P「休日の過ごし方」 (105)


2作品目です。

前作である、

 小鳥「『自分の特徴を上げちゃいましょうゲーム』」
 小鳥「『自分の特徴を上げちゃいましょうゲーム』」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1406984776/)

もよろしくお願いします。

※ 前作は読まなくても話は分かりますが、一部の登場人物の説明等があります。
※ あと一応ですけど、続きです。

それでは、始まり始まり。。。




――事務室 昼過ぎ――

律子「‥‥‥‥またなの?」

音子「うん! おじちゃんがね、皆をここに集めてって言ってたの!」

千早「‥‥‥まさか、また変な事をさせようとしているのかしら」

春香「それはないんじゃないかな?」

雪歩「お仕置き、一杯しましたからねぇ」

真「雪歩のあれはお仕置きレベルじゃないと思うよ」

亜美「まこちん、人のこと言えないよ?」

真美「うんうん。社長、ホントに泣いて止めてくれって言ってたもんNE→」

あずさ「それじゃあ、どうして私達を呼んだのかしら~」

響「そういえば、何でプロデューサーはいないんさー?」

やよい「プロデューサーは今日と明日、お休みですよ、響さん」

小鳥「ほぼ無理矢理、社長に休みを取らされたって言ってたわ」

貴音「それでは、高木殿が私達をここに呼び出した理由を知る者はいないと」

美希「zzz‥‥‥」

伊織「重いって言ってんでしょうが‥‥‥‥!!!」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1408256093


社長「おお、みんな、待たせて悪かったね」ガチャ

音子「あ、おじちゃーん!」ダキッ

社長「おお、よしよし。みんなを集めてくれてありがとう、音子」ナデナデ

音子「えへへ~」

社長「はは、音子は可愛いな」ナデナデ

律子「社長、音子ちゃんを可愛がるのもいいですが、用件を手短にお願いします」

伊織「そうよ。私達は来月のライブの準備で忙し‥‥‥って、もう! よだれ垂れてるから!! 汚い!!!」

美希「zzz‥‥‥」

音無「私も、なぜかライブで出る事になっているので、結構時間がないんです」

真美「あり? ピヨちゃんも出るの?」

亜美「司会?」

小鳥「そうだったら、どれだけ楽だった事か‥‥‥」

春香「小鳥さん、プロデューサーさんが選んだ2曲を歌うんだって」

真「歌うだけでダンスはないみたいだけどね」

千早「あ、音無さん、今日の夜、一緒にボイストレーニング行きましょう」

小鳥「え、また!?」


千早「当たり前です。まだやるべきことはたくさんあるんですよ。それに、私も音無さんから学びたいことが色々あるんです」

貴音「はて、千早が学びたいことですか?」

千早「はい。音無さんの歌声には私にはないものがあるんです」

雪歩「音無さんの歌声、千早ちゃんとはまた違った綺麗さがあるんですぅ」

亜美「ピヨちゃんにそんな歌声が‥‥‥!?」

真美「んっふっふー。これは調査の必要がありますな~」

やよい「私も気になりますー!」

社長「‥‥‥‥えっと、話を進めてもいいかね?」

律子「あ、どうぞ」

社長「うむ。それでは本題に入ろう」

社長「もうみんな知っていると思うが、彼には今日と明日の二日間休んでもらっている」

社長「休ませた理由として、1つは、彼は最近働き過ぎているからだ」

春香「あー、確かに。プロデューサーさんが休んでいるの、見たことも聞いたこともないです」

律子「あの人、ここ半年で休みの日は1日だけよ。しかも、4か月前」

真「ええ!?」

社長「え、その情報は私も初めて聞くよ。先月、彼に聞いたら数週間に1度は休ませてもらっていると言っていたのだが‥‥‥」

社長「ま、まあ取りあえずこの話はあとでじっくりするとして、彼を休ませた2つ目の理由なのだが」

社長「彼の休日の過ごし方を隠し撮りするためなのだよ」


春香「ただでさえ少ないプロデューサーの休みを盗撮なんて、プロデューサーさんをゆっくり休ませたいとは、少しも思わないんですか?」ハルカッカ

千早「またお仕置きされたいだなんて、まったく、社長は物好きですね」ニコリ

雪歩「今度は2度と日の光が浴びられないようになってみます?」シャベル

美希「そんなの、美希が許さないの」オキタ

貴音「高木殿、今度という今度は、容赦しませんよ‥‥‥?」ゴゴゴゴ

亜美「真美、右脇ね」ワキワキ

真美「亜美、左脇ね」ワサワサ

律子「あ、もしもし、警察ですか? 実は不審者がいて‥‥‥」

伊織「新堂? 今から盗撮の最高刑罰を死刑に変更できる?」

小鳥「そ、それはまさかのホ○展開ですか!? ○モ展開なんですね!? ピヨー!」

真「響、教えてあげようか? DDT。社長が実験体になってくれるって」

響「お、自分やりたいぞー!」

あずさ「‥‥‥ふふっ」ゴゴゴゴゴ

やよい「隠し撮りはよくないかなーって」


社長「ちょ、ちょっと待ってくれ! みんな落ち着いてくれ!!」サッ

音子「わっ。おじちゃん、私の後ろに隠れてどうしたの?」

社長「ね、音子、たすけてくれぇ‥‥‥」ガクガク

音子「私が説明したほうがいい?」

社長「あ、ああ、頼む‥‥‥」ガクガクガクガク

音子「えっと、みんな、おちついてー!」

音子「実はね、これはテレビの‥‥‥きかく? なの」

アイドル+小鳥「「「‥‥‥え? テレビ?」」」

社長「そ、そうなんだよ‥‥‥」

社長「実はだね、彼の人気がネットで上昇しているのだよ」

社長「1人で大人数のアイドルをプロデュースする敏腕プロデューサーは一体どんな一なんだろう、そういう感じでね」

社長「それで、知人のディレクターから、彼の休日の過ごし方を『生っすか!?サンデー』で流すという企画を持ち込まれてね」

春香「それで、プロデューサーさんに強制的に休ませて、盗撮ですか?」

社長「あ、ああ」

社長「もちろん、隠し撮りするのは明日からだから、今日は普通の休日だ。だから、みんな、その牙を鎮めてくれ‥‥‥」ガクガク

春香「‥‥‥まあ、2日間休ませてあげようとしない事については追及しないとして」

伊織「それをわざわざ伝えるために私達全員をここに集めたの?」

社長「伝えたいのはそれだけではないのだがね。あと、律子君に重要な任務をこなしてもらうためだ」

律子「重要な任務?」

社長「ああ。しかし、まずはみんなに伝える事から話させてもらう」


社長「皆に伝える事だが、明日はみんな早朝にここへ集合してほしいんだ」

響「早朝? 何でだー?」

社長「彼の休日の過ごし方を君たちにも見てほしいんだ。正確に言うなら、君たちのリアクションが見たいんだ」

亜美「それも『生っすか!?サンデー』で流すの?」

社長「うむ」

社長「さて、次に律子君だが、これを」スッ

律子「? 何ですか、この2つの小さいのは」サワサワ

社長「右の機械がマイクで左の機械がカメラだ。2つとも小さいがかなり高性能らしい」

律子「で、これを私はどうすればいいんですか?」

社長「今から彼の部屋に行って取り付けてきてくれ」


美希「律子‥‥‥さん! ハニーの部屋に入れるなんてずるいの! 美希が行く!」

千早「駄目よ。美希が行ったらマイクとカメラを取り付けるのを忘れてプロデューサーと遊んでばっかりになりそうだから。というわけでわた‥‥‥」

春香「言わせねーよ!」

貴音「それでは私が」スッ

亜美「あ、お姫ちんズル→い!」

真美「真美がいく!!」

あずさ「あらあら~」

真「あずささんはプロデューサーの家に付けないので論外ですよ」

あずさ「あらあら~」


社長「律子君を選んだ理由は一応あるんだがね」

やよい「律子さんを選んだ理由ですかー?」

社長「うむ」

社長「今から、律子君以外全員仕事やレッスンがあるだろう?」

アイドル+小鳥「「「あ」」」

春香「ち、千早ちゃん! 雪歩! 早くしないとレッスン遅れちゃあああ!!」ドンガラガッシャーン

千早「雪歩、早くいきましょう」

雪歩「え、え!? 千早ちゃん、春香ちゃんはいいの!?」オロオロ

美希「あふぅ‥‥。やよいー、今からなんだったけ?」ウトウト

やよい「うっうー! インタビューですよー! はやく行きましょう!!」グイグイ

貴音「亜美、真美、左右からあずさの手を握るのです。現場に着くまで、決して離してはいけませんよ」

亜美「了→解!」

真美「完了→!」

あずさ「あらあら~」

小鳥「ピヨォ! 今日中までに作らなきゃいけない資料が!! あ、夜にレッスンだから時間が!!!」

真「響、伊織、どっちがスタジオに早くつけるか競争だ!」ダッ

響「負けないさー!!」ダッ

伊織「ちょ、あんたら走っていくわけ!? ここから何キロあると思ってるの!?」

<ギャーギャーワーワー!!!


音子「一気に人が減ったね」

社長「というわけで、頼んだよ」

律子「はい」

律子「あ、社長、これ1個ずつしかないんですけど、大丈夫なんですか?」

社長「大丈夫らしい。カメラは天井に付ければこの事務所を半分近く撮影できるし、マイクも同じくらい音を拾うらしい」

律子「すごい高性能ですね‥‥‥」

社長「それ2つで500万円は軽く超えるらしいから扱いには気を付けてくれたまえ」

律子「分かりました。500まんえ‥‥‥‥」

律子「はい?」

社長「500万円だよ」

律子「500円じゃなくて?」

社長「500万円だよ」

律子「ミリオンが5つですか?」

社長「ミリオンが5つだね」

律子「‥‥‥‥‥‥」

律子「‥‥‥‥‥‥」

律子「‥‥‥‥‥うぇ!?!?」

律子「ご、ごごご、ごごごご500万、円‥‥‥‥‥!?」ヘナヘナ

音子「あー、律子お姉ちゃんの身長が同じくらいになった」

律子「しゃ、社長! それは早く言ってくださいよ!! 手癖が悪いから掌で転がしたり指で挟んだり色々やっちゃったじゃないですか!!!」ワナワナ

社長「あ、ああ。悪かったね」

律子「こ、これを入れる専用の容器とかないんですか!?」

社長「あるのかもしれないが、私もその状態で渡されたからね。持っていないんだよ」

律子「な、なんでこんな高価な物を素で‥‥‥」

社長「まあ、取りあえず行ってきてくれ。まあそんな割れ物みたいに使わなくても、強度はそれなりの物らしいから安心したまえ」

律子「安心できるか!!!」

今回はこれで終わりです。。。

今夜にもう一度投稿するかもです。

――P宅――

ピピピピ...ピピピピ...ピピピピ...

P「‥‥‥‥‥」ムクリ

ピピピピ...ピピピピ...ピピピピ...

