犬女「私はダリア。競馬好きな主人がつけてくれた」
ダリア「そんな主人もずいぶん前にいなくなった」
ダリア「今の主人は、その息子。男という」
ダリア「私は今の主人が大好きだ///」
ダリア「けど、私は今日、大好きな主人を置いて、遠くへ来てしまった…」
ダリア「…大好きな主人に…会えない」ポロポロ
って、感じで逝きます。
また、固有名詞がでますので、ご了承下さい。
ダリア「ここは、どこだろう…」
ダリア「主人に会いたい」
「そんなに会いたいかね?」
ダリア「だ、誰だ!?」
「私は、神様だ」
ダリア「神様?…旨いのか?」
神様「食べ物じゃないよ?」
神様「それよりも、男に会いたくないのかね?」
ダリア「会えるのか!?」パタパタ
神様「尻尾振らないで、埃が舞うから…」
ダリア「会いたい!主人に会わせてくれ!」
神様「いいよ、君を下界に戻してあげよう」
ダリア「ありがとう!神様!」
神様「けど、いいかい?そのままの犬の姿ではないよ」
ダリア「それじゃ、主人に分からないじゃないか!」
神様「これも、条件のひとつだよ。男が君だと分からなければ、ここに、帰ってきてもらうよ」
ダリア「大丈夫だ!主人は私だとすぐに分かる!」パタパタ
神様「…だろうね」ボソ
ダリア「?」
神様「最後の条件だよ。君は、どんなことがあっても、男と結ばれたらダメだよ」
ダリア「?私は犬だ!主人はニンゲンだ!結ばれっこないぞ!」
神様「けど、好きなのだろう?」
ダリア「そ、そんな事ない///」パタパタ
神様「いいかい、結ばれたらダメだよ」
神様「さぁ、目を閉じて」
神様「次に目を開けたら、君は生まれ変わっている」
神様「これからの時間。大切にするんだよ」
男「僕の名前は幸。幸と書いてみゆきと読む」
男「競馬好きの親父がつけてくれた」
男「そんな、親父も3年前に他界した」
男「一軒家には、僕と、母と、ペットのシベリアンハスキー」
男「母も仕送りはしてくれるけど家には寄りつかなくなった」
男「家には僕と、シベリアンハスキーのダリアだけになった」
男「ダリアはとても、賢い犬だった」
男「ダリアは僕の言葉を理解していた」
男「家には、僕ひとりだったけど、ダリアがいてくれた」
男「ダリアはいつも一緒にいてくれた」
男「親父が亡くなった時も」
男「母が家を出ていった時も」
男「あと、小さい頃から一緒だった幼馴染みの幼にフラれた時も」
男「いつも、隣にいてくれた」
男「そんな、ダリアが昨日、交通事故にあった」
男「…手遅れだった」
男「公園を散歩中の事だった」
男「公園から飛び出した、幼児を庇って車に轢かれた」
男「一瞬の事で、僕はなにもできなかった」
男「僕は、ひとりぼっちになった」
男「そんな、淋しい僕の日々が始まる」
ーーー
ーー
ー
男「いやな朝だな」
男「僕の家って、こんなに広かったかな?」ポツーン
男「やばい、泣きそう」
男「早く、学校に行こう」
男「…因みに、僕は高2だ」
男「あぁ、学校に行けば幼に会うんだよなぁ」
男「同じクラスだもんなぁ」
男「中学の頃に付き合いはじめて、1か月前にフラれた」
男「先輩に告白されて、そのままOK したらしい」
男「憂鬱だ」
ー学校
男「うぃ~す」
友「おい、大丈夫か?顔色悪いぞ」
男「こいつは友。俺の少ない友人の一人だ」
友「今、誰に言った?」
男「…分からん、しかし、やらねばならんかった!」
友「意外と、大丈夫なのか?」
友「それより、ダリアちゃんかわいそうにな」
男「うっ!そこに触れるなよぉ」
友「す、すまん!なんか、幼にフラれた時よりも、凄い落ち込みだな」
男「お前は、僕に止めを刺す気か?」
友「」
教師「席につけぇ!」
友「やべ、また後な!」アセアセ
男「おぉう、コーヒー奢れよ」スタスタ
幼「お、おはよう」
男「…おはよう」
幼「ダリアちゃん、残念だったね」
男「…」
幼「ちょっと、返事ぐらいしてよ」
男「…話したくない」
幼「そ、そうだよね、無神経だったね」
男「…そうだね」
幼「けど、心配なんだよ、男のこと」
男「やめてくれよ、傷を抉るつもりか?」
幼「そ、そんなつもりは…」
男「もぅ、話しかけないでくれますか?」
幼「ご、ごめん」
男「謝るなよ…余計惨めだ」
男(それから、幼は俯いてしまった)
男(なんのつもりなんだ、こいつは)
男(自分から、あんな別れかたしといて、なにが心配だよ!)
男(そのまま、気付いたらお昼になっていた)
友「おぉい、男!」
男「友か、どうした?」
友「今日は、中庭で弁当食べようぜ」
男「…そうだなぁ、そうしようか!」
友「なら、行こう!場所がなくなる!」
ー中庭
男(…最悪)
友「す、すまん、教室に帰ろう」
男(中庭には、幼と先輩が仲良く弁当を食べていた)
男(しかも、幼の手作り)
男(…僕は、幼の手作り弁当なんてもらったことなんかない…)
男(なんだろう、この締め付けられる感じは…)
男(その日は、それからのことは覚えていない)
男(無事に家に着いた)
男(人間、なんとかなるもんだな)
男(帰り際、幼がなにか言ってきたが、覚えてるはずない)
男(僕にとって、もぅ、どうでもいいことだ)
男(こんな時、ダリアがいてくれたらな…)
男(そんな事を考えながら、玄関を開けた)
男「!」
男(家の中に、誰かの気配がする!)
男「…泥棒」
男(僕は、自分の呟いた言葉に恐くなった)
男(リビングに行くと、見知らぬ女性がいた)
男(女性なのは、分かるが)
男(頭とお尻についてるのは、耳に尻尾?)
男(しかも、ダリアと同じ、シベリアンハスキーの耳と尻尾だ)
男(女性がこちらを振り返った)
犬女「ご主人!」
男「へ?ご主人?」
男「確かに、今は、この家の主のようだけど…」
犬女「違う!間違えた!主人!」
犬女「私だ!分からないのか、主人!」
男(その犬のような女性は尻尾を振りながら、僕を見詰めている)
男「!その目!」
男(ダリアはオッドアイだ)
男(左目が赤みがかった茶色で)
男(右目が青みがかった白色)
男(この女性は、同じ目をしていた)
男(なにより、ひとつひとつの仕草が、ダリアそっくりだった)
男「…ダリア」
犬女「!!」
男「ダリアだな!」
ダリア「そうだ!私はダリアだ!主人はやっぱり分かってくれた!」パタパタ
男(僕は、ダリアを抱き締めていた)
ダリア「主人…///」フリフリ
男(あれ?抱き締めてるつもりが、抱き締められてる?)
男「ち、ちよっと、ダリア、おろして!」
ダリア「主人?…小さくなった?」
男「違う!ダリアが大きくなったんだ!」
男(確かに大きくなった。スレンダーな体型。モデルのようだ///)
男「…綺麗だ」
ダリア「な、なにを言っているんだ、主人///」パタパタ
男(あの喜びようはダリアだ)
男(表情はあまり、変化ないが尻尾で感情が分かる)
男「ダリア、良く顔を見せてくれないか?」
ダリア「主人?」
男「あぁ、ダリアだ。…お帰り、ダリア」
ダリア「ただいま」パタパタ
男「けど、なにが起こったんだ?」
ダリア「神様というのが、生き返らせてくれた」
男「か、神様!?」
ダリア「神様。色々約束をして生き返らせてくれた」
男「約束?」
ダリア「うん、約束。主人が私に気付かないとダメとか」
男「…他には?」
男(色々、気を付けた方がよいかも)
ダリア「忘れた!」
男「だ、ダリア?」
ダリア「だって、主人に会えて、嬉しくて…」シュン
男(耳が倒れてる。怒られた時のように…)
男「まぁ、ゆっくり思い出していこう。…僕は、ダリアが帰って来てくれて、嬉しくよ」ニコリ
ダリア「主人///」キュン
男「どうした、ダリア?」
ダリア「主人の事を考えると、おなかがきゅ~ってなるんだ」
男「おなか?」
ダリア「うん、苦しいけど、苦しくない。そんな感じ」プルプル
ダリア「おなかの事考えてたら…」シュル
男「お、おい!ダリア!」
ダリア「どうした、主人?」
男「いきなり、服を脱ぐな///」
ダリア「服が邪魔で、おしっ…」
男「わぁ!それ以上言うな!」
男「こっちに来い!」グイ
ダリア「何処に行く?私のトイレは、そっちじゃない」
男「今から、こっちを使うんだ!」
ダリア「主人と同じ所か!」フリフリ
男「使い方を教えないとだな」
男(しかし、どうやる?…一緒に入る…か?)ゴクリ
ダリア「使い方なら、分かるぞ!」エッヘン
男「え?」
ダリア「犬のねっとわーくを舐めないでもらおう!」ドヤァ
ダリア「この前、散歩友達のティーケイに聞いてて良かった!」
ダリア「…ふぅ。ニンゲンのカラダも大変だな」
ダリア「確か、この後は、このボタンを…」
ダリア「ひゃあぁ~!」
ダリア「し、主人!み、水が襲ってきた!」
ダリア「冷たい!」どんがらがっしゃん!
