絵里「希、エオルゼアって知ってる？」

希「エオルゼア？ うーん、ウチは聞いたことないけど……。それがどうかしたん？」

絵里「いや、クラスの子が言ってるのをたまたま聞いたんだけど、初めて聞いたはずなのになんというか……心が惹かれるというか……」

希「えりちがそんな風に思うものなんて珍しいなぁ。インターネットで調べたりはした？」

絵里「まだよ。希はなんでも知ってるから希に聞いた方が早いかと思って」

希「ウチもそんななんでもかんでも知ってるわけじゃないで～？」

絵里「ふふっ、そうみたいね」

絵里「じゃあ調べてみるわ。エオルゼア……っと。……あっ、でた」

希「なんだったん？」

絵里「ゲームみたいね。オンラインゲーム」

希「ゲームかぁ。なんかえりちとは程遠い感じするけど」

絵里「そうね。私もゲームなんてほとんどやったことないし」

絵里「……でも……」

希「でも？」

絵里「……やっぱり心惹かれるわね。……やってみようかしら」

希「そ、そんなに？ 普段ゲームとかやらんえりちがやりたくなるくらいなん？」

絵里「ええ。もう自分でも何故かわからないくらい無性にやりたい！ というか復帰したい！」

希「やったこともないのに復帰！？」

絵里「今日帰りにPS4買ってすぐやるわ！ 希もやる？」

希「いや、ウチは遠慮しときます」

＊

絵里「希はなにか今気になってるものとかないの？」

希「うーん、ウチは特に……いや、あるわ」

絵里「なになに？」

希「たけしが気になる」

絵里「たけし！？」

絵里「だ、誰よそれ！？ まさか……希の好きな人！？」

希「いや、違う違う。なんかその名前が気になるってだけ。たけしって名前の人知り合いにも居らんし」

絵里「なんだ……よかった」ﾎｯ

絵里「でもなんでたけしが気になるのかしらね？」

希「それには花陽ちゃんが関わってるような気もするんよ」

絵里「花陽が？」

希「あとシカも」

絵里「シカ！？ シカって奈良とかに居るあのシカ！？」

希「うん」

絵里「ますますわけがわからないわ……」

希「でも気になるんよね」

絵里「たけしって一体なんなの……」

＊

絵里「希！ 腕相撲やりましょ？」

希「腕相撲？ どうしてまた？」

絵里「なんとなくやりたくなったのよ！」

希「まぁええけど。じゃあやろっか」

絵里「ええ！」

絵里「よーし、じゃあいくわよ！」

希「いつでもええで！」

絵里「……Ready……Go！」


絵里「……ふぬぬ！」

希「ふむむ……！」

絵里「……ちょ、ちょっと、全然動かないわね……！」

希「ウチは全力なんやけど……！」

絵里「私も……全力なんだけど……！」

希「ふむむ……！」

絵里「ふぬぬ……！」

絵里「……はぁはぁ……」

希「結局……決着……つかんかったな……」

絵里「私たちはほぼ同じ力みたいね」

希「そうみたいやね。強いのか弱いのかはわからんけど」

絵里「じゃあ私たちがどれだけの強さなのか他のμ'sのメンバーとやって比べてみましょう！」

希「そうやね。まずは誰がええかな？」

絵里「海未は弓道とかやってるから流石に敵わないだろうし……。穂乃果とかは？」

希「ええかもな。穂乃果ちゃんやったら強くも弱くもなくって感じやし」

絵里「じゃあ早速穂乃果と勝負よ！」

＊

穂乃果「腕相撲？ いいよ！ やろうやろう！」

絵里「私たちはほぼ同じ強さだから一人やればわかるけど。どっちがやる？」

希「じゃあウチがやってみる！」

絵里「わかったわ。頑張って希！」

穂乃果「穂乃果だって負けないよ！」

絵里「よーし、じゃあ二人とも準備はいい？」

穂乃果「うんっ！」

希「ええよ！」

絵里「……Ready……Ｇo！」

希「ふっ！」

穂乃果「うわっ！」

希（よし！ いける！）

絵里（希がおしてる！ このまま……）

絵里（……あら？ すれすれのとこから全然動かないわね……）

絵里（穂乃果もなかなか頑張るわね……）ﾁﾗｯ

穂乃果「♪」ﾆｺﾆｺ

絵里（！？ すごい余裕そう！？）

希「あとちょっとなのに……！」

穂乃果「ごめんね希ちゃん。えいっ！」

ズガッ

のぞえり「！？」

絵里「……ほ、穂乃果の勝ちね……」

穂乃果「やったー♪」

希「いったぁ……腕折れるかと思ったわ」

穂乃果「うわっ、ごめんね希ちゃん！ ちょっと思いっきりやりずきちゃった……」

希「あっ、大丈夫大丈夫！ もうよくなってきたから」

穂乃果「ホント？ よかったぁ！」

絵里「……ほ、穂乃果の勝ちね……」

穂乃果「やったー♪」

希「いったぁ……腕折れるかと思ったわ」

穂乃果「うわっ、ごめんね希ちゃん！ ちょっと思いっきりやりすぎちゃった……」

希「あっ、大丈夫大丈夫！ もうよくなってきたから」

穂乃果「ホント？ よかったぁ！」

絵里「それにしても穂乃果って腕相撲強いのね。びっくりしたわ」

穂乃果「穂乃果もびっくりしたよ！ 腕相撲なんてほとんどやったことなかったから最初希ちゃん手加減してるのかと思ったもん♪」

希「そ、そうなんや……。あ、ありがとな穂乃果ちゃん！」

