穂乃果「ペアライブ?」 (209)
冒頭部分以外はぼんやりとしか考えて無いのでゆっくり進行ですが良かったらご観覧下さい
とりあえず最初のチーム分けだけ安価したいと思います
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1407055587
9月になったけれどまだ昼の日差しはチリチリと身を焦がしセミの鳴き声がうるさく聞こえる
私たちμ'sは様々な困難に直面しながらも母校である音ノ木坂学院の廃校を食い止めて新学期を迎える事が出来た。
生徒会は3年生から2年生へとバトンタッチして心機一転、新しい目標に向けて頑張っていく。そんな矢先だった。
海未 「はい!では今日の練習はここまでにしましょう」
穂乃果「うわー、もうダメだ動けないよー」
穂乃果は終了の合図と共にその場に倒れこむ。この日差しの元で横になっちゃ床で鉄板焼き状態になるんじゃないかしら
にこ 「ちょっと、アンタ気が抜けすぎなんじゃないの」
海未 「そうですよ穂乃果、さっきのステップもタイミングがずれてたじゃないですか」
いつものお説教が始まった。しかし横で一緒に踊っていてもほとんどわかんなかったけど、よく見てるもんね。
穂乃果「えー、にこちゃんも海未ちゃんも穂乃果に厳しすぎだよー」
海未 「こういう事は日頃の鍛錬がものを言うのですよ。そもそも穂乃果は・・・」
希 「まあ穂乃果ちゃんの気持ちもわからんでも無いけどね」
長いお説教タイムの始まりかと思ったが思わぬ助け舟が、確かにこの炎天下で長時間のお説教なんて本当に倒れかねないものね
海未 「希までそんな・・・」
絵里 「廃校が見直されて次のライブの予定も決まっていないし、次の目標みたいなものが必要かもしれないわね」
ことり「ハロウィンで仮装しながらライブとかどうかな?」
花陽 「わぁ!それ楽しそうだね!」
凛 「凛、ネコの仮装して踊るにゃー」
ハロウィンね、悪くは無いけれど今までのライブやPV撮影のスケジュールを考えると一月半後は少し遠い気がする
にこ 「そういうのも良いけど、もっと私に相応しいような大きな舞台が欲しいところね」
真姫 「そんな事言ってもラブライブみたいな大会がそんな何度もあるわけじゃ無いしね」
あー真姫ちゃんたらそれ言っちゃうんだ・・・話を持っていったにこも悪かったけど・・・
希 「目標の話はまた明日にせーへん?うち、もうお腹ペコペコなんよー」
ことり「じ、じゃあこれからみんなでクレープでも食べに行かない?」
希が機転を利かして話題を断ち切ってくれた、こういう所は本当に関心すると同時に頼もしく思う。きっと私も気づかない内に彼女に助けられているのだろう
絵里 「良いんじゃないかしら、都合が悪い人はいるかしら?」
海未 「私も大丈夫です。穂乃果も行きますよね?」
穂乃果「あ、うん・・・もちろん行くよー」
凛 「凛はラーメンが食べたいにゃー」
にこ 「それはまた今度になさい、夕飯食べれなくなるわよ」
授業が終わり私はすぐさま部室へと向かう。別にクラスメイトと会話が無いとかそういう事では無くただ単に早く練習に臨みたいだけだ、うん
部室に到着するのは大抵私が一番乗り、今日は昨日と違い曇り気味だったのでさっさと着替えて屋上でみんなを待つことにする
屋上は高いだけあって教室よりも風が強い、太陽さえ影っていれば教室よりも涼しいだろう。そんな事を考えつつ練習の準備をしていると階段から賑やかな声が聞こえてきた
にこ 「やっと来たわね」
真姫 「にこちゃんは午後の練習だけは相変わらずわね」
にこ 「う、うるさいわね。朝練だって遅れたりはしないでしょ」
朝は得意とも言えないが起きれないわけでは無い。ただ妹達の朝食とお弁当を作らなければならないため早くは出れないのだ
凛 「あれーにこちゃんだけ?」
花陽 「2年生は生徒会のお仕事で絵里ちゃんと希ちゃんもそのお手伝いって言ってたよ」
にこ 「あの2人が手伝ってたら生徒会を引き継いだ意味が無いじゃないの」
そもそも自分達が二足の草鞋で大変だっただろうに何故穂乃果を生徒会長に推薦したのか、絵里の考えは良くわからない
にこ 「まあいいわ、特別にあんた達3人ににこのとっておきを教えてあげるにこ!はい、にっこにっこにー♪」
真姫 「う゛ぇえ!ソレをやれっていうの?」
凛 「ソレは勘弁だにゃー」
にこ 「ちょ!あんた達、人がせっかく教えてやろうって言ってるのに何よその態度は!!」
この二人は一度先輩を敬うという事を教えてあげる必要がありそうだ、先輩禁止だけど
花陽 「あはははは。あ、メールだ。誰からだろう・・・う゛ぇえ!!!!」
凛 「かよちん、真姫ちゃんのマネしてどうしたの?」
花陽 「らっらっらっららららら・・・ラブライブがっ!!
〈部室〉
絵里 「本当にもう一度ラブライブが開催されるの!?」
希 「やったやん、これで次の大きな目標ができたんやね」
この重大ニュースを聞き生徒会の仕事が終わった5人は一様に驚きの顔を見せていた
海未 「その割には4人の元気が無いようですが、どうかしたのですか?」
花陽 「そ、それがですね」
にこ 「参加条件が・・・ペア限定なのよ」
穂乃果「ペア限定?」
にこ 「そ、つまり二人一組でしか参加出来ないってわけなのよ」
ことり「そんな、じゃあμ'sのみんなで一緒に出れないって事なの?」
にこ 「そういう事になるわね」
9人で一緒に出られない、「この9人でμ's」全員がそう思っているし実際にそうなのだ
しかし、大会のルールが決まっている以上はどうする事も出来ない。参加するためにはペアで挑むしか無いのだ
それより問題なのは・・・
絵里 「ペアって事は・・・必ず一人は出れない事になるのね」
9人 「・・・・・・」
にこ 「私は、出るわよ」
絵里 「にこ・・・」
にこ 「当たり前じゃない!今まで何のために頑張ってきたと思ってんの!!目の前にチャンスがあるのに出来るわけ無いじゃないの!!」
花陽 「わ、私も、出たいです!!ラブライブ!!」
凛 「凛も!上手く出来るかわかんないけどやるだけやってみたい!」
真姫 「そうね、ここまでやってきたんだもの。私も挑戦してみたいわ」
残りの5人の顔を見回すと困惑した表情をしていたが順番に決心を決めた顔に変わっていく
・・・一人を除いては
希 「他のみんな気持ちは一緒やよね、口に出さんでも目を見ればわかる」
海未 「そうですね、例え9人が一緒に出れないとしてもやるべきだと私も思います」
穂乃果「・・・」
穂乃果「わ、私・・
にこ 「穂乃果!!」
穂乃果「!」
にこ 「あんたが前回のラブライブに出れなかった事を悔やんでる事も責任を感じてる事もみんなわかってる。それでも、それだからこそ自分の心に正直に答えなさい。あんたは良くも悪くも周りに大きな影響を与えてるんだからよく考えて、その上で自分に嘘が無い気持ちを口にしなさいよ」
めちゃくちゃな事を言ってるのはわかっている。私はお世辞にも頭は良くないし、思いついた言葉をまくし立てただけだ。
しかし、間違った事を言っているとは思わない。穂乃果がそれを言ってしまえばあえて言葉を発していない2人もきっと譲り合うだろう
そんな惨状を見たくも無いし・・・何よりも私は穂乃果に諦めて欲しくなかった。
私がアイドルとしての穂乃果を見たかった
