※キャラ崩壊注意
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―――春香宅―――
春香「もしもし?」
千早『春香!事務所に今すぐ来てくれる?!』
春香「ど、どうしたの千早ちゃん。そんな急いで」
千早『萩原さんが……萩原さんが……』
春香「雪歩がどうかしたの?あ、まさか事務所にまた穴を空けたんじゃ」
千早『穴は空けたんだけど……』
春香「あ、空けたんだ」
千早『違うのよ春香。確かに穴は空けたんだけど……』
春香「開けたんだけど?」
千早『天井に空けたのよ』
春香「……んん?」
―――765プロ―――
春香「うわ、本当に天井に穴空いてる……社長大丈夫かなぁ……」
千早「春香!来てくれたのね!」ヒョコッ
春香「あ、千早ちゃん。穴からこっちを見下ろしてるって事は……」
千早「春香、とりあえず屋上まで来てくれるかしら」
春香「うん。わかった。雪歩もそこにいるの?」
千早「ええ。萩原さんもここにいるわ。縄で縛り上げてるところ」
春香「縛り上げてるの?!」
千早「そうでもしないと、萩原さんが飛んでっちゃいそうだったから……」
春香「飛ぶの?!雪歩飛ぶの!?」
千早「説明は後でするから、早く屋上に来て!お願い!」
春香「わ、わかった!」
―――屋上―――
春香「千早ちゃん!」
千早「春香、こっちよ。穴に落ちないように気をつけて」
春香「うん。……っとっと、それで雪歩は?」
千早「そこよ」
雪歩「……」グルグルマキー
春香「……改めてだけど、なんで縄で縛ってるの?」
千早「……すぐにわかると思うわ」
雪歩「あのぅ……春香さん、縄、ほどいてくれませんか……?」
春香「……いいの?」
千早「……春香がいいと思うなら」
春香「……?よくわかんないけど、少し待っててね雪歩」
雪歩「はいぃ……出来るだけ早くお願いしますぅ……」
春香「結構キツめに巻いてあるから時間かかるかも……ごめんね雪歩」
雪歩「スタイルがよくて、こんなないすばでぃな私は空を飛ばなくちゃいけないんですぅ……」
春香「……んん?」ピタッ
雪歩「どうしました?」
春香「ごめんね、聞き間違いだと思いたいんだけど、もう一度言ってみてくれる?」
雪歩「えっと……どうしました?」
春香「ごめん、その前」
雪歩「スタイルがよくて、こんなないすばでぃな私は空を……」
春香「ストップ」
雪歩「あのぅ……私、何か変な事言いました……?」
春香「……千早ちゃん。これってどういう……」
千早「……今日、私が事務所に来てみると、珍しく萩原さんが音無さんのパソコンを借りていたのよ」
春香「雪歩がパソコン?何を見てたの?」
千早「……『萩原雪歩って実際人気投票では1位だよな』っていうスレッドよ」
春香「……はい?」
千早「他にも……『765プロの中で一番可愛いのは萩原雪歩だよな』とか『雪歩は天使。異論は認めない』とか……」
春香「……それで?」
千早「気づいた時には遅かったわ……萩原さんはいつものスコップを持って『私は本当はイケてたんですぅ!』と言い出して……事務所の天井を」
春香「待って」
千早「うん」
春香「いや頷かれても困るんだけど、スコップで掘ったのこれ」
千早「ええ。スコップを取り出して、萩原さんが飛び上がったと思ったらもう……」
春香「……」
千早「続けていいかしら」
春香「うん……頭が痛くなってきたけどお願い」
千早「それで、少しの間呆然としてたのだけど……すぐ雪歩の後を追って屋上に来たのよ。そうしたら……」
春香「ど、どうしたの」
千早「そこには……自信満々な顔で屋上から飛び降りようとしてる萩原さんの姿が……」
春香「……もしかしてさ」
千早「ええ」
春香「いつもは雪歩は自身なさげで、『ひんそーでちんちくりん』とか『穴掘って埋まってます』が口癖だよね」
千早「そうね」
春香「だけど今の雪歩は自信満々なんだよね」
千早「……まさか」
春香「だから……口癖が『スタイルがよくてないすばでぃ』とか『空を飛ぶ』に……?」
千早「凄いわ春香。名推理ね」
春香「……えええ」
雪歩「あのぅ……」
春香「……あ、えっと、うん」
雪歩「未だに私、どうして縛られてるのかわからないのですけど……」
春香「えーっと、それは……」
雪歩「確かに私みたいに完璧なアイドルはそうそういないので、縛っておかないと逃げられてしまうかもという不安はわかるんですぅ……でも大丈夫ですよ。私はどこにも行きませんから……」
春香「後半だけ聞くと凄くいいセリフなのに前半のせいで台無しになったね」
千早「我那覇さんでもそんな事言わないわよ……」
春香「で、この雪歩どうするの?」
千早「……逆の方法を取ればいいんじゃないかしら」
春香「逆というと……つまり、雪歩にとってマイナス系のスレッドを見せる、とか?」
千早「ええ」
春香「なるほど……音無さんのパソコンってノートだったよね?」
千早「そうね。待ってて、すぐに持ってくるわ」タタッ
春香「なるべく早くお願い千早ちゃん。この雪歩と二人きりっていうのはなんだか不安だから」