P「‥‥‥‥‥」カチ

P「‥‥‥‥‥あー」ボー

P「久しぶりだな‥‥‥‥昼まで寝たのは‥‥‥‥」

P「んんー」ノビ

P(取りあえず、着替えてから昼めし食うか‥‥‥)

P「‥‥‥‥んー」ボスン

P(やばい、こんな時間まで寝たせいで布団から簡単に出られない‥‥‥)

P「あー、駄目だ。起きるぞー、起きるぞー」モゾモゾ

P「あー、駄目だ。起きれない、起きれない」モゾモゾ


P「まあいいや、明日は用事あるし、今日くらいは一日中だらけ‥‥‥」

<ピンポーン ピンポーン

P「‥‥‥‥うん? 誰だ?」

P(新聞とかかな?)

<ピンポーン ピンポーン

P「ああ、はいはい‥‥‥。いま行きますよっと」ムクリ

P(眼鏡‥‥‥は、もういいか。寝ぐせ酷いし、パジャマだけど、それもいいか)

P「はい。どちらさまでしょうかー」ガチャ

律子「あ、プロデューサー殿、遅いで、す‥‥‥‥よ」

P「‥‥‥‥‥あ」メガネナシ ネグセ パジャマ

律子「‥‥‥‥‥」

P「‥‥‥‥‥‥」

律子「‥‥‥‥‥」パシャ

P「おい! 写真撮るなよ!」サッ

律子「あ、す、すいません。プロデューサー殿のこんなにだらしない格好見たの、初めてで、つい。っていうか、今頃顔隠しても遅いですよ」カチカチ

P「律子、ケータイ弄って一体おまえは何をしている?」

律子「アイドルの子たち+小鳥さんにさっきの写真を送りました」

P「おい! 勝手に送るな! しかも過去形かよ!!」


P「‥‥‥‥それより、一体なにしにきたんだ?」

律子「あ、えっとですね、社長にこの資料を渡してほしいと言われたので持ってきました」

P「ああ、ありがとう」ガサガサ

P(これ、今度のライブの資料か‥‥‥。なるほど、じゃあこれを踏まえていろいろ考えていかなきゃならないな‥‥‥)ジー

律子「‥‥‥‥」ポー

律子(プロデューサー殿、急にあんなに真剣な表情して‥‥‥)

律子「‥‥‥‥‥かっこいいな」ボソリ

P「‥‥‥‥‥」

律子「!?」

P「‥‥‥‥‥」

律子(!? き、気が付いてない!? 大丈夫!? さっき呟いたことばれてない!?!?)

P「‥‥‥‥」

律子(だ、大丈夫、だよね‥‥‥‥?)


P「よし、大体の構成はできた」

P「ありがとう、律子。持ってきてくれて。これで皆がライブで歌う曲を決められそうだ」

律子「そ、そうですか‥‥‥///」

P「ん? 顔赤いぞ? 大丈夫か?」

律子「はえ!? だ、大丈夫ですよ!!」

P「そっか、それじゃあ気を付けて帰れよ」バタン

律子「ちょ、ちょちょちょ!! 待ってくださいプロデュー‥‥‥‥!!」ガシ

律子「ッッッ!?!?」

律子「~~~!!!」

P「うお!! すまん律子大丈夫か!? おい!」

律子「い、いえ‥‥‥‥。扉が閉まってる最中に指を入れた私が悪いので‥‥‥‥!」ウズクマル

P「いや、それでも俺が急に扉を閉めなきゃこんなことにならなかったわけだし‥‥‥っていうか、指冷やさないと!!!」

P(で、でも今律子は歩けそうにないし‥‥‥‥!! しょうがない!!!)

P「すまん、律子!」ダキッ

律子「うぇ!?」

P「ちょっと家の中に移動させるぞ!」

律子(はわわわわわ! こ、これは俗に言うお姫様だっこ‥‥‥!?!?)

P(リビングの座布団に座らせておこう!)スッ

律子「す、すみません、プロデューサー殿‥‥‥。重くなかったですか?」

P「大丈夫。それよりも氷を持ってくる! ちょっと待っててくれ!」

律子「あ、そこまでしなくても、だ、大丈夫ですよ」

P「痛いんだったら大丈夫じゃないだろ!?」

律子「い、痛いですけど、別に冷やさなくてもいいですよ」

P「なんで!?」

律子「っていうか、プロデューサー殿、少し大袈裟ですよ」

律子「アイドル達の指だったらともかく、私なんかの指で‥‥‥」

P「私なんかの指じゃないだろ!!」

律子「‥‥‥っ!」ビク

P「それにアイドルだからとかアイドルじゃないだからとか、そんなのもどうでもいいんだよ! 大事な律子が怪我したから心配するのは普通だろ!!」

律子「んなっ!?」

律子(だ、だだだ、だ、大事な律子!?!? そ、そそそそそれって‥‥‥‥!!!)

P「他のみんなが怪我をしても同じように心配する!! だってみんな大事な仲間なんだから!!」

律子(デスヨネー)

以上です。

おそらく2日後に投稿します。

――10分後――

律子「ありがとうございます、プロデューサー殿。あの、この氷どうすればいいですか?」

P「台所に捨ててくるよ。かしてくれ」

律子「いいですよ、捨てるくらいなら私がやります」

P「怪我人にそんなことさせれるわけないだろ」

律子「怪我人って、だから大袈裟です」

P「大袈裟じゃない。痛がってた指の部分、皮膚が少し破れてただろ」ヒョイ

律子「あ、すみません‥‥‥」

P「いいよ。それにしても、どうしていきなり扉の間に手なんか入れてきたんだ?」

律子「え?」

P「慌ててたようだったし、他に用事でもあったのか?」

律子「い、いえ、ただ、その‥‥‥」

律子(えっと、どうしよう。どう言って誤魔化そう‥‥‥)

律子「‥‥‥‥ほ、他に用事がなきゃ、プロデューサー殿の家に入っちゃいけないんですか?」

P「いや、そういう訳じゃないけど」

律子「それに、社長から言われてるんです」

律子「彼は休日でも仕事をしそうだから、もし暇だったら少しの間だけでも監視してくれないかって」ウソ

P「ぬっ」

律子「あ、図星ですね」

律子「数少ない休日なんですから、しっかり休んで下さいよ」

律子(その数少ない休日を覗こうとしている私達もたいがいだけどね)


P「いや、でも、あれだよ。ライブの曲考えて選ぶだけだから、そんなにえらくないし‥‥‥‥」

律子「それ、1人でやろうとしてたんですか!?」

P「‥‥‥‥は、ははっ」

律子「笑い事じゃありません!」

P「でもあんまり時間ないし、そろそろ決めないと‥‥‥」

律子「はぁ‥‥‥」

律子「確かに時間はそんなにありません。しかも早めに決めないとアイドル達がどの曲のレッスンをすればいいのか分からず困惑します」

P「だ、だろ?」

律子「でも、休日を潰してまでプロデューサー殿に決めてほしいとは、アイドル達はきっと思っていないですよ」

律子「休みの日くらい、プロデューサー殿としてじゃなく、Pさんとして過ごしてください」

P「面目ない‥‥‥」

律子「じゃあ、今日と明日は仕事せずにしっかりと休んでくださいよ」

P「そうさせてもらうよ」

律子「約束ですよ」

P「ああ。それに、今思えば疲れている頭で考えてもいい案が思い付くはずないからな」

P「さてと、それじゃあ俺、今から顔洗ったり色々してくるけど、律子は帰るか?」

律子「え?」

P「いや、だって俺が仕事をしそうだから監視しようとしてるんだろ? でも俺、仕事はしないって約束しちゃったし、それにまだ仕事あるだろ?」

律子「‥‥‥‥‥あ」


P「まあ、もしまだ時間があるんだったら一緒に昼ご飯どうかなって思って」

律子「ご一緒します!」ズイッ

P「え、い、いいのか?」

律子「ええ、大丈夫です!」

P「じゃあ昼ご飯一緒に食べに行くか。貴音が、最近雑誌に載ってた素敵な店を近辺で見つけたって言ってたから、そこでいいか?」

律子「はい!」

P「それじゃあ十分くらい待っててくれ。今から身だしなみ整えてくる」

律子「はい!」


律子「‥‥‥‥‥さて、と」

律子(プロデューサー殿は洗面台の方に行ったし、十分くらいは戻って来ないって言ってたし、カメラとマイクを取り付けるなら今よね)

律子「でも、どこに取り付けたらいいのかしら」

律子(リビングっていうことは決めてたけど、どこに取り付ければいいのかしら‥‥‥)

律子(本棚の隙間? いえ、もしかしたらカメラを取り付けた場所に近い本を取り出した時、カメラがずれる可能性があるわ。それに、本の重圧でカメラとマイクが壊れかねない)

律子(天井、とかはどうかしら)チラッ

律子(まず身長が届きそうにない。椅子を使ったら届きそうだけど、取り付けている最中にプロデューサー殿がこの部屋に入ってくれば言い訳のしようがないわ)

律子(それじゃあ、あとは)キョロキョロ

律子(小さなフィギュアが乱列されているテレビ台の上なら、この2つがあってもあまり気が付かれないかしら)

律子(他にいい場所なんてありそうにないし、しょうがないわ)

律子「フィギュアの間に置いて、ばれないように周りにたくさん置いて、と」ガサゴソ

律子「よし、これでいいわね」

P「ん? 何がいいんだ?」

律子「うひゃあ!」

P「うお! び、びっくりした‥‥‥」

律子「それはこっちの台詞ですよ! なんで急に後ろから話し掛けるんですか!? それにまだ十分経ってないですよ!? っていうか五分も経ってない!!」

P「なんでって聞かれても‥‥‥。あと、人を待ってもらう時、つい反射的に十分くらい待ってくれって人に言う癖があるんだよ。っていうか、律子は何やってるんだ?」

律子「へ? あ、えっとですね‥‥‥」

律子「‥‥‥‥あれですよ、あれ! このフィギュアがなんなのかなーって気になったので見てただけです!」

P「ああ、それか? そのフィギュアはこの前、真美とゲームセンター行った時にガチャガチャで当てた数々だよ。何のキャラクターなのかは知らないけど、真美がくれたから物だから飾ってあるんだよ」

律子「へ、へえ、真美から貰った‥‥‥‥」

P「他にも皆から貰ったものもあるぞ。見るか?」

律子「い、いえ‥‥‥。大丈夫です」

P「あ、律子律子」

律子「な、何ですか?」クルッ

P「律子からもらった手作りマフラー」ファサァ

律子「ぎゃ、ぎゃああああああああああ!!」

P「いやー、誕生日プレゼントで女の子から手作りマフラー貰うのは初めてだったから嬉しかったなー」

律子「な、なんでまだ持ってるんですか!? そんな不恰好なものよりもちゃんとした市販のやつ買えばいいじゃないですか!!」

P「俺はこれがいいんだよ」

P「それに俺は忘れもしないぞ。俺の誕生日パーティーが終わってみんなが帰った後、律子が顔を真っ赤にし‥‥‥」

律子「ぎゃあああああああ!! 止めて下さい!!! 忘れて下さい!! はい終わりです!! プロデューサー殿の記憶からそれは消え去りました!!!」

P「ははは」

律子「ほ、ほら! そんなこと言ってないではやくお昼ご飯を食べに行きますよ! さあ行きましょう!」

P「はいはい」

律子「‥‥‥‥」

P「‥‥‥‥」

律子「‥‥‥‥」

P「‥‥‥‥」

P「あの、プロデューサー殿。プロデューサー殿は、編み物できない女の子ってどう思い‥‥‥」

律子「!!! プロデューサー殿!!!」ポカポカ

P「はは、ごめんごめんって。だから叩くなって」

律子「も、もう知りません! 昼ご飯はプロデューサー殿の奢りですからね!!」

P「はいはい」

律子「はいは一回!」

P「はーい」

律子「伸ばさない!」

P「イエッサー」

律子「サーじゃない!」

今回はこれで終わりです。

今日から投稿がかなり不定期になります。申し訳ありません。

不定期になる理由→夏休みの終わり間際
         溜まっていて終わらない試練
         夏休み明けになぜかあるテスト

必ず生きて戻ってきます‥‥‥!!

