※半分くらいモバマスSSじゃないです。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1409419174
P「(本日は同窓会に来ております)」
P「(ぼくは大学時代剣道部で、その仲間たちです)」
P「(仕事に関しては、『芸能関係』としか伝えていなくて)」
P「(まゆの事をちょっと知ってると言ったら……)」
後輩「いいなぁああ!!ぼくままゆの大ファンなんです!!」
P「そ、そうなんだ……」
後輩「めっちゃ可愛いっすよね!!CDも全部買いましたもん!」
P「そ、そうなんだ、すごいね……」
後輩「いいなぁ~~、今度サインとかもらってきてもらってもいいですか?」
P「え、えーと……が、がんばってみるよ」
P「(俺がサイン頼んだらどんな反応するんだろう……)」
後輩「本当ままゆって可愛いですよねぇ~!あの家庭的なところとかもう!」
ヴーン ヴーン
P「(お、メールか)」
―From まゆ
件名:今晩
晩御飯はどうされますかぁ?
食べて帰られます?
P「(家庭的っつうか完全にお母さんなんだよなぁ……)」
佐久間まゆ(16)
http://i.imgur.com/H2QwM7o.jpg
後輩「趣味が編み物っていうのも最高っすよね!普段どんなもの編んでるんだろうなぁ~」
P「(普段……?)」
――― 普段
アミアミ
まゆ「~♪」
P「お、編み物か、今回は何編んでるんだ?」
まゆ「アクリルたわしですよぉ♪」
P「アクリルたわし……!?」
まゆ「はい。これを使えば洗剤いらずでどこでもお掃除できちゃうんです。便利ですよぉ」
P「ほー、編み物ってのは奥が深いな……まさか掃除道具までとは」
――――
P「たわし……」
後輩「……たわし?」
P「いや、アクリルたわしだよ、きっと……」
後輩「あの、アクリルたわしって……?」
P「ああ、便利なヤツでさ……洗剤なしで掃除ができるんだって……」
後輩「へぇ~……すごいっすね」
P「だろ……」
後輩「……はぁ」
P「(何か変な雰囲気になったーー!!)」
P「(事実なのに!!万遍なく事実なのに!!!)」
後輩「そういえば、家事全般も得意って言ってましたよねー」
P「そ、そうだな!」
後輩「どんな料理作るんだろうなぁ……やっぱり肉じゃがとか得意料理なんですかね~」
P「得意料理……?」
―――― 普段
P「そういえばまゆって料理得意だよな」
まゆ「大得意ですよぉ」
P「得意料理ってなんなんだ?」
まゆ「基本的になんでも作れますが……一番は」
P「一番は?」
まゆ「Pさんの好きなものです♪」
P「ほほう……俺は○朗の『ヤサイマシマシニンニクアブラカラメ』のトッピングのラーメンが好きなんだけど……」
P「果たしてまゆに作れるかなッ!?」
まゆ「できますよ?」
P「できるの!?」
~30分後~
P「……いただきます」
モグモグ
P「うまいッ!!これは間違いなく……○朗!!!」
まゆ「喜んでいただけて何よりです♪」
――――
P「……ヤサイマシマシニンニクアブラカラメ」
後輩「先輩どうしたんすか急に、ここは○朗じゃないっすよ」
P「ああ、いやほら、久々に食べたいなって!」
後輩「昔はよく食べましたよね~!」
P「そうだな!うん!」
P「(これは何も言わない方が幸せだな)」
後輩「好物といえば、ままゆは何が好きなんでしょうね?」
P「え?」
後輩「ほら、あんまり雑誌でも特定の食べ物言わないっていうか……」
後輩「Pさん、そういう事何か聞いてないんですか?」
P「好物?確かな……」
―――― 普段
P「収録お疲れー!」
まゆ「お疲れ様です♪」
P「いやぁ今回はよく頑張ってくれた!俺のおごりだ!なんでも好きなもの食べていいぞ!」
まゆ「何でも……ですか?」
P「う……あ、あんまり高すぎるのはちょっとな……」
まゆ「いや、そういう事ではないんですけど……どうしても食べたいものがあるというか」
