P「ああ。3人の自由な発想を、いろいろなところに取り込めると思ってな」
ロコ「それはグレイトなアイデアです! 本当はロコ1人でもいいんですけどね……」
百合子「ユニットかぁ……まさか組むことになるとは思わなかったなぁ…」
麗花「わーい!!」ギュッ
P「ぎゅむっ」
麗花「プロデューサーさん、それ本当に!? 本当の本当に!?」
P「は、はい、本当ですよ麗花さん。本当ですから離れてください……」
麗花「ふふっ、私本当にすっごく嬉しいんですよ! プロデューサーさん、ありがとうございます♪」
ロコ「あー、レイカ? ベリーに言いづらいのですが……」
百合子「プロデューサーさん、苦しそうです……」
P「ここが天国……かぁ……」
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しばらくして
P「コホン、とにかく、3人でユニットを組むわけだ。リーダーは……百合子、お前に任せる」
百合子「ええ!? ど、どうして私なんですか!?」
P「百合子にリーダーとして、もっともっと成長して、自信をつけてもらいたいからだ」
ロコ「ナイスチョイスですねプロデューサー、ロコは今からエキサイトしてますよ!」
麗花「百合子ちゃんがリーダーかぁ…よろしくね!」
百合子「で、でも、もし私がリーダーなんかになっちゃって、ステージで失敗なんてしたら……」
百合子「私達のステージに来てくれてた少数のファンの中に国家政府にかかわる人間が潜んでいて、その男が私達を国家レベルで消しにかかるように連絡してしまうかもしれませんよ!?」
P「ないから」
ロコ「ないですね」
麗花「ないと思うよ」
百合子「ほ、本当ですか…? いいんですか私なんかがリーダーで」
P「むしろこのメンツを見てみろよ百合子! ロコはこうと決めたら頑固だろ? みんなの意見を聞いて改善していくようには思えないしぃ」
ロコ「むっ……でも、確かにプロデューサーの言った通りです! ロコはマイセルフを貫き通しますからね!」
P「麗花さんは……」
麗花「あ、事務室にちょうちょさん入ってきた! ふふっ♪ ちょーおーちょー♪」
P「……あんな感じだし……」
百合子「でも、そんなこと言ったら私も……」
P「お前はその強烈な暴走を止めてくれるメンバーさえいれば、いたって真面目に努力できる女の子だろ?」
百合子「そ、そうですか…? プロデューサーさんがそういうなら……私も頑張ってみますけど……」
P「よし、じゃあリーダーは百合子に決定だ! 皆拍手!」
ロコ「ぱちぱちぱちぃ~」
麗花「あ、ちょうちょさん行っちゃった……あれ、ロコちゃんどうして手をたたいてるの? 蚊でもいたの?」
ロコ「レイカ……」
百合子「え、えっと、それじゃあ、これから頑張ってリーダーらしくなろうと頑張っていこうと思いますので、よ、よろしくお願いします!」
麗花「うん、頑張っていこうね!」
ロコ「ロコがいればピースオブマインドだから、大丈夫です!」
P「よし、それじゃあミーティングをしていくぞ。最初の議題はこれだ!」
百合子「……わあ! すごい! このホワイトボード、くるって回るんですね!」
ロコ「アーティスティックなホワイトボードですね……」
麗花「あ、くるっとしたところに何か書いてあるよ?」
百合子「ユニット名を……決定せよ?」
P「そう! お前たち3人の自由な発想を生かして、まず最初に自分たちの鏡にもなる、ユニット名を付けるところから始めるぞ!」
百合子「分かりました! じゃあ、皆で意見を出し合ってみようよ!」
ロコ「はいっ!」
百合子「はい、ロコちゃん!」
ロコ「ロコズアバンギャルドはどうでしょうか!?」
P「それロコしか伝わらねーじゃねぇか……もっとなんかこう……ないのか? 3人の魅力が伝わりそうな、それでいてきゅっとまとまってる……」
麗花「はいはーい! はいはいはいはい!」
百合子「麗花さん、落ち着いて……どうぞ」
麗花「百合子ちゃんって百合が入ってるよね?」
百合子「え、そ、そうですね……」
麗花「ロコちゃんはロコナイズちゃんだし」
