懐ジャンル「気弱ツンデレ」(14)
女「あんたのことなんか全然好きじゃないんだからねっ! むしろ嫌いよ!」
男「……そっか」
女「当たり前よ」フフン
男「今まで迷惑かけてたんだな」
女「えっ?」
男「そんなに嫌われてるならもう近付かないことにする……ごめん」
女「え、ぁっ……待っ」ガシ
男「……?」
女「そ、そんなには嫌いじゃないっていうか……近付くくらいならべつに私っ……だ、だから、そこまでしなくてもっ」
男「いいよ気つかわなくても」スタスタ
女「あっ、あ……ちが……行かないでぇ」
こういう感じでみんな頼むよ
女「……あ、あの……男」
男「ん、なに?」
女「え、えっと……昨日は、その私が悪かった……気がしなくもないから……」
女「それでっ……もしよかったら、今度の週末……一緒に映画でも、どうかなって」
男「あぁ、いいよ」
女「っ! や、やったぁ!」
男「そんなに喜ばなくても」
女「ぁ……べ、別に喜んでなんかないわよ! お、男が女の子に構ってもらえなくて可哀想だから誘ったんだからね」
男「なら、無理しないでいいよ」
女「えっ」
男「だから、僕が嫌いなら無理して誘ってくれなくてもいいから……気にしてないよ、この間のことも」
女「ち、違っ」
男「あぁそっか、近づかない方が良いんだっけ……じゃあね」スタスタ
女「あっ……うぅぅ」
男「あちゃー、結構降ってるなあ」
女「あんた傘ないの?朝の天気予報みてなかったの?」
男「ギリギリまで寝てたから」
女「し、仕方ないから、傘、入れてあげてもいいわよ?」
女「別に、あんたが風邪ひいたらとか、それで明日欠席されたら寂しいとか、そんな心配してないから!勘違いとかしないでよ!?」
男「...なんだ、心配してくれてるのかと思ったのに」
女「え?」
男「迷惑だろうから、走って帰るわ。家近いし。それじゃ」
女「あ、いやあの、待って...」
キュッ
男「ん、どした?」
女「えっと...あたし一人だと、ほんのちょっと寂しいっていうか、その...」
男「...つまり?」
女「い、一緒に...帰って、ください...ぅぅ///」
思いつきで書いたがちょっと違うか
難しいな
男「おはよー!」
女「……」
男「昨日の歌番組視た? あの歌手スッゲー声よかったね!」
女「……」
男「っていうか2時間目にある化学、宿題解けた? 俺さっぱりだったわ」
女「……」
男「あ、もうすぐマラソン大会あるけど、自信ある?」
女「……」
男「女さんって足メチャメチャ早いよなぁ、さっすが陸上部エース!」
女「……」
男「走ってる姿もきれいだし、俺、見とれちゃうよ///」
女「……」
男「あ、ごめん。怒らしちゃったか……」
女「……」
女「ち、ちがうのっ///」
女「私、口下手だから、どう答えたらいいか分かんないのっ///」
男「えっ」
女「変な返事して、男くんに嫌われちゃったらイヤだし///」
男「女さん……」
女「喋るの苦手だから、つい、無視してるみたいになっちゃうの!」
男「あー」
女「いつも話しかけてくれてるのにっ……ご、ごめんなさいっ///」
男「いいよいいよ、そんなの」
男「さ、遅刻しちゃうぜ。一緒に急ごう!」
女「うんっ///」
気弱だけど、ツンデレ成分が少ない?
男「女はかわいいなあ」
女「!?」
男「成績優秀だし、運動もできるし」
女「な、なによ急に!?褒めても何も出ないし!嬉しくないし!!」
男「おまけに俺みたいなバカに勉強教えてくれる面倒見の良さときた」
女「...ふ、ふんっ。今更あたしの素晴らしさに気付くなんて、ちょっと遅すぎるんじゃ...」
男「すらっとのびた長い脚、切りそろえられた綺麗な黒髪、そこから覗く凛々しい瞳。才色兼備とはまさに女のことだよな」
女「あ、...ぅぁ」
男「誰もが羨む美少女だよ、ほんと」
女「ぅぅ...もうやめてぇ...///」
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