P「どうしても食べたいもの……?」
―
P「……俺の手料理?」
まゆ「はい。いつか食べてみたいなぁ……って」
P「はは、そんなもんでよければ……てか、大したもの作れないけどな」
まゆ「Pさんが作るものなら……なんでも♪」
P「言ったな?よーし、なら冷蔵庫の野菜を片っ端からぶっこんだチャーハンをごちそうしてやる!」
まゆ「楽しみです♪」
―――――
P「……チャーハンって言ってたな」
後輩「え、チャーハンすか?」
P「ああ、冷蔵庫の野菜片っ端から突っ込んだ……」
後輩「……か、家庭的ですね!」
P「だ、だろ!?」
P「(俺の手料理なんて言えないに決まってるだろいい加減にしろ!!)」
後輩「家庭的な一面もありますけど、アクティブな感じもしますよね!」
P「お、そうだな」
後輩「先日の雑誌ではショッピングがマイブームって言ってましたよ!一体どんなものを買ってるんでしょうね?」
後輩「やっぱり服かな?リボンみたいなアクセサリーも好きそうだし……」
P「買い物と言えば……」
後輩「え!?何か知ってるんですか!?」
P「ええっと、あれは確か……」
―――― 普段
まゆ「やはりPCは慣れませんねぇ……」
P「お、PCでネットショッピングか?」
ガタタッ!
まゆ「Pさん!?」
P「え、そ、そうだけど……」
まゆ「え、あっと……その、そうなんですよぉ、最近ネットで買い物もいいかなって。
やっぱりほら、あまり街中を出歩くと目立ちますし……」
P「あー……人気があるのはいい事なんだが、なんというか苦労をかけるな」
まゆ「え、いや、あの別に、それは大丈夫ですよぉ。ネットショッピングも楽しいですし」
P「そうかそうか、ところで何を調べてたんだ?」
まゆ「え?別に何も調べてませんけど?」
カチカチカチカチ
P「(すごい勢いでウィンドウ閉じてる!?)」
まゆ「じゃあまゆちょっとレッスン行ってきますね!!」
バッ タッタッタッタ……
P「(……)」
P「(こっそり履歴見てやろ)」
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手錠 頑丈 あまぞん
小型カメラ 高性能
小型カメラ 設置場所
盗聴器 高性能 あまぞん
睡眠薬 強力
P「……」
――――――
P「で、電子機器とか……?」
後輩「へぇ!意外ですね、ままゆそういうの疎いって思ってたんですけど!」
P「ぶぶ、ブログとかもやってるし……つ、つよいよきっと……うん……」
P「(言えない……言えない……言えない……!!)」
後輩「そういえば、ままゆってすごく物を大切にする子なんですよ!」
P「あ、ああ……そうだな」
後輩「この前も雑誌で『自分の服は、よくほつれたり穴が開いたりしたのを自分で直してアレンジしてます』
なんて答えてて!すっごいけなげで可愛いなって!」
P「そうだな……確かに物を大切にしてるよなぁ」
後輩「それにしても……ままゆの『凄く大切にしてるもの』ってなんなんでしょうね?」
P「え?すごく大切にしてるもの?」
後輩「先輩雑誌読んでないんですか?先日のインタビューで答えてたんですけど、
手作りの木箱に仕舞っているとても大切なものがあるとか……」
P「ん?なんかそれ見たことあるような……」
後輩「本当ですか!?」
―――― 普段
まゆ「……は」
P「おはよう、でもソファで寝るのは良くないぞ、さっさと仮眠室へ……」
まゆ「そうですねぇ」
コロン
P「ん?何か落としたぞ?」
まゆ「……ッ!」
バッ
P「え、何、何?そんな大事なもの?」
まゆ「あ、すみません……まゆにとっては命みたいなもので」
P「だからわざわざ抱きしめて眠ってたのか……何なんだこの木箱」
まゆ「いえ、木箱は適当に作ったものなので……大切なのは中身です」
P「中身?」
まゆ「はい、Pさんになら、見せてあげても構いませんよぉ?」
P「マジ?ちょっとだけ見せてもらってもいいかな……」
