モゲマス日本昔話【桃太郎】 (16)

ナレーター:プロデューサー

昔昔、あるところにおじいさんと

志乃「……」

おばあさんがいました。

礼子「ちょっと」

え、なんですか?

礼子「何よこの配役。もしかして事務所最年長組だからなんてそんな理由じゃないでしょうね」

いや、その俺が配役を決めたわけでは……。

志乃「いいじゃない。礼子。たまにはこういうのも」ゴクゴク

礼子「あんたも平然とワインをラッパ飲みしないで」

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えー、こほん。ある日、おじいさんは山へしば刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。

志乃「じゃあちょっと行って来るわね」

礼子「ちょっと待ちなさい。ワイン瓶片手に何をしにいくの」

志乃「山へ……森林浴しながらワインを飲みに……」

礼子「ああ、もうそれでいいわ。どうせおじいさんの出番ないし。私はちゃんと桶を持たないと」

志乃「真面目ね」ゴクゴク

礼子「見習ってちょうだい」

おじいさんが山でしば刈りをしていると竹やぶの中に奇妙なものを見つけました。

志乃「あら。こんなところにロマネ・コンティが」

ありません。ってあれ、桃太郎なのになんで光る竹が……?

志乃「とりあえず切ってみようかしら……。ナタがないから空になった瓶で叩くわね」

???「ちょっと待ったー!! そんなもので叩いたら危ないですよ!!」

光る竹が勝手に割れて、中から女の子……いえ、小さな女性が出てきました。

???「いや、そこは女の子でいいんですよ! だって十七歳なんですから」

志乃「安部さん。今日は桃太郎ですのでかぐや姫はまた今度ということでお願いします」

菜々「素直に帰るので敬語だけは本当にやめてください」

一方その頃、川ではおばあさんが洗濯をしていました。

礼子「川が冷たすぎるわ。もっと暖かい水を流して」

無茶を言わないでください。あ、すると上流から桃がどんぶらこどんぶらこと流れてきました。

桃「どんぶらこどんぶらこ」

礼子「不気味よ……」

桃「どんぶらこどんぶらこ……」

おーっと、おばあさん薄気味悪がってこれをスルー。確かに不気味ですけど拾わないと物語が……。

礼子「そもそも川でバカみたいに大きい桃が流れてきて、それを拾って食べるって頭おかしいじゃない」

冷静にならないでください。ああ、もう桃の姿が見えない……。

礼子「さてと、洗濯は出来ないしそろそろ帰るわね」

???「お待ちくださいまし」

礼子「あなたは……」

???「わたくしは先ほどの桃から生まれた者ですわ」

礼子「え、自力で出てきたの?」

おばあさんは彼女を家に連れて帰ることにしました。

礼子「ちょっと勝手に決めないでよ」

家に帰った後、おじいさんと名前を決める事にしました。

志乃「そうね。桃から生まれたならローズって名前はどうかしら」

礼子「なんでそうなるのよ。普通に桃華でいいわよ。そのための配役でしょ」

桃華「ありがとうございます。おじいさまおばあさま。早速ですが鬼退治に参りますので
   きび団子を頂けます?」

志乃「このおばあさん料理あまりうまくないからこのワインを持っていきなさい」

礼子「あんただってそんなに変わらないでしょ! そもそもワインなんか持たせてどうするのよ。
   ええっと……このお金でそこのコンビニで何か買って行きなさい」

どっちもどっちですね。桃華は二千円とワインを持って鬼退治に向かうことにしました。

凛「ふーん。アンタが桃華ワン?」カァー

プーックックック。顔真っ赤だな。

凛「ちょっと笑わないでよ! ジャンケンであの時奈緒に負けなければ……!!」

桃華「ご主人を呼び捨てなんてしつけがなってませんわね。
   鬼退治の前に犬のしつけからですわね」

凛「そもそも元から犬が桃太郎のことご主人様なんて呼んでないよ。
  とりあえずきび団子を一つ……。あれ、団子は?」

桃華「……」スゥ

凛「いや、ワイン渡されても……」

犬は桃華に付いていくことにしました。

凛「なんかワインで勧誘されたみたいで嫌なんだけど」

犬と歩いていると今度は猿が現れました。

仁奈「猿の気持ちになるのですよ」

桃華「これまた可愛らしいお猿さんですわね」

凛「私は犬耳と尻尾だけで助かったわ」

仁奈「犬の着ぐるみもあるでごぜーますよ?」

凛「いや、遠慮しておくよ」

仁奈「えーっと、きび団子が欲しいでござーます!!」

桃華「困りましたわね。渋谷さん……ではなく犬はワインでどうにか出来ましたが猿はどうしたものでしょう」

凛「どうにもなってないから」

桃華「仕方ありませんわね。犬。この二千円でちょっと駄菓子を買って来てくださいまし」

凛「なんで私が」

桃華「犬だからですわ」

仁奈「犬だからでごぜーます」

凛「くっ……。ちょっと待ってなさい!!」

犬はダッシュでコンビニへ行ってお菓子を買ってきて、どうにか猿を仲間にしました。

またしばらく歩いていると今度はキジが現れました。

愛海「くけー!!」

凛「あれ、もっとふさわしい人がいそうなのに」

愛海「森久保さんの予定だったけど逃げたくけ」

仁奈「もったいないでごぜーます」

