悪巧みの顔だ

リリィ「別にそのお姉ちゃんを殺したいんじゃないわ。私は遊び相手を探しているの」

季久「その為に死んでしまうと知っていて声をかけるのか?」

リリィ「ええそうよ、だって遊んでくれるなら誰だっていいもの。代わりなんていくらでもいるし」

季久「………そうか」

これがこの人形の本心か
死を何とも思わない残酷さ
都市伝説の怪異にはふさわしいか

リリィ「……だって寂しいもん。雪が止むとこの世界は冷たいわ、夜は寒いわ、一人では凍えてしまいそうなの。私はお人形なのよ?遊んでくれないと…意味ないじゃない」

リリィの悲しそうな顔に少しだけ同情してしまいそうになる
だが簡単に許してはいけない
それほどの事をしていると告白しているんだ


リリィ「今までの人たちって酷いのよ。私が声をかけると悲鳴をあげて逃げるんですもの」

そりゃあそうだろう
赤い雪が降っていて人形が浮いて話しかけてるとなれば普通は逃げ回る

俺は赤い雪の事だけ知っていたから衝撃が半分に和らいではいるが
それに都市伝説について前知識があったのもそれなりに落ち着けた理由だろう

リリィ「私と一緒に遊んでくれない人なんて死んじゃってもいいわ。そんな人生きてても死んでても同じだし」

こいつにとってはそうだろう
そう言う考え方であっても…不思議ではない

少し俺の中で勘違いがあったようだ
この人形は子供っぽい考え方をするようなやつじゃない
『人形の視点』の考え方をしているんだ
だからこそ自分に興味のない人間に対して情が無いのか


季久「……次の質問だ」




1、『雪が止んだのに死んでいない矛盾』について
2、『声を掛けられていないのに止まった世界に入った矛盾』について
3、今日の夢について
4、自由安価

安価↓

2


>>881選択:2


季久「どうして俺はこの世界に入っているんだ?」

リリィ「さぁ?」

季久「さぁって…お前も声をかけてないんだよな?」

リリィ「ええ」

季久「それじゃあお前が言ってた『「遊ぼう」と声をかけたらこの世界に入ってくる』という話が嘘なのか?」

リリィ「そうじゃない…と思う。お兄ちゃんだけが特別」

季久「何故俺だけ…?」

リリィ「お兄ちゃんが強化人間だからよきっと」

季久「…………」

そういう設定だったな

季久「それは関係ないと思うが」

リリィ「こっちだってわからないもん!私に聞かないでよね!!」

季久「………そうか」

どうやら本当に分からないらしい
なんでこの世界に居るかもわからないとリリィ言ってていたな、もしや黒幕のようなものが居るのか?