穂乃果「にこちゃん・・・考えて、それでも自分に正直にって難しいよ・・・」
にこ 「どうせあんたはバカなんだから、考えたって答えはそうそう変わんないわよ。ただそこにたどり着く為に何が正しくて何が間違っているかを考えればいいのよ。・・・あんたの今したい事は何?」
穂乃果「・・・私はμ'sのみんなと一緒にスクールアイドルをやって・・・ラブライブで優勝したい!」
絵里 「そうね、全員が同じグループってのは無理でも一緒に目指す事なら可能よね」
ことり「うん、ことりも穂乃果ちゃんと一緒にやりたいな」
にこ 「あんた達、人がせっかく良いこと言ってんのに途中で割り込んでくるんじゃないわよー」
凛 「にこちゃんかっこ良かったのに台無しだにゃー」
真姫 「にこちゃんらしくて良いんじゃないの」
にこ 「なんですってー!!」
先ほどまでの暗い雰囲気も無くなりみんな自然と笑顔になっていた。うん、これでこそ私たちμ'sよね
穂乃果「にこちゃんありがとう。大好きだよ」
にこ 「にっこにっこにー。この宇宙No.1アイドル矢澤にこ様にかかればこんな問題朝飯前にこー」
希 「にこっち顔が真っ赤やん、照れちゃってかわいー」
にこ 「か、かわいいのは当たり前じゃないの。にこはアイドルなんだからね」
海未 「しかし実際問題としてペア分けはそうしましょうか」
絵里 「そうね・・・9人しかいない以上どうしても余りが出てしまう事になるわね」
穂乃果「ヒフミちゃん達はどうかな?」
海未 「どうでしょうか・・・μ's結成の前に入って貰えなかったですし難しいかもしれませんね」
真姫 「予選まで時間もそんなに無いしね。4グループを作って一人はサポートに回ってもらうのが堅実なんじゃないかしら」
ことり「でもそれだとやっぱり一人はラブライブには出場出来ないんだよね」
9人 「・・・・」
予選の開始まで約一ヶ月、流石に素人のヒフミ達に今から参加してもらうのは難しい
真姫ちゃんの案が一番良い事は3年や海未辺りは十分考えているだろう
しかし、一人は出られないという現実は心に重く圧し掛かる
これは悪者になってでも辛い決断をしないとダメかな・・・
希 「くじ引きで決めるってどうかな」
にこ 「!」
まったく同じことを言おうとして、先に言われた事で思わず表情に出してしまった
驚いて口を開けている私を見て希がこっちを見て微笑みかけてくる・・・くっ、何か悔しいわ
絵里 「そうね、出場するペアをくじ引きで決める。ペアが出来なかった人は他のメンバーのサポートをする。それでそうかしら」
にこ 「私はそれで良いわ」
私は軽く右手をあげながらそう言った
希、真姫、海未、穂乃果と順に手をあげて少し間をあけて花陽、凛、ことりもあげた
絵里 「決まりね、さっそくクジを作るわ。希手伝ってくれる」
絵里 「この箱の中には数字の1から5までを書いたクジが2枚づつ、合計10枚入っているわ」
にこ 「最後まで引かないとアタリかハズレかわかんないってわけね、良い趣味してるわ」
絵里 「ちょっと、変な言い方しないでよ。引いてすぐハズレじゃ悲しいじゃないの」
希 「そんな事でケンカせんと。みんなも、もしペアが出来なくても恨みっこ無しやからね」
みんな一斉に頷く
穂乃果(みんなと一緒にラブライブに行きたい、例えペアになれなくてもみんなで目指すんだ)
海未 (誰とペアになるんでしょうか・・・出来れば穂乃果かことりと・・・あぁ、しかし・・・)
ことり(穂乃果ちゃんと一緒がいいかなー、でも海未ちゃんと一緒にミニスカ衣装も捨てがたいなー)
花陽 (凛ちゃんとペアになれるかな。うぅ、他の人だと二人きりは緊張しちゃうよー)
凛 「凛はかよちんと一緒になりたいにゃー」
花陽 「り、りんちゃん。一緒になれるといいね」
凛 「うん!」
真姫 (凛と花陽は仲良くて羨ましいわね・・・私も一緒になれたら・・・いやいやいや、べっべつに誰と一緒でも良いんだからね)
絵里 (うーん、誰とペアになるんだろう。あ、でも組めない事もあるんだよね・・・・エリチカ泣いちゃうかも」
にこ (真姫ちゃんか海未ちゃんかことりちゃんか・・・・やっぱり一番は真姫ちゃんかしらね)
希 (うわーにこっちのあれは悪い事を考えてる顔やな。さてどんな組み合わせになるか楽しみやね)
絵里 「じゃあ順番に引いて貰おうかしら、まずは穂乃果からね」
穂乃果「えぇー!私から?」
絵里 「リーダーなんだから当然でしょ。最初はペアも出来ないんだし気楽に引きなさい」
穂乃果「わかったよー。ゴソゴソと、ハイ!」
絵里 「>> 番ね」
≪安価で1~5の数字を選んでください。それ以外や同じ数字が3回目だった場合は安価下でお願いします。≫
またごり押しですか
数字入れるの忘れた・・・
安価>>20です
クジ系ならコンマで安価取ったほうが面白いんじゃないかな?
絵里 「3番ね」
ことり(3番・・・3番!!)
海未 (3番さえ引けば何も問題は無いという事ですね)
希 (明らかに2人の雰囲気が変わったやん・・・)
凛 「ことりちゃんと海未ちゃんが怖いにゃー」
にこ 「私が引くわ、何か先に引いちゃった方が気が楽になりそうだし。はい」
絵里 「にこは>>28ね」
3
絵里 「にこは・・・3ね」
にこ 「えぇ!!」
真姫 「う゛え゛え゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!?」
ことり「」
海未 「」
凛 「真姫ちゃん驚き過ぎだにゃ!」
希 (あちゃーいきなり修羅場やね)
穂乃果「えへへ、にこちゃん宜しくね」
にこ 「仕方ないわね、このにこにーとペアを組むんだからもちろん優勝を目指すわよ」
穂乃果「うん、もちろんだよ。一緒に頑張ろうね」
穂乃果(にこちゃんと一緒ならほんとに優勝の可能性を感じるよ。やっぱり参加するって言って良かったな)
にこ (真姫ちゃんと組んでにこの為の曲を作って貰おうと思ってたけど仕方ないわね。穂乃果ならμ'sでにこの次くらいにアイドルとしての魅力も運もあるし本当にいけるかもしれないわ)
>>25
とりあえず安価で需要重視で
最後の一人を決めるときにはコンマ安価にでもしてみようと思います。
ちょっと部屋の掃除をしつつ書いているので遅筆ですがご了承下さい
絵里 「さて、じゃあ次は・・・」
真姫 「ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ・・・」
海こと「」
希 「うちはラッキーガールやから先に花陽ちゃん達が引きな」
花陽 「あ、うん?、わかった。えーっと、はい」
絵里 「花陽は>>34番ね」
5
絵里 「花陽は5番ね」
凛 「じゃあ、次は凛が引くよー」
花陽 「凛ちゃん、頑張って」
凛 「グルグルグルグル・・・これが5番にゃー!!」
絵里 「えっと、これは>>36番ね」
8
絵里 「えっと、これは1番ね」
凛 「そんなーかよちんと離れ離れは嫌だよー」
花陽 「り、凛ちゃん落ち込まないで。他のメンバーと一緒でもきっと楽しいから」
凛 「うぅ、そうだよね。凛頑張るよ」
凛 (でも正直海未ちゃんとペアだけは勘弁して欲しいな、何か登山とか始めそうだし)
希 (何かフラグが立った気がするようなしないような)
にこ 「ほら、真姫ちゃんしっかりしなさいよ」
