伊織「あふぅを煮ちゃったわ……」 (125)

※この話はぷちますの世界観を一部含んでいますが、暗くなることが予想されます。
 またタイトルのような描写が苦手な方はご注意ください。

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響「じゃあ自分料理作るから、あふぅの面倒見ててね」

伊織「ええ、わかったわ」

伊織「……とは言っても」チラッ

あふぅ「……zzz」

伊織「ずっと寝てるから見るも何もないのよね」

伊織「今の内にあふぅが散らかした部屋でも片付けようかしら」スタスタ


あふぅ「……ナノ」ムクリ

あふぅ「……」テクテク

あふぅ「……」テクテク

響「~♪」

あふぅ「……」チラッ

 あふうはお鍋を見つけた


あふぅ「……」パカッ

 中身はお米+αだった

あふぅ「!」

あふぅ「……」チラッ


響「~♪」

あふぅ「……ナノ」スッ

 カパッ

響「ん?」チラッ

響「……気のせいか」


あふぅ「……」めっしめっし

あふぅ「……」めっしめっし

あふぅ「ナノ……」

あふぅ「……」コテン

あふぅ「……zzz」


響「さて、あとはこれを煮れば、雑炊の完成だぞ」スッ

響「よっと、……あれ?こんなに重かったっけな」

響「ま、いっか。じゃあ火を……」カチッ


響「圧力なべだから、時間は少し短めでいっか」

響「あ、蓋が開いた状態になってる。ちゃんと固定しなきゃ」カチッ

響「それにしても、お鍋が圧力なべしかないなんて思わなかったぞ……」

響「ま、元々は無人島だから仕方ないか」


伊織「いやあぁぁ!」ドシーン

響「い、伊織!? 何があったんだ?」ダッ

響「い、伊織、大丈夫か!?」

伊織「いたた…… きー! 何なのよこの荷物!」

響「足の踏み場もないぞ……」


伊織「ちょっと、あんたも手伝いなさいよ!」

響「あ、でもお鍋が……」

伊織「いいから引っ張って!」

響「う、うん」




鍋「……」

鍋「……」グツグツ

あふぅ「ナノ!?」ガバッ

他のぷちなら何とかできそうだが あふぅには…


あふぅ「ナノ! ナノ!」バタバタ

あふぅ「ナノナノ!! ナノ!」ジタバタ

あふぅ「ナノ!!! ナノーー!!」ジタバタ

あふぅ「ナ、ナノ……」グッタリ




伊織「ありがとう、何とか片付いたわ」

響「あ! お鍋火にかけっぱなしだった!」

響「よ、良かった、溢れてはないぞ……」カチッ

伊織「ちょっと、大丈夫だったんでしょうね」


響「うん、ちょうど考えてたくらいの時間だったから」

伊織「そ、そう、それなら良かったわ」

伊織「い、伊織ちゃんが片づけを手伝わせて料理がだめになったとか……」ボソボソ

響「?」



響「なあ、伊織、あふぅはどこ行ったんだ?」

伊織「え?そっちの部屋で寝てない?」

響「こっちにはいないぞ」

伊織「嘘、さっきあんなによく寝てたのに」

響「あふぅ、どこ行ったんだー?」

伊織「まったく、さっさと出てきなさいよね」




響「どこを探してもいないな……」

伊織「あと探してないのは、……そのお鍋くらいかしら」

響「じょ、冗談言うなよ。この中にいるわけ……」

伊織「どうしたのよ?」

響「もしかして、さっき妙に重いと思ったのは……」

伊織「え? あ、あんた何言ってるのよ! 冗談に決まってるじゃない!」


響「じゃあ、……開けてみるか」

伊織「……」

響「……」

伊織「……」


響「……開けるぞ」

伊織「……」

響「……」パカッ


 
あふぅがいた。いや、あふぅだったものがいた。
すっかり煮えてしまったのか、面影はほとんどない。


響「あ…… あ、あ……」


こんなことになると誰も思わなかった。
そしてこんなことをしようとは誰も思わなかった。
あまりにも非現実的だと思っていた。
しかしそれは実際に起きてしまった。
現実を理解しようとしないまま、自分たちは暫く呆然と立ち尽くしていた。