あとで考えるとしよう

季久「……次の質問だ」




1、『雪が止んだのに死んでいない矛盾』について
2、今日の夢について
3、自由安価

安価↓

1


>>883選択:1


季久「俺とお前は昨日一緒にかけっこをしたよな」

リリィ「ええそうね。お兄ちゃんがかけっこキングだって知ってたら挑まなかったのに…キー!悔しい!!」

季久「なんで俺は死んでないんだ?」

リリィ「なんでって当たり前じゃない。私が殺さなかったからよ」

季久「……つまり『雪がやむと死んでしまう』という話は嘘だったと」

リリィ「うん!」

季久「何故いい笑顔で……どうしてそんな嘘をついた」

リリィ「気に入らなくなったら隙を見てお兄ちゃんを殺そうと思って」

季久「アクドイ考えも出来るんだな」

リリィ「ふふん!リリィはこれでも大人だからね、汚い事だってしちゃうんだから」

季久「あっさり打ち明けたのは……無駄だと悟ったからか」

リリィ「お兄ちゃん鋭いのねっ!これも強化人間のパワー!?」

季久「………これでも目には自信があるからな」


しかし、あっさり打ち明けたという事は

『打ち明けたとしても殺せる』

そんな自信があるからか?
……少し、用心しておくか


季久「……次の質問だ」




1、死体について
2、今日の夢について
3、自由安価

安価↓

1


>>885選択:1、死体について


季久「その死体…どうするんだ?」

リリィ「ああそれ?捨てに行くわ」

季久「捨てに行く?そもそもこの世界で死体を放置しておくとどうなるんだ?腐ったりするのか?」

リリィ「腐ったりしないわ。ここは止まった世界。『永遠に死んだ瞬間のまま』よ」

季久「……成程、死体を集めて置いているのか」

リリィ「うふふ、察しがいいのね。見に来る?」

季久「………」


1、行く
2、遠慮する

安価↓


>>887選択:2


季久「…遠慮する。沢山の死体を見ればきっと正気でなんかいられないだろうからな」

リリィ「本当?お兄ちゃん何見てもふ~んって感じの顔しそうなのに」

季久「よく言われる。が、俺はこれでも普通のメンタルだ」

リリィ「いひひ!驚いてるお兄ちゃんも見てみたいかも」

季久「意地でも見ないからな」

リリィ「ええ~!ぶーぶー!見たーい!!」

季久「……次の質問だ」

リリィ「ああ!無視しないでよ!!」



1、今日の夢について
2、自由安価

安価↓

1


>>889選択:1


季久「お前は俺に言いたいことは無いか?」

リリィ「――!!お兄ちゃん…本当に凄い!心を読めるの!?」

お前に心なんてあるのか?
なんていうのは野暮だろう

しかし、この反応
あの夢は本当に予知夢という事か

季久「ん、これはただの予想だ…確信はあったが」

リリィ「そっかそっか。うふふふふ、本当にお兄ちゃんてすごーい」

ころころと楽しそうに笑う

赤い雪

鐘が鳴り響く

人形が笑い

俺に手を差し伸べる

そして――――


リリィ「お兄ちゃん。私と永遠を生きない?」



季久「……それはどういう意味だ?」

リリィ「私ね、初めてだったの」

人形は語りだす
その胸中に秘めたる思いを

リリィ「気が付いたらずっとこの世界に居たわ。歩む人々のだーれも私に気付いてくれないの。でも雪が降った時だけは歩みを止めて私に気付いてくれたの」
リリィ「でもダメ。皆私を恐がっちゃってまともに遊んでくれないの。むかいついたから皆殺したわ、それはそれで楽しかったし」
リリィ「その楽しさも一瞬だけ、雪が止むと私はすぐ一人になる。何十年…それの繰り返し」