それでは。





リッチャンカワイイデスヨ。

響もカワイイデスヨ。


―――翌日6時30分 事務所――

春香「皆さんおはようございます! 天海~‥‥‥春香でっす!!」カメラメセン

千早「春香、声が大きいわよ」

貴音「流石は、春香。早朝から、はいてんしょんで、いるなど、私には到底、できません‥‥‥」ウトウト

あずさ「あらあら~、貴音ちゃん、眠たそうだけど大丈夫~?」

小鳥「貴音ちゃんって朝弱かったのね」

律子「眠たかったら寝てもいいのよ、貴音。みんな昨日の遅くまで仕事やってたんだし」

貴音「いえ、しかし‥‥‥」

真「ねえ貴音、あれ見て」

美希「zzz‥‥‥」

亜美「zzz‥‥‥」

真美「zzz‥‥‥」

伊織「zzz‥‥‥」

やよい「う、うっうー。どうしましょう‥‥‥」

雪歩「やよいちゃんに美希ちゃん達がもたれかかって、ソファーで寝てる‥‥‥‥」

千早「あ、急に眠気が‥‥‥。このままじゃ高槻さんの元へ‥‥‥」フラフラ

春香「千早ちゃん、私が隣にいるのになんで反対側のソファにいるやよいの元へ行くの?」ガシッ

響「貴音ー、自分、膝枕しようか?」

貴音「むむむ‥‥‥‥」

響「遠慮はいらないさー!」ポンポン

貴音「そ、それでは、失礼して」ポスン

貴音「zzz‥‥‥」

響「貴音、直ぐに寝ちゃったぞ」

律子「それだけ疲れていたんでしょ」

律子「それよりも春香、はやく進めてちょうだい」

春香「あ、はい。分かりました」

春香「えっとですね、まず説明から行いたいと思います」

春香「今私達は765プロの事務所にいます。事務所にはアイドルの皆、そして事務員の音無小鳥さんに社長です」

小鳥「は、初めまして、お、お、音無小鳥です!」ペコリ

社長「音無君、緊張しすぎだよ。リラックスリラックス」

春香「で、今の事務所の中をちょっとだけ説明するとですね、事務所にあるテレビの周りにはいつも通りソファが向かい合うように2つあって、その間には机があります」

春香「そしてその周りにはカメラが3台設置されています」

春香「あ、カメラマンさん、机の上のお菓子映してください!」

春香「ジャーン! クッキーです!! 今日のために私が焼いてきましたー!」

春香「はい、まあお菓子の事は置いておいて、皆で自己紹介をしましょう!」

春香「まあ、そう言っても私はさっきしましたし、寝てる人がいるので、1人ずつ私から簡単に説明していきたいと思います!」

春香「まず、私と同じソファに座っている人達から!!」

春香「私の隣にいるのは如月千早ちゃんです! 歌姫と呼ばれるに相応しい歌唱力を持っています! あとたまにデレる表情がかわいい!」

千早「ちょ、春香、何言ってるのよ」

春香「それじゃあ次、萩原雪歩ちゃんです! 人見知りで男の人が少しだけ苦手だけど、しっかりとした芯を持っている強い女の子! 雪歩の淹れるお茶はいつもおいしいよ、ありがとう!!」

雪歩「わ、私なんて、ぜ、全然強くないよぅ‥‥‥」

春香「そして次は秋月律子さんです! 竜宮小町のプロデューサーで元アイドルという経歴をもつ凄い人です! 怒ると凄く怖いですよ!」

律子「春香、最後のは余計」

春香「次の人は一緒に紹介しちゃいましょう! まずは我那覇響ちゃん! 沖縄育ちの元気いっぱいの女の子!! 動物の世話とか大変そう!! 頑張って!!」

春香「そしてその響ちゃんの膝で寝ているのは四条貴音さんです!! 神秘のベールに身を包む高貴なお姫様!! その白い髪は地毛ですか!?」

響「はいさーい! よろしくだぞー!」ヒソヒソ

貴音「zzz‥‥‥」

千早「響、ひそひそ話しても春香が大きな声で話すからあまり意味はないわよ」

春香「そしてこのソファ最後の人、音無小鳥さんです! 顔と性格はいいのに趣味がアレなちょっと残念な美人事務員!! 夜遅くまでの事務仕事、毎日お疲れ様です!!」

小鳥「は、春香ちゃん、ちょっと残念ってどういう意味‥‥?」

春香「それでは反対側のソファにいる人の紹介です!!」

春香「私の正面にいるのは菊池真!! 女の子らしいのに未だに女の子らしさを追求する真の乙女!! 皆よりも倍以上女の子のファンが多いのは気にしちゃダメだよ!!」

真「褒めてるのかそうじゃないのかどっち!?」

春香「続いていきましょう、三浦あずささんです!! 普段はおっとり、いつもおっとり、そんな包容力溢れる頼れるお姉さん!! その大きな胸は全女子の憧れです!!」

あずさ「あらあら~、素敵な紹介ありがとう~」

春香「そしてまたもや連続で自己紹介!!」

春香「まずは星井美希!! ダンスも歌も元から一級品、でもレッスンは毎日欠かさず行っている努力する天才!! 1日何時間寝れば気が済むの!?」

春香「双海姉妹の妹担当、双海亜美!! 遊びもイタズラも仕事も何に対しても楽しく全力投球な破天荒娘!! この前のカエルのおもちゃのイタズラはホントに勘弁してね!!」

春香「双海姉妹の姉担当、双海真美!! 最近、姉らしさが滲み出てくるようになったけどまだ不安定なお姉ちゃん!! 大丈夫だよ、真美はしっかりお姉ちゃんしているから!!」

春香「最後に水瀬伊織!! 皆の事をしっかりと観察している頼れるご令嬢、そして人類最強のツンデレ娘!! 髪下ろした伊織の可愛さは反則級だよ、ホント!!」

美希「zzz‥‥‥」

亜美「zzz‥‥‥」

真美「zzz‥‥‥」

伊織「zzz‥‥‥」

春香「反対側のソファ最後の紹介です!! 高槻やよい!! 可愛い声と大きなポニーテールを揺らす、今日も元気な高槻家の頼れる長女!! やよいはいいお嫁さんに絶対になれるよ!!」

やよい「うっうー! ありがとうございまーす!!」ヒソヒソ

千早「ひそひそ話す高槻さん可愛い」

春香「そして本当に最後の紹介、定員オーバなため立ってもらっている高木順二郎社長です!! ティンときたものは絶対にモノにするカリスマ社長!! 765プロに入れてくれて本当にありがとうございます!!」

高木「うむ。私からもお礼を言うよ。765プロに入ってくれてありがとう、とね」

春香「さて、紹介も終わったところで、今日は何をするのかを説明します」

春香「まずはカメラマンさん、テレビを映してください。このテレビにはある場所に隠された小型カメラからの映像が映っています」

春香「そして私はまだもう1人、紹介していない人がいます」

春香「その人は私達をここまで連れて来てくれた人です。辛い時も、嬉しい時も、くじけそうな時も、ずっとそばにいて、私達以上に私達の事を想ってくれた人です」

春香「はい、もう分かりましたね!」

春香「ますはプロデューサーの紹介をさせてもらいます! 私達を始め、竜宮小町のメンバー、更に事務員の音無小鳥さんと社長の高木順二郎さん、765プロ全員の事を常に考え、そのために身を粉にしてプロデュース活動を行う敏腕プロデューサー!!」

春香「そしてこの小型カメラを隠してある場所は私達のプロデューサーの家です! 今日することは、今ネット上で人気が上がっているプロデューサーが休日をどのように過ごすのかを覗いてみよう、ということです!!」



すみません、大変お待たせしました(待っている人がいれば)。

かなり時間が空いているので口調とか合わせたりテンションを考えたりするのが難しいです‥‥‥。

そして、拙い文章が更に拙くなっています。本当にすみません。

投稿の方、頑張っていきます!!

それでは!!

春香「ちなみに、今映っているのはリビングの映像だそうです」

千早「それにしても、映像に端に映っている小さなものは何かしら?」

律子「ああ、それは真美がガチャガチャで取ったフィギュアよ」

律子「何だかよく分からないけど、真美が取ってくれたものだからって飾ってあるそうよ」

雪歩「ま、真美ちゃんが、取ってくれた‥‥‥」

真「だから、飾ってある‥‥‥‥」

律子「心配しなくても、皆がくれた物もちゃんと残してあるそうよ」

律子「それにしても、他のみんなも眠たかったら寝ていいのよ? プロデューサー、まだ起きてこないと思うから」

響「ん、どういうことさー?」

律子「ほら、昨日みんなに写真送ったでしょ」

やよい「うっうー! プロデューサー可愛かったですー!!」ヒソヒソ

小鳥「あ、そういえば、プロデューサーさんは休みの日は遅くまで寝てるんですね」

あずさ「だから、まだ起きて来ないっていうわけなのね~」

律子「ええ。だから寝ていいのよ。特に千早」

千早「わ、私ですか?」

律子「知ってるわよ。昨日、遅くまで小鳥さんとボイストレーニングをしてたこと」

千早「う‥‥‥」

律子「あんまり根詰めすぎないこと。トレーニングの替えはいくらでもあるけど、千早の替えは何1つとしてないんだから」

小鳥「あ、あの、私の心配は‥‥‥」

――3分前 P宅 寝室――

P(―――)

P(――――――)

P(いかん、やはり起きてしまう)ムクリ

P(あー、どうしてもみんなのライブの事を考えてしまって寝れない‥‥‥)

P(おかしいな。休日を貰った時は少なからず嬉しかったのに、今になってその休日が煩わしく感じてしまっている)

P(本格的な仕事中毒になってしまっている‥‥‥)

P(で、でも! 昨日は律子と約束したし、今日は何も仕事をしない!! プロデューサーじゃなくてPとして休日を過ごすんだ!!)

P(と、取りあえず布団にもぐろう。そうすれば寝れるはず!!)バサッ

P(―――)

P(――――――)

P(‥‥‥‥‥駄目だった)

P(みんなのことが頭から離れなくなっている)

P(くそー。どうしても寝られない‥‥‥‥)

P(‥‥‥‥‥‥‥)

P(‥‥‥‥‥‥‥約束、したけど)

P(どうせ見られてないし‥‥‥‥)

P(‥‥‥‥うん!)

P(そ、そうだ! 誰にも見られてないんだし、大丈夫だ!! それにライブの曲を決めるだけだから、うん、大変だけどきっと大丈夫だ!!)

