女「どーいうこと?」
男「そのままの意味よ」
男「俺は今まで、ありとあらゆることに本気を出してない」
男「つまり、そのおかげで本気を出してないって言い訳ができるのよ」
女「意味あるの、それ」
男「あるとも」
女「よくわかんないなあ」
女「なにごとも全力でやったほうが気持ちいいじゃん」
女「それに。まわりの人も、そういう全力出す人のほうを好むと思う」
男「いいんだよ」
男「本気を出してないってことで、俺はまだ本気を出してない」
男「だから本気を出したら、もっとうまくやれるんだからって思えるから」
女「はあ」
女「まあでも、そーいう人っているよね」
男「いくらでもいるでしょ」
男「本気を出したのに結果が出なかったらミジメだしね」
女「……もういっこ質問いい?」
男「なあに?」
女「なんでいつも立派な講釈たれんのに、なにもしないの?」
男「いい質問ねえ」
女「あなたって語る理屈は立派なのに、なにもしないよね?」
男「よく言われるよ、それは」
女「えらそうに人様を批判するなら、自分でもなにかすればいいのに」
男「ムリムリ」
男「僕らの口がムダに達者なのは、自分じゃなんにもできないからよ」
女「クズじゃん」
女「批判しかできない人生って退屈そうだね」
男「僕レベルまでいくと、好きなものまで徹底的にこき下ろすからね」
男「でも、今の時代は本当にいいよ。僕みたいなクズには」
男「2ちゃんもそーだけど、特にTwitterとかね」
女「ついったー?」
男「ツイッターでは、とりあえずそれっぽい優秀なツイートをリツイートして」
男「さも、自分の意見のように語って虚栄心を満たしてくれる」
男「実は僕らみたいな口先だけ人間には、Twitterはすばらしいツールなんだ」
女「へえ、またまたくだらないね」
男「僕らは批判しかできなくて、なにも生み出せない」
女「ああ、つまりウンコ製造機だね」
男「そんなとこかも」
女「なにもできないくせに、口先だけ一丁前ってむなしいなあ」
女「ていうかむなしいでしょ?」
男「それがね、そーでもないわけよ」
女「またまたー、正直死んだほうがいいとか思ってるでしょ?」
男「そんなことはないよ」
男「なにせ僕たちは、自分への言い訳がとてもうまいからね」
男「最初に言った本気を出さない云々もそうだけど、
自分を正当化するための生き方や理屈をこころえてる」
男「たとえばさ、他人やなんらかの意見を批判したりするよね?」
女「わたしはあまりしないけど?」
男「僕らはするんだよ、感情にまかせてね」
女「屁理屈バカのくせに、感情まかせなの?」
男「……実は科学的にも証明されてるけど、
批判をする人の中には、まず理屈ではなく批判せずにはいられないから批判する」
男「そういう人間が必ず、ある一定の数だけ存在するんだよ」
男「そしてそういう人間は、批判をするために理屈を持ち出すんだ」
女「バカだねえ、そいつら」
男「仕方ないよ、それしかできないんだもの」
女「やっぱりあなたみたいなクズは、今後も生まれるの?」
男「むしろ増えてく一方でしょ」
男「手じゃなく、悪口ばかりが動く愚か者は」
女「変わりたいとは思わないの?」
男「思うよ、とても思う」
男「とくに、努力もせずに変われたら最高だとおもう」
女「すくいようがないね」
男「救う気もないでしょ」
女「んー、まあ」
女「でも中にはさ、自分のことを必死に悔やんで人、いるじゃん「
男「言っても僕らの仲間で、そういう奴らはなにもしないよ」
男「後悔したことに満足して、はいおしまい、ってわけ」
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