ある日、俺の傍らに奇妙な像が浮かんでいた。
それはおぞましい姿をしていたが俺の力であることはハッキリしていた。
薬品で溶かされた人体のようなそれの名は
『赤く、そして暗い』【レッド&ダーク】
……そういう名前だった。
※スタンド設定があるだけでジョジョキャラは出ません。
なぜか手に入ったこの奇妙な力。
このおぞましい赤黒い影はどうやら俺以外には見ることができないらしい。
試しに父親の目の前にコイツを置いてみたが父親はいつものように俺に話しかけ、朝食を食べるだけでコイツのことは触れなかった。
というかコイツは俺の愛読している漫画、『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの『幽波紋(スタンド)』であるらしい。
スタンドであると認識したからかコイツのステータス?が解った。
パワーは普通の人間並み。
射程は俺がハッキリと視認できる範囲(俺の視力は1.0)、試しに双眼鏡で遠くを見てみたが駄目だった、肉眼しか認めないようだ。
スピードは普通に移動させる分には遅かった…のんびり歩いているくらいだろうか、視認できる範囲には瞬時にテレポート(?)できるみたいではある。
精密性はまあ、普通?俺と同じ動きはできる。
成長は……するのか?解らない。
で、肝心の能力だが我ながら『ウゲッ』と思うモノだったんだ。
一つ目、『食物や人間を溶かし大きくなり力を増す』
試しに朝食のウィンナーを放り込んでみると数秒とかからずに溶かしてしまった、人間も同じようにできると思うとゾッとしない。俺にカニバリズムの気は無いんだけどな。
二つ目、『明るさを奪い周囲を暗くする』
コレは……そろそろ学校に行かないといけないので学校で試してみようと思う。
父親はすでに会社に行ったので母親に行って来ますと挨拶して登校。
『スタンド使いは引かれあう』
少し、奇妙な予感がした。
学校に着いた、奇妙な予感が的中したみたいだ。
不良「ぎゃははは!!ホラホラァ!!!どうしたんだよセェンセェイ!?」
スタンド「ギィハハハハ!!!」
筋肉の塊のような目玉と口の付いた腕のスタンドで近づく先生を殴りつけている不良がいた。
足元には殴られて気絶した先生や生徒が倒れ伏している。
この学校で一番の荒くれ者がスタンド使いとは勘弁していただきたい、皆が遠巻きに不良を見ている。
不良「へへ、どうした?かかってこいよ?」
スタンド「ギィーー!!!!」
周囲に向かって挑発する不良、スタンドの目玉も同じように辺りを睨み付けている。
そして、俺は見た、ちょっとばかりお馬鹿さんではあるものの良いヤツと言えば口を揃えて皆が言う俺の親友の『友』が不良の足元で倒れているのを。
この俺、『男』にはある種の『信念』、または『思い込み』と言っていいものがある。
それは『怒ると体に悪い』ということだ。
『なぜ』とか『どうして』とか理由は無い、ただそう感じるからだ。
だが、今の俺は怒りで気が遠くなりそうだった。
一つ、皆の平穏な学校生活を乱したことに。
二つ、俺の親友を痛めつけたことに。
特に二つ目で俺は今まさに『プッツン』した状態にあった。
顔面は蒼白になり、ハラワタが煮えくり返っている。
俺はキレても頭に血が昇るのでは無く頭から体の方に血が回っていくのだ。
許しておけぬ!
俺は吼えないように声を絞り出す。
男「光を奪え……レッド&ダーク……」
レッド&ダークの二つ目の能力を発動させる。
すぐに効果が現れ、辺りは真っ暗になった。
不良「糞が!誰の仕業だ!?ブッ飛ばせ!『ストロング&ビッグ』!!」
ストロング&ビッグ「ギィイイイイ!!」
視界が奪われてパニックになったのか不良とそのスタンドは滅茶苦茶にその腕を振り回す。
俺はと言えばこの真っ暗な中でも普通に見えている、便利だなと思いながら不良の足元へとレッド&ダークを移動させ、攻撃する。
男(蹴り上げろ、レッド&ダーク!)
パワーは普通の人間程度しかないが不意打ちで、しかも股間を蹴り上げられたら……。
不良「うっ…!?」
と、まあ、呻き声一つ上げて倒れる訳だ。
今のは平穏を乱してくれた分、今度は親友を痛めつけた分だ。
男「まともな体でいれると思うなよ…!やれっ『レッド&ダーク』!」
レッド&ダーク「ii...aau...!!」ボヂュン!
不良「~~っ!?!!、?」
股間を溶かされた不良は声にならない悲鳴を上げて気絶した。
男「ふう、光を戻せ…レッド&ダーク」
そう声をかけるとレッド&ダークは頷き、周囲は明るくなった。
俺それ書いてないおww
なんか荒れてるし心がへし折れた気分なのでこのスレは終了します。
無能と罵っても構わんよー
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