P(よし、そうと決まれば‥‥‥‥!!)

――事務所――

春香「あ、プロデューサーさんが起きてきましたよ」

律子「え?」

千早「ほんとだわ。しかも、ノートパソコンを抱えて」

雪歩「パソコン、机の上に置いて、どこかに消えてしまいました」

数分後。

小鳥「眼鏡を掛けて、私服に着替えて戻ってきましたね。‥‥‥あ、また消えた」

<カチャカチャ チーン

真「今度はパンを咥えて、右手に飲み物持って戻ってきましたね」

響「パソコンを起動させて、真剣な目でパソコンを見始めたぞ」

あずさ「しかもあの目って‥‥‥‥。‥‥‥確か昨日、律子さんと約束を‥‥‥」

やよい「うっうー! プロデューサー、仕事しちゃってますー!!」ヒソヒソ


律子「あ、の、ひ、と、は~~~!!!」ゴゴゴゴゴ

春香「り、律子さん落ち着いてー!!」

律子「落ち着ける訳ないでしょ!? 仕事はしないって約束したのに、それを破って、しかも遅くまで寝るはずの休日の日に早起きまでして‥‥‥‥!!! 自分の身をもうすこし大事にしてください!!!!」

真「あ、え、あ、えっと‥‥‥! あ、そうだ! ほ、ほらみんな起きて! プロデューサーが起きたんだからさ!!」ユサユサ

美希「うーん‥‥‥。真くん、うるさいのー」

真「プロデューサーが映ってるから、早く起きて!!」

美希「え!? ハ‥‥‥」

真「それは流石に駄目だって!!!!」ガバッ

美希「ムー、ムー!!」ジタバタ

亜美「も→、ミキミキとまこちんうるさいYO→‥‥‥」ムクリ

真美「ん‥‥‥‥。ふぁぁ‥‥‥‥」ウトウト

伊織「‥‥‥‥‥」ボー

響「うーんと‥‥‥。たかねー、たーかーねー」ユサユサ

貴音「んっ」ムクリ

響「起こしちゃってごめんだぞ。でも、みんなが起きたら起こした方がいいのかなって‥‥‥」

貴音「そんな顔をする必要はありませんよ、響。響のおかげで、疲れもだいぶなくなりました」

貴音「響、ありがとうございます」

響「え、えへへ」テレテレ

律子「あの人は本当に‥‥‥、って、亜美、真美、伊織!! あんた達、寝ぐせ寝ぐせ! 早く向こうで直して来なさい!!!」

亜美「‥‥‥‥」ウトウト

真美「‥‥‥‥」ウトウト

伊織「‥‥‥‥」ボー

律子「あー、もう! いいからこっちに来なさい!!」グイグイ

亜美•真美•伊織「「「‥‥‥うー」」」ズルズル

今回はここでおしまいです。。。

投稿を頑張ると言ったのに、いきなり四日も開けてすみません‥‥‥。本当に。

言い訳をするつもりはありませんが、普通に小説も書いているのでSSを書くスピードが単に遅いんです‥‥‥、はい。

自分なりに努力するので、これからもよろしくお願いします。

――数分後――

春香「伊織、おはよう」

伊織「ええ、おはよう。まだ少し頭が働いていないけれどね」

美希「美希はまだ寝たりないの‥‥‥。あふぅ」

亜美「ミキミキはいつも寝たりない感じだけどNE→」

真美「だねだNE→」

美希「でも今日の美希は一味違うの。だって、今日はハニ」

律子「みーきー、ちょっとこっちに来なさい!」

美希「あーもう、なんなの! 律子‥‥‥さん!」

<アノネ、イマハカメラマワッテルノヨ デモハニーハハニーナノ‥‥‥ ギャーギャーワーワー

雪歩「春香ちゃん、何かプロデューサーさんが言ってるよ?」

春香「え? ほんと?」

P『‥‥‥‥』ブツブツ

あずさ「あらあら、ホントだわ~」

貴音「もう少し、耳を澄ましてみましょう」

P『‥‥‥‥った。あー‥‥‥度だ』

真美「ん?」

亜美「何て言ったの?」

響「『また被った。あー、もう一度だ』って言ってたぞ」

やよい「被ったって、何が被ったんでしょうか?」

真「あ、またプロデューサーが何か言ってるよ」

P『伊織、春香、亜美‥‥‥』

伊織•春香•亜美「「「!?」」」


伊織「な、な、何で私の名前を‥‥‥?」ドキドキ

春香「囁かれたみたいで、なんかびっくりしちゃった」ドキドキ

亜美「あ、亜美はそんなことじゃ動揺しないかんNE!」ドキドキ

P『多いんだよなあ。これじゃあ大変だ』

伊織•春香•亜美「「「!?」」」

伊織「多い!? 我がままの数が!?」

春香「まさか転んでいる回数とか!?」

亜美「もしかしてイタズラの回数!?」

千早「落ち着きなさい。春香達が思っているような事とは違うから」

伊織•春香•亜美「「「へ?」」」

P『ここで、この3人がまた歌うことになるんだよなあ』

小鳥「あ、やっぱり今度のライブのことでしたか」

高木「休みの日までライブの事を考えるなんて、嬉しい限りだねえ」

伊織•春香•亜美「「「‥‥‥‥」」」


律子「ふぅ‥‥‥。いい、分かった?」

美希「むー。分かったの」

律子「ならよし」

春香「あ、お帰りなさいです、律子さん」

律子「ええ。ただいま」

千早「律子、プロデューサーだけど、ライブの曲を考えているみたいよ」

律子「でしょうね」

雪歩「あ、あれ? 知ってたんですか?」

律子「昨日もそれをしようとしていたのよ。‥‥‥全く、休み日くらいしっかりと休めないのかしら」

あずさ「あら~? またプロデューサーがなにか言っているわよ?」

P『あー、どうしよ。残りの曲は、小鳥さんの分だけど‥‥‥』

響「ぴよ子の曲でプロデューサーが困ってるぞ」

小鳥「え、私の?」

P『うーん‥‥‥』

響「ほら」

亜美「まったく→、罪な女ですな→」ウリウリ

真美「隅に置けないですな→」ウリウリ

小鳥「ちょ、ちょっと‥‥‥」

P『うーん‥‥‥‥』

春香「それにしても、本当に悩んでますね」

千早「どうしたのかしら?」

P『‥‥‥‥‥』

P『‥‥‥‥‥』

P『‥‥‥‥‥』

雪歩「黙っちゃいましたね」

小鳥「どうしよう‥‥‥。なんかすごいやな予感がする」

P『うん、どうしても時間が余るし、そうだな、小鳥さんにはもう2曲何か歌ってもらうか』

小鳥「‥‥‥‥‥」ズーン

響「おお! よかったなぴよ子! 予定よりも多く歌えるぞ!!」

亜美「曲が増えるよ!」

真美「やったねピヨちゃん!!」

春香「おいやめろ」


小鳥「2曲歌うだけでも凄い嫌なのに、なんで4曲も‥‥‥‥」ズーン

やよい「なんで歌うのが嫌なんですかー? 楽しいじゃないですか!」

小鳥「だって、私はアイドルじゃないのに、ライブで歌わなきゃいけないし、それに皆みたいに若くないし‥‥‥」

貴音「小鳥譲、小鳥譲は小鳥譲です。そのようなことはきにしてはなりません」

律子「そうですよ。しかも、それを言ったら私だってアイドルじゃないですし」

小鳥「うぅ‥‥‥」

美希「あ、ハニ‥‥‥プロデューサーが何か言ってるの」

P『うん。だいたいこんなもんかな』


全員「「「え!?!?」」」

律子「もう出来たの!?」

P『小鳥さんの曲はまたあとで決めればいい、最終確認は律子と一緒にすればいい、皆が被らないようになっている‥‥‥‥うん。大丈夫だな』

律子「‥‥‥‥‥」

伊織「ねえ、律子」

律子「何かしら」

伊織「ライブの曲決めって、こんなに早く終わるものなの?」

律子「あははは。私だったら4日かかるわ」

伊織「なるほど、4日ね」

全員「「「‥‥‥‥‥」」」

P『んー、結構早く終わったな。まあ、頭の中で大体できてたからそれを文字に起こすだけだったしな』

春香「‥‥‥‥! ほ、ほら律子さん! プロデューサーもこう言ってますし! 律子さんも文字を書き起こすだけだったら時間かかりませんよね!?」

律子「‥‥‥‥うん」シュン

美希「ハ‥‥‥プロデューサーってやっぱり凄いの!」

律子「‥‥‥‥うん」ズーン

真「美希! とどめを刺してどうする!!」ヒソヒソ

美希「? 真くん、なに言ってるの?」

P『さてと、とりあえず流すか』

やよい「‥‥‥あ、プロデューサー、どこかに行っちゃいました」

あずさ「しかも、流すって何かしら~?」

貴音「戻ってまいりましたね」

亜美「あり? なんか一杯CD持ってるね」

真美「ん? あれって、もしかして真美たちのCDじゃない?」

千早「本当だわ」

P『よっこいしょ』

P『さてと、一曲目は「READY!!」か』スウィン

『ARE YOU READY!! I'M LADY!! 始めよう‥‥‥‥』

真「あ、パソコンから曲が流れてきた」

真美「まさか、今からずっとさっき決めた通りで曲流すんじゃないの?」

春香「ははは、まさか。ライブ通りの順で全部流したら昼過ぎまでかかっちゃうよ」


――7時間後――

P『うん。我ながらなかなかいい感じにまとまったな!』

全員「「「‥‥‥‥」」」

春香「‥‥‥‥‥まさか、本当に‥‥‥」

千早「全部流すなんて‥‥‥」

雪歩「本当にお昼過ぎちゃいました‥‥‥」

律子「しかもお昼ご飯も食べてしまったし‥‥‥」

小鳥「まさか、このままプロデューサーさん、1日中このままなんじゃ‥‥‥」

P『‥‥‥‥‥よし』スクッ

P『じゃあ行くか』

美希「!? ハ‥‥‥プロデューサーが出かけちゃうの!」

あずさ「律子さん、どうします? このままじゃプロデューサーさんが何をしているのか分かりませんけど‥‥‥」

律子「それについては大丈夫よ」

社長「うむ。安心したまえ」


――P宅前――

P「さてと、財布は持ったし、携帯も持ってる」

P「いってきまーす」ガチャ

P「んー、ずっと座ってたせいか、体が痛いなー」

P「‥‥‥さて、まずはどこへ‥‥‥」ドン

女性「あ」

P「あ、すみません。大丈夫ですか?」

女性「はい、大丈夫です。こちらこそ、すいません」ペコリ


――事務所――

真美「あ! 兄ちゃんが出て来た!」

千早「それにしても準備がいいですね。隠しカメラを携えたカメラマンがプロデューサーの家の前で待機しているなんて」

春香「でも、これじゃあ音は拾えないんじゃ‥‥‥」

社長「大丈夫だよ。ほら、見てみなさい」

伊織「あら、誰かとぶつかったわね」

P『大丈夫かな‥‥‥』

亜美「兄ちゃんの声だ!」

高木「さっきの女性が彼に音声マイクをくっつけたんだよ」

律子「スリ師みたいな女の人ですね‥‥‥」

高木「ははははは」

あずさ「あ、プロデューサーさん、歩き始めましたよ~」

春香「どこいくのかな?」

千早「さあ。見当もつかないわ」


―― P ――

P(うーん、どうしようかな‥‥‥)