ロコ「ウェイト。どういうミーンですかそれ!?」
麗花「私は北上麗花だから……うーん……」
百合子「え、手を挙げたのに今考えるんですか?」
麗花「あ! わかった! ユリレズ!」
P「却下」
ロコ「う? なんで却下なんですか? サウンドはいいと思うんですけど……」
百合子「ろ、ロコちゃんは知らないんだね……じゃあ、知らないままでいいからね……」
ロコ「ほえ?」
P「さて、他に何かないか?」
百合子「プロデューサーさんはどうなんですか?」
P「うーん、百合子はどうだ?」
百合子「え、わ、私ですか!?」
P「こういうのは一回、リーダーが言ってみるべきだ」
ロコ「そうです! 頼みますよリーダー! ロコはリーダーのユリコにリライオンです!」
麗花「どう? 何かいいの思いついた?」
百合子「えーっと……」
百合子「私と麗花さんは青……ロコちゃんは黄色っぽいイメージ……」
百合子「……深海の雷(ディープマリンサンダー)とかどうですか?」
P「…………どうだ、皆?」
ロコ「ノーコメントで」
麗花「なんか強そうだね! 全然かけらもアイドルっぽくないけど、とにかく凄そうな感じは伝わってきたよ!」
百合子「うわあああああああああ!! なんか急に恥ずかしい! 急に恥ずかしい!!」
P「……お前らなぁ……もうちょっとマシなものを考えつかないのか?」
ロコ「何ですかその言い方! ロコのセンスをディスってるんですか!?」
P「いや、そういうわけじゃないけどさ」
麗花「そうですよプロデューサーさん、私の名前もなかなか良かったと思うのに」
P「いや、麗花さんのは超次元です」
麗花「え? 超次元なんですか? わーい!」
P「褒めてません」
百合子「……じゃあプロデューサーさんが付けるユニット名はなんなんですかぁ?」
P「……素直にお前たち3人の自由な感じを出すために……」
P「フリーダムガールズ、とか……」
百合子「フリーダムガールズ……」
ロコ「さすがはロコのプロデューサー、ハイセンスですね!」
麗花「フリーダムガールズかぁ……私、気に入っちゃいました!」
百合子「私達のユニット……フリーダムガールズ……」
P「ああ、今日から始動だ!!」
百合子「……私達が、今日から……?」
P「ああ。劇場だけじゃない。いろんなところに行って、ライブをしたいとは思わないか?」
ロコ「そうですね……ロコタレントは、あのスモールなシアターには収まりきりませんから!」
麗花「私、ライブやりたいです! もっともっといろんなお客さんのために、いっぱいいっぱい、いろんなことをしたいです!」
P「よっしゃ! なら、我らフリーダムガールズ最初のお仕事を発表しようではないか!」
百合子「……へ?」
麗花「もうお仕事があるんですか?」
P「ああ、ズバリ、オーディションバトルだ!」
ロコ「オーディションバトル?」
P「お前たちのような新人が他にも何組か集まって、順番にパフォーマンスをしていくんだ。そこでいい成績を出せれば、そのままテレビでインタビューを受けれるんだ!」
百合子「そ、そんな…簡単にパフォーマンスって言っても、まだ曲も振りも何もさらってないですよ!?」
P「心配するな。お前たちは、何度かあの小さい劇場でやってきた、大好きな曲があるだろ?」
百合子「……え?」
麗花「あ、それってもしかしなくても、アレの事ですね!?」
P「……そうだ。お前たちがずっと慣れ親しんで、好きでいた曲……」
ロコ「ああ……アレですね!?」
P「……『Thank you!』だよ。あれなら3人編成の振りがある。オーディションまであと3日だ。それまでの間に完成させることも出来なくもないはずだぜ?」
ロコ「はいっ! ロコ、フルパワーで頑張ります!」
P「よーしいい返事だ。じゃあ、これから3日間、全力で頑張って、オーディションバトルで勝つぞ!」
P「えい、えい、おー!」
麗花「おー!」
ロコ「おー!」
百合子「お……おー……」
P(かくして、俺たち4人の伝説が始まったのである!)
支援だよ(このユニットで大丈夫か?)