リリィ「でもね、昨日だけは違ったの。そして今日も」

リリィ「お兄ちゃんだけが私に会いに来てくれた。一緒に遊んでくれたの」

季久「会いに来たわけじゃないし、遊んだのだって偶然の成り行きだ」

リリィ「それでもいいの!永遠に止まったこの世界で一緒に暮らそうよ、お兄ちゃん。これ、乙女の一世一代の告白なんだからね!!」

季久「永遠……か」

少し…ほんの少しだけ惹かれるものがある

季久「なあ、雪が止むとこの世界…どうなるんだ?」

リリィ「現実に置いて行かれているのがよく分かるわ。雪が止めば、『時が止まった瞬間の世界』になるの」

季久「……そうなのか」


新しい情報だ
そんな特性がこの世界があったのか


リリィ「この世界、一人じゃつまんないけど二人だときっと楽しいわ。何をしても自由よ。望めばなんだってできるのよ」

季久「………なあ、この世界って本当に時間が進まないのか?」

リリィ「うん。だから死体も腐らないし人形も劣化しない」

季久「………生きた人間も…劣化しないのか?」

リリィ「ええ…きっとね」

季久「……雪が止むと…死んだりしないよな?」

リリィ「多分ね」


時間のしがらみから解放される
それはなんて…魅惑的な響きなのだろうか

リリィ「気に入らない奴は殺してもいいし、気に入った奴を連れ込んで殺してもいい。人間のお人形遊びも中々楽しいものがあるわよ」

季久「……それは悪趣味なことだ」

リリィ「何でも取っておけるわ。何も無くさなくて済むのよ」

季久「………」

リリィ「どう?おにいちゃん。悪い話じゃないと思わない?」



リリィ「私と永遠を共にしませんか?」

赤い雪が解けて人形の頬に紅が差したように見える
小さなその手が少し震えている

告白…だと言っていたな

……………俺は


1、その手を取った
2、その手を取らなかった

安価↓1~5で多数決
※今日の更新はここまでです。


追記
この選択肢はルート分岐です

1は都市伝説と一つになる闇落ちルート
2は従来通りの推理をするルートです

このレスは安価に含まれません


多数決により安価:1を選択


今日の更新はありません

大事なお知らせ
今日から一週間更新できない日が続きます
再開は来週の金曜日、暇があれば月曜日となります
それまで音沙汰なくなりますがご了承ください


ただいま帰ってまいりました
明日より更新を再開します

おかえり


再開します


季久「……俺を小さな男と笑うかリリィ?」

リリィ「どうして?」

季久「……俺はこの年にもなって、時が過ぎていくのが恐ろしく感じるんだ」

リリィ「なにもおかしくないわ。誰だってそう思うわよ」

季久「…俺は、家族が何より大事だと言いながら……俺は命が惜しいんだ。自分が生きることこそ尊いと感じるのはおかしいか?」

リリィ「おかしくないわ。尊い命なんてものは自分の命だけよ」

ああ、これで決心が出来た
俺は何も間違っていないと確信が持てた

待ってましたぁ


俺は人形の手を取った

小さな手だ
比喩でもなんでもなくおもちゃの手なのだから当然か

季久「こうして告白されるなんて学生の時以来だ。その相手がお人形だなんて笑えないな、30過ぎのおっさんには少々きついものがある」

リリィ「え!そ、それって…受け入れられないってこと……なの?」

季久「それには条件をつけさせてもらおう」

唾を飲み込むようなしぐさをする
柄にもなく本当に緊張しているんだろうか?

尊大で横柄なお子様人形という印象だったのにそんな感情も持ち合わせているのだな

季久「簡単な条件だ。……その『お兄ちゃん』というのを止めてくれ、これからも一緒に居ないといけないのならさすがに恥ずかしいものがある」

リリィ「な、なぁ~んだ…ふぅ……身構えて損しちゃったじゃない。いいわよ、仕方ないから名前で呼んであげる!…ええっと……ん?あれ?もしかして私、お兄ちゃんの名前知らない!?」

