・エヴァSS。
・即興で書く。
・使い古された再構成モノ。
.
シンジ「………」
シンジ「………」ゴロゴロ
シンジ「ダメだ…全裸でアスファルトの上で寝てみたけど暑いだけだ」ムクッ
.
シンジ「こんなんじゃダメだ、こんなんじゃダメだこんなんじゃダメだこんなんじゃダメだ」
シンジ「こんなんじゃ、ダメだ!!!」
.
シンジ「大体全裸ってなんだよ!意味わかんないし、寒いよ!」
シンジ「街中でとりあえず全裸になっとけばフルスロットルになれるかなって思った僕はバカかよ!」ブンッ
ガッシャーン!
シンジ「…ダメだ。ショーウインドーに学生鞄投げつけて割ってみたけどつまんないや…」
シンジ「素直にシェルター行こう…」ペタペタペタペタ…
『緊急警報。緊急警報をお知らせします。』
『第三新東京市全域に特別非常事態宣言が発令されました。繰り返します―――』
.
使徒、
襲
来
.
~某所~
青葉「正体不明の物体、海面に姿を現しました!」
日向「物体を映像で確認!!主モニターに回します!」
冬月「……15年ぶりだな」
ゲンドウ「ああ…間違いない。」
ゲンドウ「―――"使徒"だ」
.
シンジ「はぁ…暑いな…日焼け止め塗らないと……って」ペタペタ
シンジ「しまったな、さっき投げつけた学生鞄の中だっけ?」ペタペタ
シンジ「近くに薬局かコンビニはっと…」キョロキョロ
シンジ「あ、あった!」ペタペタペタペタ…
シンジ「3!!!2!!1!」
シンジ「ヒァウィーゴォォッッ!!」ガッシャーン!!!
シンジ「ふーっ…」ペタペタ…
シンジ「……非常事態だし、少しくらい勝手に貰っていってもいいよね?」ヒョイ
.
軍曹「撃て!出し惜しみをするなッッ!!撃て撃て撃て撃てーッッ!!!
バシュッッバシュッッバシュッッ!!!
ヒュルルル……
サキエル「……」クリ?
ズドォォオンンンン!!!
軍の偉い人「…バカなっ!直撃のはずだッッ!!!」ダンッ!
サキエル「……」カッ!!!
ズドォォオオオンンンンンンンン!!!
青葉「戦略自衛隊より通電!湾岸戦車部隊が全滅!」
冬月「…やはり、"A.Tフィールド"かね?」
ゲンドウ「ああ、"使徒"に対して通常兵器では役に立たんよ」
.
シンジ「冷えピタと、乳首を隠す絆創膏と……」ヒョイヒョイ
シンジ「熱中症で倒れないために水分補給のポカリ」ヒョイ
シンジ「あ、カロリーメイト」ビリッ、モグモグ
シンジ「…全裸でうろつくのも飽きたしオムツしとこ」ベリッ
.
青葉「! 防衛ライン、突破されました!」
青葉「使徒、第三新東京市に侵攻開始!」
偉い人「ええい!このままじゃ拉致があかん!N2地雷を使え!!」
『了解』
冬月「…無駄弾と犬死、そして無意味な自爆だな」
ゲンドウ「ああ。ここまで頭が悪いと哀れみを越えて呆れる」
.
シンジ「そういえばどんな非常事態なんだろ」ペタペタ
シンジ「…裸足だから足の裏熱い」ペタペタ
シンジ「そういえば僕何しにここに来たんだっけ」ペタペタ
~そのころ~
ミサト「ちょっちマズイわねー…」ブゥゥン
ミサト「シンジくん迷子になったのかしら?待ち合わせのとこに居ないし…」ブゥゥン
ミサト「はやいとこ保護しないと…?」
シンジ「とう!」バッ
ミサト「飛び出し?!」
シンジ「あ」
ミサト「は?!イヤぁあああああぁああ?!」
キキーッ、ガッシャーン。
.
ミサト「……」ブゥゥン
シンジ「…げんこつしなくてもいいじゃないですか」
ミサト「黙ってて」ブゥゥン
シンジ「……」
ミサト「……」
シンジ「あの、お名前…なんておっしゃるんですか?」
ミサト「…葛城よ。葛城ミサト」
シンジ「…じゃあミサりんって呼びますね」
ミサト「絶対やめて」ブゥゥン
.
スーッ。
葛城「自衛隊が使徒から離れていく…?」
葛城「…?!まさか、N2地雷を使うわけッッ?!シンジくん伏せて!!」バッ
シンジ「ハイッ!」ガチャ、ピョーン!
葛城「は?!何で外に―――――
ズドォォオンンンン
.
シュー……
ミサト「い、生きて……る。」ムクッ
ミサト「! シンジくん…!」バッ
シンジ「いってー…アゴ擦りむいた」イタタ
ミサト「」
シンジ「ミサりん、絆創膏ない?」
葛城「…その乳首に貼ってる奴剥がして使ったら?」
.
葛城「……」ブゥゥン
シンジ「…二度もげんこつしないでくださいよ。育ての親にだってぶたれた事ないのに」
葛城「むしろなんで今までぶたれなかったのか私不思議」ブゥゥン
シンジ「……」
葛城「……」
シンジ「…殴ったねッッ?!父さんにだってぶたれた事ないのにッッ!」クワッ
葛城「嬉しそうね」ブゥゥン
シンジ「はい!一度言ってみたかったんです!」ニコッ!
.
偉い人「うははは!見たかね?!!」ドヤアッ!
偉い人「これが我々のN2地雷の威力だよ!」
偉い人「これで君の玩具の出番はないというわけだ!」
ゲンドウ「……」
日向「電波障害のため、目標確認が遅れます!しばらくお待ちください!」カタカタ!
偉い人「はンッ!街一つ犠牲にした爆発だ、ケリはついてる!」
ビュワン!
日向「! 爆心地に高エネルギー反応!!」
偉い人「なんだとぉッッ?!」
サキエル「………」ボコンッ
.
偉い人「我々の、切り札が……」
冬月「…自己修復機能か」
ゲンドウ「ああ」
.
偉い人「……はっ、わかっております!はい、では失礼致します…」ガチャ
偉い人「……碇くん。本部から通達だ」
ゲンドウ「…」ガタッ…
偉い人「今から本作戦の指揮権は君に移った」
偉い人「お手並みを拝見させてもらうぞ」
ゲンドウ「…」
冬月「…」ジー
リツコ「…」ジー
青葉「…」ジー
日向「…」ジー
伊吹「…」ジー
.
偉い人「…我々国連軍の所有兵器が目標に対し無効であった事は素直に認めよう」
偉い人「だが碇くん!!君なら勝てるのかね?」
偉い人「あの"バケモノ"に」
ゲンドウ「…ご心配なく。」
.
碇司令「そのためのネルフです」
.
ガコー……ン。ウィーム
シンジ「特務機関…………ねーぶ?」
葛城「ネ、ル、フ、よ。ドイツ語。国連直属の非公開組織」
ミサト「私もそこに所属してるのよ。ま、国際公務員って奴ね」
ミサト「あなたのお父さんと同じよ」クス
シンジ「……」
ミサト「?」
シンジ「お腹すいたなー…ミサりん着いたらカツ丼奢ってよ」
葛城「ゴメンシンジくん3回目のげんこつするわね?」ゴキゴキ
.
シンジ「いったー……バカになったらどうしてくれるんですか」サスサス
ミサト「額に冷えピタ、片乳首に絆創膏。全裸にオムツの中学生が何言ってんのよ」
シンジ「ほら言うじゃないですか」
ミサト「?」
シンジ「バカと天才はなんとかかんとか忘れたなって」ニヤリ
ミサト「安心しなさい?あなたは間違いなくバカの方だから」
.
伊吹「パイロット、脈拍と血圧が低下ッッ!!」
伊吹「A10神経、シンクロ値5%!」
伊吹「…っ、胸の縫合部より出血!」
冬月「…一方的にやられているな」
碇司令「ああ。今のレイには荷が重いだろう」
冬月「…足止めか?お前の息子が来るまでの」
碇司令「ああ。もうすぐ…」
・・
碇司令「予備が届く」
.
ミサト「シンジくんやめてお願いだからやめて!!危ないからッ!!」
シンジ「放せミサりんッッ!今この瞬間に車の窓からピラミッド横の湖に飛び込めば絶対気持ちイイはずなんだ!!!」ガタガタ
ミサト「バカなの?120%死ぬだけよ!」
シンジ「アイキャンフライ!アイキャンフラーーイッッ!湖が僕を呼んでいるんだ!今行かずしていつイっクぅの!?」バタバタバタバタ
ミサト「もうイヤっ…!」グスッ
.
ミサト「ゼェ、ゼェ……いい? 大 人 し く し て て ? 」
シンジ「ゼェ、ゼェ…、やるな、ミサりん」
ミサト「ミサりんはやめろっつったでしょ…あぁ、もういいわ…」グダッ…
シンジ「そんなに疲れて…国際公務員って大変なんだね?」ポン
ミサト「ええそうよ!?主にあなたのせいでね!?」
.
伊吹「パイロット、意識不明!もうこれ以上はっ!」
碇司令「…ルート192で高速回収しろ。急げ」
日向「はっ!」カタカタ
ガコォン…!
初号機「…」
冬月「…パイロットは」
日向「現在メディカルチェック中です!」
.
青葉「エヴァ初号機、回収完了!ケージへ移送!」
伊吹「パイロットは重傷!脾臓破裂の可能性有り!」
冬月「UNもご退散、か…」
赤城博士「…碇司令、どうするおつもりですか」
碇司令「…」
碇司令「初号機をすぐに使えるようにしろ。」
赤城博士「しかし、パイロットが」
碇司令「問題ない」
.
ブゥンッ…
碇司令「たった今予備が届、」
シンジ『オムツ蒸れたから脱ご』ヌギヌギ
ミサト『お願いもう私の予備のパンツ貸すから全裸はだけはやめてちょうだい!』グイグイ
ミサト『っていうか服用意させるからそれを着てっ…?!』
シンジ『どっせーい!オムツをビリビリに破いてオムツからの脱却ッッ!!ヒーーハーーッ!!!』
ミサト『……お願いだから私の話聞いてよ…』グスッグスッ
碇司令「」ピシッ…
.
~ネルフのどっか~
シンジ「ミサりん、全裸って何で気持ちイイんでしょうかね?」ペタペタ
ミサト「シンジくんが変態だからじゃないかしら」スタスタ
シンジ「…」ペタペタ
ミサト「はー……」スタスタ
ミサト(こーりゃ問題児だわ。全く、碇司令も酔狂よね?こんなん呼ぶなんて…)ハフゥ
ミサト(…あり?こっちでいいはずよね?)スタスタ
シンジ「あれ?ここさっき通ったけどひょっとして迷った?ねぇねぇミサりん迷った?フゥー↑?!」
ミサト(うぜぇ)スタスタ
.
シンジ「…」ススス…
ミサト「えーっと…確か、」ブツブツ
シンジ「引率からの解脱ッッ!!」ダッ!
ミサト「?!ちょ、どこ行く気?!」
シンジ「コンビニコンビニ!ミサりんにもなんか買ってこようか?」ペタペタペタペタペタペタ!
ミサト「ネルフにコンビニはないし!勝手にどっかいかないで!!」ダダダダ!
シンジ「ワガハイ自由!!!ワガハイは風!だーれにもっ!僕は止められなーいッッ!!」ペタペタペタペタペタペタペタペタ!
ウィム。
リツコ「…」
シンジ「?!」キキーッ
リツコ「捕まえた」ガシッ
.
リツコ「ミサト!何をしていたの!今どれだけ切迫してると思ってるのよ!」キッ
ミサト(理不尽だわ)
リツコ「中学生の子供一人くらいなんとかしなさい!大人でしょあなた!」
シンジ「…」ジー
リツコ「ほら、早く…ん?」
シンジ「…」ジー
リツコ「…何かしら?用がないなら早く、」
シンジ「えい」モニュ
リツコ「?!」
シンジ「ほほう、中々のオッパイパイ…」モニュモニュモニュモニュモニュ…
リツコ「や、やめなさい!」ブンッ
シンジ「おっとゥ」ヒラリ
.
リツコ「シンジくん!?今全人類の滅亡の危機が訪れているの!皆大変なの!!バカな事してないで早く来なさい!」
リツコ「あなたのお父さんは立派にやってるっていうのに…」
シンジ「……」ショボン
リツコ「…ほら、早くケイジに」グイッ
シンジ「!」キュピン!
シンジ「ふんっ!」ズリッ
リツコ「?!やだ、私のスカートが!?イヤっ下ろさないでっ?!」
シンジ「ふんッッ!」ポーイッ!
リツコ「私のスカートぉお?!」
ミサト「中学生の子供一人くらいなんとかしなさいよ、大人でしょリツコ」
.
碇司令「……」
碇司令「…総員、第一種戦闘配置」
碇司令「冬月、あとを頼む」スタスタ
冬月「あ、ああ…」
ウィーム…
冬月「…大変だな、碇」
.
『総員第一種戦闘配置!繰り返す!総員第一種戦闘配置!』
ビーッ、ビーッ、ビーッ!
『対地迎撃戦、初号機起動用意!』
ビーッ、ビーッ、ビーッ!
ミサト「…ちょっと、どーいうこと?」
リツコ(パンいち)「初号機はB型装備のまま現在冷却中。いつでも再起動可能って事よ」
ミサト「…まさか、あの状態のレイを出撃させる気なの?!」
リツコ「…言っとくけど。あなたが知る状態からレイは一回既に出撃したから。」
ミサト「な、なんですって!?何を考えてんのよ司令は!」
リツコ「あなたこそ。他に初号機を起動させられるチルドレンは居ないのよ?」
ミサト「だからって…!」
リツコ「はあ。情に流されるなんて、あなた本当に軍人?」
.
ミサト「ところで…」チラッ
シンジ「」グッタリ
ミサト「生きてるわよね?」
リツコ「恐らくね」
.
リツコ「さて、着いたわ」ヨイショ
シンジ「ってー…リっちゃんの脳天踵落としでポックリいくかと思ったわ…」サスサス
リツミサ((あわよくばそのまま死ねばよかったのに))
シンジ「――で、ここは?」キョロキョロ
リツコ「今ライトを点けるわ」スタスタ
.
カシャン。
バンッ!
初号機「……」
シンジ「趣味わっる」
.
ミサト「…そこは普通、『わーなんだこれはー』とか『ロボット?!』とかじゃない?」
シンジ「えー?ミサりんまだ僕が普通の感性してると思ってたの?」ハッ
ミサト「そうね、一縷の望みだったんだけど」
シンジ「ところでこれのディテール誰が決めたんだよ趣味悪すぎだろ!」ビシッ
リツコ「一応言うと有名なデザイナーの山下いくとさんよ」
シンジ「………ああ、あの!あの山下さんね!」
リツコ「知らないなら知らないと言いなさい」
.
ゲンドウ「…久しぶりだな」
.
リツコ「司令!」
シンジ「いやでもツノとかは好きだよ?甲冑っぽいとことか、意表をついたカラーリングとかはさ?」
ミサト「シンジくん?今お父さん来たからお喋りやめようねー」
シンジ「いかつい感じとかゴッシリした感じとか僕大好きだなこれーあーなんかだんだん好意もててきたわこれ」
ミサト「ねぇシンジくん?」
シンジ「好意の意味?好きってことさ!」ビシッ
.
ゲンドウ「…出撃だ」
ミサト「…え?」
リツコ「……」
シンジ「ハイッ!そして僕はワインレッドなプールにドパーン!」ピョイーン!
バッシャーン!
シンジ「ひょー!冷てぇなコイツぁ!僕すげー!紫ロボと同じ風呂に入ってるぅう!」バッチャバッチャ!
ゲンドウ「…」クイッ
リツコ「…」コクッ
.
シンジ「」グッタリ←げんこつくらった
ゲンドウ「シンジ、お前がこれに乗るのだ」
シンジ「」グッタリ
ゲンドウ「…シンジ、私の話を聞いているのか」
シンジ「」グッタリ
ミサト「…ちょっと!強くやり過ぎたんじゃないでしょうね?!」ヒソヒソ
リツコ「…」プイッ
.
ゲンドウ「シンジ」
シンジ「なんちゃって!ハイッ!実は最初から起きてたぜい!」シュタッ!
ゲンドウ「これに乗って戦え!」
シンジ「………」
.
シンジ「これに乗って戦えって…どないせー言うのよ!動かしかたわかんないわよ!」
ゲンドウ「説明を受けろ。」
シンジ「いやいやいやいや…こんなアホな中二より絶対他の奴のがいいって!」
ミサリツ((同感だわ))
ゲンドウ「他の人間では無理なのだ」
シンジ「え、なんで?」
ゲンドウ「…噛み砕いて言うと、その紫はお前以外生理的に受け付けない」
シンジ「それ色んな意味ですごいねパピー」
.
冬月『碇!まだか!?使徒が間もなくネルフ直上地点に到達するぞ?!』
ゲンドウ「ああ…もう少しだ」
シンジ「……」
ゲンドウ「今お前がやらねば全員死ぬぞ」
.
シンジ「………」ホジホジ
ゲンドウ「……」
シンジ「……」ピンッ!
ゲンドウ「……」
シンジ「帰ったら…」
ゲンドウ「……」
シンジ「勝って、帰ってきたら。全部ちゃんと話してよ。父さんの口から…」
ゲンドウ「…ああ」
シンジ「僕を亀甲縛りして家に置いてった理由を」
ゲンドウ「そんな事はしていない」
.
次回予告
ミサト「終始全裸だった少年は紫の巨人、"エヴァンゲリオン"に搭乗し、戦場へと向かう」
ミサト「そしてその戦いの場所はいきなりネルフ本部だった!」
ミサト「最初から背水の陣で挑む少年は戦いはおろか、歩き方すら知らない」
ミサト「そんな状態で少年は勝てるのか。」
ミサト「次回、シンジ「僕だって…勢いだけとか、ハジケた生き方してみたいんだよ」、」
ミサト「『ゴメンやっぱ無理だわ』」
ミサト「さーって!この次もっ?サービスサービスぅっ♪」
.
ゴ 無
メ 理
ンやっぱ だ
わ
.
『冷却終了!!ケイジ内全てドッキング位置!』
『パイロット…エントリープラグ内のコックピット位置に着きました!』
『了解!エントリープラグ、挿入!』
ガゴゴン!バシュッッ!
伊吹「プラグ固定終了!第一次接続開始!」
伊吹『エントリープラグ、注水!』
.
シンジ「すごい!すげーなすごいです!」キャッキャッ!
ゴポゴポゴポゴポ…
シンジ「テンション上がってキタ!上がってキタ――――(゚∀゚)――――!!!」
シンジ「あっ!リっちゃんからもらった説明書読まなきゃ!」ペラペラペラペラ
ゴポゴポゴポゴポ
シンジ「えーっと…何々?」
ゴポゴポゴポゴポゴポゴポ。
シンジ「『イメージした通りに動くから』」
シンジ「きょうびここまで説明不足な組織も超珍しいな!!!」
シンジ「…ていうかなにこの黄色い水。誰かのしょんべ ゴポゴポゴポゴポゴポゴポ
.
リツコ「心配しないでシンジくん。肺がLCLで満たされれば直接酸素を取り込んでくれます!」
シンジ「ごぽぱごぷごぺっぽ(いやそもそもLCLってなんだっつーの)」
ミサト「我慢しなさい!おっとこのこでしょ!」
シンジ「すげーやシンちゃんここに来るまでどんだけ無茶ぶりされんだよ」
シンジ「あり得なくね?あり得ないよね?最初から最後までノンストップで僕に無茶オーダーだよ?」
シンジ「中二男子に過度の期待かけすぎじゃない?僕そんな有能ちゃうやん?」
シンジ「ミサりん!リっちゃん!もう無茶オーダーは打ち止め《ラストオーダー》にしてもらえませんか!!!?」くわっ!
.
シンジ『あれ?!なんかいつの間にか普通に喋れてる!やべえ!ねぇ聞いて聞いて!僕水中で生きられるようになったっぽいよ父さん!』
シンジ『ほっほーい!コックピット内を泳ぎまくってやっぺ!』
シンジ『金魚!さながら僕金魚!!!』スイスイスイスイスイスイ!
リツコ「…元気そうね」
ミサト「あの環境適応力は見習うべきかしら」
.
伊吹「シンジくん!ちゃんと座ってくれないとモニターできないしシンクロできないから!お願い座って?!」
シンジ『……』
シンジ『お姉さん、お名前は?』
伊吹「え?!えーっと…ひ、日向!日向シゲコよ!」
日向「?!」バッ
青葉「?!」バッ
ミサト「…マヤちゃん?」
伊吹「いや、なんか名前教えたくなくて…つい…」メソラシ
.
シンジ『シゲコさんシゲコさん』
伊吹「…何?お願いだから早く座って?」
シンジ『僕が帰ったら…一緒に熱いコーヒーで乾杯しようね!』ニコッ
伊吹「わかったから本当お願いあなたのお父さんが後ろからすごい顔で睨んでるから本当お願い」
碇司令「……」ギヌロ
.
『主電源接続!全回路動力伝達!起動スタート!!』
ビュィイイイイン!
『A10神経接続異常なし!初期コンタクト全て問題なし!』
ブワワン!
『双方向回線、開きます!』
『シンクロ誤差、0.3%以内!』
『システムオールグリーン!シンクロ率…!?』
リツコ「どうしたのマヤ?」
伊吹「す、すみません!」
伊吹「し、シンクロ率、2%!」
リツコ「」
ミサト「」
.
ミサト「…まあ、そうよね。レイですらシンクロするだけで7ヶ月かかったんだもの」
ミサト「今日来たばかりのあの子には無理に決まってるわ?」チラッ
碇司令「……」
ミサト「で、どうするの?赤城博士」
リツコ「……このまま出すわ」
ミサト「ちょっと!?」バッ
リツコ「レイは意識不明。シンクロ不可。シンジくん以外は初号機とシンクロできないもの」
ミサト「動かなかったら同じでしょ?!」
碇司令「…かまわん、やれ。一刻も早く出撃させろ」
ミサト「?!」
.
ミサト「しかし!」
碇司令「大局を見たまえ、葛城一尉」
碇司令「座っているだけでいい。それ以上は望まん」
シンジ『やべ、なんかトイレ行きたくなってきたわ』スイスイスイスイスイスイ
シンジ『あれ?ちょっとー!ここトイレついてないのー!?』
碇司令「…本当に、座っているだけでいい。座っていれば他には望まん…」プルプル
冬月「お前がもっとちゃんと教育していればな……」
.
ミサト「…エヴァンゲリオン初号機、発進準備!」
ガコォン!ガララララ!
『第一ロックボルト解除!』
ズバンッ!バチッ!
『解除確認!アンビリカルブリッジ移動!』
ウィーム…!
『第一、第二拘束具除去!』
ゴン、ガコーン…!
『1番から15番までの安全装置解除!』
『内部電源充電完了!外部電源コンセント、異常なし!』
.
伊吹『エヴァ初号機、射出口へ!』
ゴグゥウウン…!
『5番ゲート、スタンバイ!』
ガシャン!
『進路クリア!オールグリーン!』
『発進準備完了!!!』
.
葛城「了解」
葛城「…構いませんね?」チラッ
碇司令「もちろんだ。使徒を倒さぬ限り、我々に未来はない」
葛城「…」コクッ
葛城「 発 進 ! 」
.
バチッッッ!
バシュッッッッ!!!
~第三新東京市地下:ジオフロント~
ボゴォオオオオンンンン!!!
サキエル「…」ズシッ…ズシッ…!
.
青葉「まずい…!使徒、ジオフロント内に侵入ですッッ!」
日向「天井都市、崩れ始めました!!」
初号機「…」ガコォン、ヴヴヴ……
初号機「…」ガシャン!
伊吹「エヴァ初号機、ジオフロント内、ネルフ本部前に配置完了しました!」
.
シンジ「うっひょー!すごいすごいすごい!何あれ黒っ!胸?にある玉赤っ!」キャッキャッ!
ミサト『いいわね?シンジくん!』
シンジ「アレ佃煮とかにしたら美味しそうじゃないですかね?ねぇ?」
ミサト『最終安全装置解除!!!』
ミサト『エヴァンゲリオン初号機!リフト・オフ!!!』
初号機「…」バキョン、バキョン!
がゴン…!
ミサト『…ゴメンなさい。こんな事しか言えないけど…頑張って。シンジくん』
シンジ「…」
.
サキエル「…」ジー
シンジ「頑張ってって言われてもなあ……」
ミサト『シンジくん!無茶ばかり言って悪いんだけど、とりあえず歩いてみて!』
ミサト『強くイメージすれば、エヴァはあなたの思い通りに動くから!』
ミサト『考えるだけ!考えるだけでいいのよ!』
シンジ「考える……考える」ブツブツ
シンジ「そういえば昔、こどもチャレンジでカンがえるってキャラいましたよね」
ミサト『そういう事は考えなくていいの!』イライラ
.
シンジ「くっ、ダメだ!僕にはできないよ!」
ミサト『頑張ってシンジくん!』
シンジ「…ミサりんが上を向いて歩こうとか歌ってくれたらイケる気がする」
ミサト『…本当ね?』
シンジ「お願いします!」
ミサト『…わかったわ』
ミサト『うっえをむぅういてっ♪あーるこぉおぅおぅお♪』
初号機「…」ググッ
初号機「…」ズシィイイン…
リツコ「本当に歩いた……」
.
リツコ「って、どうして動くのよ?!」
リツコ「よく考えたらシンクロ率2%じゃ起動指数にすら足りてないじゃない!何故動くの!」
伊吹「赤城博士!シンクロ率が!」
リツコ「?」
シンクロ率:2%
シンクロ率:6%
シンクロ率:18%
シンクロ率:25%
シンクロ率:37%
シンクロ率:―――
リツコ「ミサトの歌でシンクロ率急上昇?!あり得ないわ!」
.
シンジ「歌はいいね!歌は心を潤してくれる!人類の産み出した文化の極みだよ!」
初号機「…」ズシン、ズシン…
シンジ「いや…そうでもないかな?ぶっちゃけそれを言うなら文字とかじゃないかな?」ウーム
初号機「…」ズシンズシンズシン
シンジ「そう思わねーか!?ミサりん?!」
初号機「…」ズシンズシンズシンズシンズシンッッ!
ミサト『おもいっだすぅ♪はーるーのひー♪』
シンジ「聞いちゃいねえ」
.
サキエル「…」カッ
シンジ「え―――――
ズドォォオンンンン!!!!
青葉「使徒からの加粒子砲!初号機に直撃ですッッ!!!」
.
ミサト「シンジくん!!!」
初号機「…」ブシュウウウ…
シンジ「」
日向「脳波異常!心音微弱!…いえ、停止しましたッッ!」
リツコ「ッ、生命維持システムを最大にして!心臓マッサージを!」
日向「はい!」
シンジ「」バシュッ!
リツコ「もう一度!」
日向「! パルス確認!」
葛城「初号機の被害は?!」
日向「胸部第二装甲まで融解!機能中枢、稼働には支障をきたしません!」
.
サキエル「…」ガシッ
青葉「使徒、初号機の頭部を掴み持ち上げています!」
葛城(…もう、これまでなのかしら)
.
シンジ「う……あ……?」パチ
サキエル「…」メリメリ
シンジ「あ、どうもこんにちわ」ペコ
――――ズガン!
シンジ「いっだぁああああ?!」
青葉「頭蓋前部に亀裂発生!!」
サキエル「…」ガシッ
シンジ「は?ちょっ……何で腕を」
サキエル「…」グチャッ
シンジ「ぁあ゙ああ゙あぁあ゙ああ゙あああぁぁ!?!」
伊吹「左腕損傷!回路断線です!」
シンジ「いったー…なにこれ」
.
シンジ「くそっ、動け!『やられたらやり返す―――」
シンジ「――の俳優さんって名前なんだったっけ?」
シンジ「まあいいや!みやむーでいこうみやむーで!」パンパン!
シンジ「"傷つけられたプライドは――」
シンジ「――百倍にして返してやるのよ!"」
シンジ「くらえ!目パーーンチッッ!」
初号機「!」ビカッ!
初号機「っ」ブンッ
サキエル「?!」ボグシャッ!!!
青葉「初号機の右ストレートが使徒の顔に直撃!」
.
シンジ「どっせいどっせいどっせいどっせいどっせい!土星!」
初号機「ッ、ッ、ッ!」ブンッブンッブンッブンッブンッ
サキエル「?! ?!」スパーン!スパーンスパーンスパーンスパーン!
青葉「初号機、張り手で使徒を押しています!」
ミサト「イケるわ!」
シンジ「どすこ――――い!!!」
初号機「っ」ダンッ
初号機「!」ブンッ
サキエル「!?」ゴスッ!!
日向「初号機、飛び蹴り!」
.
冬月「―――勝ったな」
碇司令「ああ」
.
シンジ「ほぉおお…わたぁ――!!!」
初号機「ッ!」ブンッ
サキエル「!」ATフィールド
パキィイイイインンン!!!
日向『使徒、A.Tフィールドを展開!』
シンジ「はあっ?!何それインチキッ!」
シンジ「どうするばい!どないすればええのんや!!」
リツコ『シンジくん!シンジくんもA.Tフィールドを出すのよ!』
シンジ「あんたらどんだけ無茶ぶれば気が済むんですか」
.
シンジ「ちなみにどんなイメージしたら出るんですか?その…えーてーフィールドって」
リツコ『えっ、えーっと…』
シンジ「はよ」
リツコ『こう、バリヤー!みたいな?』
シンジ「…あ、はい」
シンジ「んんぬぬぬぬっふ……」
シンジ「いや無理無理。無理だって」ナイナイ
シンジ「そんなあんた、中学生の休み時間じゃないんだからそんなんで出るわけが」
初号機「」カッ!
日向「初号機もA.Tフィールドを展開!!」
リツコ「ふっ」ドヤッ
.
シンジ「えー……超絶納得いかないよ…母さんが父さんを選んだ時の回りの人達の心境並みに納得できないよ…」
シンジ「…待てよ?バリヤーがイケるならさ…」
初号機「ッ」カッ!
ビャウウッ!
日向「初号機、A.Tフィールドの形状を剣に変えました!」
リツコ「あり得ないわッ?!」
.
シンジ「ぅうおおおぉおぉおぉおおおおおオオオオオオッッッッ!!!」
初号機「ぅうおおおぉおぉおぉおおおおおオオオオオオッッッッ!!!」
シンジ「敵を!闇を!全てを斬り裂け!」
シンジ初号機「「A.Tブレェードぉおおおぉおぉおおおお!!!」」
サキエル「」
カッ
ズドォォオンンンン!!!!
.
冬月「……厨二だな」
碇司令「ああ」
.
初号機『…』ズシン、ズシン…
青葉「使徒、殲滅を確認!!」
「「「わああああああ!!!」」」
ミサト「…やったわね」
リツコ「そうね。お疲れ様」
.
青葉「ほら、日向シゲコちゃん?シンジくん帰ってきたら熱いコーヒー一緒に飲むんだろ?早く淹れときなよ」ニヤニヤ
マヤ「もう!やめてくださいよ!」プンプン!
日向「でも本当によかったな。こんなバカ話がまたできるなんて」
わいのわいの
ピッ、ピッ……
シンクロ率:――% カシャカシャ…
ピッ。
碇シンジ、最終シンクロ率:99.89%
.
~数日後、病室~
シンジ「――――っ、」ハッ
.
シンジ「……」
シンジ「そうか、僕はあの後シゲコとコーヒー飲んだ後にお腹壊して……」
シンジ「……」
シンジ「……そうだ、朝マック行こう」ヨイショ
シンジ「そうとなればこんな患者服は脱ぎ捨てないと」ヌギヌギ
シンジ(全裸)「やっぱこれが一番だよね」ペタペタ
.
シンジ「そういえば昔、母さんも『家では全裸でいるのが一番』って言ってたっけ」ペタペタ
シンジ「今思えば母さんおかしかったよなぁ」ペタペタ
シンジ「外でも家でも全裸が一番だよ」ペタペタ
.
シンジ「でも何で父さんは拒んでたんだろ」ペタペタ
シンジ「『せめて、人間らしく』ってずっと言ってたし」ペタペタ
シンジ「母さんがどんだけ言ってもかたくなにパンツ履いてたしなー」ペタペタ
シンジ「ん?」
ゲンドウ「~~」
綾波「~~」
シンジ「ストレッチャーに寝てるあの娘と父さんが話してる…?」
.
シンジ「あ、こっち見た」
シンジ「おーい!」ペタペタペタペタペタペタ
ゲンドウ「レイ、あれは見てはいけないモノだ。目を閉じなさい」
綾波「はい」メカクシ
.
ゲンドウ「…シンジ、着せられていたものはどうした」
シンジ「僕を縛る鎖の事?ベッドにはずしてきたよ」
医者「…」クス
ゲンドウ「…」ジロッ
医者「スイマセン」
ゲンドウ「シンジ。私に恥をかかすな。お前がまともに生きなければ私も信頼を失うんだ」
ゲンドウ「わかったらさっさと何でもいいから服を着てこい」
シンジ「絶対イヤだ」
.
ゲンドウ「命令だ。今すぐ服を着てくるか私達の前から居なくなれ」
シンジ「知るか後退型ハゲ」カーッペッ
ゲンドウ「…もういい。なら私が居なくなる」クルッ
ゲンドウ「レイ、シンジとは作戦に必要な時以外は会話をするな。そいつは頭がおかしい」スタスタ
綾波「はい」
シンジ「…んだよアイツ。頑張った僕にお小遣いとか『偉いぞ♪』とかあってもいいと思うんだけどな」ぶすー
シンジ「いつかあのグラサンを鼻眼鏡に変えてやる」メラメラ
.
シンジ「さて…」チラッ
綾波「…」メカクシ
シンジ「あ、よいしょっとぉ!」ピョイッ
ガシャン!
綾波「?!」
医者「君!綾波ちゃんのベッドの上に乗って何する気だ!彼女は重傷なんだぞ!?」
シンジ「無視されたまんま、父さんの思い通りになるのなんか死んでもイヤです」フリフリ
シンジ「だから、綾波には是が非でも僕と話し込んでもらうんです!」フリフリフリフリ
シンジ「あんな理不尽な意地悪命令なんてクソ食らえですよ!話すくらいいいじゃないですか!」フリフリフリフリ
医者「何故腰を横に振りまくって…ああ、もう!ちょっちだけですからね?」
シンジ「恩にきるッッ!!!」
.
シンジ「ゲッヘッヘッヘ…さ~~あ綾波ちゃん?僕と会話しまちょうね~?」
綾波「…」プルプル…
シンジ「恐いのかい?大丈夫。僕を最初に見た人達は皆そうなるからさ」ニコッ
綾波「…」プルプルプルプル
シンジ「…おーけい、わかった。僕の一発芸で綾波の心を開闢してみせるぜよ!」バッ!
シンジ「『チンコプター』。」
シンジ「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラぁああああ!」クルクルクルクルクルクル!
シンジ「いつもより多目に回してるよ!竿とタマタマをね!」クルクルクルクルクルクル
綾波「」
.
シンジ「ちなみにこの一発芸は碇家に伝わる一子相伝の秘技なんだ!父さんも出来るんだよ!」
綾波「……」
綾波「…いかり、司令も?」
シンジ「! そうだよ!僕が小さい頃はもう、父さん毎晩やってたよ!!」
.
~しばらくご~
ウィム。
ゲンドウ「…レイ、いるか」
綾波「はい」
ゲンドウ「重傷のお前に無理をさせて、すまなかった」
綾波「いえ。平気です」
ゲンドウ「…そうだ、何か欲しいモノはないか?侘びの証に何か好きなモノを用意させよう」
綾波「…」ウーン
綾波「司令に何かしてもらう、というのは…ダメですか?」
ゲンドウ「? 私に出来る範囲でなら何でも構わないが」
綾波「でしたら」
.
綾波「碇家一子相伝の一発芸。碇司令が昔は毎晩おやりになってたという…」
綾波「碇司令の『チンコプター』が見てみたい、です」
ゲンドウ「レイ、誰にその嘘八百を吹き込まれた?怒らないから言ってみろ」
.
次回予告
ミサト「スルーされた綾波イベントと初号機にいる母親との邂逅イベント。」
ミサト「しかしスルーされたイベントはそれだけに留まらなかった」
ミサト「下ネタに次ぐ下ネタにより、碇シンジの周囲からの目は冷たくなる」
ミサト「それに比例し、碇ゲンドウも周囲から冷めた目で見られるようになる。」
ミサト「そして、碇シンジは誰の家で暮らす事になるのか。それとも一人暮らしか。」
ミサト「次回、シンジ「僕だって…勢いだけとか、ハジケた生き方してみたいんだよ」、」
ミサト「『僕の回りのストレスがマッハ』」
ミサト「さぁーって!この次もっ♪サァービスサービスぅっ!」
.
僕
の マッハ
回
りのストレスが
.
~病院のロビー~
シンジ「綾波…ちゃんと父さんに話したかな、『チンコプター』」ペタペタ
オペレーター「うわっ、全裸?!」
オペレーター「あれが噂のサードチルドレンか…」
シンジ「きっと怒るぞぉー♪父さん人間としての器がちっちゃいから。僕のティンポコと同じサイズだから」ペタペタ
ミサト「…シンジくん、相変わらず全裸なのね…」
シンジ「あーらミっちゃん、お元気ー?」クルクルクルクルクルクル
ミサト「…おちんちんを振り回すのはやめてくれないかしら……」
シンジ「またまた。昔は恋人のチンポを乗り回してたくせに」
げ こ
ん つ!
ミサト「全く…そんな風だからお父さんもシンジくんに冷たいんじゃないかしら」ハフゥ
.
ミサト「まあ、それにしたって。あんな目にあった、逢わせた実子にあの態度はね」
シンジ「ね。48にもなってどんだけ常識ないんだっての」ハッ
ミサト「……」
シンジ「なんだよ」
.
ミサト「まいいわ。それよりシンジくん。迎えに来たわよん♪」ニコッ
シンジ「迎え?」
シンジ「なるほど、これからミサりんの自宅に連れ込まれて29才と14才のイケナイ関係が始まるというわけですか!」
ゴッス。
シンジ「」ピクピク
ミサト「あー、あとね?言いづらいんだけど…これからも私達に協力してくれないかしら」
シンジ「……」
シンジ「…また、あのエバーに乗れって事ですか?」チラッ
ミサト「…そうよ」
シンジ(ちっ。発音ネタ皮肉に気づいてねーな)
.
シンジ「10年も会ってない父さんから手紙が来て…」
シンジ「何かと思えば『このイカすロボに乗れ』」
シンジ「死ぬ思いして価値のある勝ちをもぎ取ってきても『お疲れ様』の一言もなし」
シンジ「そして他所のおうちの綾波ちゃんにご執心…」
シンジ「そんなロリコンクソグラサンのためにまた死ぬ思いして働けと?」
シンジ「ふざけんのも大概にしやがれってんだ!」ケツパァン!
ミサト(碇司令?私に説得任せずにあなたが直接説得しなさいよマジで)
.
シンジ「何よりも許せないのは…!」ギリッ
シンジ「事あるごとに!皆が僕に『服を着ろ』って言う事ですよ!」くわっ!
ミサト「それ普通よ?」
シンジ「この国では『幸福追求権』って権利があるんじゃねーのかよ!」ダンッ
ミサト「シンジくん?この国には『猥褻物陳列罪』って言葉もあるのよ?」
シンジ「前に住んでた叔父の家では僕がどんだけ全裸でいても何も言われませんでしたよ!」
ミサト「えっ?」
.
シンジ「僕が最初叔父さんちに来た時から僕は全裸だったんですけど」
ミサト「お父さんなんで服を着させてあげなかったの…」
シンジ「僕がどっかに脱ぎ捨てるからですね。着させられる度に」
ミサト「シンジくんってその時からシンジくんだったのね」
シンジ「僕がこの世でもっとも憎いのは衣服ですから」キリッ
.
シンジ「僕を見た叔父さん夫婦は事前に知ってたらしくて」
シンジ「何にも言わずに庭の小屋を指差しましたよ」
シンジ「基本的には外歩きさせてもらえませんでしたし」
シンジ「まあ何か言うっていうか、『頼むから関わらないでくれ』スタンスだったってだけなんですけどね」
ミサト「そ、そう…」
シンジ「わかっていただけたかな?」ン?
.
シンジ「あー…でもアレだ、うん、アレですね」
シンジ「父さんあたりが第三新東京市では僕は全裸でいてもいいって法律とかを変えてくれた上で父さんよりも高い給料払ってもらえるなら」
シンジ「やります!僕が乗ります!」
ミサト「…じゃあ一応お父さんに言ってみるわね?」
ミサト(私、何でこんなバカな話をあの碇司令にしなきゃならないのかしら…)ズーン
.
ミサト「…はい、はい。畏まりました。失礼します」ピッ
ミサト「シンジくん?お父さんに掛け合ってみたんだけど…」
シンジ(ゲンドウポーズ)「言ってみたまえ。葛城一尉」
ミサト「…『給料については一考しよう。だが法律までは不可能だ』」
ミサト「『お前の性癖を常識として許容できるほどに世界は進んではいない』」
ミサト「『ネルフに迷惑をかけない範囲で露出していろ』…だってさ」
シンジ「あいっかわらずつまんねー上に厨二まっさかりだなあのヒゲ」チッ
シンジ「ミサりんちょっち返答を伝えて欲しいんですが」
ミサト「あらなに?」
シンジ「『うんわかったありがとう。それでいいよ。僕頑張るね』って」ニコッ
ミサト「…あら、えらく素直ね?わかった。ばっちし伝えておくわ」フフ
.
ミサト「…ねぇ」
シンジ「はい?」
ミサト「ひょっとしてー、なんだけどー」
ミサト「何か企んでない?」
シンジ「え?いやだなぁそんなわけナイジャナイカ」ニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤ
ミサト(絶対何かたくらんでる―――!!?)
.
