チノ「ココアさんがギルガルドになりました…」 (27)

ココガルド「心配しすぎだよ~チノちゃん」

チノ「で、ですが…」

ココガルド「両手もちゃんとあるし、大丈夫だよ!」

チノ「眼が減ってるし脚も無いですよ…!」

ココガルド「平気平気♪」

ココガルド「スゥ~ってお化けみたいに浮いて移動できるよ~?」スィ~

チノ「大馬鹿者ですね、もう何も言いません」

ココガルド「えっへへ~」スィ~

カランコローン

チノ「いらっしゃいませ、ラビットハウスへようこそ」


一応分からない人の為に参考
http://i.imgur.com/AhfkypC.jpg
ちなみにココガルドは物理型です


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1408995859

リゼ「すまん、遅くなった!」

チノ「ああ、リゼさんでしたか」

チノ「おはようございます、電話頂いていたので大丈夫ですよ」

リゼ「すぐに用意してくる」

ココガルド「リゼちゃんおはよ~」スィ~

リゼ「おお、ココア…ココア!?」

ココガルド「えっへへ、訳あってギルガルドになっちゃったんだ~♪」

リゼ「そ、そうか…」

リゼ「ま、まあそんなこともあるよな(?)」

リゼ「とにかく制服着て来るよ」

ココガルド「いってらっしゃい~」


ココガルド「チノちゃん見て~?」スィ~

チノ「あ、その盾、お盆がわりになるんですね…」

チノ「便利です」

ココガルド「でしょでしょ~?」

ココガルド「でもブレードフォルムで動くのはちょっと怖いんだ~」スィ~

チノ「はぁ、何故しょう?」

ココガルド「ブレードフォルムの時はね、防御力が格段に落ちてるから些細なダメージが命取りなんだよ~!」

チノ「なるほど、よく分かりませんが怪我には気をつけてくださいね」

ココガルド「は~い♪」

客「すみませ~ん!」

ココガルド「は~い!ただいまお伺いいたしま~す!」スィ~

チノ「なんだか何時もよりキビキビ働きますね…」

リゼ「ふぅ~、待たせた」

チノ「あ、リゼさんいきなりすみません、これを窓際のお客さんにお願いします」

リゼ「任せろ!」

リゼ「そういえば今週だな、第二回ラビットハウスパン祭り」

ココガルド「前回が好評だったからね~!」

チノ「また忙しくなりますね」

リゼ「でも楽しいよな!わいわい賑わうのも!」

翁「隠れ家的なのが理想じゃが、あれも悪くないのぉ」

ココガルド「よーし!それじゃあ気合入れてチラシ配って来るよ!!」

チノ「その姿でですか?しばき倒しますよ」

ココガルド「うぇーん!!」スィ~!!!!

リゼ「私が行って来るよ!」

チノ「リゼさん、お願いします」

リゼ「ああ!」

リゼ「お、おーい!シャロー!」

シャロ「はゎっ!リゼ先輩!?」

シャロ「ど、どうしてここに!?」

リゼ「んー?シャロもチラシ配りか」

リゼ「実は私もなんだ♪」

シャロ「そんなんですか!」

シャロ「あ、またパン祭りですか?」

リゼ「ああ、今週の土曜日だ」

リゼ「今度はシャロも来れるか?」

シャロ「今週の土曜日…はい!行けます!」

リゼ「おう、是非来てくれ!私が焼くパンも出るんだぞ!」

シャロ「リ、リゼ先輩のッッッパイ…」ゴクリッ…

リゼ「パンな、そういえば聞いてくれよ、ココアがギルガルドになってさー」

シャロ「あはは、何ですかそれ」

シャロ(ギルガルド…って何だろう…?)

シャロ「帰ったら調べなきゃ…」

リゼ「ん?」

シャロ「いえ、こっちの話です!」

リゼ「ん、そっか」

リゼ「さて、仕事するか!」

シャロ「は、はい!」

客「すみませ~ん!」

ココガルド「はーい!」スィ~!