P(勢いで家を出ちゃったけど‥‥‥‥)

P(こういうとき、趣味があったらどれだけ休日が充実するんだろ)

P(趣味、か‥‥‥)

P(みんなには、趣味はあるんだろうか)

P(俺も趣味の1つや2つ、作らないとな)

P(‥‥‥‥‥‥そうだな、ここはプロデューサーらしい趣味でも作るか)


――事務所――

貴音「おや、大型の本屋に入りましたね」

小鳥「そういえば、プロデューサーさんっていつも765プロが出ている雑誌しか読まないですけど、普段はどんな本を読んでるんですかね?」

伊織「さあ? 意外にも少女漫画とか読んだりしてるんじゃないかしら?」

真「プロデューサーが少女漫画か‥‥‥」

やよい「うっうー! 可愛いですー!」

春香「あ、プロデューサーさんが何か本を手に取ったよ!」

雪歩「何を取ったんだろう?」

響「料理の本だと思うぞ。あのコーナーにはそういう本が一杯おいてあるから」

美希「ハ‥‥‥プロデューサーの手料理、食べてみたいなって思うの!」

春香「私も食べたい!」

あずさ「私もだわ~」

亜美「亜美も→!」

真美「真美も→!」

律子「はいはい。今度プロデューサーに振る舞ってもらうとして、今はテレビに集中」

P『あ、はい。一括でお願いします』

やよい「プロデューサー、お会計してますね」



P『あ、すみません。プレゼントする物なので、ラッピングしてもらってもいいですか?』




全員「「「!?!?」」」

店員『分かりました』

P『できるだけ可愛くお願いします』

店員『はい』

春香「か、かかか可愛くって事は、まさか‥‥‥!?」

千早「‥‥‥‥‥‥彼女‥‥‥?」

雪歩「そ、そんな‥‥‥‥!!」

P『ありがとうございます』

美希「ハ‥‥‥プロデューサーが、まさか‥‥‥」

貴音「あなた様‥‥‥、私は‥‥‥」

P『本当に可愛くラッピングされてるなあ』

亜美「兄ちゃん、本当に、笑顔だね‥‥‥」

真美「‥‥‥‥‥‥‥」

律子「ちょっ、皆、テレビテレビ‥‥‥!!」

伊織「あいつに‥‥‥彼女、だなんて‥‥」

P『いつもみたいに、おいしいもの作ってくれるかな』

小鳥「いつもみたいに、ってことは、まさか結婚もしてるんじゃ‥‥‥!」

真「結婚‥‥‥。まさか、本当に音子ちゃんみたいな可愛い子供も‥‥‥」

響「プロデューサーには、もう自分以外に家族がいたんだな‥‥‥‥」

あずさ「運命の人って思っていたのは、私だけだったのね‥‥‥‥」

やよい「うっうー‥‥‥。なんか、胸が痛いですー‥‥‥」

P『ははは‥‥‥』

春香「はあ‥‥‥‥」




P『これで、春香も喜ぶかな』




全員「「「‥‥‥‥‥‥‥へ?」」」

全員「「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」」」

春香「ふぇぇえええええええええええ!!?」

みなさん、お待たせいたしました(待っている人がいればですが)。

いやー、最近書いていないと口調がどんなものなのか時々わからなくなります。。。

もしおかしな所があれば容赦なくご指摘下さい。

それでは、また。


春香「ぷ、ぷぷぷぷぷぷぷ、プロデューサーさんが!?」

春香「わ、わわ私に!?」

春香「プレゼント!?!?」

千早「春香、最低‥‥‥」

雪歩「春香ちゃん、親友だって、思ってたよ‥‥‥」

美希「こ、この、泥棒猫ー!! なの!」

貴音「天海春香、あなたには‥‥‥失望いたしました」 

亜美「はるるん、アイドルとしても、人としても、やっちゃいけない事だよ‥‥‥‥」

真美「ねえ、はるるん、こっちに、来て。いい訳、くらいは、聞くよ?」

律子「春香! これは一体どういう事なの!? ちゃんと説明しなさい!!!」

伊織「何でよりによって春香なの!? あいつもあいつで頭おかしいんじゃないの!?」

小鳥「春香ちゃんに‥‥‥先を越された‥‥‥!!! 最後の希望がぁ‥‥‥‥!」

真「さて、春香。屋上に行こう。あそこはコンクリートだからね」

響「春香ぁ‥‥‥、自分、信じてたのに‥‥‥‥」

あずさ「あらあら~、春香ちゃんったら、全くも~」

やよい「うー‥‥‥‥。うっうー‥‥‥‥」

社長(‥‥‥これは、編集の人に頑張ってもらうしかないね‥‥‥‥)



春香「ちょっ、みんな落ち着いて!」アタフタ

春香「こ、これは何かの間違い‥‥かもしれないし!」

春香「プロデューサーが、私にプレゼントなんて‥‥‥」

春香「‥‥‥‥‥プレゼント、なんて‥‥‥‥」

春香「‥‥‥」

春香「えへへ‥‥‥」テレテレ

真「雪歩、はい」

雪歩「ありがと、真ちゃん」シャベル

春香「ちょー! ストップ!!」

春香「あ!! ほら! プロデューサーが他の店に入ったよー!!!」

千早「だから?」

美希「なに?」

貴音「天海春香、あなたが今一番気にする必要があるのは」

亜美「兄ちゃんじゃないよね」

真美「はるるん自身だよね」

春香「うわー! 凄いなー! 大きなお店だなー!!!」

律子「春香? 話を聞いてるの?」

伊織「ちゃんと答えないって言うんだったら」

小鳥「こっちも、『それなりの物』を用意させてもらいます」

響「『それなりの物』? ぴよ子! なんだそれ! カッコよさそうだぞ!!」

あずさ「春香ちゃん、どんなお仕置きがお好みかしら~?」

やよい「うっうー! 春香さん、めっ、ですよ!」

春香「いやあああああああああああああああああ!! お願い! 皆! 落ちつい」



P『確か、千早はこれを欲しがってたよな』


全員「「「!?!?」」」ビクッ

千早「‥‥‥わ、私?」

真「どういうこと?」

真美「あれ? 兄ちゃんの持っている物って‥‥‥」

あずさ「ヘッドホンね‥‥‥」

P『すみません。これプレゼントする物なので、ラッピングしてください』

店員『はい』

P『できるだけ、可愛くお願いします』

律子「‥‥‥‥‥まさか」

小鳥「さっきの本も、このヘッドホンも‥‥‥」


P『さて、と。次は美希のプレゼントを買ってこないとな』

P『最近忙しくて、皆との時間をしっかりと取れてないし、これくらいはしないとな』

P『美希はやっぱり、綺麗なアクセサリーがよさそうだな』

P『アクセサリーだったら、あの店がいいかな』

春香「プロデューサーさん‥‥‥‥」

千早「プロデューサー‥‥‥」

美希「ハニー‥‥‥」

P『雪歩には、新品の急須とコップだな。いつもおいしいお茶を淹れてもらってるんだからな』

雪歩「プロデューサー‥‥‥」

P『貴音は確か、最近髪の質が気になるって言ってたし、良いシャンプーとリンスーだな。あの綺麗な髪は個人的にいつまでも保ってほしいしな』

貴音「あなた様‥‥‥」

P『亜美と真美は欲しいって言ってたゲームがあったよな。前みたいに、また一緒に遊べたらいいんだけどな』

亜美「兄ちゃん‥‥‥」

真美「兄ちゃん‥‥‥」

P『律子は最近パソコン使いすぎて疲れ目がって言ってたし、そういう眼鏡を買わないとな』

律子「プロデューサー殿‥‥‥」

P『伊織は寝るとき人形抱きしめるらしいから、ウサギの大きな抱き枕だな』

伊織「プロデューサー‥‥‥」

P『小鳥さんは映画観賞が最近趣味になってきたらしいし、最新の映画のBlu-rayかな』

小鳥「プロデューサーさん‥‥‥」

P『真はもちろん可愛い服だな。真っ白でフリフリなワンピースとか似合いそうだ』

真「プロデューサー‥‥‥」

P『響には動物たちの餌を買わないとな。忙しくて買う暇がないって言ってたし』

響「プロデューサー‥‥‥」

P『あずささんはタロットカードかな。運命の人、見つかるといいですね』

あずさ「プロデューサーさん‥‥‥」

P『やよいには大きなフライパンと鍋だな。家族分の料理を作るとか、やっぱりやよいは凄いよな』

やよい「プロデューサー‥‥‥」

P『社長にはお酒だな。一番いいのを買って来よう』

高木「キミ‥‥‥」


春香「‥‥‥ふふっ」

千早「あはは」

雪歩「クスッ。プロデューサーは、やっぱりプロデューサーですね」

美希「ハ‥‥‥プロデューサーはこうでなくっちゃ、なの!」

貴音「あなた様に付いていくと決めた私の選択は、正しかったのですね」

亜美「よ→し! 明日は兄ちゃんと遊ぶぞ→!」 

真美「んっふっふっ→。兄ちゃん、お仕事できないくらい遊んであげるかNE!!」

律子「全くあの人は‥‥‥。休日くらい、私達のことをほっておけばいいのに」

伊織「ふんっ! ま、まあ、あの人形、使ってあげなくもないわ!」

小鳥「映画鑑賞‥‥‥。プロデューサーさん、私が世間話で言ってたことを覚えてくれているなんて」

真「よし! 今度プロデューサーに、可愛い服を着たボクを見てもらおう!!」

響「プロデューサー、ありがとう! 皆にプロデューサーに買ってもらったってちゃんと言うからね!」

あずさ「あらあら~、運命の人が見つかるといいですね、なんて。全く‥‥」

やよい「うっうー! 今度、プロデューサーともやし祭りですー!」

社長「うむ。彼にはまた今度一緒に食事に行こう」



春香「それにしても、あんなにいっぱい買って、どうやって家に帰るんだろう?」

千早「タクシーじゃない?」

真「あ、歩き始めたよ」

亜美「ぷぷっ。通行人の人、凄い顔で兄ちゃんみてるよ!」

律子「そりゃそうでしょ。両手に大荷物もって一生懸命歩いている大の大人がいたら」クスッ

P『お、重い‥‥‥』

貴音「ふふっ」

真美「そりゃそうだよ→」


―― P ――

P「‥‥‥‥‥ふぅ」

P「ようやく帰れた‥‥‥‥‥。っていうか荷物重い‥‥」

P「あー‥‥‥」ノビ

P「‥‥‥‥‥もう五時過ぎ、か」

P(‥‥‥‥‥)

P(そろそろ、会いに行くか)