シンジ「あ、ところで僕はどこで寝泊まりする事になってんの?」
ミサト「ん?えーっとね、ネルフ本部の住居スペースが空いてるからそこで」
シンジ「絶対イヤだ」
ミサト「えっと」
シンジ「絶対イヤだ」
ミサト「命令y シンジ「絶対イヤだ」
ミサト「…」
シンジ「…」
ミサト「わ シンジ「絶対イヤだ」
.
シンジ「絶対イヤだー!イヤだったらイヤなんでぃ!!」スリスリスリスリ
ミサト「…わかったから。わかったからしがみついてスリスリしないでくれる?」ペチ
シンジ「おぶ」
ミサト「じゃあシンジくんはどこに住みたいの?このご時世、一番安全なのはたぶんここよ?」
ミサト「上の街は使徒との戦いでいつどこが壊れたりなくなるかわかんないし」
ミサト「それに訓練とかもしやすいわよー?」
シンジ「それプラス『管理がしやすいから』って本音を言ってもいいですよ?」ニコッ
ミサト(イヤな子ね)
.
ミサト「あ、でもホラ!ネルフに住んでたらどんだけ露出してても許してくれるんじゃないかしら?」
ミサト「そしたらシンジくんも…」
シンジ「それでも僕は街に住みたいんです!」
シンジ「シティーボーイに憧れてるんす!都会っ子がいいんです!もう田舎暮らしはイヤだ!」ズンチャ♪ズンズンチャ♪
ミサト「踊らないで。というかネルフ本部ほど田舎とは程遠いとこもないと…」
シンジ「『楽しめるものが何もない』って点は同じだと思う」
ミサト「そういうとこに住んでる人に謝りなさい」
.
シンジ「僕は街でミサりんちよりも豪華なホテルで暮らそうと思うんだ」
ミサト「あら優雅ねー#」ホホホ
シンジ「…まさか、自分ちに僕を引き取りたいと?」
ミサト「何で突然そんな事を思いついたかは知らないけどそれはちょっちね」
シンジ「いいよ?僕は」
ミサト「あたしがイヤなのよ」
.
シンジ「やはり僕を受け入れてくれるのは初号機だけか…」チッ
ミサト「あらいいんじゃない?いっそ初号機に住んだら?」
シンジ「……」
ミサト「ねぇ、なんで『それだ!』って顔してるの」
.
~しばらく後~
リツコ「…それで?」
マヤ「サードチルドレンは初号機に乗り込んだまま。
プラグ側からロックされているために射出信号を受信しません」カタカタ
リツコ「あなたが余計な事を言うから…」ハァ
ミサト「ごみん」
日向「どうしますか?」
リツコ「L.C.L.の圧縮濃度を限界まで上げなさい」キリッ
青葉(容赦ねぇな赤城博士)カタカタ
リツコ(…ロクにプラグ内の操作方法を教えてないのに何故知ってるのかしらね)
.
~司令室~
シンジ「…」
碇司令「さて…と」キィ
碇司令「命令違反、エヴァの私的占有、これらは全て犯罪行為だ」
碇司令「何か言いたい事はあるか」
シンジ「……」
.
シンジ「問題起こしまくれば父さんが僕を見てくれると思ったんだ」
.
ゲンドウ「…そんな子供みたいな理由が許されると思っているのか」
シンジ「僕は子供だよッッ!!!」ダンッ!!
シンジ「父さんこそ!!僕をなんだと思ってるんだよ!!」
シンジ「10年も!放置してッ!会うのは3年ぶり!!」
シンジ「突然『来い』って言うから会いに来てみればこの扱い!!」
シンジ「それでも頑張って命賭けて戦ったのに!!」
シンジ「父さんは綾波って子ばっかり気にしてる!!」
シンジ「父さんこそ僕に何か言いたい事ないのかよッ!!!」
ゲンドウ「」ポカーン
.
シンジ「何とか言えよ!ウジ虫野郎がぁあ!!」ベチーン!!
ゲンドウ「ぽまッッ?!」ビターン!
シンジ「僕を大事にしてよ!僕を見てよ!!僕に優しくしてよッッ!!!」ベチーン!ベチーン!ベチーン!!
ゲンドウ「ぐはっ?!あ゙あ゙ッ?!なぶぅっ?!」
シンジ「自分のせいだけど!!僕はここでも一人ぼっちなんだ!!」
シンジ「もう僕には父さんしか居ないんだよ!?」ガックンガックンガックン!
ゲンドウ「うばばばっ…、シンジ、ちょっと待」
シンジ「僕と暮らしてよ!!ちゃんと父親らしい事してよ!!!」ペチン!ペチン!ペチン!
ゲンドウ「だから、ちょっと話を」
シンジ「何とか言えよグラサン野郎ぉおおおお!!」ガシッ、ポーイ!
\ガッシャーン/
ゲンドウ(お気にのサングラスが)
.
シンジ「こうして。なんやかんやで僕は父さんと暮らす事になったのだった」
シンジ「というか僕の保護者役をネルフ職員が全員嫌がったので責任を取る形になったようだ」
シンジ(ゲンドウポーズ)「問題ない。全てシナリオ通りだ」フッ
ゲンドウ「シンジ、早くお前の荷物を運べ。私にばかりやらせるな」プルプル
シンジ「オーケー、じゃすとあもーめんとぷりーずだ父さん」
ゲンドウ「…外に出るならば服を着ろ」
シンジ(全裸)「ゴメン、こればっかりは譲れない!」フルフル
.
シンジ「これからよろしくね父さん!」ニコニコ
ゲンドウ「…」無視
シンジ「こ・れ・か・ら・よ・ろ・し・く・ね・? 父・さ・ん・?」グギグギグギグギ…
ゲンドウ「むぐぉおおお!!!」ボキボキッ
シンジ「四十肩なのに腕を肩以上の位置に上げられると痛かろう痛かろう」グギグギグギグギ
ゲンドウ「もううんざりだ!出ていけ!シンジ!!」ビシッ
シンジ「まだ初日だよ父さん」
.
ゲンドウ「…」スタスタ
シンジ「どこ行くの父さん。また僕を置いていくの」
ゲンドウ「…食事をしに行くだけだ」
シンジ「僕が作るから」
ゲンドウ「いらん」
シンジ「…」スッ
ゲンドウ「ファイティングポーズを取るんじゃない」
.
シンジ「~♪」トントン
ゲンドウ(何故私はあの時コイツを引き取る事を了承したのだ)
シンジ「僕流アレンジ」つ
ゲンドウ(ゲンドウポーズ)「金や代償を払ってでも誰かに押し付けるべきだったな」ブツブツ
シンジ「はい出来た」
コト。
ゲンドウ「……」
日清カップヌード●
ゲンドウ「……」
.
シンジ「3分待ってね!」ニコニコ
ゲンドウ「……」
ゲンドウ(少しだけ期待した私がバカだった)
シンジ「冗談だよ」ヒョイ
ゲンドウ「…」
シンジ「はい、父さん」コト、コト
煮物、サラダ、カボチャスープ、ごはん、味噌汁、麦茶
ゲンドウ「……」
シンジ「さあ召し上がりまくれ!」
ゲンドウ「…」ホッ
.
ゲンドウ「…」カチャ、
ゲンドウ「……」モグ
ゲンドウ「……」モグモグ
シンジ「…」カチャ、パク。
シンジ「僕のごはんってマジで美味いよね」モグモグモグモグ
ゲンドウ「……ああ」
ゲンドウ(腹が立つくらいに美味い)モグモグ
ゲンドウ(ああ…この味噌汁はユイの味だ…)ズズ…
ゲンドウ「…シンジ」モグモグ
シンジ「何?」モグモグ
ゲンドウ「この味噌汁は毎日頼む」
シンジ「任せな」モグモグ
.
動物性たんぱく質の欠如が深刻な可能性
>>147、148 もしかして:地味な嫌がらせ
~食後~
シンジ「はい父さん。お茶」つ旦
ゲンドウ「…ああ」
シンジ「ふー」ズズー
ゲンドウ「…」ズズ…
シンジ「ところでさぁ」
ゲンドウ「……」
シンジ「綾波って子は父さんとどういう関係なのさ?」
ゲンドウ「……」
ゲンドウ「…」つ新聞⊂
シンジ「何誤魔化してんだよコノヤロー」
.
シンジ「せいっ」ズボッ
ゲンドウ「…人が読んでる新聞に穴を空けるな」
シンジ「いや質問に答えろや!答えろやいやいややいやいや!!」
ゲンドウ「お前は知らなくて良いことだ」メソラシ
シンジ「知りたいんだよ知りたい年ごろなんだよ!だよだよだyo!」キュバッ☆
ゲンドウ「……NERVの最高ランクの機密だ。信用できて使える人間以外には話せん」つ旦
シンジ「僕が信用できないってのか!」フリフリフリフリ
ゲンドウ「何故腰を振る」
.
シンジ「……」
ゲンドウ「…」
シンジ「でもさ、今父さん『世界レベルでマジめちゃんこ大事な子』って情報漏らしちゃったよね」
ゲンドウ「……」
ゲンドウ「…///」プイッ…
シンジ(照れる父さんキメェ)ズズー…
.
~朝~
ゲンドウ「……」ウィム
シンジ「いってらっしゃい」フリフリ
ゲンドウ「…せめて尻ではなく手を振れ」
ウィム。
シンジ「…っふー……」
シンジ「さて、父さんの部屋物色すっか」スタスタ
.
シンジ「機密の一つや二つ、3つやよっつくらいあるはずだ!!!」ゴソゴソゴソゴソ
シンジ「母さんの写真の一枚や二枚……」シャカシャカ
シンジ「趣味の一つや二つくらいあるはずさ!」ゴソゴソゴソゴソ
シンジ「む?ゴミ箱に……」
パンツ
シンジ「…女性用下着(下)……だと……?」
.
シンジ「んだよヤる事ヤってんのかよあの野郎……ん?」
シンジ「……」クンカクンカ
シンジ「………これ、リツコさんのじゃね?」
.
シンジ「いやだってさ、初めてエヴァに乗った時に見たパンツと系統とか色とか同じだし…」
シンジ「ふんわり香る香水の匂いがリツコさんの臭いと同じだし、」
シンジ「えっ、つまりリツコさん…」
シンジ「…」察し
シンジ「男の趣味悪すぎるだろ…絶対利用されるタイプの女性だよね」ポイッ
.
シンジ「他には……っと」ゴソゴソ
シンジ「……」
シンジ「…やめとこう。なんか『これ以上探したらヤバイものが出てくるでやんす』って僕の第六感がemergencyを掻き鳴らしてるから」スタスタ
パタン…
ゴミ箱に仕込まれた隠しスペース< パカッ。
ヒラッ…
在りし日のユイ(マッパ)のセクシーポーズ写真
.
シンジ「さて…」
シンジ「ワックスをつけて無造作ショートウルフヘアに!」シュバッ
シンジ「睫毛と眉毛も整えて!」シャキーン!
シンジ「日焼け止めは全身に!」ビャバーン!
シンジ「爪はきちんと全部切り!」パチーン!
シンジ「身分証明書とおサイフ、ケータイ、充電器!ティッシュとハンカチ等々を入れたウエストポーチ!」シュバッ!
シンジ「エヴァ缶コーヒーも持った!」
シンジ「完璧だな。よし!」
シンジ「街へとくりだすか…」スタスタ
※でも全裸
.
近所の委員長「あ、こんにち…うわ゙っ?!」
シンジ「あ、どうも!こんちわー」スタスタ
シンジ「どこ行こっかなー」スタスタ
シンジ(適当にブラブラして夕飯買って帰ろっと)スタスタ
近所の委員長「も、もしもし警察ですか?!裸の男の子がうろついてたんです!本当ですってば!」
.
シンジ「へー…こんなとこに映画館とかあるんだな」
シンジ「何か見ようかな」チラッ
~第三新東京市シネマズ~
店員「いらっしゃいま゙っ?!」
シンジ「子供一人お願いします」つネルフIDカード
店員(この映画館が始まって以来のトラブルに我遭遇――――!!!?)
店員(しかも14才?!中坊で目覚めちゃってるの?!いやでも身分証明書は本物っぽいし…)
シンジ「ポップコーンとコーラ。どっちもMで」
.
シンジ「~♪」モキュモキュ。
『待て!やめるのだ人間達よ!私はオートボットだ!味方だ!』
『オプティマスからメッセージが届いたのだ!』
『いくぞ!伝説の戦士達よ!』
シンジ(最近のCGスゴいなぁ)
シンジ(この映画結構当たりかな。変形するとことかかっこいいし…)
シンジ(エヴァもあんな風に変形したらいいのになー)モキュモキュ
.
シンジ「さて次はっと」スタスタ
シンジ(水族館とか…CDとかゲーム、ゲーセン、食べ物類が買えるとことかも抑えとかないと)スタスタ
シンジ(それにしても道行く人達からの視線が突き刺さるな)スタスタ
「」ジー
「」ジー
「」ジー
シンジ「…何か御用ですか?」ニッコリ
「「「…」」」サッ
シンジ(日本人の悪いとこは思った事を言わない事だよね)
シンジ(僕もそうだから人の事言えないけどさ)
.
シンジ「……」
シンジ「ダメだな」
シンジ「落ち着いちゃってるよ…落ち着いちゃってるよ僕」フーヤレヤレ…
シンジ「僕が今しなければならない事はなんだ?」
シンジ「そう、ロックンロールだ。ハジケろシナプス、青春ファイヤー」
シンジ「迸る熱いパトスで思い出を裏切らなければならないんだッッッッ!!!!」
シンジ「僕は今まさに大人になったら取り返せない甘く切なく苦々しい青春の真っ只中なんだ!」
シンジ「僕の魂に聞くんだ。僕は何をしたいのかを、僕が僕である事をここで証明する事とは何か」
シンジ「それは――――」
.
シンジ「…よっと」ブリッジ
シンジ「はぁああああああ!!!」シャカシャカシャカシャカ
シンジ「シックスセンス(だっけ?)のブリッジ階段降りだ―――ッッッッ!!!」シャカシャカシャカシャカシャカシャカ!
シンジ「yes!歩道橋へこのまま登り!」シャカシャカシャカシャカシャカシャカ
シンジ「 駆 け 降 り る !!!!」キリッ
.
シンジ「とぅッッ!!!」ピョイン!
シンジ「ミサトさん!ミサトさぁああああん!!葛城ミサトさぁああああん!!」シャカシャカシャカシャカ
シンジ「どこかできっと聞くだろう!!父さんもだ!!」シャカシャカ
シンジ「嘆くだろう!呆れるだろう!!無関心をよそおい関わる事を避けるだろう!!!」シャカシャカシャカシャカ
シンジ「でもそんな事は許されない!!!僕という名のハリケーンは全てを巻き込むんDA☆」シャカシャカシャカシャカ
たまたま階段を登ろうとしてた近所の委員長「へっ?!」
シンジ「あ、どうも!!!また会ったなガール!!!」シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ
委員長「イヤァぁああああぁああああぁああああ?!!!!」
.
がしっ。
シンジ「へ?」
ネルフ保安諜報部の人「そこまでだ」
シンジ「」
ネルフ保安諜報部の人「落ち着くんだ、とりあえず人の居ないところへ――」
シンジ「…諦めたら、」
シンジ「諦めたら!そこで全部終わっちゃうんだよ!!!」
シンジ「僕のタミャスィーは!!!云っているッッッッ!!!」
シンジ「『ここで死ぬ定めではないと』と!!!」
シンジ「秘技、間接外し」ポキョッ
ネルフ保安諜報部の人「な?!」スルッ
.
シンジ「わしゃしゃしゃしゃしゃしゃしゃしゃ!!!バカめ!僕を舐めるんじゃない!!」シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ
ネルフ保安諜報部の人「クソっ、なんであんなに速いんだよ!」ダダダダ!
シンジ「さっきは油断しただけだ!僕の本来のスピード甘く見てんじゃねーぜ!!」シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ
がしっ
ネルフ保安諜報部の人2「悪いな、ここまでだよ」
シンジ「shitッ!」
.
~ネルフ独房~
ゲンドウ「…お前には失望した」
シンジ「…だろうね」
ゲンドウ「同居は解消させてもらう」クルッ
ゲンドウ「…親子の縁もだ」
ゲンドウ「叔父さんの所へ帰れ。そこで好きなだけ裸でいろ」スタスタ
シンジ「…父さん。父さんの部屋のゴミ箱の話なんだけど」
ゲンドウ「…」
.
シンジ「あの事をリツコさんが知ったら…」
ゲンドウ「ふん、今度は脅しか?随分腐った根性だ」
シンジ「確かこの部屋での会話って録音されて諜報部で保管されるんだったよね」
シンジ「おーいリツコさーん!聞いてよ、コイツさぁー」
ゲンドウ「すまなかったなシンジ。今のは全部嘘だ。充分反省しただろうしさあ家へ帰るぞ」
.
次回予告
ミサト「ついに引っ越しからの初学校デビューを迎える碇シンジ」
ミサト「しかし、彼は既に色々な意味で有名人すぎだったために自己紹介は必要なかった」
ミサト「そしてまさか過ぎる恋の予感と、」
ミサト「逆恨みジャージとそれに付属するミリオタ眼鏡からの妖しいお誘い」
ミサト「果たして、碇シンジの選択は」
ミサト「次回、シンジ「僕だって…勢いだけとか、ハジケた生き方してみたいんだよ」、」
ミサト「『パンツ覗き魔』」
ミサト「さぁ~って♪この次もっ?サァービスサービスぅっ☆」
.
パンツ覗
き魔
~碇宅前~
リツコ「………」ドキドキ
リツコ「…」ポチ
ディムドゥーン♪
リツコ(今日はあの人に会う日。あの人に抱かれる日。)
リツコ(この日のために何度徹夜してスケジュール調整をしたか…)ホロリ
リツコ(…?出るの遅いわね?何かあったのかしら?)
ウィム。
リツコ「あ…」
シンジ「あれリっさんどうしたんですか?」
リツコ(ああ…そういえば、コイツがいたわ……)ズーン…
.
シンジ「あ、僕に何か用事が?」
リツコ(あるわけないでしょ?!)
リツコ「ああ、違うのよ。碇司令に個人的に用があって来たのだけど…司令はいるかしら?」
シンジ「居ますけど……」チラッ
リツコ「…?」
シンジ「昨日珍しくやけ酒してぐったりしてます」
リツコ「」
.
シンジ「そんな今だにリバースしまくりのヒゲおやじでよければ…」アハハ
リツコ(くっ、あなた弱いってわかってるでしょ!何故そんなになるまで飲んだのよ!)
リツコ(一体昨日何があったというの!)クゥッ
リツコ「かまわないわ」ニッコリ
ゲンドウ「ああ、君かオゥエッ……おぼろろろろろ…!」
シンジ「あーまた?よく胃の中身からっぽにならないね。はい、ゲロ袋」つ
ゲンドウ「…問題なぼろろろろろ…!」
リツコ(むしろ問題しかないわ!)ズーン
.
シンジ「リツコさんの顔を見た途端にリバースが酷くなった…?つまり、リツコさんの顔が吐くほどに」
リツコ「しばくわよ?」
ゲンドウ「オゥぇぅエエエエッ!」
シンジ「ああもう…だからあんなに飲むなって言ったのに」背中サスサス
ゲンドウ「…すまん」
リツコ「私も何か…司令?お水どうかしら?」
ゲンドウ「うむ……」
.
ゲンドウ「ふー…。少し、横になる…」ゴロ
リツコ「わかったわ」
シンジ「父さん、ゲロ袋新しいのここに置いとくね」
ゲンドウ「うむ…」
シンジ「どうぞ、紅茶です。銘柄はテキトーに買ったからわかりますぇん」つ⊂□
リツコ「ありがとう。それで…昨日あの人に何があったのかしら?」
リツコ「彼、あまり強くないのよ?元々飲まない方だったし」
リツコ「それなのにあそこまで飲むなんて…気になるわ」
シンジ「えっとですね…」
.
~回想~
シンジ「はい父さん」つ
ゲンドウ「…酒?何故未成年のお前が購入できた」
シンジ「店員さんが僕と目を合わせなかったからじゃないかな」
ゲンドウ「店員を責められんな。むしろ全裸の少年相手によく業務を全うしたと褒めたいくらいだ」
シンジ「だよねー」アハハハ!
ゲンドウ「…で、何故買ってきた」
シンジ「今日も僕のせいで父さんの心労がマッパ、じゃないやマッハだったからさ、」
シンジ「たまにはお酒の力を借りて精神的に楽になってくれたらなって思って」
ゲンドウ「自覚があるならば行動を改めろ、諸悪の根元」
.
ゲンドウ「だが生憎だな、私は酒は飲まん」
シンジ「えー!なんでさ!」カシュッ
ゲンドウ「飲まんと言ったのに何故開封した」
シンジ「気にすんなよ。細かいとハゲるぞ」
ゲンドウ「…私は酒に強い方ではない」
ゲンドウ「普段も飲まん。味も好きではない」
ゲンドウ「だから、」
シンジ「わかってるわかってる。まあ飲めよ」つ トクトク
ゲンドウ「話を聞け」
.
シンジ「まあまあ。いいじゃんついじゃったしさ」トクトク…
ゲンドウ「貴様」
シンジ「僕は強いんだけどね」
ゲンドウ「…飲んだのか」
シンジ「注意してくれる家族が居なかったもので」コト
.
ゲンドウ「………」
シンジ「ほら、あの…使徒?だっけ?とこれから僕は命賭けて戦わなきゃいけないんでしょ?」
ゲンドウ「…ああ」
シンジ「だから…父さんとこうやって酒飲む機会なんてさ、いつなくなるかわかんないじゃないか」
ゲンドウ「……」
シンジ「…ダメ?」
ゲンドウ「……一杯だけだ」つ
シンジ「ありが父さん」チンッ☆
.
~数時間後~
シンジ「っあい!父さんの!ちょっといーとこ見てみたい!」
ゲンドウ「ま、待て」
シンジ「っエイ!っエイ!っエイ!」パンパン☆
ゲンドウ「くっ、」グビ、グビ…
ゲンドウ「ぷは…どうだ」ゴトン!
シンジ「あるぇー?あるぇーあるぇー?ちょっち残っちゃってるゾー?」
シンジ「あ、ちょい?ちょい?ちょい残し!」つ追加
ゲンドウ「」
.
ゲンドウ「く…飲んだぞ」ゴトン
シンジ「おいおい待てよ父さん…」ハァーヤレヤレ…
シンジ「御馳走様が!言えてない!」つ追加
ゲンドウ「」
.
ゲンドウ「……御馳走様でした」ゴトン
シンジ「ふー…」ヤレヤレ
シンジ「御馳走様が!可愛くねぇ!」つ 追加
ゲンドウ「」シクシク
.
シンジ「―――――とまあ、」
シンジ「そんな事を朝の8:00までやってたら今に至るという…」
リツコ「120%あなたが悪いじゃないの!」バンッ
.
リツコ「やけ酒じゃなくて!あなたのアルハラのせいじゃない!」
シンジ「はい」
リツコ「え、えっと、急性アル中で死んだかもしれないのよ!?」
シンジ「そのへんは見極めて臨界点ギリギリまでにしました」
リツコ「何バカなこと言ってるの!見極められるわけないでしょ!」
シンジ「でも、父さんも僕も、楽しかったです!まる!」
リツコ「作文?!」
.
リツコ「はあ…もういいわ。私があとやっておくからあなたは外で遊んできなさい」
シンジ「なるほど、僕を追い出して父さんとちょめちょめしたいわけですか」
リツコ「あなた何歳なのよ」
シンジ「今をトキメクピチピチ14才に決まっておろう!?」ハァーン?!
リツコ「14才はちょめちょめとかピチピチ言わないと思うわ?」フルフル
.
シンジ「あー、でも僕まだ給料振り込まれてないしー?手持ちのお小遣いは底をついたしー?」チラッチラッ
リツコ「……」ハァ
リツコ「…ほら、これで遊んできなさい」つ1万円
シンジ「あざーす!リツコ様あざーす!」
シンジ「あ、リっちゃん今日何時までいる予定?」
リツコ「え?えーっと…」
シンジ「晩御飯食べていきます?あ、社交辞令じゃなくて」
リツコ「あら、ご一緒していいのかしら?」
シンジ「ええ」
リツコ「…じゃあ、そうさせてもらうわ?」ニコッ
.
シンジ「うむうむ。じゃあ僕19:00くらいに帰ってきますんで。父さんとアンアンする時間帯はご計画的におなしゃーす」スタスタ
リツコ「しないわよ!」
ウィム。
リツコ「…するつもりだったけど」チラッ
ゲンドウ「ZZZ」
.
ゲンドウ「ZZZ」
リツコ「…」ソッ
リツコ(添い寝くらい、はいいわよね?)ゴロ
リツコ「////」ギュ
ゲンドウ「ZZZ…」
.
~夕食~
リツコ「……」
ゲンドウ「…」モグモグ
シンジ「じゃんじゃん喰ってください」
焼きそば、焼きクルミパン、焼きうどん、焼き鮭、味噌汁、ごはん、サラダ、スペアリブ
リツコ「…」
リツコ(でもどれも美味しいわね…)モグモグ
.
リツコ「そういえば…シンジくんは学校はどこに?」
シンジ「へ?」モキュモキュ
リツコ「ほら、シンジくんはこれからこの街で暮らすのでしょう?どこの中学に通うのか気になったのよ」
シンジ「いえ、中学とかめんどいんでネルフ一本で行こっかなーって」モキュモキュ
リツコ「感心しないわね」
リツコ「シンジくん。学校だけは行った方がいいわ」
リツコ「勉強だけじゃなくて。学校というコミュニティでは人間関係や処世術なんかの基礎理論構築が出来たりするの」
リツコ「将来、高校への進学を考えてるなら尚更ね」
シンジ「……」
.
シンジ「どこがいいですかね」モキュモキュ
リツコ「そうね…シンジくんの学力だと少し上のランクも目指せるのではないかしら」
ゲンドウ「……」
リツコ「司令も何かありませんか?」
ゲンドウ「…予定通り、第一中学でいいだろう。その方が管理はしやすい」
リツコ「それは…そうですが」
シンジ「…」
リツコ(確かに。シンジくんとパイロット候補者達とは交友関係にあった方が後々やりやすいものね…)モグモグ
リツコ(零号機、弐号機以外の機体を運用する時にはあそこから徴兵するでしょうし)
リツコ(その時シンジくんと仲が良ければ作戦行動もしやすくなる)
シンジ(全裸)「~♪」モキュモキュ
リツコ(…やっぱりやめた方がいいのではないかしら)ハァ
.
~数日後~
ゲンドウ「…いい加減にしろ」
シンジ「父さんこそ」
ゲンドウ「中学に行くならば制服を着ろと言っているだけだろう!」
シンジ「服を着るなんて絶対イヤだ!」
ゲンドウ「頑固だな」
シンジ「父さんに似たんでね」
.
ゲンドウ「いい加減にしろ!お前だけではなく私も笑われるんだぞ!」ジリジリ
シンジ「それでもこれだけは譲らない!」ジリ、ジリ
ゲンドウ「制服の下はノーパン、ノーシャツ…ではダメか?」
シンジ「全裸以外認める気はない」ジリ、ジリ…
バッ!
ゲンドウ「! 待て!」
シンジ「あ~ばよっ!とっつぁ~ん!」ダダダダ!
ウィム。
ゲンドウ「はぁ…」ガシガシ
ゲンドウ「…君の遺伝子強すぎるだろう、ユイ」
.
近所の委員長「いってきまーす」
近所の委員長「ん?」
シンジ「~♪」ペタペタ
シンジ「あ、おはよう」ニコッ
近所の委員長「おはよう」ニコッ←慣れた
.
近所の委員長「あれ?その鞄…」
シンジ「ん?ああ僕今日から第一中学の2―Aに通うんだ」ニコッ
近所の委員長「…裸で?」
シンジ「裸で!」コクン!
近所の委員長(マジか)
近所の委員長「えっと、その…せめて靴とかパンツくらいは」
シンジ「それがダメなんだよ。僕は何か着ると体調不良起こしちゃうんだ」フルフル
近所の委員長「ええ!?」
シンジ「見苦しいとは思うけど…ゴメン。慣れて?」
シンジ「あ、君も制服からしてたぶん第一中学の子だよね」
近所の委員長「え、ええ。」
.
シンジ「そっか。なるべく関わらないようにして、君には迷惑をかけないように努めるよ」
シンジ「僕みたいな異端児のせいで君の評判まで落としたくないし」
シンジ「じゃあね!」ニコッ
シンジ「…」スタスタ
近所の委員長(そ、そんな事言われたら…)フルフル…
近所の委員長(同じクラス、2―Aの委員長として、)フルフル…
近所の委員長(色々なんとかしてあげなくちゃ!!!って!思うじゃない!!!)カッ!
近所の委員長「待って!一緒に登校しましょう!」 ド ン !
シンジ「」
シンジ(バカな、この子は正気か!?)ガーン!
.
シンジ「気持ちは嬉しいけど…君、大丈夫?」ペタペタ
近所の委員長「ええ!」テクテク
シンジ「その、どうして?普通こんな変態とは関わり合おうとは思わないよ」
シンジ「今ならまだ引き返せるよ?ほら、僕に一方的に絡まれたんだーとか言えるし…」
シンジ「君なら――」
近所の委員長「ヒカリ」
シンジ「へ?」
ヒカリ「私。洞木ヒカリよ。ヒカリって呼んで」ニコッ
シンジ「」ぽかーん
.
ヒカリ「あっ、そういえば名前…なんていうの?」
シンジ「えっ、えーっとね、ポカホンタス。ポカホンタス・ジャーニー」
ヒカリ「へー……」
ヒカリ「表札には"碇"って書いてあったけど…」
シンジ「知ってるなら言ってよ!」
.
ヒカリ「あっ、違うの!表札には名字だけだったから、下の名前を聞きたいなって!」ブンブン
シンジ「……」
シンジ「…シンジ。碇、シンジ」
ヒカリ「へぇ、いい名前ね!」
シンジ「…そうかな」エヘヘ
ヒカリ「ところで碇くん」
シンジ「聞いといて結局名字呼びかよ!」
.
シンジ「自分の事を下で呼べって言うから!そのあとわざわざ下の名前聞いといて!」
シンジ「そりゃ期待するよ!ヒカリ♪シンジ♪呼びの甘酸っぱい関係を期待しちゃうよ中二だもの!!」
ヒカリ「碇くんって面白い」クス
シンジ「やめてよ!僕をその笑顔に引き込まないでよ!」
ジャージ「…なんや?委員長が最近噂の変態と…?」
メガネ「あれ?ホントだ。なんか仲良さそうだね」
ジャージ「なんやエライ気に食わんな!」ハンッ
メガネ「嫉妬?」
ジャージ「ちゃうわボケッ!///」
.
~2―A~
根府川「え~~…では今日は転校生を紹介します」
根府川「入ってきなさい」
ガラッ。
ざわっ。
シンジ「初めまして!僕は―――」ペタペタ
「「「「あー!!噂の変態少年!!」」」」
シンジ「…」
シンジ「僕は――」
シンジ「僕は、エヴァンゲリオン初号機パイロット!!碇シンジですッッ!!!」 どーん!!!
「「「「え゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙ッッ?!」」」」
.
根府川「えー、碇は シンジ「好きな食べ物は肉じゃが!!」
根府川「…彼が何故裸かというと― シンジ「好きな言葉は『平常心』!!」
シンジ「他にも『マジキチ』『エキセントリック』なんかも大好きです!!」
根府川「……」
シンジ「……」
根府川「ネルフ シンジ「趣味はチェロ!!」
シンジ「あと父さんとかをおちょくるのが大好きです!!」
.
根府川「……」
シンジ「……」
根府川「セカ シンジ「何か僕に、ネルフとかエヴァ、裸の理由以外で質問は?!」
シーーン………
シンジ「これだから最近の若い子は」プヒー
.
~授業~
根府川「えー…『セカンドインパクト』。略して『セカパク』」
根府川「我々人類は発達した科学万能の世界でウハウハなウキウキライフをエンジョイしていたわけですが」
根府川「全てはパーンとなったのです」
根府川「20thセンチュリーのラストに起きた超悲劇」
根府川「巨大隕石が衝突し、異常気象、経済恐慌、民族紛争、内戦…」
根府川「僅か半年の間に世界の半分がdieしたのであります」
「ねえ、ホントかな」ヒソヒソ
「あの変態が例のロボのーってやつ?」ヒソヒソ
「そう!眉唾物よね」ヒソヒソ
「でも、確かそのパイロットが人類滅亡を食い止めたんだろ?」ヒソヒソ
.
「嘘クセー」ヒソヒソ
「あむ、あむ…早弁美味し!」モグモグ
「確かめてみる?」ヒソヒソ
「どーやってさ?」ヒソヒソ
「メールで聞いてみればいいだろ」ヒソヒソ
「今日帰りカラオケ行かない?」ヒソヒソ
「行くー」ヒソヒソ
根府川「だが!我々は騙されている!!嘘!欺瞞なのね!」
根府川「セカパクの原因は隕石衝突なんかじゃない!!」
根府川「あれは人為的に起こされたんだ!」
根府川「この間私達の街を襲ったバケモノ――"使徒"。その内の"アダム"と呼ばれるモノ」
根府川「それを復元しようとし、失敗!それを卵にまで還元する事で儀式《インパクト》の延期を図ったから起きたんだ!」
根府川「そして!!使徒がこの街にやってくるのはネルフ本部地下に安置されている"リリス"と融合を果たし!」
根府川「人類を滅ぼして新たなる種としてこの地球に―――」
.
ピロン♪
シンジ「?」
『本当にロボットのパイロットなら証拠を見せろよ』
シンジ「……」
シンジ「…」カタカタ
シンジ「…」ピロリン♪
シンジ「…」カタカタ
『ネルフのIDカードでよければ』(写メ添付)
「「「「「うおおおおお!!!」」」」」
根府川「『人類補完計画』を知っていますか?ネルフとゼーレ、委員会が極秘に進める神への道だ」
根府川「それは恐ろしい計画で――」
.
「マジか!マジで!ヒーローだったんだなお前!」
「すげー!」
「どうやって!どうやって選ばれたの!?」
シンジ「いや機密だから話せないよ」
「いいじゃん!ちょっとだけ!」
「ねえ、アドレス交換しようよ!」
ヒカリ(そ、そうだったんだ…)
ヒカリ(! ひょっとして、裸でいるのは…パイロットだから?)
ヒカリ(何かそういう条件があるからなのね!)
根府川「皆さん!ネルフの人には気をつけるんだ!」
根府川「実はこのクラスはエヴァンゲリオンの操縦者候補ばかりが集められていて――」
.
「まーた根府川先生がセカパクの話してるよ」
「誰も聞いてないっての」
「くどいよなー」
「あら?ちゃんと聞いてみると面白いわよ?」
「へー?どのへんが?」
「意外と大事な事を話してたんだってわかるとことか。」
「ふーん」
.
~昼~
「へー!碇くんってお弁当自分で作るんだ!」
「しかも可っ愛い!私にも後で作り方教えてよー」
シンジ「はは…うんいいよ」
「じゃね!」ヒラヒラ
「また!」ヒラヒラ
シンジ「うん」フリフリ
ヒカリ「碇くん」
シンジ「ん?」
ヒカリ「私もお弁当なの。一緒に食べない?」ヒラヒラ
シンジ「喜んで」ニコッ
.
ヒカリ「碇くん人気者ね?」クス
シンジ「よしてよ。転校生は一日、長くて2、3日ちやほやされるだけってのは知ってるよ」モグモグ
ヒカリ「そう?」モグモグ
シンジ「ミーハーな子が多いのもあるしね」モグモグ
ヒカリ「それはそうかも」モグモグ
シンジ「それに…たぶん皆すぐ離れるよ」モグ…
ヒカリ「どうして?」
シンジ「ステータスでしか人を見ない人とは、僕は付き合わない」モグモグ
ヒカリ「そ、そう…」
.
ヒカリ「私は!私は、碇くんをステータスで見てないからね?」
シンジ「ありがとう」ニコッ
ジャージ「……」イライライライライライラ
メガネ「あれ?トウジ、委員長といつもの……って、ああ、」
メガネ「取られちゃったわけね」ニヤ
トウジ「ちゃうわ!とられるもクソも元々ワシのもんちゃうわ!アホ!」
.
トウジ「…よし、そろそろ一発ゆったるわ」ガタッ
メガネ「え、アレ言うの?止めときなよ」
トウジ「じゃあかしい!ワシはこのままじゃ引き下がれんのや!」ズンズン!
メガネ「…俺、知ーらないっと」
トウジ「ケンスケ!お前も来いや!」
ケンスケ「えーなんでさ」
トウジ「ダチがこれから糾弾しにいくんや!ダチならフォロったり見守りとかするもんやろ!」
ケンスケ「へいへい…」
.
シンジ「それで彼はこう言ったのさ」
シンジ「『明日の先発はお前だ』ってね☆」
ヒカリシンジ「「HAHAHA!」」
トウジ「よぉ、転校生」
シンジ「え?」
ヒカリ「?」
トウジ「ちょっとツラ貸せや」アァン?
.
シンジ「え、普通にイヤですけど」
トウジ「えぇっ?!」ガビーン!
.
トウジ「おまっ…話あるゆーとるんじゃ!」
シンジ「いや君の都合なんて知らないよ。僕今ごはん中だし」モグモグ
ヒカリ「そうよー?せめてあとにしなさいよ鈴原」モグモグ
トウジ「なんでや!なんで委員長が転校生の肩持つんや!こっちは重大な事なんやぞ!?」
ヒカリ「だって鈴原の重大な事って大体野球かゲーセンの話じゃない」
トウジ「……そうやけど!」
.
トウジ「ちゃうんや!いつものワシのくだらんやつやない!」
トウジ「ワシの妹の怪我の事じゃ!」
ヒカリ「?!」
シンジ「へー大変だねー」モグモグ
ケンスケ「えっと…碇。ちょっとでいいからさ、トウジの話を聞いてやってくんないかな」
シンジ「……」モグモグ
ケンスケ「君にも『譲れないモノ』があるように、トウジにもどうしても『譲れないモノ』があるんだよ」
シンジ「……」
ケンスケ「メシ、終わってからでいいからさ」
シンジ「…わかったよ」
.
~屋上~
トウジ「よぉし、ちゃんと逃げずに来たな!」フンス!
ケンスケ「バカ。来てくれた、んだよ」
シンジ「はよしてね」ファ~…
トウジ「えーか!さっきもゆうたけどな、今ワシの妹入院しとんねや!」
トウジ「誰の、何のせいやと思う……?」ギロ
シンジ「日本の政治が悪いせいか?!」ハッ、
トウジ「話の流れ考えろや」
.
トウジ「オマエのせいや!!」
トウジ「オマエがちっとも出撃せんかったから、バケモノが暴れて壊れたビルの破片の下敷きになったんや!!」
シンジ「………」
トウジ「ケンスケがケンスケの親父から聞いたらしいんやけどな…」
トウジ「お前、非常時なのに奇行に走りまくって、ちっともロボットに乗らんかったそうやないか」
シンジ「…否定はしないよ」
.
トウジ「お前がもっとはよう乗っとったら!ウチの妹は怪我せんで済んだかもしれん!」
トウジ「人類を守る奴がアホやっとって沢山の人間死なせたとか怪我させたとか…ありえへんわ!!」
トウジ「なんか言いたい事あんなら言えや!!」
シンジ「………」
シンジ「…色々言いたい事はあるし、申し訳ないなとは思うけどさ、」
シンジ「君だって、僕と同じ状況だったら絶対同じ事言えないよ」
トウジ「なんやとぉ!?」
.
シンジ「だったらさあ!十年前に君だけ親戚の家に預けられてみろよ!」
シンジ「そこで腫れ物扱いされながら生きてみろよ!」
シンジ「そんで、そんな状況を作り出した父親が『来い』ってだけしか書かれてない手紙だけ受け取って、
全く召喚理由も事情も状況も知らない状態で知らない街に来てみろよ!」
シンジ「そんで街一個消し飛ぶ爆弾の爆発に晒されたりしながら辿り着いて!」
シンジ「何の説明もなしにいきなり『今すぐロボットに乗って命賭けてバケモノを殺せ』!!」
シンジ「『乗らなきゃ皆死ぬ』!!」
シンジ「乗ったら乗ったでムチャクチャな無茶ぶりばかり!!」
シンジ「動かし方も戦い方もロクに知らないのに要求される!」
シンジ「なのにバケモノは容赦なく僕を殺そうする!!」
シンジ「必死で、必死で戦って!全部ギリギリだったんだ!!」
.
シンジ「僕が個人的に戦う理由なんて耳クソほどもないのに!『戦う事になる』って事前伝えられもせず!!」
シンジ「騙されて連れてこられたようなもんなんだぞ!?遅れるもクソも知るかよ!!!」
シンジ「トウジくんだっけ?そんなにいうならさあ!君ならできるんだよな!?」
シンジ「今すぐ『全人類の存亡』を肩に担いで!!」
シンジ「理不尽と半強制、無茶ぶりの嵐の中で絶対の結果を残さなきゃいけない役目をホイホイ引き受けて!!」
シンジ「僕よりスマートにやれるんだよなあッッ!?」
トウジ「」
ケンスケ「」
.
トウジ「や、やかましいわ!お前がなんと言おうと、結果は結果じゃ!そんなん言い訳や!」
トウジ「お前の事情なんて知るかッ!それでもお前がちゃんとやらんかったから妹は怪我したんや!!」
シンジ「僕がやったワケじゃないだろッッ!!使徒に言えよそんなの!!」
シンジ「君は単に怒りをぶつける先がないから僕に八つ当たりしてるだけじゃないか!!」
トウジ「なんやとぉ!」
トウジ「もう許さん!ボッコボコにしたるッッ!!」
シンジ「ひっ、おいやめ―――
バキッ!ボコッ!グシャッ!!ゴスゴスッッ!!ゴキッッッ!!!
.
シンジ「ほら、立てやオラ」
トウジ「痛い……痛い……」ボッコボコ
ケンスケ「強ぇ」
.