穂乃果「海未ちゃんとことりちゃんもしっかりしてー」
海未 「はっ、私は一体・・・」
ことり「ちょっとショックの余り記憶が曖昧に・・・」
穂乃果「大丈夫?今は穂乃果とにこちゃんの3番ペアが出来て凛ちゃんが1番、花陽ちゃんが5番のクジを引いたところだよ」
ことり(くっ・・・穂乃果ちゃんとのペアにはなれなかったけどまだ海未ちゃんがいるもん)
海未 (ことりとペアになるためには2番か4番のクジを引くしかないという事ですね)
にこ 「真姫ちゃんはまだ時間かかりそうだからあんた達先に引いちゃいなさいよ」
真姫 「う˝ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ・・・」
海未 「では、先にことりからどうぞ」
ことり「うん、じゃあ・・・これで」
絵里 「ことりは>>43番ね」
絵里 (何かエリチカさっきから番号しか言ってない気がするわ)
5
絵里 「ことりは5番ね」
海未 「」
花陽 「こ、ことりちゃんと一緒だ、精一杯頑張るので宜しくお願いします!」
ことり「うん、宜しくね花陽ちゃん」
花陽 (うわー、ことりちゃんと一緒だなんて。オシャレで可愛くて思いやりもあってまさに理想の女の子って感じで、一緒にやっていけるか心配だよー)
ことり(予定とは違っちゃったけど花陽ちゃんならフリフリいっぱいな服も似合うし良いかも))
穂乃果「じゃあ次は海未ちゃんだね」
海未 「は、はい。もうどうとにでもなれです!!」
絵里 「はい、海未は>>48番ね」
1
絵里 「はい、海未は1番ね」
凛 「」
希 (やっぱり)
海未 「凛ですか・・・フッフッフッ、私とペアになったからにはビシバシ行かせて貰いますから覚悟しておいてください」
凛 「ひぃー、ダレカスケテニャー」
絵里 「これで1番(海未凛)、3番(穂乃果にこ)、5番(ことり花陽)が揃ったわけね」
絵里 (あれ・・・とういう事は・・・)
希 (どうやらえりちも気づいたみたいやな)
絵里 (次の2人でペアが揃った場合クジを引かずに終わりチカ・・・)
にこ 「やっと真姫ちゃんが回復したわよ」
花陽 「真姫ちゃん大丈夫?」
真姫 「嫌な夢を見ていた気分だわ・・・いや、まだ夢の途中なのかも・・・ブツブツ」
穂乃果「何かあんまり大丈夫じゃなさそうだね」
にこ 「とりあえずクジが引ければ良いのよ。さあ、真姫ちゃん行きなさい」
真姫 「う゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛」
絵里 「何か凄く怖いんだけど、えっと>>53番ね」
↑
絵里 「えっと2番ね」
希 「さて、うちの番なんやけど・・・・」
絵里 「うぅ・・・のぞみぃー」
希 (もうすでに涙目やん・・・けどこればっかりはうちにもどうにもならんよー)
にこ (何も悪い事してないのに、こっちが虐めているような気分ね)
希 「そうだ、えりち。最後は一緒に引こうか。それで恨みっこ無しや」
絵里 「わかった・・・行くわよ。せーの」
希 「うちは>>56番や」
絵里 「わたしは・・>>58番」
≪安価コンマ1桁が偶数なら2番、奇数なら4番。希が2番だった場合は自動的に絵里が4番となります≫
希 (ラッキーガールやから仕方ないね)
4
ksk
希 「うちは2番や」
絵里 「わたしは・・・4番」
絵里 「」
にこ (あちゃー)
ことり(これはちょっと・・・)
花陽 (声かけられる雰囲気じゃないよね)
凛 (仕方ないから海未ちゃんでも我慢しよう」
海未 「凛、声に出てますよ。後でお仕置きです」
希 (お願いだから空気読んでー)
穂乃果「あ、あの・・・絵里ちゃん・・・その・・・ファイトだよ!!」
絵里 「うわーん、エリチカおうち帰るーー!!」
穂乃果「えりちゃーーん!!」
希 「えりちーーー!!」
にこ 「はぁ・・・今日はそっとしてあげましょう。そのほうが絵里のためよ」
海未 「そうですね、とりあえず今日決まった事を纏めておきましょうか」
にこ 「えっと、とりあえず決まった組み合わせはと」
穂乃果「はい、穂乃果とにこちゃんのペアです」
花陽 「王道と邪道・・・いえある意味王道同士のペアですね」
海未 「悔しいですがお似合いの2人ですね、変な方向に暴走しないかが不安ですが」
にこ 「ちょっと、穂乃果はともかくにこは暴走なんてしないわよ!」
穂乃果「穂乃果が暴走する前提みたいに話進めるのやめてよー」
ことり「二組目はことりと花陽ちゃんのペアだね」
花陽 「はうう、足を引っ張らないように頑張ります」
海未 「女の子らしい2人が揃いましたね、とても華やかだと思います」
凛 「かよちんはかわいいにゃー」
花陽 「えへへ、ありがと凛ちゃん」
海未 「三組目は私と凛です」
凛 「お手柔らかにお願いします」
にこ 「何ていうか、体育会系ね。ダンスを考えると最高のペア何じゃないの?」
海未 「確かにそうですね、よしダンスの練習を普段の三倍にしましょう」
凛 「いや、だからそれをやめて、ほんとやめてください。お願いします」
穂乃果「えっと四組目は・・・」
希 「えりちー・・・・・」
真姫 「う゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛」
にこ 「こいつら本当に大丈夫なのかしら」
海未 「きっと明日になれば元に戻っているでしょう、大丈夫です」
凛 「何でそんなに断言出来るのか不思議で仕方ないにゃ」
海未 「さて、今日は遅くなってしまいましたしもう解散にしましょうか」
にこ 「そうね、何よりも精神的に疲れたわ」
海未 「明日からはμ`sの練習に加えてペア毎の練習。各自で曲や衣装の準備もしなければなりませんからね。忙しいですよ」
にこ (ん・・・あれ・・・それぞれのペアには真姫ちゃんに海未ちゃんにことりちゃんが・・・)
穂乃果(準備が一番大変なのって穂乃果達のペアなんじゃ・・・)
海未 「それでは帰りましょうか」
お風呂でさっぱり
やはり安価で順番だと最後に残った方が不利でしたね
エリチカには可哀想な事をしました。そして予想もしていなかったので今後の展開も考えていません
とりあえず余りメンバーはどのペアにもサポートという名のアプローチが出来る立場を考えていますが
μ`s以外のメンバーと参加する方も考えてみます。
正直アライズってアニメの知識だけだと性格とか良くわからんのですよね
ご意見ご感想ありがとうございます
コンマ安価にしなかったのは作者が初めての投稿なのでややこしい設定にしたかったという理由もあります。
今後の参考にさせてもらうので今回はご了承ください
今回はメンバー全員をちょこちょこと出していく形にする予定なので決まったカップルやドロドロ展開は無いかと思います。
あくまで友情、清く正しく美しく
それでは書き溜めを投下していきます
にこ 「はぁ、曲作りなんて私と穂乃果に出来るわけ無いじゃないの」
みんなと別れて私は帰り道の途中にあるスーパーへと買い物へ向かう。
普段は近所の商店街で品定めをおこなうところだが今日は遅くなってしまったので早めに済ませる事にしたのだ。
にこ 「もやしと豆腐と・・・あ、ひき肉が半額ね。ハンバーグでも作ろうかしら」
家庭料理は安く仕入れて美味しく作るのが基本にこ、やっぱり最近のアイドルは料理くらい作れないとダメにこ