季久「……そういえば、名乗ったことが無かったか。では、改めて……」

一つ咳払いをする
背筋を伸ばし、リリィと真っ直ぐ目を合わせる

季久「俺の名前は皆上季久、お前の永遠の孤独にお供させてもらおう」

くりくりとした目を更に大きく見開く
そして、にっこりと笑う

リリィ「よろしくね!トシヒサ!!」

小さな体で俺に飛びついて来た


>>904,>>906
こういう言葉を頂くと、本当に描いててよかったと思います
本当にうれしいです





1、そのままエンディング
2、少しだけ都市伝説の世界を堪能する

安価↓2

2


>>908の返信訂正
>>904× >>903○でした
なんだか返信の範囲を間違えること多くて恥ずかしいっす




>>910選択:2、少しだけ都市伝説の世界を堪能する


季久「とは言ったものの、本当に俺は雪が止んでもここに居られるのか?」

リリィ「心配ないわ。ほら、もうすぐ鐘の音が止む」

リリィの言う通り、鐘が鳴り止む
それとほぼ同時に雪が止んだ

リリィ「ね?言ったでしょ」

季久「確かに…な。だが何故そんな確信があったんだ?」

リリィ「この世界でリリィはなんでもできるもの。雪を降らす時間も、誰をこの世界に引っ張ってくるのかも自由自在よ」

季久「…なるほどな。通りでその自信か」

自分で操作できることだったから自信があったのか
そんなことも出来るんだな

リリィ「先に釘を刺しておくわ。リリィが死ねって言ったらトシヒサは死んじゃうからね。今更引き返そうだなんて思わないでね」

季久「ふふっ、そんな心配は無用だ。俺はお前と永遠を生きると決めたからな」


辺りを見渡す
真っ暗な世界だ

こんなところで一人でいると考えただけでゾッとする
そう感じるほどの凍える世界だ

そういえばリリィが言っていたな
今見ている風景は『時が止まった瞬間の世界』だと

俺の予想が正しければリリィが『死んだ瞬間』の町の風景な筈だ

町をよく眺めてみるのもいいかもしれないな
リリィの正体が何か解るだろう、予想は大体できているが

さて……


1、リリィと話す
2、何かする
3、自由安価

安価↓


>>913選択:1、リリィと話す


季久「リリィ、話をしないか?」

リリィ「いいわよ。どんなお話をしてくれるのかしら?」

季久「そうだな……」



自由安価↓1


十分経ったので選択肢


1、他愛ない話
2、これからの話
3、リリィの事
4、自由安価

安価↓

2


>>916選択:2


季久「これからの話をしようか」

リリィ「これからねぇ…」

季久「どんなことがしたい?」

リリィ「う~ん…なんでもしたいわ!時間はいくらでもあるもの、思いついたままに好きなことをしましょうよ」

季久「それもいいが、具体的な案が欲しかったな。例えば……二人でしか出来ないこととか」

リリィ「いいわね!二人で遊びましょう!お人形ならたくさんあるわよ」

季久「お人形遊びか…ははは、まさかこの年になってやるとはな」

リリィ「いいでしょう偶には?」

季久「ああ、そうだな。時間はいくらでもある、なんでもしようか」

リリィ「それはリリィが言ったんでしょ!!」

季久「おお、それもそうだった。お互い気が会うな」

リリィ「そうやってすぐにリリィを丸め込もうとするんだから!もう慣れたわよ!季久だって何をしたいか言ってみなさいよ!」

季久「むむ、そうだな……」

俺はリリィと、この世界で何をしたいだろうか?



1、リリィのやることに付き合おう
2、家族ごっこ
3、都市伝説となって人を脅かす
4、自由安価

安価↓

3


>>918選択:3、都市伝説となって人を脅かす


ちょっとご飯休憩


季久「……人を脅かして周りたいな」

リリィ「へぇ…季久も子供みたいなことしてみたいと思うんだ」

季久「よく考えてみると俺は都市伝説と一つになったんだろう?そうなれば人を脅かしてみたいと思って当然だ」

リリィ「そう言うの好きなの?」

季久「ああ、好きだ。都市伝説というより昔からのこの町の伝承の類がな」

リリィ「ふ~ん」

季久「あんまり、興味なさそうだな」

リリィ「うん、興味ない。……けど、季久が好きなことなんだし聞きたいかも」

季久「優しいなリリィは。じゃあお言葉に甘えて」


今日はちょっと昔のお話をしよう


1、もう少し都市伝説の世界を遊ぶ
2、エンディング

安価↓

2


>>922選択:2、エンディング



都市伝説
『時計塔の赤い人形』は一つの終わりを迎えた

風評により話が大きくなっていくのは伝説の常
その移り変わりの中で、名称が変わることもまた伝説の常である

この街には一人の男が居た

その男は、風のような素早さと、山のような力強さを持っていた
その男は、人とは違う時間を体験する力を持っていた
その男は、家族を何より愛していた
その男は、自分の街を愛していた

