イーリス城内 玉座の間
クロム「……さて、戦禍の復興もいよいよ大詰めといったところか」
クロム「倒壊した建物の修繕もだいぶ進んだし、残った屍兵も騎士団の見回りでほとんどいなくなった」
ルフレ「ええ。街並みも活気を取り戻しつつありますね」
ルフレ「ペレジアもあの一件以降、穏健派の者が国王に就いておとなしい国になりました」
クロム「ヴァルハルトとも国家間で条約を締結して、暴れられる心配もひとまずはないしな」
ルフレ「万事そつなく進んでいます。心配することは……」
バタン!
兵士「し、失礼いたします!」
クロム「ん? どうした。……というか扉はもう少し静かに開いてくれ」
兵士「す、すみません! しかしそれどころではなく……!」
兵士「配置中の見回り兵より、大陸南方の大門から謎の生物が大量に飛来しているとの伝達です!」
兵士「謎の生物は人間に張り付き、その人間をミイラのようにしてしまうというのです……!」
クロム「何……!? なぜそんなとんでもない生物が……!」
兵士「付近を見回り中だった兵士達は軒並みミイラ状態にされてしまい、生きて戻ったのは数人の兵士だけでした……クロム様、一体どうすれば……」
ルフレ「実際に私達が行って確かめましょう。クロムさん、いいですね?」
クロム「ああ、もちろんだ。急いだ方がよさそうだな、自警団を出動させるぞ!」
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~ 道中 ~
クロム「急ぐぞみんな! 目標は南方・異界の門! そこから湧いている謎の生物の駆逐任務にあたる!」
フレデリク「兵士の話では、その謎の生物の外見は『赤いクラゲ』のようなものだったそうです。心してかかってください」
フレデリク「そして、その生物は人間に張り付きミイラにしてしまう……」
ヴェイク「ヘッ、面白そうじゃねーか。全部俺様がブッ潰してやるぜ!」
ソワレ「どうだろうね。立ち向かおうとした兵士の一人が槍を突き刺そうとしたら、まるで歯が立たなかったそうだよ」
ソール「ええっ! そ、それじゃどうやって倒せば……」
ミリエル「魔法でも倒せないのですか? 物理攻撃が利かないのであれば、魔法ならあるいは……」
リズ「ううう、大丈夫かなぁ~……」
ルフレ「とにかく急ぎましょう! 付近の村にも被害が広がる前に……!」
一方その頃… 異界の門
変なヨロイ「………」
変なヨロイ「……どこだ、ここは」
変なヨロイ「確か、SA-Xがシークレットラボを破壊しているところまでは覚えて……」
変なヨロイ「……ダメだ。思い出せない」
変なヨロイ「とりあえず、進んでみよう」
一方その頃… 異界 B.S.L研究所
アダム『サムス! サムス! どこへ行ったんだ、返事をしてくれサムス!』
アダム『……バカな……研究所内のサムスの反応が消えてしまった……』
アダム『……しかし……』
アダム『……それと同時に、シークレットラボ内で飼育されていた無数のメトロイドも消えているようだが……』
アダム『どういうことだ? さらにはSA-Xの反応までが忽然と消えた……』
アダム『生体反応どころか物影まで消えている。隠れる場所などあるはずもないのだが……一体、これは……』
異界の門
屍兵『ァァァァァ……ァァ……』
変なヨロイ「…………」バシュッ バシュッ バシュッ
屍兵『グァァァァ……』
変なヨロイ「……さっきから、見れば見るほどかなり古い建築物ばかりだな」
変なヨロイ「今どき石垣の家など、誰が住むというんだ」
変なヨロイ「よほど文明の進化が遅い土地なのか……はたまた……」
変なヨロイ「しかもなんだ……さっきから襲い掛かってくる妙な死体どもは」
変なヨロイ「Xの擬態、ではないようだが」
一方その頃…
クロム「……見えてきたぞ! 異界の門だ!」
ヴェイク「で、例の赤いクラゲはどこにいやがんだ!?」
リズ「……みんな、あれ見て! あっちの集落の方!」
ソワレ「あれは……まずい、襲われている!」
フレデリク「倒せないまでも何とか食い止めるくらいはできるはずです、急ぎましょう!」
ルフレ「攻撃が利かない……くっ、どうすれば……!」
グレゴ「ぶっ叩いて痛がらせるくらいはできるんじゃねーかい? ま、百聞は一見にしかずさ」
リヒト「うわ、なんだか想像してたのより数倍キモチ悪い見た目のクラゲだなぁ……」
カラム「……頑張ろう……」
ティアモ「生物であれば必ず弱点はあるはずよ。なんとか色々試してみるしかないわね」
マリアベル「ああいう生理的に受け付けない生物は、早いとこなぶり殺しにしてさしあげますわ!」
ミリエル「新種の生命体……興味は尽きませんが、人に害を及ぼすのなら容赦はしません」
ドニ「おらの村の方にも飛んでいきそうだべな。悪いけどここで止まってもらうべ!」
~ 進撃準備 ~
・クロム ・ルフレ ・スミア
・リヒト ・リズ ・ドニ
・ティアモ ・ソール ・ソワレ
・ヴェイク ・フレデリク
クロム「……くそ、なんて数だ……うおおおおっ!」
ルフレ「クロムさん……あれ」
クロム「何だ? ……ん?」
(緑)変なヨロイ「くそ、これは……シークレットラボのメトロイドか! こんなところに流れ込んできてしまったとは……!」
(緑)変なヨロイ「だが、どうすれば……今の私にアイスビームは使えない……!」
クロム「一人で戦っている奴がいるようだが」
ルフレ「しかもあれは……何でしょう、腕から何やら魔法のようなものを発射しています」
クロム「とにかく、話しかけて協力を仰ぐぞ。俺が行ってくる」
クロム「フレデリク、リズ、ドニは南の群れを! スミア、ティアモ、ヴェイクは西の群れを頼む!」
クロム「ソール、ソワレ、リヒトは襲われている集落の救助に行ってくれ!」
クロム「……さて、それじゃまず俺とルフレであそこの変なヨロイに話しかけてくるぞ。一人で戦っているんじゃ危ないからな
」
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