にこ 「流石に牛乳2本と醤油を一緒に買うのは失敗だったわね。腕が痛いわ・・・」
毎日ダンスの練習をしてるだけあって体力はそこそこあるつもりだったがこの場合に必要なのは筋力だ
にこの細腕に荷物いっぱいの袋2つはかなりきつい、ショッピングカートで家まで持って帰りたい気分だわ
そんな事を考えつつトボトボと歩いていると夕暮れの公園に日の光を帯びて輝く金髪の少女を見つけた
早く帰って夕飯作らなきゃいけないのになぁ。そんな事を考えつつも公園のベンチに座るうな垂れた少女に近づいていく
にこ 「もう泣いてはいないみたいね」
絵里 「にこ!?」
絵里は突然の声に驚いたのだろう、こちらを確認して目を丸くしていたがまたすぐにまた俯いてしまう
にこ 「あんたこんな場所で何やってんのよ?」
絵里 「・・・」
にこ 「家に帰ってわんわんと泣いているもんだと思ってたわ」
絵里 「・・・帰れないのよ」
にこ 「ん?どういう事よ」
目元を赤くした絵里の顔の全体がどんどんと赤く染まっていくのを見つつ絵里の周りを見てなんとなく状況を察した
絵里 「飛び出しちゃったから・・・鍵をカバンごと部室に置いてきちゃったのよ」
にこ 「なるほどね。両親や亜里沙ちゃんは帰って無いの?」
絵里 「今日は両親とも帰りが遅いのよ、だから亜里沙も雪穂ちゃんと勉強して食事してから帰るって・・・」
こいつは普段しっかりしてるのにどうしてこんな時ばかりぬけているのだろうか。これだからポンコツと言われるのだ
どうせ財布も携帯もカバンの中だろうし、今から学校に戻るには遅い時間だし、もう仕方ないわね
ドサッと重量感のある音と共に私は牛乳と醤油の入った袋を絵里座っているベンチの横に置いた
にこ 「じゃあ暇なんでしょ。私は早く帰って夕飯作らないといけないんだから、あんたは荷物持ち手伝いなさい」
そう言い残して私は公園の出口へと向かう
絵里 「え?ちょっと、にこ。待って。きゃっこれ重い。ちょっと本当に待ってー」
やっぱり真面目ね。ちゃんと荷物も持ってきてくれて、私なら絶対に置いていくわよ
にこ 「今日はハンバーグよ。この宇宙No.1アイドルにこにーの手料理が食べられるんだから、感謝しなさいよね」
絵里 「にこ・・・」
にこ 「早く来ないとうめのおにぎりに変更にこー」
絵里 「それだけはやめてー」
絵里 「はぁ、やっと帰って来れたわ」
亜里沙「お姉ちゃんおかえり、ずいぶん遅かったね」
結局にこの家で食事をご馳走になった後、にこの妹弟にせがまれて4人でお風呂にまで入る事になってしまったのだ
上がった後のにこの何か言いたげな目は見なかった事にしよう
絵里 「にこの家で夕飯をご馳走になっていたのよ」
亜里沙「ハラショー、にこさんってμ'sで一番料理が上手なんでしょ。羨ましいなぁ」
絵里 「亜里沙だって穂乃果の家でご馳走になってきたんでしょ?」
亜里沙「うん、初めて海苔の佃煮ってのを食べたよ。レシピも習ったから今度作ってあげるね」
絵里 「あー・・・気持ちだけ受け取っておくわね」
私は自分の部屋に入りそのままベッドへ飛び込んだ
絵里 (今日は取り乱し過ぎたわね。明日みんなに謝らなきゃ)
絵里 (部室にカバンも取りに行かなきゃだし早く寝ましょう)
寝ようと思い目を閉じたが今日の出来事を思い出しまた目頭が熱くなる
『私だけペアになれなかった』その現実が胸を締め付ける
絵里 「恨みっこ無しのはずだったんだけどな」
別にメンバーの誰かを恨んでるわけでは無いのだがどうしてこんな事になったのかと恨み言は頭の中をぐるぐると回り続けている
その行き場の無い恨みが更に自分自身を苦しめる
絵里 (にこの家で気が紛れたつもりだったけど、やっぱりダメね)
絵里 (はぁ、明日みんなの前で普通にいられるかしら・・・不安だわ)
1です
まだしばらく続くと思うのでトリップを付けました
とりあえずここからは安価無しで書ききってみようと思います
緑のリボンを結びいつもよりも30分程早く家を出る準備を終えた
普段から時間に余裕を持って行動を心がけているが今日は一際早く目が覚めた
部室にカバンを取りに行かなければならなかったのもあるがあまりよく眠れていなかったのだろう
絵里(早く学校に行って希に連絡しないと)
今から学校に行き携電話を回収すれば希とのいつもの集合時間までには連絡出来る
そう考えながら足早に玄関を出たその時だった
希 「おはよう、えりち」
絵里 「え!?の、のぞみ?」
予想外の相手から声をかけられ思わず声がうわずってしまう
絵里 「どうしたのよ、こんな時間に」
希 「それはこっちの台詞やん。昨日何度連絡したと思ってるん?」
絵里 「あっ・・・ごめんさい。携帯を学校に置いてきてしまって」
希 「そんなことやと思ったわ・・・みんな心配しとったんよ」
絵里 「ごめんなさい・・・・ありがとう」
希 「うん、部室行くんやろ。じゃあいこか」
最初は怒っているような表情だった希も今は普段と変わらない微笑みを向けてくれている
私は普段通り笑えているのだろうか。そもそも普段から笑っていたかしら。良く覚えていないわ
絵里 「そういえば、いつから待ってたの?いつもよりも30分早く出たのに」
希 「うーん、昨日の夜にえりちが帰って来た時から」
絵里 「えっ!?」
希 「うそうそ、驚きすぎやん。えりちは可愛いなぁ。様子見に行こうと思って早めに来たらちょうどえりちが出てきたんよ」
絵里 「ハラショー、ならベストタイミングだったわけね」
希 「せやね、スピリチュアルのたまものやん」
絵里 「カバンカバンっと、あったわ」
希 「机の下に置いてたから誰も気付かなかったんやね」
絵里 「えぇっと、携帯は・・・不在着信100件以上!?」
希 「半分以上はうちやで」
絵里 「心配してくれたのは嬉しいけど・・・流石にちょっと・・」
希 「えぇっ!?、えりち酷いわー」
絵里 「穂乃果とことりも多いけど、意外と真姫からの着信が多いわね」
希 「最後に決まったのが真姫ちゃんやったからねきっと気にしてるんよ」
絵里 「そうだったのね・・・」
絵里 「にこ以外は全員連絡をくれてるのね。何かまた泣けてきちゃうかも」
希 「にこっちからは無かったん?意外に薄情やなぁ。妹さん達の世話で大変だったのかもしれんけど」
絵里 「あぁ、にことは昨日の夜一緒だったから」
希 「え?」
絵里 「(妹達と)一緒にお風呂も入ったから大変だったけど、(ご飯も)美味しかったわ」
希 「えりちのバカー!!浮気ものー!!」
絵里 「え?のぞみー?廊下は走らないでー」
みんなに返事のメールを送ろうと思ったけど流石に携帯の充電切れ間近みたいだし・・・
こう言うのは直接顔を合わせて言うべきよね。みんなが来る頃に教室に行ってみることにしましょ
今朝に比べて大分気が晴れてきた気がする。ペアにはなれなかったけど私達はμ'sの仲間なんだから・・・
午前の授業が終わってクラスのみんなが思い思いの場所で移動して行く
中庭、食堂、仲の良い友達の隣
私もお弁当箱を持って友達のもとへ向かう。赤い髪を揺らしながら窓の外を眺める彼女はまるでどこかのお姫様のように綺麗で、そしてどこか儚げで
花陽 「真姫ちゃん、今日は屋上で食べない?」
真姫 「ん?花陽、凛はどうしたの?」