まゆ「はい♪」
スッ
カパ
P「……これ、俺のネクタイじゃね?」
まゆ「Pさんが昔、まゆにくれたじゃないですか」
P「あ……そういえば」
――― ちょい昔
P「まゆ!ライブお疲れ様!」
まゆ「……はい、ありがとうございます」ハァ、ハァ
P「すごく良かったぞ!ま、まぁその代わり憔悴してるようだが……」
まゆ「実を言うと、かなり体が痛いです……久々に足がつりそうです」プルプル
P「お、お疲れ様……そうだ!ご褒美に何か買ってやるよ!何がいい!?」
まゆ「ご褒美、ですか……?」
P「ああ、なんでも……といっても高いものはナシな!俺が買える範囲で……」
まゆ「じゃあ、『それ』を……」
P「……俺?」
まゆ「あ、Pさんが欲しいのは確かなんですが、それは後で、今は、『これ』が」
スルッ
P「……ネクタイ?」
まゆ「はい。Pさんが身に着けていたものが欲しいんです。ずっと、一緒でいられる気がして……」
P「それ、3本1000円の安物だけど……それでいいのか……?」
まゆ「はい。まゆがいつも見ている、Pさんの色です。まゆはこれが欲しいです」
P「別にそれでいいならあげるけど……何か腑に落ちないな」
まゆ「じゃあ、また今度お買い物に連れて行ってください♪」
P「それくらいなら、お安い御用だな」
――――――
P「3本1000円のネクタイ……」ボソッ
後輩「え?ネクタイ?」
P「ああいや、なんでもないなんでもない!そういや俺見たことなかったわ!!ごめん!」
後輩「なんだー……ちょっと期待したのに、残念っすわ……」
P「す、すまんな!」
P「(俺のネクタイなんて言えるわけないだろォ!!まゆ!!雑誌で何言ってくれてんだ!)」
本日は一旦ここまで。
明日こそ完結させます。
再開します
ままゆかわいい、ぽんこつかわいい
後輩「そういえばままゆ、最近友人の藍子ちゃんに勧められて、お散歩にもハマってるらしいですね!」
P「そうなのか……あ、そういえば確かに、よく散歩してるところを見かけるような」
後輩「そうなんですか!やっぱり事務所周りなんでしょうかね?」
P「おいおい、こっそり見に行ったりしたら駄目だからな?確か……」
―――― 普段
P「今日はいい朝だな」
P「出勤までまだ時間あるし、ジョギングにでもいくか」
P「よーし」
まゆ「あれ?Pさんじゃないですかぁ」
P「あれ?まゆ、どうしたんだこんな所で」
まゆ「お散歩ですよぉ。早起きしてしまったので」
P「へぇ、そうなんだ、奇遇だな」
まゆ「はい♪」
――
P「しまった……ボケッとしてたら道に迷ってしまった」
P「ケータイで位置確認するか」
まゆ「あれ?Pさんじゃないですかぁ」
P「あれ?まゆ。どうしたんだこんなところで」
まゆ「お散歩してたらちょっと道に迷ってしまって……」
P「そうなのか、俺と同じだな」
まゆ「運命ですね♪」
――
P「よーし、今日は岡山県で新しいアイドルを探すぞ!」
P「しかしどこから探せばいいのかわからないな……」
まゆ「あれ?Pさんじゃないですかぁ」
P「え?まゆ?なんでここに?」
まゆ「今日はオフなので遊びに来たら偶然Pさんがいたんですよ」
P「そ、そうなんだ……偶然だね」
まゆ「はい♪」
――
P「もうこんな時間か、どこの店も開いてないな」
P「コンビニ行くか」
まゆ「あれ?Pさんじゃないですかぁ」
P「まゆ!?何でこんな時間に!?」
まゆ「お買いものしてたら遅くなっちゃって」
P「(もうすぐ0時なんですがそれは)」
まゆ「それよりPさんはどうしたんですか?」
P「ああ、酒のつまみを買いに行こうとしてたんだ」
まゆ「え!?そうなんですか!?奇遇ですね!まゆたまたまおつまみに使えそうな具材を買ってあるんです!」
P「なんで!?」
まゆ「さ、さ!おつまみならまゆが作ってあげますから、帰りましょう!」
P「お、おう……」
――
ぶち