>>1七尾百合子(15) Vi
http://i.imgur.com/JkNyTMz.jpg
http://i.imgur.com/6ZbxriX.jpg
ロコ(15) Vi
http://i.imgur.com/jha9ZhV.jpg
http://i.imgur.com/JwlitVI.jpg
北上麗花(20) Da
http://i.imgur.com/GZQhc19.jpg
http://i.imgur.com/qopii2W.jpg
―フリーダムガールズ 活動1日目―
P「よし、3人とも。3日後のオーディションバトルに向けて、頑張ろうな」
麗花「はーい♪」
ロコ「にゅふふっ、ロコのマグニフィセントな才能が、ついにオープンされるのね!」
P「よし、皆気合十分だな。百合子、リーダーとして、今日の意気込みを語ってくれないか?」
百合子「り、リーダーとして……わ、わかりました!」
百合子「え、えーっと……み、皆さん!」
百合子「……………………」
P「ん? どうした百合子、2人とも待ってくれてるぞ?」
百合子「……す、すみません…明日にはちゃんとできるようにします」
P「ん? そうか?」
P(これは、思ってたよりも責任を抱えてるかな……)
P「よーし、今日はボーカルレッスンとダンスレッスンを行うぞ! 行こうか!」
3人「はい!」
―ボーカルレッスン―
P「よし、じゃあ歌ってみてくれ」
麗花「らーらー♪」
P「さすがは麗花さん。正確に音程をとらえられてます。いいですよ」
麗花「本当ですか? ふふっ、嬉しいな♪」
P「次、ロコ行ってみようか」
ロコ「あ~♪」
P「うん、まずまずって感じだな。もっとトレーニングしていこうか」
ロコ「えへへ、わかりましたっ!」
P「最後に、百合子……百合子?」
百合子「え、あ、は、はいっ!」
P「さっきのところ、もう一回音を頼む」
百合子「は、はい……えと……」
百合子「ら~♪」
P「んー、もうちょっと下げたほうがいいかもしれないな」
百合子「そ、そうですか? すみません…」
P「気にすることはないよ」
麗花「そうだよ百合子ちゃん! 頑張ろ♪」
百合子「そ、そうですね……そうですよね……」
―ダンスレッスン―
ロコ「だーかーらぁー!」
百合子「きゃっ!?」ビクッ
ロコ「ロコはここはもう3歩後ろに下がった方がいいって言ってるんです!」
麗花「え? でも、振り付け通りだとココだよ?」
ロコ「ロコ的には、ロコ達3人のオリジナルを、少しアドしてもノープロブレムだと思います! もっと大きくステップできませんか?」
麗花「えー? ちょっと難しいと思うよ? 広くなる分、百合子ちゃんがカバー大変だし……」
百合子「え、えっと……」
ロコ「ユリコ、大丈夫ですよね?」
百合子「あ、う、うん……大丈夫。やってみます、麗花さん!」
麗花「本当に大丈夫? じゃあ、ロコちゃんが言った通りの方でやってみようか」
P(うーん、あまり口出ししないでおきたいが……問題は百合子にありそうだな……)
―レッスン終了後―
百合子「ふぅ……」
百合子「……」
百合子「はぁ~あ……リーダーとして、かぁ……リーダーらしいこと何にもできないし、そもそもリーダーって何すればいいんだろう? 麗花さんとロコちゃんは、ダンスレッスンの時に少しケンカしちゃうし……」
P「おう、随分とお疲れだな百合子」
百合子「あ……プロデューサーさん……」
P「そろそろ車出すから呼びに行こうと思ってたが……ちょっと話す必要がありそうだな……」
百合子「ええ!? も、もしかしてやっぱり私、リーダーとして全然ダメだから……降格処分? ユニット解散……?」
百合子「う、うわあああああプロデューサーさん! せめて、せめてオーディションの日までは!」
P「おちつけっての百合子……そんなつもりじゃないからさ」
百合子「え? じゃ、じゃあ……どういうつもりなんですか? ま、まさかプロデュー「その続きはいいからな」
P「お前、かなりリーダーに対して責任感じてるだろ?」
百合子「…………はい。正直何をしたらいいのかよくわからなくて……心臓がはじけ飛びそうです」
P「はちきれるんじゃなくてはじけ飛ぶのか」
百合子「そ、それくらい私は……悩んでるんです」
P「あのなぁ、リーダーって言うのはさ……もっと簡単なものなんだよ」
百合子「……簡単じゃないですよ。プロデューサーさんには簡単でも、少なくとも私にはとても……」
P「百合子が百合子でいればいい、ただそれだけなんだ」
百合子「……え?」
P「皆を元気づけられるセリフを考えなきゃ、皆を引っ張っていけるように、ちゃんと歌えるようにならなきゃ、皆が嫌な空気の中で過ごさないように、ちゃんと見てあげなきゃ……そんなこと、リーダーのルールにはない」