花陽 「英語の宿題を忘れちゃったみたいで、先生に呼び出されて行っちゃった。でも後で来るはずだよ」
真姫 「あの子らしいわね、ちょっと待ってて」
二人でお弁当箱を持ち屋上までの廊下無言で歩く
真姫ちゃんと仲良くなって結構時間が経つが二人っきりというのは珍しく少し緊張する
いつも二人の間には凛ちゃんがいて、話を始めるのも大抵凛ちゃんからで、口下手な私はいつもそれに甘えている形だ
何か話さなきゃと話題を考えていると先に真姫ちゃんが口を開いた
真姫 「絵里さ」
花陽 「うん」
真姫 「元気そうで良かったわね」
花陽 「そうだね、昨日はどうなる事かと思ったけど。元気そうで良かった」
朝のホームルーム前に絵里ちゃんがクラスまで顔を見せに来てくれた
『昨日は電話に出られなくてごめんなさい、携帯を部室に忘れてしまって。心配してくれてありがとうね』
時間が無くて簡単な挨拶だけだったが絵里ちゃんの笑顔が見られてホッっとした
花陽 「真姫ちゃんと希ちゃんも変だったし。大変だったんだから」
真姫 「あ、あれは、思い出さないで!」
髪を弄りながら顔を真っ赤にしながら目を背けている
普段のクールな雰囲気と違い愛らしい女の子の顔。やっぱり真姫ちゃんはとても魅力的だ
真姫 「花陽はさ、ペアの組み合わせ・・・どう思う?」
花陽 「どの組み合わせも凄い良いと思うよ、私はことりちゃんの足を引っ張らないかが心配だけど」
真姫 「もっと・・・もっと良い組み合わせがあったんじゃないかって思ったりしない?」
花陽 「あっ・・・」
真姫ちゃんの言いたい事はわかる。でもそれは言っても仕方ないし。相手にも自分にも失礼な事なんじゃないだろうか
私はアイドルが好きでその厳しさとか不条理なところも少しは知っている
実力があっても運が悪く人気の出ない人、実力は伴わないくても一つの機会で人気アイドルになる人もいる
私たちがいるのはそういう世界なんだから中途半端な気持ちじゃダメだと思う
でも、真姫ちゃんはそういう答えが欲しいんじゃないのはわかってるから一言だけ伝えようかな
花陽 「真姫ちゃんは自分が外れだったら変わって欲しいと思うの?」
真姫 「私は・・・絵里みたいに強くないから」
屋上への扉を開ける直前に真姫ちゃんはそれだけを答えた
今日はこれでお終いです。
書き溜めれれば22時くらいに続き投下する予定です
一昨日に夜更かししたせいで昨日はシャンシャンしながら爆睡してしまいました。
とりあえず書き溜めを投下していこうと思います
穂乃果「にーこちゃーん、あれ?」
3年生の教室の扉を開け、普段は黒い髪にツインテールで小柄の女の子がいる席を覗くとそこには金髪にポニーテールでスタイル抜群の女の子が座っていた
あれ?クラスを間違えたかな
絵里 「あら?穂乃果じゃない。どうしたの?」
穂乃果「にこちゃんと一緒にご飯食べようと思ったんだけど・・・」
絵里 「私たちもにこと食べようと思って来たんだけど・・・希のワシワシが今日は一段と酷くて逃げられちゃったわ」
穂乃果「あはは、それは気の毒に」
絵里 「気の毒っていうのは私のこと?それともにこかしら」
穂乃果「うーん、みんな、かな」
絵里ちゃんとにこちゃんもだけど、私だって会えなかったんだから気の毒に入ってもいいよね
希 「じゃあ、代わりに穂乃果ちゃんがワシワシさせてくれるん?」
穂乃果「ひっ!!」
いつの間にか背後にいた希ちゃんに驚き思わず声が出てしまった
そのまま希ちゃんは怖い笑顔で指をくねくねさせながら迫ってくる
絵里 「希おかえり、にこはどうだった?」
希 「逃げられたわーにこっちの癖に生意気やね」
絵里 「そうかー残念。穂乃果一緒に食べてく?」
穂乃果「もうちょっとにこちゃん探してみるよー」
にこちゃんを探すためと希ちゃんの魔の手から逃げるためその場を急いで後にする
希 「穂乃果ちゃんがにこっち探してるって事は・・・」
絵里 「2年生の教室はどうなっている事やら」
にこちゃんが昼食を取りそうな場所は大体見当が付いている
教室、部室、音楽室、そして屋上
音楽室は真姫ちゃんが凛ちゃん、花陽ちゃんと食事するようになってから行って無いはずだから部室か屋上だろう
穂乃果「うーん、部室かなぁ」
部室の前まで来たが電気が点いていない
これは外れたかなと思いつつ扉に手をかけたけれど鍵がかかっていた
穂乃果「やっぱり。結構運は良い方なんだけどなぁ」
これで屋上に行ってもいなかったらどうしようか・・・って考えても仕方ないよね
屋上への向かおうとした時、遠くの方から私の名前を呼ぶ声が聞こえてた気がした
凛 「穂乃果ちゃーーん!!」
穂乃果「凛ちゃん?こんなところでどうしたの?」
穂乃果「あははは、凛ちゃんらしいね」
凛 「穂乃果ちゃんはお弁当持ってどうしたの?」
穂乃果「にこちゃん探してたんだけど部室に居なくて、今から屋上行ってみるところ」
凛 「屋上だったらかよちんと真姫ちゃんがいるはずだよ、凛も行くからちょっとまっててー」
こちらの返事も聞かずに凛ちゃんは走って一年生の教室へと向かっていった
まあいいか、にこちゃんが居なくても1年生3人がいるならそこで一緒に食事してしまおう
穂乃果(一人は寂しいもんね)
絵里 「はい、今日のレッスンはこれでおしまい。」
グループ分けしてから一週間が経ちμ'sのレッスンとペアのレッスンを同時にこなして行く厳しい毎日が続いている
9月も半ばに入り夏休みの頃に比べれば涼しく感じる時が増えたとは言え、やはり太陽の下での練習は運動量以上に体力消費していきます
穂乃果「ふあぁ・・・疲れたよー」
にこ 「あんた、予選の日取りが決まったって言うのに相変わらず緊張感が無いわね」
ことり「穂乃果ちゃん大丈夫?はい、ドリンクだよ」
穂乃果「ありがとー。ゴクゴクゴク プハァー。穂乃果は毎晩作詞で悩んでるんだから少しは労ってくれてもいいのに」
にこ 「あんたが言い出した事じゃないの。それにみんな同じでしょう。私だって曲考えてるのよ」
今のメンバー共通の問題点はそこです
予選まで後3週間程・・・しかしまだどのペアも曲が完成していないのですから
にこ 「希は良いわよねー真姫ちゃんがいるから作詞も作曲も任せられて」
希 「その言い方だとうちが何もしとらんみたいやん、うちも作詞手伝ってるんよ」
凛 「凛は海未ちゃんに全部お任せしてるにゃー」
にこ 「本当に何もしてないやつがそこにいたわね・・・」
海未 「凛には後で振り付けと衣装を担当して貰うので大丈夫です」
凛 「えぇー振り付けはともかく衣装は一人じゃ無理だよーかよちんタスケテー」
少し意地悪に笑いなが言うと凛はオロオロしながら花陽の後ろに隠れます
凛は他のメンバーに比べて私に対して怯えているというか好意を示してくれてない気がします
ことりや花陽に相談した事もありますが気のせいだろう、そんな事は無いという事でしたがやはり不安は拭いきれませんでした
花陽 「凛ちゃんも頑張らないと。それに私もことりちゃんも準備が全然進んで無いし」
真姫 「私だってそんなにポンポン曲が作れるわけじゃなんだからね」
穂乃果「あ、そうだ!」
これは穂乃果のこの顔は良からぬ事を考えた時の顔ですね
私は肩をすくめつつ話の続きを待ちます
私にとっては良からぬ事でもμ'sにとっては良いことなのでしょうから
穂乃果「今度の連休にみんなで合宿しない?そこで新曲を作るの!!