――事務所――

律子「さて社長。もうこんな時間ですし、プロデューサー殿も家に帰ったことですし、そろそろ解散ですか?」

社長「うむ。そうだね。彼の貴重な休日も見れたし、もう十分だろう」

律子「はい。それじゃあ春香、しめをお願いするわ」

春香「分かりました」

春香「さて、それじゃあテレビの皆さん、これが私達のプロデューサーの休日の過ごし方です」

春香「これでプロデューサーがどれだけ‥‥‥」

伊織「待って、春香」

春香「うん?」

亜美「兄ちゃんまた家から出て来たよ」

真美「しかもスーツだよ」

春香「え?」

あずさ「この時間に‥‥‥スーツ?」

やよい「どうしたんでしょうー?」

真「‥‥‥‥まさか!」

小鳥「今から彼女とデート!?」

全員「「「!?!?」」」

春香「律子さん! これはもう追うしかないのでは!?」

律子「‥‥‥‥! しゃ、社長!!」

高木「うむ。行きたまえ! しかし、相手の顔を見て、それで終わりだ。それ以上は野暮というものだ」

真美「あ、兄ちゃん! 凄いキョロキョロしてる!!」

響「明らかに怪しいぞ!」

P『誰も、いないな』

千早「? 着替えたのに音が拾えるわ」

雪歩「どこにつけたんだろう‥‥‥‥?」

美希「あ! ハ‥‥‥プロデューサーが花屋さんに!!」

あずさ「あらあら~。まさか、大きな花束を~?」

社長「‥‥‥‥ん? いや、あれは‥‥」

貴音「‥‥‥‥‥もしや、榊では?」

やよい「さかきです‥‥‥」

律子「‥‥‥‥タクシーを拾ったわね」

千早「‥‥‥‥‥」

雪歩「――結構、遠い所まできましたね‥‥‥」

美希「三十分くらいかかったの‥‥‥‥」

あずさ「あら? プロデューサーさんが向かっている所‥‥‥‥」

春香「‥‥‥‥‥。‥‥‥‥ここって」

伊織「‥‥‥‥‥‥‥もしかして‥‥‥」

千早「‥‥‥わ」ボソッ



千早「‥‥‥優の、お墓だわ」

今回はここまでです。

あと二、三回ほどの連続投稿でこのスレも終了です。

今回ばかりは最後までできるか分からなかったですが、最後まで頑張っていきたいと思います。

今週の金曜日までには投稿できると思います。

それでは。。。


千早「‥‥‥‥‥‥‥」

千早「ゆ、優‥‥‥‥」

春香「‥‥‥っ!」

春香「す、すみません! テレビ止めてくだ‥‥‥!!」

千早「‥‥‥‥‥。大丈夫よ」

春香「ち、千早ちゃん‥‥‥」

千早「大丈夫。大丈夫よ、春香」

千早「それに、私、気になるの」

千早「優とプロデューサーが、一体どんな会話をするのか、気になるから」


―― P ――

P(やっぱりこの時間帯は誰も人がいないな。よかった)

P(さて、まずは榊から代えないとな)

P(次にホウキで墓周りを掃除して、そのあと墓石についたコケとかをたわしで落とす)

P(そして雑巾で墓石を拭く)

P(柄杓と手桶は、たしかあっちにあったな)テクテク

P(柄杓で水を掛ける)

P(最後に線香を供えて、終わりだな)

P(さ、てと。一例と合掌だな)

P(――――)

P(――――)

P(よし。それじゃあ、座るか)

P(墓前であぐらをかくとか、今更ながらどうなんだろうな、これ)