そんな男が居た

その男は、他人の事を察する力が敏感だった
それゆえに気付いていた、いつかは愛する者が自分の元を離れてしまうと

自分の人生を犠牲にして愛し続けた家族も、いつかは自分の元を去っていくと知っていた

男は見て見ぬふりをしていた
だが、耐え切れなかった

男は悪魔にお願いをしたという

『私に永遠を下さい』と

悪魔は言った

『ならば赤い雪を降らせてみよ』と

男は言った

『この時間が永遠のものとなるのなら』

男は空高く飛び上がり、自らの首をはねた

空からは真っ赤な滴が降り注いだ

そして悪魔は約束通り、永遠をその男に与えた

男は町に覆う赤い雪雲となり、大切なものを永遠に見守り続けている

もしも、雪空の元を傘もささずに歩いていて
冷たい雪の結晶を掴むと『真っ赤な滴』が混ざっているかもしれない

そんなときは急いで家に帰った方がいい

『永遠の赤い雪の世界』に引き込まれてしまうかもしれないよ

ほら、そんな君の隣にも悪魔がニヤリと笑っている……


【奇想奇天烈!?都市伝説集】より
『赤い雪』


リリィ「うわあ、全然違う話になってるじゃない。リリィが悪魔だなんて失礼ね!」

季久「都市伝説なんてそんなものだ。時と共に変わりゆくものだ」

リリィ「その『悪魔と男』が愛し合っているって知ったらどんなお話になるのかしら?」

季久「それはきっと…美しい恋のお話に変わっていくだろうさ」


赤い雪が降りしきる時計塔の屋根の上
筋骨隆々の体格のいい男と、お人形のように小さな少女が座っている

不規則な不協和音を響かせて鐘が鳴っている

だが、そんなもので二人の会話の邪魔にもならない

そんな異常は『日常』だからだ

人の悲鳴が聞こえてくる
発狂して叫び声をあげる者、恐怖におびえて家に閉じこもる者
異常に飲まれた人々が混乱し、現実を認められずにいる


リリィ「うふふふふ、皆慌てちゃって可愛いんだから」

季久「今日は誰と遊ぼうか?」

リリィ「やっぱり若い女の子がいいわ。リアクションの新鮮さがたまらないもの」

季久「それがいい。人形遊びは少女の特権だ」

リリィ「そして最後にお人形にしてあげるの!」

季久「それがいい。いつまで経っても無くさないようにな」

リリィ「それじゃあ行きましょう季久」

リリィが俺の首にしがみ付く
それを優しく包み、標的に向かって飛び出した


もはやここは有名は都市伝説のある街ではなくなっていた

この町は都市伝説に『支配』されている
誰もが知らぬ世界の狭間で、ひそかに町を覆う雲

今日も一人、誰かが『永遠』に憑りつかれる


ダン!、と力強く着地する

「ひっ!」

空から大男が降って来た
名も知らぬ少女は可愛い悲鳴をあげる


リリィ「初めまして、可愛いお姉ちゃん」

俺から離れ、リリィが喋りだす
その光景に再び悲鳴をあげるかと思えば、意外にも少女は俺を見ていた


「…あ、兄貴…?」


俺を見て、少女はそう言った
そうかそうか、忘れていたな

俺には妹が居たんだった

俺が無くしたくないと思っていたモノの一つだったな

丁度いい


季久「芹果」

芹果「――ッ!!兄貴!!」

芹果が俺に飛びついてくる
目尻には涙が浮かんでいた

芹果「今まで!…ど…どこ行ってたんだよ!!…うく…!ひくっ…!ばかぁ……!」

力なく俺の胸を叩く
きっと、寂しい思いをさせてしまったんだろう
その手を優しく両手で包み込んだ

季久「芹果」

優しく懐かしの名前を呼ぶ









季久「俺と永遠を共にしよう」






もう絶対に離れ離れにはしないさ



『雪が降りしきるこの永遠と』  ~fin~


歴代初のBADENDとなりました今回の都市伝説系ホラー

いかがでしたでしょうか?

ミステリー要素を沢山詰めるつもりでしたがコンマがいいとサクサク進みますね
コンマが悪かった場合はいろんなところに回って情報を集めるのがメインになる予定でした
そして時間をかけるほど知り合いが次々に消えていく

そんな話の予定でした


偶にはこんなにアッサリ終わる話もいいかなと思います




ちょっとアンケート


1、新しい物語を作成
2、ルート分岐から再開

安価↓1~5で多数決


1が過半数を超えたので選択:1、新しい物語となります



それでは今日はこの辺で
質問や感想、ゲームシステムの改善案があったら書き込んでやって下さい
私がたくさん喜びます

お付き合いいただきありがとうございました

推理ルートの場合明かされてない謎って何があったっけ?