穂乃果「うんっ！」

穂乃果「絵里ちゃんはやらないの？」

絵里「私っ！？ わ、私はもういいわっ！」

穂乃果「そう？ でもまた腕相撲したくなったらいつでもいってね！ じゃあねっ！」ﾀﾀｯ

絵里（穂乃果に腕相撲で勝てる日なんてくるのかしら……）

＊

希「それにしても穂乃果ちゃんがあんなに強いとは思わんかったな」

絵里「そうね。穂乃果が強すぎるのか、私たちが弱すぎるのか……」

希「もう一人くらいやってみる？」

絵里「そうね。次は誰がいいかしら？」

凛「あっ！ 絵里ちゃん希ちゃん！」ﾀﾀｯ

希「凛ちゃん。どないしたん？」

凛「さっき穂乃果ちゃんが希ちゃんと腕相撲したって言ってたから凛も挑戦しにきたにゃ！」

絵里「丁度いいわ。次の相手は凛ね」

希「凛ちゃんは運動得意やし強そうなイメージがあるな～」

絵里「とにかくやってみましょうか」

希「次もウチがやるな」

凛「凛はいつでもいいよー！」

絵里「じゃあいくわよ？ Ready……Go！」

希「ふっ！」

凛「にゃっ！」

凛「ふにゃにゃにゃ……！」

絵里（頑張ってる凛可愛い）

希「えいっ！｣ｸﾞｲｯ

凛「にゃー！？」

凛「負けちゃったにゃ……」

絵里「まさかの展開ね」

希「凛ちゃん、穂乃果ちゃんと比べたらびっくりするくらい弱かったわ」

凛「凛こんなに腕相撲弱かったなんて知らなかったよ……」

絵里「でも腕相撲で顔赤くしながら頑張ってる凛はすごい可愛かったわ」

凛「え！？///」

希「そうやね。まじえんじぇーだったわ」

絵里「まじえんじぇーね」

凛「やめてよ二人とも～///」

希「鎌倉まじえんじぇーやね」

絵里「鎌倉まじえんじぇーだわ」

凛「なんで鎌倉！？ 鎌倉はどこからきたの！？」

＊

絵里「おまたせ希」

希「遅いでえりちー」

絵里「ごめんごめん。ちょっと準備に時間かかっちゃって。……あっ、希、また『A』がついた服着てるのね。好きなの？」

希「自分でもあんまり意識してないんやけど、なんでか選んでしまうんよ。イニシャルだからかな？」

絵里「イニシャル？ 東條希……イニシャルどころか『A』自体入ってないと思うけど」

希「あれ？ ホンマやね。なんでイニシャルだと思ったんやろ……」

絵里「スピリチュアルね」

希「それウチのセリフ！」

＊

絵里「そういえば財布の中身確認してなかったわ。お金あったかしら？」ｽｯ

希「……ちょ、えりちの財布パンパンやんっ！」ｸｽｸｽ

絵里「え？ ああこれ？ 領収書とかそのままにしてたらいつの間にかこうなっちゃってて//」

希「えりちやったらそういうのすごいきちんとしてそうなのに意外やな」

絵里「少し前までは普通だったんだけどね。確か……エオルゼアやり始めたくらいからこうなっていった気がするわ」

希「それ関係あるん？」

絵里「さあ？」

＊

希「ウチな、最近やってみたいことがあるんよ」

絵里「やってみたいこと？ なに？」

希「水圧で空を飛ぶやつ！」

絵里「ん？」

希「水圧で空を飛ぶやつ！」

絵里「スイアツデソラヲトブヤツ？」

希「それで検索したらてでくるから」

絵里「そうなの？ わかったわ」

＊

希「ウチな、最近やってみたいことがあるんよ」

絵里「やってみたいこと？ なに？」

希「水圧で空を飛ぶやつ！」

絵里「ん？」

希「水圧で空を飛ぶやつ！」

絵里「スイアツデソラヲトブヤツ？」

希「それで検索したらでてくるから」

絵里「そうなの？ わかったわ」

絵里「えーっと……あ、これかしら？ フライボードっていうの？」

希「それそれ！ なんか楽しそうやろ？」

絵里「ホントに水圧で空飛ぶのね。すごいわね……って、こんな高いとこまで！？ ハラショー……」

希「いつかえりちも一緒にやってみん？」

絵里「え？ 私も？ 私はちょっと怖いし……希がやってるのみてるわ」

希「ええ？ やろうよ！」

絵里「いや、でも……」

希「一緒にやろ！」

絵里「怖いもん」

希「やろ～」

絵里「私は近くでみてるだけでいいって～」

希「ええ～？ えりちやったらやるって言うと思ったのにな～」

絵里「以前の私ならやってたかもだけど、最近は外にでるよりコタツで麺を食べたりエオルゼアしたりしたいのよ」

希「えりちが引きこもりに……」

ﾃﾞｰﾃﾞｯﾃﾞｰ

絵里「え？ なにこの音楽」

ﾃﾞｰﾃﾞｯﾃﾞｰ

希「さぁ？ なんやろ？ でもなんとなく終わる感じがする」

ﾗｰﾗｰﾗﾗﾗｰﾗｰﾗｰ…

絵里「私も。これで記念すべき今日の……ってこれは違うわね」

希「なにそれ？」

絵里「なんか終わると思ったら口を衝いてでてきたんだけど……。なんだったのかしら？」

希「スピリチュアル……いや、10ハラショーやね」

絵里「それは私のセリフ！」

希「まぁよくわからんけど、とりあえずこのあたりで終わろっか」

絵里「そうね」

絵里「お相手は、eliのliはRじゃなくてLの絢瀬絵里と」

希「希たっぷり東條希でした」

のぞえり「ばいば～い！」



終わり

短いですがみてくださった方ありがとうごさいました！