男「やっぱなぁ、こうなるよなぁ」
男「後で、掃除だなぁ」
男「今、入ったら、流石にマズイよなぁ」
ダリア『主人!助けて!』
ダリア『あ、止まった!』
ダリア「どうだ、主人!ひとりで、できだぞ!」
男「…ほい、雑巾」
男「一緒に掃除な」
ダリア「…はい」ミミフセ
男「ゆっくり、覚えていこうな」ニコ
ダリア「分かった!」ミミピン
男「さて、掃除はこの辺でいいかな」
ダリア「ごめんなさい、主人。けど、次はだいじょ…」
くぅ~
ダリア「…///」ミミペタ
男(表情に変化はないけど、耳が。可愛いなぁ)
男「そろそろ、晩御飯にしようか」
ダリア「!」フリフリ
男「何を食べたい?」
ダリア「いつものカリカリしたので大丈夫だぞ」
男「いやいや、流石にね。…食べてみるか?」
ダリア「食べる!」
男「その前に、手を洗おう!」
ダリア「分かった!」
男(本当に食べるのかな、ドックフード)
ダリア「カリカリ♪カリカリ♪」フリフリ
男(尻尾振りながら、待ってる)
男(可愛いなぁ)
男「ほい!取り合えず1個!」
ダリア「カリカリ!」
ダリア「…美味しくない」ミミペタ
男「やっぱりなぁ」
ダリア「主人どうしよう!ご飯が食べれない!」
男「大丈夫だよ、これからは僕と一緒のを食べよう」
ダリア「主人と一緒!」
ダリア「一緒に食べていいのか!」パタパタ
男「もちろん!ダリアも人間だからね」
ダリア「~♪」パタパタ
男(余程、嬉しいんだなぁ。クルクル踊ってる)
男(さてと、何を作るかなぁ)
ダリア「あっ!魔法の箱だな!中から色んな食べ物が出る!」
男「ん?冷蔵庫の事か?」
ダリア「冷蔵庫というのか!」
男「トイレの事は知ってても、冷蔵庫は知らないのか?」
ダリア「残念ながら、犬のねっとわーくは完全ではないのだ」ミミシュン
男「色々、大変なんだな、犬の社会も」ナデナデ
ダリア「///」パタパタ
男「う~ん。材料がないから、スーパーに買いに行こうかな」
ダリア「スーパー!散歩だ!散歩だ!」
男「え?ダリアも来るの?」
ダリア「私はダメなのか?」ミミペタ
男「いや、その格好ってか、耳と尻尾が出てるし…」
ダリア「大丈夫だ!こすぷれと言うことにすれば、問題ない!」
男「…何処で覚えた?」
ダリア「主人のベットの下にある本だ」
男「おまえ、なんちゅうもんを!」
ダリア「何を今更恥ずかしがってるのだ?」
男「え?」
ダリア「何度も私の前で、その、励んでいたではないか///」フリフリ
男「」
ダリア「あの時は分からなかったが、今なら分かる。主人…」
男「さぁ!買い物へ行こうかなぁ!」スタスタ
ダリア「あ!主人ひどい!置いて行かないでくれ!」
男(取り合えず、ダリアには、僕の帽子を被せた)
男(下はジーンズだが、まぁ、コスプレと思われても大丈夫だろう)
男(なにより、可愛い!)
男(可愛いは正義だ!)
ダリア(主人と手を繋いだ!)
ダリア(今までは、リードだったけど、今は手を繋げる)
ダリア(手を繋ぐだけで、こんなに幸せになれるなんて)
ダリア(ニンゲンになれて良かった!)
「いいかい、結ばれたらダメだよ」
ダリア(私の頭の中で声がこだまする)
ダリア(幸せな気持ちが小さくなる)
男「どうした?」
ダリア「な、なんでもない!」
ダリア(今は買い物に集中しよう!)
男「そうか?所で、なにか食べたいものある?」
ダリア「ちゃーはん!」パタパタ
男「尻尾振らない」
男「あの炒飯?」
ダリア「そうだ!あのちゃーはんが食べたい!」シッポギュ
男「なら、卵とミンチ肉だなぁ」
男「さぁて、我が家に帰宅!」
ダリア「帰宅ー!」
男「手洗い、うがい終了!」
ダリア「終了!」
男「では、我が家特製炒飯を作ります!」
ダリア「ます!」
男「まずは、中華鍋を温めます!」
ダリア「ます!」フリフリ
男「その間に、ご飯と卵を先にまぜる!」
ダリア「まぜるのは、任せてくれ!」ミミピン
男「では、任せます!」
ダリア「任される!」
男「では、温まった中華鍋に、お肉屋さんから、頂いた、脂身を投入!」
男「ある程度、脂が出たら、脂身を回収!」
男「代わりにミンチ肉を投入!」
男「色が変わってきたら、いよいよご飯を投入!」
ダリア「主人、パス!」
男「既に卵とご飯が絡んで、卵ご飯になってるので、後は炒めたら…」
ダリア「炒めたら?」
男「完成!」
ダリア「完成!」
男「お皿を取ってくれる?」
ダリア「分かった!」
男「お味噌汁はインスタントだけど、勘弁な」
ダリア「大丈夫だ!はやく食べよう!」
「「いただきます!」」
ダリア「美味しい!」
男「それは良かった!」
男「犬の時からこれが好きだよな」
ダリア「うん!主人が横から食べさせてくれて、美味しかったんだ!」
ダリア「だから、初めて一緒に食べるなら、これがよかった!」
男「ありがとう、なんか照れるな」
男「お皿洗ってしまうから、ダリアはテレビでも見ててよ」
ダリア「テレビ!」ミミピン
男(ダリアは昔からテレビが大好きだった)
男(今も、テレビの前に座りザッピングをしている)
男「何処でリモコンの操作を覚えたのやら」クスクス
ダリア「なんか言ったか、主人?」
男「んにゃ、なんも」
ダリア「?」
男(家で誰かと話す。こんな幸せな事はないな…)
男(ダリアが帰って来てくれて、良かった)
ありがとう
男「さて…と」
ダリア「!」ミミピン
男「お風呂の用意をするかな」
ダリア「主人!」ポーン
男「うわ!飛んできた!」ダキ
ダリア「お風呂か!お風呂なのか!?」
男「そうだよ、やっぱりお風呂は好きなんだなぁ」
ダリア「大好きだ!」パタパタ
ダリア「さぁ、入るぞ!主人!」
男「え?」
ダリア「え?」
かぽーん
ダリア「~♪♪」パシャパシャ
男(あれ?)
男(いつの間にか、ダリアと一緒にお風呂にいるぞ)
ダリア「~♪」
男(ダリアは楽しそうだ)
男(…よく見ると、スタイルいいなぁ)
男(いかん!起きたらいかんモノが!)