トウジ「…はん、言葉で勝てへんからって暴力か?まるで猿やな」ヘッ
シンジ「その言葉はバットで打ち返してあげるよ」
トウジ「…せやけど……」
シンジ「?」
トウジ「…確かに、お前の事情とか…ワシ、何も知らんかったわ…」
シンジ「……」
トウジ「せやな、お前の言うことも一理あるわ」
トウジ「しゃーないから…妹の事は、水にながしたる」
.
トウジ「碇!ワイを殴れ!」
シンジ「えっ、もう散々殴ったけど更に?」
トウジ「……軽くや!軽くやで!?」
ケンスケ「トウジ、ビビってんなら無理すんなよ」
トウジ「やかましいわ!ワシは碇の気持ちを何もわかっとらんかった!せやから碇に殴られてチャラに」
シンジ(しないからなって言ったらどうなるかな)ワクワク
トウジ「…おら、来いや」
シンジ「わかったーー!!!!」ダダダダダダダダ!!!
トウジ「ええか、軽ーぅくやで?女の子を扱うが如くや。そんな助走しとるけど止まってくれるとワシ信じとるからな?ワイかよわいで?ホンマホンマだからちょっとそんな振りかぶらんと」
シンジ「どっせ――――――――ぃいいいッッッッ!!!!」
鈴原「やめっ―――――――――
.
\ピーポーピーポー……/
シンジ「はい、鈴原くんがいきなり殴りかかってきて…はい、因縁つけられたんです」
シンジ「僕も暴力は振るいたくなかったんですが…はい、聞く耳もってくれなくて」
シンジ「な、ケンスケ!」ガシッ
ケンスケ「はい!シンジの言う通りです!ぼく見てました!!」
ヒカリ「やーね、鈴原ったら。ゴメンね碇くん大丈夫だった?」
シンジ「うん、全然大丈夫だったよ。でもさ、」
シンジ「鈴原くん…トウジの言う事、間違ってばかりじゃなかったんだ」
シンジ「僕が、もっと上手くやれていれば、妹さんは…」くっ
ヒカリ「そんな、碇くんはよくやってくれたわよ…」
ヒカリ「私達が今生きてるのは碇くんのお陰だし…鈴原がめちゃくちゃなだけよ」
ケンスケ「なんだろ、釈然とはしないけど嘘は言ってないんだよなこれ」
.
~5時間目終了後、校舎の物陰~
ケンスケ「~♪」コソコソ
ケンスケ「…」キョロキョロ
ケンスケ「さて…」ゴトン
ケンスケ「お楽しみタ~イム…!」ニヤリ
シンジ「何してるの?」ガッシ
ケンスケ「ほわっぷ?!」ドッキンコ!
.
ケンスケ「な、なんだ碇さんか…」ドキドキ
シンジ「いやシンジでいいよ…何してるの?そんなコソコソしてさ」
ケンスケ「え、えーっとね…その、シンジさんはあんまり興味ないかもしれないんですが」
シンジ「いやタメ口でシンジでいいって」
ケンスケ「いやそんな」
シンジ「めんどくせっ!このメガネめんどくせっ!」
.
シンジ「体育後の女子更衣室覗きぃ?」
ケンスケ「はい…」セイザ
シンジ「…いや正座はしなくていいから」
ケンスケ「はい…すみません」クズシ
シンジ「なんかゴメンね?トラウマ与えちゃったみたいで…」
.
シンジ「あのさー?言わなくてもわかると思うけどさー…普通に犯罪だよ?これ…」
シンジ「グレーゾーンでもないからね?ふっつーにギンギンのブラックゾーンだからね?」
ケンスケ「はい…じゃあやめます…」
シンジ「まあ待てよ」
シンジ「僕の股間を見てくれ。コイツをどう思う…?」
ケンスケ「すごく、勃起してます…ギンギンです」
シンジ「そうだね。ちょっと今君にそれ言わせたらキモくてちょっと萎えたけど」
.
シンジ「…僕が何言いたいか…わかるだろ?」
ケンスケ「はい…」ヌギ
シンジ「いや全然わかってねーだろ」ペチン!
ケンスケ「あいだっ!」
シンジ「僕はそんな展開は鼻くそほども求めてないよ」
シンジ「僕はまだまだ未熟なレモン、女子中学生のあられもない姿が見たいんだよッッ!!」
ケンスケ「ふっつーにアウトっすね」
シンジ「※せがらしか!」ズビシッ
※方言。うるせぇー!の意。
.
シンジ「でもな…ヒカリもいるよなー…」
ケンスケ「そーですね」
シンジ「こんな僕に初めて声をかけてくれたいい子を裏切るのはなー…僕的にはアウトだなー」
ケンスケ「そーですね」
シンジ「森田一義アワーでもないんだけど」
ケンスケ「サーセンス」
シンジ「なんか…こう、ビデオでさ?ヒカリ以外を撮ったのを見せてくれない?」
ケンスケ「あ、いっすよ」
シンジ「マジで?サンキュー!貴様には期待しているぞ!相田通信兵!」(^-^ゞビシッ
ケンスケ「!!」キラキラ…!
ケンスケ「ハッ!相田通信兵、必ずやこの任務を完遂してみせますッッ!!」(^-^ゞビシッ!
シンジ(あれ?なんか変なスイッチ押したっぽい…?)
.
シンジ「じゃ、僕は教室戻るから」スタスタ
ケンスケ「ハッ!お疲れ様です!」ビシッ!
ケンスケ「やり遂げてみせる!これは僕に、いや、俺に!」
ケンスケ「初めて"軍隊ごっこ"を一緒にやってくれる友達ができるかもしれないんだ!!!」つ●REC
ケンスケ「任せてくれ、碇シンジ司令!相田通信兵はやるぜ!」ウォオ!
.
~教室~
綾波(ズダボロ)「…はい。わかりました」
綾波(非常召集。サードチルドレンも呼ばないと…)
綾波「…洞木さん」
ヒカリ「ふぇ?!な、何!?」
ヒカリ(綾波さんが初めてシャベッタァアア!!)
綾波「碇くん知らない?」
ヒカリ「え?うーん…男子更衣室じゃないかしら」
綾波「そう。ありがとう」スタスタ
.
綾波「…」スタスタ
綾波「窓の下から何か…」
シンジ「~~」
ケンスケ「~~」
綾波「見つけた」スタスタ
~下駄箱~
綾波「うっ、く…怪我が」ガクンッ!
シンジ「~♪」スタスタ
綾波「………ふぅ。治まった…」
綾波「?今うしろを誰か…?まあいいわ」スタスタ
.
綾波「?」
ケンスケ「うっひょー…マジで?紐?!かー…中学生だろ?まだ…いやでも」ブツブツ
綾波「……相田くん」
ケンスケ「ぼまっさったらばッッ?!」ビククーン!
綾波「碇くん、知らない?」
ケンスケ「なんだ…綾波か。碇なら教室行くってさ。女子が着替え終わるの待ってるんじゃない?」
綾波「そう。ありがとう」
ケンスケ「んー。」
綾波「でも。着替えを盗撮するのを見逃す理由にはならないわ」ガシッ
ケンスケ「」
.
\ウーゥウ!ウーゥウ!/
綾波「はい。彼がパンツ覗き魔です」
ケンスケ「違う!僕は違うんDA!離せ!」ジタバタ
シンジ「……」
ケンスケ「ハッ、碇司令!」
シンジ「…君には失望した」
ケンスケ「…………」
ケンスケ「碇司令。"形見として"僕の上履きを差し上げます」つ
シンジ「…! そうか。わかった…」
警察「おら、早く乗るんだ!」グイッ
ケンスケ「………」ビシッ!
―――以後、二人の間には言葉はなく。ただ任務をやり遂げた男の敬礼と
シンジ「…………」ビシッ!
―――その結果を受け取った男の感謝と敬意の敬礼があった。
.
リポーター「といいますと?」
ヒカリ「ええ、いつかやると思ってましたよ!」
.
次回予告
ミサト「インダクションモードによる練習もシンクロテストも全くなしで使徒に挑む事になった碇シンジ」
ミサト「常に土壇場瀬戸際崖っぷちでありながらも、彼は世界と守りたい人と盗撮ビデオを守るため戦う。」
ミサト「しかし、必死に守る碇シンジの手から、守りたいモノは手から零れ落ちていく」
ミサト「そんな彼を癒すのは。」
ミサト「次回、シンジ「僕だって…勢いだけとか、ハジケた生き方してみたいんだよ」、」
ミサト「『怪物の心は誰にもワカラナイ』」
ミサト「さぁ~って?この次も?サァービスサァービスぅっ!」
.
怪 の
物 心
誰 は
に
もワカラナイ
.
綾波「碇君」クルッ
シンジ「ッエ↑ーイ?」キョトン
綾波「非常召集。たぶん、使徒だわ」
シンジ「なるほどなるほどつまり?」
綾波「…急いでネルフ本部へ行かなくてはいけないわ」
シンジ「それは知ってるよ。僕が聞きたいのはさ、」
綾波「何」
.
シンジ「…………」
綾波「……………」
シンジ「…………」
綾波「……………」
シンジ「…………」
綾波「……………」
シンジ「…………」
綾波「……………」
シンジ「僕ちょっと教室に忘れ物取りに行ってくるね」スタスタ
綾波「えっ」
綾波「…えっ?」オロオロ
.
綾波「待って。」
シンジ「なに?急いでるから早くしろよ」
綾波「何か私に聞きたい事があったのではないの」
シンジ「ああ、それ?」
綾波「そう」
シンジ「………」
綾波「…………」
シンジ「………」スタスタ
綾波「」
.
綾波「……」
綾波「…先、行ってるから」スタスタ
シンジ「待てよ!僕まだルネフーの行き方わかんないんだよ!?」
シンジ「今現時点で初号機を満足に動かせない綾波に今できる最善の事は僕を案内する事なんじゃないかにゃーん?」
綾波「…」ムッ
シンジ「だから待っててよ。一緒に行こうぜっ!」ミ☆
綾波「…わかったわ。待ってるから早くして」
シンジ「急かすな!」ペチン!
綾波「?!」
.
シンジ「へへへーーーーイ!ッッッエーイ!!」ピョインッピョインッ!
綾波(どうして…?どうして私は今叩かれたの…?)ジンジン
綾波「……」
綾波「私が何か、」
シンジ「と―――――うッッ!!!」ガッシャーン!!
「せんせー、碇くんが4階の窓を蹴破りましたー!」
綾波「えっ」
.
シンジ「はあっ!っしゃらオイッ!!」ビターン!
「せんせー、碇くんが綺麗に受け身をとりましたー」
シンジ「ふー…お待たせ綾波。じゃ、いこっか」ニコッ
綾波「…どうして4階から飛び降りて無傷なの」
シンジ「そりゃ受け身を綺麗に取ったからだよ」
綾波「落ちた時に砂とか石とか、痛くないの?裸だったら、特に。」
シンジ「痛いけどデコピンされた時よりは痛くない」
綾波「……そう」
.
ジンシ「ほら早く行こうぜ!」シュタタタタ!
綾波「…ええ」タッタッタ
ジンシ「ねえ綾波」シュタタタタ
綾波「なに」タッタッタ
ジンシ「さっき僕が取りにいった忘れ物が何かわかる?」シュタタタタ
綾波「興味ない」タッタッタ
ジンシ「なんと!なんとね!」シュタタタタ
綾波「……」タッタッタ
ジンシ「じゃじゃーん!授業中に作った、ねーりーけーしー!」
綾波「……」タッタッタ
.
ジンシ「反応薄いね」シュタタタタ
綾波「興味、ないもの」タッタッタ
ジンシ「えー。綾波って何になら興味あるのさ」シュタタタタ
綾波「……碇君」タッタッタ
ジンシ「えっ」シュタタタタ
綾波「…碇君が何故逆立ちで走ってるのかとか」
ジンシ「道行く人の唖然とした顔をみるのがたのすぃからだね」シュタタタタ
綾波「…そう」
ジンシ(…ダメだ。綾波だと奇行に走っても反応薄くてつまんないや)シュタタタタ
.
『只今、東海地方を中心とした関東中部全域に特別非常事態宣言が発令されました。』
『速やかに指定のシェルターへ避難してください。繰り返します―――』
.
根府川「えー、では今からシェルターへ避難します!皆はぐれないように!」
「「へーい」」
根府川「くれぐれも!くれぐれも碇のような行動をしないでください!」
「いやするわけないだろ…」
「頼まれたってやだし」
「っていうか無理だし」
ヒカリ「…碇くん……」
ヒカリ(『頑張って』って言い損ねちゃったな)
ヒカリ(―――碇くんも私達も。怪我しないで事件が終わりますように)人
.
ゴウンゴウン……
ゴウンゴウンゴウン…
ゴウンゴウンゴウンゴウンゴウン
シャムシエル「…………」
.
~ネルフ、第一発令所~
日向「目標を光学で捕捉!領海内へ侵入しました!」
ミサト「…来たわね。」
葛城「総員、第一種戦闘配置っ!」
「「「了解!」」」
.
『第3新東京市、戦闘形態に移行します』
『兵装ビル現在対空迎撃システム稼働率10%!』
葛城「…前回の使徒の襲来で大分壊されちゃったものね」
葛城「それにしても…碇司令の留守中に第4の使徒襲来、か」
葛城「予想よりずっと早かったわね」
日向「前回は15年のブランク。今回はたったの4日ですからね」
葛城「こっちの都合はお構い無し…女性に嫌われるタイプね」
シャムシエル「……」ゴウンゴウンゴウンゴウン…
.
葛城「初号機は?」
伊吹「現在第7ケイジにてB型装備で冷却中!いつでも出せます!」
赤城博士「そう、初号機"には"問題はないわ。整備は完璧よ?前回の破損部も換装済み」
赤城博士「問題は…」チラッ
MENTAL TOXICITY LEVEL
01 :∥
THIRD.c:∥
赤城博士「…シンクロ率、1%。前より酷いじゃない」
.
葛城「…シンジくん?気分はどうかしら?」ピッ
シンジ『さいッッッッあくッッ!!!だよッッ!!!』
葛城「そう、でも我慢してちょうだい。その『プラグスーツ』は予想されうる危険から身を守り、生命維持を手助けしてくれるの」
葛城「死ぬよりは――― シンジ『服を着ないと死ぬなら死んだ方がマシだよッッ!!』
葛城「…麻酔銃で眠らせて無理矢理着せたんだけど不味かったかしら」
赤城博士「知ってはいたけど、彼の露出症も筋金入りね」
.
シンジ『こんなものぉおおお!!!』
ビリビリバリーン!
マヤ「サードチルドレン、プラグスーツを自力で引き裂きましたっ!」
MENTAL TOXICITY LEVEL
01 :∥∥∥
THIRD.c:∥∥∥
リツコ「…シンクロ率、3%に上がったわね」
ミサト「…全裸状態を維持したまま生命維持する策が今後必要ね」
リツコ「私達が今回生き延びられればね」
.
ゲンドウ「>>1は用事があって暫く離れる。23:00頃には戻る」
ゲンドウ「すまないな。かなり予定外に仕事が長引いた。もう暫く待て」
ミサト「にしても。こーりゃちょっち深刻ね」
リツコ「ええ。だから予定通り歌ってちょうだい」
リツコ「先回のようにミサトの歌でシンジくんのシンクロ率を上げるのよ」
ミサト「オッケー!任しといてん♪」
ミサト「あたしアレからカラオケ通って歌の練習したのよー?」
シンジ『あ、その件なんですけど』
ミサト「?」
リツコ「?」
.
シンジ『今回はミサりんの歌はいいです』
ミサト「」ピシッ
シンジ『たぶん、聞いてもあがんないと思うわ』
リツコ「…どうしてかしら?」
シンジ『そんな気分じゃないから』
リツコ「そ、そう」
ミサト「けっ!けっ!」グスッ
.
シンジ『さて!では今回のボーカルを発表するぜぃ!』
シンジ『でけでけでけでけ………てーーん!!』
シンジ『綾波・レイちゃんでーーーす!』パチパチパチパチパチパチ!
綾波「?!」ガタッ
.
シンジ『あ、曲は林原めぐみさんの集結の園でオナシャス!』
綾波「…でも私、歌は下手だわ」
シンジ『関係ナッスィン!ナナナナッスイン!はやなみぃっ!頼む!世界と人類のために歌ってくれ!』
シンジ『主に僕のために歌っておくれオパトラ!』
シンジ『ヘイヘイ!ヘイヘーイ!』
シンジ『お願いベイビー頼むぜメイビー』
シンジ『綾波歌えば動くぜエヴァ!』
シンジ『フゥッフ♪フゥッフー!』
綾波『…わかったわ』
.
綾波「…」コホン。
綾波「…はーななら散りゆくー…♪」
綾波「夢なら果てなくー…♪」
綾波「それなら魂(なみだ)はー…♪」
綾波「何処へと還らんー…♪」
初号機「……」
.
初号機「 ! 」カッ
.
伊吹「初号機、起動!」
MENTAL TOXICITY LEVEL
01 :∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥≫
THIRD.c:∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥≫
伊吹「すごい…!シンクロ率、上昇!20、38、60!まだ上がります!」
ミサト「了解!では初号機発進準備!準備でき次第直通ルートで使徒の目の前へ!」
「了解!」
ミサト「レイはそのまま歌い続けてあげて!」
レイ「仕組まれている♪集結さえも♪」コクン!
リツコ「それにしても…なんなのかしらね、この仕組みは」
ミサト「はあ……。ほんと、扱いにくい子だわ」
.
葛城「 発 進 ! 」
ガシュコン!バチッ!
バシュッッッ!!
.
シャムシエル「…」ゴウンゴウンゴウン…
シャムシエル「…」ズズズ…
シャムシエル「…」ググググググ…ッ
青葉「使徒、直立しました!初号機出現ポイントの目の前で停止ッ!」
リツコ「…待ち伏せ?いえ、エヴァを待っているというの?」
ミサト「シンジくん聞こえた!?気を付けて!エヴァ出現と同時に使徒が攻撃を仕掛けてくる可能性があるわ!」
シンジ『んなこと言われましても固定されてんのにどうしろと』
.
ミサト「A.T.フィールドよ!前あなたが展開、変形させてみせたアレを出すの!」
シンジ『そないな事言われてもにゃー?あの時は無我夢中だったし出し方なんて、』
青葉「初号機、地上へ出ますッ!」
シンジ『んもぉおおお!イヤッ!』
ガコンッ!!
.
シャムシエル「…」シュル…
シャムシエル「…」ヒュンヒュンヒュンヒュン…
日向「使徒、鞭状の物を左右に展開!」
ミサト「初号機の最終安全装置解除!急いで!」
伊吹「はい!」カタカタ
バキャン、バキャン!
初号機「…」ググッ…
ミサト「シンジくん!パレットライフルを真横の武器庫ビルから出すわ!」
ミサト「シンジくんもA.T.フィールドを展開!中和しつつそれを使って使徒へ撃って!!」
シンジ『ほいほいちゃん!』
初号機「…」ズシン!ズシン…
.
パレットライフル
シンジ『…ゲーッとぅおわっ?!』
日向「使徒、展開させた鞭で初号機の足を捕縛、引き寄せていきます!」
シンジ『引きずられるぅうう!あの日の僕のように引きずられられっろれっちゃ!!?』
初号機「?!」ズリズリズリ
.
シンジ『こなくそ!くそこな!んにゃろおおおおお!!』
初号機「っ」ガシッ
日向「初号機、武器庫ビルに手をかけて踏ん張っています!」
初号機「!?」バキャッ、
日向「武器庫ビル、破損!初号機引きずられていきます!」
初号機「」ズルズルズルズル
シンジ『やめろぉおおお!!何する気だこのやロー!ばかやろうこのやろう!』
シャムシエル「…」ズルズル
.
シンジ『ミサりんなんか他に武器はねーのかよぅ!このままだと僕使徒にお尻ペチペチされるっぽいぜ!』
シンジ『もしくはカマ掘られちゃうよ?!』
シンジ『もしそうなったら僕今後はミサりんと暮らすからな!いいのか!』
ミサト「肩に格納されてるプログナイフを使って!レバーについてるボタンを押せば開くわ!」
初号機「」バシャン!
日向「初号機、プログナイフ装備!」
シンジ『なんかこれ基本装備っぽいけどさ、できれば前回の時にも教えてほしかったな僕』
.
シンジ『いやホント勘弁しろよいっつもどんだけ説明不足やねんっちゅーに』ブツブツ
初号機「っ」ブンッ
ブチッ!
日向「初号機、使徒の鞭を切断!解放されました!」
ミサト「やったわね!」
綾波「あの。歌い終わったわ」
MENTAL TOXICITY LEVEL
01 :∥∥∥∥∥∥∥∥≪
THIRD.c:∥∥∥∥∥∥∥∥≪
伊吹「初号機、シンクロ率ダウン!このままでは停止しますっ!」
ミサト「レイ!歌い続けて!終わったらまた最初っからよ!」
綾波「わかりました」コクン
綾波「花なら散りゆくー♪」
.
ミサト「シンジくん!前回やったA.T.フィールドの形状変化はできる?!」
シンジ『できるというか、A.T.フィールドの出し方がわかんねーっす』
リツコ「拒絶するイメージよ。前回のようにバリアー!ってイメージしてみて」
シンジ『わかった!じゃあちょっとミサトさんの顔画像をプラグ内に出してもらえますか!』
ミサト「? わかったわ!これでいいかしら?」カチッ
シンジ『うわっ…』ウヘェ
伊吹「初号機、強力なA.T.フィールドを展開!」
ミサト「よくやったわシンジくん!でもあとで話あるから」
.
シャムシエル「…」ブンッブンッ
初号機「…」つA.T.フィールド
カキィン!カキィン!
日向「使徒、初号機へ攻撃開始!A.T.フィールドによって阻まれています!」
シンジ『…………』
シンジ(そういえば…なんで僕こんなことやってるんだっけ)
.
シンジ(ミサりんの顔アップ写真を見せられてまで…)
シンジ(怖い思いをして、痛い思いもして、無茶ぶりばかりされて…)
シンジ(イタズラしても最近皆の反応悪いし)
シンジ(つまんない)
シンジ(もう人類滅びちゃエヴァいいんじゃないかな)
シンジ「……」
シンジ(今日の晩御飯は海老の天ぷらにしよう)
.
シンジ(でも……)
ゲンドウ『シンジ、この味噌汁はまた作れ』
ミサト『頑張ってね、シンジくん』
リツコ『期待しているわ』
綾波『そう』
ケンスケ『了解しました!碇司令!』
トウジ『痛い……痛い……』
ヒカリ『碇くんっ』ニコッ
シンジ「………」
シンジ「この世界も、捨てたものじゃないんだな」
.
シンジ(うん、そうだ)
シンジ(守ろう)
シンジ(知らない皆じゃなくて、僕が守りたいものを)
シンジ(ミサトさんや父さんに言われて守るんじゃない)
シンジ(僕が、僕の意思で。僕が、)
シンジ「守るんだッッ!!!」
ピ――――――。
伊吹「初号機、内部電源終了!」
ミサト「シンジくん!だからさっきから言ってたのよ!アンビリカルケーブルつけてないとエヴァは動かなくなるの!」
.
シンジ『聞いてないですよそんなの!』
リツコ「さっきからミサトがずっと言ってたのにぼーっとして聞いてなかったからでしょう?!」
ミサト「仕方ないわ!支援部隊へ連絡!急いでアンビリカルケーブルを初号機まで運んで取りつけて!」
ミサト「兵装ビルフル稼働!少しでも使徒の足止めを!」
日向青葉「「了解!」」
シンジ『酷いや酷いや!僕頑張ってるのに皆がいぢめるよ!』
シンジ『やっぱ人類なんて、滅びちま プツッ
伊吹「初号機、オプション電源終了!生命維持モードに切り替わります!」
.
兵装ビル<ヒュババババババ!!!
兵装ビル<ヒュババババババ!!
兵装ビル<ヒュババババババ!
シャムシエル「…」
シャムシエル「…」ヒュン!
スパーン!
兵装/ビル'S
ズズゥン…
日向「付近の兵装ビル、全て倒壊!ダメです!もうこれ以上は!」
ミサト「万事、休すか…」ギリッ
シャムシエル「…」ゴウンゴウンゴウン
青葉「使徒、初号機へ接近!」
.
シンジ「くそっ、なんでだよ!なんでだなんでだなんでだなんでだ!!!」
シンジ「せっかく、やり甲斐ができたのに!戦う理由ができたのに!!」ガシャガシャガシャ!
シンジ「どうしてこんな事になっちゃうんだよ!」ガシャガシャガシャ!
シンジ「動けよ!動け動け動け動け動け動け動け動け動け働け動け働け!!」ガシャガシャガシャ!
シンジ「動けよ!このポンコツロボットぉおおお!!!」
.
シャムシエル「…」ヒュン
ガシッ
シャムシエル「…」ブンッ
日向「使徒、初号機の足を掴んで投げ捨てました!」
日向「! 初号機落下予測地点は一般人の避難シェルターが集中している所ですッッ!!」
ミサト「くっ、……ケーブル班急いで!初号機が移動したわ!」
初号機「」ヒュルルルル……
ズガァァアアアアン!!!
日向「っ、初号機落下!!落下によりシェルターの内部が露呈!まる見えです!!」
.
~ジオ・シェルター第334避難所~
ヒカリ「けほ、けほっけほっ……」
ヒカリ「……?」チラッ
ヒカリ「外の、光!?どうして!?」
初号機「」
ヒカリ「巨大、ロボット……碇くん!?」
ピッ
シンジ「お、外部カメラは電源が別系統なんだ」
シンジ「!」
シンジ「ヒカリ……?そんな!」
.
シャムシエル「…」ゴウンゴウンゴウン
青葉「使徒、初号機へ接近!」
シンジ「う、うわぁあああ!!!動け!!動け動け!!動けよぉおおお!!」ガシャガシャガシャガシャ!
シンジ「そんな!このままじゃ!!」ガシャガシャガシャガシャ!
シンジ「うわぁあああああああああああああ!!!」
.
初号機「 」カッ!
伊吹「! 初号機、再起動!!」
.
シンジ「な、なんだ?急に動くように?」
シンジ「!」
シンジ「そうか、あなたが、」
シンジ「…ありがとう」ニコッ
.
整備員「アンビリカルケーブル…確かに届けたぜ」ビシッ
シンジ「整備班の、おじさん…!」
.
伊吹「初号機、アンビリカルケーブル接続完了!!」
伊吹「初号機のシンクロ率、99.89%!!!」
伊吹「いけますッッ!」
シンジ「……守りたいものが、もう一つできちまったな」
シンジ「ありがとうございます、整備班のおじさん…!」
シャムシエル「…」ヒュン!
シンジ「うわっ、あぶねっ!!」
初号機「」バッ!
整備員「あ」
ぷちっ
シンジ「整備班のおじさんんんんんんんんんッッッッ!!!!!」
.
青葉「…整備員が一名、使徒の攻撃によって死亡!」
ミサト「シンジくん!急いでその場を離れて!さっきのパレットライフルを手に入れてそれで戦って!!」
ミサト「亡くなった彼の遺志を!!無駄にすんじゃないわよ!」
ヒカリ「…頑張って、碇くん…!」
シンジ『 了解 』ギンッ
.
初号機「ッ、ッ!」バッバッバッバッ!
日向「初号機、そく転でロールしながらパレットライフルへ到達!!」
初号機「っ、」パシッ…!
シンジ「喰らえ」
初号機「っ」ババババババババババッッッッ!!!
シャムシエル「ッッ?!」ガガガガガガ!!
.
シンジ「整備班のおじさんは死んだッ!もういないッ!」
シンジ「だけど、僕の背中に、この胸に!」
シンジ「一つになって生き続けるッ!!!」
綾波「―――必ず♪呼び合うっ♪"絆"をっ"運命"っと呼ぶーことー……♪」
綾波「抱い――――……」
シンジ「抱い―――……」
初号機「」バキッ…
伊吹「! 初号機、顎部ジョイントを自ら引きちぎりましたッッ!!」
.
綾波「…てっ!」
シンジ「てっ!」
初号機「えっ!」バキャッ!
シャムシエル「ッ、」グラッ
綾波「抱きしめても抜け出せない♪」
シンジ「抱きしめても抜け出せない」
初号機「うぁいうぇおうぇああいっ」バキャッ
シャムシエル「」ゴパッ…
綾波「さーだめっられたっさかーいからー♪」
シンジ「さーだめられたっさかーいからー♪」
初号機「あーあえあえあっああーうぃああー」
マヤ「エヴァが、」
青葉「歌ってる……」
リツコ「あり得ないわ!」
.
綾波「溶けーて♪」
シンジ「溶けて♪」
初号機「おえーえ」ガシッ
日向「初号機、使徒の両鞭を掴みました!」
初号機「っ、っ…!」グルン…グルングルングルングルングルン…
日向「そのままハンマー投げのように使徒そのものを振り回しています!」
ミサト「なんて、力」
.
リツコ「エヴァとのシンクロ率は戦闘力と直結しているわ」
リツコ「イコールでは結べないけれど、シンクロ率の高さはエヴァ本来の力を引き出せるパーセンテージ。」
リツコ「だから、これは何の不思議でもないのよ。」
リツコ「これが、エヴァの力」
綾波「なくっなる♪程の進化へとっ♪」
シンジ「なくなる♪程の進化へとっ♪」
初号機「あうあう♪おおうぇうぇお…」
グルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグル!
.
MENTAL TOXICITY LEVEL
01 :∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥≫
THIRD.c:∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥≫
伊吹「信じられません…!シンクロ率、115%!」
リツコ「あり得ないわ?!」
青葉日向伊吹(((もう何回目の『あり得ないわ』かな)))カタカタ
.
綾波「おぉーかえりっ」
シンジ「おーかえり」
初号機「オアエリ」
「「「なっさぁーいぃいい!!!!」」」
ブンッッッッッッ!!!!
青葉「使徒、初号機から投擲されましたッ!」
シャムシエル「ッッ、ッッッッ!!!」
ヒュ―――――――――――…………
青葉「使徒、第一宇宙速度突破!現在月軌道です!」
ミサト「ちょっと?!殲滅しなきゃダメじゃない!」ガビーン!
.
シンジ「大丈夫だ。問題ない」ニヤリ
ミサト(似てる)
シンジ「僕の恩人を殺した報いは受けさせますから」ギヌロ
初号機「ウォオオオオオオン!!!」
伊吹「初号機、A.T.フィールドを手の中で収束しはじめました!」
.
シンジ「はぁあああああああ!!!」
初号機「ウォオオオオオオン!!!」
シンジ「こねこねこね!!A.T.フィールドこーねこねこね!!!」
シンジ「貫け!」
シンジ「神殺しの槍《ロンギヌス》!!」
リツコ「」ビクッ
ミサト「厨二ね。いや中二だけど」
リツコ「…そうよね」
ミサト「?」
初号機「ウォオオオオオオン!!!」ブンッッ!!!
伊吹「初号機、A.T.フィールドの塊を投擲!!」
シャムシエル「―――!」
.
カッ
青葉「使徒、殲滅を確認!」
葛城「了解!初号機を回収して!」
綾波「誰ーがっ♪決めた訳でもない夢へ♪」
綾波「おーかえりっなっさーいー♪」
綾波「心ノ♪まっまーにー♪」
綾波「たーらーらー♪ほーわーわー♪」
ミサト「レイ?もう終わったから歌わなくていいわよー?」
綾波「!」ハッ
綾波「…はい」
.
シンジ「ふー…終わった、か」
シンジ「…あれ?」ゴソゴソ
シンジ「」
.
~後日~
ゲンドウ「それでは、人類を救った英雄の葬式を始める」
ゲンドウ「彼は未婚、天涯孤独の身であったため――――」
シンジ(全裸に黒ネクタイ)「………」
ミサト「あのシンジくんが衣類を身に付けてるなんて…」
リツコ「彼なりの敬意を払った形なのかもしれないわね」
マヤ「でも逆に失礼な気がしますね」クス
青葉「判断には困るけど…あれほど衣服を着るのを嫌がっていたしな」
日向「ああ」コクン
.
ゲンドウ「彼はネルフ職員、整備員としての職務を全うし――――」
シンジ「……ねぇ、綾波」
綾波「なに」
シンジ「人類を守るって色んな形があったんだね」
綾波「そうね」
シンジ「僕さ、心のどっかで『僕だけが使徒と戦ってる』って思ってた気がする」
綾波「そう」
シンジ「…あの時、僕が避けなければ、僕がA.T.フィールドを展開していれば…」
シンジ「僕がモノログってないでちゃんとミサトさんのアンケーブル話を聞いていれば、」
シンジ「整備班のおじさんは……!」
綾波「……」
.
綾波「そうね。でもあなたがいくら悔やんでも謝罪しても、おじさんは帰ってこないわ」
シンジ「……」
綾波「私達に出来る事は、彼の冥福を祈る事だけ…」
シンジ「…そう、だね」
綾波「…祈りましょう」
シンジ「…うん」
.
~近所の公園~
ヒカリ(はぁー…避難したあとって掃除や買い物が大変なのよね)
シンジ「……」
ヒカリ(? 碇くん?)
ヒカリ「碇くん!」フリフリ
シンジ「…ヒカリか」
.
ヒカリ「どうしたのよこんなとこで」
シンジ「ああ、ちょっとね。考えごとしてて」
ヒカリ「そうなの…」
シンジ「うん」
シンジ「…」
ヒカリ「…」
ヒカリ「そういえば珍しいわね?碇くんがネクタイしてるなんて」
シンジ「お葬式に出てたんだ。さすがに黒い衣類は身につけなきゃいけないかなって」
ヒカリ(もっと他に身につけなきゃいけないものってあるんじゃ)
.
ヒカリ「そう…どんな方だったの」
シンジ「僕を助けてくれたんだ」
シンジ「いや、僕だけじゃない。全人類を」
シンジ「僕のせいで…亡くなった」
シンジ「僕が、不甲斐ないばっかりに…!」
ヒカリ「……」
ヒカリ「…」ギュッ
シンジ「ヒカ、リ」
.
ヒカリ「あまり…自分を責めちゃダメよ、碇くん」ギュ…
ヒカリ「詳しい事は知らないけど…私碇くんが戦ってる所見てたの」
シンジ「あ…そういえば。避難所が壊れて…」
ヒカリ「うん。碇くんが必死に戦ってたの見てたから、だから…」
ヒカリ「背負い込まないで。辛くなったら…私でよかったら話してみて。」ギュッ
シンジ「ヒカリ…」ギュ
シンジ「…ありがとう」
.
シンジ「…守るって、決めたのに。僕は手から落としてばかりなんだ」
シンジ「整備班のおじさんだけじゃなくて…ケンスケから託されたものも壊しちゃったんだ…」
ヒカリ「そう」ナデナデ
シンジ「エヴァに乗った時…ポケットはないからお尻にUSBカード挟んでおいてたんだけど…」
シンジ「りきんだ時に割っちゃって」
ヒカリ「すごいわね。色んな意味で」ナデナデ
.
シンジ「…ヒカリだけだよ。こんな頭おかしい僕に優しくしてくれるの」
ヒカリ「そんな、碇くんはちょっと変わってるだけよ」ニコッ
シンジ(僕、時々ヒカリの許容範囲はヤバイんじゃないかなって思う)
シンジ「…ねぇ、なんでヒカリは僕に優しくしてくれるの」
ヒカリ「さあ?実は自分でもよくわからないのよ」ニコッ
シンジ(…ヒカリって、変わってるなぁ…)
.
次回予告
ミサト「ようやく訪れた平和な日常を謳歌する碇シンジ。」
ミサト「友達と遊び回り、ブラついたり、父親と出掛けていく。」
ミサト「また、彼の周囲も『アイツはああいうやつなんだ』と諦め、彼を徐々に受け入れ始める」
ミサト「しかし、そんな中ネルフの面々は彼にエヴァの操縦と戦いに必要な知識を詰め込もうと彼を拘束する」
ミサト「シンクロテストがタルくてサボタージュする碇シンジの行く先は」
ミサト「次回、シンジ「僕だって…勢いだけとか、ハジケた生き方してみたいんだよ」、」
ミサト「『きっといつか、振り返る日々』」
ミサト「さぁ~って!この次もっ!サァービスサービスぅっ!」ミ☆
.
タタタタタ…パァン!バンパン!!
シンジ「ぐはっ……」バタッ
シンジ「ち、脇腹をやられたか…」ゼェゼェ…
ケンスケ「碇隊長!ご無事ですか!」ダダダ!
シンジ「…バカヤロー、おせぇンだよ相田二等兵」
シンジ「テメーがおせぇから俺ぁ一足先にお陀仏じゃねーか」ハハッ
ケンスケ「碇、隊長…!」
シンジ「…もうじき戦自のクソどもがここに来る。俺の事はいいからはよ逃げろカス野郎」
ケンスケ「そんな、」
シンジ「おい、上官の命令だぞ。命令が聞けねーのかカス野郎。『私はカス野郎です』って300回復唱さすぞ」
.
ケンスケ「私は!カス野郎でありますッッ!」
ケンスケ「でも!死にゆく友達の最後を見届けたいでありますッッ!!」
シンジ「…ばかやろう…」
ケンスケ「どうせ僕は母さんにも死なれて父さんにもほったらかしにされてきたんだ」
ケンスケ「僕が死んだところで誰も悲しまないよ」
ケンスケ「だから、自由にさせろよ」
シンジ「…奇遇、だな…僕も君と同じだよ」
シンジ「僕もだ。僕も母さんに死なれて、父さんから捨てられた…」
シンジ「でも。君と僕はひとつ違うとこがあるよ」
ケンスケ「?」
シンジ「…」ゴソゴソ
シンジ「なあ、この写真を覚えているか」
ケンスケ「! これは!」
.
シンジ「…お前と…2―Aの奴等と撮った写真さ」
シンジ「なあ、知ってたか?綾波はお前が好きだったんだとよ」
ケンスケ「ええ!?」
シンジ「知らなかったろ?」ハハハ
ケンスケ「―…ああ」
シンジ「テメェ、今ここで死んで綾波泣かす気か」
シンジ「そんな事されるくらいなら今ここで僕がお前をぶっ殺すぞ」
ケンスケ「でもっ!」
シンジ「デモもストもねーんだよ!いいから行けよ!」
ケンスケ「しかし!」
.
シンジ「……はっ、上官のクセに『戦え』と言わずに『逃げろ』なんて命令するなんてな」
シンジ「僕をカス野郎と呼べよ、"親友"」
ケンスケ「……ッ、」グスッ
ケンスケ「隊長は、隊長は…ッ!カス野郎でありますッッ!!」
ケンスケ「ガズ野郎の、大゙事な、カス親友であ゙り゙まずッッ!!!」
シンジ「…」フッ…
シンジ「」パタッ。
ケンスケ「シンジ…?おいシンジ?」
ケンスケ「シンジィィィィィィイイイイ!!!!」
.
キーンコーンカーンコーン………
根府川「碇、相田。チャイムはもう鳴ったぞ。廊下で遊んでないで席につきなさい」
ケンスケシンジ「「はーい」」
.
きっとい
つ
か、
振
り
返る日々
.
シンジ「よかったねトウジ。ネルフの医療技術が半端なくて」
トウジ「せやな。顎の骨砕かれて鼻折れたのにたった数日で」
ケンスケ「喋られるまでに回復したんだもんなー」
ヒカリ「でも顔が…その、」
トウジ「大分面白い事になったけどな」ハハ
ケンスケ「あれだよね、『粘土人形の顔を踏んづけたらこうなります』ってカンジ」
.
トウジ「せやけど悪いんはワシやからな…」
トウジ「何もわからずにシンジに殴りかかってしもた」
トウジ「だからこれは自業自得なんや」
ヒカリ「トウジ…」
トウジ「いやほんまに力量さとか戦闘技術とか非情さとかを見誤っとったっちゅーか」ガタガタ
シンジ「ほんとにね」ポン
トウジ「はひ」
ケンスケ「鬼や…鬼がおるど…」
.
根府川「えー…ではこの問題を…碇」
シンジ「はーい」ガタッ
トウジ(は、授業聞いとらんかったやつに解けるわけないわ!)
トウジ(ワシは聞いとっても答えられへんやろうけどな!)
トウジ(お前は何でも失敗すればええんや!)ヒャヒャヒャヒャ!
トウジ(さあ怒られてまえ!)
シンジ「わかりません」
根府川「そうか。では洞木」
トウジ「」
.
ヒカリ「はい。答えはX=3.8、即ち問1の答えはAは4.5、Bは2.2となります」
根府川「はい正解。よくできました」
ヒカリ「ふ」ドヤァッ
トウジ(なんでや!なんでやちきしゃう!)
根府川「では問2を……鈴原」
トウジ「ファッ?!」ガタッ
根府川「解きなさい」
トウジ(くっ、さっぱりぱーや。なら…同じ手や!)
.
トウジ「わかりません」キリッ
根府川「貴様!この程度の問題も解けんのか!!!バカか貴様は貴様はバカか!?」
トウジ「えっ」
根府川「私の話を聞いとらんからそうなるんだ!!貴様の通信簿には"1"をつけとくからな!!」
トウジ「えっ………えっ?」
根府川「バケツに水汲んで廊下に立ってなさい!!」
トウジ「いや碇の時と」
根府川「りょうきゅにたってなひゃい!!!!」クワワッ!!!
トウジ「…なんでやねん」ジャポポ
.
~放課~
ケンスケ「ビューーン!!!バリバリバリ!ドッギューン!!」
ケンスケ「ぴゅーボボボ!!バッヒュウッ!バッヒュウッン!」
シンジ「デュキューンデュキューン!」
ケンスケ「デュクシ!デュクシデュクシ!」
シンジ「デュクシ?デュクシデュクシ!」
ケンシンジ「「デュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシ!!!」」
ヒカリ「ねぇ、それなんなの…?」
シンスケ「「効果音」」
ヒカリ「…男の子って、時々わからないわ」
.
