渋谷凛、佐久間まゆ『結婚式前夜』(22)
拙いですが、投下していきます
まゆ「………」チビッ
━━━カラン
バーテンダー「いらっしゃいませ」
凛「お待たせ」
まゆ「いいえ、呼んだのはまゆですから、気にしないでください」
凛「まゆから『飲みませんかぁ?ウフッ』なんて電話来たから驚いちゃったよ」
まゆ「凛ちゃん………まゆの物真似似てませんねぇ」
凛「裏声まで使ってあげたのに………」ムスッ
まゆ「この五年で随分柔らかくなりましたね凛ちゃんも。まぁどうぞ」隣ポンポン
凛「ん」
バーテンダー「ご注文は?」
凛「そうだね、えっと」
まゆ「んん?」
凛「彼女と同じ物を」
バーテンダー「承知しました」
まゆ「あらぁ………真似っこちゃんですねぇ」クスクス
凛「同じのでいいよ、私もそれ飲みたい気分」
まゆ「ブルームーン。以前礼子さんからお聞きしたんです、こういう時に静かに飲むものだと」
凛「私は、それ真奈美さんから聞いた。なんか格好いいよねあの人達から聞くと」
まゆ「女性としても人としても成熟なさってる方々ですしねぇ。まゆ達には無い深さがありますから」
凛「………礼子さんや真奈美さん達も、今頃こうしてるのかな?」
まゆ「どうでしょう?まゆ達みたいに子供じゃありませんから、案外あっさりしてるかもしれませんねぇ………」
凛「子供、か。あぁそうかもしれない。身体はこうしてお酒飲めるような大きさになったけど、多分私は中身はあの頃のまま………かな」
まゆ「ウフフ、お子様にはお酒はダメです~」
凛「黙れ私よりちっちゃいまゆ」
まゆ「まゆは凛ちゃんより一つ上ですから」
凛「でもまゆも私と同じ匂いがする」
まゆ「はい、まゆも中身はあの頃のままです。ええ、Pさんと出会った頃、そのままに」
バーテンダー「お待ちどおさまです」
凛「ありがと」
まゆ「じゃあ改めて………Pさん、美嘉さんのお幸せを願って」
凛「まだ諦めきれない、大人になりきれない私達の残念さに」
まゆ、凛「「乾杯」」
まゆ「売れっ子アイドル二人が、好きな人の結婚式前夜に未練がましくカクテルを飲んで。
ウフフ、週刊誌の記者がいたら餌食ですねぇ」
凛「だね、間違いないよ。ただし仮に写真撮っても生きて帰れないねその人。昌葉お手製『盗撮反応式自動発射ホーミングレーザー』の餌食になるもん」
まゆ「………今日までに黒焦げになった方々は100人越え、でしたか?(汗)」
凛「………効果抜群過ぎだよね。そもそもホーミングでレーザーって………(汗)助かってるからいいけど。
昌葉も目を赤くしながら『凄い演出にしてやるさ、二人の門出なんだから』って、特製の演出装置作ってた」
まゆ「そうですかぁ………皆さん思い思いの心中でしょうね」
凛「私達みたいにこうして過ごせるならまだマシかも。響子や美優さんに藍子とか、胸に溜め込んじゃう人達はまだ泣いてるかも」
まゆ「容易に想像がつきます………まゆだって今もモヤモヤしてますけど」
凛「愛人の座は渡さないよ?」
まゆ「………………まゆでさえこの流れで言わなかったのにそれをあっさり言える凛ちゃんが凄いです。勿論悪い子な意味で」
凛「だってモヤモヤしていたくないもの。結婚式っていう逃げられない現実があるから、今日だけはこうしてウジウジしちゃうけど。
けど明日からは違うよどんどん突き進むから」
まゆ「あはは、妙な方向に走ってどうするんですか凛ちゃん(笑)
けど美嘉さんの手前ガツガツするのは無理でしょう?」
凛「うっ………」
まゆ「まゆは静かに、静かぁ~に待ちますよぉ。何年先でもいいです、Pさんがまゆを求めてくれるまで、女を磨いてジッと待ちます」
凛(まゆ………さすがだね)
まゆ「お褒めに預かり光栄です♪」
凛「読まれた!?」
まゆ「お顔に出ますから凛ちゃんは」
まゆ「それにしても覚えてます?引退する時の美嘉さんの言葉とお顔」
凛「うん、忘れられない」
━━━みんな、今までありがとうね。それと………うん………ゴメン
凛「ありがとうと、ゴメンと」
まゆ「短いですけど美嘉さんの想いの全てでしたねぇ………」
凛「幸せそうなのに悲しそうな笑顔だったのは、多分私達への謝罪。Pさんを独り占めしちゃう事への」
まゆ「あんなお顔されたら、困ります。だから今は正妻の座は美嘉さんにお譲りしてあげましょうねぇ。
争奪戦を勝ち抜いた勝者への敬意を示して」
凛「…………うん」
まゆ「ハア………」
凛「ふぅ………」
まゆ「飲みますか」
凛「飲もう」
━━━
凛「まゆ、今度一緒に仕事しない?『失恋話特集!』みたいな番組でさ、もーね、こう、ブワワーーッ!と、まくし立ててやるのブワーワーーッって///」
まゆ「いいですね~!あ、それならぁ、CGプロダクションのほぼ全アイドル一斉に出演しちゃいましょ~(笑)
マイク100本あっても足りませ~ん、ディレクターとPさんは冷や汗が止まらない二時間スペシャルで~すウフフフフ///」
凛「いいね一斉にドドドドドー!て!アハハハハ!///」
━━━
まゆ「ヒック………まゆはぁ、まゆはぁですねぇ、昔から凛ちゃんが大嫌いでしたぁ~!でも大好きで~す凛ちゃんが大嫌いで大好きで~す///ウフフフフフフフ」
凛「ウィッ………私らってね、私らってまゆなんら大嫌いだったろー!でも大好き!はぴはぴ大好きー!アハハハハ!//」
まゆ、凛「「まだ飲むよ~!///」」
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チュンチュン…
凛「んっ………あ、頭痛が」
まゆ「うぅん………の、飲み過ぎましたぁ。凛ちゃんシャワー使っていいですよぉ」
凛「ありがとー………えっと、BAR出てまゆのマンションに来てこうして朝まで飲み直してて………こんなにお酒飲んだの初めて━━━━━━朝ぁ!?」
まゆ「!?い、いいいいいまいまいままま今何時ですか凛ちゃん!?」
凛「ちょっと待って!時計時計………」
『08:57』
凛「」
まゆ「」
『結婚式スタート:10:00』
凛「いやあぁぁぁぁぁぁ!!!」
まゆ「お着替え!身支度!御化粧に御祝儀の用意と、それからそれからそそそ、それからえっとえっとえっと」
凛「まゆスーツ借りるよ家まで取りに行く暇ない!」
まゆ「待ってください凛ちゃん私と凛ちゃんじゃサイズが違(ビリッ)」
凛「ごめん破れちゃった」
まゆ「あぁぁぁぁ!!?何やってるんですか凛ちゃん~!?」
凛「ごめん!後で弁償するから!えーとスーツ駄目ならサイズごまかせそうなドレスは」
まゆ「勝手に衣装ケース漁らないでください~!凛ちゃんのは用意しますから待って、待って~!」
凛、まゆ「「こんなやつと飲みに行かなければ良かった~!!」」
以上です、もうちょい文章力欲しいですね………お付き合いありがとうございました
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