ダリア「そうだ、主人!背中を洗わせてくれ!」
男「ひゃい!?」
ダリア「せっかくニンゲンになれたんだ!」
ダリア「今までは洗ってもらっていたからな」
ダリア「これからは、私も主人の背中を洗えるぞ!」ミミピン
男「わぁ!立つな立つな!」
男「色々見えてるから!」ワタワタ
ダリア「主人?」
男「わ、分かった!分かったから近い近い!」
ダリア「さぁ!主人、用意はいいか?」
ごしごし
ダリア「どうだ、主人?」
男「ん、気持ち良いよ」
ダリア「そうか!良かった!」
ダリア「…主人」ギュ
男「だ、ダリアさん!背中にふたつとぽっちがあたってるんですけど?」
ダリア「…帰ってこれて良かった」
男「ダリア?」
ダリア「もぅ、会えないと思っていた」ポロポロ
ダリア「私だとすぐに気付いてくれた」
ダリア「こんな姿の私を受け入れてくれた」
ダリア「信じていたけど」
ダリア「不安だったんだ」
ダリア「私は、主人に会えてよかった」
ダリア「しゅじ…んむぁ」
男「ごめん、我慢できなかった」
ダリア「主人///」
ダリア「主人、もう一度///」
ダリア「…ん、…んむ、ちゅむ…ぷはぁ」
ダリア「主人///」
ダリア「…好きだ」
ダリア「大好きだ!」
ダリア「主人の事を考えると、胸がきゅんってなるんだ」
ダリア「触ってみてくれ」
ダリア「…ん、ふぁ…!」
ダリア「ふ、不思議な気持ちだ、触られただけなのに、気持ちが昂る」
ダリア「主人、もっと触ってくれないか///」
ダリア「あぁ、主人!」
ダリア(主人が、…ほしい!)
『結ばれたらダメだよ』
ダリア「!」
男「もぅ、我慢が。い、いくよダリア?」
ダリア「…!だ、ダメだ!主人!」
男「い、いまさら!」グイ
ダリア「や、やめてくれ!」ガタガタ
男「!」
男(震えてる!)
男(ぼ、僕はなんて顔を…!)
ガン!
ダリア「し、主人、自分の顔を殴って…」
男「ごめん!もう、あがるよ」
ダリア「し、主人!」
男「僕はなんて事を…」
男(自己嫌悪)
男(確かに、ダリアは好きだけど、相手は犬…じゃなくなったけど)
男(家族なのに、なんて事を!)
男(慌てて部屋に戻ってきたけど、ダリアはどこにいるのかな?)
男(…ダリア)
男(誤魔化すのはやめよう)
男(僕は、ダリアが好きだ!)
男(この気持ちはもう、偽らない!)
男(けど、あの震え方は?)
ダリア「主人」ミミペタ
ダリア「あの声は…なんだろう」
ダリア「いや、関係ない!」
ダリア「私は主人が大好きだ!」
ダリア「この身がどうなろうと、主人と結ばれるぞ!」
ダリア「主人///」
こんこん
男「ダリア?」
ダリア「入るぞ」
男「は、はだか!?」
男(それに、太股に光るものが…)ゴクリ
ダリア「…主人の気持ちが知りたい」
男「…気持ち?」
ダリア「私は主人が、…男が好きだ!」
男「僕は…ダリアが好きだ!」
男「さっきみたいに止めれないよ」
ダリア「…男、私に初めての痛みを…下さい」
男「ダリア」
ダリア「んむ…ちゅぷぁ」
ダリア「…もう、こんなに///」
ダリア「私に任せてくれ」
ダリア「ちゅ…ちゅぶ、ぷぁ///」
ダリア「じゅぶ!じゅぷ!ぶぷ!」
ダリア「ふふ、そんな顔するんだな///」
ダリア「私も、もう…欲しいんだ」
ダリア「男を…私のなかに…」
ダリア「…ん!…!!」
ダリア「…うん!痛い…けど、ん!なぜ…か、ふぁ!」
ダリア「幸せだ///」フリフリ
ダリア「はぁ…ん!…んぁ!んん*」
ダリア「はぁん!…んん!…ち、ちゅうしてぇ*」
ダリア「ちゅぷぁ!んむ!むちゅ*」
ダリア「も、う!…ダメ!」
ダリア「イ、イク!イクぅ~!」
ダリア「!!!」
ダリア「ふぁぁ~!」
ダリア「お、おとこぉ、私は、幸せだ///」
ダリア「…愛しているぞ」
ダリア「…これで、私は消えても満足だ」
ダリア「…ウソだ!私はこれからも、主人と、男ともっと一緒にいたい!」
ダリア「もっと、愛しあいたい!」
『…りあ』
『ダリア』
ダリア「誰だ?」
「私は女神です」
ダリア「女神?美味しいのか?」
女神「ある意味、美味しいですよ」クスクス
女神「あまり、時間がないので、本題に入るわよ」
女神「ダリアちゃん!」
女神「これからも、どんどん男君と結ばれなさい!」
ダリア「え?」
女神「私は愛を司る神です」
女神「まったく、神ったら愛は私の管轄なのに…」ブツブツ
女神「あぁ、話がズレました」
女神「これからは、何も心配せず、愛を謳歌しなさい!」
女神「愛こそ正義よ!」
ダリア「なら、これからも男といられるのか!?」
女神「そうよ!頑張って、愛に生きてね!」ウィンク
ダリア「ありがとう!」
男「うわ!びっくりした!」
ダリア「すまん!起こした!」
男「急にどうした?」
ダリア「なんでもない!」ギュウ
男「ダリア?」
ダリア「…愛してるよ、男!」
男「僕も、愛してるよ。ダリア」
ダリア編
おわり
続いてもいいもんかな?
レスありがとうございます!
もうひとつ、やってるんですが、そちらがどうも、煮詰まってまして…。
こちらは、そうならないようにします!
「私の名前はアレ。ポメラニアンです」
アレ「私の名前は、同居人の友人の父がつけた。確か、競馬が好きな方」
アレ「競馬に因んだ名前です」
アレ「私の同居人は幼という人間」
アレ「私の主人ではありません!」
アレ「幼は同居人!あ、でも幼母はご飯をくれるので、好きです」
アレ「私の本当の主人は男さん!」
アレ「あの方の匂いを嗅ぐだけで、クラクラします///」
アレ「幼は嫌い!」
アレ「私の男さんを独り占めするから!」
アレ「でも、男さんが毎日、部屋に来てくれるから、幼に少しは感謝してました」
アレ「けど、ここ最近、男さんが来てくれません」
アレ「男さん成分が足らなくなってます!」
アレ「この匂い!」
アレ「気持ち悪いです!」
アレ「幼がある日、とんでもない匂いを付けて帰ってきました」
アレ「あぁ、男さん成分が一気に消えてしまった!」
アレ「なんて事をしやがりますか!このアマ!」
アレ「けど、あの匂いをつけるようになって」
アレ「幼は元気がありません」
アレ「部屋で笑う事がなくなりました」
アレ「男さんとでんわをしていた頃は、羨ましいぐらいに笑っていたのに…」
アレ「最近でも、誰かと話してるようですが、すぐに悲しい顔をします」
アレ「少し、心配です」
アレ「今日は、ツラい事がありました」
アレ「私の親友であり、ライバルでもある、ダリアが天国に逝きました」
アレ「男さんは泣いていました」
アレ「あぁ!なんで私は犬なのですか!」
アレ「愛する方が泣いてるのに、側で鳴く事しかできないなんて!」
アレ「私は男さんの側にいた」
アレ「あの時ほど、男さんの悲痛な顔を見たことがない」
アレ「ダリアが羨ましかった」
アレ「あそこまで、大切にされて」
アレ「私も…男さんに…」
アレ「私の同居人も悲しかったのか、一晩中泣いていました」
アレ「なにか、呟いていましたが、よく聞き取れません」
アレ「ひとつの命が終わるということは、ここまで影響をあたえる」
アレ「…ダリア。貴方は幸せだったの?」
アレ「ある日の散歩中」
アレ「私は男さんを見つけた」
アレ「とても嬉しそうな笑顔だった」
アレ「匂いですぐに分かった。あの隣の人間の女は…」
アレ「…ダリアだと」
アレ「なぜ人間に!?」
アレ「聞くためにダリアを追いかけようとした!」
アレ「けど、同居人に抱きかかえられてしまった」
アレ「そのまま家に帰ってしまった」
アレ「…ほんと、邪魔しかしやがらないですね、このアマは!」
アレ「ダリアはどうやって生き返ったのでしょうか」
アレ「…羨ましい…」
アレ「私も、男さんの傍に…」
アレ「男さん男さん男さん男さん男さん男さん男さん…」
女神「なにやら、物凄い執念を感じて登場!」
アレ「だ、誰!?」
女神「私は愛を司る女神」
アレ「女神様!」
女神「ダリアちゃんの所からの帰りだけど、貴方、とんでもない執念の持ち主ね」
アレ「女神様!御願いがあります!」
女神「勿論、OKよぉ」
アレ「え?」
女神「私の権限で、貴方を人間にしてあげます!」
アレ「ほんとうに!?」パァ
女神「ただし!」
女神「愛を謳歌すること!」
アレ「はい!」
女神「では、目を閉じて…」
「さぁ、これからの人生謳歌しなさい」
「これからは、愛する人と過ごすのもよし」
「ライバルと愛のかけて競うのもよし」
「頑張ってねぇ~」
ダリア「zzz」ミミピン
ダリア「!」ガバ
ダリア「男、男!」ユサユサ
男「…うぅん。ふぁぁ…どうした、ダリア?」
ダリア「なにか…来る!」ミガマエ
男「へ?」
ガシャーン!