シンジ「ヒカリもやってみればわかるよ!レッツプレイレッツプレイ!」グイグイ
ヒカリ「え?えーっと、…じゃあ、ちょっとだけ…」
綾波「…」スタスタ
綾波「?」チラッ
.
ヒカリ「デューワッ♪デューワッ♪」クネクネ
シンジ「デューワッ♪デューワッ♪」クネクネ
ケンスケ「デューワッ♪デューワッ」クネクネ
綾波「」ビクッ
シンジ「クレイ・G・マッド!」ビシッ
ヒカリ「チョキリーナベスタ!」ビシッ
ケンスケ「ス・ノーマンパー!」ビシッ
綾波「…?」
シンジ「ほらほら!綾波!『スゲーナスゴイデス!』って!」
綾波「?」
ケンスケ「へいへい!」
綾波「…『スゲーナスゴイデス』」
シンジケンスケヒカリ「「「ぐわぁああああああ!!!」」」
綾波「私、泣いてる?理解できなくて不安になって…私、泣いてるの?」ポタッポタッ
.
~次の放課~
シンジ「あれ?トウジまだ立ってたんだ」
トウジ「まあな。お許しが中々でーへんのや」
ケンスケ「トウジも大変だね」
トウジ「あーあー、誰か代わってくれたらなー」ヤレヤレ
シンジ「じゃあ代わってもらおうよ」
トウジ「?」
.
シンジ「綾波ー!」
綾波「?」クルッ
シンジ「父さんから命令が来たんだ!」
シンジ「今すぐトウジの代わりにバケツ持って廊下に立ってろって!」
綾波「…わかったわ」
シンジ「d=(^o^)=b」
トウジ「外道かおまえ」
シンジ「父さんの名前が碇外ン道だからかな」
.
シンジ「…先生にバレちゃったね」つバケツ
トウジ「当たり前やし、期待したワシがアホやったわ」つバケツ
ケンスケ「なんで僕まで…」つバケツ
シンジ「ケンスケは『止められなかったから』だってさ」
ケンスケ「ちくしょう」
トウジ「ところで…」チラッ
綾波「……」つバケツ
トウジ「いい加減綾波に本当の事教えた方がええんちゃうか」
シンジ「うん。僕が飽きたら伝えるよ」
.
~昼~
シンジ「あれ、綾波はごはん食べないの?」
綾波「食べなくても問題ないもの…」
シンジ「食べた方がいいよ。倒れちゃうし」
綾波「…でも、食べるものがないわ」
シンジ「だと思ってさ、用意したんだ」つ弁当
綾波「!」
.
シンジ「綾波が父さん好きっぽいからさ…キャラ弁みたいなカンジで父さんの顔を作ったんだ!」カパッ!
綾波「! 本当だわ。碇司令の顔…!」
シンジ「気に入ってくれたかな」ニコッ
綾波「…」コクコク
シンジ「よかった。その弁当箱はあげるよ。もしまた作ってほしくなったら僕に渡して」
綾波「わかったわ」
シンジ「じゃ!」
綾波「碇君」
シンジ「?」
綾波「…ありが、とう……」
シンジ「どういたしまして」ニコッ
.
綾波(『ありがとう』…感謝の言葉。)
綾波(あの人にも言った事なかったのに)
綾波(…こういう時どういう顔をしたら、どうしたらいいのか、わからない)
綾波("嬉しい"…そう、本当は私、すごく嬉しいの)
綾波(この気持ちを、動作で表現するなら―――)
綾波「……」バッサバッサ←鳥の羽ばたきの動きを手でやってる
綾波「……」ピョインピョイン←そのままジャンプしだした
綾波「愛も♪夢も闇もー♪今すべーてー身に纏って♪」
綾波(…普段碇君がやってる変な行動の意味がわかった気がする。)
綾波(自分の気持ちを、思いを誰かに伝えるってなんて素晴らしいの)クルクル
綾波(私――輝いてる――)ザッコザッコ
.
トウジ「…センセ?綾波に一体何を食わせたんや?」
シンジ「普通にごはんとか海苔とか人参とかだけどねぇ?」
ケンスケ「あの綾波まで奇行に走り出すなんて…碇の弁当怖いな」
ヒカリ「綾波さん?どうしたの?どうしちゃったっていうの?ねぇ!」
綾波「止めないで。今私は表現しているの」サッサカサッサカ
.
~学校終わり~
根府川「はい、それでは今日はここまで」
ケンスケ「なあ碇、ゲーセンでも行かないか?」
シンジ「行く行くー!」
トウジ「ワシも格ゲーの新台やりたいわー」
綾波「…」チラッ
綾波(碇君今日はネルフでハーモニクステストじゃなかったかしら)スタスタ
.
シンジ「マリカやる?」
ケンスケ「おー!やろうやろう!」
トウジ「ワシこれな!」
店員(うわーお…ウチにも『全裸少年』来たよ……)
.
シンジ「じゃあ僕ヨッシィな」
『でっていうwwwww』
ケンスケ「じゃあ俺はカルビクッパ」
『ギャハwwwww』
トウジ「ほんじゃワシは鈍器や」
『うぇwwへぇwwうぇへぇw』
シンジ「僕、あんまりこの『マリ子カート』やった事ないから手加減してね☆」
ケンスケ「はいはい」
トウジ「何ゆーとんねん!男ならいつでも全力や!」フンス!
.
シンジ「連バナナ」カチッ
トウジ「ああ?!飛ばなあかん台のとこに?!」
『うぇwwへぇへぇwwうぇへぇw』ツルッ
『うぇwwwwwへぇwwwww』ヒュー……
トウジ「周回遅れやん!?」
ケンスケ「えげつねぇ」
.
『ギャwwwwwハwwwww』
ケンスケ「よしっ」
ケンスケ(入るのが難しい近道に入ってやったぜ!)
ケンスケ(しかも一人用の道!後から入っても僕を追い越せない!これで僕の勝ちだ!)
ケンスケ(ん?)
『……』ニヤリつ赤甲羅
ケンスケ「う、うわぁあああ!?」
シンジ「赤甲羅×3」カチッ
.
『でっていうwwwwwwwwww』ブンッブンッ!
『ギャぁぁああああ!?ギャぁぁああああ!!』
『ギャぁぁああああぁぁああああ!!!』
シンジ「そしてスター」カチッ
てんてんてっれってって♪
ケンスケ「ああああああ?!」
『ギャぁぁああああ!!!』
シンジ「ハイッ!僕一位!!」
ケンスケ「く、くそぉおおお!!!」
.
ケンスケ「碇!おまえ絶対やりこんでるだろ!手練れじゃないか!ベテランドライバーじゃんか!」プンスコ!=3
トウジ「せやせや!ワシを周回遅れにして惨めに一人で走らせよってからに!」プンスコ=3
シンジ「嘘なんてついてないよ!」
シンジ「僕このゲームまだ6回しかプレイしたことないんだよ!?」
ケンスケ(それはそれでプライドが)
トウジ(ワシそんな初心者に負けたんか)
シンジ(でも、前作のマリ子カートは3000回以上プレイしてます)キリッ
.
ケンスケ「くそ、あれから本気出したのに一回も…」
トウジ「ワシどんだけ一人で走らせられんねん…」
シンジ「じゃあ二人に元気出してもらうためになんかユーフォーキャッチャーで取ったげるよ」ニコッ
トウジ「ほんまか?!」
ケンスケ「えー?できるの?ここのはどれもムズいんだぜ?」
シンジ「できるできる」
.
トウジ「ほんならアレとってんか」
シンジ「ん?どれどれ」
ねこたんぬいぐるみ
シンジ「…」チラッ
トウジ「か、勘違いすんなや!?妹のためや!ワシがほしいんとちゃうからな!?」
シンジ「はいはい照れ隠し照れ隠し。二つ取ってあげるから大事にしろよー」チャリンチャリン
トウジ「ちゃうってゆーとるじゃろボケッ!」ぺチッ!
.
ケンスケ「お、おおー…」
シンジ「まあ最短3回くらいじゃないかな。1回目と二回目はずらし、3回目で落とすみたいな」カチャカチャ
シンジ「あとここのはアーム弱めだからアーム自体に引っ掻けて運ばせるよ」カチャカチャ
シンジ「はい2個とってあげたよ」つ
トウジ「せやから!」
店員(野郎、デキる!)
.
シンジ「ケンスケは?」
ケンスケ「じ、じゃあ…アレ」
フルオート銃(モデルガン)
シンジ「…他のはダメ?」
ケンスケ「え、なんかダメなの?」
シンジ「ああいうタイプのデカイやつだと逆に落としづらいんだ。ギリギリで落ちないよう計算されてるから」
シンジ「…最短で7回じゃないかな」
ケンスケ「そうか…」
シンジ「でもやってあげるよ」チャリンチャリン
ケンスケ「マジで?!」
.
~7回目~
シンジ「はい」つ
ケンスケ「うぉおおお!!!マジか!碇ありがとう!!」
シンジ「ハッハッハ、『碇司令』と呼びたまへ」
ケンスケトウジ「「ハッ了解であります碇司令!!」」ビシッ!
シンジ「ハッハッハ…ん?」
ネルフ保安諜報部の人「……」
シンジ「…オーケィ、再戦《リベンジ》といこうじゃないか」ニヤリ
.
シンジ「ケンスケ、それ試し撃ちした方がいいよ」
ケンスケ「え」
シンジ「ゴメンね。ちょっと貸して」ガサゴソ
シンジ「……」カシュ、ガチャガシンッ!
シンジ「これでも食らえ!」バッ
ネルフ保安諜報部の人「…!」ダッ
シンジ(ち、やはりプロか!殺傷能力が低いとわかってるから突っ込んできやがった!)
シンジ(だがそれが狙い目よ!この大うつけが!!)
.
シンジ「えい」グイ
トウジ「?」
シンジ「トウジ・ガード!!」サッ
トウジ「は?おいちょっ―――」
ネルフ保安諜報部の人「?!」
チュッ…………♪
ケンスケ「トウジのファーストキスが?!」
.
ネルフ保安諜報部の人「くっ、俺のファーストキスが…!」バッ
ケンスケ「アンタもなの?!」ガビーン!?
シンジ「今だ!逃げるぞ!」ダダダ!
トウジ「ケンスケ…ワシの死体は、海の見える丘に埋めてくれと、妹に伝えてんか…?」グッタリ
ケンスケ「トウジ、気持ちはわかるけど死ぬなよ?」ダダダ!
.
ネルフ保安諜報部の人2「そこまでだ!」バッ
シンジ「どっせーい!」ガシッ、ブンッ!
トウジ「」
ネルフ保安諜報部の人2「くっ」バッ
ケンスケ「避けた?!」
シンジ「バカめ!それは囮《デコイ》だ!」パァンパァン!
ネルフ保安諜報部の人2「ぐぁあ!目が、てか鼻の穴に入ったぁぁ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!?」
ケンスケ「」
.
シンジ「さあ逃げよう!」ニコッ
ケンスケ「あの、碇の中でトウジってどんな位置づけなの」ダダダ
シンジ「……………」ダダダ
シンジ「…………知りあ、友達?」ダダダ
ケンスケ「……そっか」ダダダ
ケンスケ「…よくトウジを引きずってそんな早く走れるよな。いや色んな意味で…」
シンジ「そう?」
トウジ「」ズルズルズルズル
.
シンジ「さ、撒いたし!次はカラオケ行こう!僕カラオケ大好きなんだ!」ニコッ
ケンスケ「えー…俺今そんな金持ってないしなー」
トウジ「ワシは……かまへんで……?」グッタリ
ケンスケ「トウジのガッツはどこからわいてくるの」
シンジ「じゃあ皆の分も出してあげるから」
ケンスケ「マジか」
トウジ「……センセは、………太っ腹やなぁ~……」ゴフッ
.
~カラオケ~
シンジ「HALF MOON、Marine Legend、Winter Bird、多重人格、MO、rain、stop,and Go→ 、鏡の国のアリス、ヨアケノジカン。、666-rock.Lock.ROCK!」
シンジ「持ち歌もっと増やさないとなー」
ケンスケ「僕は軍歌とかくろがねマーチ歌うよ」
トウジ「じゃあワシきゃりーぱみゅぱみゅ歌うから適当に入れといてんか」
シンジケンスケ「「マジで?!」」
.
~帰宅~
シンジ「はー歌った歌った。」ペタペタ
シンジ「学校帰りに皆と遊ぶなんて初めてかもしれない」
シンジ「…今日は楽しかったな……」ペタペタ
シンジ「たっだいまー♪」ウィム
怒り外ン道「 お か え り 。」ゴゴゴゴゴゴ
シンジ「アッ、オウ」
.
怒り司令「そこに座れ」
シンジ「…」スッ
怒り司令「楽しかったか?呼び出しを無視して遊び呆けるのは」
シンジ「うん」
怒り司令「…お前は自分がどれだけの重責と命を担っているかわかっていないようだな」
シンジ「でも僕も遊びたいよ」
怒り司令「そんな子供の理屈が大人に通用すると思っているのか?」
怒り司令「命令無視、無断欠席、反抗…減給には充分過ぎるな」
シンジ「な!」
怒り司令「お前へのお小遣いは40%カットする!」
シンジ「やめてよ!そんなまさに外道な父さんなんて見たくないよ!」
.
~次の日~
シンジ「くっそ、本当に減らされてた…」ペタペタ
シンジ(とりま振り込まれてた給料の90%は事前におろして現金化しておいてよかった…)ペタペタ
シンジ(あと父さん名義のブラックカード2枚目を作っといてよかった)
シンジ「あ!おはよう綾波!ぐーてんもーげん!ぐーてんもーげん!」ペタペタペタペタ!
綾波「……」スタスタ
シンジ「挨拶したら挨拶しかえすもんだよ?」
綾波「ごめんなさい。昨日碇司令からメールが来て」
シンジ「あの父さんとメル友なの?!」
綾波「ええ。『お前の人格形成に悪影響だからシンジとは必要最低限以上会話も接触もするな』って」
シンジ「あの髭め」ギリッ
.
シンジ「でもよく考えてよ綾波!『必要最低限』って何さ!」
綾波「?」
シンジ「何をもってして"必要"というラインを決めるの?」
シンジ「作戦時のみ?いやいや!その作戦をする前からパイロット間で信頼関係が築けてなければ作戦を成功させられないよ!」
シンジ「つまり、普段の会話や雑談なんかは必要最低限内なんだよ?」
綾波「そう?」クビカシゲ
シンジ「そう」コクコク
.
シンジ「だから綾波はちょっと解釈を間違えちゃってたんだよ」ニコッ
綾波「そう…なの」
シンジ「それに…もし必要最低限内じゃなかったらお弁当とか渡せないじゃないか」スッ
綾波「!」
シンジ「僕作へるすぃヴェントぅだよ」
綾波「…ありがとう」
綾波「あ」ハッ
綾波「ごめんなさい。昨日もらったお弁当箱、まだ洗ってなくて」
シンジ「! いいよ!いいよいいよ!そんなの!」
.
シンジ「今日は綾波予定あるの?」
綾波「特にないわ」
シンジ「そっか!じゃあ今日遊びにいこうよ!」
綾波「え…?」
シンジ「ケンスケやトウジ、ヒカリも誘うし…大人数が苦手なら僕だけでもいいし」
綾波「…考えておくわ」フイッ
シンジ「え?今決めてよ!じゃなきゃ皆を誘い辛いしさ!」
綾波「えっと、」
綾波「じゃあ、碇君とだけ…」
シンジ「!」
.
シンジ「……」スタスタ
綾波「?」
シンジ「イヤッフゥウウウ!!!」
綾波「」ビクッ
シンジ「綾波も感情を表に出してみなよ。気持てぃいいよ?」
綾波「そう」
シンジ「綾波は『感情を知らない』みたいなとこあるけどさ、」
シンジ「それじゃあきっとつまらないよ」
シンジ「不器用でもいいから、感じたままに行動してみたらどうかな」ニコッ
綾波「感じた、ままに」
.
シンジ「そうだよ。綾波だって人形じゃないんだ!もっと自分出していこうよ!」
シンジ「僕みたいに!」にぱー☆
綾波「……」
綾波「碇君はもう少し露出と自己表現を抑えた方がいいと思うの」
シンジ「それはできない相談だよ」フルフル
.
~校門~
根府川「碇、綾波。遅刻だ」
シンジ「」
綾波「」
シンジ「綾波、ほら自己表現して!感情を出すんだ!感じたままに!へい!ほらへい!」
綾波「わかったわ」スッ…
.
綾波「先生…」
根府川「どうした綾波」
綾波「いちいちウゼーんだよクソジジイ」ペッ
根府川「」
シンジ「」
.
根府川「…よく聞こえんかったな」コリコリ
根府川「もう一度言ってみてくれんか」ギロッ
綾波「いちいちウゼーんだよクソジジイ」
綾波「私じゃない。クラスの皆が言ってるの」
綾波「あなたの事。『いちいちウゼーんだよクソジジイ』って」
根府川「な、」
綾波「クラスの人だけじゃないの。職員室でも言われてたわ」
根府川「そん、」
綾波「ネルフの諜報部の人たちも言っていたわ。『あの教師は嗅ぎ回りすぎだ』って」
.
綾波「『ジィさんはしつこい』とか『ジィさんは細かい』とか。」
綾波「いつも私に言っているの。きっとそのうちあなた消されるわ」
根府川「う、あ、」
綾波「知らないの可哀想だから教えてあげてるの」
根府川「う、嘘だ!そんな事」
綾波「 み ん な が あなたの事、そう言っているのよ」
根府川「う、うわぁあああ!!!!」ガクッ!
シンジ「」
.
綾波「嘘だけど」
根府川「」ガクウッッ!!!
シンジ「もうやめてよ!僕が悪かったよ!根府川先生のライフはもうゼロだよ!」
綾波「でも…碇君。私何か掴めたの」
綾波「先生が泣きそうな顔をしてるのを見てゾクゾクしちゃうの」
綾波「…今度碇司令の泣きそうな顔も」
シンジ「ダメだよ!綾波そっちへイッちゃダメだよ!ドSに目覚めちゃダメだよ!」
シンジ「いいかい、S波は封印するんだ!」
綾波「ごめんなさい。できない相談だわ?」フルフル
.
ケンスケ「よー碇。そんな憔悴してどうしたんだよ?遅刻で絞られた?」
シンジ「…ちょっと綾波が根府川先生廃人にしちゃって」
綾波「でも気持ちよかったの」ホクホク
ケンスケ「?!」
.
「えー、根府川先生は何者かによって精神汚染されたので今日は自習となります」
シンジ「」
綾波「これで早く遊びにいけるわね」
シンジ「綾波、いつからそんな子になっちゃったの」
綾波「?」
.
トウジ「センセ?今日はどっか行かへんのか?」
ケンスケ「僕ら河原で遊ぼうって話てんだけど」
シンジ「ありがとう。でも今日は綾波と約束があって」
トウスケ「「何ィ?!女子と約束だぁ?!」」
トウジ「……」
ケンスケ「……」
トウジ「でも綾波ならええか」ナ?
ケンスケ「だね」ウン
シンジ「?」
.
ケンスケ「いやほら。綾波ってあんなだろ?だから入学した時から孤立しててさ…」
トウジ「ワシらも苦手意識もってまってな…ワシなんて一回も話した事ないんや」
シンジ「…」
ケンスケ「女子も最初は話そうとしたりしてたし男子も綾波可愛いって話しかけてたんだけど」
ケンスケ「『そう』くらいしか言わないんだ」
シンジ「へぇ…」
シンジ(自惚れかもしれないけど…僕にはそこまでじゃないよな?)
.
ケンスケ「だからさ、綾波と約束があるって聞いてちょっと安心したっていうかさ」
トウジ「おう。センセ、綾波を楽しませたってや」
シンジ「うん。わかったよ」
ヒカリ「…」
.
~シャワー室~
シンジ「さてと。」キュ
シンジ「汗かいたらすぐシャワー浴びて。着替え要らずでそのまま出れるってのが全裸のいいとこの一つだよね」ペタペタ
ヒカリ「碇くん!」ヒョコ!
シンジ「うわぁ!」
ヒカリ「ご、ごめんなさい!驚かせちゃったわね」
シンジ「ヒカリ!ここシャワー室だよ!?僕今裸なんだけど!」
ヒカリ「えっ、えっ…?ごめ、んなさい?」
.
ヒカリ「その、ちょっと聞きたい事があってね」
シンジ「? 何?」
ヒカリ「どうやって綾波さんと仲良くなったのかなーって」
シンジ「…ああ、『委員長』としてほっとけないって?」
ヒカリ「そんなとこ」フフ
シンジ「……」
シンジ「ごめん。よくわからないや」スッ
ヒカリ「えっ」
シンジ「話しかけ続けてたら知らない内に仲良くなってた。そんだけ」スタスタ
ヒカリ「碇くん?」
シンジ「ゴメン。綾波と約束があるから」ヒラヒラ
ヒカリ「…何かマズイ事言っちゃったかしら」
.
シンジ(…やっぱり、ヒカリは『委員長』だから僕に話しかけてくれたのか)
シンジ(そうだよな。よくわかってたはずじゃないか)
シンジ(頭おかしいやつに関わろうとするのは何かしら自己満足する理由があるやつだって)
シンジ(僕が一人になる事がわかっていたから、僕が浮くとわかっていたから)
シンジ(自分が委員長のクラスでそんなやつは出したくねーってか)
シンジ「……それで、もう僕は心配ないから次は綾波ってわけか」
シンジ「ひどい偽善者だよ…期待した僕がバカだった」
「………」
.
「ねぇ」
シンジ「あ?誰だお前」
「何でそんなに怒ってんの?」
シンジ「…うるさいな、何でもいいだろ?君には関係ないじゃないか」
「興味があるんだよ。君に」
シンジ「僕はないよ。どこのクラスの人か知らないけど早く帰ったら?」
「まだ転校してきてないんだよ」
シンジ「ふーん。じゃあテキトーに見学して帰れば?」
「冷たいな」
.
「案内してよ」
シンジ「は?何で?それに僕約束あるからさ」
「じゃあ僕とも約束してくれない?」
シンジ「何を」
「転校してきたら学校案内してくれるって」
シンジ「はいはい。同じクラスになったらね」ヒラヒラ
「約束だからね」
シンジ「へぇへぇ」スタスタ
.
シンジ「…」クルッ
シンジ「……もう居ない」
シンジ「何だったんだ?アイツ。なーんか非人間染みてて不気味だったけど」ペタペタ
.
シンジ「はやなみぃー!」ペタペタペタペタ!
綾波「碇君」フリフリ
シンジ「お待たせ!なんか変なのに絡まれてさ!」
綾波「そう」
\「コレキョウノベントウバコ」「オイシカッタ?」/
「………」
「約束って彼女とか」
「いいなぁ。少し羨ましいよ」
「…転校してくるのが少し楽しみになった」
「"約束"っていいね」
.
シンジ「どこ行く?」
綾波「どこでも」
シンジ「ダメだよ~綾波?どこでもなんて言っていかがわしいとこ連れ込まれたらどうすんのさ」
綾波「?」
シンジ「もっとこう…自分の意思ってもんをもたにゃーいかんがや!」ウンウン
綾波「どう答えたらいいの」
シンジ「綾波がそこへ行くと心地いい場所を言えばいいんだよ」ニコッ
綾波「心地いい、場所」
.
シンジ「いや確かに心地いい場所とは言ったけども」
~綾波宅~
綾波「何かダメだった?」
シンジ「んーん。ずぇんずぇん」
シンジ「そうだよなー僕も一番居心地いい場所って聞かれたら家って答えるもの」ウンウン
綾波「何がいけなかったの?」
シンジ「いや綾波は何も悪くないんだよ」
.
綾波「…」ソワソワ
シンジ「…」ポケー
綾波「…」ソワソワ
シンジ「…どしたの」
綾波「クラスメイトや同僚が家に訪ねてきた時、どういう事をしたらいいのかわからないの」
シンジ「え?うーん…」
シンジ「おもてなしとか?」
綾波「おもてなし?」
シンジ「そう」コク
.
綾波「手と手を合わせるアレね?」
シンジ「違う。いや合ってるけども」
綾波「占いでおもてなし」
シンジ「言い回しとしては面白いけど」
綾波「顔をあげい。…何?顔がない?」
シンジ「わかりづらいけど面(おもて)なしと言いたいの?」
綾波「ツッコミを入れてもらえるのって嬉しいのね…」ホッコリ
シンジ「ああもう可愛いなぁ綾波は」ナデナデナデナデナデナデナデナデ
.
シンジ「ほら、紅茶とかお茶を入れたりさ」
シンジ「お菓子出したりとか」
綾波「……」
綾波「ゴメンなさい。ウチにはないの」ショボン
シンジ「…なら、買いに行こうよ!」
綾波「!」
シンジ「一緒に美味しい紅茶とお菓子買ってさ、今度皆を呼ぼうよ!」
綾波「…」コクコク
綾波「でも…」
シンジ「?」
綾波「最初におもてなしするのは碇君がいいわ」
シンジ「ぁぁああああんもぉおおおお!!綾波は可愛いなぁぁああああ!!!」ナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデ
綾波「あうあう」ガクガク
.
シンジ「さあ!行こうぜ!ヒァウィーゴォー!!!」ダダダ!
綾波「碇君?そっちは窓よ?」
シンジ「セイッ」ガラッ!
シンジ「YA―――――!!!!」ピョイーン!
綾波「……」
綾波「飛び降りるの、好きね」スタスタ
ガチャ…パタン。
※綾波んちは4階の402号室
.
~碇宅~
シンジ「はー楽しかった!」
シンジ「綾波も嬉しそうにしてたし!」
シンジ「今度僕が遊びに行ったらおもてなししてくれると!」
シンジ「たっだいまー♪」ウィム
ゲンドウ「シンジ。ちょっと座れ」
シンジ「またかよ」
.
ゲンドウ「今日はレイに色々してやっていたそうだな」
シンジ「…まあ」
ゲンドウ「あまりレイに深入りするな」
シンジ「……」
シンジ「?」
ゲンドウ「話はそれだけだ」
シンジ「出たよ、ネルフ特有の説明不足」
.
シンジ「ねぇなんでやのん?なんで綾波と仲ようしたらあかんのん?」
ゲンドウ「…機密事項だ。詳しくは話せん」
シンジ「そんなんで人を納得させられると思う?」
ゲンドウ「レイに関しての情報は戒口令が敷かれている」
ゲンドウ「察しろ」
シンジ「うん、もっかい言うけどそんなんで人を納得させられると思う?」
.
ゲンドウ(ああ…粋がる中学生うざったい)
シンジ「どーいうジャンルの!どーいうデメリットがあるから!どーいう事をしちゃいけないのか!!」バンバン!
シンジ「はっきり言わんかいこらー」ペチペチ
ゲンドウ「…酔ってるのか?」
シンジ「僕はいつだって素面で裸の心でぶつかってるんだよ」
.
ゲンドウ「もう一度だけ言う。レイに深入りはするな。お前も傷つくぞ」
シンジ「…」
シンジ「僕の事心配してくれてんの?父さん」
ゲンドウ「そういうわけでは」
シンジ「んもー!ゲンちゃんったらぁ!照れ屋さーーん!!」ペチンペチン!
ゲンドウ(いっそコイツの精神がボロボロになった方が周囲も私も楽になる気がする)
.
~次の日~
シンジ「いってきマングローブ」ウィム
シンジ「あ、父さーん!ゴミ出しとくからねー!」
ゲンドウ「…ああ」⊃新聞⊂
ウィム。
ゲンドウ(アイツと暮らして約一週間…精神疲労と引き換えだが、家事をしなくて済むようになったのは大きい)
ゲンドウ(これでユイ似の娘だったらな)バサッ
綾波『パパー♪見て見て!パパのオムライスにハート描いたのー!』
ゲンドウ「……」
ゲンドウ「……」ニヤリ
.
ゲンドウ(さ、バカな妄想してないでネルフに行かねばな)ガタッ
ゲンドウ(パンツ、パンツ……)
ゲンドウ「…む?ケツの部分に…」
『あいらぶシンジ♪』刺繍パンツ
ゲンドウ「」
.
ゲンドウ「…他に」ゴソゴソ
全部『あいらぶシンジ♪』刺繍入り。
ゲンドウ「…まあいい。どうせズボンを履くんだ」
ゲンドウ「…また帰ったら説教だな」
.
シンジ「しっあわせは~♪あっるいてっこないっ♪」ペタペタ
シンジ「だ~から♪鹵獲し手に入れる~♪」ペタペタ
シンジ「……」ペタペタ…
シンジ「よし、今日は学校サボって散歩しよう!!」ペタペタペタペタ!
.
シンジ「高台にいこーっと」ペタペタ
綾波「碇君」
シンジ「おはヨーロッパ連合ッッ!!!」ズビシ!
綾波「何?それ」
シンジ「この挨拶をすると力がみなぎってきて何でも出来る!」
綾波「!」
シンジ「気がする!!」グッ!
綾波「実際に効果はないのね」
シンジ「でも元気はわいてくるよ!さあ綾波も!れっつびぎん!」
綾波「……エット」
綾波「…おはヨーロッパ連合」モジ
シンジ「ぁぁああああ綾波は可愛いィいいいなぁぁああああ!!!」ナデコナデコナデコナデコナデコナデコ!
綾波「あうあう」
.
シンジ「あ、僕これから高台に行くんだ」
綾波「? 何しに行くの」
シンジ「ちん…散歩だよ!」ニコッ!
綾波「そう。でも早く学校へ行かないとまた遅刻するわ」
シンジ「いいんだよ!だって学校サボって行くんだから!」
綾波「学校、行かないの?」
シンジ「うん!むしろ学校なんて行かなくていくね?」
綾波「」ハッ!
シンジ「…綾波?何で目から鱗みたいな顔してんの?冗談だよ?さすがに学校行かなくていいは冗談だよ?」
綾波「サボるのは?」
シンジ「それはマジだけど」
.
綾波「義務を果たさないのは…ダメ」
綾波「私達の義務は学校へ行って学ぶこと」
綾波「ネルフの命令に従い、エヴァに乗って使徒を倒すこと」
綾波「碇君。義務を果たさなければダメよ」
シンジ「でもさ、綾波。ネルフだって僕に義務を果たしてくれてないじゃないか」
綾波「?」
シンジ「ろくに説明もしないし強制だし作戦や命令は行き当たりばったりだし」
シンジ「給料引かれたし」
綾波「最後のは碇君のせいでしょ」
シンジ「それだけじゃない!父さんは『同居人を不快にさせない』義務を破ってるんだ!」
綾波「碇司令が?」
シンジ「父さんは切った自分の爪をとっておいてコレクションしてるんだよ!?」
綾波「そうなの?」
.
シンジ「しかもそれを僕の部屋においたり!」
綾波「…ひどいわ」
シンジ「『ウェッヒヒwwシンたん私の足の臭いを嗅ぐのだwwフローラルな香りなのだwwウェッヒヒww』」
シンジ「って言って臭い足を僕に向けてくるんだ!」
綾波「碇司令はそんなことしないわ」
シンジ「綾波は父さんの深い、プライベートを知ってるの?」
綾波「」ハッ!
シンジ「誰かのことを。よく知らないのに『誰々はそういう人じゃない』って決めつけない方がいいよ!」
シンジ「人間誰しも人に言えない側面をもってるもんさ!」
シンジ「いいかい、綾波!僕以外の人をシンジちゃダメだ!」ガシッ!
綾波「でも…」オロオロ
シンジ「ちなみに今日渡すつもりのお弁当は綾波が好きだっていった揚げ豆腐だよ」
綾波「碇君以外はシンジないわ!」キリッ
.
シンジ「まあそんなわけで僕は自由を謳歌してくるから」ペタペタ
綾波「何がそんなわけかは全くわからないけど気を付けて」フリフリ
綾波「…」スタスタ
ぶぶぶ。ぶぶぶぶぶぶ。
綾波「はい」ピ
ゲンドウ『レイか』
綾波「…チッ、はい」
ゲンドウ『…今、舌打ちしたか?』
綾波「いえ」
ゲンドウ『…そうか』
綾波「用件は」
.
ゲンドウ『諜報部から報告が入った。…シンジとは話すな、と命令したはずだが』
綾波「気持ち悪いのでストーカーはやめてください碇司令。訴えますよ」ピ
ゲンドウ『ちょ、ま』プツン
綾波「…碇君よりあなたと話すのをやめたいです。碇司令」スタスタ
ゲンドウ「……やはりなんとしてもシンジと接触を断たせるべきだったか」
.
~高台~
シンジ「ほえー…高台たっけぇー」
シンジ「こっから落ちたら死ぬなぁ…」
シンジ「……」
シンジ「スカイダイビングとかバンジージャンプとかさ、ああいう高いとこから飛び降りる人の気がしれないよ…」
シンジ「……」
シンジ「あっぷぉ―――――――!!!!」
<あっぽぉ――……あっぽぉ―――……
シンジ「山びこが聞こえる…山びこが僕にリンゴって言ってるよぉ……」
シンジ「……」
.
シンジ「…あ、いけね。綾波にお弁当渡すの忘れてた」
シンジ「しゃーね、学校行くか…」ヨイショ
シンジ「助走つけて――……!」ダダダダダダダダダダ
シンジ「跳ぶぜぇえええええ!!!」ピョイーン!!
ヒュー――――………
グシャ。
.
シンジ「ってー…こんなこともあろうかと頭蓋骨を頭に仕込んでおいて正解だったな」ペタペタ
シンジ「あやうくたんこぶができるかもしれなかったよ」ペタペタ
シンジ「さ、待ってろ綾波!今すぐ弁当を胃袋へ直送☆してやるぜぇぃ!!」ダダダダダ!!
シンジ「ヒャーハハハハ!!!」だばだばだばだば!!
婆「て、天狗じゃ!天狗の子が山から降りてきよったどー!!!」
この日、第3新東京市に新たな都市伝説…『全裸天狗』が追加されたのだった。
.
~学校~
シンジ「ついたはいいけどー」ペタペタ
シンジ「このまま教室まで行くと職員室前くらいで根府川に捕まるからなー」
シンジ「よし、校舎の壁をロッククライミングしよ」ノボリノボリ…
.
綾波「……」
綾波(しまったわ)
綾波(碇君からお弁当受けとるの忘れてた)
綾波(……今日は、お弁当なしね)
綾波(心が、寒いわ)
コンコン。ココン。
綾波「?」チラッ
シンジ「あーやーなーみぃー!!!」ベッタリ
綾波「碇君!」ガラッ
.
シンジ「あっ、ちょ、そんな急に開けたら!」グラッ…
綾波「碇君!」パシッ!
シンジ「うぐぐ…!『ファイトぉッ!』」
綾波「い、『いっぱぁーつ!』」ググッ!
.
綾波「あ、ダメ…お腹空いて力がでないわ…」パッ
シンジ「おまっ」
ヒュー――――――……
ベチャ。
.
~下の階~
「せんせーまた碇君が飛び降りましたー」
「なにぃーまたかー」
.
シンジ「くそ…頭がクラクラする気がしなくもない…」
シンジ「もうメンドクセェから普通にいこ」ペタペタ
根府川「碇!今日はどうした?」
シンジ「『いちいちウゼーんだよクソジジイ』」
根府川「ぐはぁっ………」ドサッ
シンジ「…やはりトラウマになっていたか」ペタペタ
.
シンジ「WAWAWA忘れもの~♪」ガラッ
シンジ「おぅわっ☆」
ヒカリ「あ、碇くん。今日はどうしたの?」ニコッ
シンジ「………」
シンジ「……」スッ
ヒカリ「? 何…っだだだだ?!」
シンジ「……」
ヒカリ「なんで?!なんで私のちく……胸をつまんだの?!////」
シンジ「…」ぷいっ
.
ヒカリ「お、怒ってるの?何か私碇くんに悪い事したの?」
シンジ「…」ショボン
ヒカリ「そう…ごめんなさい。何がいけなかったの?」
シンジ「…」
シンジ「……」ブリッジ
ヒカリ「……」
ヒカリ「ねぇ、碇くんは何を伝えようとしてるのかしら」
トウジ「ワシらにわかるわけないやろ」モグモグ
ケンスケ「同じく。碇の頭の中はイマイチわかんないもん」モグモグ
.
シンジ「…」コト
ヒカリ「…ブリッジしたまま自分の股間に弁当箱を置いたわ!」ヒソヒソ
ケンスケ「うん」モグモグ
トウジ「せやな」モグモグ
シンジ「ふんッッ!」ブンッ!
ヒカリ「足を使って股間から弁当箱を投げたわ!」
トウジ「せやな」モグモグ
綾波「! 碇君、ありがとう」パシッ!
シンジ「…」ニコッ
ヒカリ「綾波さんの胸元にすっぽり収まった!すごいわ!」
ケンスケ「すごいけど反応に困るよね」モグモグ
トウジ「せやな」モグモグ
.
トウジ「 せ や な 」モグモグ
.
~次の日、碇宅~
ゲンドウ「シンジ」
シンジ「なんだい」
ゲンドウ「一昨日…いや、そもそも何故シンクロテストやハーモニクステストをサボる」
シンジ「……」
ゲンドウ「お前はネルフの正規メンバー扱いになっている」
ゲンドウ「私が扶養している上に給料を払ってやってるんだ。仕事をしろ」
シンジ「……じゃあ、今日は行くよ」
ゲンドウ「当たり前だ。今度サボったら」
シンジ「でも!」
ゲンドウ「……なんだ」
シンジ「その代わり、今度の休みに…どっかいこうよ!」
ゲンドウ「お前と私がか」
シンジ「……うん」
.
ゲンドウ「断る」
シンジ「……なんでさ」
ゲンドウ「何故私が貴重な休日をお前のために潰さねばならん」
シンジ「いいじゃないか!父さんの負担にはならないよ!むしろ父さんが楽しめるよ!」
ゲンドウ「いやない。絶対ない。私が更に精神疲労を重ねるだけだな賭けてもいい」フルフル
.
シンジ「…もし、」
ゲンドウ「……」
シンジ「もし父さんが今度の休みに一緒に出掛けてくれるなら、」
ゲンドウ「……」
シンジ「ちゃんと…その、出るよ。ハーモニクステストとシンクロテスト」
ゲンドウ「……」
シンジ「……」
ゲンドウ「……」
.
ゲンドウ「…絶対だな」
シンジ「!」
.
~学校~
シンジ「イィィィイイイッッッッヤッッフォオオオッッ!!!」ダダダダダ!!
シンジ「ウルティマ☆ウルティマ☆ウルティマ☆マジック☆イヤッフゥウウウ!!!!」クネクネクネクネクネクネクネクネクネクネ!
シンジ「手と手を合わせて!」パン!
シンジ「"人体錬成"ィぃいいい!!!」
真理?「シャゲェ――――!!!」
「うわぁあああ!!碇がなんか変なの喚び出したぞぉおおおお!!」
「うわぁあああグロいぃいいい!!」
ヒカリ「碇くん、今日はいつにも増して元気ねー」ウフフ
トウジ「せやな」
ケンスケ「それで片付けていいのかなアレ」
.
シンジ「ッハイ!ッハイ!」パンパンパパーン!
シンジ「うりゃおいうりゃおい!」パパンパパン
シンジ「フフー!」
シンジ「勢い余ってトルネード浣腸ッッ!!!」ギャルルルル!!
根府川「えー、今日の『セカンドインパクト』の話はぁ゙ぁ゙あ゙あ゙あ゙あ゙?!」ぶっすぅっ!!
根府川「ぐぁあああああ!!持病のイボ痔がぁぁああああ!!」ゴロゴロゴロゴロ!
シンジ「そいつは知らなかったぜ☆」ミ☆
ヒカリ「よっぽど嬉しい事があったのねー♪」ウフフ
トウジ「せやな」
ケンスケ「あ、先生が泡吹いて気絶した」
.
~体育館~
校長「えー、では全校集会を始めま シンジ「せん!!」バキャッ!
校長「たわばっ?!」バタッ!
シンジ「っしゃあああ!!!今から俺のゲリラライヴをやるずぇえええ!!!」
シンジ「まずはメンバーを紹介するぜ!」バッ
シンジ「ドラム!KEN☆スケ!!」
ケンスケ「よっ」ドンドンシャン!パパントドン!
シンジ「カスタネット!冬☆至!!」
トウジ「はっ」カッカッカカッ!
シンジ「そして!ボーカル兼ギター兼ベース兼キーボード!!」
シンジ「僕!!!」
シンジ「盛り上がって行くぜぇえええええ!!!」
.
シンジ「今夜のイカした曲《パワーチューン》はぁぁああああ?!」
シンジ「『森のくまさん』!!!!」
シンジ「メジャーな曲だ!知ってるやつは歌ってくれぇえええええ!!!」ギャイイイン!!!
綾波ヒカリ「「確かにメジャーだけど」」
.
シンジ「あるー日っ♪」ギャイイイン、バボボボ!ポロロン♪
ケンジ「「あるー日っ♪」」
シンジ「森のっなっかっ♪」
ケンジ「「森のっなっかっ♪」」
シンジ「くまさーんにっ♪」
ケンジ「「くまさーんにっ♪」」
シンジ「出会ーったッッ♪」
ケンジ「「出会ーったッ♪」」
シンジ「っ」ギャギャギャギャ♪
シンジ「花サック♪もーりーのーみーチンポコドッコイショ!!」
シンジケンジ「「「くまさーんにぃー♪出会っーたーっ♪」」」
.
~職員室~
シンジ「…はい、二度としません」
トウジ「すんませんでした…もうやりません。せやから親にだけは…!」
ケンスケ「いや違うんです、ちょっと調子に乗りすぎたっていうか…ハイ、反省してます…」
.
~学校終わり~
シンジ「綾波ー!」ペタペタ
綾波「?」
シンジ「これからルネフー?ザギンでシースータラフクでパツキンチャンネーとユーゴーするの?」
綾波「碇君。わからないからベース言語を日本語に設定して」フルフル
シンジ「ネルフ行くんでしょ?僕も行くよ!まだ自分で行くの二回目だし!」ペタペタ
綾波「いいわよ…」テクテク
.