P「久しぶり、優くん」

P「覚えてるかな、Pだよ」

P「確か最後に来たのが前の休みだから‥‥‥‥四か月前かな」

P「ごめんね。長い間、ずっと会いに来れなくて」

P「いやー、みんな今や売れっ子のアイドルだからね、結構忙しいんだよ」アハハ

P「あ、そうそう。この前、凄い面白いことがあってね」

P「えーっと‥‥」

P「前にも言ったけど、他の仲間の名前覚えてるかな」

P「春香。雪歩。美希。貴音。亜美。真美。律子。伊織。小鳥さん。真。響。あずささん。やよい。高木社長」

P「優くんのお姉ちゃんを含めた14人がね、高木社長にドッキリを仕掛けられたんだよ」

P「しかもその内容があれなんだよ、未来から俺の娘が来たっていうの」

P「ちなみに、その俺の娘役の女の子の名前は音子っていうんだ」

P「ニャーニャーの猫じゃないよ。『音』の『子』供ってかいて、ねこ」

P「それにしても笑えるよね。だって未来から来たなんて、普通騙されないよね」アハハ

P「しかもだよ、俺が結婚するのは誰かっていうことになって『自分の特徴を挙げちゃいましょうゲーム』っていう訳の分からないゲームが始まるんだよ」

P「みんな必死になってさ、誰が俺と結婚するのかをゲームで決めてるんだよ」

P「ゲームに必死になっててくれて凄い嬉しかったけど、後々考えれば、ただみんな負けず嫌いなだけだからゲームに必死になってたんだよな‥‥‥」

P「そう、俺の勘違いだったんだよ‥‥‥‥」


P「‥‥‥あ。あと、ビックニュースが1つあるよ」

P「なんとね、今度、鳥取で大きなライブが開かれるんだよ」

P「そのドッキリがあった日の早朝から鳥取に出張に行ってきて、偉い人と話してたらライブの開催が決定したんだよ」

P「あ、ドッキリの話はあとで録画してあったのを見たんだよ。だから別に作り話とかじゃないからね」

P「ごめんごめん、話す順番とか滅茶苦茶で分かり辛かったね‥‥‥」

P「反省反省」

P「ライブは、鳥取の会場でやるから見に来てくれ」

P「千早お姉ちゃんのカッコいい姿、見られるからさ」


P「えーっと‥‥‥」キョロキョロ

P「うん、誰もいないよな」

P「ごめんね、大きな音では流せないけど、今度千早の新曲が出るんだ」

P「その歌、今からここで流すね」

P「やっぱり千早の新曲は、最初に優くんに聞いてほしいから」

P「それじゃあ、流すよ」


P「えーっと‥‥‥」キョロキョロ

P「うん、誰もいないよな」

P「ごめんね、大きな音では流せないけど、今度千早の新曲が出るんだ」

P「その歌、今からここで流すね」

P「やっぱり千早の新曲は、最初に優くんに聞いてほしいから」

P「それじゃあ、流すよ」


<~♪ ~~♪ ~♪>

P「‥‥‥‥」

P「‥‥‥この曲さ」

P「テーマが、離れ離れになった想い人に捧げる恋の歌、っていうのなんだよ」

<~~~♪ ~♪>

P「レコーディングの時さ、最後の最後まで、俺に焦った感じで聞いてきたんだよ」

P「『私、どういう想いを込めて歌えばいいんでしょうか』、『恋人を作ったことがないから感情の作り方が分かりません』って」

P「いやー‥‥‥‥。うん。ぶっちゃけさ、これ本当にプロデューサーとして言っちゃいけない事なんだろうけどさ」

P「凄い面倒くさかったよ、あの時の千早は」

P「でもさ、それ以上に、1つ1つの歌に最後まで必死になっている姿勢に、いつもみたいに感激したんだよ」

<~♪ ~~~~♪ ~~♪ ~♪>

P「それで、千早がもう一度聞いてきたんだよ。『恋人が離れ離れになった気持ちなんて分かりません』って」


千早『プロデューサー、どうしたらいいんでしょう‥‥‥』

P『千早、離れ離れになった想い人に捧げる恋の歌、っていうのがこの歌のテーマだ。それを忘れたのか?』

千早『忘れていません。だから分からないんです』

P『‥‥‥なあ千早、おまえは少しだけ「想い人」っていう言葉に惑わされてないか?』

千早『惑わされて、ですか‥‥‥?』

P『「想い人」って言う言葉で連想されるので一番多いのが、やっぱり恋人なんだろうな。でもさ、それ以外にもあるだろ』

P『恋人じゃなくても、自分の「想い人」は確かにいるだろ』

P『それは友達だったり、仲間だったり、両親だったり、千早にもそういった「想い人」はいるはずだ』

P『‥‥‥。もっと言えば、姉弟だって、そうだ。千早の「想い人」の1人だ』

千早『‥‥‥‥‥』

P『どうだ? 歌えそうか?』

千早『‥‥‥‥はい。ありがとうございます』

千早『これで、歌えそうです』ニコッ




P「この曲は、優くんに向けられた歌だって、俺は心からそう思うんだ」

<~~~♪ ~♪>


P「さて、と」

P「そろそろ帰る事にするよ」

P「結構日も沈んだし、明日からまた仕事だしね」

P「大変だけど、頑張るよ」

P「それじゃあ最後に、この言葉だけを、残しておくね」

P「――約束する」

P「四か月前と同じ約束を、もう一度、ここでしよう」

P「俺は必ず、如月千早を世界一の歌手にしてみせる」

P「これはただの戯言でも、理想でもない」

P「彼女には、その素質がある。その意思がある。そしてなにより、その可能性がある」

P「俺は、その可能性を最大限に活かすとここに誓う」

P「もう一度言おう。俺は必ず、如月千早を世界一の歌手にして見せる」

P「だから、もう少し待っててくれ」

P「天国で、僕のお姉ちゃんは凄いんだぞって、そう言える日を」


―― 事務所 ――

P『だから、もう少し待っててくれ』

P『天国で、僕のお姉ちゃんは凄いんだぞって、そう言える日を』

千早「――――」

春香「‥‥‥千早ちゃん」

千早「―――――」

春香「‥‥‥大丈夫だよ。泣いても、大丈夫だから」

千早「‥‥‥うん」

春香「大丈夫」

千早「‥‥‥‥‥うん‥‥‥。ありが、とう‥‥‥!」

春香「ぐすっ。泣い、ても、いいからね‥‥‥」ダキッ

雪歩「プロ、ぐすっ、デューサー‥‥‥」

美希「ぐすっ、ハ‥‥‥プロデューサー‥‥‥」

貴音「‥‥‥あなた、様‥‥‥‥」

亜美「ほん、と、兄ちゃんって、ぐすっ、いい人だよね‥‥‥」

真美「ぐすっ、兄ちゃん‥‥‥‥!!」

律子「プロデューサー殿‥‥‥、まったく、ぐすっ、変に格好つけて、もう‥‥‥」

伊織「ぐすっ‥‥‥。あいつ、もう、この伊織ちゃんを、ぐすっ、泣かせるなんて‥‥‥!」

小鳥「ぐすっ、プ、プロデューサーさ、ん、私、泣いちゃ‥‥‥」

真「プロデューサー、ほんと、王子、様、ぐすっ、みたい‥‥‥」

響「プロデュー、サー、ぐすっ、自分、自分も、頑張るぞ‥‥‥!」

あずさ「プ、ロデュー、サーさん‥‥‥‥」

やよい「プ、プロ、ぐすっ、プロデューサー‥‥‥!!」

高木「‥‥‥‥いかんな、涙腺が‥‥‥‥」

律子「‥‥‥あの、すみません‥‥‥。社長‥‥‥」

高木「ああ、分かってる。占めの方は編集で何とかしておく‥‥‥」

千早「ぐすっ‥‥‥。ぐすっ‥‥‥」

高木「だから、今は彼女をよろしく頼むよ」

律子「はい‥‥‥」

千早「プ、ロデュー、サー‥‥‥! 優‥‥‥!」

春香「うん。うん‥‥‥!!」ギュウ



千早「‥‥‥うわあああああああああああああああああああああ!!」

昨日ぶりです。

はい、今回はこれで終わりです。

おそらく次の連続投稿でこのスレも終わりになります。

どうか、最後までお付き合いください。

それでは。。。


――4日後 生っすか!?サンデー 本番――

春香「さて、次のコーナーはこちら!」

美希「『響チャレンジ』! なの!」

千早「今回の『響チャレンジ』では一体どんな事をするの? 春香」

春香「えっとね、今日は‥‥‥」

<ワイワイ ガヤガヤ

P「うん、今日も大丈夫そうだな」

律子「プロデューサー殿、心配しすぎです。もう何回目の収録だと思ってるんですか」

P「いやー、親の心境って言うか、何て言うか、いつまで経っても心配になってくるんだよなー」アハハ

律子「親の心境って‥‥‥。何歳なんですか」

P「26だよ」

律子「本当に聞いている訳じゃありません」

P「ははは、ごめんごめん」

P「お、響と繋がったぞ」


響『はいさーい! 我那覇響だぞー!』

響『今日はだな、なんと群馬のどっかにある山に来てるんだぞ!』

響『今日はだな、ここで今が旬の食べ物をたくさん見つけようっていう内容だぞ!!』

美希「それ、さっき春香が言ったの」

響『え!?』

<アハハハハ  

P「お、よかった‥‥‥」ホッ

律子「どうしたんですか?」

P「いやー、このロクに行くときは長袖長ズボンにしろよって言ってたんだよ」

律子「ああ、ヘビとか虫とかが怖いですからね」

P「そうそう。それに響は基本薄着だから、特に危なっかしいんだよな」

律子「まあ、その辺りはスタッフの人も分かってるんじゃないですか?」

P「万が一、億が一っていうこともある」

律子「はあ‥‥。本当に、鬱陶しいくらいの心配性ですね」

律子「‥‥‥でも、逆に言えば、それだけ私達の事を考えてくれているってことなんでしょうね」ボソッ

P「ん? 何か言ったか?」

律子「何も言ってませんよ」

P「絶対なにか言っただろ」

律子「言ってませーん」

P「あ、今の可愛かった」

律子「んな?! な、なに言ってるんですか!」

P「慌てた姿も可愛い」

律子「ちょっ、なにを‥‥‥‥!!」

P「りっちゃんかわいいですよ」

律子「な、な、なななな‥‥‥///」

P「ふっ。参ったか」

P「俺に隠し事したらこうなるんだぞ」フフフ

律子「う、うぅぅ‥‥‥‥」カァァ



<ヒビキー、ソノキノコタベテナノー ナマジャタベレナイゾ ヒビキナライケルノ イケナイヨ!?

P「今日の収録ももうすぐで終わりだな」

律子「はい」

P「この響チャレンジの後に、亜美と真美の『あみまみちゃん』と貴音の『四条貴音のらぁめん探訪』、あとは今度のライブの告知をして終わりだな」

律子「そうですね」

律子(‥‥‥‥‥そろそろね)

律子「‥‥‥」コクリ

スタッフ「‥‥‥‥」コクリ

スタッフ「あの、すみません」

P「あ、はい、なんでしょう」

スタッフ「先程、高木社長がPさんと少し話をしたいと」

P「え、さっきですか?」

スタッフ「ええ。今は楽屋にいると思います」

P「ありがとうございます。わざわざすみません」

P「えーっと‥‥‥」

律子「こっちは大丈夫ですよ。ほら、早く行ってください」

P「すまん、ちょっと席を外す」

律子「はい」

律子「‥‥‥‥ふう」

律子「すみません、手伝ってもらって。本当にありがとうございます」

スタッフ「いえ、大丈夫ですよ」

スタッフ「それにしても、いいプロデューサーですね」

律子「え?」

スタッフ「あのVTR、見ましたよ」

スタッフ「休日なのに、みんなの事を考えて仕事をして、しかもプレゼントまで買ってくる。それだけでもこの人は聖人か何かかって思えたのに‥‥‥」

スタッフ「最後のあれは、反則ですね」

律子「‥‥‥ええ、全くです」

スタッフ「それじゃあ、僕は他の仕事が残っているので、これで失礼します」

律子「あ、はい」

スタッフ「これからも、皆さんと力を合わせて頑張ってください。応援していますから」

律子「はい。ありがとうございます」


―― 楽屋前 ――

P(うーん、俺に話って一体何なんだろう)

P(わざわざ楽屋まで来て話す事って言ったら、やっぱり重要な事だよな‥‥‥)

P(‥‥‥‥。何言われるんだろ)ドキドキ

P(い、いかん。緊張してきた)

P「‥‥‥。Pです。入ります」ガチャ

P「あの社長、それで、はな、し‥‥‥とは‥‥‥」

P「‥‥‥あれ?」キョロキョロ

P「誰もいない?」

P「ここって765プロの楽屋だよな‥‥‥。あれ? 何でいないんだ?」

P「‥‥‥‥ん? 机の上になにか紙が」

P「春香の字だな」

P「えーっと、『プロデューサーさん、早くしないと始まっちゃいますよ』?」

P「うん? どういうことだ?」

P「俺は、この状態でどうすればいいんだ?」

P「あ、裏にも何か書いてある」

P「『スタジオで待ってます』?」

P「‥‥‥‥えっと、取りあえず、戻ればいいのか?」

P「あー、もう。‥‥‥‥訳が分からんぞ、これ」タッタッタッ


―― スタジオ ――

P「戻ってきたけど、大丈夫なのかな」

P「あとで春香にどういう訳か聞く‥‥‥」

P「って、ん?」

P「あれ‥‥‥‥。なんで、スタジオ真っ暗なんだ‥‥‥?」

P「おかしいぞ、まだ終わるまで三十分以上あるのに‥‥‥‥」

P「これ、どういう事な‥‥‥」



アイドル「「「プロデューサー!!!」」」



P「うぇ!?」ビクッ

P(な、何だ!? いきなりスタジオが明るくなったぞ!?!)

P「え、え、え‥‥‥? ちょっ、ちょっと、なんで、カメラが俺を‥‥?」オロオロ

響「おーい! プロデューサー! 早くこっちに来るさー!」

P「はあ!? 響!? お前、今群馬にいるんじゃ‥‥‥!」

真美「兄ちゃん! 今はそんなことどうでもいいから、早く早く!!」

P「真美!? お前までなんでここに‥‥‥!」

亜美「亜美もいるYO→!」

貴音「ふふっ。私もですよ」

伊織「ちょっと、私もいるんだけど?」

やよい「うっうー! 私もいますー!」

あずさ「私もいますよ~」

真「ボクもいますよ」

雪歩「わ、私もですぅ」

P「な、なんで、みんなスタジオに‥‥‥‥?」

春香「ああもう。プロデューサーさん、早く来てください」タッタッタッ

P「お、おい、春香。これって‥‥‥」

春香「説明は後です」

春香「ほら、早くこっちに来て下さい」グイグイ

P「お、おい。引っ張るなよ」

千早「プロデューサー、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしてますよ」

P「そんなの、しょうがないだろ‥‥‥。未だに何が起こってるのか‥‥」

美希「ハ‥‥‥プロデューサー、こっちの椅子に座るの!」

P「え、なに、この王様が座りそうな椅子は‥‥‥。っていうか、みんな立ってるのに、俺だけ座れないよ」


律子「プロデューサー殿、早く座ってください。時間がなくなってしまいます」

P「あ、律子。これって、どういうことなんだ?」

律子「今から春香が説明します。だから、早く座ってくださ、い!」グイ

P「う」ストン

春香「皆さん! お待たせしました! いま椅子に座っている男性こそが、765プロを裏で支える、私達のプロデューサーさんです!!」

春香「皆さん、温かい拍手をお願いします!!」

<パチパチパチパチ!!

春香「はい、ありがとうございます!」

P「お、おい、春香‥‥‥。これから、何をやるつもりだ‥‥‥?」

春香「プロデューサーさん、質問を質問で返しますね」

P「え?」

春香「プロデューサーさん、4日前に2日間の休日がありましたよね?」

P「え‥‥‥。あ、うん‥‥‥」

春香「その2日間、誰かに見られたような感じはしましたか?」

P「は? な、何だその質問。見られたような、なんて‥‥‥」

春香「‥‥‥‥」ニコニコ

P「‥‥‥‥‥」

P「‥‥‥‥‥」

P「‥‥‥‥‥」

P「‥‥‥‥‥‥まさか」


春香「その通り!!」

春香「2日目の休日、プロデューサーさんがどんな過ごし方をしたのかを隠しカメラで見させていただきました!!」

P「まじかよ‥‥‥‥」ズーン

P「ん? 2日目‥‥‥‥」ハッ

P「まさか、夕方のあれもか!?」

千早「はい。‥‥‥もちろんですよ」コクリ

P「っ! ちょ、春香! 流石にあれを流すのは‥‥‥!!」ガタッ

千早「大丈夫です」

P「ち、千早‥‥‥!」

千早「大丈夫なので、ちゃんと座ってください」

P「で、でも!」

千早「春香、始めてちょうだい」

春香「‥‥‥‥うん。分かった」

春香「それじゃあ、ご覧下さい!」

春香「これが、私達765プロのプロデューサーの休日の過ごし方です! どうぞ!!」


―――――――

春香『皆さんおはようございます! 天海~‥‥‥春香でっす!!』カメラメセン

千早『春香、声が大きいわよ』

貴音『流石は、春香。早朝から、はいてんしょんで、いるなど、私には到底、できません‥‥‥』ウトウト

あずさ『あらあら~、貴音ちゃん、眠たそうだけど大丈夫~?』

P「‥‥‥ん? 事務所にカメラが来てたのか?」

春香「はい。来てました」

春香「っていうか、ほら。ちゃんと見て下さいよ」

P(見て下さいって言われてもな‥‥‥。今から俺の私生活が赤裸々に公開されるだけなんだろ‥‥‥‥?)

P(っていうか、皆の自己紹介の言葉、誰が考えたんだ? なんか、それが一番気になる)

春香『そして私はまだもう1人、紹介していない人がいます』

春香『その人は私達をここまで連れて来てくれた人です。辛い時も、嬉しい時も、くじけそうな時も、ずっとそばにいて、私達以上に私達の事を想ってくれた人です』

P(う‥‥‥、なんか、こう言われると照れるな‥‥‥)

P(あ、家のリビングが映った‥‥‥。いつの間に、カメラとマイクを‥‥‥‥あ)

P(まさか、律子はそのために来たのか?)チラ

律子「‥‥‥‥」コクリ

P(なるほど、通りでおかしな行動をする訳だ)

P(わざわざ無理して家に入って、テレビの前でおかしな行動を起こして、しかも仕事がどうだとか‥‥‥‥)

P(ん? 仕事‥‥‥?)

P(あれ、何だろう‥‥‥。凄く嫌な予感が‥‥‥)


春香『あ、プロデューサーさんが起きてきましたよ』

律子『え?』

千早『ほんとだわ。しかも、ノートパソコンを抱えて』

雪歩『パソコン、机の上に置いて、どこかに消えてしまいました』

P(仕事について、俺は律子となにか会話したか‥‥‥?)