変わり果てたあふぅの姿を前にして。

とけないし面影は普通にありそうだけどな



伊織「何よ……、何よこれ」

響「な、んで……」

伊織「ちょっと、これどういうことよ! ねえ!」

響「じ、自分だってわからないぞ」


伊織「わからないってこれ作ったのはあんたでしょ!?」

響「そ、それを言うならあふぅの面倒見るのは伊織の担当だっただろ!?」

伊織「な、だいたいあんたが鍋から目を離さなければ気づいたでしょ!?」

響「伊織が大きな物音を立てるから見に行ったんじゃないか!」


そうして無意味な責任のなすりつけ合いが続いた。
途中から何を言ったのかすら覚えていない。
ただひたすらに散々何かを叫んで、ようやく何も始まらないことに二人で気づいた。



響「どうしよう。と、とりあえず律子に電話を……」スッ

伊織「やめておきなさい」

響「ど、どうしてだ?」

伊織「あんた、あの事務所にあふぅを殺したって言ってみなさい?」


伊織「明日から事務所にいられなくなるわよ」

響「あ……」

その時の伊織は恐ろしく冷静だった。
冷静に見えただけかもしれないが、それに比べてうろたえている自分がより一層馬鹿に見えた気がする。


伊織「……あふぅは目を離した隙にいなくなった。かしら」

響「……う、うん」

伊織「まあ、いなくなったってことは言ったほうがいいかもしれないわ」

響「うん、後で電話する」


伊織「あとは…… それね」

響「……山の中に埋めてくる」

伊織「そう、それなら律子に連絡する前に行ったほうがいいわね。律子なら飛んで来かねないわ」

響「ちょっと行ってくるぞ」


伊織「あんた一人で行くつもり?」

響「え? だって……」

伊織「あんただけだとかわいそうだからこの伊織ちゃんがついてってあげるわ、光栄に思いなさい」

響「あ、ありがとう伊織」



 山の中

響「……」ザックザック

伊織「……」ザックザック

お互い何も言わなかった。ただひたすら地面を掘ることに集中した。
そうしなければいけない気がしたし、とにかく早くあふぅを目の届かない場所へ持っていきたかった。
それはきっとお互いに同じ気持ちだった。


響「これだけ掘ればいいんじゃないか?」

伊織「そうね」

響「じゃあ……」スッ

伊織「……」



響「ごめんな、あふぅ。……さよなら」

伊織「……ごめんなさい」ボソッ

響「じゃあ、……戻そう」

伊織「……」


宿に戻ってきた頃にはすっかり夕方になっていた。
大して食欲のない自分達は適当にあったものを食べて夕飯を終えた。
とにかくあの鍋のものは一口も食べなかった。


響「あ、律子、あのさ、あふぅがいなくなっちゃったんだ」

響「うん、自分達も最初はすぐ戻ってくると思ったんだけど、夕飯の時間になっても帰ってこないんだ」

響「え? うん、いつもの無人島だよ」

響「うん、わかった。また戻ってきたら連絡するよ」


伊織「……」

響「律子、明日こっちに来るって」

伊織「……」

響「……」



 翌日

伊織「……来たわ」

響「う、うん」

律子「あんた達、あふぅは?」

響「……」

伊織「……」


律子「そう…… とりあえずやよを連れてきたわ」

やよ「うっうー」


律子「やよ、あふぅの匂いをたどれないかしら?」

やよ「うっうー」すんすん


やよ「……」すんすん

やよ「……」すんすん

やよ「うー」タッ

響「!?」

伊織「!?」

律子「わかったの!?」


やよ「うっうー」クイクイ

律子「これは、お鍋?」

やよ「うー」

律子「この中に、いたの?」


響(まずい!)

響「あ、も、もしかしてあれつまみ食いしたの伊織じゃなかったのか!?」

伊織「し、失礼ね! そんなことするわけないでしょ!」

律子「ほら、そこでけんかしないの」

響(……ごまかせた、のかな?)


やよ「うー」

律子「そう、ここから先はわからないのね……」

律子「どうしたものかしら……」

律子「とりあえず外にも行くしかなさそうね」



やよ「……」すんすん

やよ「うー」タッ

律子「この山のほうから匂いがするのかしら?」


伊織(気を逸らすには……)