~ルネフー~
リツコ「…では、これよりシンクロテストを始めます」
アオイ「…」コク
サツキ「…」コク
カエデ「…」コク
マヤ「…」コクコク
リツコ「今回の実験は、レイの初号機へのシンクロ率と―――」チラッ
シンジ「トイレ行きたくなってきた……しかもおっきい方……」ウウ
綾波「大丈夫よ、エントリープラグ内なら排泄してもすぐ浄化されるから」
シンジ「それ一瞬とはいえ便器の中のう●こin水を飲むのと同じじゃないか!」
リツコ「……」
.
シンジ(たんこぶ)「お待たせしたでやんす」
リツコ「……サードチルドレンの初号機との"初の"シンクロテストを行います」
シンジ「全く…使徒がいつくるかもわからないのに。
主力兵器として不安定な初号機と僕のシンクロテストがやっと行われるなんて…」ヤレヤレ
リツコ「…あなたが…ッッ!!逃げ回ってたから……ッッ!」グググ
マヤ「押さえてくださいっ!気持ちはよくわかりますけど!押さえてください先輩ぃい!!」
.
MENTAL TOXICITY LEVEL
00 :∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥
FIRST.c:∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥
綾波レイ シンクロ率:35%
MENTAL TOXICITY LEVEL
01 :|
THIRD.c:|
碇シンジ シンクロ率:0.1%あるかないか
アオイ「現在リアルタイムでサード、ファースト両名のシンクロ率を計測中です」カタカタ
サツキ「尚、他計測器に異常は見受けられません!正常です!」カタカタ
カエデ「また、両パイロット共に体調不良はありません」カタカタ
ミサト「……つまり?」
リツコ「シンジくんは現状クソの役にも立たないから送り返した方がいいってことよ」
.
ミサト「口悪バァさんねぇ」
リツコ「バァさんはやめてちょうだい」
ミサト「…シンジくーん?」
シンジ『はい?』ホジホジ
ミサト「誰かに何か歌ってほしいとかないかしら?」
ミサト「ほらあなたが二回搭乗した時は私とレイの歌でシンクロ率上がったじゃない?」
シンジ『え?いえ。今は特に』フルフル
ミサト「そう…」
.
ミサト「作戦部長泣かせなパイロットねぇ」ハフゥ
リツコ「技術部としても泣きたいわよ」ハフゥ
シンジ『……』
リツコ「とにもかくにも。素質は間違いなくゼロではないわ」
リツコ「訓練も何も一度も無しでいきなりエヴァを動かして使徒を殲滅」
リツコ「人生で二回目の搭乗、使徒との二回戦目ではA.T.フィールドの形状変化、レイやエヴァとの"共鳴"」
リツコ「また、過去二回の使徒戦で彼が叩き出したシンクロ率はドイツのアスカや他パイロット候補達では一度も手が届かなかった境地」
リツコ「間違いなく彼は前人未到の領域に立っている」
ミサト「……」
.
シンジ『あー……お腹空いたなー……』
シンジ『綾波ーこれ終わったら吉牛いかない?』
綾波『ごめんなさい。肉、嫌いだから』
シンジ『あ、マジで?メンゴメンゴ』フリフリフリフリ
綾波『画面にお尻をつけて振らないで』
シンジ『え?僕のアナル皺の数を数えたかったら数えてもいいけど』
綾波『気持ち悪いわ』
シンジ『サーセンッス』
.
ミサト「…あんなのがね…」
ミサト「いや、むしろアレだからなのかしら?」
リツコ「サードが使えないとなると…アスカやレイにも全裸生活を強制してみた方がいいかしらね」ハフゥ
ミサト「それやったらまたネルフ叩かれるわよ?『いたいけな少女の人権を踏みにじるなー』って」
.
ミサト「何か試す?」
リツコ「音楽くらいはかけてみるわ。…マヤ!」
マヤ「はい!」カタカタ!ッターンッ!
シンジ『……ん?音楽?』
リツコ「まずは過去のミサトの歌とレイの歌よ―――――」
.
リツコ「……」イライライライラ
マヤ「……」
アオイ「…」
サツキ「…」
カエデ「…」
ミサト「…1%も上がらなかったわね」
シンジ『すんまっせーん!もう帰っていいっすかー?』
リツコ「…そうね、今日はもういいわ」ハァ
..
~数日後、フネル~
リツコ「…」イライライライライライライライライライライライライライラ
ミサト「…すごい顔になってるわよ?リツコ」
リツコ「ええ!そうでしょうとも!何せ!どれだけ手をつくしても!」
MENTAL TOXICITY LEVEL
01 :|
THIRD.c:|
碇シンジ シンクロ率:0.1%あるかないか
リツコ「この結果よッッ?!」ビシッ!
シンジ『照れるぜ』
リツコ「あなたももっと努力なさいッッ!!」
ミサト(完全にヒスってるわねー)
.
リツコ「ああんもうっ!何がそんなにいけないのよっ!」ガシガシ
シンジ『落ち着けよ。人の心は論理(ロジック)じゃないんだぜ?』
リツコ「…一回彼をしこたま殴った方がいいかしら…?」ユラリ
ミサト「シンジくーん?今はリツコを刺激しちゃダメよー?」ガシッ
リツコ「放してミサト!もうあののらりくらりな態度はうんざりなのよ!」ジタバタジタバタ!
シンジ『やれやれだぜ!』プピー
リツコ「だ!れ!の!せいだとッ!」
.
~そして父、休み~
ゲンドウ「…では、行くぞ」
シンジ「わぁい!」
ウィム。
.
ブゥウウウン…!
ゲンドウ「…」
シンジ「…父さん、運転できたんだね」
ゲンドウ「当たり前だ」
シンジ「父さんが車校に行ってる姿なんて思い浮かばないな」
ゲンドウ「そうか」
シンジ「僕もいつか免許取れるかな」
ゲンドウ「お前次第だろう」
シンジ「父さんはどれくらいでとったの?」
ゲンドウ「一月だ」
シンジ「へぇ…大変だった?」
ゲンドウ「…ああ」
.
ブゥウウウン。
.
ゲンドウ「着いたぞ」ガチャ
シンジ「わぁ…」
シンジ「まさか父さんがキャンプに連れてきてくれるなんて!」
ゲンドウ「たまたま仕事上の付き合いで来ねばならんかっただけだがな」
シンジ「もー…すぐそういう事言う」
ゲンドウ(…これで少しはシンクロ率が上がればいいが)
ゲンドウ「シンジ。テントを張るのを手伝え」
シンジ「いえっさー」
.
シンジ「やあっ」ピョン!
シンジ「っ」くるりんっ
シンジ「えんっ」パッ☆
ドシン!
ゲンドウ「……」
シンジ「やあっ」ピョン!
シンジ「っ」くるりんっ
シンジ「えんっ」パッ☆
ドシン!
ゲンドウ「シンジ」
シンジ「何?」
ゲンドウ「ヒップドロップでテントを固定する杭を打つのはやめろ」
シンジ「えー」
.
シンジ「んしょんしょ」せっせせっせ
ゲンドウ「………」カチャカチャ
シンジ「っしゃ完成!」
ゲンドウ「ああ」
シンジ「…もっと喜ぼうよ」
ゲンドウ「たかがテントが完成したくらいではテンションが上がらんよ」
シンジ「じゃあもしこの中に母さんがいるとしたら?」
ユイ『あなたー♪』フリフリ
ゲンドウ「……漲るな」
シンジ「じゃあそれを想像しながらもっかいリアクションしてみて?」
.
ゲンドウ「……」
ゲンドウ「ユイ!」バサッ、ゴソゴソ!
シンジ「あーそっちいっちゃったかー」
~テントん中~
ゲンドウ「ユイ……」ションボリ
シンジ(母さんが昔言ってた『あの人は可愛い人なんです』ってこういうとこなんだろうか)
.
ゲンドウ「シンジ…」
シンジ「何?」
ゲンドウ「ユイ、居なかった…」ションボリ
シンジ「たりめーだ」
ゲンドウ「………」
シンジ「……」ハァ
シンジ「げふん、」
シンジ(裏声)「あなたー♪」
ゲンドウ「ユイ?!やっと―――」バッ
シンジ「……」
ゲンドウ「……」
シンジ「……」
ゲンドウ「……米、炊くぞ」
シンジ「うん…なんかゴメン」
.
ゲンドウ「飯盒炊爨だ」つ
シンジ「へーこんなのでお米って炊けるんだね」
シンジ「炊飯器しか使った事ないからか不思議で…炊けるって実感がわかないや」
ゲンドウ「臨海学校か何かでやらなかったのか」
シンジ「そういう時は僕ハブられてた」
ゲンドウ「そうか……」
ゲンドウ「私と同じだな」
シンジ「そんな共通点欲しくなかったよ」
.
シンジ「おかずはどうするの?」
ゲンドウ「買ってきておいた肉と野菜を焼く」つ肉
ゲンドウ「後はそこの川で魚を釣る」
シンジ「わーお。なんかアウトドア!って感じだねー」ハハ
ゲンドウ「先に魚を釣る。時間がかかるならば途中で引き上げて肉と野菜を焼いておけ」
シンジ「うん」
ゲンドウ「…お前の釣竿と餌だ」つ/
シンジ「ありがとう父さん」
.
ゲンドウ「……」つ/
シンジ「………」つ/
シンジ「……」つ/
ゲンドウ「……」つ/
シンジ「…父さんはさ、何でネルフの司令官になったの?」
ゲンドウ「…目的を果たすのに必要だからだ」
シンジ「目的?」つ/魚
ゲンドウ「ああ」つ/魚
シンジ「母さんが守りたかった…人類とか、そういうのを守るためって事?」
ゲンドウ「違う」
ゲンドウ「神への復讐と……ユイに会うためだ」
シンジ「……」
.
シンジ「でも母さんは死んだよ?」
ゲンドウ「死んではいない。目に見えないだけだ」
シンジ「父さんも後追い…いや、するならとっくにしてるか」
シンジ「どうやって母さんに会うのさ」
ゲンドウ「……使徒を全て倒せば会える」
シンジ「何で使徒を倒せば会えるんだよ」
ゲンドウ「秘密だ」
シンジ「……」
ゲンドウ「……」
シンジ「…『全て』父さんは使徒があと何体くるか、終わりが来る事を知ってるんだね」
ゲンドウ「……」
シンジ「何故わかるの?いや…何故そんなに詳しいの。"使徒"ってなんなのさ」
ゲンドウ「…"敵"だ。それ以上でも以下でもない。我々を滅ぼすためだけに襲来する"敵"だ」
.
シンジ「…本当にそうなのかな」
ゲンドウ「疑問の余地があるのか?」
シンジ「直接あいつらと接触してさ、思った事があるんだ」
ゲンドウ「ほう」
シンジ「…『使徒は、"生きたいだけ"』そう、感じた」
ゲンドウ「…続けろ」
シンジ「だってさ、なんか変なんだ」
シンジ「あいつら二回とも第3新東京市に襲来した」
シンジ「…それもネルフ本部を狙って。」
ゲンドウ「……」
.
シンジ「変じゃないか。だって、エヴァを潰したいなら他の国にもあるエヴァも狙うだろうし、」
シンジ「…というか、なんだろ…」
ゲンドウ「……」
シンジ「『あそこにあるモノを手に入れられれば俺達は生き延びられる』」
シンジ「そういう生存本能に行動が依拠してるっていうか…」
ゲンドウ「……」
.
シンジ「父さんは何か知っているんじゃないの?」
ゲンドウ「…さあな」
シンジ「絶対知ってるでしょ」ニヤリ
ゲンドウ「さあな」ニヤリ
.
シンジ「結局そこそこサイズの魚二匹だけしか釣れなかったね」ガシャガシャ
ゲンドウ「問題ない。必要最低限度の量が確保できたからな」ガシャガシャ
シンジ「父さんはどっちの魚がいい?大きい方とちょっと小さい方」
ゲンドウ「大きい方がいい」
シンジ(いや普通は子供に大きい方譲るもんだろ…)
.
ジュー…ジュー…
シンジ「はい父さん。しいたけ焼けたよ」つ\\
ゲンドウ「ああ」
ジュー…ジュー…
シンジ「…」モグモグ
ゲンドウ「…」モグモグ
シンジ「ビールあるけど飲む?」つ酒
ゲンドウ「…ああ」
.
シンジ「やっぱバーベキューにはビールだよね」ゴクゴク
ゲンドウ「中二の吐く台詞ではないな」ゴクゴク
シンジ「父さんは好きな銘柄とかないの?」
ゲンドウ「ああ。普段飲まんからな」ゴクゴク
シンジ「僕はエビチュが好きなんだ」
ゲンドウ「高いやつか」
シンジ「うん。なんか好きなんだ」
ゲンドウ「そうか」
.
ゲンドウ「…葛城一尉」
シンジ「?」モグモグ
ゲンドウ「葛城一尉がエビチュが好きだと言っていた」
シンジ「へー」
ゲンドウ「…飲みにでも誘ったらどうだ。案外乗ってくるかもしれん」
シンジ「そうだね。今度誘ってみるよ」
.
~夜~
シンジ「わあ…星がきれいだ…」
ゲンドウ「この辺りには街の光が届かないからな」ペラ
ゲンドウ「星の本来の姿が見える」…ペラ
シンジ「…父さんがそうやってカンテラに照らされながら本読んでると絵になるね」
ゲンドウ「そうか」ペラ
シンジ「何読んでるの」
ゲンドウ「伊坂孝太郎のやつだ」ペラ
.
シンジ「父さん、本読むんだね」
ゲンドウ「ああ」ペラ
シンジ「僕も何か読もっかな。何かオススメとかある?」
ゲンドウ「……いや、」
ゲンドウ「…私の部屋に何冊かある。好きなのを持っていけ」
シンジ「いいの?ありがとう」
ゲンドウ「…かまわん」ペラ…
.
~テント~
シンジ「そういえばさ、父さんと寝るって初めてかもしれない」
ゲンドウ「そうだな」
シンジ「……」
ゲンドウ「……」
シンジ「父さんはさ、もし使徒を全部倒して母さんに会えたら…最初に何て言うの?」
ゲンドウ「……」
ゲンドウ「…」プイッ
シンジ「いいじゃん教えてよ」
ゲンドウ「…」
ゲンドウ「…ダメだ」ゴロン
シンジ「照れやがったよ。何言うつもりなんだ」
.
~翌日~
ゲンドウ「…」ムクッ…
シンジ「おはよう父さん。コーヒー淹れたけど飲む?」
ゲンドウ「…ああ」フワァ
.
シンジ「ハムエッグとウインナー、後は昨日の残りで作ったよ」
ゲンドウ「……」ムニャ
シンジ「じゃ、いただきまーす」
ゲンドウ「む」
シンジ「むぐむぐ」モグモグ
ゲンドウ「……」モグモグ
.
シンジ「あとは何しようか」つコーヒー
ゲンドウ「当初の予定は全て終了した」つ
シンジ「そっか」
ゲンドウ「…」ズズ…
シンジ「…」ズズ…
シンジ「…」
ゲンドウ「……」
.
ゲンドウ「シンジ」
シンジ「何?」
ゲンドウ「来週も頑張れ」
シンジ「…うん」
ゲンドウ「せめて海パンを」
シンジ「絶対イヤだ」フルフル
.
ブゥウウウン
ゲンドウ「……」
シンジ「……」
ゲンドウ「…シンジ」
シンジ「何?」
ゲンドウ「もうすぐ家につく」
シンジ「うん」
ゲンドウ「……」
シンジ「……」
ゲンドウ「……」
シンジ「……」
ゲンドウ「楽しかったか?」
シンジ「うん。連れてってくれてありがとう父さん」
.
~数日後、ネルフ~
リツコ「それではインダクションモードを開始、」
※インダクションモード:エヴァに乗ってやるガンシューゲー。
リツコ「…したかったのだけど、相変わらずシンジくんのシンクロ率が0.1%程度のため初号機を起動できず、できません」
リツコ「だからシュミレーターを用意したわ」
シンジ「つまりこのゲーセンにありそうなやつで第3新東京市の武器庫ビルだの兵装ビルなんかの位置やら戦術やらを学べってことですね」
リツコ「そうよ」コク
シンジ「うーい」
.
シンジ「よっ!」カチカチカチカチ!
シンジ「はっ!」カチカチカチカチカチカチ!
シンジ「たりゃー!」カチカチカチカチカチカチ
K.O!
シンジ「このゲーム難しいっすね!」フー
リツコ「…20戦連続で敗北…」ズーン…
.
リツコ「シンジくんゲームはあんまりやらないのかしら?」
シンジ「ちゃ、あの!ちげーんすよ!ガンシュ苦手なんすよ!あんまやんねーし!」
シンジ「マリカとかスマブラなら…」
リツコ「そう…なら画面仕様を変えてみましょうか。周囲のカメラからエヴァを撮影した感じで――」
.
K.O!
K.O!
K.O!
K.O!
シンジ「ムズいっすね!」
リツコ「…」ガンッガンッガンッガンッガンッ!
シンジ「リっちゃん、壁を殴っても僕の下手さは変わらねえよ?」
.
リツコ「OK、OK…クールになるの、COOLになるのよリツコ。感情的になるのは身を滅ぼすリツコ母さんを思い出すリツコ」ブツブツブツブツ
シンジ(なんだこの人?いきなりぶつぶつ独り言とかアブねー…)ゴクリ
リツコ「仕方ないわね。先に武器の扱いについて学びましょう」
シンジ「いえっさー」
.
リツコ「今用意されていて、使徒の侵攻があった場合使用可能なのは…」
リツコ「遠距離武器だと、ライフル、パレットライフル、デザートイーグル。」
シンジ「銃ばっかですね。弓とかブーメランとか投石とかないんですか?」
リツコ「ないわ。続けるわね?」
リツコ「近距離用武器だと、プログレッシブナイフ、プログレッシブランス、トンファー」
リツコ「シンジくんが何の武器や戦術が得意かの見極めはミサトやサツキに頼むわ」
リツコ「今度はそれを加味した上でシュミレーターにチャレンジしましょう」
シンジ「最初からそれやった方がよかったんじゃね?」ホジホジ
リツコ「そうかもね」
リツコ(一般人レベルでもクリアできるシュミレーターで連敗しなきゃ必要なかったのだけどね!)
.
ミサト「さあシンジくん?お姉さんと武器の勉強をするわよー?」
シンジ「"剣とあらゆる兵器の申し子"とか講師に呼んでくれたらやる気でるんですがー」
ミサト「"ビールとあらゆるお酒が大好き♪"の葛城ミサトが教えてあげるわん♪」
シンジ「それただの飲兵衛」
.
ミサト「じゃあ白兵戦訓練からやってみましょうか」
ミサト「格闘や近接武器なんかがメインとなるわ。シンジくんが過去使徒戦でやってみせた戦い方は近接が多かったし…」
ミサト「けっこうできるかもよん♪」
.
ミサト「……」
シンジ「……」
ミサト(こんだけ教えて、訓練して、ここまでできんとは)
シンジ「……」
ミサト「最初だし!ち、知識だけじゃできないのが格闘技の世界だしね!」
ミサト「さ!次は射撃訓練よ!男の子って銃とか好きでしょ?楽しいわよー?」
.
ミサト「……」
シンジ「……」
シュー……
ミサト(5時間やって一発も的に当たらんとわ)
.
ミサト「待って!私の教え方が悪かったかもしれないわ!先生を変えましょう!」
サツキ「頑張ろうね、シンジくん!」
シンジ「うぃっすー」
.
サツキ「………」
ミサト「ど、どうだった?」
サツキ「……」フルフル
ミサト「あらー…」
シンジ「もう人類滅びろ」グスッ
.
リツコ「もう遅い時間だけど…最後にシンクロテストだけやってしまいましょう」
リツコ「シンジくんにヘッドフォンとゴーグル型テレビをつけてあたかも使徒が攻めて来たかのように誤認させる」
リツコ「エヴァには乗せず、プラグのみでのテスト」
ミサト「…それってー、ようするにシンジくんを騙すって事よね?」
リツコ「"火事場のバカ力"では困るのよ」
リツコ「それに…危機感が彼の爆発的なシンクロのトリガーかもしれないわ」
リツコ「とにかく安定した戦力になってもらわなきゃ困るのよ」
.
ミサト「……で、そのシンジくんは?」
リツコ「更衣室で休憩させてるわ。今呼び出、」
青葉「あの、赤城博士」
リツコ「あら何かしら?」
青葉「シンジくんならさっき『やってらんぬぇZ(ゼッ)!』って言いながらゲートに行きましたけど…」
リツコ(あの野郎)
.
シンジ「はー…疲れた。」ペタペタ
シンジ「もう夜遅いし仕事はおーわりっ!」ペタペタ
シンジ「大体拘束時間長すぎだっつーの。もう15:00からやりはじめて…9時間?!ねーわ」ペタペタ
シンジ「ん?」
日向「~♪」
シンジ「……」
シンジ「どっかで見た事があるような眼鏡だな…」
.
日向「ふー…」
日向(今日も疲れたなー…)スタスタ
シンジ「…」ペタペタ
日向(やっと我が家についたよ…)
シンジ「…」そぉー…
日向「ただいまー…」
シンジ「おかえりー!」ガシッ!
日向「うわぁッ?!」ビックゥ!
.
日向「あお、うぇ?!」
シンジ(面白れぇ反応するなー)
日向「し、シンジくん?!何でこんなとこに?」
シンジ「帰る途中でたまたま、あー…」チラッ
302号:日向マコト
シンジ「…日向さんを見かけたんで…」
日向「そ、そう…何か僕に用事?」
.
シンジ「え?ないですけど?」
日向「えっ」
シンジ「えっ」
日向「…」
シンジ「……」ニコッ
日向「えーと…じゃあ僕はもう家で寝るから…君も早く帰りなよ?」ガチャ
シンジ「お邪魔します」ヒョイ
日向「ちょっ?!」
.
日向「困るよシンジくん!僕明日も仕事なんだって!」
シンジ「愚痴聞いてくれたら帰るぅー」にへー
日向「えぇー…」
日向「お父さんじゃダメなのかい?」
シンジ「日向さんはあのグラサンに愚痴れます?」
日向「いやそれは立場とかがあるから」
シンジ「そういうのなしで」
日向「…無理」
シンジ「でしょ?」
.
日向「でも僕も困るんだよ。早く寝ないと明日辛いし…使徒が来たら」
シンジ「まだしばらくは来ませんよ」
日向「えっ?」
シンジ「……」
日向「……」
シンジ「…たぶん?」
日向「」ガクッ
.
シンジ「で聞いてくださいよ」ネーネー
日向「ああもー…、わかった。聞くよ」ハフー
日向「お茶か何か淹れるけど何がいい?」
シンジ「コーヒー。ぶらっくぅー」グデーン
日向「おっ、大人だなー」ハハハ
日向(懐かしいなー…僕も中学生くらいの時にかっこつけて飲んでたっけ)
.
日向「はい、コーヒー」つ⊂□
シンジ「ありがとーござーますー」クピ。
日向「…それで?何があったんだい?」
シンジ「実は今日…」
.
日向「なるほど…壊滅的にダメだったと」
シンジ「うん…」クピ
日向「まあそういうのも努力が必要な技術だからね…僕も射撃訓練はかなり頑張ったよ」
シンジ「? 日向さんオペレーターだよね?」
日向「ああ、でもネルフは一応軍の体裁もあったりするから銃も扱えなきゃダメなんだよ」
シンジ「へー…」
.
日向「それでね、入ったばっかの時。葛城さんにはすごくお世話になったんだ」
シンジ「ミサりんに?」
日向「そ。だから葛城さんは僕の憧れなんだよ」
シンジ「へぇ…」
日向「ほら、彼女凛々しいだろ?綺麗だし、スタイルいいし、優しいし髪サラッサラだし…」ペラペラ
日向「セクシーだし年上だし声綺麗だし部下にもフランクだし、それから」ペラペラ
シンジ「……」
シンジ「ミサりんの事好きなの?」
日向「ぶ――――ッッ?!」ブバッ!
.
日向「いや…あの、憧れであって」
シンジ「好きなんだよね?」
日向「……はい」
シンジ「そっかー」
シンジ「うまくいってる?」
日向「…あんまり」
シンジ「ふぅん…」
.
シンジ「話…聞こうか?」ニコッ
日向「シンジさん!」ガシッ!
.
日向「それでね、葛城さんがぽそっと言うんだよ『あー加持くんだったらなー…』って!!」ダンッ!
シンジ「それはひどいよね」ウン
日向「僕だって!僕だって頑張ったのに!!くぅっ…」
シンジ「うんうん…マコトは頑張ったよ」
日向「シンジくん…!わかってくれるかい?!」ガシッ
シンジ「わかるともさ…」ニコッ
日向「シンジくんんんん!!!」
.
シンジ(あー……)
シンジ(僕、何でここに来たんだっけ……)
日向「でも悪い事ばっかじゃないんだ!例えばネルフの皆で飲み会に行った帰りに送ってったんだけどさ―――」
.
次回予告
ミサト「学校とネルフで交友関係を広げ、深めていく碇シンジ」
ミサト「今までの人生で得られなかった他者との交流を噛み締めながら日々を過ごしていく。」
ミサト「そんな中、前に『同じクラスになったら学校案内をする』と約束した子がついに転校してくる」
ミサト「仲良くしようとしてくる転校生を煙たがる碇シンジは仲良くする事ができるのか」
ミサト「次回、シンジ「僕だって…勢いだけとか、ハジケた生き方してみたいんだよ」、」
ミサト「『ちょっ、バっおまっ…チッ、まっだ早ぇえだろぉ!』」
ミサト「さ~て!この次もっ♪サァービスサァービスぅっ♪」
.
幕間。
.
マユミ「ふー…」スパー…
マユミ「はー…」
マユミ「おい、灰皿」
シンジ「どうぞ…」手
マユミ「ん」ジュゥウウ…
シンジ「…っ…」
マユミ「…おい、『真希波マリがエヴァ初の眼鏡っ子ヒロインだ!』って思ってる…」
マユミ「にわか野郎」
マユミ「この際はっきり言っておく。」
マユミ「わ・た・し・が!エヴァ初の眼鏡っ子ヒロインだ」
マユミ「そこんとこよろしく」
.
マユミ「一応自己紹介しとこか。」
マユミ「山岸マユミ、14才。見た目は黒髪のセミロングで前髪パッツンの眼鏡っ子」
マユミ「エヴァのアニメが放映中に発売されたセガサターンのエヴァゲーム、2ndimpressionで登場」
マユミ「性格は非常に内向的ですぐ謝る。まさに女シンジくん」
マユミ「趣味は読書。本が好きです。」
マユミ「名前のない、碇司令からは『死海文書にはないイレギュラー』と呼ばれた使徒の本体を埋め込まれました」
マユミ「ぶっちゃけ新劇に出れるならまた埋め込まれてもいいです」
マユミ「また、シナリオによってはシンジくんに遠回しな告白をして去っていきます」
マユミ「はー…昔はSSでもそこそこ出てたっつーのによ…」
マユミ「出せよ。私をよ」
マユミ「マナもな。なんなら剣崎もだ」
マユミ「あー……」
マユミ「てーかさ…マ○って名前多くね?」
マユミ「マヤ、マナ、マリ、マユミ…」
マユミ「ついでにマコト」
マユミ「カプSSのジャンルでさ、LAS(ラブラブ.アスカ.シンジ)とか」
マユミ「LRS(ラブラブ.レイ.シンジ)とかあるじゃん?」
マユミ「でもさ、ヒロインの名前がマ○が多いと困るんだよね、地味に」
マユミ「何にって、イニシャルが皆"M"。」
マユミ「ミサトさんとかが昔は意味として主流だったけどさ…」
マユミ「考えてみ?」
.
マユミ「マナもマリもマヤも私もミサトもみーんな"LMS"なんだよ表記上は」
マユミ「被りすぎなんだよ…もうちょい名前の付け方考えろよ…」
マユミ「まあ私メインの新しいSSなんてもうねーから私はカンケーねーけど」
.
マユミ「大体よぉ、もう古いけど『碇シンジ育成計画』では同じゲーム版ヒロインのマナは出たっつーのによ」
マナ「はい…」セイザ
マユミ「何で私でぇへんねん」
マユミ「アオイ?サツキ?カエデ?」
マユミ「誰やお前ら」
アオイ「ごめんなさい」
サツキ「ごめんね」
カエデ「ごめん…」
マユミ「bigappleの徳さんの方がまだ出演に納得いくわ」
.
マユミ「そんでなんや…『新劇』?」
マユミ「 マ リ っ て 誰 や ね ん 」
マリ「でばってごめんにゃー?」てぃへ☆
マユミ「…」ゲシッ
マリ「…すいまっせーん」
マユミ「あー私もエヴァでビーストしたかったわー」
マユミ「初号機ビーム撃ちたかったわー」
マユミ「お前に」
マリ「」ビクッ
.
マユミ「そーいや新劇のゲームもぎょーさん出たやんな。PSPとかで。」
マユミ「私セガサターンだけやけど」
マユミ「新劇効果とかもちびっとあったりしてエヴァ人気ちょっち再びやなぁ…」
マユミ「ほんでや…シンエヴァ?え、次で終わるん?」
マユミ「確か当初は序・破・急・終でやるんちゃうかったっけ?」
マユミ「それとも"シン"の後にくるん?」
マユミ「私の時代が。」
.
マユミ「来るよな?なんならマナとかムサシ、ケイタも出てええわトライデントで出たらええわ」
マユミ「なあ、そこらへんどうなん?ガイナックスさん?庵野さん?」
マユミ「なあ…巨神兵よりマユミ撮ろうや」
マユミ「なあ?」
.
マユミ「ネタが古い?すまんなぁ、私最後に出たんが古いから」
マユミ「えーと…8+2号機?」
マユミ「私それ乗ればええんか?お?私の乗るエヴァはそれか?」
マユミ「私、一ヶ月だけとはいえ2―Aっすよ?素質…あるよ?」
マユミ「あーもーエヴァに乗せてくれんならネルフでもヴィレでもええですわ」プハー…
マユミ「なあ…あかんの?サクラちゃん」
サクラ「ちょっと…難しいんとちゃうかなって」
マユミ「あー…なんならもう職員でも乗組員でもええわ」
.
マユミ「そういや私を嫌いってはっきり言ってた(心の中で)トウジが四人目《フォース》ちゃうかったやん?」
マユミ「のあとで『エヴァの呪縛』設定」
マユミ「その意味ってさ、もしかしてトウジやケンスケ、ヒカリが大人になって…それでシンジと会うんかなって思ってんねんけど」
マユミ「マユミも大人になってシンジと会うんかなって思うんやけど」
マユミ「どう?」
.
マユミ「ちなみにこんだけ愚痴りましたが>>1はセガサタ未プレイっす」
マユミ「でもいつか出ます。このSSに」
マユミ「あー…それにしても新劇出てぇ…」
マユミ「まあでもこの際SSでもええわ」
マユミ「これを見たお前ら。書けよ。私メインSSを」
※本物の山岸マユミちゃんは関西弁でもないし出番ほしがらないし弱気で恥ずかしがりないい子です
.
幕間、終
了
シンジ「え?何故僕がこの炎天下の中全裸でいるかって?」
シンジ「その答えはとぉーっても簡単!」
シンジ「この新発売の日焼け止め…」
シンジ「『シャイニングエヴァ・アクティブモード』を全身に塗りたくりたいからさ!」つ凸
シンジ「なんたら成分を12%混入し、アロエとかヒヤシンスとかチューリップとかを配合!」
シンジ「UV400%カット!そしてお肌の潤い、保湿はパーフェクツッ!!」
シンジ「これさえ塗ればぁ!?肌の露出も使徒との戦いも恐くないっ!」
シンジ「シャイニングエヴァ・アクティブモード!はお近くの薬局でお買い求めください!」ミ☆
.
プツン。
ゲンドウ「………」
シンジ「……」
ゲンドウ「…なんだこれは」
シンジ「何って…僕の人生初のCM出演だけど」
ゲンドウ「……」
シンジ「いや昨日街をぶらついてたらスカウトされてさー」ハハ
.
ゲンドウ「もしもし、私だ。今流れたバカのCMを作った会社を潰せ」
シンジ「ひどいや父さんその会社の人たちが何したってのさ」
.
ち
ょ
っ、 バっおまっ…
ま チッ、
っ
だ ぇえだろぉ!
早
.
ケンスケ「すごいよなー碇。CM出ちゃうなんてな!………全裸で」
トウジ「いやーさすがはセンセやわー中々出れるもんちゃうでー?………全裸で」
ヒカリ「けっこうかっこよかったわよ?塗りたくってもらうとことか!……全裸で」
綾波「何故、……全裸で」
シンジ「それが僕だからじゃないか。何言ってんのさ」ッハ
.
ケンスケ「今更だけどさぁ…勇者すぎるよな。碇もCM会社も」
トウジ「まあそんなんええやん。それより今度の鍋パについて話そうや」
ケンスケ「だね。皆はどんな鍋がいい?」
トウジ「モツ鍋がええなぁ」
ヒカリ「私は…美人鍋かな。一度食べてみたいのよ」
トウジ「はん、委員長?食べても美人にはなれへんのやでー?」
ヒカリ「なんですってー!?」
やいのやいの!
ケンスケ「もう好きにやってろよ…碇は?」
シンジ「水炊き」キリッ
ケンスケ「はいよ。シンプルだねっと」
.
シンジ「ケンスケは?」
ケンスケ「僕?何でもいいさ。皆に合わせるよ」
シンジ「ふーん?ケンスケってさぁ、あれだよね」
ケンスケ「何?」
シンジ「周囲の調整が上手いなーって」
ケンスケ「まさか。ほら、じゃんけんで決めようぜー」
.
シンジ「ウィ―――――――ッッ!!!」
シンジ「I did it!!」
シンジ「Yes!I did itッッ!!」
シンジ「俺は成功者だ!成功者になるんだァ――――!!!」ガッツ!ガッツ!
トウジ「ようあそこまでテンションあげられるなぁ?」
ケンスケ「ね。人生楽しそうだよね」
シンジ「Fooooo!!!―――勝利者は誰だぁい?」
綾波「碇くん」
シンジ「Yes!!そう!俺こそ2―Aの支配者!!!」
ケンスケ(ちっせぇ)
.
シンジ「さあ皆でシンジコールをしてくれ!!」
シンジ「俺を称えてくれェ――――!!!!」
「「「シンジ!シンジ!シンジ!シンジ!シンジ!」」」
シンジ「ウィ――――――ッッ!!!!」
ヒカリ「碇くんってほんといっつも楽しそうよね」クスクス
ケンスケ「まあ…あ、教壇の机の上に立ってスリラー踊り出した」
.
トウジ「鍋じゃんけんに勝っただけであんな風になれるなんて、ある意味天才とちゃうか」
ケンスケ「まあ凡人ではないよね。あらゆる意味で」
.
~綾波宅~
綾波「………」
ケンスケ「土鍋持ってきたよー」
ヒカリ「ありがとう。そこ置いといてくれるかしら?」
ケンスケ「あいよー」
トウジ「ワシは何もせん!台所にたつなんて"漢"のする事やない!!」
シンジ「トウジトウジ」
トウジ「なんや」
シンジ「そーいうのってさ、モテないよ?」
トウジ「ほんならお前はモテるんか」
シンジ「モテモテだね。はっ、もうウッハウハだぜ?」
トウジ「んなアホな…」
.
シンジ「証拠を見せてあげよう」つ携帯
トウジ「?」
シンジ「なんと!女の子や女の人のメアドと電話番号が8つもぉおおおお!!!」
※ミサト、リツコ、マヤ、アオイ、カエデ、サツキ、綾波、ヒカリ
(仕事上どうしても必要なために仕事用携帯の番号が入ってる。ヒカリは「友達だから」)
トウジ「な、なんやて―――――ッッ?!」
.
わいのわいの
綾波「……」
綾波(私。どうして誘われてなかったのに自宅を提供しているの?)
綾波(碇君のいきなり「綾波んちでやるから綾波もネギだけは用意してね」発言に押し切られてしまった)
綾波(どうして?)
シンジ「食らえ!!"首領パッチソード"」つネギ
ケンスケ「ふふふ…この"魔剣大根ブレード"に勝てるかな?」つ大根
ヒカリ「コラ!食べ物で遊ばないで!」
トウジ「食らえ!サトウキビセイバー!ザシュウッ!」つサトウキビ
ヒカリ「?!」ペチン
トウジ「ザシュウッ!ザシュウッ、ザシュウウウッッッ!!」ペチンペチペチペチペチ!
ヒカリ「す・ず・は・らァァア――――!!!」
綾波(…こういうのは、苦手。)
.
綾波(でも…少しだけ、気持ちが暖かくなる)
ヒカリ「いい?『食べ物では遊ばない』!はい、復唱!」プンプン!
シンジ(顔ボッコ)「てゃ、てゃぶぇももうぇわあふぉばわい」
トウジ(顔ボッコ)「てゃぶぇももうぇわあふぉばわい」
ケンスケ(顔ボッコ)「てゃやややややや」
綾波(…望んで、いた?)
綾波(私。本当は誰かと、皆といる事を)
綾波(望んで、いた…?)
.
綾波(いつも私の胸にはぽっかりと空いた黒い穴があった)
綾波(前は…あのグラサンを想う事で埋められていた)
綾波(もうそれは生理的に無理だけど)
綾波(今…今は)
シンジ「どうしたの綾波!そんなとこでダルシム顔してさ!」
綾波「してないわ」フルフル
.
綾波(碇君や…)
ケンスケ「綾波もこっちに来なよ」
トウジ「せやせや。あ、すまんお前のパンツ、ケツに敷いとった」つパンツ
ヒカリ「バカ!」ペチーン!
トウジ「べにましこっ?!」
綾波(…皆がいる)
綾波(私の胸の黒い穴が、埋まっていく気がする)
.
綾波(楽し、い?)
綾波(そう。私……楽しいんだわ)
綾波(…でも。)
綾波「碇君…」
シンジ「? どうしたのさ、綾波」
綾波「"楽しい"時…」
綾波「こういう時、どういう顔をすればいいのか…わからないの」
シンジ「? そんなの決まってるじゃんか」
.
シンジ「顔をくっしゃくしゃにして、笑うのさ!」ニカッ!
.
綾波「………」
綾波「……」ニコッ
.
ケンスケ「わー…綾波が笑ったとこ、初めてみたよ…」ヒソヒソ
トウジ「……めっちゃ綺麗やな」ヒソヒソ
ヒカリ「綾波さん可愛いっ」ヒソヒソ
.
シンジ「…綾波、笑ったら可愛いじゃん。もっと普段から笑っときなよ。勿体ない」
綾波「…」
綾波「…そうするわ」ニコッ
シンジ「ん!ほら、鍋やろう!」
トウジ「…アカン、ワシちょっと綾波に惚れそうや」
ケンスケ「マジで?!」
.
グツグツ。
シンジ「最初は野菜からな」つ\\
ヒカリ「じゃあ煮えにくいものから入れてくわね?」
シンジ「うん。お願い」
トウジ「料理出来るもんがおると食卓がちゃうなぁ」
ケンスケ「あれ?トウジは妹さんとかに作ってあげたりするんじゃなかったっけ?」
トウジ「作るで?せやけど全部冷凍食品《レトルト》やし」
ケンスケ「いや鍋も似たもんでしょ」
トウジ「ウチではやらんのや。それにたまーにやったし…妹は今入院中やしな」
ケンスケ「そっか…」
ケンスケ「台所には入らないんじゃなかったの?」
トウジ「アホ。レンジオンリーなんか"台所"には入らんわ」
.
トウジ「肉投入やぁああ!!」ザパー!
シンジ「やめろぉおおおお!!!」
ケンスケ「ホッケも入れちゃお」 食べたい
シンジ「バカな!肉と魚を同時?!貴様ら正気か!」
シンジ「こういうのはだな、もっと情緒とか繊細さとか栄養や食べやすさのバランスとかを…」
綾波「卵とラーメン。雑炊も」つ ポチャポチャ
シンジ「ちょっ、バっおまっ…チッ、まっだ早ぇえだろぉ!?」
.
ワイワイ。
シンジ「酒じゃ―――!!」ワハハハ!
ヒカリ「ダメよぉ!だンめだめっ!未成年の飲酒は法律で禁止されていますっ!」
トウジ「かてーことゆーなや委員長ぉん」
ヒカリ「バカ鈴原!もう知らないんだから!」プイッ
ケンスケ「委員長は飲まないの?」
ヒカリ「の、み、ま、せ、ん!」
綾波「洞木さん、飲まないの?」
ヒカリ「ええ!」
綾波「私のつぐお酒…飲めないの?」つ凵
ヒカリ「」
.
綾波「私…洞木さんとは仲良くしたいの」
綾波「でも私のお酒を飲んでくれない人とは仲良くなれないの」
綾波「洞木さん……」
綾波「私と…仲良くして?」クビカシゲ
ヒカリ「やだ可愛い」ダキッ
.
シンジ「ダメだよ綾波。飲まない、飲めない人には薦めたら」ヒョイ
綾波「!」
ヒカリ「ほっ」
シンジ「ほら…綾波に熱燗ついであげるから」つ凵
綾波「碇くん……」
綾波「…」クピクピ。
綾波「…碇くんについでもらったお酒……」
綾波「飲むと、心がポカポカする。碇くんにも…ポカポカしてもらいたいの」
シンジ「ありがとう、ポカ波」ニコッ
綾波「綾波よ」つ凵
.
ドンチャン!ドンチャン!
シンジ「サードチルドレン!碇シンジ!モノマネをやります!!」
綾波「わー」パチパチ
トウジ「おーやったれやったれ!」
ケンスケ「ピュー!ピュー!」
ヒカリ「どんなのかしら」
シンジ「えー、」
シンジ「『冬月副司令が後ろに居ると思ってペラペラ喋ってたら、誰も居なくて恥ずかしがる碇ゲンドウ』」
.