男「うわっ!」
ダリア「男!」ガバ
ダリア「この匂い!」クンクン
「ついに、来ましたよ!」ジャーン
ダリア「アレ!」ウゥゥ!
男「え!アレ?」
男(…確かに、あの耳と尻尾はポメラニアンだ)
男(けど、どう見ても人間の女性だ。頭の耳と尻尾意外だけど)
男(しかも、あの服。見覚えが…)
男(…幼の服だ…)
アレ「私も人間になれました!」ポイン
ダリア「…」ウゥゥ!
男「…アレ?」
男(…む、胸が…デカい///)
ダリア「…男!」ツネ!
男「いた!」
アレ「…いきなり、イチャイチャするんじゃねーですよ」プルン
男(…動く度に揺れてる)
男(背は小さいのに、胸、お尻が…///)
ダリア「なぜ、お前がここにいる!」
アレ「私も女神様に、人間にしてもらったんです!」
ダリア「なんだと!?」
男「…女神様?神様じゃなくて?」
アレ「はい!そうです!」
ダリア「女神なら、私も会ったぞ!」
ダリア「そして、助けてもらった!」
男「ダリア、どういうこと?」
ダリア「…男と結ばれたら、ダメだったんだ」
男「ダリア!」
男「そんな、大切な事をなんで!」ギュウ
ダリア「ごめんなさい」ミミペタ
男「けど、無事で良かった!」
アレ(私の存在、忘れられてる)
アレ(それに、男さんからは、ダリアの匂いが…)
アレ(ダリアからは、男さんの匂いが…)
アレ(もしかして、二人は既に…)
アレ「男さん、もしかして、お二人は…」
男「いやぁ…」
ダリア「結ばれたぞ」フリフリ
アレ「…!」
男「ちょ、ダリア///」
アレ「むむむ!」
ダリア「そういうことだ。だから、おまえは帰れ」
アレ「帰れる訳ないでしょ!?」
ダリア「帰れ!」ウゥゥ!
アレ「イヤ!」ウゥゥ!
ごん!ごん!
二人「いたい!」
ダリア「男?」
アレ「男さん?」
男「喧嘩両成敗!」
男「取り合えず、アレが入ってきた窓をどうにかしないとね」
二人「はい」シュン
男(取り合えず、段ボールで応急処置)
男(深夜に労働するとはね)
ダリア「男、これで大丈夫なのか?」
男「そうだね、明日、硝子屋さんに連絡だね」
アレ「ごめんなさい」
男「今度はちゃんと、玄関から入ってね」
アレ「はい」シュン
男「アレはいいこだね」ナデナデ
アレ「///」フリフリ
ダリア「…」ミミシュン
男(アレはダリアと違って表情が豊かだ)
男(違いは、本人の性格だろうか)
男「取り合えず、汗かいたから、シャワーでも…」
ダリア「!」ミミピン
アレ「!」ミミピン
カポーン!
男(あれ?)
ダリア「~♪」
アレ「♪♪」
男(いつの間にか、三人でお風呂に入ってる)
男(この二人は犬の頃から、お風呂が大好きだったなぁ)
アレ「いいお湯です」プカァ
男(…胸がぷかぷかしてる///)
男(いかん!また、反応したらいかんモノが…!)
アレ「…男さん?」
男「な、なんでしょう!?」
アレ「男さんから…牡の匂いがします」ボソ
男「な、なんの事かな!?」アセアセ
アレ「隠してもダメですよ」
アレ「ほら、今の男さんならお分かりでしょう?」
アレ「私から、牝の匂いがしているのが…」プルン
男「あ…」クラァ
ダリア「私もだ!」
男「だ、ダリア?」
アレ「ダリア、貴方も?」
ダリア「当然だ!」
アレ「でしょうね」
アレ「この匂いは…耐えれません!」ハァハァ
ダリア「同感だ!」
男「あ、あの、お二人さん…?」
男「物凄く、目が怖いです…よ?」
ダリア「大丈夫だ!私は二回目だから!」
アレ「私は、初めてですので、や、優しく…してくださいね///」タプーン
男「…」プチン
ルパンダイブ!
二人「「いや~ん!」」
男「…」
ちゅんちゅん
男「…朝だな」
男「んで、両隣には」クル
男「左側にダリア」
男「右側にアレ」
男「…幸せそうに寝ている」
男「…多分。いや、確実に僕も今、幸せを感じている」
男「二人とも、ありがとう」ナデナデ
ダリア「感謝するのは、私だ」
男「起きてたのか?」
アレ「私もです」
男「アレも」
アレ「こんな、私でも受け入れてくれました」
ダリア「男、大事な話がある」
アレ「私からもです」
男「ど、どうした二人とも?」
ダリア「私は男を愛している」
アレ「私も男さんを愛してます」
男「…」
ダリア「私達を」
アレ「貴方の」
二人「「お嫁さんにして下さい!」」
男「二人とも、ありがとう」
男「こういうのは、僕から言いたかったんだけど…」
男「ダリア」
ダリア「はい!」ミミピン
男「アレ」
アレ「はい!」ミミピン
男「僕のお嫁さんになって下さい!」
ダリア「もちろんだ!愛してる!」パタパタ
アレ「嬉しいです!男さん!」ポイーン
男「おいで、二人とも」
ダリア「男!」ダキ
アレ「男さん!」ダキ
男「これからもよろしくね」
アレ編
おわり
幼編って、あった方がいいのかな?
「私の名前は幼」
幼「私は今、自分に起きたことが理解できないでいる」
幼「私の姿見」
幼「そこに映ってるのは」
幼「これは、猫の耳に尻尾?」
幼「小一時間ほど、姿見を眺め」
幼「耳と尻尾からどの種類か調べたら」
幼「バーマンというらしい」
幼「…好奇心旺盛」
幼「なんか、悪意を感じるチョイス」
幼「取り合えず、今までのことを思い出してみよう」
幼「思い出すのは、いいけど、その為には男の事を考えないと…」
幼「男…」シュン
幼「男は私の幼馴染みで…元カレ」
幼「中学の頃、告白されて付き合うようになった」
幼「因みに、私の小さい頃の夢は、男のお嫁さんになること///」
幼「けど、私は男を…裏切った」
幼「高校に入っても、男は変わらず私の隣にいてくれた」
幼「それが当たり前になっていた」
幼「そんな時、密かに憧れていた、先輩に告白された」
幼「私はOKした」
幼「別れを告げると、男は泣くでもなく、怒るでもなく」
「そうか。…分かった」
幼「と、淡々としていた」
幼「私は、男と別れても、今までの、幼馴染みとしての関係に戻るだけ…」
幼「そう考えていた」
幼「当然の事ながら、今までの関係に戻れる事なんかなくて…」
幼「男は私を避けるようになった」
幼「…男の笑顔が…消えた」
幼「友人とは笑っていても、どこかぎこちない」
幼「私は、男から笑顔を奪ったのだ」
幼「そんなとき、男の飼い犬のダリアが事故にあった」
幼「男は泣いていた」
幼「私は側にいてあげたかったけど、母に止められた」
幼「私に、そんな資格はないと…」
幼「男と別れた事が、親にバレた時、理由を話すと、こっぴどく怒られた」
幼「当然だった」
幼「男の側には、私の飼い犬のアレがいる」
幼「男と同じ事がしたくて、飼い始めた。飼い主の私より、男になついている」
幼「今は、私の変わりに、男を慰めるように、哀しそうに鳴いている」
幼「家に帰ってきて、私は泣いた」
幼「男に謝りながら、一人で泣いた」
幼「この時、私は分かったのだ。男は、ひとりぼっちになったのだと」
幼「男の側には、誰もいない」
幼「学校で、話しかけても、男は素っ気ない」
「もぅ、話しかけないでくれますか?」
幼「男が、私に敬語を使った」
幼「今まで、敬語なんてなかった」
幼「男の中で私は、その他。他人になったのだ」
幼「…泣きたくなった」
幼「そんな私の支えは、先輩だった」
幼「先輩は、友人関係が広くて、所謂、不良と呼ばれる人も含まれている」
幼「他の人達を、自分のペースに巻き込む、そんなタイプの人」
幼「男にはない、そんな危ない雰囲気に惹かれた」
幼「そんな先輩の笑顔が見たくて、手作り弁当なんかも用意した」
幼「男には使ったことなかった。男は、自炊することが多く、私より、料理ができたからだ」
幼「屋上で先輩とお昼を食べてる所を、男に見られた」
幼「男は、凄く動揺していた」
先輩「今のは、確か、男君だよね?」
幼「え、えぇ、そうです」
先輩「まだ、なんか言ってくるの?」
幼「いえ、もう、きっぱり別れてますから」
先輩「なんか、あったら俺に言いなよ」
幼「はい」
幼(しまった。また、男を傷つけた!)