チャリーン

やよ「うっうー」ダッ

響「い、伊織何やってるんだよ!?」

伊織「う、うるさいわね! 走ったらポケットに入れておいた小銭が落ちちゃったのよ」

律子「ほら、そんなことでけんかしないの」

やよ「うっうー」ガジガジ



 夕方

律子「結局手がかりはないわね……」

律子「仕方ないわ。今回はもう帰りましょう」

響「……」

伊織「……」

律子「大丈夫よ、今までみたいにすぐ帰ってくるから。ほら、そんな顔しないの」



 事務所

小鳥「律子さん、どうでした?」

律子「……」

小鳥「そう、ですか……」

律子「でも私たちが落ち込んでいては仕方ありません。事務所のみんなにはなるべくいつも通りにしてもらうつもりです」

小鳥「そうですね。そのほうがあふぅちゃんも帰ってきやすいでしょうし」


 翌日・事務所

響「……」

伊織「……」

貴音「響、災難でしたね」

響「貴音、ごめん」

貴音「響が悪いわけではありません。今日は営業までゆっくり休むのです」

響「うん」


あずさ「伊織ちゃん……」

伊織「何よ」

あずさ「大変だったわね」

伊織「私は別に……」

あずさ「早く見つかるといいわね」

伊織「……」コクリ


美希「あ、おにぎりなの!」

響「!?」ビクッ

伊織「!?」ビクッ


貴音「響、どうかしましたか?」

響「な、何でもないぞ」

あずさ「伊織ちゃん、どうかしたの?」

伊織「な、何でもないわ」


 帰り道

伊織「……やっぱり意識しちゃうわね。あの声」

響「うん、ほとんど同じだもんな」

伊織「かと言ってやめさせるのは不可能だし、耐えるしかないわね」

響「……いつまで?」

伊織「決まってるじゃない」



伊織「死ぬまでよ。私達か、美希が」

響「死ぬ、まで……」





律子「伊織、響、ちょっと来なさい!」

響「ど、どうしたんだ律子?」

伊織「なんだって言うのよ」


あふぅ「ナノ!」

響「あ、あふぅ?」

律子「普通に無人島の山の中にいたわよ」

伊織「そ、そんなわけ……」


響「あふぅ、ごめんな!」ガシッ

あふぅ「……ナノ」ドロッ

響「な、なんだ!? あふぅが融けて……」

律子「やっぱりあんた達だったのねー?」


伊織「な、何よこれ!?」

律子「この子が寂しいってずっと泣いていたわよー」

律子「深い土の中でずーっとずーっと……」



響「はっ!」

響「ゆ、夢か……」

響「……まだ1時だぞ」

響「……」


響「……」

響「……」

響「はっ!」

響「……ま、また夢か」



響「結局朝まで寝れなかったぞ……」チラッ

ちびき「……zzz」

響「……」


 事務所

響「はいさーい!」ガチャ

千早「あら、我那覇さん。隈すごいわよ」

響「え? 本当か?」

千早「あふぅのことはあるかもしれないけど、ちゃんと寝なきゃだめよ」

響「う、うん」


伊織「……あんた、寝てないわね?」

響「伊織だって隈すごいじゃん」

伊織「……」

響「……」



美希「でーこちゃん!」ガバッ

伊織「で、でこちゃん言うな!」

美希「あ、でこちゃん隈すごいの。ちゃんと寝ないとだめなの」

響「!?」ビクッ

伊織「!? う、うるさいわね……」ビクッ


美希「あれ?でこちゃんが大人しいの。 あ、眠いからかな?」

伊織「あー…… まあそんなところね」

美希「それなら美希のソファ使っていいよ」

伊織「いや、あんたのじゃないから」


美希「いいのいいの」グイグイ

伊織「ちょ、押さないでよ!」

美希「じゃ、でこちゃんおやすみなの!」

伊織「!?」ビクッ

響「!?」ビクッ

伊織「だ、だからでこちゃん言うな!」


美希「さてと…… あれ? 響、どうかしたの?」

響「い、いや、何でもないぞ」

美希「あ、響も寝てないからソファ使いたかった?」

響「そ、そういうわけじゃないから!」

美希「ひ、響? 急に大きい声出したらびっくりするの」


響「あ、ご、ごめん……」

美希「響、今日のレッスンは出れそう?」

響「あ、うん、大丈夫だぞ」

美希「じゃあそろそろ行こう?」

響「う、うん」


 レッスン場

響「よっ、とっ」

響「ふぅ……」

美希「……なんかやっぱり今日の響はキレがないって感じがするな」


響「そ、そうか?」

美希「確かに色々あったかもしれないけど、響がそんなふうに落ち込んでちゃあふぅも帰ってこないって思うな」

響「!!?」ビクッ

美希「響?」