シンジ(ゲンドウポーズ)「……」
シンジ「…冬月。また部下から匿名で陳情が来たんだがな」
シンジ「『もう少し笑顔になって、フランクになってください』だと」
シンジ「ふん、誰にどんな対応をするかまで口を出されなければならんとはな」
シンジ「無様なお前の仕事っぷりを見て嘲笑ってもいいなら存分に笑ってやるんだがな」
シンジ「…何故さっきから黙っている冬月…?」クルッ
シンジ「………」
シンジ「う゛、う゛ん゙ッ…?!」
シンジ「…んん…////」
綾波「ぷふー!!似てる。似てるわ!碇くん!」ケラケラ!
ケンスケ「ぶひゃひゃひゃ!」
トウジ「ワシによーわからんなぁ」
ヒカリ「あのサングラスの人が…?本当ならあの人ずいぶん可愛いのね」クスクス
.
トウジ「鈴原トウジ!腹踊りやります!」
綾波シンスケ「「「うぇーーい!!」」」
トウジ「綾波!マジックでワシの体に顔書いてくれ!」
綾波「わかったわ」“〆(^∇゜*)♪カキカキ
トウジ「ドゥッ!タ!ドゥッドゥッタ!」クネクネクネクネ
綾波「わぁ…」
シンジ「あっひゃっひゃっ!」
ヒカリ「もー…」クスクス
ケンスケ「あはは!」パンパン!
.
ドンチャンドンチャン!
ドンチャンドンチャン!
ドンチャンドンチャン!
.
青葉「……はぁ」
青葉「赤城博士から『シンジくんもレイも電話に出ないから、出勤ついでに見てきてちょうだい』って言われて来たら…」
シンジ「ぐがーっ」グデーン
綾波「ん…碇くぅん」スリスリ
ヒカリ「…」スーッスーッ…
トウジ「ZZZ…」
ケンスケ「ぐー…」
青葉「ん?」
酒瓶ごろごろ。
青葉「ちょっ、バっおまっ…チッ、まっだ早ぇえだろぉ!」
シンジ「むにゃ?」
.
シンジ「あー…ダルっ」ペタペタ
綾波「…頭、痛いわ……」テクテク
トウジ「めっちゃ眠いわ…ふわぁ」テクテク
ケンスケ「なのに今日学校だもんなぁ…」テクテク
ヒカリ「あんなに遅くまで起きてる事になるって思わなかったものね…」ふわぁ
.
シンジ「もういいや…僕今日はサボる…」ペタペタ
シンジ「じゃね……」ペタペタ
綾波「私も…」スタスタ…
トウジ「ワシもサボりたいけど…おとんやオジーがうるさいんや…」
ケンスケ「ウチもさ…」ハァ
ヒカリ「私んちも…」
「「「ハァ……」」」
.
綾波「それじゃ、碇くん。私こっちだから」
シンジ「んー」ペタペタ
綾波「……」
シンジ「?」
綾波「……」
シンジ「どうしたの?」
綾波「……」
綾波「ありがとう」
シンジ「?」
.
綾波「碇くんが私を鍋パーティーに誘ってくれたから」
綾波「私…『皆といると楽しいんだ』って事を知れた…」
綾波「だから、ありがとう。」ニコッ
シンジ「ふふっ、どういたしまして」ニコッ
.
綾波「それじゃ。さよなら」フリフリ
シンジ「ん。」ヒラヒラ
.
シンジ「ハァー…」
シンジ「よし、片手と片足だけで全力疾走してみよう!」
シンジ「何故って?!突然したくなったからに決まってるジャマイカ☆」
シンジ「うりゅぅうああああああらっしゃがぁあああああああ!!!!」ダダダダダダダ!!!
.
シンジ「いやー奇行に走るのは楽しいな!」ペタペタ
シンジ「…そういやこの辺って来たこと無かったな…」
シンジ「…廃墟ばかりで。使徒にやられて……まだ復興してない場所」
シンジ「………」
シンジ「……次は、もっと、うまく」
~~♪~♪~♪~~♪♪~~♪
シンジ「……?」
シンジ「ピアノの、音?」
.
シンジ「……」ペタペタ…
シンジ「教会の中…からか?」チラッ
「……」♪~~♪♪~♪
シンジ(…アイツ、確かこの前の転校してくるって言ってたキモチワルイ奴か)
「……」~~♪♪~~♪
シンジ(なんだっけ、この曲。確か…)
「知ってる?この曲。」
シンジ(うわ、話かけられたよ…)
.
シンジ「知らないよ。生憎クラシックには疎いんだ」
「ふーん?でもクラシックってのは知ってるんだね」
シンジ「……第九だろ?ベートーベン交響曲第九番の…第四楽章だ」
「なんだよ、詳しいじゃないか」
シンジ「…まあね」
「ところで…また会ったね」
シンジ「不本意ながらね」
.
「前は聞けなかったんだけどさ、何で君は裸なの?」
シンジ「うるさいな…ぽりすぃーであいでんてぃてぃなんだよ。僕の」
「ふーん…肌を晒してるのって気持ちいいの?」
シンジ「…まあね」
「へぇ…」
「じゃあ、僕も脱いでみようかな」
シンジ「は?」
.
「んしょ」ヌギヌギ
シンジ(うわっ…マジで脱ぎだしたよコイツ…頭おかしーんじゃねーの?)
「……」
シンジ「…で?」
「いいね、中々。」
シンジ「廃墟とはいえ…街中でいきなり全裸とか…変態かよ」ウワァ
「常に裸の君にだけは言われたくないよ」フルフル
.
シンジ「まぁいいけどさぁ…君こんな寂しい場所で何でピアノ弾いてたんだよ」
「街でさっきの曲を聞いてさ、弾きたくなったんだよ。急に」
シンジ「ふーん」ホジホジ
「それで…ここに落ちてる楽器があればって思ってさ」
シンジ「へぇー」ブリッジ
シンジ「君、変わってるね」ブリッジ
「君もね」ニコッ
.
シンジ「…学生服。」
「うん?」
シンジ「君、学校行かなくていいの?」
「厳密にはまだ転校してきてないからね」
シンジ「へー」ウワノソラ
「君こそ行かなくていいの?」
シンジ「めんどいからサボる」
「そんな事許してもらえるの?」
シンジ「許してもらうとか、カンケーないね。」
シンジ「誰かに許してもらわなきゃ選択できない人生なんてゴメンだよ」
.
シンジ「…つーか君は早く服着なよ」
「どうして?君だって裸なのに」
シンジ「僕は外で裸でいる奴とは話したくないんだよ」
「…なんだろう、この気持ち…すごく言葉にしづらくてモヤモヤする」
シンジ「じゃあ僕はもう行くから」ペタペタ
「わかったよ、着るよ」
.
「そうだ、肝心な事聞いてなかったよ」テクテク
シンジ「いや知らんし…ついてくんなよ」ペタペタ
シンジ「大体さぁ、外で全裸の奴と仲良くなろうとするなんて絶対頭おかしいだろ…何を企んでるんだよ」ペタペタ
「別に?」テクテク
シンジ「そうかい」ペタペタ
「それでさ」テクテク
シンジ「しつこいな」ペタペタ
「肝心な事なんだよ」テクテク
シンジ「なんだよ」ペタペタ
「名前さ」テクテク
シンジ「ウンジャラゲーのほげほげ丸ですぅーどうぞよろしくぅー」ペタペタ
「嘘を言うなよ」テクテク
「僕の名前はね、」
シンジ「尻ませーん♪」プリップリッ♪
「名前を聞くくらいいいじゃないか」
シンジ「尻ませーーーんんんん♪」プリップリップリップリップリップリッ!
「え?!そのままの姿勢で走っ、早ぁ―――っ?!」
「もう、見えない…」
シンジ「ふははははははは!!貴様のようなイケメン太と仲良くなどなってたまるか!」
シンジ「仲良くなれば最後!『イケメンといる奴』って刺身のつま扱いと存在になるのは必至!」
シンジ「逃げ切ってやるのでゅやー!」プリップリップリップリップリップリッ!
子「ママー!あのお兄ちゃん裸でお尻振ってるだけなのにスゲー早いよー?」
母「見ちゃいけません!忘れなさい!」
.
シンジ「はー…」チラッ
シンジ「……」
シンジ「まだ、学校間に合うなぁ…」
.
~第壱中学~
シンジ「ハイッ!ギリギリぃ♪じゃなぁいと僕ダメなんだぁッよぉっ♪」ガラッ!
ヒカリ「あら?碇くん」
ケンスケ「なんだ、結局来たの?」
シンジ「うん。皆の顔が…見たくて、さ?」にぱー☆
トウジ「嘘くさっ」
.
綾波「碇くん。おはよう」
シンジ「オハイオ州んッハ!」
綾波「…それは、挨拶?」
シンジ「そうさ!操作捜査走査沿うさ層さ添うさ僧さ!!!」
シンジ「いずれは流行語大賞に!そして」
シンジ「いつかはこの挨拶がグローバルスタンダードになる…っ!」
綾波「そう」
.
シンジ「そいでさー聞いてよ!」
綾波「何?」
シンジ「ヒカリも」
ヒカリ「?」
シンジ「あとメガネとジャージ」
ケンスケ「何さ」
シンジ「いやさっきね?頭おかしい奴と遭遇したんだけど」
キーンコーンカーンコーン…
根府川「碇、チャイムは鳴ったぞ。席につきなさい」
シンジ「ファック!」
.
根府川「えー、今日は転校生を紹介します」
シンジ「」
シンジ(アカン)
.
根府川「では、入ってきなさい」
シンジ(やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ)
シンジ(来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るな)
シンジ(この際アイツじゃなきゃ誰でもいい!)
シンジ(スパイの女の子でもガングロ真ん中分けでもソバカスひょろひょろでもいい!)
シンジ(前髪パッツンの眼鏡ホクロでも構わない!)
シンジ(なんならもうめっちゃ明るい綾波でもいい!!)
シンジ(だから!アイツだけはッッ!!)
シンジ(神様ッッッッ!!!)
.
ガラッ。
「初めまして。」
シンジ「ゴッドイズデ――――――ッッッッドッッッッッ!!!!」
.
根府川「碇、うるさいぞ」
シンジ「嘘だ嘘だ嘘だ」ブツブツ
根府川「すまんな。アイツの事はあまり気にしないでくれ」
「いえ。大丈夫ですから」ニコッ
根府川「えー、彼は今まで学校に行った事がないそうです」
根府川「皆仲良くするように。」
根府川「では自己紹介しなさい。」
「はい」
.
「初めまして」チラッ
シンジ「こっち見んな」
「…渚カヲルです」
カヲル「ヨロシク」ニコッ
シンジ「だからこっち見んな」
.
根府川「あー…じゃあ席はどこにするかな」
カヲル「先生、裸の彼とは顔見知りなので…彼の隣がいいです」
根府川「君、気は確かかね?」
.
根府川「悪い事は言わん。やめときなさい」
カヲル「嫌だよ」ニコッ
根府川「」
カヲル「じゃ、そういう事で」スタスタ
トウジ「なんやアイツ…」
ケンスケ「まあ"碇の知り合い"って時点で変な奴とは思ってたけどね」
トウジ「…ワシらはシンジの友達やで?」
ケンスケ「そうだけどさ」
ケンスケ(でも…なんだろうな、アイツすごく不気味だ)
ケンスケ(同じ人間とは思えない何かを感じるよ)
.
カヲル「よろしく。碇くん」ニコッ
シンジ「ひどいやひどいや!あんまりどぅあっ!」
シンジ「オーマイガッ!エリ・レリ・レマサバクタニ【神よ、何故私をお見捨てになったのですか】!!」
シンジ「これから一年間コイツと同じ空気を吸わなきゃいけないなんてぇええ!!」
シンジ「オーイオイオイ!!」
カヲル「…何でそんなに僕が嫌いなんだよ」ムス
.
シンジ「うるさいうるさいうるさい!お前のニックネーム貞本にしてやる」
カヲル「ニックネームつけてくれんの?でもカヲルでいいよ?」ニコッ
シンジ「皮肉がわかんねーのかカエル口」グスッ
カヲル「ひどいな」
シンジ「うるせーやい!ヤングエースに帰ればかやろー」グスッ
カヲル「君が何を言ってるのかわからないよ」ヤレヤレ
.
シンジ「つーかさぁ、なんなのお前。何者なの」
カヲル「へぇ?僕の事が知りたい?」ググッ
シンジ「おい異常接近するのやめろ」
カヲル「いいじゃないか、少し密着するくらい」
シンジ「僕は嫌なんだよ!次やったら前歯全部折ってやる!」
カヲル「…わかったよ」シュン…
ヒカリ「綾波さん?」
綾波「何」
ヒカリ「何で笑ってるの?」
綾波「だって、嬉しい時には笑うものだって…碇くんが」
.
嬉しい×
楽しい○
.
~体育~
シンジ「さーって体育だ!体育だ!」ペタペタ
窓ガラッ。
シンジ「とーうっ!」ピョーンッ!
カヲル「……」ジー
カヲル「よいしょ」ヨジ
.
「せんせーまた碇くんが飛びおりましたー」
「なにぃーまたかー」
カヲル「……」スィーッ
「……」
「…」
「せんせー、知らない子が宙を滑っていきましたー」
「それははじめてだなー」
.
カヲル「窓から飛び降りるのも中々楽しいね」ニコッ
シンジ「はあ?普通死ぬだろお前何考えてんの?」
カヲル「……」
シンジ「…悪かったよ、言い過ぎた…だからそんな泣きそうな顔すんなよ…」
.
カヲル「じゃああんまり邪険にしないでくんない?」
シンジ「…わーったよ」
カヲル「!」
\アリガトウッ! ダカラダキツイテクンジャネェエエ!!/
.
~ネルフ司令執務室~
冬月「…ゼーレからの贈り物、か」
ゲンドウ「ああ」
冬月「委員会から直送されてきた少年…間違いなく"何か"があるな」
ゲンドウ「ああ」
冬月「…今は経過と様子見、だな」
ゲンドウ「ああ」
冬月「しかし…お前の息子はどうする?やはり予備か?」
ゲンドウ「ああ」
.
冬月「…零号機のオーバーホールは間もなく終わる」
冬月「あとは起動実験だけだが…」
冬月「やはり戦力が不安すぎる。」
冬月「現時点で主力となる初号機。その専属パイロットのシンクロ率の低値、」
冬月「初号機パイロットの戦闘技術力の低さ、」
冬月「初号機パイロットの奇行」
冬月「…委員会も不安になって送ってくるわけだ」
冬月「新しい初号機専属パイロット、渚カヲルを」
ゲンドウ「…ああ」
.
冬月「彼には話したのかね」
ゲンドウ「伝えようとはした」
冬月「…伝えてないと」
ゲンドウ「ああ」
冬月「やはりそれなりにショックを受けるんじゃないのか?」
ゲンドウ「…戦力が安定すればいい。それ以外は全て些事だ」
冬月「家庭もか」
ゲンドウ「……」
冬月「いや、すまん。お前には今更な話だったな」
ゲンドウ「……」
.
冬月「?」
ゲンドウ「…」
冬月「はは、意外だな。お前が家庭も少しは大事かなと思うようになるとはな」
ゲンドウ「いや、別にそんな事は」クイッ…
冬月「照れなくてもいい。お前の事はよく知っているからな」
冬月「いい心境の変化だと個人的には思っとるよ」
ゲンドウ「……そうか」
.
~第壱中学~
トウジ「はー…センセは早いなぁ…」ゼェゼェ
ケンスケ「よくあんな素早く動けるよね…」ゼェゼェ
シンジ「ほぅぉぉぉぉおおおおあああああああああ!!」ヒュバババババババババ!!
「くそっ、碇の高速反復横とびでボールが味方にパスできねぇ!」
シンジ「ほぅぉぉぉぉおおおおあああああああああ!!」ヒュバババババババババ!!
カヲル「……」
カヲル「ほぅぉぉぉぉおおおおあああああああああ!!」ヒュバババババババババ!!
「やべぇええ!もう一人バカが増えたぁああ!!」
.
シンジ「ほぅぉぉぉぉおおおおあああああああああ!!」ヒュバババババババババ!!
カヲル「ほぅぉぉぉぉおおおおあああああああああ!!」ヒュバババババババババ!!
「う、うわぁあああああ!!何だコイツらおああ!!」
シンジ「!」キュピーン!
シンジ「ボール奪取!」パンッ!
「あぁっ!?」
.
シンジ「そーらそらそらそら!無敵のシンジ様のお通りだべらんめ―――!!!」ダダダダダダダ!
カヲル「シンジくん」タタタタタタ
シンジ「ファーストネーム呼びを許した覚えはない!」ダダダダダダダ!
カヲル「…じゃあ、サード、」
シンジ「僕はそんな識別番号なんかで呼ばれたくない」ダダダダダダダ
カヲル「えぇ?じゃあ…碇くん」タタタタタタ
シンジ「もう一声」ダダダダダダダ
カヲル「碇?」
シンジ「ごめん、言っといてなんだけど君にか呼び捨てされると腹立つからシンジくんでいいよ」
カヲル「…君、面倒くさいんだね」タタタ
シンジ「まあな」ダダダダダダダ
.
カヲル「それでさシンジくん」タタタ
シンジ「何?」ダダダダダダダ
カヲル「こっちは自陣のゴールだけどオウンゴールするつもりなわけ?」タタタ
シンジ「違うよ」ダダダダダダダ
シンジ「こうすんだよッッッッ!!」ズドムッ!
「?!」
「ボールがゴールの枠に当たって?!」
ヒュー――――――…
「な、ゴールに?!キーパー!取れ!」
「おう!」バッ
シンジ「そしてそしてそして!」ハァアアア!
シンジ「まっがーれ↓」クイッ
「ゴぉおおおおル!!?」
.
カヲル「…今のどうやったワケ?」
シンジ「え?さあ?」
カヲル「えっ」
シンジ「全ての事象には理由があるけど、僕がそれを説明できると思うな!!」クワッ!
カヲル(もうどうしたらいいんだ)
.
シンジ「さーてきゅーけー」ドサ!
トウジ「なんやセンセもサッカーやめてサボりに来たんか?」
シンジ「いや休憩だって」
ケンスケ「まあ一人で12得点してきたら休んでもいいと思うけどね」
シンジ「僕頑張りました!」
.
カヲル「やぁ、僕もサボりに来たよ」ニコッ
ケンスケ「渚」
トウジ「おーお疲れさんやなぁ」ハハ
カヲル「ああ」ススス…
カヲル「ふー…シンジくんは体力あるね?なんかやってたの?」トス
シンジ「あのさ、何で僕の隣に密着して座るのさ?」
カヲル「落ち着くんだよ」ニコッ
シンジ「やめて」グイッ
カヲル「どうしてさ!君、一定距離に近づかれるのを妙に嫌がるな?」グイッ
トウジ(ああ…ホモなんか)
ケンスケ(そういう事か)
.
シンジ「じゃあ君はトウジに密着されて嬉しいの!?嫌だろ!?」
トウジ「シンジ?」
カヲル「……ゴメン。僕が悪かったよ…」
シンジ「…わかればいいよ。僕も言い過ぎた。ゴメン」
トウジ「ワシ、泣いてええ?」
ケンスケ「いいと思うよ?」
.
きゃー!きゃーっ!
トウジ「あーそーいや女子はプールやったなぁ…」
シンジ「え、水着のおにゃのこ?」ムクムク
ケンスケ「碇、碇のシンジさんが大きくなってるよ?」
シンジ「そりゃ14だもの。女子、プールの単語を聞いただけで大きくもなるさ」ボキーン
.
\ヤダモー!/
シンジ「…」ジー
ケンスケ「おい…やめろよ?」
トウジ「ただでさえお前捕まりやのに女子プール突入とかほんまにアウトになるで?」
シンジ「……」
カヲル「…やめといた方がいいんじゃないの?」
シンジ「…」
シンジ「…行くよ」スック
.
トウジ「~~」×
トウジ「ただでさえお前捕まりそうやのに」○
.
ケンスケ「いやホントやめとけって!前の盗撮騒ぎの時の俺を見たろ?!」
シンジ「ああ」
トウジ「お前、もうガッコもネルフも行かれへんようになるで!?」
シンジ「覚悟の上だ」
カヲル「僕にはよくわからないな。なんでそこまでしてまでいきたいのさ」
シンジ「それは……」
シンジ(ルールや常識、何かに縛られるのが、嫌で……いや、……いや!)
シンジ「僕が、この世に生まれたからだ!!!」
シンジ「ッ!」ダッ!
トウジ「アカン!止めろ!!」ガシッ
カヲル「っ!」ガシッ!
ケンスケ「くっ!」ガシッ
.
シンジ「うぁああがぁぁああああああああ!!!!」ズン、ズン!
トウジ「ぬがが…!なんちゅー力や!3人がかりやのに!」グググ…
ケンスケ「と、ま…れぇええ!!」グググ…
カヲル「くっ…!シンジくんは突入して具体的に何をするつもりなんだ?!やめろよ!」グググ…
シンジ「ぅぅおおおおおおお!!!」
シンジ「突入したら!?ハグしまくりだ!すりつけまくりだッッ!!」
カヲル「」
カヲル(くっ、なんて自分勝手で向こう見ずなんだ…!僕は人間に対しての認識を間違えてたかもしれない!)
.
~女子プール~
ヒカリ(スク水)「ぷあっ」バシャッ
ヒカリ「ふー…」ジャバッ…
ヒカリ「綾波さんは泳がないの?」
綾波(スク水)「ええ」
ヒカリ「どうして?」
綾波「かったるいから」
ヒカリ「そ、そう…」
「うぁああがぁぁああああああああ!!!!」
ヒカリ「?!」ビクッ
綾波「?」チラッ
.
シンジ「綾波ぃ……っ!」ハァハァ…!
ケンスケ「止まれ!止まれよ碇!そっちに行ったら終わりなんだぞ?!」ググッ
トウジ「シンジ!アカン!もうやめい!もうええやろ?!それ以上行ったらアカン!」ググッ…
カヲル「君は暴走しているだけだろ!?冷静になれよ!」ググッ…
シンジ「あ、や…なみぃい!」
綾波「碇…くん?」
.
シンジ「 来 い ! 」
綾波「…!」
.
ヒカリ「やだ…碇くん……っき、してる……////」
綾波「…………」
綾波「…呼んでる」
ヒカリ「?」
綾波「碇くんが、」
綾波「…呼んでる!」ダッ!
ヒカリ「あ、綾波さん?!その、アレは行かない方がいいんじゃないかしら?!」
.
綾波「碇くん!」ガシャン!
シンジ「綾波…!」
ケンスケ「バカぁ!ホントに止めろよ!俺はまだ碇と一緒に学校でバカやりたいんだよ!止まれ!」
トウジ「シンジ!世の中我慢せなアカン事ばっかなんや!大人になるんや!」
カヲル「そんなに行きたいなら勝手にすれば?僕も勝手に止めるけど」
シンジ「綾波…!」
シンジ「綾波の胸!」
シンジ「綾波のふともも!」
シンジ「 綾 波 の ふ・く・ら・は・ぎぃぃいいい!!!」
.
シンジ「ヒカリの鎖骨!」
シンジ「ヒカリの腋!!」
シンジ「 ヒ カ リ の お さ げ ぇ え え え え !! 」
カヲル(マニアック!)
.
ネルフ保安諜報部のスナイパー「………」
ネルフ保安諜報部のスナイパー(捉えたッ!)
バスッ!
シンジ「はぅうん?!」ビククンッ!
シンジ「が………は………」バタッ。
トウジ「手こずらせやがって…」
ケンスケ「なんで倒れたんだろ?」
カヲル「……」チラッ
ネルフ保安諜報部のスナイパー「……」bビシッ!
カヲル「…」bビシッ!
.
シンジ「ンハッ!」
シンジ「………」
シンジ「ここは…保健室か…」
シンジ「……知らない天井だ」
シンジ「…僕は、負けたのか」
シンジ「…くそっ…」ポロポロ
.
~某所~
ZEELE:01『首尾はどうだ』
カヲル「…問題ないよ。言われた通りサードに張り付いてるしね」
カヲル「それにしても…人類って皆ああなの?」
カヲル「他者の事なんてまるで意に介さず。その場の勢いと思い付きで想いのままに行動する…」
カヲル「見てて飽きないけど」クスクス
ZEELE:01『いや、サードは特殊な突然変異種だと思え』
ZEELE:01『人類はあのような下品な馬鹿ではない』
カヲル「ふぅん?」
カヲル「僕からしたら貴方たちも大して変わらない気がするけど?」クスクス
ZEELE:01『…口を慎め、"タブリス"』
カヲル「……」
.
ZEELE:01『命令通り、当面は初号機による使徒殲滅を行え』
カヲル「同族殺し、か」
ZEELE:01『"生存競争"だ』
カヲル「…結局、ヒトも使徒も変わらないのかもね」
カヲル「ま、いいけど。やってあげるよ。その…」
カヲル「エンジェル・バスターの役目をね」ニヤリ
.
今更だけど>>661
シンジ「ごめん、言っといてなんだけど君にか呼び捨てされると腹立つからシンジくんでいいよ」×
シンジ「ごめん、言っといてなんだけど君に"碇"呼び捨てされると腹立つからシンジくんでいいよ」○
.
~教室~
綾波「碇くん」
シンジ「なんじゃらほい?」
綾波「さっきの体育の時…何故私を呼んだの」
シンジ「ああ…アレはね」
シンジ「"漢"の闘いだったんだ…」
綾波「それは、何?」
シンジ「ロマンとパトスとプライドを賭けた闘争の事だよ」
綾波「…ごめんなさい。よくわからないわ」
シンジ「いいんだよ、綾波はおにゃのこだから」ニコッ
綾波「そう」
.
シンジ「でも…負けてしまったんだ…」
綾波「そう」
シンジ「悔しいよ、いきなり象をも倒すような麻酔針弾を撃たれなければ…」
綾波「勝負は時の運だから」
シンジ「でも…」
綾波「次は勝てばいいわ」
シンジ「そうか…そうだね」
綾波「ええ」
.
ヒカリ「…ねぇ、何の話?」
トウジ「お前らの純潔はワシらのお陰で守られたっちゅー事や」ウン
ヒカリ「?」
.
~ネルフ~
シンジ「メキシコメキシコ!」シャカシャカ♪
シンジ「ん~マンボっ!」シャカ♪シャカ♪
カヲル「なんでメキシカンな衣装に身を包んでマラカス振ってんの?」
シンジ「君はお腹が空いたらどうする?」
カヲル「何か食べるよ」
シンジ「そう、つまりそういう事だ」コクン!
カヲル「…あの、アレは」σ
ミサト「渚くん、アレは無視していいから」フルフル
.
リツコ「あなたが新しい初号機パイロットの渚くんね?」
カヲル「カヲルでいいですよ」ニコッ
リツコ「そう、ではカヲルくんにはこれからシンクロテストをやってもらいます」
リツコ「服を脱いだら……っと、」
リツコ「その……あなたは、プラグスーツを着てくれるわよ……ね?」
カヲル「? 当たり前じゃないですか」
リツコ「………」
リツコ「…っぐ、」ポロポロ
カヲル「?!」
.
リツコ「ミサト…!やっと、やっと紳士用プラグスーツが!」
ミサト「あー…そうね、やっとまともっていうか、普通っていうか…」
ミサト「今日はめでたい日ね!」ガシッ!
リツコ「ええ!」ガシッ!
カヲル「…彼女らの苦労がうかがい知れるよ…」チラッ
シンジ「♪」シャカシャカ♪
.
シンジ「♪」シャカシャカ
ミサト「…そういえばさ…」
リツコ「なに?」
ミサト「私、シンジくんが服着てるの初めて見た気がするんだけど」
リツコ「……」
ミサトリツコ「「ッッッッ??!!」」バッ!?
シンジ「え?何?」シャカシャカ♪
.
ミサト「し、シンジくん?!どうして?!どうして服を着ているの?!」ガシッ!
リツコ「そうよ!どうせ着るならプラグスーツにしなさい!製作班がどれだけ涙を溢していたと――」
シンジ「?」
シンジ「やだな、僕は今も服着てないですけど」
.
カヲル「え?いや、だって…」
シンジ「…僕の体に触ってみろ」
カヲル「…?」ペタ
べちょっ……
カヲル「うわっ」フキフキ
ミサト「ちょっと、何で私の服で拭くのよ?!」
カヲル(…これ、ペンキだ…立体絵書くようのやつの……)ズーン
.
シンジ「全く…僕が服を着るなんてあり得ないでしょ!」プンプン!
ミサト「…渚くん?」ギロ
カヲル「すみません、思わず…」
シンジ「せっかく美術部のマネキンのバイトついでに欲求を満たして…」ブツブツ
リツコ「………」
リツコ「」ガクゥッ!
ミサト「リツコ?!」
リツコ「…シンジくんが、これを機に、服を…着てくれると…」
ミサト「ばかっ!どうしてシンジくんに服を着てくれる事を期待するのよ…!」
カヲル「世も末だね」
.
シンジ「よし!」グッ
カヲル「…何が?」
シンジ「いやちょっと『もし僕が服を着たら』ってifの世界が見たくてさ」
シンジ「皆がどういう反応するかなーってドッキリを…」
カヲル「……」チラッ
リツコ「…そうよね…服を着ないなんて彼にとっては当たり前、よ。そうよ、何を期待して」グスッ
ミサト「気を強く持つのよリツコ!」
カヲル「…これ、ひょっとしてかなりむごいドッキリを仕掛けたんじゃ」
シンジ「それは知らぬ」
.
~司令執務室~
シンジ『それは知らぬ』
ゲンドウ「……ボディ、ペイント……か……」ガックリ…
冬月「……その、なんだ…ボディペイントするだけでも進歩じゃないのか?碇?」
ゲンドウ「…落ち込んでなどいない」
冬月「……今日は、何か美味いものでも食いに行こうじゃないか。私が奢ろう」
ゲンドウ「……ああ、すまん……」ションボリ
.
青葉「……」
日向「……」
マヤ「……」
青葉「…まさかビックリしすぎて3人ともエスカレーターで腰抜かして動けなくなるなんてな…」
日向「エスカレーターから乗り出して下を見なきゃよかったな」
マヤ「……ねぇ、私自分のノーパソ下に落としちゃった……」
日向「…最近買ったって言ってたやつかい?」
マヤ「うん…」
青葉「この高さから?…ああ…」
日向「その、御愁傷様」
マヤ「不幸だわ…」ガックリ…
.
カヲル(プラグスーツ)『……』
リツコ「それでは4人目《フォース》による初号機との第一次シンクロテストを行います」
リツコ「始めて頂戴。」
マヤ「了解!」カタカタ
.
アオイ「第一次接続開始」カタカタ
アオイ「パルス送信」
カエデ「グラフ正常値リスト1350までクリア」カタカタ
サツキ「初期コンタクト問題なし!」
リツコ「了解、作業をフェイズ2へ移行!」
.
カヲル「………」
マヤ『オールナーブリンク、問題なし』
カヲル(茶番だね)
マヤ『リスト2550までクリア』
カヲル(エヴァは"アダム"のコピー…僕と同じ体で出来ている)
サツキ『ハーモニクス、全て正常位置』
カヲル(この初号機の魂は今自ら強固な殻に閉じ籠っているようだし…)
マヤ『絶対境界線、突破します!』
カヲル(容易に同化出来るだろう)
カヲル(…ふふ、きっとオペレーターたちは驚くだろうね。何せ僕はシンクロ率を自在に―――)
.
『 アナタ ダレ? 』
.
カヲル「――……オウェエエエエエッッッッ?!」
カヲル「か………、がぁ、ぁああああああああああッッッッ!?」
リツコ「何?!どうしたの!?」
マヤ「わ、わかりません!パルス逆流!」
マヤ「中枢神経素子にも拒絶が始まっています!!」
リツコ「…実験中止!回路切断!」
マヤ「ダメです!信号、受け付けません!」
カヲル「ぁああぁああああああああああ!!!!?」
.
カヲル(ち、違う!これは…!)
カヲル(アダムじゃ、ない!リリスだ!リリスをコピーしたもの!!)
カヲル(同化、出来ない!)
カヲル(それに…『誰か』に、拒絶された…)
カヲル(初号機にある魂か?いや、閉じ籠っているのに!)
カヲル(…?何か、頭に……?)
.
全裸全裸全裸全裸全裸全裸全裸全裸裸
裸全裸はだか脱ぎたいお全裸全裸全裸
全裸全裸全裸全裸服全っフ全てをアノ
ロックンロールおな裸ぱル初綾さジ|
すイエーイ全裸にん裸いチ号波らアパ
イっちんこ情熱ゃて白パン機歌けンン
ヤエぱおとーさの滅衣イロットだノー
|ッ全だ全裸んこべオムツってせ?ブ
ンチ裸かカーニバルイケメンセーフラ
カヲル「うわぁあああああッッッッ!!!!」
初号機「ッ」バキッ…
マヤ「! 初号機、顎部拘束具を引きちぎりました!暴走しています!」
初号機「ウォオオオオオオオオオンンン!!!」
.
カヲル(まさか…エヴァ自身に残る残留思念?!サードが乗ったせいで、サードとシンクロしたエヴァの脳が、コアが汚染されてた?!)
カヲル(じゃあ、この初号機は…もう、サード以外には誰にも……)
カヲル「……気持ち、悪い……」ガクッ
マヤ「パイロット、脳波微弱!意識不明!!」
ミサト「パイロット救出急いで!」
.
マヤ「オートエジェクション作動!」
バシュッッッッッ!!!
※自動でエントリープラグを排出するパイロット緊急脱出システム。
リツコ「不味いわ!このままだとエントリープラグがエヴァの身長以上の高さから落下する!」
ミサト「カヲルくんッッ!」
初号機「ウォオオオオオオオオオオオオンンン!!!」
.
リツコ「ワイヤーケージ!!特殊ベークライト!急いでッッ!!」
ヴァシュシュシュ!!!
ゴト
ン!!!
ミサト「落下、した…!?」
ヴァシュシュシュ!!
初号機「ウォオ、オオオ……オオオ……」
マヤ「初号機、停止!」
.
ミサト「そん…な、」
リツコ「!?特殊ベークライトにエントリープラグが埋もれてる!」
リツコ「生き埋めになるわよ?!」
ミサト「誰かっ………」
.
ザブンッ……バシャバシャバシャバシャ!!
マヤ「?!誰かが特殊ベークライトの海に飛び込みました!」
ミサト「なっ?!」バッ
.
シンジ(全裸)「っ、」バシャバシャバシャバシャ!!!
シンジ「渚ぁああぁああああああ!!!」バシャバシャバシャバシャ!!!
リツコ「し、シンジくん?!」
.
シンジ「ぅううぉおおおおぉおおおお!!!」
シンジ「だっ!」ガシッ!
マヤ「シンジくんがエントリープラグに到着!!」
シンジ「だらっしゃぁあああああああ!!!」グギギギ…
ばきょむ。
マヤ「エントリープラグドア、解放!」
リツコ「ダメよ!シンジくん!急いで何かに乗って避難しなさい!」
リツコ「カヲルくんだけじゃないの!あなたが助からなくなる!」
リツコ「逃げなさいッ!」
シンジ「絶対、イヤだ」
.
シンジ「とぅ!」ヒョイ!
マヤ「ダメっ!シンジくんダメよ!ああっ、シンジくんがエントリープラグ内に!」
サツキ「特殊ベークライト、流動を停止!固形化していきます!」
アオイ「! 待って?!初号機が!」
初号機「……ッ、」グラッ……
カエデ「いやっ……エントリープラグの上に、倒れ…る?」
ミサト「シンジくんッッ!」
.
カヲル「………ぅ」
カヲル「……真っ暗」
カヲル(……あぁ、頭痛い)
カヲル(ふぅん…痛みで体が動かないってこういう感じなんだね)
カヲル(……死ぬのか、僕は)
カヲル(まだ、何もしてないのに)
.
カヲル(…まぁ、いいか)
カヲル(どうせ僕はアイツらのためにサードインパクトを起こす道具でしかない)
カヲル(…死海文書に記載されている使徒が一匹、早々に…消えるだけ)
カヲル(……僕の人生、何もなかったな…)
カヲル(両親も、友人も、成績も)
カヲル(誰かに何かを残したわけでもない)
カヲル(誰かの心に残るでもない)
カヲル(ただ、一人……)
.
カヲル「こんな……事なら……サードと本当に本心からの友達にでも…」
カヲル「なっとく…んだっ……た……かな…」
カヲル「…」
シンジ「呼んだ?」ハァハァハァハァハァハァ
カヲル「うわぁあああああああああああああッッッッ?!!」
.
シンジ「よかったーまだ心臓止まってなかったんだね!」ニコッ
カヲル「い、今ッ!今止まりそうになったよッ!!あービックリした!」ドキドキドキドキドキドキドキドキ
シンジ「元気そうでよかったよ」
カヲル「…あっそ。それで?何しに来たんだよ…」
シンジ「友達を。助けに来た!」ニコッ!
カヲル「……」ポカン…
.
カヲル「……ともだ、ち?」
シンジ「他に君と僕との関係を表す適切なのがあんの?」キョトン
カヲル「……っ、」
カヲル「違う……友達なんかじゃ、ない」
シンジ「は?なんで?」
カヲル「だって…僕は、あるヤツからの命令で…君に近寄っただけで…」
シンジ「それバラしちゃダメなやつじゃね?」
カヲル「…それに、君だって僕の事好きじゃないだろ…」
カヲル「だから、」
.
シンジ「いや確かに僕は君の事好きじゃないよ?」
カヲル「……」
シンジ「…でも、嫌いじゃ、ない」
カヲル「え……」
シンジ「『嫌いだ』なんて一言も言ってない」
カヲル「…散々嫌悪感を丸出ししてたクセに」
シンジ「たりめーだ」
シンジ「君、自分で言ったじゃないか。『あるヤツらからの命令で』って」
シンジ「そんなので仲良くしようとしてこられたってイヤだよ。絶対。」
.
シンジ「『アイツのああいうとこがイヤだ』と『嫌い』は違うよ」
シンジ「僕は君の『命令されたから仕方なく近寄る』ってとこはイヤだけど、」
シンジ「君の事は嫌いじゃないよ」
カヲル「…よく、意味がわからないよ」
シンジ「『嫌い』じゃないなら、これから『好き』になるかもしんないじゃん」
カヲル「……」
シンジ「学校で君と居た時、僕は楽しかった」
カヲル「……」
.
シンジ「じゃあもう。君とは友達でいいじゃんか」
カヲル「……っ、」
シンジ「それにさ、ほら…まだ約束果たしてないし」
カヲル「……学校案内?」
シンジ「うん」
シンジ「僕、約束破んのは嫌いなんだ」
シンジ「だから。」
シンジ「渚は友達だから」
シンジ「約束、果たさなきゃいけないから」
シンジ「助けに来た!…他になんか理由言わなきゃダメ?」
カヲル「………」
カヲル「言わなくて…いい……」グスッ…
.
シンジ「たださ…」
カヲル「…なんだよ」ゴシゴシ
シンジ「プラグの入り口の上に何かが乗ってて…僕ら出られないんだよね」
カヲル「」
.
シンジ「いやもー参ったねHAHAHAHAHAHA!!」
カヲル「……あーもうっ!君は本当に!何しに来たんだよ!」ハハハハ…
シンジ「助けに」キリッ
カヲル「助けてくれよ!なんで君まで要救助者になっちゃってんのさ!」ハハ
シンジ「やっちゃったゼッ☆」テヘッ☆
カヲル「全く…大体こうなったのも君が原因だってのにさ」クックッ
シンジ「いやそれは知らんけど」
カヲル「全く、本当に、君って奴は…」アハハ
シンジ「なんでそんな笑ってんのさー」ブー
カヲル「さあ?わからないよ!あはははっ!」
.
ギシッ……
ギギギギギギギギギギギギギギギ……!!!
ミサト「二人とも!!大丈夫?!」バッ!
ミサト「え?」
シンジ「1、2、3、56789、10!!はい指相撲は僕の勝ちぃぃいいい!!」
カヲル「待てよ!今指放しただろ!やり直しだ!」
キャッキャッ!
ミサト「」ポカン…
ミサト「ハァ――――………こっちがどんだけ心配したと……」
アハハハ!
ミサト「…あんたら、仲いいわね?」
シンジカヲル「「まあね!」」
.
次回予告
ミサト「相変わらず戦闘に関してはうだつのあがらない碇シンジ。」
ミサト「零号機の起動実験に成功する綾波レイと渚カヲル。」
ミサト「学校で皆と楽しく過ごしていくが、突如襲来する第五使徒。」
ミサト「攻守共にパーペキな空中要塞相手にネルフとチルドレンたちは。」
ミサト「次回、シンジ「僕だって…勢いだけとか、ハジケた生き方してみたいんだよ」、」
ミサト「『お前も硬いが僕のも硬い』」
ミサト「さぁーって?この次も?サァービスサービスぅっ!」
.
>>705に書いてある単語
全裸、裸、はだか、脱ぎたい、おっぱい、
服なんて滅べ、フルチン、おにゃのこ、ノーパン
ロックンロール、アジアン、全てをさらけだせ、ノーブラ、
イケメン、イエーイ、裸白衣、初号機、綾波、情熱、ちんこ、イヤーン、エッチ、
おとーさん、すっぱだかカーニバル、オムツってセーフ?、パイロット
ゲンドウ「暇で暇で死にそうな時に探してみるがいい」
.
アスカ「見てみて加持さん!満天の星空よ!」キャッキャッ!
加持「お?本当だな」スタスタ
アスカ「加持さんの夜の浜辺デートなんて夢みたい…」
加持「そうかい?」
アスカ「今日って100年に一度の流星群が見れるのよね?」
加持「そうらしいな。そんな特別なモノをアスカと二人で見れるなんて俺は幸せだよ」ニコッ
アスカ「あたしも!」ニコッ!
加持「お、そろそろ始まるみたいだぞ?上を見てみな」チラッ
アスカ「ほんと?!」バッ!
全裸の少年流星群「不確かな僕たちの未来に!!」
全裸の少年達「「「「アスタラビスタぁあああ!!!」」」」
アスカ「イヤァぁあああぁあああぁあああッッッッ?!!!」
.