今回の登場人物は結構好きだから世界観リユースとかしてほしいけど、ちゃんと終わってるし難しいかなぁ…
そいえば台詞は自由安価だと来るの遅いのは、自分の場合は自分の中でこのキャラならこう動くってのが想像できてない場合。見るのはどんなのでも面白いけど、キャラの自分に似てる部分でしか感情移入ができない
かといってベタベタな感じの主人公もやってほしくないなぁ

>>932
明かされてない謎は
1、『リリィの正体』
2、『主人公だけが呼ばれなくてもあの世界に入り込める理由』

の二つですね
この真相はおまけ番外を選んだ時のお楽しみにしておきましょうかね

世界観リユースというのは全く同じ登場人物で同じ物語をするっていう事はおまけ番外以外にないと思います
しかし、同じ町を舞台に全く違うお話しっていうのはやりたいですね
今回の季久さんは主人公じゃなくってお助けキャラとして活躍する部類の人だと思いますしね

自由台詞安価は深く考えずに思ったまま『こういう風に動かしたい』『こういう話の展開にしたい』っていう内容で構わないんですけどね
現状、遅くなり過ぎないように10分経ったら選択肢追加を行っているので場が硬直するという事はあまりないとは思うんですが
やっぱり読んで、参加していただいてる方に自由に安価を取ってほしいとは強く思ってます


あと一か月(11月26日)でちょうどこのスレが始まって一周年ですね
10スレ目はちょうど一周年記念すれになりそうで楽しみです
一応特別企画を考えています


それでは4人以上の方がいらっしゃれば物語の作成に移りたいと思います


最初から見てくれてるってめっちゃ嬉しいっす!
これからも頑張ります!!


それではジャンルを選択してください



1、現代ファンタジー(異能or魔法)
2、現代ファンタジー(変身ヒーローor改造人間)
3、異世界ファンタジー
4、学園ラブコメ(男主人公限定)
×、ミステリー風ホラー
6、相棒モノバトルゲーム
7、自由安価

安価↓3

2


>>942選択:現代ファンタジー
※相変わらずの現代ファンタジー率


今回のメイン

1、変身ヒーロー
2、改造人間

安価↓2

1


>>945選択:1、変身ヒーロー



ヒーローの属性

1、肉体が変化する
2、マスクを被る
×、強化スーツ
4、自由安価

安価↓2

安価下

インターネット上のアバター的なのをひっぱてくる


>>950選択
うむむ、結構難しい注文だ


1、ゲームアバターをリアルにコピーするという特殊能力のヒーロー
2、『○○××』というゲームが話の主軸。皆ゲームアバターをコピーして戦う
3、いっそのこと最安価

安価↓2

うーん、すまん3で


>>954選択:3、最安価


ヒーローの属性

1、肉体が変化する
2、マスクを被る(特殊能力ヒーロー)
×、強化スーツ
4、自由安価

安価↓

1


>>956選択:1、肉体が変化する


主人公の性別

1、男
2、女

安価↓2

1


>>960選択:1、男



強さ判定
1ほど弱い、9ほど強い

直下コンマ


コンマ判定:2


ふり直しますか?

1、する
2、しない

安価↓

できるの?!
でも1


戦闘メインのお話だったらそれなりに戦えないと皆さんも面白くないだろうし、こっちも考えるの大変なので4以下だと最判定の制度を設けました


>>966選択:1ふり直し


1ほど弱い、9ほど強い
直下コンマ


コンマ判定:2 とても弱い(小学生女子児童レベル)

本当に子供にするのもいいかもしれない



境遇判定
1ほど悲惨、9ほど幸運

直下コンマ


コンマ判定:8 恵まれた境遇


教養判定
1ほどおバカさん、9ほど勉強してる

直下コンマ


コンマ判定:0  あなたのあたまはどうなってるの?

脳筋ではなく脳特化ときたか


それでは変身するモノのモチーフを選択してください
モチーフは無機物、生物、神話生物、神様、概念、現象なんでも構いません
(例:ライオン、戦艦『金剛』、八岐大蛇、などなど)
体の一部が○○に変化するでも構いません


運命の安価↓3

越後交通 ED5100形

大男の首の上から自分(子供)の上半身が生えている化け物に変化する


>>983選択
うん、ごめんなさい
絶対無理だ!!

かっこよくかける気がしないよ!!
メカメカしいの得意じゃないのだ…


最安価

安価↓2

大男の首の上から自分(子供)の上半身が生えている化け物に変化する

モルフォチョウ


>>992選択:小学生女児レベルの肉体の大男ってちょっと難しい…

何度も最安価は申し訳ないので安価↓で>>993を採用します



次スレ誘導
安価とコンマで1から物語を作る その9 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1414414109/)


ここは埋めちゃってください

もうちょっと

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