凛「まぁ確かにこのキジの格好はちょっと無理かな」

愛海「桃華さん桃華さん。お胸に出来た小さな山を一つ私に揉ませてください」

桃華「頭おかしいですわ」

凛「元からだよ」

仁奈「? 胸に山があるでごぜーますか?」

凛「仁奈ちゃんは気にしなくていいからね」

愛海「仁奈ちゃんはまた未知数だからね」

凛「愛海!」

愛海「はいはい。じゃあ約束どおり桃華さんの揉ませてもらいますよ」

桃華「そんな約束ありませんわ」

愛海「え、だって胸揉んでいいって言うから……。じゃあ渋谷さんの」

凛「……」ギュ

愛海「さすがのあたしも無言で瓶を握る相手には挑めないかな」

四人は仲良く鬼が島を目指しました。

桃華「そういえば鬼が島へはどうやって行きますの?」

凛「あれ、昔話だとどうなってたっけ」

仁奈「気付いたら船に乗ってたです」

愛海「じゃあどこかで船を貰うのかな」

???「そこのお方。船にお困りですか?」

桃華「ええ。鬼が島へ渡りたいのですけど」

肇「なら私の船に乗ってください。あの島へ近づく勇気のある人間は私ぐらいです」

凛「じゃあお金を。さっきのお釣りだけど」

肇「代金は鬼が持っている財宝の一部を頂きます」

仁奈「しっかり者でごぜーます」

愛海「おお、見えるぞ。質素な服の向こう側に広がる財宝の山が!」

肇「このヘンの海流は複雑なので落ちたら助からないでしょう。キジさん、どうですか」

愛海「いえ、折角ですが遠慮しておきます」

なんだかんだで海を渡り、ついに桃華たちは鬼が島に上陸しました。

凛「なんか威圧感みたいのを感じる」

愛海「その一方で魔法陣みたいなものがその辺中に」

桃華「西洋ファンタジーものみたいですわ」

仁奈「……霧が出てきたでごぜーます」

先の見えない霧。その奥から何かの笑い声が聞こえてきました。

「はっはっはっはー!!」

桃華「この声は……」

仁奈「鬼でごぜーます!!」

凛「く、霧でどこに居るかわからない」

愛海「……」

「迷える子羊よ。ここが何者の城塞と知っての狼藉か」

桃華「わかっておりますわ!」

凛「アンタを退治しに来たんだよ!」

仁奈「姿を表しやがれです」

愛海「……」

「いいだろう。我が姿に戦くがいい!!」

すぅーと霧が晴れるとなんとそこには鬼のs

愛海「先手必勝!!」

蘭子「え、わ、ちょっとやめてええええええええ」

愛海「ああ!! なんという!! これこそが鬼の財宝!!」モミモミ

肇「見ちゃダメ」

仁奈「一体何が起きていやがるですか!」

桃華「……」

凛「……」

……。

愛海「鬼なのに小悪魔っぽい衣装に包まれたはちきれんばかりの果実!!
   ああ、神よ!! 何ゆえに悪魔にこのような宝を授けたのでしょう!!」

蘭子「わ、服の中に手を入れないでんっ、ちょっとやめてよおおおおおお」

愛海「正義を執行するために!! あたしは全力で鬼を退治させていただきます!!」

蘭子「うわああああああああ……」

こうして鬼は退治された。やり過ぎた愛海はしっかりと叱り、傷ついた蘭子はしっかり慰めた。

約束通り財宝の一部を船渡しに渡すと桃華は残りの財宝を村へと寄贈した。

ちひろ「桃華様。ありがとうございます」ニヤリ

桃華「これでめでたしめでたしですわ」

桃太郎 完

桃華「桃太郎ってこんな話でしたっけ?」

凛「色々ひどい」

仁奈「最後一体何があったでごぜーますか? なんで蘭子お姉さんは泣いているでごぜーますか?」

肇「気にしちゃだめだよ」

愛海「ねー。もうやらないから縄ほどいてよー」

P「いいや、だめだ。全く油断も隙もありゃしない」

愛海「とか言いながら蘭子ちゃんを揉んでるときに止めなかったよね」

P「あ、あれは驚いていただけで……」

愛海「わかるよ。あんな大きいんだもんね。……柔らかかったよ?」

P「……」ゴクリ

凛「プロデューサー?」

P「あ、いや、違うんだ。愛海はしっかりと反省するんだぞ」

愛海「はーい」

P「さて蘭子だが……」

蘭子「ヒック……」

P「蘭子。もう大丈夫だよ。悪は滅びた」

蘭子「うぅ……我が真なる姿を見られては生きていけぬ……」

P「えーっと、ほら、衣装似合ってたよ!」

蘭子「……真か?」

P「もちろんだ。蘭子はやっぱりああいう衣装が似合ってるな」

志乃「露出度が高いの?」

P「ちょっと黙っててくれませんかね」

蘭子「しかし我が望みは未だ果てぬ。更なる進化を望んでいる」

P「ああ、任せろ。次は魔王みたいな衣装を用意してやる」

蘭子「……約束ですよ。プロデューサー」

P「指きりするか?」

蘭子「うん……。我が契約を背きし時、千の槍を持ってその身を刻まん!」

P「よし、約束だ」

礼子「Pくん。早く飲みましょう」

P「事務所で酒盛りしないでください。
  ……しかしあの台本は一体誰が置いたものなのだろう」



風香(……忘れ物を回収しにきたらとんでもないことになってる)

以上。
ああ、雪美ちゃんとありすと一緒にどんぶらこしたい……

おつおつ

前に昔話やってた人とは別かな?

>>13
別人ですね。よくあるネタなので被りはするでしょう

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