アスカ「ふぐぉあああ!?」ガバッ!
~ネルフ:ドイツ支部~
アスカ「ハァ、ハァ、ハァ…!」
アスカ「ゆ、夢……?」ゼェゼェ
アスカ「…なんて嫌な夢よ…」
.
プルルルル。
アスカ「…内線?―――Hello?」
ネルフ職員『アスカ?突然なのだけど司令直々から命令が出たわ』
アスカ「…司令、直々?どんな命令よ」
ネルフ職員『最初に言っておくわね?これは強制、よ。あなたに拒否権はないわ』
アスカ「はぁ…わかったから。早く勿体ぶらずに教えてよ」
ネルフ職員『アスカ。あなたには今日から暫く全裸で生活してもらうわ』
アスカ「…………」
アスカ「は?」
.
硬 僕
お前も い の 硬い
が も
.
ミサト「へー?ドイツ支部が?」
リツコ「そうよ。シンジくんの爆発的シンクロ率の鍵が『常時全裸であるから』という可能性を考慮して、全パイロット候補とパイロットに全裸生活を強制ですって」
ミサト「…アスカが荒れそうねー」ハハ
リツコ「ええ、そりゃもう大暴れしたそうよ?」
リツコ「ドイツの司令に泣きついたり怒鳴ったり、物を投げつけたり議論仕掛けたり色仕掛けしたり」
リツコ「…まあ最終的には諦めたみたいだけど」
ミサト「アスカも大変ねぇ。ドイツの司令はアスカが14才の少女って忘れてんじゃないかしら」
リツコ「ドイツ支部は結果を出そうと焦っているから」
.
ミサト「"人権"って言葉。ネルフの辞書には載ってないのかしらね?」
リツコ「碇司令に言ってみたら?」ニッコリ
ミサト「冗談よしてよ。碇司令に言ったってあの任務至上主義が改善されるなんて思えないもん」
リツコ「そうね。あの人、人にも自分にも厳しいから」
ミサト「…ふーん?」
.
~第壱中学~
シンジ「あ、いっけね。教科書インストールしたSDカード忘れちゃった」
カヲル「そりゃ大変だね」
シンジ「渚、君のやつちょっと貸してよ。データコピるから」
カヲル「いいよ?はい。」つ
シンジ「悪いね。…あーダメだ、空きがあるSDカードもないや…コピペできない」
カヲル「ああなんなら持っていっていいよ?」
シンジ「え?そしたらお前教科書ないじゃん。どうすんのさ」
カヲル「心配ないよ。僕、あの教科書の分野の内容は全部頭に入ってるからさ」
シンジ「へー……」
.
シンジ「…それが保健体育の第二次成長期じゃなきゃ素直に尊敬したんだけどな……」
カヲル「ほら授業始まるよ」スタスタ
.
根府川「えー、セカンドインパクト。私が根府川に住んでいた頃は―――」
シンジ(なんで保健体育の第二次成長期でセカンドインパクトの話が出るんだよジジー)
カヲル「…」カタカタ
シンジ「ん?メール?」
『ねぇ、なんであの老教師は保健体育でセカンドインパクトの話してんの?』
シンジ「……」
シンジ「…」カタカタ
カヲル「!」
『僕に聞くなよ第二次性微交響楽団が』
カヲル(……楽しいな、こういうやり取り。それを教えてくれるシンジくんと知り合えてよかったよ)
カヲル「……」ニヤニヤ
ヒカリ「やだ…渚くんすっごい気持ち悪い笑顔になってる…」
トウジ「やれやれ、とんだエロガッパやで…」
.
~放課~
シンジ「きくらげ!きくらげ!」ピターンピターン!
ケンスケ「やめ、やめろよ!やたらでかいきくらげで僕を叩くのやめろよ!」
シンジ「ヒカリにもきくらげ!」ピターン!
ヒカリ「いやっ…やめて碇くん!」
シンジ「きくらげ―――――!!!」
トウジ「なぁ、なんでアイツ定期的に奇行に走るんや?」
綾波「碇くんがこの前、ああいう行動を"魂の解放"《ソウル・リベレイション》と呼んでいたわ」
トウジ「……なんや?それは」
綾波「ソウル……リベレイションよ…!」キリッ
トウジ「いや、せやからな?」
.
トウジ「それをやるとどーなるかっちゅー話やがな」
綾波「あれをやると、シンクロ率が5%も上がるらしいの」
トウジ「シンクロ率って何や?」
綾波「シンクロ率…高かったり低かったりするもの」
トウジ「?」
綾波「空。青いもの。雲、白くて漂ってたりするもの」
綾波「ラーメン。麺と汁が織り成すハーモニー」
綾波「つまり、そういう事なの」
トウジ「すんまっせーん。誰か通訳呼んでくれへーん?」
.
たまたまいたネルフドイツ支部のスパイ「…司令、耳寄りな情報が!」
~ネルフ:ドイツ支部、アスカの私室~
アスカ「ひぐっ…ぐすっ。」
アスカ「何がシンクロ率99%よ!こんな陵辱されなきゃいけないの?!」グスッ、ヒグッ
プルルルル。
アスカ「Hello…」グスッ
『アスカ、新しい命令よ。ちなみにこれも強制。』
アスカ「…今度は何よ…」グスッ
『今から大きいきくらげを渡すから、それを持って周囲の人を叩きながら「きくらげー!」と叫んでちょうだい』
アスカ「その行動に何の意味がっ?!」ガビーン!
.
綾波「碇くん」
シンジ「ああ、今日はネルフだっけ?今いくよ」
カヲル「僕も一緒していい?」
シンジ「わざわざ聞かなくていーんだよ。友達だったら一緒に行くのは当たり前だろ」
カヲル「シンジくん…!」
.
シンジ「さあ僕を肩車してよ」
カヲル「え?」
シンジ「友達なら僕を肩車していくものさ!」
カヲル「そ、そうだっけ?」チラッ
綾波「わからないわ…私も今まで友達居なかったもの」フルフル
カヲル「そう…」
カヲル「…わかったよ、シンジくん。乗れよ」スッ
シンジ「うむ、くるしゅーない」ヨイショ
.
こ れ は ひ ど い
ん?コアが汚染されたんじゃなくてユイの魂でああなったんじゃないの?
カヲル(うわっ…あったかくて柔らかいモノが僕のうなじに…)ヨイショヨイショ
シンジ「さあ行こう!僕らが創る、輝かしい新世紀へ!!!」
綾波「そう」スタスタ
>>755初戦と二戦目で暴走しなかった為、ユイは目覚めてません。
シンジの精神に汚染されたのは初号機自身の脳味噌と、初号機のコアのシンクロシステム。
.
~ネルフ~
ミサト「さ、今日も楽しい楽しい訓練よん♪」
シンジ「僕だけ?渚や綾波はー?」ブーブー
ミサト「あの二人は今日は零号機の起動実験なのよ」
シンジ「零号機?」
ミサト「ええ。前はレイの専属機体だったエヴァよ」
シンジ「へー…」
ミサト「じゃ、おしゃべりはこのくらいにして…格闘訓練、始めるわよ?」スッ
.
ミサト「いい?シンジくん。私がこうパンチしたら、」
ミサト「こう右下に払って、拳と蹴りを私に叩き込むのよ?」
シンジ「はい!わかりました!全力でぶちこんでやるぜ!!」
ミサト「ちょっちは手加減してよ?」クス
.
ミサト「うりゃー」ブン
シンジ(パンチされたら右下に払って拳と蹴り!)
シンジ(パンチされたら右下に払って拳と蹴り!)
シンジ(パンチされたら右下に払って拳と蹴り!)
シンジ(パンチされたら右下に払って拳と蹴り!!!!)
シンジ(見切った!)
シンジ(右に……いや、左に避けよう…いややっぱ右)ヒョヒョイ!
ミサト(な?!素早くつきだされた拳の前で左右に往復した?!)
.
シンジ(と、ここでブレイクタイム。急いては事を仕損じる。)ピタッ
ミサト(な?!拳の軌道上で止まった?!このままじゃ当たるわよ?!)
シンジ(仕損じる、仕損じる……子孫汁?!何それ!エッローイ!キャッホォオオ!!)
バキャッ。
シンジ「ぐはっ……!」ドサッ
ミサト(当たっちゃった――――!?)
.
ミサト「ちょっと?!避けてよ!最初避けられる雰囲気だったじゃない!」
シンジ「く、は!さすがだぜぇ~?ミっサり~ん?」ヨロヨロ
シンジ「だが真の力を解放する俺に勝てるかな?」コキコキ。
ミサト「…次。もっかいやるわよ?」
シンジ「スルーするんじゃぬぇ!!」ワキワキワキワキ
.
ミサト「今度は少し遅めよー?」ブン
シンジ(見切った!)きゅぴぴーん!
シンジ「とぅりゃあ!」バッ!
シンジ(パンチされたら右下に払って拳と蹴り!)
シンジ(パンチされたら右下に払って拳と蹴り!)
シンジ(パンチされたら右下に払って拳と蹴り!)
シンジ(パンチされたら右下に払って乳を揉み揉み!)
シンジ(パンチされたら右下に払って乳を揉み揉み!)
シンジ(パンチされたら右下に払って乳を揉み揉み!)
.
シンジ「はっ」バシッ!
ミサト「そうよ!それから―――」
シンジ「パンチされたら右下に払って乳を揉み揉み!」モミモミモミモミ
ミサト「ッッッッ?!」
ゴッス。
.
ミサト「はい、復唱」
シンジ「…私は、もう二度と訓練中にセクハラをいたしません」
ミサト「シンジくん?さすがに私にも許容範囲ってあるのよー?」ニッコリ
シンジ「ンごめりんこンッハーん」
ミサト「………」ゴキゴキ
シンジ「さーせんっした」土下寝
.
ミサト「次は射撃訓練よ!」
ミサト「ロック外して」つ銃
シンジ「私…!てっぽうなんて撃てません…!(マヤ声)」
ミサト「訓練で何度もやったじゃない」
シンジ「でも!その時は人なんていなかったんですよッッ?!(マヤ声)」つ銃チャキ
ミサト「シンジくん?マヤちゃんの声真似しながら私に銃向けんのやめてくんない?」フルフル
.
ミサト「はい、復唱」
シンジ「私は、もう二度と訓練中にふざけて旧劇のマヤちゃんの真似はいたしません」
ミサト「銃を人に向けません、でしょ。てーかあんな事言ってたマヤちゃん見た事ないわよ」
シンジ「じゃあ旧劇見てみな。一応見てないやつのために言うと25話のラストなんて耐性ないやつは吐くぜ?ゼル戦のマヤちゃんのごとくな」
ミサト「シンジくん、何の話?」
.
~零号機起動実験~
リツコ「それではこれより零号機の起動実験を行います」
リツコ「まずはレイからよ」
綾波『はい』
リツコ「始めてちょうだい」
.
アオイ「第一次接続開始」カタカタ
リツコ「主電源コンタクト」
マヤ「稼働電圧臨界点を突破!」カタカタ
リツコ「了解。フォーマットをフェイズ2へ移行!」
サツキ「パイロット、零号機と接続開始!」
カエデ「パルス及びハーモニクス正常!」
マヤ「シンクロ、問題なし!」
綾波『……』
.
マヤ「オールナーブリンク終了!中枢神経素子に異状なし!」
アオイ「1~2590までのリストクリア」
マヤ「絶対境界線まで、あと2.5!」
サツキ「1.7」
カエデ「1.2」
マヤ「1.0」
「0.8」
「0.6」
「0.4」
「0.2」
「0.1、」
綾波『……』
.
マヤ「ボーダーラインクリア!」
マヤ「零号機、起動しました!」
アオイ「引き続き、連動実験に入ります」
綾波「……」ホッ
.
~ネルフ自販機コーナー~
綾波「ふぅ…」トサ
カヲル「…」
綾波「……」カシュッ
カヲル「……」
綾波「…」ゴクゴク
カヲル「…」チラッ
綾波「ぷはーっ、このために生きてるなっ!」
カヲル「?!」
.
カヲル「ふ、ファースト?」オロオロ
綾波「…碇くんが教えてくれたの。飲んだ後にこう言うと気持ちいいって」
カヲル「へぇ?シンジくんが?」
カヲル「…」
カヲル「…」スタスタ
カヲル「…」チャリンチャリン…ピッ
ガシャコン
カヲル「…」スタスタ
カヲル「…」ストン
カヲル「…」カシュッ
カヲル「…」ゴクゴク
カヲル「ぷはーっ、このために生きてるなっ!」
.
綾波「どう?」
カヲル「何故かはわからないけど…」
カヲル「充実感を感じたよ。シンジくんはこれの事言ってたのかな」
綾波「そうかもしれないわ」
綾波「…」
カヲル「…」
綾波「…」ゴクゴク
カヲル「…」ゴクゴク
綾波カヲル「「ぷはーっ、このために生きてるなっ!」」
通りすがりのゲンドウ「?!」
.
ゲンドウ(なんだったんだ今のは)スタスタ
綾波「ところで。何故ここにいたの」ゴクゴク
カヲル「…少しエヴァに乗るのが怖くなってね。精神を落ち着けようとしてた」
綾波「そう」
カヲル「初号機とは違うんだし、零号機なら動かせるはずなんだけど」
カヲル「そう簡単にあの時の失敗は忘れられないし」
『全裸全裸全裸全裸全裸全裸全裸全裸』
カヲル「……」
綾波「……」
.
綾波「フォース。私もあなたと同じだわ」
カヲル「え…?」
綾波「私も前に零号機の起動実験で失敗したの」
綾波「だから…私、さっきの起動実験の時…闇を恐れたわ」
綾波「失敗した後に何が待っているかを想像して」
カヲル「…」
綾波「でも…」
カヲル「?」
綾波「碇くんを思い浮かべたら、少し楽になったの」
.
綾波「碇くんはバカでアホで破廉恥で精神異常者よ」
カヲル「友達なのに否定できないのが悔しいね」
綾波「でもいつも楽しそうで、いつも新しい世界を見ようとしてて」
綾波「いつだって希望に満ち溢れているわ」
カヲル「…まあね」
綾波「そんな碇くんを思い浮かべたら…楽しかったの」
カヲル「……」
綾波「『あんなのでも生きてていけるんだ』って思うと」
カヲル「オイ」ビシッ!
綾波「だから、フォースもそうしてみたら?きっと、気持ちが楽になるわ」
綾波「碇くんはいつも私達を助けてくれるもの」
カヲル「……そうだね、参考にしとくよ」
.
リツコ「それでは、フォースチルドレンの零号機起動実験を行います」
リツコ「始めてちょうだい」
マヤ「了解!」カタカタ
カヲル「…」ドキドキ
.
カヲル(あぁ…ついに始まった)
カヲル(シンジくんは何やってんだろ)
カヲル(…友達なんだし、僕の実験を見に来てくれてもいいんじゃないの?)
カヲル(…寂しい?ひょっとして…僕は寂しいのか?)
.
アオイ「第一次接続開始」カタカタ
リツコ「主電源コンタクト」
マヤ「稼働電圧臨界点を突破!」カタカタ
リツコ「了解。フォーマットをフェイズ2へ移行!」
サツキ「フォース、零号機と接続開始!」
カエデ「パルス及びハーモニクス正常!」
マヤ「シンクロ、問題なし!」
.
カヲル(…こんな気持ち、初めてだ)
カヲル(そりゃそうか。ほとんどずっと試験管の中で生きてたんだから)
カヲル(でも)
カヲル("寂しい"という気持ちは辛いけど…そんなに悪いものでもないな)
カヲル(かつて誰かが側に居てくれたからこそこの気持ちになれる)
カヲル(僕には今までそれもなかった)
カヲル(……シンジくん)
.
マヤ「オールナーブリンク終了!中枢神経素子に異状なし!」
アオイ「1~2590までのリストクリア」
マヤ「絶対境界線まで、あと2.5!」
サツキ「1.7」
カエデ「1.2」
マヤ「1.0」
「0.8」
「0.6」
「0.4」
「0.2」
「0.1、」
.
カヲル(…さて。この零号機は"アダム"のコピーだし…"魂"は…魂そのものが微弱だ)
カヲル(いける)
カヲル(やっと僕の能力の一つが発揮できる)
.
マヤ「ボーダーラインクリア!」
マヤ「零号機、起動!」
アオイ「引き続き、連動実験に入ります」カタカタ
リツコ「了解。マヤ、もう少しシンクロ率を精緻測定して」
マヤ「了解!」カタカタ
.
結局零号機のベースってリリスなのかアダムなのか作中で明記されてないんだよな
MENTAL TOXICITY LEVEL
00 :∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥
FORTH.c:∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥
リツコ「………素晴らしいわ」
マヤ「すごい…シンクロ率、97.8%…シンジくんの過去2回の使徒戦時と2%しか変わりません」
リツコ(…なるほど。これがゼーレの"虎の子"ってわけね)
リツコ(初号機がシンジくんに汚染されてなければ初号機でもいけたかもしれないわ)
リツコ(零号機は初号機とパーソナルデータが酷似しているしね)
リツコ(最初にネルフに来たのがサードではなくフォースだったら…)
リツコ(いえ、もっと言えばシンジくんでなかったなら。)
リツコ(ネルフも私ももっと楽だったわね)
リツコ(あの人との仲も…)
.
リツコ「…ほんと、あの子は邪魔でしかないわね」ボソッ
マヤ「? 先輩今何かいいました?」カタカタ
リツコ「いいえ?さ、続けましょう」
.
>>787エヴァは「謎のまま」が多い
一応このSSではアダム設定で。
それだと綾波がカヲルくんのように「同じリリスの肉体だから動かせた」説は消えるけどシンジくんの相互換実験もあるから
「ユイの魂をサルベージしようとした時にほんの一部だけ綾波とは別でサルベージできたからそれをコアに入れてた」
説でいきます。ニュアンス的にはキョウコさん(サルベージした魂を元の肉体に入れずに零号機に入れた)みたいな
.
というかアダムじゃなかったらゲヒルン時代の『E計画』とかなんだったのって話になるし(やりかねないけど)
弐号機みたいなプロダクションモデルとか、アダムベースの後続機は作れなかった気がす。(初号機作っちゃってるけど)
~ネルフ:自販機コーナー~
シンジ「エッヴィ☆バーディ♪全裸♪ゼーンー♪裸♪」
シンジ「フゥ♪フゥ♪」クネクネ♪
シンジ「いえすたでぃも♪とぅもろうも♪」
シンジ「おーるうぇいず♪ゼーンラ☆」キメッ!
綾波「……」
シンジ「綾波、ここは拍手するとこだよ!」
綾波「そう。ごめんなさい」パチパチパチパチ
シンジ「ありがとう!ありがと―――う!!!」
.
シンジ「僕今度このオリジナルソング、『全裸☆イズ☆マイライフいぇー♪』でCDデビューするんだ」
綾波「そう」
シンジ「もちろん自費でだけどね!」
綾波「そう」
シンジ「大丈夫、例え僕が世界的大スターになったとしても綾波とは親友だから!!」
綾波「そう」
カヲル「僕は?」スタスタ
シンジ「おう渚お疲れやのぉ!」シュビッ!
カヲル「お疲れ。で、さ。聞きたいんだけど僕もシンジくんの親友だよね?」
シンジ「何故ンなこと聞くし」
.
カヲル「僕にとっては大事な事だよ」
シンジ「ふーん」ホジホジ
カヲル「で、どうなのさ」
シンジ「まだ、かな。後30秒くらいは経たないと親友じゃないよ」
カヲル「もうそれ親友でいいじゃないか」
シンジ「ダメダメ!ダーーメーーッッ!!友情は時間じゃないけど時間も大事やねん!ごっつ大事やねん!」
シンジ「というわけで聞いて下さい。オリジナルソング、『人類裸族化計画』」
カヲル「実現したらおぞましい世界になるだろうね、そのタイトル」パチパチ
綾波「…」パチパチ
.
シンジ「もしも♪僕が♪神様にーなーったらー♪」クルクル♪
シンジ「世界中の人間の服をひん剥きたいー♪」
シンジ「そんなに局部隠したけりゃ切り取れー♪」
カヲル「人類の中でも君だけは神様になっちゃいけない人間だね」
.
シンジ「デューワ♪デューワー♪」フリフリ♪
シンジ「はい!残念だがここまでだボーイ&ガール!これ以上はギャランティが発生しちまうぜ!」
カヲル「へぇ」パチパチ
綾波「そう」パチパチ
シンジ「よし、これで僕と君は親友……」
カヲル「!」パァッ
シンジ「―――じゃねぇな。やっぱもっと時間とイベントが要るなぁ」クネクネフリフリ
カヲル「…あっそ」ムス
綾波「……」
綾波「…」ドヤッ!
カヲル「ファースト、その顔を僕に向けないでくれない?酷く不愉快だ」
.
シンジ「そういやあさ」
カヲル「なに?」
シンジ「零号機の起動実験成功、おめでとう」
カヲル「!」
シンジ「おら、僕からの奢りだシェケナベイベー」つ缶コーヒー
カヲル「…ありがとう!」ニコッ
綾波「……」イラッ
シンジ「はい、綾波にも」つ
綾波「ありがとう…///」ニコッ
シンジ「美味しかったら教えてね」
綾波「?」チラッ
『すりおろしれんこん汁』(生温い)
綾波「ッ?!」
.
綾波「……」ズズッ…
綾波「…暖かかったらもっと美味しかったと思う」
シンジ「そっか。じゃあ今度はもっとあっためるよ」
綾波「? 暖かかったのが冷めたんじゃないの?」
シンジ「それ買った時は『冷たい』だったんだけど僕がずっと股間に挟んでて」
綾波「碇くんありがとう、もうこれ要らないわ」つ
.
~帰り~
シンジ「ねぇ、帰りどっかで食べてかない?」ズリズリズリズリズリズリズリズリ
カヲル「僕は別にいいけど…」スタスタ
綾波「私も構わないわ」スタスタ
カヲル「というか匍匐前進やめたら?絶対アスファルトで痛いだろ」スタスタ
シンジ「問題ない。友が傷ついた時よりは痛くない」
綾波「やっぱりちょっと痛いのね」スタスタ
シンジ「はぁ?!痛くねーし?!全っッッッッぜん!痛くないし!」ズリズリズリズリズリズリズリズリズリズリ
カヲル「君の皮膚って鉄かなんかで出来てんの?」スタスタ
.
~マクドナ●ド~
店員「いらっしゃいませー」
ブゥウウウン……
店員「?」チラッ
シンジ(バイク乗り)「お邪魔しますッッ!!!」ガッシャーン!!!
店員「きゃああああああ?!」
シンジ「ハッ!!」ゴロゴロゴロ!!
シンジ「っ、」つ無線機
シンジ「こちら『全裸ドルフィン』!無事に店内に突入した!どうぞ!」
店員(何事?!何事なの!!?)
.
シンジ「さて店員…」スック
店員「は、はひ!」
シンジ「いつもお前は聞いているだろう…『ご注文は?』とな」ザッザッザッザッ
店員「はひ…!」
シンジ「だが…今日は僕が貴様に聞く番だ」
シンジ「『死』か、『ビッグマックのLセットを用意して僕に料金を請求する』か…」
シンジ「さあ!今夜のご注文は!ドッチぃいいい?!」つ銃 ジャキン!
店員「後者!後者でお願いします!!」ブルブルブルブル!
シンジ「オーケー…それでいいんだ」
.
~店内~
カヲル「…あのさ、普通に注文するのはダメだったわけ?」モグモグ
シンジ「ダメ、絶対」モグモグ
綾波「ガラス…弁償しないと」
シンジ「大丈夫大丈夫。『ネルフの対使徒作戦演習だ』って偽って慰謝料込みの弁償代金払っといたから」モグモグ
カヲル「はぁ…。全く、君といると退屈しなくて済むよ」モグモグ
シンジ「そんなに褒めんなよ」
カヲル「褒めてないよ」モグモグ
.
綾波「…」モキュモキュ。
シンジ「綾波、ポテト美味しい?」
綾波「ええ」モキュモキュ
シンジ「じゃあ僕のポテトもしゃぶっていいよ」ポロン
綾波「ごめんなさい。ウインナーは要らないわ」モキュモキュ
カヲル「…ねぇ、僕の顔の横でぶらんぶらんさせんのやめてよ」モグモグ
シンジ「失敬失敬失敬失敬」ストン
綾波「…」ガタ
シンジ「どこ行くの?」
綾波「ポテト追加で頼むの」
シンジ「わかった、僕もいくよ」銃ガシャコン!
カヲル「座ってろ」ガシッ
.
~帰り道~
シンジ「…」ペタペタ
カヲル「…」テクテク
シンジ「そーいえば渚ってどこ住んでんの?」ペタペタ
カヲル「ん?あそこのマンションだけど」テクテク
シンジ「へー。今度遊びにいっていい?」
カヲル「もちろん。いつでも来ていいよ」テクテク
シンジ「…渚は僕みたいな奇行種は嫌じゃないの?」ペタペタ
カヲル「慣れたよ」テクテク
シンジ「ふーん」ペタペタ
カヲル「…友達だし」テクテク
シンジ「ふーん」ペタペタ
.
カヲル「…じゃ、僕こっちだから」
シンジ「ん」
カヲル「…また、明日」ヒラヒラ
シンジ「ん」フリフリ
シンジ「……」
シンジ「渚」
カヲル「何」
シンジ「………ありがとう。」
カヲル「? 急にどうしたのさ」
シンジ「わかんないけど、なんか言いたくなった」
カヲル「へぇ」
.
シンジ「じゃ。」ゴロゴロゴロゴロ
カヲル「…開脚前転で帰るのはやめなよ」
シンジ「やりたいんだもん」ゴロゴロゴロゴロゴロ
.
~ネルフ:ドイツ支部~
アスカ「嘘」
『本当よアスカ。あなたの全裸でのシンクロ率は1.2%上がっていたわ』
アスカ「…へぇ。あんだけ恥晒して犠牲を払ったのにそれだけなのね」
『きくらげは効果がなかったわ』
アスカ「でしょうね」
『で、今度は全裸でバイクに乗ってマク●ナルドに突入してほしいの』
アスカ「あたし最近エヴァパイロットやめよっかなって思い始めてきた」
.
~第壱中学~
シンジ「トウジトウジ」
トウジ「なんや?」
シンジ「トウジはどうしてジャージなの?」
トウジ「楽やからなぁ」
シンジ「ふーん」
トウジ「なんや、センセもよーやく服が着たくなったんか?」
シンジ「いや破きたくならないのかなって」ジー
トウジ「いやならんし……ってかワシのジャージ見つめるのやめてくれへん?なんか不安になる」
シンジ「……」
トウジ「……」
.
シンジ「……」ジリ…ジリ…
トウジ「……」ジリ…ジリ…
トウジ「っ!」ダッ!
シンジ「逃がさん」ダッ!
.
トウジ「やーめーやって!やーめーやって!」ダダダ!
シンジ「だが断る!だが断る!だが断ーる!!」クルクルクルクルクルクル
トウジ「使いどこ間違うてるぞ?!」ダダダ!
シンジ「一人だけジャージ着やがって!そんなに『人と違う』が好きか!」クルクルクルクル
トウジ「いや楽やからって言うたやん!」
シンジ「"異端者"の称号は渡さん!!」クルクルクルクル
トウジ「いらんわ!」ダダダ!
.
ケンスケ「平和だね(僕たちは)」
ヒカリ「そうね。いつもこうだといいんだけど」クス
カヲル「またシンジくんが暴走してんの?」
綾波「ええ。今日の犠牲は鈴原くんよ」
.
トウジ(制服)「くそ……」
シンジ「獲ったど―――――!!!」ウォオオオ!!!
ケンスケ「…制服姿のトウジって違和感半端ないね」
ヒカリ「よね。もう『え、誰?』って感じよね」コク
綾波「ジャージじゃない鈴原くんは鈴原くんじゃないわ…ただのモブよ」
カヲル「ジャージ=鈴原だしね」
トウジ「…お前らワシをなんやと」
「「「「ジャージ」」」」
.
~学校帰り~
シンジ「ねぇ渚」
カヲル「何?」
シンジ「使徒って擬人化したりしないかな」
カヲル「っ?!」ドッキン
シンジ「いや、ほら使徒がヒトになったら意外と可愛いかったり綺麗だったりサイケデリックだったりするかなって」
カヲル「さー?どうだろうねー(棒)」
シンジ「…もし使徒が人間サイズだったらさ」
カヲル「うん」
シンジ「"エヴァ"も人間サイズになったのかな。あるいは人型じゃなくて"武器"やスーツだったりさ」
カヲル「…かもね」
.
シンジ「……」
カヲル「そうだとしたら君はどんなエヴァがよかったワケ?」
シンジ「銃かな?渚は剣で、綾波は二又槍、後の追加メンバーの人は鞭とか」
カヲル「ん?他人の分も?」
シンジ「……」
カヲル「…?」
シンジ「学園堕天使録の事も忘れてやんなよって思って」
カヲル「何の話?」
.
シンジ「いや僕は結構好きだったよ?すぐ放置されるタイプのSSとかにありがちな設定だったけど」
カヲル「?」
シンジ「探偵日記は…まあ、うん」
カヲル「シンジくん?」
シンジ「個人的に一番好きな漫画は鋼鉄2の漫画版かな。いやカヲルくんの設定とか、特に5巻が好きでさ」
カヲル「…ああ、漫画の話だったんだ?ゴメン。僕は漫画とか読まないから」
シンジ「今度貸してあげるよ」
カヲル「ありがと」
.
シンジ「渚も漫画読みなよ。僕との話の輪広がるよ?」
カヲル「そう?じゃあ何か読むよ。お勧めとか、これはないなってのはある?」
シンジ「んー…エースの育成計画かな」
カヲル「何がいけないわけ?」
シンジ「いやさ、嫌いじゃないんだけど…ワンパ過ぎてぶっちゃけクソ化してると思う」
シンジ「もっと"話"をさ、ちゃんとやってたらよかったのになーって思うんだよね」
カヲル「ふーん?」
シンジ「繰り返すけどさ、嫌いじゃないんだよ?嫌いじゃないんだけど……」
カヲル「参考にするよ」
.
シンジ「昔は4コマとかアンソロも面白いのはいっぱいあったんだけど…今はもうブックオフでしかお目にかかれないしね…」
シンジ「新劇版の4コマとか漫画とか出ないかな」
カヲル「…へぇ」
シンジ「貞エヴァ完結巻早く見たい」
カヲル「……ふーん」
.
シンジ「ぷちエヴァはもう別もんだしアレだし」
シンジ「てーかアレだよ、荒川アンダーの中村光さんになんか書いてほしい」
シンジ「あの人昔鋼鉄2の4コマでチラッと書いてたりとかしてたしエヴァ好きだしギャグのツッコミ上手いし」
シンジ「トニーさんにもまたなんかアンソロで書いて欲しいなー」
カヲル(今日の晩ごはんはどうしようかなぁ…)
.
シンジ「ミツルギの河田雄志と行徒もアンソロよかったしあの人でもいいな」
シンジ「で、こっから更に語る事になるんだけど」
カヲル「ごめんシンジくん僕ちょっと用事できたから今すぐ帰るわ」
.
ブブブブ。ブブブブ。
カヲル「!」
カヲル「…シンジくん」
シンジ「え?話聞いてくれるの?」
カヲル「違う。ほら」つ携帯
『非常召集』
カヲル「…使徒だよ」
シンジ「噂をすれば陰…ってやつか」
.
ゴウンゴウンゴウンゴウン…
ゴウンゴウンゴウン
ゴウンゴウン
ラミエル「………」
ラミエル「ファーwwwww」
.
~ネルフ:第一発令所~
碇司令「総員第一種戦闘配置だ。急げ」
「「「了解!」」」
青葉「現在、目標は芦ノ湖上空へ侵入!」
日向「真っ直ぐネルフ本部を目指しています!」
碇司令「赤木博士、零号機は」
リツコ「380秒で準備できます!」
碇司令「よし、零号機出撃だ。まずは斥候させる」
碇司令「パイロットはフォースを使え」
リツコ「了解!マヤ!」
マヤ「はい!」カタカタ!
.
~初号機エントリープラグ内~
シンジ「へぇ、渚が行くんだ?」
カヲル『ああ。僕の方がシンクロ率高いしね』
シンジ「僕の分も残しとけよー」
カヲル『どうかな。斥候だし』
シンジ「やっちまえやっちまえ。誰が倒したって同じさ」
カヲル『だね』ニヤ
.
ミサト「カヲルくん?あくまで斥候に留めてよ?」
カヲル『別に、倒してしまっても構わないんだろう?』
ミサト「倒せるなら、ね」
カヲル『了解。』ニヤ
マヤ「エヴァ零号機、発進準備完了!」
ミサト「了解!エヴァンゲリオン零号機、 発 進 ! 」
.
バチッ!バシュッッッ!!!
零号機「」
カヲル(悪いけど、僕が勝たせてもらうよ)
カヲル(消えるのはそっちだとシナリオにはそう描かれてるんだ)
青葉「っ?! 目標内部に高エネルギー反応!!」
青葉「周円部を加速!収束していきますッ!!」
ミサト「なんですって?!」
ミサト「カヲルくん!避けて!!!」
.
カヲル(まずはチョップで―――え?)
零号機「っ」バシャン!
ラミエル「ッッ!!!」
カッ!!!!
カヲル『うわぁあああああああッッッッ?!熱いぃいいいぃいいいっ?!!』
日向「零号機に目標の加粒子砲が直撃ッ!」
ミサト「戻して!早くッ!」
カヲル「あぁああああああぁあああああ!?」
.
シンジ(どうでもいいけど咄嗟とはいえ、固定されてんのに『避けて』はねーよな)
シンジ『渚!!A.T.フィールドA.T.フィールド!』
カヲル「ああああ、ぐっ、あああ!!」
零号機「っ」つA.T.フィールド
キィイイイインンン!!!
ラミエル「……」シュゥウウ…
日向「目標、砲撃を停止!」
シンジ「…違う。アレは……」
ミサト「エネルギーを溜めてる!?戻して!早く!」
日向「ダメです!エヴァを固定しているレールとロックボルトが融解し、戻せません!」
ミサト「なんですって?!」
.
ラミエル「ッッッッ!!!」ビキュッ…ン!
ズガァアアアアアアッッッッ!!!!
カヲル「 」
零号機「」ドロッ……!
シンジ「渚ぁあああああッッッッ!!!」
伊吹「零号機のA.T.フィールド、破られました!」
ミサト「カヲルくんっ!!」
ミサト「初号機は出撃できないの?!」
MENTAL TOXICITY LEVEL
01 :|
THIRD.c:|
伊吹「ダメです!シンクロ率、0.1%!」
.
ミサト「周辺に待機しているUNに援護要請!復旧している兵装ビルと12式自走臼砲フル稼働!」
ミサト「少しでもカヲルくんへの注意をそらして!」
日向「はい!」
カヲル「が.……………あ、」
零号機「 グニャ、あァ………
.
シンジ「っ、」
シンジ「ぅっおおおおおお!!!」
MENTAL TOXICITY LEVEL
01 :∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥≫
THIRD.c:∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥≫
伊吹「?!初号機、シンクロ率上昇!!」
初号機「ッ!」カッ!
伊吹「初号機、起動しました!シンクロ率、99.89%!!!」
.
初号機「…っ」グググ…!
初号機「ッッ!!!」ドンッ!!!
バキッ………グシャグシャグシャグシャ!!!!
伊吹「?! 初号機、第6ケイジを破壊!!ゲートへ、いえ、零号機のポイントまで一気に移動!!」
リツコ「そんな!あの巨駆で高速移動?!あり得ないわ!!」
初号機「ウォォオオオオオオオオオオオンンンン!!!」ダダダダダダ!!
シンジ「渚ぁあああああぁあああああ!!!!」
.
カヲル「――
カヲル「?」
初号機「ッ!!」つA.T.フィールド
カヲル(初号機……シンジ、くん?)
シンジ「ウォォオオオオオ!!!」
ラミエル「ッッッッッッッッ!!!」
ズガァアアアアアアアアアアアッッッッ!!!
シンジ「んぐがっ……?!うらぁあああ!!!」
.
初号機「っ、」ダンッ!
バキッ…
日向「零号機、初号機の蹴りにより拘束から解放されました!」
初号機「っ!」バキンッ!
日向「レール、リフトが一部破損!」
ミサト「チャンスよ!そのまま落として!別リフトを使って零号機を回収!!」
日向「了解!!」
.
零号機「 シュゥウウ……
ガコン……!
シンジ「うし、後は……!」チラッ
ラミエル「……」イラッ
ラミエル「」ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ……!!
シンジ「! まずっ!!」
初号機「」バッ!
ラミエル「 」カッ――――………
.
.
ミサト「――それで、使徒は?」
日向「現在、目標は自身の下部から直径17.5mの巨大なA.T.フィールドを纏ったドリルブレードを展開」
日向「ネルフ本部に向かい、穿孔中。現時点で第二装甲板まで到達しています」
ミサト「…本部への到達予定時刻は?」
日向「明後日、午前0:06:54です」
ミサト「明後日?随分遅いわね?」
日向「シンジくんが、…初号機が、最後の最後で使徒に痛手を負わせたのが最要因であるかと」
ミサト「そう……」
.
ミサト「……まさか、初号機も目から加粒子砲を撃つなんてね」
日向「あの時点で赤木博士の『あり得ないわ』が50回目になりましたね」
ミサト「…数えてたんだ」
日向「はい!」
.
日向「続けます。これまで採取したデータによりますと目標は一定距離内の外敵を自動排除するものと推測されます」
日向「エリア侵入と同時に加粒子砲で100%狙い撃ち。射撃誤差はほぼ0です」
ミサト「…敵のA.T.フィールドは?」
日向「健在です。相転移空間を肉眼で確認できるほど強力なものが展開されています」
日向「つまり、初号機並みのA.T.フィールドが常時展開されているという事になります」
ミサト「最強ね」
.
ミサト「第3新東京市の被害は?」
日向「攻撃を仕掛けた兵装ビル、自走臼砲は全滅。」
日向「ですが、都市そのものに関しては目標からの初撃を受けた周囲30m程が融解した程度です」
日向「初号機が大きく跳躍したお陰で目標の最後の砲撃は空へ放たれましたからね」
ミサト「あの特大加粒子砲を受けてたらちょっちヤバかったわね」
.
ミサト「…赤木博士、零号機の状況は?」ピッ
リツコ『胸部の装甲は全て融解。コアは無事だけど機能中枢も15%焼かれたわ』
リツコ『また、前面の装甲も第3装甲まで融解。実戦は無理ね』
ミサト「復帰まであとどのくらいかかるかしら」
リツコ『フルピッチで5日ってとこ』
ミサト(零号機は使えない、か)
.
ミサト「フォースの容態は?」
日向「生存しています。中程度の全身火傷を負ったようです」
日向「また、神経パルスが不安定になりつつありますね。今は薬で寝ています」
ミサト「そう…生きていてくれてよかったわ。終わったら見舞いと謝罪にいかなきゃね」
.
ミサト「…それで、シンジくんは」
日向「……シンジくんは、」
.
~ネルフ:病棟エリアICU~
ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、
シンジ「……」シュコー…
リツコ「…使徒の加粒子砲により、初号機の下半身が吹き飛んだ」
リツコ「当然、高シンクロ率を出していたシンジくんへのダメージフィードバックも苛烈となる」
リツコ「…ショック死しなかっただけでも奇跡としか言い様がないわね」
.
マヤ「先輩、シンジくんは…」
リツコ「医者の話では生死をさ迷っているそうよ。また闘えるか、いえ…」
リツコ「…目覚められるのかしらね」
綾波「………」
.
ガタンゴトン……ガタンゴトン……
.
シンジ「……ん?」パチ
シンジ「……」キョロキョロ
シンジ「…古ぼけた電車?」
.
シンジ「………」
ガタンゴトン……ガタンゴトン……
シンジ「………」
シンジ「とりあえず窓ぶち破って途中下車するか。僕の行き先を決められるのは僕だけって決めてるんだ」
.
シンジ「全く誰だよ僕に断りも入れずに僕をどこかへ運ぼうとするなんて」ブツブツ
「待って」
シンジ「?」クルッ
「待って。」
シンジ「………」
シンジ「イヤだ」クルッ
「お願い。本当にちょっと待って」
.
シンジ「どっせ―――い!!!」ピョイーン!!
バンッ!!!
シンジ「なん……だと……?」
シンジ「僕の必殺エンジェルヒップで割れない窓ガラス!?防弾ガラスかよ!クソっ!」
「話を聞いて」
シンジ「……僕は窓ガラスにヒップアタックしてるから勝手に話せば?」
「……そう。じゃあ話すわ。ねぇ、シンg」
シンジ「だらっしゃああがっぷるんこっぺそぉいぁああああ!!!」ガンガンガンガンガンガンガンガン!!
シンジ「そぉい!そぉい!!そぉい!!!そぉい!!!」ガンガンガンガンガンガン!!
「ごめんなさい。お願いだから窓ガラス割るのをやめて話を聞いて。気が散る」
.
シンジ「え――っ?!何ー?ガンガン煩くてなーんも聞こえないよー!?」
「だからガラス割ろうとするのをやめて」
シンジ「でも帰りたいんだ。僕が行く道を勝手に決められるなんて不愉快極まりないんだ」
シンジ「どのくらい不愉快かって言うと全部の指がエグい深爪するくらい」
「そう。でも大丈夫よ。ここは動いているようで止まってる世界だから」
シンジ「…ふーん」ホジホジ
.
シンジ「お前誰?」
「碇シンジ」
シンジ「は?」
「人は誰でも自分の中にもう一人の自分を持っているわ」
シンジ「いや…でもお前女やんワシ男やんちゃうやん」
「ええ。あなたとは区別するために綾波レイの姿になっているの」
シンジ「つまり……」
シンジ「綾波は、僕だった…そう、言いたいんだな?」キリッ
「バカなのね?」
.
「あなたも本当はわかっているはずよ」
シンジ「……」
「あなたがここにいるのは」
・・・
「わざと初号機とシンクロしてこなかった事で、渚を危ない目に逢わせた」
「その懺悔を、……自責するためだと」
.