P「うわっ……しまったな。シャツのボタンが千切れちまった」
P「縫い直すか……いやもう面倒だし買い直そうかな」
ピンポーン
P「はい」
ガチャ
まゆ「こんにちわぁ」
P「まゆ!?今日はオフだぞ?」
まゆ「いえ……お散歩してたらPさんの家をたまたま通りがかったもので……何かお困りではないですか?」
P「え?いや、別に……」
まゆ「例えばシャツのボタンが千切れてしまって直すか買い直すか迷っているとか」
P「いやに具体的だな!?」
まゆ「まゆなら何でも直せますよぉ。あ、ついでに晩御飯も作っちゃいますね♪」
P「う、うん……」
――――――
P「……」
後輩「先輩?」
P「あ、うん……近所の公園とか……だったと思うよ」
後輩「やっぱりそのあたりなんですね!」
P「うん……いやぁ、お散歩は、健康的で、いいね」
後輩「どうしたんですか」
P「あ、いやなんでもないよ、ハハ」
後輩「そういえばその雑誌で……あまり夜眠れていないみたいなことも話していましたね……」
後輩「大丈夫なんでしょうか……?」
P「ああ、あったなそんなこと」
P「あれは……」
―――― 普段
まゆ「……」フラフラ
P「まゆ?大丈夫か?なんか顔色悪いぞ?」
まゆ「あ、すみません……最近ちょっと、夜眠れなくて……」
P「不眠症か……ちょっと病院とかに行く必要がありそうだな。熱とかは……」
まゆ「……くぅ」スピー
P「まゆ?」
まゆ「……」スヤスヤ
P「なんだ、良く寝てるじゃないか。このまま仮眠室まで運ぶか」
――
P「よいしょ、っと」
P「さ、俺は仕事に戻るか」
スタスタ
まゆ「Pさん!!」ガバッ
P「あれ!?起きたの!?早!?」
まゆ「あ、いえ……なんかPさんがいなくなってしまうような気がして……」
P「(どういうシステムだよ……)」
P「まあ、今は寝てろ、次のレッスンはキャンセルにしておくから……」
まゆ「はい……」
まゆ「……」スヤ
P「(本当にすぐ寝るのな)」
P「とりあえず俺は仕事に……」
スッ
まゆ「ふぁ」パチ
P「……(まさか)」
まゆ「Pさん……?」
P「(とりあえず俺の上着をかけてみよう)」
スッ
まゆ「……ふぁ」
まゆ「……」スヤァ
P「……」
スタスタ
P「……」
まゆ「……」スヤスヤ
P「(俺の上着を外すと)」
スッ
まゆ「……」スヤスヤ
P「(変化なし)」
P「(俺が離れると……)」
スタスタ
まゆ「Pさん……?」パチッ
P「すげぇ精度だな」
まゆ「?」
P「とりあえずこれやるから寝てろ」
まゆ「あ……Pさんの上着……♪」
スヤスヤ
P「(なんてことだ……)」
―――――
P「(あの後結局俺の上着を抱きしめて寝る事で不眠が解決したんだっけか)」
後輩「何か知ってるんですか?」
P「ああ、うん、不眠症はすぐ治ったってよ」
後輩「そうなんですか!何が原因だったんでしょうね?」
P「さ、さぁ……ストレスとかそういうアレじゃないかな……きっとアイドルも大変なんだろうし……」
後輩「そ、そうですね……」
後輩「そういえば、ボクままゆに何かプレゼントを贈ろうと思ってるんです!何がいいんでしょうかね?」
P「プレゼント?そういえば何かそんな話したような気が……」
後輩「おっ、本当ですか!?」
P「ああ、先日……」
―――― 普段
P「お、まゆ、何してるんだ?」
まゆ「プレゼントの整理ですよぉ♪」
ポイポイ
P「なんか容赦なく捨ててるな……」
まゆ「ファンの皆様からの気持ちは嬉しいんですけど……何でもかんでもとっておくと部屋がかさばるんです。
整理整頓の基本は断捨離。無駄なモノを部屋に入れない事からスタートするんです」
P「流石家事全般が得意なだけあるな……こっちの小箱は、なんだ?」
まゆ「これはおうちに持って帰るものです。たくさんでないですし、これくらいならかさばりませんね♪」
P「お?おいおい……ゴミが混ざってるぞ?ちゃんと区別しとけよ」
スッ
まゆ「ま、待ってください!」
ガシッ!!