小鳥『眼鏡を掛けて、私服に着替えて戻ってきましたね。‥‥‥あ、また消えた』

真『今度はパンを咥えて、右手に飲み物持って戻ってきましたね』

響『パソコンを起動させて、真剣な目でパソコンを見始めたぞ』

P(あ‥‥‥‥)

あずさ『しかもあの目って‥‥‥‥。‥‥‥確か昨日、律子さんと約束を‥‥‥』

やよい『うっうー! プロデューサー、仕事しちゃってますー!!』ヒソヒソ

P(oh…)

律子『あ、の、ひ、と、は~~~!!!』ゴゴゴゴゴ

春香『り、律子さん落ち着いてー!!』

P(ス、スタジオじゃ笑いが起きてるけど、これは、ホントに、笑い事じゃない!!)

P(‥‥‥‥)ドキドキ チラ

律子「‥‥‥‥‥」ニコォ

P(あれは‥‥‥。うん、なんというか‥‥‥怒ってらっしゃるね‥‥‥)ズーン

P(っていうか、今から昼過ぎまで俺ずっと仕事するけど、VTRだとどうなるんだ?)

P(あ、カットされた)

P(まあそりゃそうだ。‥‥‥ってことは、今から買い物に行くのか)

P(そういえば、隠しカメラで俺の姿を撮っても、音はどうするんだ? マイクもつけてないし、まさかミュート状態?)

伊織『あら、誰かとぶつかったわね』

P『大丈夫かな‥‥‥』

亜美『兄ちゃんの声だ!』

高木『さっきの女性が彼に音声マイクをくっつけたんだよ』

P(‥‥‥‥あの人も仕掛け人か)

P(っていうか、スリ師みたいな女の人だな)

P(そのまま皆にあげるプレゼントをダイジェスト形式で流すのか‥‥‥)

P(‥‥‥‥ところで、このVTRはいつまで続くんだ?)

P(あまりにも色々な事をたたみすぎてるぞ)

P(もしこのVTRが放送ギリギリまで続くんだったら、夕方のあの事が、かなり長く放送されてしまう‥‥‥)

P(‥‥‥‥‥千早‥‥‥)

伊織「ねえ、こっちを向かずに話を聞きなさい」ボソッ

P「伊織‥‥‥」

伊織「‥‥‥多分だけど、あんたが心配してることは分かるわ」

伊織「ここではっきり言うけど、その通りよ」

P「っ、そ、そんな‥‥‥」

伊織「言っておくけど、これは番組のスタッフが決めたことじゃないわ。千早がお願いしたのよ」

P「な、なんでわざわざそんな事を‥‥‥!?」

伊織「ねえ、なんで、あんたの休日がこうやってテレビに流れる事になったのか、その理由を知ってる?」

P「‥‥‥は?」

伊織「いいから答えなさい」

P「‥‥‥知らない」

伊織「あんたの人気がね、ネットで急上昇中だからよ」

伊織「1人で大人数のアイドルをプロデュースする敏腕プロデューサーは一体どんな人なんだろう、っていうふうにね」

P「‥‥‥‥‥」

伊織「まあ、簡単に言えば、このVTRはあんたの『良さ』を伝えるためのものよ」

P「だからって‥‥‥」

伊織「あの夕方での事が、千早‥‥‥いえ、私達にとって、一番あんたらしくて『良い』って思ったからよ」

P「でも、そんなことして‥‥思い出して、また、歌を歌えなくなったら‥‥‥!!」

伊織「なるかもしれないわね」

伊織「それだけじゃなくて、わざわざもう一度あの事を世間に思い出させて、悲劇のヒロインを演じるつもりかって、色んな人に思われるかもしれないわね」

P「‥‥‥!! だ、だったら‥‥‥‥!!!!」

伊織「あんた、心配し過ぎよ」

伊織「あんたにとって私達は、千早は、そんなにも頼りないの? あんたがなにもかもしなきゃいけないくらい弱いの?」

P「そ、そういうわけじゃ‥‥‥」

伊織「分かってるわ。あんたがそこまで心配してくれるのは、私達の事が大切だから」

伊織「でも、もう少し、私達をちゃんと見てほしい」

伊織「あんたが私達の事を心配して、大切に想ってくれている以上に、私達は、あんたの事を心配して、大切に想ってる」

伊織「私達だって、あんたのことが大切なの」

伊織「だから、ちゃんとあんたの『良さ』を伝えたい」

P「‥‥‥‥伊織」

伊織「ほら、その場面がもうそろそろ放送されるわよ」

P「‥‥‥‥」

伊織「私だって、心配してる」

伊織「でも、それ以上に千早の事を信頼している。大丈夫だって。あんたも、そうしなさい。千早の事をこの中で一番理解しているあんたなら、信頼することは簡単でしょ?」

P「‥‥‥‥‥ありがと」

伊織「ふん。そんな言葉を言うくらいなら‥‥‥」

P「オレンジュース、しかも果汁100パーセント」

P「放送が終わったら、おごらさせて頂きます。伊織お嬢様」

伊織「‥‥‥っ////」カァァ

P「これでいいか?」

伊織「ふ、ふんっ。ま、まあ。どうしてもっていうならおごらせてあげるわ」

P「ありがとうございます」ハハハ

P(そう、だな。‥‥‥‥伊織の言った通りだ)

P(何もかも心配して、何もかも支えて、何もかも手伝って)

P(それが、プロデューサーじゃあないよな)

P(信じる事も、大切だ)

P(はっきり言える。不安だけど、怖いけど、それでも俺は、如月千早を信じられる)


――――――――

P『久しぶり、優くん』

P『覚えてるかな、Pだよ』

P『確か最後に来たのが前の休みだから‥‥‥‥四か月前かな』

P『ごめんね。長い間、ずっと会いに来れなくて』

P『いやー、みんな今や売れっ子のアイドルだからね、結構忙しいんだよ』アハハ

P(俺はこのVTRが終わるまで、ずっと千早を傍目で見ていた)

P『‥‥‥あ。あと、ビックニュースが1つあるよ』

P『なんとね、今度、鳥取で大きなライブが開かれるんだよ』

P(信頼はしているが、やはり心配もしている)

P(千早の様子次第では、直ぐにでも止めようと思っていた)

P『ライブは、鳥取の会場でやるから見に来てくれ』

P『千早お姉ちゃんのカッコいい姿、見られるからさ』

P(やはり、千早の体は少しだが震えていた)

P(隣の春香と美希も気が付いているため、千早の手を黙って握っていた)

P『ごめんね、大きな音では流せないけど、今度千早の新曲が出るんだ』

P『その歌、今からここで流すね』

P『やっぱり千早の新曲は、最初に優くんに聞いてほしいから』

P『それじゃあ、流すよ』

<~♪ ~~♪ ~♪>

P『‥‥‥‥』

P『‥‥‥この曲さ』

P『テーマが、離れ離れになった想い人に捧げる恋の歌、っていうのなんだよ』

<~~~♪ ~♪>

P『この曲は、優くんに向けられた歌だって、俺は心からそう思うんだ』

<~~~♪ ~♪>

P(わずかだが、千早の目が潤んでいた)

P(鼻をすする音も聞こえた)

P『さて、と』

P『そろそろ帰る事にするよ』

P『結構日も沈んだし、明日からまた仕事だしね』

P『大変だけど、頑張るよ』

P『それじゃあ最後に、この言葉だけを、残しておくね』

P『――約束する』

P『四か月前と同じ約束を、もう一度、ここでしよう』

P『俺は必ず、如月千早を世界一の歌手にしてみせる』

P『これはただの戯言でも、理想でもない』

P『彼女には、その素質がある。その意思がある。そしてなにより、その可能性がある』

P『俺は、その可能性を最大限に活かすとここに誓う』

P『もう一度言おう。俺は必ず、如月千早を世界一の歌手にして見せる』

P『だから、もう少し待っててくれ』

P『天国で、僕のお姉ちゃんは凄いんだぞって、そう言える日を』

P(それでも、千早は泣かなかった)

P(VTRでの千早は泣いているけれど、千早は泣かなかった)

P(成長をしているから、強くなっているから)

P(だから、泣かなかった)

P(―――少しだけ、一歩だけ、俺は彼女達から離れてもいいのかもしれない)

P(―――ずっと背負ってきたモノを、少しだけ下ろしてもいいのかも知れない)

P(俺はその光景を見て、静かにそう思った)


――――――――

<パチパチパチパチ

春香「はい、これでVTRはおしまいです」

春香「すみません、少し泣きそうで鼻声ですが、頑張ります」グスッ

春香「このVTRを見ていただけたら分かるように、私達のプロデューサーさんは私達の事を第一に考えてくれている素晴らしいプロデューサーです」

春香「私達がここに立てているのも、私達がアイドルとして活動を続けられているのも、私達がここまで成長できたのも、全てプロデューサーさんのおかげです」

春香「みんな、プロデューサーさんの方を向いて」

P「え?」

春香「日頃から伝えている感謝の気持ちを、今ここで、もう一度言います」

春香「せーの‥‥‥」

みんな「「「プロデューサー、ありがとう!!!!」」」


P「‥‥‥‥っ」ジーン

P(やば、‥‥泣きそう‥‥‥)

春香「それじゃあ最後に!! 緊急告知です!!」

春香「プロデューサーさん、お願いします!!」

P「う!? 俺!?」

春香「う! プロデューサーさんです!」

P「真似しなくていいから!」

やよい「うっうー!!」

P「あ、ああ、うん。やよいのは、可愛い」

やよい「えへへ~。褒められちゃいましたっ!」

P「っていうか、ほんとに、俺がするの?」

春香「はい。ライブのこと言っちゃってください」

P「いいのか? 俺が言っても」

春香「当たり前です。これは私達全員の意向です」

P「‥‥‥‥‥じゃあ」コホン

P「皆さん初めまして。Pです」

P「えー、あー、えっと‥‥‥」

亜美「兄ちゃ→ん!」

真美「早くしないと終わっちゃうYO!」

P「わ、分かってるって」

P(くそぅ。こっちはテレビ慣れしてないんだよ‥‥‥)

P「はい、えっと、今月末に鳥取で765プロ全員参加の大きなライブを行います」

P「場所は決まっていますが日程がまだ決まっていないので、まだ詳しい事は公表できませんが」

P「765プロの持てる力を総動員し、素晴らしいライブにしていきます」

P「みなさん是非、お越しください!」ペコリ

みんな「「「お願いします!!!」」」

春香「これで今夜の『生っすか!?サンデー』はおしまいです!!」

春香「それでは、またお会いしましょう!! さようならー!!」



おわり。。。

この連続投稿の始まりの名前の欄が前とは少し違いますが、本人です。

二作品目も無事(かな?)に終わりを迎えさせることができて一安心です。

金曜日と土曜日にこのスレを開けなかったのは私だけなんでしょうか‥‥‥。。。

まあ、なんにせよ、これでP「休日の過ごし方」はおしまいです。

次回作である「ライブ編」をお楽しみください。

それでは、近いうちに。。。

続編である

春香「プロデューサーさん、ご褒美ですよ、ご褒美!!」

春香「プロデューサーさん、ご褒美ですよ、ご褒美!!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1411823283/)

を投稿しました。

宜しくお願いします。

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