雪歩「あのぅ……」
春香「……何かな?」
雪歩「喉が渇いたのでお茶を淹れてきてくれませんか……?」
春香「ついにお茶くみ係さえも放棄しちゃったかー」
雪歩「あと、暑いのでうちわか何かで扇いでもらえませんか?」
春香「何様のつもりなのかな」
雪歩「スーパーアイドル雪歩様ですぅ」
春香「うわぁ。面倒くさい。謙虚な雪歩はどこに行ったの」
雪歩「ああ、そうでしたぁ」
春香「あ、自分のキャラ思い出した?」
雪歩「そういえば私はそんなキャラだった気がするにゃ」
春香「うん。違う」
雪歩「……こっちかワン?」
春香「違う、そうじゃないの雪歩」
雪歩「でも語尾付けた方がキャラ安定するアルぅ」
春香「もう雪歩のキャラは今この時点でブレブレだから」
雪歩「元々キャラが薄い春香さんには言われたくないですぅ」
春香「……」
雪歩「……」
千早「春香!小鳥さんのPCを持ってきたわ!……ってどうして萩原さんに殴りかかろうとしてるの!?」
春香「ごめん千早ちゃん、一発だけでいいから」
千早「だ、ダメよ!いくら雪歩が今がこんな状態だからって」
雪歩「完璧なアイドルである私の顔に傷なんかつけたら大変ですからねぇ……」
千早「……早くスレッドを見せてみましょうか」
春香「……そうだね……そういえばどんなスレッドを選んだの?」
千早「これよ」
春香「『萩原雪歩って実際性格面倒くさいよな』……これどうしたの?」
千早「私が立てたの。自演で盛り上げておいたからこれなら……」
春香「自演で盛り上げたんだ……」
千早「萩原さん、これを見て」
雪歩「……ふんふん。こんな妬むようなスレッドが立っても仕方ないですよね。だって私、完璧なんですから」
春香「あれ?」
千早「……効果がないみたいね」
春香「ど、どうしよう。これじゃあ雪歩はこのまま……」
千早「待って。今新しいスレッドを立てるわ」
春香「いや。なんで既存のを使わないの?」
―――数分後―――
千早「よし、盛り上がってきたわ」
春香「既存のを使えばこんなに時間かからなかったんじゃないかなぁ」
千早「ダメよ。過去のスレッドならもしかしたら萩原さんは見た事あるかもしれないじゃない」
春香「そういうもんかな……」
千早「萩原さん!こっちも見てくれる?」
雪歩「えっと……『萩原雪歩って男嫌いのフリして援交とかしてそうだよな』……」
春香「ちょ、なんてスレ立ててるの千早ちゃん!」
千早「萩原さんを救うには……これしかなかったのよ……」
春香「いや絶対他にもやりようはあったよね!?」
雪歩「……ふ、ふふふ」
春香「ゆ、雪歩?」
雪歩「そうですね、確かに援交をしてそうに見えるかもしれません。でも、それだけ男の人の目には魅力的に映ってるという事ですよね」
春香「凄いポジティブ!?」
雪歩「効きません!このスーパーアイドル萩原雪歩にはこの程度効かないのですよぉ!」
千早「くっ……これでもダメなのね……」
春香「……あれ?」
千早「どうかしたの?春香」
春香「千早ちゃん。このスレッド雪歩に見せてみてよ」
千早「?……いいけれど」
雪歩「もうマイナスのスレッドなんかに、萩原雪歩は負けないのですよぉ」
千早「萩原さん、これも見てくれる?」
雪歩「……『菊池真のカワイイ画像スレpart11』」
千早「画像スレみたいね。真がゴスロリ着てる時の写真とか……」
雪歩「……」ガタガタガタガタ
千早「萩原さん?」
雪歩「マコトチャンハソンナフクキナイマコトチャンハソンナフクマコトチャンハ」バターン
千早「えっ、は、萩原さん!?」
春香「……どれだけ真に可愛い服着せたくないんだろ」
千早「春香、萩原さんは大丈夫なの?」
春香「前にね。真がフリッフリのワンピースを着てきた事があったんだ。その時もおんなじように目を回して無理矢理着替えさせようとしてたから……効果あるかなと思ったんだけど、これほどとは」
千早「そう……これで元に戻っているといいのだけど」
春香「……ダメだった時用に新しい方法を考えておかなくちゃね」
―――翌日―――
雪歩「ご迷惑をおかけしましたぁ……」ペコリ
春香「ううん、雪歩が元に戻って何よりだよ」
千早「ええ。私も安心したわ」
雪歩「ほんと、なんであんな事をやっちゃったんだろう……穴掘って埋まってますぅ!」ザクッザクッ
春香「ああ、上だけじゃなくて下にも穴が……」
千早「……このビル、大丈夫なのかしら」
春香「プロデューサーさんに事務所の引越しができないか聞いてみよう」
千早「……そうね」
春香「それよりもさ。千早ちゃん」
千早「奇遇ね春香。私も言いたい事があったの」
冬馬「俺は実はイケてるんだよ!ほらお前ら、俺に告白してきてもいいだぜ?!」
春香&千早『どうするのアレ……」
終わり
初めて本家のSSを書かせていただきましたが自分でも何が書きたかったのかわかりません
ここまで読んでいただいてありがとうございました
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