P「え!?何!?何!?」
まゆ「それは先日Pさんからもらった飴玉の袋です!」
P「ゴミだよね!?」
まゆ「え……?家に飾りますけど……?」
P「なんで!?ねぇなんで!?」
まゆ「なんというか……この飴玉ひとつにも、大切な思い出が詰まってるんです。
まゆにとっては、かけがえのないものというか……」
P「そんなものまで大事にしてたら部屋が汚くなるんじゃ……」
まゆ「それは大丈夫です♪今度確認に来ますか?」
P「え?いや確認するほどでも」
まゆ「いえいえ、このままじゃまゆの気がすみません。今度是非まゆのお部屋を確認しにきてください。
お料理もごちそうしますから!」
P「え?よくわかんないけど……わかったよ。今度行くよ」
まゆ「約束ですよ♪」
―――――
P「気持ち……気持ちだけで十分嬉しいから、モノはいらないってさ……」
後輩「ええ?それじゃプレゼント送れないじゃないですか~」
P「あ、うん……でもあんまり送る意味もないっていうか……」
後輩「え?」
P「あ、いや……ほら、もっとこう、精神的なアレだよ……うん……」
後輩「はぁ……」
後輩「でもままゆって……前は読モで、今はアイドルで……」
後輩「あんまり親に甘えたりできないんじゃないでしょうか……」
P「ああ、それはあるかもな」
後輩「あのくらいだと、親に甘えたい年頃だと思うのに……甘えられないのって辛くないんですかね」
P「ああ、そういえばそんな話も聞いたような聞いてなかったような……」
後輩「え?そうなんですか?」
P「ああ、あれは確か……」
――――― 普段
P「よしよし……もう大丈夫か?」
ナデナデ
千枝「はい……ありがとうございます」グス
P「しかたない。千枝だってまだまだ子どもだもんな。寂しくなることくらいあるさ」
千枝「プロデューサーさんがいるから……安心してお仕事できますっ♪」ニコ
P「はは、それはよかった」
まゆ「……」
佐々木千枝(11)
http://i.imgur.com/GV8w9hE.jpgs
まゆ「Pさん」
P「まゆ、どうした?」
まゆ「まゆは今……猛烈な寂しさにより心がはじけてしまいそうなのですが……」
P「なんだって!?それは大変だ……!これからの仕事はしばらくキャンセルして、実家で休もう!」
まゆ「え?いや、そういうことではなく」
P「安心しろまゆ。仕事も確かに大切だが、本当に大切なのはお前だよ」
まゆ「……」キュンッ
P「だからとりあえず横になって……今日実家に帰れるように手配するから」
まゆ「あのぉ……別に実家に帰りたいわけではないんですけど」
P「あ、そうなの?じゃあどうすればいいんだ?とりあえずアイドル皆呼んで寂しくないように……」
まゆ「いえ……」
ギュ
P「はい?」
まゆ「こうして……Pさんとくっついていられれば♪」
P「お、おう……」
まゆ「あとは……」チラ
P「?」
まゆ「……」プク
P「なに?何か悪い事した?」
まゆ「……まゆは撫でてくれないんですかぁ?」
P「へ?」
まゆ「千枝ちゃんは撫でるのに……まゆは寂しくても撫でてくれないんですか?」
P「……もしかして、まゆ」
まゆ「……」ギク
P「撫でて欲しかったのか?」
まゆ「……」コクリ
P「……ぷっ」
まゆ「わ、笑う事ないじゃないですかぁ!」
P「いや、しっかりしてると思ってたが……可愛いところもあるんだな」
まゆ「……!」キュン
P「よしよし」
ナデナデ
まゆ「はふう……」トローン
P「(すごい蕩けた顔してる……)」
ナデナデ
まゆ「ふにゃあ……」
P「(猫キャラもありだな……)」
――――――――
P「……」
P「……」
P「(言えねぇよ!!!!)」
後輩「先輩?」
P「ああ……アレだよ……きっとほら……人並みに寂しいんじゃないの?」
後輩「……あの」
P「な、なんだい?」
後輩「先輩、本当にままゆと知り合いなんですか?」
P「ええ!?当たり前だろ!」
後輩「でもなんか回答が曖昧だし……なんというか普通で……しかも何か全体的に嘘っぽいというか」
P「(ギクギクゥーーッ!!)」
後輩「芸能関係ってのも嘘なんじゃ……」
P「ほ、本当だし!マジ話だし!!ほら、アレだよ!ままゆのサイン貰ってきてやるし!」
後輩「本当ですか!?」
P「そ、そったら信じるやろ!」
後輩「先輩!!口調がおかしくなってます!!」
―――― 数日後 事務所
まゆ「……サイン、ですかぁ?」
P「おう!まゆのサインが欲しい!」
まゆ「……わかりました、少々お待ちください」
スッ
P「お、おう……」
――― 数時間後
P「(まゆ遅いな……忘れて帰ったかな?)」
ガチャー!!