幼「お、男、今日夜一人でしょ?」
幼「よ、よかったらさ、うちに来ない?」
幼「うちの親も心配してるからさ…」
男「…」
幼「お、男?…行っちゃった」
幼友「ちょっと!あんた正気!?」
幼「幼友?いきなり何よ」
幼友「あんた男君をどうしたいの!」
幼「幼馴染みだから、心配で…」
友「余計なお世話だよ、それは」
幼「友君」
友「男の方は、幼さんとは話したくないと思うよ」
幼友「私も友君と同じ意見」
幼友「あんたは、先輩といちゃいちゃしときなよ」
幼「なにその言い方」
幼友「当然でしょ!あんなに仲良かった男君をフッたんでしょ!」
幼「そ、それは…」
友「取り合えず、男の側にはよらないでね」
幼友「…私も行くわ。あんた、そのうち友達無くすよ」
幼「確かに、男と別れてから、皆の見る目は変わった」
幼「けど、私は先輩といることを選んだのだ」
幼「後悔はしない。いや、してはならないのだ」
幼「その日の夕方、アレの散歩をしている時、男を見つけた」
幼「男は笑っていた」
幼「隣にいる、女性に向かって」
幼「男の優しい笑顔」
幼「私にだけ、向けられていた笑顔」
幼「気付くと、私は走っていた」
幼「その場から、一刻も早く逃げたかった」
幼「私は泣いていたらしい」
幼「男と別れてから、部屋で泣くことが増えたように思う」
幼「先輩と電話で話していても、満たされない」
幼「先輩といても、男の事を考えている」
幼「男と別れてから、男の事を考える事が多くなった」
幼「そんな時、アレが突然いなくなった」
幼「私の服も何着かなくなった」
幼「意味が分からなかった」
幼「男はしばらく学校に来なかった」
幼「体調が悪いと、学校に連絡があったらしい」
幼「…学校に男の姿がない」
幼「私を避けていても、男の存在は私の側にあった」
幼「男がいるということで、私は安心できていた」
幼「そんな男が…いない」
幼「先輩といても、心が落ち着かない」
ーー
ー
先輩「大丈夫?最近、元気ないよ?」
幼「だ、大丈夫ですよ!ほら、元気ですよ」
先輩「…ならさ、ほら…」
幼「…いや、やめて!」
先輩「…俺達、付き合ってるんだよね?なら、キスぐらい」
幼「すいません、帰ります」
先輩「…ちっ!」
幼「最近、先輩は私を求めるようになった」
幼「付き合っているなら、当然なのかもしれないが…」
幼「男はそんな事しなかった」
幼「先輩の用に、無理矢理なんてなかった」
幼「私の気持ちを理解した上で、自然に…」
幼「ファーストキスがそうだった」
幼「すごく自然に、男とキスをした」
幼「男と気持ちが通じている。そう感じる事ができた」
幼「男はそんな人だった」
幼「下校途中、男を見付けた」
幼「この前の女性と手を繋いでいた」
幼「そして、もう一人。右側にはまた別の女性がいた」
幼「三人は、とても幸せそうだった」
幼「私は自分が情けなくなった」
幼「その三人を見て、私は嫉妬したのだ」
幼「男の隣にいるのは、私だけだ!」
幼「その場所は私のものだ!」
幼「男を見かけた次の日、男の姿が学校にあった」
ーー
ー
友「お!男ぉ!来たのか!」
男「おぅ!心配かけたね!」
友「…なんか、雰囲気変わった?」
男「そうかな?僕は変わってないと思うよ」
友「なんか、大人って感じだ!」
男「そ、そんな事ないよ」アセアセ
教師「ほら、席につけぇ!」
幼「お、おはよう」
男「おはよう!」ニコ
幼「!」
男「どうかした?」
幼「な、なんでもない!」
男「?」
幼(男が笑ってくれた!敬語じゃなかった!)ドキドキ
友「さぁて、ようやくお昼だぁ!」
男「あ!」
友「どうした?」
男「お弁当忘れたよ」
友「どうする、購買行くか?」
男「今、財布ピンチなんだよね」
友「どうするんだ?」
幼(男が困ってる!よし!)
幼「あ、あの…」
「男!」スパーン!
モブ「あ、あれ誰だ?」
モブ「すげぇ!モデルか!」
「男さん、いらっしゃいます?」
モブ「今度はちっこいのがきた!」
モブ「けど、ちちがでっかい!ロマンだ!」
ざわざわ
男「ダリア!アレ!」
ダリア「いた!」
アレ「男さん!」
男「どうしたんだ、二人とも?」
ダリア「弁当持ってきた」フンス
アレ「お困りかと思いまして」
アレ「大丈夫です、耳と、尻尾は隠してますから」ボソ
男「いや、名前呼んじゃったから、もぅ、バレてるかも…」
男「いや、まずはお礼だね!」
男「ありがとう、二人とも助かったよ」
ダリア「例などいらん!そ、その、よ、嫁なら当然だ///」モジモジ
アレ「二人で相談して来ました。嫁なら当然の義務ですから///」カァ
男「うん、ありがとう!嬉しいよ」ナデナデ
ダリア「な、なら、私達は帰るぞ!」
アレ「ご迷惑をかけないのも嫁の務めですから!」
男「あぁ!しっかり、留守を頼むね」
男「さぁ、お昼にしよう」
友「…はっ!」
友「ちょぉっと、待てぇぇえい!」ドン!
男「ど、どうした、友?」
友「この状況で、落ちいてるお前にびっくりだよ」
友「色合い説明を求めたいんだが?」
男「隠してもすぐにバレるだろうから、話すよ」
男「取り合えず、食べながらでもいい?」
友「…大物になれるよ、お前は」
男「そうだな、どこから話そうかな」
男「背の高い方はダリアだよ」
友「え!?」
男「最後まで聞いてね」
友「お、おう…」
男「んで、ちっこい方がアレだよ」
友「ちょっとまて。アレって、幼さん所のポメラニアン?」
男「そうだよ」
幼「アレ!?」
男「びっくりした!聞いてたの?」
幼「急にいなくなったと思ったら、男の所にいたのね」
幼(よかった。男の所にいたのね、アレ)
幼(…男と自然に話せてる)ドキドキ
友「…」
男「どした、友?」
友「…いや、幼さんはここにいてよいの?」
幼「え?」
友「…先輩が待ってるんじゃないの?」
幼「…そうだね、もう…行くね」
幼(浮かれていた。私は、男と親しくできないんだった)
幼(確か、屋上にいるはず)
幼「あ、せんぱ…」
先輩「ー…そうなんだよ、あいつ。ちょっと、顔がいいからって、調子にのりやがって…」
先輩「いまだに、キスもなしだぜ!どうせ、あの男ってのと、ヤリまくってんのにな!」
先輩「あ?確か、中学の時かららしいから、そりゃ、ヤってるっしょ?」
先輩「まぁ、見てろって!次で決めてやるって」
先輩「そしたら、賭けは俺の勝ちな!」ギャハハ
ガタン!