海未 「連休って明後日ですよ?そんな急に・・・」
真姫 「別に、うちの別荘だったら使えると思うけど」
絵里 「ハラショー。誰か都合が悪い人いるかしら?」
にこ 「あ、その日は欲しいアイドルグッズのはつb
絵里 「よし、みんなOKみたいね。明後日から合宿よ!!」
にこ 「ちょっとー、ムシシナイデ!!」
海未 「はぁ・・・まったくもう」
海未 「ふぅ・・・こんなところでしょうか」
書類の山を整理し私はやっと一息つきました
急な合宿が決まった為、明日やる予定だった仕事を終わらせて帰り支度を始めます
窓の外を見ると空は薄暗く校庭にも人の気配は無いように感じました
海未 「少し時間をかけすぎましたね、早く帰らないと」
コンコン 静かな教室にノックの音が響いた後、こちらの返事を待たず扉は開かれます
入って来たのは先月までこの生徒会室の主だったと言える少女
ほんの数ヶ月前までは今と立ち位置は逆で、お互いを敵対視していて
そんな事を思い出していると何だか笑えてきてしまいます
絵里 「あれ、海未だけなの?」
海未 「はい、穂乃果とことりには先に帰ってもらいました」
絵里 「そうだったの・・・」
海未 「すいません」
絵里 「え?何で謝るの?」
海未 「穂乃果やことりが居ること期待していたのかと思いまして」
絵里 「あぁ、違うわ。海未が一人で頑張り過ぎているんじゃないかと心配になっただけよ」
今度は困ったような、呆れたような、でも優しい笑顔で微笑んでくれます
その笑顔とねぎらいの言葉に私は先ほどまでの疲れが癒えていく気がしました
理想の姉というはこういう人の事を言うのでしょうか。亜里沙が羨ましいですね
海未 「ありがとうございます。もう仕事は終わったので大丈夫ですよ」
絵里 「あら、じゃあ一緒に帰りましょうか」
海未 「そういえば絵里は何でこんな時間まで?」
絵里の荷物を取りに部室へ向かう途中で私は今更な質問を投げかけました
絵里 「にこと合宿の申請書を書いていたのよ、あの子ちゃんと確認しないと間違えたまま出そうとするんだもの」
絵里 「職員室に提出しに行ったからもう部室に戻ってるじゃないかしら」
海未 「絵里も大変ですね」
絵里 「お互い様ね」
フフッ 二人とも問題児達の顔を思い出して思わず笑みがこぼれてしまいます
部室の前まで行くと中からブツブツと文句を言うにこの声が聞こえもう一度二人で小さく笑いました
にこ 「もう、おそーーい!ってあれ?海未ちゃん?」
絵里 「生徒会室で仕事をしてたから連れてきたのよ」
にこ 「こんな時間まで一人で?生徒会も大変ねー」
海未 「ただの書類整理でしたから。そんなに大変ではありませんよ」
にこ 「えーじゃあ申請書も海未ちゃんにお願いすれば良かったわ」
海未 「それは部長の仕事です。そもそも絵里にも迷惑をかけていますし、にこは普段から・・」
にこ 「さあ、遅くなる前に早く帰るにこー」
絵里 「珍しい組み合わせよね、私たちって」
にこ 「確かにね。生徒会があった頃は絵里と帰る事もほとんど無かったし、海未は穂乃果やことりといつも一緒だしね」
海未 「別に四六時中一緒にいるわけじゃありませんよ」
そう答えた後に思い返してみたが・・・穂乃果とことりの二人共いないという状況はあの時以来でしょうか
ことりが留学を決めて、穂乃果がμ'sをやめたあの時
改めて考えると、あの時が16年間で一番一緒にいなかった時間だった気がします
海未 「でも、穂乃果もことりも幼馴染ですから。やはり特別長く一緒にいますね」
にこ 「ふーん、私はそういうのいないからちょっと羨ましいわね」
絵里 「私も幼い頃はロシアにいたし、昔から一緒って友達はいないわね」
海未 「普通はそうですよ、高校まで同じな私たちや凛と花陽の方が珍しいのだと思います」
海未 「それより、にこの作曲は上手くいっているのですか?」
何だかこれ以上幼馴染の話しをするのが照れくさくなってしまい違う話題を振る事にしました
にこは質問に対してばつが悪そうに目を細め、一瞬だけ絵里の方を見てぶっきら棒に答えます
にこ 「うーん、まあ程々にはね」
にこの考えている事に気付き私も絵里の顔を確認しましたが絵里は普段と変わらぬ笑顔に少し安堵と不安も感じました
にこ 「それより明日は練習早めに終わらせてみんなで買い物行かない?合宿の準備も必要でしょ」
絵里 「そうねー確かに準備は必要だわ。後で私からみんなに連絡しておくわね」
にこ 「うん、宜しく頼むわね。じゃあ、にこはこっちだから」
海未 「ごきげんよう。もう暗いですから気をつけてくださいね」
絵里 「知らない人に着いていったりしたらダメだからね」
にこ 「あんたら、人を子供扱いするんじゃないわよ!!」
絵里 「にこは気を使い過ぎなのよね」
にこと別れた後、しばらく無言で歩きましたが不意に絵里が呟きました
私はといえば先ほどの失言によって絵里に不快な思いをさせたかもしれないと思うと自分から口を開く勇気が出ないでいました
海未 「すいません、私は・・・」
絵里 「もう、海未まで気を使わなくても良いのよ。ラブライブに出るだけがμ'sの活動じゃないのよ」
海未 「それはそうなんですが・・・」
絵里 「さーて、早く帰りましょう。明日は午後を分も朝練は厳しくいくわよ」
海未 「はい・・・わかりました。明日も頑張りましょう」
私を、μ'sのみんなを支えてくれている彼女に、私は何か出来るのでしょうか
少し間を開けてしまいましたが今から続きを投下していきます
凛 「かよちーん、早く早くー」
花陽 「あぁん、凛ちゃんまってよー」
今日、μ'sのみんなで秋葉原に買い物に来ました
明日からの合宿の準備をするためです
絵里 「二人とも、あんまり先に行って迷子にならないでよ」
ことり「にこちゃん見て見てぇ、あそこの新しいお店可愛いよぅ」
にこ 「んーあそこは外見は良いんだけど品揃えはいまいちなのよね。生地が安っぽいというか」
希 「へーにこっち詳しいんやね」
にこ 「当たり前でしょ、アキバはにこの庭みたいなもんだからね」
海未 「ことりもバイトで何度も来ていたのではありませんか?」
ことり「それはぁ・・・あのライブからは色々あってあんまり近づかないようにしてたから」
穂乃果「ことりちゃんったら正体が知れ渡っちゃったから、前に来た時はファンから囲まれて大変だったんだよー」
絵里 「それは、私が計画したせいで悪い事をしてしまったわね」
ことり「絵里ちゃんのせいじゃないよ!あのおかげで私も変われた気がするし感謝してるんだから」
絵里 「そう・・・そう言って貰えると安心するわ」
真姫 「でも有名になるってのも色々と不便なものなのね」
にこ 「そうよ!だから今日も変装して行こうって言ったじゃない」
ことり「あの恰好でお買い物はちょっと・・・」
凛 「ちょっと、みんな何で来ないのー!!」
凛 「みんな凛達を放っておいて酷いんだから」
海未 「あれは凛が先に行くのがいけないんですよ」
海未ちゃんの言っている事が正論だから反論できなくて
それでもやっぱり納得出来なくて凛は頬っぺたを膨らませる事しか出来ませんでした
花陽 「ほ、ほら凛ちゃん機嫌治して。せっかくみんなで買い物に来たんだから」
凛 「うぅー凛の事わかってくれるのはかよちんだけだにゃー」
ことり「あ、あの服かわいぃー、これ海ちゃんに絶対似合うよ!!」
海未 「こ、こんな丈の短いスカート、ありえません!」
絵里 「海未は足もすらっとして綺麗なんだしもっと出していかなきゃだめよ」
海未 「何で絵里までノリノリなんですか、それにあなたが言っても嫌味にしか聞こえませんよ」
絵里 「そんな・・・私は本心を言っただけなのに・・・傷ついたわ、うぅぅ・・・」
みんなすぐにわかる嘘泣きをする絵里ちゃん
けれど海未ちゃんだけは気づいていない様子で大慌てて謝ります
海未 「す、すいません。言い過ぎました」
絵里 「じゃあ、着てくれるかしら?」
海未 「着ません!!」
凛 「海未ちゃんは大変だなぁ」
ポツリと独り言のつもりで出した言葉だったけど近くのかよちんには聞こえてたみたい
花陽 「え、えっと。そうなのかな?私はとっても楽しそうに見えるけど」
凛 「だって凛だったらあんな短いスカート、似合わないし恥ずかしくて絶対はけないもん」
花陽 「そんな事ないよ!凛ちゃんだったら可愛いし絶対似合うよ」
この話をすると必ず小学生の頃を思い出してしまう
いつもズボンの凛が勇気を出してはいた黄色いスカート
心無い言葉を投げかける男の子たち
凛 「とにかく!凛には似合わ無いんだよ!」
凛は無理やりに会話を終わらせてみんなのところで駆け寄っていく
やっぱり似合う子にはいて貰ったほうが服だって嬉しいよね
結局ことりちゃんがお買い物モードで中々進めないため二組に分かれて行動する事になりました
そしてじゃんけんに負けた4人で食料品の買い物中です
穂乃果「海未ちゃん、これ美味しそうだよ。買っていこうよ」
海未 「そんなにお菓子ばかり必要ありません」