シンジ「……」プイ
「あなたは、シンクロ率を意図的に下げていた」
シンジ「……」
「『シンクロする』という事はエヴァと同化するという事」
「エヴァに心を開き、身を委ね、甘える事」
「母親に甘えるように」
シンジ「……」
「あなたは、それが嫌だった」
.
シンジ「……」
「母親に甘えるのが照れ臭かった」
「母親がエヴァのどこかにいるのもなんとなくわかってた」
「それを、母子間の愛を"兵器"として運用されるのが」
「何よりも嫌だった」
シンジ「………」
.
「だから、あなたはシンクロ率をわざと下げた」
「エヴァに対し、徹底的に心を閉ざして」
「初号機に"自分"を深く汚染《マーキング》して誰かに盗られないようにして」
「あとは自分が役に立たないとなれば初号機は凍結されると思いこんで。」
「そんな、幼稚で、身勝手で、そんな事にならないと知っていても」
「あなたはそうした」
シンジ「……」
.
「その結果、あなたは友達を失いかけ。人類を滅亡させる可能性を引き上げた」
シンジ「……」
「過ぎた時間は取り返せない。」
「汚したモノは永遠に染みつく」
「どんなに、犠牲を払っても。」
「あなたはこれからどうするの?」
シンジ「…」
「いいのよ、逃げても。」
「この電車が停車した駅で降りなければいいだけだから」
.
シンジ「………」
「もし降りるなら」
「あなたはまた嫌な思いをしながら生きる事になるわ」
シンジ「……」
「あなたが、いえ……――――
シンジ『"僕達は"どうする?』
シンジ「………」
.
シンジ『僕は君だ』
シンジ『そして、僕が綾波レイから僕になったという事は』
シンジ『もうすぐ"同化"し、一人の"碇シンジ"に戻るという事』
シンジ『そして、答えを出す時だ』
シンジ「……うん」
キキぃー……
シンジ『……ほら、電車が停まったぞ』
シンジ「…うん」
.
シンジ『わかってると思うけどさ』
シンジ『簡単に言えば、このままこの電車に乗っていったら死ぬって事だ』
シンジ「うん」
シンジ『生きたいなら降りろ』
シンジ「うん」
プシュー…ガチャン
シンジ『ほら、ドアは開いた』
シンジ『…今度こそ、偽らずに大事な人達を守るために闘うというなら降りろ』
シンジ「……」
.
シンジ『……』
シンジ「……」
シンジ『……』
シンジ「……」
シンジ『……』
シンジ「……」
シンジ『……あの、降りないの?』
シンジ「うん」
.
シンジ『いやっ……いやいやいやいやいやいや』
シンジ『え?マジで?』
シンジ「うん」コク
シンジ『いやっ…その、それは不味いんじゃないのかな?』
シンジ『いやほら僕さぁ、散々「これからは頑張れよ?」的な雰囲気醸し出してたじゃん』
シンジ「うん」コク
シンジ『だったらさぁ、降りた方がいいんじゃないの?』
シンジ「いや…いいっす」
シンジ『いやいやいやいやいやいやいやいや』
.
シンジ『いやちょっと、本当ちょっと待とう?考え直そう?』
シンジ「や」フルフル
シンジ『……マジで?』
シンジ「……」
シンジ『いや本っ当、ちょっ、マジで?』
シンジ「しつけーな」
シンジ『え゙え゙え゙え゙え゙ッ?!』
プシュー……バタン。
シンジ『あ゙』
.
シンジ『あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙?!扉閉じたァアアアアッ!?』
シンジ『おまっ…ちょっと本当に何してけつかんねん!?』
シンジ「んだよ、テメェが言ったんだろ『選べ』って」
シンジ『いや言ったけども!!』
.
シンジ『いやっ…ちょっ……想定外過ぎるんだけど!?』
シンジ『ここはいい雰囲気の中かっこよく下車して闘いにいくとこじゃないの?!』
ガタン……ゴトン…
シンジ「さっらばー♪地球よー♪」
シンジ『歌ってんじゃねぇよ!!!』
.
シンジ『あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!こんな事なら僕が降りときゃよかったぁああ!!』
シンジ「…過ぎた時間は取り返せない。
汚したモノは永遠に染みつく。
どんなに、犠牲を払っても。」
シンジ「…なるほどな!」ポン!
シンジ『うるせぇええええ!!』
.
~作戦司令室~
ミサト「え?!シンジくんの容態が?!」
日向「はい、急変したようです!」
日向「…危篤だそうです」
ミサト「そんな……!」
.
シンジ「いつかいい事あるって」
シンジ『死ね!!』
シンジ「まあまあ。僕はもう一度生きてみるって選択肢を選んだんだから」
シンジ『……は?』
シンジ『扉は閉まっちまったんだぞ!?テメェが今更選択しても遅ェんだよハゲ!』
シンジ「何言ってんだよ」ハハ
シンジ「僕ならこんな時どうするか、"僕"ならわかるんじゃないの?」
シンジ『………あ?』
.
シンジ「……」スタスタ
シンジ「…」ガシッ
シンジ「僕が他人に用意された道を行くと思うのか?」
シンジ「僕は、いつだって"自分"が行きたい道を、行きたくなったら行くんだ」
シンジ「もう一人の僕にだって決められたくないんだよ」
シンジ『な、まさか…扉をこじ開ける気か?!』
シンジ「ぅがぁあああああぁあああああ!!!」グググぐぐ…
.
シンジ「しゃ―――――んなろ―――――!!!」
バカァアアアアンッ!!!
シンジ『ほ、本当にこじ開けやがった…』
シンジ「じゃ、行くわ!」ヒョイ
シンジ『は、はは…』
シンジ「…ま、反省してさ、今度からはちゃんと戦うようにするよ。」
シンジ『!』
シンジ「いってきます」ヒラヒラ
シンジ『…いってら』ヒラヒラ
.
シンジ『…ったく、誰に似たんだか』ガシガシ
シンジ『…もし、エヴァに"汚染"なんてできるなら。』
シンジ『その逆もあり得る…ってのは思いつかなかったか?』
シンジ『…これで汚染した分は消えちまうけど』
シン/イ『本当に…世話が焼けるわ』
ユイ『…頑張ってね、シンジ』
フッ。
.
カヲル「……」パチ…
カヲル「……」
「フォースが目を覚ましました」
「そうか、よかった」
カヲル「……」
カヲル(…微かにだけど、朦朧とした意識の中で…初号機が下半身を失った時)
カヲル(初号機にある"魂"が目覚めたのを感じた)
カヲル(…おかしいな、もっと他に考える事あるんじゃないのか?僕は)
.
カヲル(…シンジくんの精神の一部をエヴァに残せるほどシンクロしてたなら…)
カヲル(…"魂"が目覚めた今、逆汚染もあるんじゃ…?)
カヲル「……あの、シンジくんは」
「えっ、ああ…」
.
シンジ「ぱうっ!ポウッ!」ブルンブルンブルン!
「君の隣のベッドでブレイクダンスしてるよ」
カヲル「よかった、元気そうで」ホッ
.
「彼、ほんの十数秒前まで生死の境をさ迷ってましたよね?」
「というかマジでヤバかったですよね?」
「ええ」
シンジ「お、ミスターなぎーさ!はうどぅーゆーどぅー?」クネ?
カヲル「お陰さまで。助かったよ」ニコッ
シンジ「そっか。」グルグルグルグル!
カヲル「…シンジくん」
シンジ「あにー?」グルグルグル
カヲル「…初号機から"声"を聞かなかった?」
シンジ「? 何言ってんの?中2的やまい?」
カヲル「…いや、わからないならいいんだ」
シンジ「ほーん?」グルグルグルグルグル
.
シンジ「あー!体が動かし足りない!!」
シンジ「僕ちょっと父さんに『丘にうちあげられた魚』のモノマネ見せてきます!」ダッ!
「あ!こら!」
「まちなさい!まだ君は…ああいっちゃった」
「大変だわ!精神に異常が出てる!」
カヲル「心配いらないよ。アレは元からだから」
.
~作戦司令室~
リツコ『―――というわけで。初号機は戦闘不可能よ』
リツコ『巨大な車椅子にでも座らせればA.T.フィールド発生装置くらいには役に立つけど』
ミサト「そう…ありがと」ピッ
ミサト「参ったわねー…」ハァ…
.
ミサト「ネルフにあるエヴァ2機…零号機と初号機が戦闘不能」
ミサト「使徒は依然侵攻中」
ミサト「街の対使徒施設はボロボロ…」
ミサト「まさに満身創痍ね」
日向「白旗でもあげますか?」ニヤ
ミサト「ナイスアイデア!――でもその前に」
ミサト「やれる事はやっておかなきゃね」
ミサト「―――後悔はあの世でしても仕方ないわ」
ミサト「…日向くん、ちょっち電話繋いでくれる?司令と―――に」
日向「了解!」
.
~ネルフ:ドイツ支部~
アスカ「……」ゲッソリ
アスカ「なんだってあたしがこんな目に逢わなきゃなんないのよ…」グッタリ
?
アスカ「…あたしがこんな目に逢う原因を作ったのは日本のサードチルドレン……」
アスカ「…もしいつか会う機会があったらボッコボコにしてやる……」
プルルルル。プルルルル。
アスカ「またぁ?もう…いや…」グスッ
.
アスカ「はろぅ……」
『アスカ?また命令よ』
アスカ「…今度は何よ…ブレイクダンス?うちあげられた魚のモノマネ?」
アスカ「もうあたし、高いシンクロ率なんていらないし」
アスカ「エヴァパイロットから降りてもいいから…」
アスカ「もう堪忍して………」
『違うわ。シンクロ率上昇の努力じゃないの』
.
アスカ「じゃあ何よ……」
『日本のネルフ本部から要請があったの。強力な使徒が現れて敗北しそうなの』
アスカ「…それでぇ?」ウダウダ
『アスカ、今すぐ弐号機と一緒に日本へ行きなさい』
アスカ「…………」
アスカ「はあ?」
.
次回予告
ミサト「攻守共にパーペキな第5使徒。」
ミサト「それに対してネルフsideは、」
ミサト「ドイツからやってきたセカンドチルドレンと弐号機」
ミサト「そして碇シンジ操る初号機で迎え討つ」
ミサト「ミサトが立案するおったまげーな作戦とは」
ミサト「そしてアスカは惣流なのか式波なのか貞本なのか」
ミサト「次回、シンジ「僕だって…勢いだけとか、ハジケた生き方してみたいんだよ」、」
ミサト「『AAA(トリプルアスカ)』」
ミサト「さぁーって!?この次も!サァービスサービスぅっ!!」
.
トAプ
. ル
リA ASUKA
~総司令執務室~
ゲンドウ「そうだ。初号機を最優先で修理しろ」
ゲンドウ「私はお前の泣き言を聞くために命令をしているわけではない。やれ!」
ゲンドウ「…」ピッ
ゲンドウ「はい、碇です」
ゲンドウ「いつもお世話になっております」
ゲンドウ「ええ、大変申し訳ありませんがそちらで建造中の5号機の右腕パーツを、ええ」
ゲンドウ「…はい、はい。ええ。…ありがとうございます。ではまた」
ゲンドウ「…」ピッ
.
ゲンドウ「冬月、零号機の改修の件だが」
ゲンドウ「ああ、これを機にやってしまおう。ちょうどいい機会だ」
ゲンドウ「…ああ、急がせろ。なんならムチを打っても構わん」
ゲンドウ「…」ピッ
『碇司令、御子息様からお電話をお預かりしております』
ゲンドウ「…はぁ、繋げ」
『了解。お繋ぎします』
『……』
ゲンドウ「シンジ、なんの用だ。私は忙しい」
シンジ『司令室のドア開けてよ』
ゲンドウ「…一応聞いてやる。何故だ」
.
シンジ『見せたいものがあるんだ』
ゲンドウ「それは今でなければならんのか」
シンジ『じゃなきゃこの切迫した時に電話なんかかけないよ』
ゲンドウ「…見せたいものとはなんだ」
シンジ『ナイショ』
ゲンドウ「…ハァー…」
ゲンドウ「…わかった。入れ」カチッ
プシュー。
シンジ「ありが父さん」ペタペタ
ゲンドウ「ネルフ本部の総司令執務室にアポなし服なしで私に会いに来たのはお前が初めてだよ」
.
ゲンドウ「それで見せたいものとはなんだ」
シンジ「『丘にうちあげられた魚』のモノマネを…」
ゲンドウ「…」ピッ
ゲンドウ「ああ、私だ。サードチルドレンを今すぐ総司令執務室から連れ出せ」
ゲンドウ「そうだ、サードチルドレンを作戦開始まで捕らえていれば昇給だ」
シンジ「……」
シンジ「…」ゴロリ
シンジ「はっ!よっ!」ピチピチビチビチピチピチビチビチ!
シンジ「私は魚!魚さかなサカーンナ!!!」ピチピチビチビチピチピチビチビチ
シンジ「俺を焼いて食え―――――!!!」ピチピチビチビチピチピチビチビチピチピチビチビチ!!!
ゲンドウ「頼むから早く持っていってくれ。目障りの極みだ」
.
プシュー。
ネルフ保安諜報部の人「っ、」ダッ!
シンジ「煮てよし!焼いてよし!でもタタキはイヤァアアアア!!!」ピチピチビチビチピチピチビチビチピチピチビチビチピチピチビチビチピチピチビチビチピチピチビチビチピチピチビチビチピチピチビチビチピチピチビチビチピチピチビチビチ
ネルフ保安諜報部の人「おとなしくしろ!サード!」
シンジ「ルパン・ザ・?」
ネルフ保安諜報部の人「サード!」ビシッ!
シンジネルフ保安諜報部の人「「あははははははは」」
ゲンドウ「減給だ」
.
ネルフ保安諜報部の人「乗らなきゃよかった…」ブツブツ
シンジ「HA☆NA☆SE!!!」ジタバタジタバタ!
プシュー…
ゲンドウ「…はぁ……」
ゲンドウ「…」ピッ
ゲンドウ「はい、碇です。ええその件については葛城一尉に」
ゲンドウ「はい、はい」
ゲンドウ「そうです。私が シンジ「サカナ」 です」
ゲンドウ「……」
シンジ「………」
ゲンドウ「……」ニコッ
シンジ「………」ニコッ
.
シンジ「……前が見えねぇ……」
ネルフ保安諜報部の人「まさかあの碇司令が顔面パンチするとはね」
シンジ「初めて父さんにぶたれた」
ネルフ保安諜報部の人「…そっか」
シンジ「そういや父さん気づいたかな。椅子の後ろに手作り弁当置いたの」ワクワク
ネルフ保安諜報部の人「いつの間に…」
.
ゲンドウ「……」つ弁当箱
ゲンドウ「…」パカッ
『ガンバ!はぁと』
ゲンドウ「……」
ゲンドウ「…」パタン…
.
シンジ「――――さてと。」
ネルフ保安諜報部の人「」
シンジ「彼の股間に不意打ちで当て身もしたし…」
シンジ「腹這いになって四足歩行で第一発令所散歩してこよ」ペタペタ
.
~ドイツ~
『頑張ってね、アスカ』
アスカ「…うっさいわね、今いいとこなのよ」ピコピコ
『式波・アスカ・ラングレー大尉?使徒が本部を破壊すればゲームは二度とできなくなるわよ?』
アスカ「はいはい。」ピコピコ
アスカ「やっぱゲームはワンダースワンに限るわ」ピコピコ
『…ユーロ空軍からの出向エース様?早くしないと遅れるわよ』
アスカ「私がゲームしてたくらいで滅びるような世界なら滅びた方がいいわよ」ピコピコ
.
『…はいはい。』
・・・・・
『それで?あとの二人は?』
アスカ「知らない。あたしゲームしてたし」ピコピコ
『…もう少し社交性もったらー?』
アスカ「余計な、お世話ッッ!!」ガチャン!
アスカ「ったく…」
ワンダースワン<バボーン!テーレーレーレー……♪
アスカ「やだ!死んだじゃない!もう!」
.
『やれやれ…』ピッ
『さて。』プルルルル。
アスカ「はい」ピッ
・・・
『アスカ。現在地は?』
アスカ「あら何?もう出発?私もう船乗るとこなんだけど?」
『そう。やっぱあなたは社交性高いし大人とも仲良くしてくれるから好きよ?』
アスカ「そ?私に言わせればあなたみたいに優しい大人とは仲良くしてるだけなんだけど」
『そう、ありがとう。あ、そのまま乗ってちょうだい?』
アスカ「はーい!」
『乗る時はフルネームを名乗ってね?』
『貞本・アスカ・ラングレーさん』
アスカ「りょー、かい!」
.
アスカ「はっ、猫被られてる事くらい気づきなさいよ。大人なら、さ」
アスカ「ま、私の演技力すごいから仕方ないけどね」
.
プルルルル。
加持「俺だ」ピッ
『加持くん、彼女は?』
加持「ん、アスカか?アスカなら俺の隣で寝てるよ」
『ちょっと、手ェ出してないわよね?』
加持「添い寝してるだけさ。彼女の要望でね」
アスカ「すやー…」
『ねぇ、その船に乗る時なんだけど。彼女、ちゃんと』
『惣流・アスカ・ラングレーの名前で乗ったわよね?』
加持「もちろんさ」
.
『"アスカ"は見た目は皆同じだし…手続きはきちんとしてないと海軍が煩いの。』
『今個別に確かめてるのよ』
加持「まあ大丈夫だよ。手続きは俺がやったしな」
『そう。日本でも彼女の手綱は握っていてね?一応彼女が一番シンクロ率が高いわ』
『ああ、貞本アスカも面倒を見てね?今から彼女がそちらへ行くわ』
加持「わかったよ」
加持「しかし…」チラッ
アスカ(全裸)「ZZZ…」
加持「彼女が一番シンクロ率が高いのは"全裸生活法"のおかげかい?」
『ええ。「全裸でエヴァに乗るとシンクロ率は上昇する」新しい発見よ』
『個人差はあれど各パイロット達はシンクロ率が上昇したわ』
.
『もっとも、長く裸でいないと効果は薄いみたいだけど』
『これを発見するに至らしめ、自身も自覚にやってきた日本のサードはある種の天才ね』
『各国の一部ではサードを「神に選ばれた子」とか、「エヴァに乗るために生まれてきた」』
『なーんて崇めてたりするそうよ?』
加持「はは、すごいじゃないか。俺もサードとは会うのが楽しみだよ」ハハッ
加持「できればアスカが裸族の仲間入りしたのは責任もとってもらいたいとこだな」クックッ
.
『あら、あなたは彼女が裸族になってから喜んでた変態紳士だと思ってたのだけど』
加持「おいおい、喜んでなんかいないさ」
加持「14才の少女が素っ裸で抱きついてくるんだぞ?回りの目が痛い痛い」
加持「女性職員からは嫌われるし、男からは羨望と嫉妬の嵐。」
加持「十代の頃の俺なら喜んだかもしれないけどな」ハハハ
『へー?』
加持「できれば彼女には裸族から抜けてほしいさ。俺ももっと普通の人と接したいんでね」
.
『それはそれとして。"弐号機"も頼むわよ?』
加持「頼まれてもなぁ?俺に何をしろってんだ?」
『赤木リツコに取られないようにしてってこと。…旧友なんでしょ?』
加持「まあな」
『彼女に何か弄られてアスカや弐号機がネルフ本部に取られたらシャレになんないのよ?』
加持「そりゃわかるが」
『お願いね?』
加持「努力は、しよう。約束するよ」
『そ。期待しているわ。じゃあね、加持くん』
プツ
加持「…残念。悪いが俺としちゃ弐号機とアスカには日本側に居てほしいんでね」
.
加持「……」
加持(…"届け物"がどうしても持ってこれなかったし)
加持(碇司令へのご機嫌取りがほしいからな)
.
加持(まあそれも)
加持(第5使徒を倒して人類を存続してもらわなきゃいけないんだがな)
加持(だがやはり使徒と初戦闘を行う"アスカ"には荷が重いかもしれないな)
加持(…頼むぜ?サード。)
加持(男は、女の子を全力で護るものだぞ?)
.
~ネルフ本部:第一発令所~
シンジ「マヤちゃんのパイオツかーーわーーいーーいーー!!!」モミュモミュモミュモミュモミュモミュモミュモミュモミュモミュ
マヤ「イヤァアアアアァアアアア!!?」
青葉「おい!やめるんだシンジくん!(棒)」
日向「そうだよ!せめて葛城さんにするんだ!ひょっとしたら一揉みくらいなら許してくれるかもしれないよ?!」
シンジ「えー?ミサりんのも揉みしだいたけど殴られたよ?」モミュモミュモミュモミュ。
日向「なんだとぉぉおおおぉぉおおおッッッッ!!?」
マヤ「いっ、いいから揉むのやめて!やめてよ!シンジくん!!!」
\ギャーッギャーッッ!/
冬月「…人類滅亡の危機だという自覚が足りなさすぎるな」ハァ
.
シンジ「…」コソコソ
冬月「全く…ここはビシッと言ってやらねば」
シンジ「…」ソーッ…
冬月「君たち、ちょっといいかね?」
青葉「?」
日向「?」
伊吹「?」
冬月「いいかね?今は シンジ「アーイーヤッ!」バサッ!
冬月(丸だし)「」
青葉「」
日向「」
マヤ「……不潔」
.
シンジ「冬月副司令、性器付近は清潔にした方がいいっすよ」
冬月(丸だし)「」
シンジ「…その、なんか全体的に小汚ないんで…もう少し」
冬月(丸だし)「」
マヤ「…不潔」
ブチッ
.
冬月「ガミガミガミ!ガミガミガミガミガミガミ!」
冬月「ネチネチ…!ネチネチ、ネチネチ!」
冬月「ギャーギャー!ギャギャー!」
青葉「…はい…すみませんでした」セイザ
日向「申し訳ありません」セイザ
伊吹「不潔…」セイザ
シンジ(たんこぶ)「…」ホジホジ
.
>>939そうです。そしてその顔が見たかった
あえていうなら惣流かな。式波もいいけど惣流に比べてライトになった感じで…
エヴァキャラは皆好きだけど一番好きなキャラはゲンドウ。
綾波やアスカ、シンジくんもカヲルくんも抜いて。
女キャラ限定ならユイ。でアスカ→マヤちゃん→ヒカリ
聞いてないって?知らんな
冬月「いいな、しっかり反省したまえ」
青葉「はい…」
日向「すみません」
伊吹「ごめんなさい」
シンジ「デスティネーション」クイックイッ
冬月「…シンジくん。私は君に脱がされて恥をかかされたから、というだけで怒っているわけではないんだよ」
冬月「今、人類は一丸となって、使徒と戦わねばならない」
冬月「皆、各々の役目を、仕事を、果たそうとしている」
冬月「…君の仕事は何かね?皆の邪魔をすることではないだろう?」
シンジ「…ロマンスグレーのロマンスグレーもロマンスグレーかと思いきやただの初老だったな」ヘラヘラ
冬月「」ブチッ
.
冬月「…」つ内線
冬月「私だ。サードを拘束し、独房へ入れろ」
冬月「そうだ、独房だ。…ああ、 拘束具 と 拘束服 をつけさせろ」
冬月「10分でだ。ああ。」ピッ
冬月「…君にはいい薬になるだろう」
冬月「しっかり、反省したまえ」ニッコリ。
シンジ「テメェ…!」ギリッ
.
シンジ「くそっ、捕まってたまるか!」ダッ!
冬月「…君たちも自分の仕事をしたまえ。」クルッ
「「「了解」」」
.
第5使徒のボーリングマシンが最終装甲板を貫通するまで、
あと 38:43:20:06。
.
~総司令執務室~
冬月「…目標のレンジ外、超長距離からの直接射撃か」
葛城「はい。目標の強硬なA.T.フィールドを打破するには高エネルギー集中帯による一点突破しかありません」
葛城「そして、」
葛城「"セカンドチルドレン"による操縦、3機の"弐号機"を展開」
葛城「それぞれに"盾"、"囮"、"砲手"を担当させます」
.
冬月「初号機は?下半身がなくとも初号機の加粒子砲やA.T.フィールド、A.T.ソードやランスがあれば」
葛城「いえ、初号機の起動があてにならない以上、戦力としてはカウントできません」
冬月「ふむ、もし土壇場で使えたら?」
冬月「彼はいつもピンチに力を発揮するじゃないか」
葛城「はい。その場合、戦車に乗せた初号機をA.T.フィールド中和、及び盾として機能させます」
碇司令「…………」
.
碇司令「反対する理由はない。やりたまえ、葛城一尉」
.
~技術開発部~
リツコ「…ミサトも無茶言ってくれるわ」
リツコ「初号機はもしこの使徒戦を凌いだとしても下半身の機械化は避けられない」
リツコ「外科手術やエヴァ自身の自然治癒で治せない…ヘイフリックの限界を大幅に越えてしまっているもの」
リツコ「そしてその形態を二本足にするならともかく、戦車に繋ぐなんて…」
リツコ「確かに一番早く、一番確実な移動手段にはなるけどね」
リツコ「…パイロットがいきなり『戦車の足』を動かせると思ってるのかしらね?」
リツコ「陽電子砲《ポジトロン・スナイパーライフル》は?」
技師「技術部の意地にかけて。あと3時間で形にしてみせますよ!」
リツコ「そう。期待してるわ」
.
綾波「…」
カヲル「まさか君が僕のそばに居てくれるなんてね」
綾波「?」
カヲル「意外だなって。君ならシンジくんとか、零号機の側で待機してるかと思ったんだ」
綾波「そう」
カヲル「…すごく痛いよ。皮膚がかなり焼けたし」
綾波「そう」
カヲル「医者の話じゃネルフの医療技術なら1週間以内には完治させるらしいよ」
綾波「そう」
カヲル「中程度の全身火傷を、ね。一般には公開されてないような技術じゃないかな」
綾波「そうかもしれないわ」
.
カヲル「……」
綾波「……」
カヲル「…君は僕と同じだね」
綾波「……」
カヲル「おっと、"魂の入れ物"って点じゃない。精神性の話」
カヲル「僕らは"知らない"んだ。何か、人が人の中で生きていく上で大事な事を」
カヲル「僕らはシンジくんや学校、対人関係からそれを少しづつ知っていっているけど。」
綾波「…」
.
カヲル「…あの使徒倒せなきゃ僕らはこのまま知らないまま死ぬんだな」
綾波「そうね」
カヲル「僕はまだシンジくんと居たいんだけど」
綾波「そうね」
カヲル「…シンジくん、何やってんだろうね。一緒にベッド越しで雑談でもしたかったんだけど」
綾波「さっき副司令のズボンをパンツごと下ろしてたわ」
カヲル「へぇ。さすがだ」
.
シンジ「ぬぅおおおおおぉぉおおお!!」ペタペタペタペタ!
ネルフ職員「きゃ?!」
ネルフ職員「うわっ!?」
シンジ「服など着てたまるか!!!拘束?!自由を奪われる?!」
シンジ「 絶 対 、 イ ヤ だ !!! 」ダダダダダダダダダダダダ!!!
.
シンジ「ハァハァハァハァ、」
シンジ「………」チラッ
シンジ(誰も、追ってこない…?)ゼェゼェ
シンジ(まさか、)
シンジ(僕を追い払うためだけの、嘘?!)
シンジ(くそっ!騙された!!!)ガンッ!
.
第5使徒のボーリングマシンが最終装甲板を貫通するまで、
あと 30:56:48:21。
.
~作戦指令室(ミサトの部屋)~
ミサト「へぁ……ちかれた…」グッタリ
ミサト「使徒も寝たらいいのに。いい加減私も眠いわ…」
シンジ「コーヒーでも飲んだ方がいいですよ。どうぞ」コポポポポ
ミサト「あらシンジくんありがとぉ~…変なのはなんも入ってないわよね?」
シンジ「ええ、入れるどころかコーヒーじゃなくて暖めた醤油しか入ってません」
ミサト「?!」バッ!
ミサト「ねぇ、私この部屋にロックかけてたわよね?」
シンジ「さあ?」
.
ミサト「シンジくん?どうやって侵入したか知らないけど、私まだ仕事中なの。だからこの部屋から出てってくれない?」
シンジ「え…でもコーヒー…」
ミサト「醤油でしょ?要らないから」
シンジ「まあそう言わず」グイ
ミサト「やめっ…やめてよ!溢れ!」
びちゃっ。
ミサト「」
シンジ「うわーミサトさんのおまたが濡れ濡れだー」
ミサト「っ、」キッ!
シンジ「強気な視線も…嫌いじゃないぜ?」
ミサト「この…っ」
バチーーん!!!
.
ミサト「」ドサッ
シンジ「あぶないあぶない…カウンター決めといてよかったぜ!」キリッ!
シンジ「さて、今度はどこいこっかな」ペタペタペタペタ
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第5使徒のボーリングマシンが最終装甲板を貫通するまで、
あと 28:18:22:38。
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~太平洋沖~
アスカ(惣流)「あむ。」モグモグ。
アスカ(式波)「…ったく。人前で裸になんなきゃいけないくらいなら高シンクロ率なんて要らないわよ」モグモグ
アスカ(貞本)「ふーん?じゃああんたって使徒に勝てなくてもいいの?エヴァでの戦いはシンクロ率の高さが鍵だってのに」
式波アスカ(全裸)「人前での意味がわかんないっつってんの。引きこもらせなさいよ」モグモグ
貞本アスカ(全裸)「…ま、気持ちはわかるケド、さ」モグモグ
貞本アスカ「…つーか。なんで皆で食べなきゃいけないのかしら」モグモグ
惣流アスカ「よね。しかも使徒戦前の最後になるかもしれない食事がカレーってのもね…」モグモグ
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貞本「第5使徒。勝てるのかしらね?」モグモグ
式波「勝てるに決まってるわ。あたしが行くんだもの」モグモグ
惣流アスカ(全裸)「何言ってんのよ!あたしが一番シンクロ率高いのよ?あたしのお陰で勝つの」
惣流「そこんとこ、間違えないでよ?」フフン
式波「はん、精々頑張んなさーい?」モグモグ
惣流「むぅー!」
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貞本「ねぇ、加持さんは?」
惣流「タバコだって。甲板に行ったわ」モグモグ
貞本「あとで会いに行きたいけど…裸だしね…」
惣流「ふーん?あたしはさっき添い寝してもらっちゃったー♪」
貞本「んなっ?!ぬぅあんですってぇ?!」
式波「あんた達あんなのが好きなんて…変わってるわね」モグモグ
貞本惣流「「ああ?」」ギロ
式波「オタクっぽい髪型、無精髭、胡散臭い…男臭い」
式波「あたし的にはないわね」モグモグ
貞本「オモテ出なさい」ゴキゴキ
惣流「そうかも知れないけど!加持さんはそれが許されるかっこよさがあるじゃないの!」
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\ギャー!ギャー!/
加持「……」スパー…
加持(3人のアスカ。3機のエヴァ弐号機。そして―――)
加持「…惣流・キョウコ・ツェッペリン。あんたのエゴが産んだ不幸な少女達…」
加持「まさか、あんたの業が人類を護る助けになるなんてな」
加持「…いや、使えそうだったから利用される―…か。」
加持「可哀想なのは親…いや、大人達の都合に人生狂わされた"アスカ"、か…」
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加持「……」スパー…
加持(今の俺の全ての肩書きを…)
加持(葛城が聞いたらどんな反応するかな)
加持(やっぱり。心配しながら、怒るかな。君は)
加持(…ああ、会いてぇな、ちくしょう)
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第5使徒のボーリングマシンが最終装甲板を貫通するまで、
あと 24:00:14:00。
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ミサト「はー…」
プルルルル。
ミサト「はい、葛城です」
ミサト「……シンジくんがロストした?」
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『はい。葛城一尉の部屋を出た所までは確認していたのですが、』
ミサト「ちょっと!あなた達は一体何してたのよ!あんた達、仕事ずさんすぎでしょ?!」
『…担当エージェントが全てサードに気絶させられました』
ミサト「はあ?!あんた達あんな弱い中学生にノされたワケ?!」
『しかし、彼は』
ミサト「私が直接彼の格闘訓練をやったのよ?あんなの同級生にも喧嘩で負けるわ!」
『…そうですか。…いえ、そうですよね』
ミサト「…?」
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『オメーもノされたくせに何言ってんだって言葉は飲み込んでおきます』
ミサト「口から出てんじゃないのよ」
『記憶飛ばされたのでしょうから葛城一尉はおわかりにならないでしょう』
『あなた、一撃でノされてましたよ』
ミサト「えっ…」
『とにかく、です。サードを今全力で捜索していた所…』
ミサト「所?」
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『どうやら…第3新東京市を出てしまったみたいで……』
ミサト「………」
ミサト「は?」
.
ミサト「えっ」
ミサト「えっ」
『…ジオフロントのロープウェーありますよね?地上と地下を繋ぐアレです』
ミサト「えっ、ええ…」
『あそこを…こう、ドンキーコングみたいにつたっていった映像が見つかりまして』
ミサト「は、はあ」
『その次に逃げ遅れた者の発見、火事場泥棒を防ぐための監視カメラに映って、』
ミサト「ほん」
『第3新東京市から他県へ行く電車のレールを走る姿が目撃されまして』
ミサト「は、はあ?」
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『…それ最後にロストしました』
ミサト「」
『新しい情報が入り次第ご連絡致します。では』
プツ。
ミサト「」
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第5使徒のボーリングマシンが最終装甲板を貫通するまで、
あと 19:00:00:00。
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~日本某所~
シンジ「空は♪あーおくーすみわたーりー♪」
シンジ「海をめーざしてあるぅーくぅー♪」ルンラルンラ♪
シンジ「怖いものなんてない♪僕らはもう一人じゃない♪」
シンジ「…仲間ほしいな。しんちゃんみたいに。ほら、僕もしんちゃんだしさ」
シンジ「大切な何かが壊れたあの夜に♪」
シンジ「僕は星を探して一人で歩いていた♪」
シンジ「ペルセウス座流星群♪君も見てただろうか♪」
シンジ「僕は元気でやってるよ♪君は今『ドコ』にいるの?♪」
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シンジ「お、ダンゴムシ発見」ヒョイ
ダンゴムシ「やめろ!放せ、くそっ!俺をどうするつもりだッッ!!」
シンジ「…よし、旅は道連れ世は情け!連れていこう!」
シンジ「名前をつけなきゃな…」ウーン
シンジ「よし、北欧神話の名前つけてこ」
シンジ「今から君の名前は"ヨルムンガンド"だ!」
ヨルム「ふざけんな!放せェェ!!」ジタバタジタバタ
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第5使徒のボーリングマシンが最終装甲板を貫通するまで、
あと18:40:05:22。
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~総司令執務室~
碇司令「……何?サードが?」
『はい。逃亡…いえ、本人は散歩のつもりであると思われますが…』
碇司令「やつの奇行の理由などどうでもいい。さっさと捕らえろ生死は問わん」
冬月「いや死んだらマズイだろう」ビシッ!
ゲンドウ「ハァ…この忙しい時にくだらん真似を」
冬月「う、うむ…」
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冬月(…まさか、私のアレが効き過ぎたという事はない…だろうな?)
冬月(電話したフリだぞ?それに、気づ、いやしかし)
冬月(そんなバカな。いくらイヤだからと言ったって精々ネルフ本部かジオフロント内を走り回るくらいだろう)
冬月(使徒との戦いが怖くて逃げた…いや、アレはそんなタマではないだろう)
冬月(違うよね?私のアレじゃないよね?)
ゲンドウ「…どうした、冬月」
冬月「なんでもない」
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第5使徒のボーリングマシンが最終装甲板を貫通するまで、
あと 15:00:10:07。
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シンジ「ッハイ!ハイ!ハイハイハイッ!♪」パパン!パパン!
シンジ「空は♪あーおくーすみっわたーりー♪」
シンジ「海をめぇーざしてあるぅーくぅー♪」ルンラルンラ♪
シンジ「怖いものなんてない♪僕らはもーぉお♪一人じゃない♪」
シンジ「ここで旅の途中で仲間にした奴等を紹介するZE!!」
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シンジ「ダンゴムシのヨルムンガンド」
ヨルム「」グッタリ
シンジ「犬のトール」
トール「わんわんお!」
シンジ「猫のウートガルザロキ」
ウート「ンなおーん」
シンジ「ちなみに僕は猫派」キリッ
ウート「にゃー」
シンジ「そして、ハシビロゴウのロキ」
ロキ「」ムスッ
シンジ「さて、このままあてもなく旅にでも……うん?」
シンジ「……港だ」
.
シンジ「ホントについちゃったな…」
シンジ「よし、このまま外国イッちまおう」
シンジ「懐かしき、グランドライン!」ドンッ!
.
ウート「にゃおーん…」
シンジ「んはっ?!」ビビクーン!
ウート「なーん…」ウルウル
シンジ「や、やめろ!僕をそんな目で見るな!お前達は連れてけないんだよ!」
シンジ「でも僕は行きたいんだ!生きだい!んだ!」
シンジ「暇すぎてなんかおもしれぇことねーかなって、さ迷ってる内に」
シンジ「外国で自分の力を試したいって、思ったんだ!」
シンジ「だから…!」
ダンゴムシ「ちょいっと待ちな、ぼうや」
シンジ「!」
.
ダンゴムシ「お前さんよぅ、そらー立派かもしんねぇよ」
ダンゴムシ「けどよ、そら"無責任"ってやつじゃねーのかい」
ダンゴムシ「お前さんの仕事はよぅ、えばーを動かすことじゃねーのかい」
ダンゴムシ「お前さん、自分の仕事から逃げるのかい」
シンジ「…」
シンジ「ダンゴムシ持ってんの飽きたから捨てよ」ブンッ!
ダンゴムシ「おま」
トール「わん」アム。
ダンゴムシ「ぐあああああ喰われるぅううああああああ!!」
シンジ「仲間を…一人、失ったか」
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シンジ「あれ?」ピク
シンジ「…あの船、」
シンジ「っ、あれ、エヴァか?」
シンジ「………」
シンジ「…行かなきゃ。行かなきゃいけない気がする」
シンジ「なんか、運命的ななんかを感じる!」
シンジ「行かなきゃ!行こう!さあ!行くぞ!!」
シンジ「ムーンウォークで!」シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ
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惣流「はー…やっとついたわね、日本に」
貞本「ほんと。どんだけ時間かかんのよ」
式波「…」ピコピコ
加持「3人とも、準備はいいか?全裸のままで船を降りてくれ」
「「加持さん!!」」
貞本「いやーん!加持さん見ちゃめっ」
惣流「ねぇ加持さん…私裸見られるのいやだな…隠してほしいんだけど…」
加持「おっと…いやすまないね。俺には何もできないよ。体を使って隠してあげるくらいしかね」
式波「けっ」ピコピコ
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加持「それじゃ、式波→貞本→惣流の順で降りていってくれ」
加持「カーゴと船のブリッジを直接繋いでるから誰かに見られるなんてことはないから安心してくれ」
「「「はーい」」」
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式波「おっ先ー」スタスタ
惣流「あいつ最後まであたし達の目見なかったわね」ヒソヒソ
貞本「わね」ヒソヒソ
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貞本「じゃ、次私行くわね」スタスタ
惣流「ん」
貞本「じゃあね?加持さん!またあとで!」ニコッ
惣流「…加持さん、なんであたし達別々で行くの?」
加持「どうもパイロットごとユニット別で入国検査しなければならないらしくてね」
加持「…不便をかけるな、アスカ」
惣流「そんな…いいのに」
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加持「じゃ、次は君の番だ。ほらいっといで」
アスカ「うん!」
アスカ「…」ガチャ
アスカ「…」スタスタ
アスカ「…この通路…布製?経費削減かしら」スタスタ
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シンジ「あびゃびゃびゃびゃ!あびゃびゃびゃ!」ベロベロベロベロ
シンジ「……」
シンジ「あの赤色の布で覆われたとこだ…」
シンジ「あそこから何かを感じる!」
シンジ「わからない!わからないけど…」
シンジ「僕を、ぐいぐい引っ張っていく何かがある!」
シンジ「そんな気がするんだッッ!!!」
シンジ「たあ―――――――――!!!」ジャーンプッ!
.
アスカ「ふんふんふ~ん♪」スタスタ
ビリビリビリィイイイ!! !
アスカ「 ? ! 」ギョッ
シンジ「ふん!!!」ズダンッ!
アスカ「?! 全裸!?」
シンジ「? 君もだろ?」
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アスカ「ハッ!あ、あんたダレェ!?」
アスカ「イヤァアアア!!!一体どこの変態よ!」
シンジ「僕?僕は第3新東京市の変態だよ」
アスカ「第3…まさか!?」
シンジ「そうだ、僕がサードチルドレンだ」ニタ
アスカ「あんた、が…」
アスカ「…まあいいわ。ちょっと聞きたい事あるんだけど。」
シンジ「何?」
アスカ「なんでここに突っ込んできたわけ?!何が目的よ!」
シンジ「何が目的か?そんなの決まってるじゃないか」
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シンジ「タミャスィーの導かれるままに我が儘に愛のままに」ワキワキワキ
シンジ「ただただひたすら道を歩いてたらここに居た…ただそれだけさ」コマネチコマネチ
アスカ「あんたバカァ?」
アスカ「…今使徒来てんでしょ?なんで待機してないのよ」
アスカ「つーかどうやって」
シンジ「気合い」キリッ
アスカ「…あっそ」イラッ
シンジ「何で僕がこんな気持ち悪い言動やら奇行に走るか教えてやろうか!!」
アスカ「もう!いらないわよ!早く出てけ!」
シンジ「それはそれはそれはァアアアア――――――!?」
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シンジ「僕だって…勢いだけとか、ハジケた生き方してみたいんだよ」
アスカ「知らないわよ!」
アスカ「あたしだって…勢いだけとか、ハジケた生き方してみたいの」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.m.shitaraba.net/b/i.cgi/internet/14562/1410807490/)
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このSSまとめへのコメント
なんだこりゃ
グッダグダやないか。