 響「う、うるさい!!」バンッ

 美希「ひ、響……?」

 響「そうやってあふぅを思い出させるようなことばかり言ってさ!」

 美希「あ、あのね、響……」

 響「うるさいうるさいうるさい!!!」


美希「響、聞いてる?」ジー

響「え? あ、ご、ごめん」

美希「もう、今日の響は本当に変だよ? やっぱり疲れてるんじゃないかな?」

響「う、うん。色々あったから疲れてるのかもしれないな……」


美希「それなら今日はもう切り上げるの」

響「え? あ、か、帰るのは自分だけでいいぞ。美希はもっとレッスンしててよ」

美希「やなの」

響「!?」ビクッ


美希「だって、今の響目を離したらどっかにいっちゃいそうなんだもん」

響「……」

美希「だから、ね?」ニコッ

響「……」


 帰り道

響「……」

美希「……」

響「……」

美希「ミキね、この前あふぅとおにぎりの取り合いしたの」

響「……!?」ビクッ


美希「それでね、結局ミキがおにぎり食べちゃったんだ」

響「……」

美希「だから帰ってきたら、あふぅにおにぎりいっぱいあげるの」

響「……っ」

美希「それでね、ごめんなさいって……」


 響「帰ってこないよ」

 美希「え?」

 響「あふぅは帰ってこないよ」

 美希「ど、どうして響がそんなこと断言できるの!?」

 響「だって……」


 美希「だって?」

 響「……あふぅは自分が殺したから」

 美希「じょ、冗談だよね? 響がそんなことするわけ……」

 響「殺したよ。事故かもしれないけど、自分が殺したのは確かだ」

 美希「な、なんで……? 響が?」


美希「ひーびーきー?」ジー

響「うわぁ!? み、美希?」

美希「もう、さっきからボーっとしすぎなの」

響「!?」ビクッ


響「あ、ご、ごめん……」

美希「……」

響「あ、あのさ、自分、ちょっと先に帰るね。事務所には電話しておくから。じゃあ」ダッ

美希「あ、ひ、響! 響!?」


 響の家

響「はぁー、はぁー……」

響「む、無理だ。あの声とずっと生きていくのは」

響「何とか…… 何とかしないと」


響「……っ」

 伊織『耐えるしかないわね』

 響『……いつまで?』

 伊織『決まってるじゃない』


 伊織『死ぬまでよ。私たちか、美希が』

響「死ぬまで……」


響「……」

響「やだ、やだよ」ガタガタ

響「……」ガタガタ

響「……」


響「美希の声を聞かずに済むのは……」

響「もうこれしか……」スッ

響「……」

響「あ、包丁に自分の顔が映ってる……」

響「……酷い顔」


 翌日

響「はいさーい!」ガチャ

美希「あ、響おはようなの!」

響「み、美希、あのさ……」

美希「実は響に渡すものがあるの」

響「え? 自分に?」


美希「うん! はい、おにぎりなの!」ジャーン

響「お、おにぎり?」

美希「うん! 響この前からずっと疲れてるみたいだから、ミキ特製おにぎりを食べれば元気出ること間違いないの!」ニコッ

響「う、あ……」


美希「後は…… あ、でこちゃんおはようなの!」

伊織「あ、あんたはでこちゃん言うな!」

美希「でこちゃんにあげたいものがあるの!」

伊織「だから! って、何よそれ」


美希「はい、おにぎりなの!」ジャーン

伊織「おにぎり?」

美希「うん! でこちゃんもこの前からずっと疲れてるみたいだから、ミキ特製おにぎりを食べて元気出すの!」ニコッ

伊織「あ、ありがと……」


美希「~♪」

伊織「……響、いつまでそこにいるのよ」

響「い、……おり?」ポロポロ

伊織「何よ、あんた泣いてるの?」


響「伊織……」ポロポロ

伊織「言いたいことがあるならさっさと言いなさいよ」

響「自分、……もう、ダメだ」

伊織「はぁ? あんた何言って……」

響「……ごめん」ダッ

伊織「あ、ちょっと待ちなさい! 響!!」


 無人島

響「……ちびき、ありがとう」

ちびき「ないさー!」

響「……もう事務所帰っていいよ」

ちびき「だぞ?」


響「うん、帰りたくなったら連絡するから」

ちびき「だぞ!」

鳥「……」バッサバッサ

響「……」

響「……帰りたくなったら、な」


響「……」ザックザック

響「……」ザックザック

響「……」ザックザック

響「……」


響「久しぶりだな、あふぅ」

あふぅ「」

響「元気…… じゃないよね」

あふぅ「」


響「あの時、ちゃんとあふぅを殺したって言えば少しの許されたのかな?」