まゆ「できましたぁ!」
P「お、おう!ありがとう!……あれ?」
P「なんか、フカフカしてないか……?このサイン」
まゆ「ふふふ……それはただのサインじゃありませんよぉ」
P「……アッ!これは!サインが編み込んである!?紙なのに!?」
まゆ「色紙に刺繍は初めてだったもので……苦労しました」
P「しかもなんだ!?ものすごい綺麗なグラデーションが背景に!」
まゆ「これを使ったんです」
P「そ、それは『フェリシモ500色色鉛筆』!?」
まゆ「はい……これでまゆの微妙な心の機微を表現しました」
P「なんて最高傑作だ……ありがとう、まゆ、でも一つだけ問題があってな……」
まゆ「?」
P「これ後輩に渡す予定だったんだけど……」
まゆ「……えっ」
P「流石にこんな豪華なの渡すわけには……」
まゆ「……」
スッ
キュッキュ
まゆ「はいどうぞ」
P「(テキトォォーーーッ!!)」
P「(今そのへんの色紙適当につかんで適当な油性ペンで適当に書いたぞ!!)」
P「(どんだけ適当なの!?)」
まゆ「これくらいの方がいいんじゃないですかぁ?」
P「そ、そうだね……」
―――――― さらに数日後
P「こ、これがままゆのサインだよ」
スッ
後輩「ウワァァー!!!本物だァアーー!!」
P「わかるんだ!?」
後輩「当たり前じゃないですか!この投げやり感!このパッと仕上げた感じ!」
後輩「本物だぁぁーーー!!」
P「(まゆ……お前いっつもどんなサイン書いてるの……?ねぇ……)」
このあと後輩に滅茶苦茶感謝されて神と崇め奉られました。
おしまい。
■おまけ 強力な睡眠薬が必要だったワケ。
まゆ「コーヒーですよぉ」
P「ああ、ありがとう」カタカタ
まゆ「(ふふふ……その珈琲には薬局で処方してもらった睡眠導入剤が入っています)」
まゆ「(流石のPさんでもこれだけ眠い時に睡眠導入剤入りコーヒーを飲めば……!!)」
ゴクゴク
P「まゆの淹れてくれた珈琲はおいしいなぁ」
まゆ「ありがとうございます♪」
―― 数分後
P「ん……なんだか眠くなってきたな」ウツラ
まゆ「(きた!)」
P「エナドリエナドリっ……と」
カシュッ
ゴクゴク……
P「ふー……」
P「……」
P「ンホアアアアアアアアアアアア!!!!元気出てきたあああああああああああああ!!!」
まゆ「!?」
P「よっしゃあああああああ仕事がんあbるぞおおおあおおんごおごっごおごg!!!!」
まゆ「Pさ……Pさん!?」
P「うおああああああああああああ!!!!!!」バリバリバリバリ
まゆ「(これ……普通の睡眠薬くらいじゃビクともしないんじゃ……?)」
以上です。アイドルのイメージと現実ってかけ離れてることってありますよね。
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