先輩「誰だ!?」
先輩「…わりぃ、聞かれてたかもしんねぇ…」
先輩「…賭けは、負けでもいいからさ、人数集まりそう?」
先輩「…そうか。日にちはあまりかけたくないけど、いないなら待つしかないかぁ」
先輩「ちっ!俺の負けかぁ!」
先輩「…あ?ヤるだけヤったら終わりさ!処女があるめぇしなぁ」
先輩「ギャハハハ!」
幼が屋上に行ったあと
友「…で、あの二人は、聞き流せない事を言ったんだが?」
男「…幼に酷すぎないか?」
友「いいんだよ、あれぐらい!」
男「…あの二人はね」
友「あれ?スルー?」
男「あの二人はね、僕のお嫁さんだよ」
友「へぇ~お嫁さんかぁ…」
友「…!!」
一同「「!!!」」
「「嫁ぇ~っ!!??」」
男「びっくりしたぁ!」
男「皆、聞いてたの?」
男「あの二人は、僕のお嫁さん」
男「だからね、なんかしたら…ね」ニコ
友「おぉう、久しぶりに見た。男の本気スマイル」
友(男は昔から、やるときはやる性格)
友(見た目は、優男なんだけど。その性格はまさに幸騎手のよう…)
友(って、知らないよなぁ)
男「取り合えず、僕はお昼すましたから、幼を探してくるね」
友「お、おい、男!」
男「…僕は、幼馴染みだから。やっぱりほっとけないんだよ」ガラガラ
友「因みに、男は甘いものが大好きだ」
友「特に、チョコレートには目がない」
男「幼はどこに行ったのかな?」
男「屋上かな?」スタスタ
男「あ!」
男(あれは、先輩だ)
先輩「だからさ、俺と付き合わない?」
女生徒「えぇ、けど、先輩君って後輩の娘と付き合ってんじゃん?」
先輩「後輩?もしかして、幼?あぁ、あれはさっき別れた所さ」
女生徒「ひどくない?その直後に口説くって…」
先輩「それだけ君が魅力的なのさ」
女生徒「…キモ!悪いけど、他あたってくれる!」
先輩「待てよ!後で後悔しても知らないぞ?」
女生徒「ふん!」スタスタ
生徒「…あぁ、チャラ男?ちょっと頼まれてくれる?」
先輩「そうそう、女生徒って言うんだけど…。そうそう、頼むよ」
男「なるほどね…」
男「ん~。聞いちゃったしなぁ」
男「…女生徒さんの後を追わないとだね」スタスタ
男「あ!女生徒さん!」
女生徒「…誰?」
男「僕は男っていいます」
女生徒「なんの用?」
男「あの、先輩さんの事なんですが…」
女生徒「なに?」
説明中…
女生徒「知らせてくれて、ありがとね」
女生徒「今日は、親に迎えに来てもらうわ」
男「そうしてください」
女生徒「あなたも気を付けてね」
男「さてと、こうなると、幼はもっと危ない事に…」
男「…僕は…。やっぱりほっとけないんだよね」
男「もう昼休みが終わる…。教室に戻るか…」
幼(あの後、怖くなって保健室に逃げ込んだ)
幼(先生には気分が悪いと言って、休ませてもらっている)
幼(…どうしよう…)
幼(男、助けて…。助けてよぉ)ポロポロ
幼(いつの間にか、眠っていたみたい)
幼(保健師さんからは、サボるのも大概にねと苦笑いされた)
幼(取り合えず、帰ろう)
幼(一人だと寂しい…な)
幼(下駄箱に誰かいる!?)
幼(…男だ!)ドキン
幼「…男」
男「幼!…大丈夫?具合はもういいの?」
幼「うん、平気」
幼(男が心配してくれてる…)
幼(ダメ。男の顔が見れない。なんでだろ)
男「久しぶりにさ、一緒に帰ろうよ」
幼「うん」
男「そういえば、ダリアがね…」
幼「うん」
男「そうそう、アレがさ、幼の服を着てたのには、驚いたよ」
幼「あれは、お気に入りだったのに…」
男「ダリアとアレが人間になったのはさ…」
幼「そうよ!なんでなの!?」
男「なんかさ、神様がね…」
幼「…え、女神様!?」
幼(男との会話が自然にできている)
幼(今までが嘘のように、会話が続く…)
幼(男の顔は見れないけど、心が満ち足りている)
幼(二人とも笑顔だ)
幼(…居心地が良い…)
幼(昔からの、私の居場所…)
幼(なぜ、私は彼を裏切ったのだろう)
幼(彼の歩調)
幼(彼の呼吸)
幼(彼の鼓動)
幼(彼の全てが、心地好い)
幼(あぁ、そうか…)
幼(彼は私)
幼(私は彼だ)
幼(物心つく頃から一緒にいる)
幼(私の人生は、彼の人生)
幼(彼の人生は私の人生)
幼(そんな彼を私は裏切った!)
幼(このまま、この時間がずっと続けばいいのに…)
幼(彼の隣にずっといたい!)
幼(彼の未来に私もいたい!)
幼(けど、それは叶わない…夢)
幼(自分で捨ててしまった夢)
幼(私は、心の底から後悔した…)
幼(私は彼の前で泣いてはいけない)
幼(…だから、心の中で泣こう)
幼(ついに、幸せな時間に終わりがきた)
男「あ、ダリアだ!」
男「…じゃぁね、幼」
幼「…うん」
男「なんかあったら、僕にも言ってね。幼馴染みなんだからさ」
幼「…うん、ありがとう」
幼「…バイバイ」
幼(…さようなら、私の初恋…)
幼編
おわり
続いて、男編逝きます!
これで最後になる予定!
男「ただいま、ダリア」
ダリア「おかえり!男!」
ダリア「…幼の匂いがするぞ」クンクン
男「久しぶりに一緒に帰ったからね」
ダリア「あの女を許したのか?」
男「…正直、あの仕打ちは忘れようもないよ」
ダリア「なら!」
男「けどね。ダリアとアレに逢えてさ、考え方が変わったんだよ」
ダリア「…」フリフリ
男「彼女は、僕の幼馴染みなんだよ。一度は恋人になるほど、親しかったんだ」
男「確かに、恋愛対象としては見れないけど、はいそうですかって、割りきれないんだよ…」
男「やっぱりほっとけないんだよ」
ダリア「男がそう決めたのなら、私は従う。アレもきっとそうだ」
ダリア「だから私を、私達をもっと頼ってくれ」ミミピン
男「ありがとう」
男「今日のご飯はなにかな?」
ダリア「今日はアジだ!」
男「お!魚かぁ。ホント、アレはスゴいな、幼母さんを見てて、料理を覚えたんだからなぁ」
ダリア「私も手伝ったぞ!」
男「えらいえらい」ナデナデ
ダリア「///」フリフリ
男「ただいまぁ」ガチャ
ダリア「まー!」
アレ「おかえりなさい!…外で何を話していたの?」
ダリア「男は、私にメロメロ?」フリフリ
アレ「な!?」ミミフセ
男「アレは料理ができて、すごいねって話だよ」ナデナデ
アレ「?///」パタパタ
アレ「お味噌汁ができたら、ご飯食べれますよ」フリフリ
ダリア「ごはん!ごはん!」ミミピン
アレ「ほらほら、ダリア。手を洗ってきて、うがいもね」
男「よし、行くぞ!ダリア!」
ダリア「ぞぉ!」
男「では!」
三人「「いただきます!」」
ダリア「お味噌汁旨い!」
アレ「でしょう!」
男「アジも旨い!」
アレ「お魚屋さんに、良い物を教えてもらいました」
男「あぁ、幸せだなぁ」
アレ「男さん。顔が緩みすぎですよ」フリフリ
ダリア「私も幸せだ!」
ダリア「私と、男と、アレ!」
ダリア「三人一緒だ!」フリフリ
三人「「ごちそうさまでした!」」
男「食器は僕が洗うから、アレとダリアは休んでてよ」
アレ「では、お願いします」
ダリア「なら、私はお風呂の支度をする!」
アレ「なら、任せますね」
ダリア「任せれた!」
アレ「さて、私はテレビでも…」
アレ「…」フリフリ
アレ「…!」ミミピン
アレ「!!」ミミフセ
男(耳が…。可愛いなぁ)
男「さて…と」
ダリア「お風呂の支度ができたぞぉ」
男「なら、お湯のスイッチを…と」ポチ
なんか、別の物がまじってる!
トリつけたが良いんかなぁ
トリップの付け方はこれでいいのかな?
おっ!ついてるついてる!
これで逝きますね。
因みに、多分、これで、煮詰まってる方もバレちゃうんだよね…。
面白いとかあるんですか!