あふぅ「」

響「ううん、どっちにしてもダメだよな」

あふぅ「」


響「大丈夫、もう一人にはしないよ」

あふぅ「」

響「おいで、一緒に寝よう?」

あふぅ「」


響「え? そっちが来い? わかったわかった」

あふぅ「」

響「じゃあおやすみ、あふぅ」


 おわり


伊織は…

ぷちますの本を読んでる方ならわかると思いますが、元ネタはぷちます6巻の伊織の台詞です。
ただ純粋に、もしそうなってしまったら…… と言った考え方で進めました。

>>12
言われて改めて考えた結果、
たかにゃ→紙が壁を突き刺さるから何とかなる。
はるかさん→むしろ水が入ってる時点で増えてる。
あずささん→ワープ。
まこちー→物理攻撃で鍋に穴が空く。
いお→ビーム。
ちびき→動物に外部から何とかしてもらう。(ただし気付いてもらえるかどうか)
ゆきぽ→きっと掘れる。
 ここは安泰だなと思いました。

>>22
さっきまでの元気な姿とはかけ離れている、のようなイメージでお願いします。

>>96
伊織のその後は読者の方々のご想像にお任せします。
ちょっと冷静にしすぎたかなと反省しています。ただ冷静に見えて、きっと彼女の心も響みたいに追い詰められてはいるんだろうなと思います。

メインディッシュである本編をあまりに重くしすぎたので、何も考えずに見られるデザート代わりのおまけを用意しました。この後適当に投下します。
本編の内容でギャグに走らせた作品です。
ぷちます本家くらいの軽いノリを目指しました。


 伊織「あふぅを煮ちゃったわ……」 響「ギャグ編!」

※最初は本編と同じです

響「なあ、伊織、あふぅはどこ行ったんだ?」

伊織「え?そっちの部屋で寝てない?」

響「こっちにはいないぞ」

伊織「嘘、さっきあんなによく寝てたのに」

響「あふぅ、どこ行ったんだー?」

伊織「まったく、さっさと出てきなさいよね」



響「どこを探してもいないな……」

伊織「あと探してないのは、……そのお鍋くらいかしら」

響「じょ、冗談言うなよ。この中にいるわけ……」

伊織「どうしたのよ?」


響「もしかして、さっき妙に重いと思ったのは……」

伊織「え? あ、あんた何言ってるのよ! 冗談に決まってるじゃない!」

響「じゃあ、……開けてみるか」

伊織「……」

響「……」

伊織「……」


響「……開けるぞ」

パカッ


あふぅ「ナノーー!!」バッ

響「あっつ!」

伊織「きゃっ」

あふぅ「ナノナノー!!」プンスカ


響「ご、ごめんな、大丈夫か!?」

あふぅ「ナノ!」プンスカ

伊織「……どうして生きてるのよ?」

響「伊織」

伊織「な、何よ? 私何か変なこと言った?」


響「ギャグに真面目なツッコミは無粋だぞ」

伊織「う、うるさいわね! なんでこれいきなりギャグになってるのよ!」

響「それより伊織! あふぅのご機嫌をとるために急いでおにぎりを作るんだ!」

伊織「わ、わかったわよ」


おにぎりドーン

響「どうにか出来たぞ!」

伊織「私達の分も使ってね」

あふぅ「ナノ!」めっしめっし

響「自分たちの分は…… これ?」


伊織「それあふぅが入ってた鍋じゃない!」

響「だって他にないんだぞ!?」

伊織「……わかったわよ」

響「じゃ、いただきます」


伊織「はむ。……!? こ、これは……」

響「おいしい! おいしいぞ!」

伊織「……」コクリ

響「……」コクリ


伊織「ねえ、あふぅ」

響「おにぎりもっと作ってあげるから、ちょっとお風呂に入らないか?」

あふぅ「ナノ!」ダッ

響「あ、待て!」

伊織「どこ行くのよ!」


あふぅ「ナノー!」

律子「何、どうしたの?」

あふぅ「ナノナノ」

律子「へぇー、二人が、そう……」


伊織「り、律子!?」

律子「あんた達、楽しそうなことしてたのねぇ?」

響「は、話せばわかるぞ!」

この後二人は律子に怒られましたが、あふぅのだし汁を飲ませたら律子も納得してくれました。

ただ熱湯はかわいそうだと、40℃くらいのお湯につかってもらうことが流行りました。

たまにはるかさんが入ろうとするのが困ったことですが……

かくして、今日も765プロ事務所は平和です。

 おわり

これにて本当におわりです。
あふぅ汁はどんな味なのでしょうね?

ここまで見ていただいて本当にありがとうございました。

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