凛 「穂乃果ちゃんてば子供みたいだにゃー」
海未 「凛もそう言いながらカップラーメンを入れないでください」
希 「海未お母さんも大変やね」
海未 「希、お肉はそんなにいらないので戻してきてください」
希 「チッ」
海未 「何とか買い物も終わりましたね。集合場所に向かいましょう」
穂乃果「駅前の喫茶店だったよね、早く戻ろー」
凛達4人はそれぞれ買い物袋を手にさげてさっき来た道を戻ります
希 「あっちの買い物はもう終わったんかな?」
海未 「先ほどことりに連絡しましたが、今大変な事になっているので遅れるかもしれないとの事でした」
穂乃果「大変なことってなんだろ?」
凛 「きっとまたにこちゃんが何かしでかしたんじゃないかにゃー」
ふと横を見ると先ほどみんな騒いでいた洋服店が目に入った
いや、洋服店が目に入ったわけでは無くショーウィンドウに飾られた青い花柄のワンピース
鮮やかだけど清楚な雰囲気で確かに海未ちゃんにとっても似合いそうな可愛い服だね
海未 「凛、どうかしましたか?」
突然の海未ちゃんから問いかけに凛は心の声が聞こえたんじゃないかと思っちゃった
凛 「あ、あの、えっと・・・」
海未 「このお店は。まだ時間がありそうですし寄って行きましょうか」
凛 「え?」
まさか海未ちゃんからそんな言葉が出てくると思わず目を丸くしてしまいます
海未 「穂乃果、希、少し寄り道してもいいですか?」
穂乃果「えー穂乃果もう歩き疲れて足がパンパンだよー」
希 「んーじゃあウチと穂乃果ちゃんで先に集合場所で待ってるから行っておいで」
海未 「すいません、お言葉に甘えさせてもらいます」
穂乃果「じゃあ、荷物は預かってくよ」
あれよあれよと話が決まっていき凛の荷物は希ちゃんに持っていかれてしまいました
希 「それじゃあ、頑張るんよ」
凛 「どうしてこうなった」
今の凛の周りには沢山の可愛い洋服とそして綺麗で流れるような黒髪の少女が一人
その少女は今まで見たことの無いような表情で服を物色している
その姿は凛の知っている度が過ぎるくらい真面目で自分にもみんなにも厳しく
そして極度の恥ずかしがりやの彼女では無くまるでどこにでもいるような女の子特有の可愛さを醸し出していました
海未 「あ、この服可愛いですね。こっちの服は穂乃果に似合いそうです」
凛 「海未ちゃんなんだかいつもとイメージが違うにゃ」
海未 「えっ、そうでしょうか?」
凛 「海未ちゃんはもっとクールというか、こんな積極的に服を選ぶと感じだと思わなかったかな」
海未 「わ、私だって女の子なんですから服くらい選びますよ」
海未 「普段の買い物では穂乃果とことりがハメを外しすぎないように気を使っているだけです」
凛 「じゃあ、あの服を着てみたら?」
凛は意地悪のつもりでショーウィンドウに飾ってあった青い服を指さします
きっとまた真っ赤になって『あんな短いスカートはけません』って言うんだろうな
そう思っていたけれどどうも今回は様子が違いました
顔が赤いのは予想通りではあったけど俯いたまま何かを考えているみたい
海未 「本当に、似合うと思いますか?」
凛 「へ?」
海未 「やっぱり・・・そうですよね」
想像していたものとまったく違う状況に返す言葉が出なかった事で
自分の言った事は冗談と感じてしまったようでした
あからさまに肩を落として落ち込む様子を見せる海未ちゃん
からかう気持ちはあったけれど心から似合っていると思うから凛は急いで弁解します
凛 「ち、違う、本当に海未ちゃんに似合ってると思うよ!だって海未ちゃんとっても可愛いし、青もイメージにぴったりだし、それから、それから!」
海未 「ちょっ、声が大きいです。・・・ありがとうございます・・・し、試着してみます」
凛 「本当?短いスカート嫌だったんじゃないの?」
海未 「別に嫌なわけでは・・・ただ少し恥ずかしいだけです。凛も同じではないのですか?」
凛 「えっ・・・」
海未 「凛がスカートを嫌がる理由も恥ずかしいのだと思っていたのですが」
凛 「違うよ!凛はスカートが似合わないからはかないだけで・・・」
海未 「何を言ってるんですか。凛はとても魅力的な女の子ですからスカートが似合わないなんて事ありませんよ」
まさか真面目な顔をしてこんなセリフを言ってくるなんて
恥ずかしくて恥ずかしくて目を逸らしたいけれど海未ちゃんのまっすぐな瞳がそれを許してくれなくて
たぶん今の凛はまっかな茹蛸状態なんだろうなとか回らない頭の中で考えてしまいます
海未 「じゃあ、私はこれを試着してみますので、凛はこれをはいてみてください」
海未 「きっと凛に似合いますから」
そう言って凛にスカートを渡して試着室へ向かいます
凛の手にはフリルのついた可愛い黄色いスカート
「私を信じてみてください」と言い残して試着室に入る海未ちゃんを見送って凛は溜め息をつきました
凛 「海未ちゃんってずるいな」
試着室に入る凛は不安と不満と、そして少しの期待で顔がにやけてしまいました
とりあえずここまで
凛視点はひとまず終わりです
遅筆な上に短編に浮気しつつなので今後もゆっくり進行になると思いますがよろしくお願いします
トリップテスト
真姫 「まったく、いつになったら終わるのかしら」
私はさっき買った缶コーヒーを持って木の陰に入った
暑さのピークは過ぎたとはいえやはり太陽の下はまだまだ暑い
絵里 「本当よね、炎天下で待ってる身にもなって欲しいわ」
真姫 「あの様子じゃまだまだ時間がかかりそうだわ」
絵里 「日焼け止め塗ってきて正解だったわね」
真姫 「ロシア人は日焼けが好きって聞いたことがあるけど絵里は違うのね」
絵里 「いやいや、私はこれでも日本人だから」
同じ木陰に入って来た金色の髪を見て日本人とは何かとか哲学的な事を考えたがすぐ下らない事だと思い直した
視線の先の字の如く姦しい3人は彼此2時間程洋服店を回っている
真姫 「絵里は一緒に見ないの?」
絵里 「欲しい服が無い時はあんまり入らないようにしているのよ」
真姫 「意外ね、結構ショッピングする方だと思ってたわ」
絵里 「服を見ているとすぐに店員さんが来ちゃうのよね。そうなると冷やかしで帰るのが悪い気がしちゃって…」
真姫 「納得だわ、店員の方にだけど」
苦笑いをする絵里を横目にコーヒーを開けて口に含んだ
真姫 「……絵里も喉渇いて無い?」
絵里 「ちょっとだけね」
真姫 「はい、あげるわ全部飲んで良いわよ」
絵里 「え、全部良いの?」
真姫 「良いわよ、全部飲んじゃって」
絵里 「ありがとう。ふふっ、間接キスね」
真姫 「なっ!…良いからさっさと飲みなさいよね!!」
絵里 「顔真っ赤にして照れちゃって可愛いんだから」
ドヤ顔の絵里が渡した黄色い缶のコーヒーを飲んで咽たのを見て笑っていると
いつの間にか店を出た姦し娘達がこちらに向かって手を振っていた
ことり「絵里ちゃーん、真姫ちゃーんこっちだよー」
花陽 「次はアイドルショップです!」
にこ 「早く来ないと置いて行くにこー」
まったくどっちが待ってた方だと思っているんだか
これなら買出し組だった方が楽だったかもしれないわね
絵里 「ケホケホ、何これ?本当にコーヒー?甘すぎよ」
真姫 「大丈夫?ほら、早く行くわよ」
私は涙目の絵里を連れて我侭なお嬢様達の下へと向かった
あ、結局コーヒーは後でにこちゃんが美味しくいただいたみたい
一面がガラス張りの高層ビルで入り口の大型ディスプレイ
秋葉原の駅の目の前に聳え立つその建物は知らない人が見てもまさか高校とは思えない程立派なものだ
UTX学院――第一回ラブライブの優勝し全てのスクールアイドルの頂点に立っているA-RISEが在学している高校である
私も最初はこの高校に入学を考えていたのだが親の思惑も有り今の音ノ木坂学院に入る事になった
今でこそ入って良かったと思えるが入学当初は一クラスしか無い上に早々に廃校が決まるという
まさにアリエナイ状況で入学した事を後悔したものである
花陽 「見てください!!A-RISEですよ!!」
大型ディスプレイに映るA-RISEのPVを見て興奮する花陽
にこ 「きゃーっ!!この映像初めて見たわ!!新作?新作なの!?」
ことり「あの衣装かわいぃーどうやって作ってるんだろう」
絵里 「ハラショー、まるでプロのダンスにしか見えないわ」
私達がA-RISEの映像に釘付けになっていると周りの人たちも一人また一人と歩みを止めてディスプレイを見上げている
自然と出来る人だかりに改めて私達の越えなければいけない壁の大きさを感じてしまった
衣装や詩、もちろん音楽だって劣っているとは思わないけど
今の私達でこんなに沢山の人の足を止める事が出来るのかしら
真姫 「本当に凄いわ」
英玲奈「あら、嬉しいわ。ありがとう」
真姫 「ヴェッ!?」
にこ 「真姫ったら何大声あげて………」
花陽 「え?えぇえぇぇぇえぇ…英玲奈さん!?」
アレ トウドウエレナ ジャナイカ? ウソ ホンモノノ アライズ? エレナタンキターー マジデ?サインモラエルカナ?