し、知らなかった
煮詰まってる方は
男「俺の日常」ってスレタイでやってます。
SFが混ざります。
では、続き逝きます。
男「…アレは、なんか凄いの見てるな」
男「戦争物か?」
男「医療物か?」
男「集中してるから、邪魔しないでおこう」
197さん
ご指摘ありがとうです!
煮詰まるはダメでしたね!
考えがまとまってないので、とまったままです。
に訂正させて頂きます。
恥ずかしい限りです。
ダリア「お風呂が沸いたぞ!」
アレ「!」ミミピン
男「はいはい、じゃぁ、入りますかね」
アレ「男さん!」ポーン
男「うわ!飛んできた!」キャッチ
アレ「皆で入りましょう!」
男「そうなるよね…」
男(…お風呂も上がり、今はベッドの中)
男(僕の両隣には、ダリア、アレがいる)
男(アレは僕の家に住むことになった。幼の家には帰りたくないそうだ)
男(僕は、幼の事で色々、覚悟をしなければならない…)
男(先輩についてはもちろん。幼との関係も…)
男(僕はそんな事を考えながら、眠りについた)
ダリア「zzz」ミミピン
アレ「zzz 」ミミピン
Prrr
男「…ん。今、何時?」
男「夜中の2時?」
男「誰だよ、こんな時間に…」パカ
男「…幼?」
ダリア「…」ムクリ
アレ「…」ムクリ
男「…もしもし?」
幼『もしもし、男?』
男「どうしたの?」
幼『…助けて…』
男「!」ガバ!
男「どうした!?泣いてるの?」
幼『ベランダの窓を開けて』
男「…ベランダ?ちょっと待ってて…」スタスタ
ダリア「…この匂い」クンクン
アレ「間違いないです」クンクン
男(…ん?人の気配がする?)
男(取り合えず、カーテンを…)
男「…え?」
幼「…こんばんは」
男(ベランダには幼がいた)
男(え?ここは、二階だよ?)
男(…気付いちゃった)
男(幼の頭に耳がある。尻尾もある)
男(あの形は…猫?)
男「…幼?」カララ
幼「ごめんね、他に頼れる人浮かばなくて…」
男(半泣きの幼だ。猫耳と尻尾がある)
男(不安なのか、耳は伏せられている)
男「取り合えず、中に入る?」
幼「うん」
男(リビングに行くと、アレがお茶を用意していた)
アレ「どうぞ」コト
幼「あ、ありがと」
幼「す、凄い格好だね///」
ダリア「さっきまで、男と愛を確かめていたからな!」
幼「っ!ごほっ!…愛!?」
アレ「当然です!私とダリアは男さんのお嫁さんですから!」
幼「よ、嫁ぇ!?」
男「なんか、慣れたな。この反応」
幼「そっか、アレは前から男の事、好きだったもんね」
アレ「はい!ですから貴方に、ここに居てほしくないです!」
幼「…そうだよね、いる資格ないよね」
アレ「と、言いたいところですが、そんな状況じゃないですね」
アレ「なにがあったのですか?」
ダリア「幼も女神に会ったのか?」
幼「女神様か分からないけど、なんか、夢は見たような…けど、覚えてないの、ゴメンね」
男「幼」
幼「…な、なに?」ウツムキ
男「あんな別れ方したけど、今日は普通に喋ったしさ、頼れって言ったよね?」
幼「…うん」
男「今までの様にはいかないけどさ、新しくやり直そうよ」
幼「おとこぉ」ジワァ
男「さ、何があったか話してくれる?」
幼「うん」
幼「夢の内容は覚えてないのは、本当なの。ふと、夜中に目が醒めたら、体が光ってて…」
幼「気付いたら、こんなになってたの」
幼「猫の種類は、バーマン」
幼「こ、好奇心旺盛な性格らしいの」
アレ「…ぷ」
幼「今、笑ったよね?」プルプル
アレ「とんでもない」
アレ「まさに、その通りなんて思ってないですよ」プクク
幼「笑ってるじゃん!」
ダリア「幼!」
幼「…なによ」
ダリア「自業自得」
男「ぶふ!」
アレ「もぅ、だめ!」
二人「「あははは!」」
幼「な、なによ、皆で笑って!」
ダリア「そのまんま」フリフリ
幼「ふ、ふふ…あはは!」
幼「そんなに笑われたら、悩んでたのが馬鹿みたい!」アハハ
男「そうだよ、こんな時は笑わないとね」
幼「なんか笑ったら、気持ちが落ちついてきた」
幼「ありがと」
アレ「…そんなつもりはないです」フリフリ
男「取り合えず、ご両親を心配させたくないから、今日は帰りなよ」
幼「うん。朝になったら、親に話してみる」
男「一緒に話そうか?」
幼「大丈夫。自分で話す」
男「ん。なら、送っていくよ」
ダリア「私も行くぞ!」
アレ「私も!」
幼「…ふふ」
男「どうした?」
幼「なんか、こうして四人で歩いてるとね」
幼「ちょっと前までは、ダリアちゃんとアレは犬で、前を歩いててさ」
男「うん」
幼「今は、こうして、並んで歩いてる」
男「うん」
幼「なんか、いいなぁって思ったら、笑っちゃった」
男「…また、歩けるよ。猫耳だって、ダリアとアレみたいに隠せるしね」
幼「…うん」
男「それに、さっきも言ったけど」
男「僕達の関係は終わった訳じゃないよ」
幼「!」
男「これから、また新しい関係を作ればいいんだよ」
男「女神様もさ、きっとその事を伝えたかったと思うよ」
幼「…うん」ポロポロ
男「だからさ、これからもよろしくね。僕の幼馴染みさん」
幼「ありがとう。よろしくね。私の幼馴染み君」
アレ「…イチャイチャしてるうちに着きましたよ」
幼「本当だ。ありがとね、送ってくれて」
男「そういえば、どうやってベランダに来たの?」
幼「ふふふ。見てて」ヒョイ
男「!!」
男(軽々と二階の窓までジャンプした)
男(今は、部屋の中から手を差しのべて振っている)
男「もはや、猫だな」
男「さぁ、帰ってもう一眠りだ」
ダリア「寝よう!」
アレ「なんか、疲れました」
男「二人とも、ありがとね」
ダリア「私は、男についていくだけだ」
アレ「私もです」
男「二人に話しとく事があるんだ」
男「先輩って人の事なんだけど…」
ダリア「許せん!」
アレ「同意見です!」
男「僕は、幼を守りたい」
男「二人にも協力を…」
ダリア「当然!」
アレ「外道に容赦はいらないです!」
男「…あれ?」
男「僕、活躍できるのかな?」
男「僕の回だよね?」
二人「「ふふふふ」」
ちゅんちゅん
男「…結局、寝かせてもらえなかった」
ダリア「はぁはぁはぁ…男ぉ///」フリフリ
アレ「あぁ、垂れてきちゃった///」フリフリ
ダリア「男ぉ、もう一回。…ダメ?」
アレ「私も、まだ男さんが…ほしいなぁ」
男「…」ムラムラ
ガバ!
二人「はぁ…ん…♪」
男「はっ!」
ダリア「zzz」
アレ「zzz」
男「ヤバい!遅刻!」アタフタ
男「あぁ、昼前に行くって、とんだ重役だよ」
男「そぉ…と」コソコソ
教師「お!重役が来たな!」
男「バレた!」
教師「当たり前だ。けど、大丈夫なのか?」
男「…はい?」
教師「なんでも、昨夜、猫の格好をした泥棒が入ったんだってな」
幼(ギクッ!)
男「泥棒…?」
教師「ん、違うのか?お嫁さんって人から連絡があったが」
男「そ、そうなんです!」
男「幸い被害はなかったんですが…」
教師「大変だったなぁ、まぁ、席につけ」
男「はい」
教師「そうそう、猫耳が生えた幼馴染みを襲うなよ」
教師「泥棒じゃないからな」アハハ
男「…へ?」
幼「おはよう」ピコーン
男「見事に、耳があるね」
幼「親に話したら、堂々としなさいって…」
男「さすがって感じだね」
幼「なんか、周りもあっさりしてて」
男「そりゃ、似合ってるからね」
幼「…え?」
男「可愛いよ?」
幼「///」シュル
男「取り合えず、尻尾を絡ませるのやめてね。動けないから」
放課後
女生徒「男君いる?」
男「あ、女生徒さん」
女生徒「あの時はありがとね」
男「無事でよかったです」
女生徒「あはは!あれからなにもないから不気味だけどね」
女生徒「まぁ、家はちょっと、特殊だからね」ボソ
男「はい?」
女生徒「なんでもないよ」ニコ
男(踏み込まないでおこう。じゃないと、この回で終わらない予感が…)
女生徒「どうかした?」
男「いえ、大丈夫です。で、なにか用事が?」
酉忘れてた!