客「お会計おねがいしま~す!」

ココガルド「はい、ただいま~!」スィ~!

客「追加いいですか~?」

ココガルド「少々お待ちくださ~い!」スィ~!

チノ「ココアさん、私もいるんですから無理はしないでくださいね?」

ココガルド「大丈夫大丈夫~!」スィ~!

チノ「そのフォルムで動き回るのは危ないんじゃ無かったんですか?まったく…」

ココガルド「お待たせしました~!」

チノ「でも、ココアさん…楽しそうです…」

翁「ココアには、人間よりもギルガルドの方が向いていたのかもしれんな…」

チノ「何を言ってるのですかお爺ちゃん、許しませんよ」

カランコロン

チノ「いらっしゃいませ」

千夜「来ちゃった~」

千夜「こんにちは、チノちゃん」

チノ「千夜さん、今日はお店お休みですか?」

千夜「ええ、私はシフト休みなのよ~」

千夜「コーヒー一杯、頂けるかしら?」

チノ「はい、ありがとうございます」

チノ「ゆっくりして行ってください」

千夜「ありがと~」

ココガルド「あ、千夜ちゃ~ん!」

千夜「あら~?」

千夜「あら…」

千夜「あらあらあら~??」

ココガルド「見て見て千夜ちゃん♪」

ココガルド「朝起きたらギルガルドになってたんだよ~!」

千夜「まあ、ギルガルドに…」

チノ「悪徳がどれだけ積もってもこんな罰は受けませんよ」

ココガルド「どぅお?カッコイイでしょ~?」スィ~

千夜「ふむふむ…」

ココガルド「そ、そんなにまじまじ見られたら照れちゃうなぁ…///」

千夜「なるほどなるほど…」

チノ「な、何か分かったんですか!?」

千夜「ココアちゃんは素晴らしい能力を持っているわね…そんなふうに千夜ッチ出来るわ…」

ココガルド「おお!?」

チノ「いきなり何を…」

千夜「ちなみに一番いい感じなのはHPかしら…」

チノ「何の話ですか千夜さん」

千夜「なるほど…攻撃もいい感じね…」

ココガルド「何かすごいの来ちゃう予感!?」

千夜「防御も、負けず劣らずね…」

チノ「千夜さんそろそろ説明してください…」

千夜「特攻も同じようにいい感じね…」

千夜「あと特防もいい感じね…」

千夜「最高の力を持っているわ!」

千夜「そんな風に千夜ッチ出来たわ!」

ココガルド「やったー!千夜ちゃんありがとー!!」

千夜「でも素早さは全然駄目ね♪」

チノ「占いか何かですか?」

千夜「そうねぇ、手相を見たのよ…」

ココガルド「私理想個体だったよ!リゼちゃ~ん!」スィ~!!


ココガルド「リゼちゃんリゼちゃ~ん!」スィ~!!

リゼ「ははは、聞こえてたよココア」

リゼ「それに走ると危ないぞ」

ココガルド「だって嬉しいんだもん!」スィ~!!

ガッ

リゼ「あっ!」

ガチャーン!!

ジュワァァァァァァァッッ!!