英玲奈「これは不味いわね。とりあえず一緒に来てくれるかしら」
そう言うと彼女は絵里の手を取り人ごみをすり抜けつつUTXへ向かって走って行く
ことり「え?え?どうしよう」
にこ 「そんなの追いかけるに決まってるでしょ!」
花陽 「生A-RISEですよ!このまま見逃す手はありません!」
真姫 「え?そっち?」
絵里と英玲奈さんを追いかけてUTX学院へと入る私達
当然入り口で警備員に止められたけど気付いた英玲奈さんのご好意で無事に学校の中に入れたわ
今回は以上
間空き過ぎて自分の書いた内容を半分以上忘れてた
文体もかなり変わってる気がするけど元々区切りごとに変えてるから問題無いと思いたい
UTX学院へと入った私たち5人は食堂にある個室へと案内された
まるでホテルのビュッフェのような食堂を見て音ノ木坂から生徒が流れるのも当然だと感じる
今は少しだけ待って欲しいとの英玲奈さんからのお願いを受けてみんな落ち着かない様子でソファーに座っているところだ
花陽 「UTX学院って全室冷暖房完備に屋内グラウンドとプール、コンサートホールまであるんですよね」
にこ 「格差社会ってのを感じるわね」
ことり「あははは…」
UTX学院を見てことりはどう思っているのかしら
別に私はうちの病院の事を誇っているつもりは無いのだけれど…
近くにもっと大きな病院が出来たらと思うと心中は複雑かもしれないわね
絵里 「ねぇ、もうすぐ穂乃果達との集合時間なんだけどどうしようかしら」
ことり「んー、さっき海未ちゃんから買い物が終わったってメールが来てたから少し遅れるって伝えておくね」
絵里 「ここまで来て今更話も聞かずに帰るわけにはいかないしね…お願いするわ」
真姫 「でも、いったい何の用なのかしら、絵里に話があるみたいだったけど…」
私がみんなも感じているであろう疑問を投げかけたと同時にノックの音が響いた
長い黒髪を揺らして切れ長の目の下にある泣きボクロが彼女の大人っぽい雰囲気をよりかもし出している
立っているだけで感じる彼女のカリスマ性こそがまさにトップアイドルという事なのだろう
英玲奈「すまない、待たせてしまったな」
英玲奈「改めて初めましてμ'sの皆さん、私はA-RISEの統堂英玲奈だ」
花陽 「な、生英玲奈さんだぁ」
絵里 「初めまして、私は…」
英玲奈「自己紹介は良い、絢瀬絵里さん」
英玲奈「それに西木野真姫さん、小泉花陽さん、南ことりさん、そして矢澤にこさん」
にこ 「あのA-RISEの英玲奈さんが私たちの名前を知っているなんて」
花陽 「こ、光栄です!!」
英玲奈「フフッ、あなた達のPVを見てツバサがたいそう気に入ってね。もちろん私やあんじゅも君達には注目していた」
英玲奈「もし高坂さんがいたらツバサも練習サボって飛んで来てたかもしれないな」
真姫 「それで、貴方は練習をサボって私たちに何の用なんですか?」
無理矢理ここまで連れて来られた上に遠まわしな会話をする彼女に若干腹立たしく感じて私はあえて悪態をついた
にこちゃんと花陽が凄く睨んでいるけれど気にしない事にするわ
一方で言われた本人は先ほどまでのクールな笑顔を崩さぬままに会話を続ける
英玲奈「噂通り気が強い子のようだね、そんなところ私は好きだけれど」
真姫 「なっ…!」
絵里 「メンバーが失礼な事を言ってすいませんでした。ですが友人を待たせていますので出来れば早めに本題に入って貰っても良いでしょうか」
英玲奈「そんなに畏まらなくてもいい。絢瀬絵里さん、実は貴方をスカウトしたいんだ」
絵里 「え!?」
真姫 「あんたっ!何言ってるのよ!!」
自分でも思わず大きな声を出してしまった
他のメンバーも全員驚いた顔をしているが理由は私の声では無く英玲奈の発言によるものだろう
英玲奈の真意がわからずここまで一言も発言していなかったことりも声を荒げた
ことり「絵里ちゃんはμ'sの大切なメンバーなんです。どうして引き抜こうなんてするんですか」
英玲奈「落ち着いてくれ、別にμ'sを脱退してくれとかUTXに転入してくれとかそういう事じゃない」
英玲奈「今度のペアライブの事は知っているだろ?」
知っているも何も今日はその為の合宿の準備で来ているのだ
だからってそれと何が絵里のスカウトに繋がるの……
にこ 「そういう事ね」
全員がそれに気付いたようで落ち着きを取り戻す
それに指名されたのはμ'sの中でも歌、ダンス、容姿と全てがトップクラスの絵里だからこそ納得すらしてしまった
絵里 「A-RISEは3人のグループ、ツバサさんとあんじゅさんがペアを組んで英玲奈さんが残ったという事ですね」
にこ 「そしてμ'sでペアが組めなかった絵里が御眼鏡に適ったってわけね」
花陽 「英玲奈さん程の実力を持っていてもペアになれないなんて…A-RISE恐るべしです」
英玲奈「私たち3人の実力は拮抗しているからな、厳しい選考の結果ツバサとあんじゅが代表に決まった」
ことり「一体どうやって決めたんですか?」
英玲奈「くじ引きだ」
ことり「……へ、へぇ~」
絵里 (あ、私と同じね)
にこ 「学校の代表を決めるのにくじ引きを使うなんて誰にでも出来る事じゃないわ」
花陽 「流石A-RISEです!」
真姫 (イミワカンナイ)
絵里 「でも、私じゃなくてもUTXには沢山のアイドルを目指す生徒がいるんじゃないですか?」
絵里の言うとおりだUTXの芸能学科には多くの生徒がいてA-RISEはそのTOP3なのだと聞いている
という事は学内にはA-RISEに次ぐ実力を持った生徒達だって沢山いるんじゃないだろうか
だったら何で…
英玲奈「もちろんUTXには君達よりも歌の上手い人、ダンスの上手い人はいるかもしれない」
真姫 「だったら何でわざわざ他校の生徒を…絵里を選んだの?」
英玲奈「絢瀬絵里、君にアイドルとしての魅力を感じているからだ」
絵里 「わ、私に?」
英玲奈「ツバサが高坂さんの事を気に入ったように私は絢瀬絵里、君の事が気に入った」
英玲奈「力強い歌唱力、プロにも劣らない程のダンス、モデルのようなスタイル」
英玲奈「そして何より君にはツバサや高坂さんにも負けない、人を魅了する力があると思っている」
絵里 「そんな…でも私は…」
英玲奈「返事は今じゃなくて良い、少し考えてくれ」
絵里 「……はい、わかりました」
途中から私たち四人は二人の会話に口を挟む事が出来ずにいた
迫力に押されたとか、絵里の為を思ったらとか各自考えていた事はバラバラだったかもしれない
でも、少なくとも私が他のみんなとは違う事を考えていた事だけは間違い無かった
今回はここまで、更新遅いけど勘弁してください
このSSまとめへのコメント
うみりんいいよね~
えりちとエレナで組むのか
ちんちんたった
早く更新してくれ。頼む
似た者同士のうみりんパートがよかった
つまらん、たらたらやってんなよ
死ね、もう書くな、希ちゃん出番少なくね
はよ続き読みたい
6がしね