杏「もう歩くの疲れたー」 (26)

杏「誰かに運んで欲しいなー」
チラッ チラッ

P「しょうがないにゃあ、いいよ」

杏「え?いいの?普段ならダラけるんじゃねえ走れとか言う癖に」

P「今日はお仕事頑張ったからな、これくらいはしてやらんと」

杏「プロデューサー…杏は今猛烈に感動してるよ!」

P「ふっよせよこれくらいプロデューサーとして当然だ」

杏「ひゅーひゅーカッコイイープロデューサーの鏡ー」

P「ふははははは」

杏「夏休み増やせー」

P「運ばんぞ」

杏「ちぇっ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1406470140

杏「それよりほら早く早く」

P「そう急かすなよ」

杏「もう杏は一歩どころか筋肉を一本すら動かせたくないの」

P「それを意識する方が疲れそうだがな、よっと」
ヒョイ

杏「うんうんくるしゅーな…い…」

P「さ、行くぞ」

杏「待って」

P「うん?」

杏「コレは何?」

P「コレって何さ」

杏「杏を荷物の如く小脇に抱えてる扱いだよ!」

P「今夏の流行ファッションです」

杏「杏はお洒落アイテムか!」

P「小さいからイケルイケル」

杏「いくない…第一だれも真似できないでしょコレ」

P「きらりとかなら喜んで取り入れてくれ」

杏「止めてホント、有り得そうだし…今年の夏の間じゅうきらりのお洒落アイテムになっちゃう…」

P「うーん不満か」

杏「不満だー!もっと気を使ってよ!」

P「問題なく運べるだろ?」

杏「こんなの女の子の扱いなんかじゃない!杏は抗議する!」

P「贅沢なやつめ」

杏「それにこれだとお腹に力入れないと地味に苦しい…」

P「むっそれは」

杏「運ぶだけじゃなくて杏を楽させないと駄目でしょ?頑張ったご褒美じゃないの?」

P「そうだな一理あるな」

杏「そうだよ、それじゃ正しい持ち方でワンモアだよ!」

P「運ばれる身の癖に注文の多いやつめ…よっ」

杏「わっ…!……とと…?」

P「これでどうだ?視点が高くて気持ちいいだろう」

杏「………………」

P「?」

杏「なぎ払えー」

P「グオオオオオ」

杏「っていやいや楽しいけどこれ違う」

P「山賊が娘を奪うスタイルは(肩にかつぐ)御気に召さないか」

杏「せめて肩車にして」

P「わがままな奴め」

杏「プロデューサーがおかしいんだよ!」

P「でも楽しかったんだろ?」

杏「うん、それは及第点は上げてもいい…けどそれでも良くてグッドコミュニケーションだね、パーフェクトじゃない」

P「難しいなあ」

杏「それにさっきの荷物ほどじゃないけどコレも杏バランス取らなきゃいけないし疲れるから駄目」

P「どんだけ楽したいんだお前は」

杏「それが杏という生き物だからね…けど今はもっと大事な事がある」

P「?」

杏「さっきも言ったけど女の子扱いだよ」

P「………………」

杏「次にどんなボケされるか解んないしもう杏が答えるね」

杏「歩きつかれた女の子が運んで欲しいな…ってお願いしたらもう運ぶ方法は一つ」

杏「おんぶだよ!お!ん!ぶ!」

P「………………」

杏「運び方としても鉄板だし、運ばれる方は体を全部預けられてとっても楽、運ぶ方も密着してるから安定して運びやすい」

杏「それと…その、そういう意味でもおんぶは結構ムードが出るでしょ?」

杏「こっそりお尻とか触っても杏は優しいから皆に言い触らす程度で許してあげるしさー」

P「なあ杏、実は俺おんぶが鉄板なのは解ってた」

杏「…えっ?」

P「けれど今背中は使えないからおんぶは意図的にしなかったんだ」

杏「ひょっとしてプロデューサー背中に怪我でもしてる?」

P「いやいたって健康、だけど背中はもう埋まってる」

杏「言ってる意味がよくわからな」

P「今あの子が背中にくっついてるから」

杏「」

P「な、まずいだろ?」

杏「………………」

P「あの子は悪さする子じゃないけどさ」

杏「………………」

P「生体と霊が重なるのは悪意が無くても健康に悪いから…ん、どうした?」

杏「はははははプロデューサー怪談するには早いってばあはは中々上手い言い回しするじゃんおかげで杏本気にしちゃいそうだったよあはははは」

P「ちょっと気合入れてもらって手だけでも実体化して貰うか?それな」

杏「うぎゃー」

P「どうした杏しっかりしろ」

杏「ふっ…ふふふ、蒸し暑い夜だったのに急に冷えてきたよ」

P「アイスキャンディー食いすぎたせいかもな」

杏「もういいよ歩く、自分で歩く」

P「えっ」

杏「もうロマンスとかどーでもいい…杏平和なお家に帰る…」