ココガルド「ぐわあああああああああああああ!!!!」

ココガルド「熱湯だよぉぉおおお!!!」

チノ「ココアさん!?」

ココガルド「火傷したぁっ!!!」シュボッ

千夜「は、早く火傷直しを!!」

リゼ「え!?軟膏か!?」

ココガルド「うぅ…どんどんHPが減っていくよぉ…」

チノ「ココアさん!ココアさん!」ポロポロッ

千夜「駄目ね…近くフレンドリーショップは無いわ…!」

千夜「私、探して来る!」

リゼ「もしもし親父!?や、火傷直しってのあるか!?」

ココガルド「皆…ぁりがとぅ…」

チノ「喋らないでください!すぐに何とかします!」ポロポロッ

ココガルド「…ごめんね…ごめんね…」

チノ「いいですから…!」ポロポロッ

ココガルド「私が…走り回ったのが…」

チノ「大丈夫ですから…!」ポロポロッ

ココガルド「…」

チノ「ココアさん…」ポロポロッ

ココガルド「ぇへへ…チノちゃん…耳貸して…」

チノ「な…なん…ですか…?」ポロポロッ

ココガルド「チノ…ちゃん…あのね…」

チノ「今日はココアさんのお葬式に集まって頂きありがとうございます…」

チノ「ここでお経です…」

シャロ「時給良いのよね(如是。我聞。一時。仏住。王舎城。耆闍崛山中。与
大比丘衆万二千人倶。皆是阿羅漢。諸漏已
尽。無復煩悩。逮得己利。尽諸有結。心得自在。
其名曰。阿若?陳如。摩訶迦葉。優楼頻螺迦
葉。伽耶迦葉。那提迦葉。舎利弗。大目?連。摩
訶迦旃延。阿?楼駄。劫賓那。?梵波提。離婆
多。畢陵伽婆蹉。薄拘羅。摩訶拘?羅。難陀。孫
陀羅難陀。富楼那弥多羅尼子。須菩提。阿難。
羅?羅。如是衆所知識。大阿羅漢等。復有学
無学二千人。摩訶波闍波提比丘尼。与眷属
六千人倶。羅?羅母耶輸陀羅比丘尼。亦与
眷属倶。菩薩摩訶薩八万人。皆於阿耨多羅
三藐三菩提。不退転。皆得陀羅尼。楽説弁才。
転不退転法輪。供養無量。百千諸仏。於諸仏
所。植衆徳本。常為諸仏。之所称歎。以慈修身。
善入仏慧。通達大智。到於彼岸。名称普聞。無
量世界。能度無数。百千衆生。其名曰。文殊師
利菩薩。観世音菩薩。得大勢菩薩。常精進菩
薩。不休息菩薩。宝掌菩薩。薬王菩薩。勇施菩
薩。宝月菩薩。月光菩薩。満月菩薩。大力菩薩。
無量力菩薩。越三界菩薩。?陀婆羅菩薩。弥
勒菩薩。宝積菩薩。導師菩薩。如是等菩薩摩
訶薩。八万人倶。爾時釈提桓因。与其眷属。二
万天子倶。復有名月天子。普香天子。宝光天
子。四大天王。与其眷属。万天子倶。自在天子。
大自在天子。与其眷属。三万天子倶。娑婆世
界主。梵天王。尸棄大梵。光明大梵等。与其眷
属。万二千天子倶。有八龍王。難陀龍王。跋難
陀龍王。娑伽羅龍王。和脩吉龍王。徳叉迦龍
王。阿那婆達多龍王。摩那斯龍王。優鉢羅龍
王等。各与若干。百千眷属倶。有四緊那羅王。
法緊那羅王。妙法緊那羅王。大法緊那羅…)」

エピローグ

チノ「…」

チノ「…」

最近、溜息が増えました

チノ「…」

窓の外はこんなにも晴れ渡って

暖かい日の光が街を照らしているのに

チノ「…」

私の心は曇り空のまま

もう晴れることのない曇天です

チノ「ココアさん…」



チノ「ココアさん…」ポロポロッ

ココガルド「ぇへへ…チノちゃん…耳貸して…」

チノ「な…なん…ですか…?」ポロポロッ

ココガルド「チノ…ちゃん…あのね…」



ココガルド『私、ゴーストタイプなんだけど、死ぬと思う?』

ココガルド『成仏じゃあるまいしw』

チノ「…」

そう言ってココアさん、もといココガルドさんは息を引き取りました

享年15歳でした

~おわり~

早朝にこんな鬱話に付き合って頂きありがとうございました
また会いましょう

一人はみんなの心のぴょんぴょんの為に
みんなは一人の心のぴょんぴょんの為に

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