女生徒「そうそう、あいつら本気で幼さんを狙うつもりよ」
男「!」
女生徒「猫耳になったでしょ?どうもそれが、先輩のやつのツボだったみたいよ」
男「あちゃぁ…」
女生徒「あなたはどっ…」
男「犬派です」キッパリ
女生徒「即答ね。取り合えず、この前の借りは返すわね」
男「ありがとうございます」
女生徒「…気に入ったわ」
男「…はい?」
女生徒「これからも、何か困ったことがあったら、言いなさいね」
男「は、はぁ」
女生徒「それじゃね」スタスタ
男「いよいよだな…」
男「こらからは、幼に張り付いておこう」スタスタ
男「…あれ?幼は?」ガラ
友「え?」
幼友「なんで、男君が?」
男「…何処に行った?」
幼友「男君に呼び出されたって、急いで…」
男「何処に?」
友「確か…裏山のって、あそこは廃工場しか…」
男「!」バン
友「おい!男!」
幼友「…ヤバい雰囲気だよね。ど、どうしよう…」
友「俺、先生達呼んでくる!」
幼友「わ、私も行く!」
男(油断した!)
男(すぐには動かないと思っていたのに…)
男(…幼!)
男「間に合ってくれぇ!!」
ダリア「男を迎えに来たけど…」
ダリア「男はどこだ?」キョロキョロ
アレ「旦那様を迎えに行くのも、お嫁さんの義務ですからね」
アレ「…あれは確か、友さんに幼友さんでは?なにか慌ててるような?」
ダリア「おぉい!」
アレ「友さぁん!幼友さぁん!」
友「ダリアちゃん!」
幼友「アレちゃん!」
アレ「お二人とも慌ててどうされ…」
幼友「幼が…!男君が!」
友「幼が、誰かに裏山の廃工場に呼び出されたんだ!」
ダリア「!」
ダリア「男も行った?」
友「そうだ…」
ダリア「アレ!」
アレ「分かってますわ!」
アレ「外道には明日はないです」ニコ
ダリア「ぁおォォォオオン!!!」
ダリア「男!今、行くぞ!」
友「」
幼友「」
友「…もういない」
幼友「はっ!先生達を呼ばないと!」
友「そうだった!急ごう!」
廃工場
幼「…男?」
幼「どこにいるの?」
ガタン!
幼「!」ビク!
「あはは!本当に猫耳だぜ!」
「だろ?…萌えてくるねぇ!」
「はぁはぁはぁ、オレサマオマエマルカジリってかぁ」
幼「先輩!」キッ!
先輩「そうだよぉ、愛しの先輩だよぉ」
DQN 「その友人のDQN でぇす」
チャラ男「チャラ男っす!食べちゃうぞぉ」
先輩「これから、俺達と気持ち良い事しましょうねぇ、仔猫ちゃん」
幼「来ないで!」
DQN 「そそるねぇ、その顔」
チャラ男「鉄の扉に南京錠かけたから、逃げれないよぉ」
男「その耳と尻尾をもふもふしていいかな?」
先輩「お前も好きだねぇ…」
幼「え?」
先輩「って、お前、誰だ!?」
男「僕かい?」
男「僕は、通りすがりの」
男「動物娘を愛でる者だ!」
男「覚えとけ!!」バァーン!
DQN 「なにぃ!ただの通りすがりだとぉ」
DQN 「おのれ、動物娘を愛でる者め!」
チャラ男「ノリノリっすね、DQNさん」
DQN「///」
先輩「…で、なにしに来たのかな?」
男「勿論、幼を助けにだよ」
チャラ男「一人でか!すげぇな!ヒーローじゃん!」
DQN「気に入らねぇなぁ」シャキ
幼「ナ、ナイフ!?」
男「…」
DQN「動くなよ?動いたら、この可愛い顔に傷がつくぜ?」
幼「おとこぉ」
男「ふぅ」
男「どうする?」
DQN「そうだなぁ。おい!お前らでボコボコにしてやれ!」
チャラ男「へぇ。相変わらずブレない悪党っすね」
先輩「サンドバッグってやつだな」
DQN「そうだ。一度も倒れなかったら幼には手を出さないでやろう」
チャラ男「うひょう!悪党!」
男「分かった。…約束だぞ」
DQN「あぁ、約束、約束」
先輩「さぁて、覚悟はいいか?」
先輩「ふん!」ドカ!
チャラ男「へへぇ、暴力サイコー!」バシ!
男「…」
幼「おとこぉ、なんでそこまで…」ポロポロ
幼(男は殴られ、蹴られ)
幼(ボロボロにされていく)
幼(けど、男は一言も声を出さず)
幼(耐えてくれている)
幼(こんな、私のために…)
幼(裏切った私のために…)
幼(私は覚悟した)
幼(どんな辱しめを受けようとも)
幼(どんな暴力を振るわれようとも)
幼(この人のために、生きて)
幼(生きて生きて生きて)
幼(生きぬいてみせると!)
先輩「はぁはぁはぁ」
チャラ男「ま、マジか…」
DQN「…」
男「…終わりでいいのか?」
DQN「!」カチン!
DQN「なんなんだよ、お前は!」ブン!
DQN「なんで、倒れないんだよ!」ブン!
DQN「なんで、そこまでできるんだよ!」ブン!
男「…言ったよね?」
男「僕は、」
男「通りすがりの」
男「動物娘を愛でる者だって」
男「それに、ナイフで斬るなら、ここを狙わないと」トントン
DQN「だったら、お望み通り、首を斬ってやらぁ!」
男「…」ニヤリ
男「ダリア!」
どかーん!
DQN「な、なんだ!?」
ダリア「私だ!!」
男「アレ!」
アレ「天誅!!」ドカン!
DQN「ぐはっ!」
チャラ男「て、鉄の扉が吹き飛んだ…」
先輩「あっという間に、DQNも吹き飛ばされてる」
チャラ男「や、ヤバいって、裏から逃げよう」
先輩「そ、そうだな、次はもっと人数を…」
ダリア「そっちはやめとけ」
教師「ようこそ」バァーン!
先輩「あ、あ…」ヘタリ
チャラ男「…終わった」
教師「さぁ来い!」
教師「お前達の仲間も全員捕獲してある!」
教師「警察も呼んである!」
教師「覚悟しろ!」
教師「しかし、不思議な事があるもんだ」
教師「こいつらの仲間を捕まえる時、犬達が助けてくれたような…」
教師「…気のせいか?」
ダリア「男、大丈夫か?」ミミシュン
アレ「こんなに傷を!」ペロペロ
男「くすぐったいよ、それにしみるって、アレ!やめて!」
アレ「やめません!」
幼「…男…」
男「幼、大丈夫?」
幼「おとこぉ、ごべんなざいぃ」
男「幼?」
幼「わ、わたし、あなたに、ひどいことしたのに、いつも助けて、くれて…」
男「泣かないで、幼」ナデナデ
男「…分かってる、分かってるから」ニコリ
幼「おとこぉ、うわぁぁん。ごべんなざいぃ」ギュウ
男「…」ナデナデ
ダリア「男!私も頑張った!」
アレ「私もです!」
二人「「ん!」」
男「二人ともありがとう」ナデナデ
ダリア「///」フリフリ
アレ「///」フリフリ
幼「私も!」
男「幼も!?」ナデナデ
幼「///」シュル
男「首に尻尾巻かないでね」
ダリア「ん!」
アレ「ん!」
男「手が足らないよぉ!」
男編
おわり
これで、おわりです
レスをくれた方々、ありがとうでした!
続けるとしても、新しくスレをたてようと思います
ありがとうございました!
後日談というか、続きは新しいスレをたてようかと思っています。
女生徒編もそちらにしようかと。
それじゃだめですかね?
誘導って、スマホからもできますっけ?
あっ!
…ですよねぇ。
新しいスレをたてました!
幼(猫耳)「男を振り向かせたい!」
幼(猫耳)「男を振り向かせたい!」幼友「あんたねぇ」 - SSまとめ速報
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よかったら見てやって下さい!
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