百合子(全部……私が考えてたこと……)
P「いいか、百合子。お前はリーダーである前に、七尾百合子なんだから。百合子らしさを忘れちゃだめだよ」
百合子「私らしいって……なんですか?」
P「……それは、俺なんかよりも、百合子が一番知ってるだろ?」
百合子「……そ、そうですね……私らしく、フリーダムガールズをまとめていきます」
P「ああ、頑張れよ」
百合子「それと……」
P「……ん?」
百合子「私が思ってたことを全部言い当てられるなんて、プロデューサーさんすごいですね!! 超能力者か何かですか?」
P「そんなわけないだろ? 見てればわかるんだよ」
百合子「す、すごい……! じゃあ、今の私をみて何を思ってるのか当ててみてください!」
P「……夏目漱石の本が読みたい」
百合子「正解です!! 本当にすごいですね、プロデューサーさん! もしかして、前世で何か人間を超越した力を得たん」
P「はいはい、そっから続きは長くなるだろうから、早く車に乗るぞー!」
百合子「ひゃあっ! 引っ張らないでくださいよー!」
―2日目―
P「よし、皆そろったな。麗花さんこっち来てください」
麗花「プロデューサーさん見てください! カラスの羽拾ったんです!」
P「後で捨てましょうね」
ロコ「プロデューサー見てください! ロコがいらない段ボールをリサイクルしてクリエイトした力作『インカの目覚め』です!」
P「じゃがいもじゃねぇか。まったくお前ら自由だな……」
百合子「……おはようございます! プロデューサーさん!」
P「ああ、おはよう。じゃあ、今日はもう言えるよな?」
百合子「はい……多分大丈夫です!」
百合子「み、皆……あまり歌も上手に歌えないし、ダンスもそんなにうまく踊れない、頼りないリーダーかもしれないけど……」
百合子「その……もっともっと自由の翼をはためかせて、私達なら飛べると思うから!」
百合子「が……頑張ろうね!」
ロコ「ユリコ……」
ロコ「オフコースです! ロコに任せて下さい!」
百合子「ろ、ロコちゃん……ありがとう!」
麗花「百合子ちゃーん! ぎゅー!」
百合子「わっ! れ、麗花さん!?」
麗花「えへへ、百合子ちゃん大丈夫! なんか、これでこそ私達って感じのユニット、作りたいよね!」
麗花「そのためにも、いっぱい、いっぱいがんばろうね!」
百合子「は……はい!」
百合子「あ、あと麗花さん、カラスの羽くすぐったいです」
麗花「…………」
ロコ「? レイカ?」
麗花「こちょこちょこちょこちょー!」
ロコ「ぎゃあああああ!! なんでロコなの!?」
百合子「ぷっ、あはははは!」
P「くっ……くくっ……だめだこらえられねぇ! あはははっ!」
ロコ「ちょ、プロデューサーもユリコも、いいからロコを助けてくだ……きゃははははは!!」
P(こうして、ようやく団結を見せてきた俺たちは、ボーカルレッスン、ダンスレッスンを無事に乗り越えた……)
P(正直、まだまだ至らない点は多いが、3日間の成長と考えると、十分な、俺の期待以上の成果が出たと思う。そして……)
―オーディション当日―
P「よし、ここが会場だ!」
百合子「そ、想像してたのの倍は大きいですね……」
ロコ「そりゃテレビスタジオですから! ビッグスケールじゃないと、ロコが黙ってないですよ!」
麗花「ロコちゃん黙って」
ロコ「おかしくない?」
P「よし、じゃあ俺は楽屋に入る前にあいさつとかしてくるから、その間に着替えを済ませといてくれ」
百合子「はい! わかりました」
麗花「じゃあ、皆でお着替えしよー!」
ロコ「プロデューサー! 後でロコ達のスーパーパフォーマンスを見て、ローリングタンしますよ!」
P「ははっ、期待してるよ!」
―CG楽屋―
P(……ここか……)
P「すみませーん」
モP「ん? あ、ほらほら。来たぞお客さんが」
卯月「え!? もしかしてスカウトの人ですか!?」
未央「うわー! すごいよしまむー! 私達、本格的にアイドルって感じしてきたし!」
凛「ちょっと、そんなわけないでしょ? この人もオーディションに参加するってことでしょ?」
卯月「え? 今回のオーディションに? この男の人が!?」
凛「そうじゃないけど」
未央「しまむーは天然さんだねぇ!」
モP「……うるさくてすみません」
P「い、いえ……新人プロデューサーのPです」
モP「こちらも、新人のモバPと申します」
P「今日のオーディション、俺たちのチームも全力で勝ちを狙います」
モP「僕らもそれは一緒です。お互い頑張りましょうね」
P「はいっ、もちろん!」
ゆっくり更新することになる木がするので、とうとつにトリつけ
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