ポケモンで学ぶ日本語講座 (34)
皆さんこんにちは。
「ポケモンで学ぶ日本語講座」の時間です。
今回は3種類の異なった話し方を、
「ポケットモンスター赤、緑」の有名なセリフを使って学びましょう。
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場面 1 上品なお茶会での話し方
オーキド「ここにおボールが3つ、ございますでしょう?」
オーキド「レッドさん、お好きなおボールをおひとつ、お取りあそばせ」
レッド「…」
グリーン「あら!おじいさま!レッドさまだけにお渡しになるのですか?」
オーキド「ご安心なさって、グリーンさん。あなたもおひとつお取りあそばせ」
グリーン「わたくしはいつでも上品かつ謙虚でありたいのです。
レッドさま、お先にお選びください。」
レッド「…」
レッドはゼニちゃんをいただきましたわ!
グリーン「あら!凛々しいおポケモンをお選びになったのね!」
グリーン「わたくしはこのキュートなおポケモンにいたしますわ!」
グリーンはダネちゃんをいただきましたわ!
レッド「…」
グリーン「お待ちになって!レッドさま!」
グリーン「せっかくおじいさまからおポケモンをいただいたのですわ、
ここでおひとつ、ティータイムを兼ねてお上品なおバトルをたしなみませんこと?」
グリーンが勝負をしかけてきましたわ!
レッド「…」
グリーンとの勝負に勝ちましたわ!
グリーン「あら!なんてこと!お強いのね!レッドさまのおポケモンを
いただきたかったですわ!」
グリーン「愛情を込めて、もっとわたくしのおポケモンを強くいたしますわ!
レッドさま!おじいさま!ごきげんよう!」
このように、上品でマナーが要求される場面では、喋り方に気を使う必要があります。
では、次の場面に移りましょう。
場面 2 下品なチンピラ同士の話し方
オーキド「おいレッド!耳の穴かっぽじってよーく聞け!
見ろ!そこにボールが三つある!貴様にくれてやるって言ってんだ!
さっさと取れ!ノロマが!」
レッド「…」
グリーン「はあ!?俺をなめてんのか!?くそじじい!
レッドのアホだけにやるだあ!?ふざけんなこらあ!!」
オーキド「黙れクソガキが!そのちっぽけな脳ミソじゃあ、俺様がてめえを呼んでやった理由すら分からねえのか!
黙って選びやがれ!うすのろ!」
グリーン「けっ!レッド!てめえみてえなザコは、何を選んでも無駄なんだよ!
さっさと一つ取れ!」
レッド「…」
レッドはヒトカゲ選びやがった!真性の馬鹿だな!
グリーン「チッ!しけたポケモンしかいねえ!どーせすぐ捨てるだろうが、
今はコイツをもらっといてやる!
感謝しろ!もうろくジジイ!」
グリーンはゼニガメを選びやがった!卑怯な奴め!
レッド「…」
グリーン「おい!待てよ!てめえみてえな穀潰しの役立たずは、見るだけで腹が立つんだ!もう我慢できねえ!
てめえとそのクソポケモン、まとめてぶっ潰す!覚悟しろ!」
グリーンはレッドに喧嘩を売った!愚か者が!
レッド「…」
レッドが勝ちやがった!どうせまぐれだろ!
グリーン「ズルしやがったな!?てめえみてえなウジ虫が、俺様に勝てるワケねえんだよ!情弱め!クズめ!
もうてめえらの茶番はこりごりだ!
レッド!くそじじい!くたばっちまえ!」
このように、相手がチンピラの場面、
理性的な話は一切通じません。
威圧的な態度で、ただひたすら悪口を浴びせるのが、彼らの基本です。
では、次の場面に移りましょう。
場面 3 鎌倉時代へ行った際の話し方
オーキド「机上に三なる球あり。心に懸かるを一つ、選べ。」
レッド「…」
グリーン「あな。レッドのみに与へ給ふること、不覚のわざなり。」
オーキド「憂ふるなかれ。なんぢにも与へん。選べ。」
グリーン「我、いとおとなしきなり。レッドより先ず選ばせ候はん。」
レッド「…」
レッドは不思議種を承り給ひけり。
グリーン「いとをかし。我、かの球を承らまほし。」
グリーンは火蜥蜴を承り給ひけり。
レッド「…」
グリーン「待ち給へ。承りし小物妖怪を使はずなるは、いとあたらし。
何ぞこのついでをば、合戦に使ふべからんや。」
グリーンより合戦を挑まれり。
レッド「…」
合戦に勝てり。
グリーン「あな。なんぢが小物妖怪を承らば。」
グリーン「小物妖怪をかしづきつべし。さらば、いとま申す。」
いかがでしたか?
一見特殊な会話ですが、話し方を使い分けるのは非常に重要なテクニックです。
今回の内容をよく復習し、普段の生活に取り入れていきましょう!
それではまた来週!さようなら!
終
提供: NHK
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