P「待て待てあきらめるな、俺も頑張って女の子扱いするからさ」

杏「いい、プロデューサーに期待した私が馬鹿だった、そもそもこんだけ美少女に囲まれてるのに何もしないんだもん」

P「したら駄目だろプロデューサー的に…」

杏「そんなの関係無い…ああきっとホモだプロデューサーはホモなんだ」

P「おいコラ」

杏「このホモプロデューサーめ!…地味に語呂がいいねコレ、今度からプロデューサーの事こう呼ぼう」

P「いじめかな?」

杏「そもそも霊とか杏は見えないしさー…あっひょっとしてプロデューサーホントは意地悪しておんぶしないだけなの?ホモだから?」

P「なあ杏よ言って良い事と悪い事があると思うんだ」

杏「知ーらないっ!だったら証拠見せてよ!」

P「………………いいぞ」

杏「…えっ?」

P「ここまで馬鹿にさたら男として引けん」

杏「あ、あのー」

P「ただしさっき言った通りおんぶはできんあの子がいるから…だから!」

杏「え…わっ!?」



………
……


莉嘉「P君達遅いねー」

裕美「杏さんを迎えに行って大分経ちましたけど…な、何かあったんでしょうか?」

比奈「杏ちゃんは一筋縄じゃいかないっスから手こずってるのかもしれないっスけど…あんまり遅いならこっちから迎えに」

こずえ「くるのー…」

一同『えっ?』


「………………」

「………………」


莉嘉「あっもうすぐそこにいるよ!おーいこっちこっち☆」

比奈「噂をすればってやつっスね」

裕美「でも様子が…?杏さんおぶってもらってるのかな?」

莉嘉「むーいいなー杏ちゃん、それじゃ次はアタシが」

こずえ「ううん…それ…ちがうのー…」

一同『え…?あっ!あれは!!!』


P「おっすおっす待たせたな」

杏「や、やっほーあはは」


一同『お姫様抱っこ!?』

杏「…う、やっぱまずいってば降ろしてよ」

P「運べと言ったり降ろせと言ったり忙しい奴だな」

杏「そうだけどみんなの前じゃ流石に恥ずかしいというか…あう」

莉嘉「しかも何か良い雰囲気!?」

杏「違う、たまたま、たまたまこういう運び方になってるだけだから!そういうのじゃないから!」

裕美「あの…杏さんでも……て、手が…その…」

杏「え?手がどうかした?」

比奈「しっかり首に回してガッツり抱きついちゃってるその手の事っスよ」

杏「……え……あわわわっ!?」
パッ

比奈「指摘されて気づくとはまたベタっすねぇ…」

杏「これはこっちのが安定するからであって」
ジタバタ

P「コラ急に手を離すな暴れるなバランス崩れるだろ」
ギュウ

杏「あぅ」

裕美「プ、プロデューサーさんから抱きしめ…て…」

比奈「わーなんスかコレーリア充爆は…じゃなくて何時の間にロマンスが生まれたんすか?」

莉嘉「P君!アタシという者があるのにどういう事なの!!」

P「杏が運搬方法も文句言った結果こうなっただけだぞ、他意は無い」

杏「そ、そうだよー…うふふー…」

比奈「それは無理があるんじゃないっスかね…どこからどう見ても」

こずえ「らぶらぶなのー…えへー…」

P「それはちょっと本気だしたからな、何せホモ呼ばわりされちゃ」

「………………」

裕美「あれ?Pさん後ろに誰か」

P「え───?}

小梅「…ていっ」
ガバッ

P「おうっ?」

小梅「………………」
ヨジヨジ

P「こ、小梅!?どうしてお前が…それにあの子がいるのに何故背中…あれ、いない?」

小梅「………………」
ヨジヨジ

比奈「わー小梅ちゃんが凄くアグレシッヴっス」

こずえ「こなきこうめー…なのー…」

小梅「…お、お邪魔虫……つけないためだったのに…あの子…どうして……」
ヨジヨジ

あの子「イヤーコントヤッテルトオモッタラキュウニイイフンイキデソコカラオジャマモヤボカナーッテ」

小梅「ぐぬぬぬ……馬鹿……」
ヨジヨジ

P「待ていいから登るのを止めて」

杏「ひいい!?い、今の声誰!?」
ギュウ

小梅「………っ………」
ギュウ

P「ぐぇ、待て落ち着け二人して顔や首を絞めるのは」

莉嘉「なんだか解らないけどアタシも突撃っ!☆」
ガバァ

こずえ「こずえもー…」
フワァ

P「俺は止まり木じゃ」

裕美「えっと……わ、私もいいのかな?……えいっ!」
ダキッ

比奈「ふ、こうなりゃ私だけ行かない訳にはいかないっスね!」
ダンッ

P「」






プロデューサーはアイドル達に押しつぶされて終了


おしまい

読んでくれた方ありがとうございました
思いつきでも次は起承転結しっかり決めます…話が解りづらかったら申し訳ありません

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom