希「エリチカ日記」 (93)
希「2月11日」ペラリ
◇◇
絵里「うっ、んんっ」ゴクン
絵里「う゛っおえっ....」
絵里「うっへええ....」
絵里「ハッ...ハァ、ハァ....」
希「...何、やってるんえりち」
絵里「ひゃあ!ああっ、いたの希。
いつから?」
希「なんか呻いてるところからいたけど....」
絵里「これは、あはは、違うのよ。
練習っていうかね。
気にしないで、うぇっ....」
◇◇
希「どうやらブラックコーヒーを無理やり飲んでむせ返っていたみたい」
希「生徒会で普通に飲んでたから飲めるのかと思ったら、我慢してたんやね」
希「エリチカは頑張り屋さん」
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希「2月21日」ペラリ
◇◇
希「帰り遅くなっちゃったね」
絵里「ごめんなさい希、仕事付き合わせちゃって」
希「ええんよ。ウチ副会長やし?」
絵里「私の要領が悪いせいだわ...。
手伝ってもらわないと終わらない仕事まで引き受けちゃうなんて」
希「もう、ええって。
この話はおしまい」
絵里「でも」
希「ほら、えりち。
空見てみぃ?すごく星が綺麗やで」
絵里「え...。あら本当。
気付かなかったわ、こんなに星がみえらぅあああっ」
希「えりち!?」
絵里「い、いたい...」
希「待っててね!今手貸すから!」
絵里「ごめんね本当、ごめんね...」
◇◇
希「星を見ようと上を見ながら歩いていたえりちがドブに落ちた」
希「ウチへの申し訳なさと足を擦りむいた痛みで落ち込んでたけど、涙は見せんかったね」
希「エリチカは我慢強い」
希「3月14日」ペラリ
◇◇
絵里「おーい、おいおい」
絵里「君だよ君。
危ないよ、出て来なさい」
絵里「ちょっと、なに怯えてるのよ。あっ奥に行くんじゃないの。」
絵里「このまま車が発信したら轢かれちゃうわよ?嫌でしょうそんなの」
絵里「生徒会室までいけばご飯もあるわよー?ミルクしってる?美味しいわよー」
絵里「ほら、怖くないよ?
にゃー、にゃー、うみゃーん」
希「・・・・。」プルプル
◇◇
希「車の下にいる野良猫に話しかけてた」
希「猫は結局出てこなくて、ムスッとして帰っていったね」
希「エリチカは誰にでも優しい」
希「3月20日」
◇◇
絵里「希!見て希!
あの大きなぬいぐるみ!とても可愛いわ!」
希「やめとき?
えりちUFOキャッチャーめちゃくちゃ下手やん」
絵里「あの角度なら取れそうな気がするのよねー...」
希「またお金だけ使ってぬいぐるみ取れずじまいになるよ~」
絵里「うぅ...希ぃ~」
希「...仕方ないなぁ、5回までやで?」
絵里「ハラショー!行きましょ希!」
希「はいはい、じゃあこれを小銭に両替えしてきてね?」
絵里「任せて!」タタタ
希「さて...。いざとなったらウチが取ってあげなあかんけど、いけるかな...」
絵里「希!!なんか百円玉じゃないコインが出て来て!!どうなってるのかしら!!」アセアセ
希「・・・・」
◇◇
希「両替機とメダルゲームの機械を間違えたんやね」
希「その後は一緒にメダルゲームをした。ぬいぐるみも取ってあげた。」
希「子どもみたいなエリーチカ」
希「4月16日」
◇◇
希「えりち、最近落ち込みすぎやで。廃校は仕方ないことやん。えりちのせいやないて」」
絵里「でも」
希「でもはなし。
気分転換にカラオケでもいこ?」
絵里「カ、カラオケって初めてで、なに歌えばいいのか」
希「もう、じゃあウチから歌うよ」
絵里「の、希!これ!アイスっていくら食べてもいいの!?」
絵里「ええんよ」
プルルルルル
絵里「希!あと十分だって!」
希「分かっとるよー。最後に一曲歌おかー」
絵里「まって、迷うわ」
希「時間なくなってまうよー」
◇◇
希「結局時間がなくなって迷うだけ迷って店を出たね」
希「えりちはカラオケを気に入ったみたい」
希「エリーチカは世間知らず」
希「5月2日」
◇◇
絵里「・・・・・」
希「・・・・・」
絵里「・・・・・」
希「いや、仕方ないよえりち。
理事長の言ってたことは最もやし」
絵里「分かってるわ....」
希「手伝うよ」
絵里「いいわよ」
希「手伝うって」
絵里「いいってば!」
バサアアアアア
絵里「あっ...」
希「....もう、えりちは」
絵里「ごめんなさい」
希「ごめんはナシやって」
絵里「・・・・・」
希「ほら、さっさと終わらしちゃお」
絵里「うん・・・・」
◇◇
希「理事長に生徒会の活動を認めてもらえなかった時やね」
希「うちはそうしたくてやってたからええんよえりち」
希「エリチカはしっかり者」
希「6月22日」
◇◇
絵里「希はなんであの子達の肩を持つの?」
希「別に肩持っとるわけやないけど...。何度やってもカードがそう告げるんよ」
絵里「またカードなのね....」
希「カードは正しい答えに導いてくれる」
希「だからえりちとも出会えたんやとウチは思っとるよ」
絵里「....希はどっちの味方なのよ」ボソ
希「・・・・・」
絵里「さあ、仕事終わらせちゃいましょう」
希「・・・そうやね」
◇◇
希「うちは今も昔もえりちの味方やで。」
希「でも、その時は、味方やでって言ってあげられなかったんよ。」
希は「エリーチカは寂しがりや」
希「7月....ああ、この日は」
◇◇
希「えりちはいつも誰かのことばっかりで、自分のことは全然考えてない」
希「学校を存続させなきゃってのも、生徒会長としての義務感やろ?」
希「えりちの本当にやりたいことは?」
絵里「そんなの...どうにかしなきゃいけないんだから仕方ないじゃない!!」
絵里「私だって好きなことだけやっててどうにかなるならそうしたいわよ!」
絵里「自分が不器用なのはわかってる....。でも、今更私がアイドルやりたいなんて言えるはずないでしょ?」
◇◇
希「その後ウチらはμ'sに加入したけど、ウチはこの時言い過ぎてしもた」
希「えりちの気も知らないで、勝手に追い詰めてた。えりちが人前で泣いてたのは初めてだった気がする」
希「エリーチカは不器用」
希「7月12日」
◇◇
絵里「希」
希「あ、えりち。
おめでとう。これからも一緒に頑張ろうな」
絵里「ええ。
...今まで、ごめんなさい。私、希に当たっちゃったことが何回もあったわ」
絵里「希はいつでも私を正しい方向に導いてくれるのにね、私気づいてなかったわ」
希「...そんなことないよ。
それにえりち、ごめんはナシや
絵里「分かってるわ。
だから希。ありがとう」
希「・・・うちも、ありがとうえりち」
◇◇
希「この時ばっかりはウチもえりちに敵わんかったね」
希「μ'sに入ってからえりちはいい意味ですごく変わったと思うよ」
希「エリーチカはとっても素直」
希「8月17日」
◇◇
絵里「希....」
希「どうしたん?」
絵里「私は...μ'sの後輩とどう接すればいいのかしら...?」
希「えりち生徒会の時後輩と上手くやっとったやん!」
絵里「あれは違うじゃない!
きょ、距離が違うのよ距離が!
穂乃果とか凛とか...あんなにすり寄って来られたらどうすればいいか...」
希「あぁ...。確かにあの二人は先輩とか後輩とか関係ない感じやしねぇ...」
希「よし!ウチに任しとき。
三年の立場からビシッと!
ちゃんとえりちを敬うよう言っておくよ」
絵里「え?...え?
ち、違うわよ!二人の対応が気に入らなかったわけじゃなくて!」
希「え?」
絵里「...その、もっと、仲良くなりたいのよ」
希「・・・・」
絵里「やっぱ、向こうからすると先輩って絡みにくいかしら?」
希「・・・・」
絵里「...撫でたりしてもいいと思う?」
◇◇
希「仕方が無いから、ウチが先輩禁止令を考えたんよね」
希「いやしかし、なんというかえりちが一番かわええわ。素直に言えばいいのに」
希「エリーチカは後輩思い」
希「8月28日」
◇◇
希「いやぁ、まくら投げ楽しかったねえ」
凛「海未ちゃんを怒らせてはいけないにゃ....」
絵里「さぁ、みんな今度こそ寝るわよ。穂乃果はお菓子没収」
穂乃果「ええええええーーっっ!?」
ーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーーーー
絵里「....希」
絵里「...のーぞみ」
絵里「....んん~」
希「.....ん?」
希「なんやえりちか...。どしたんこんな時間に....」
絵里「...トイレ行きたい....」
希「....え?」
絵里「暗いし真姫の家だからトイレの場所分からないし、一人じゃ行けそうにないの...希ぃ....」
希「....うん、ええよ。さっさといこ」
絵里「希、絶対ドアの前にいてね?
あたし本当に泣くからね?」
希「絶対おるから早くしい....」
絵里「....私、海未を怒らせて、嫌われてないかしら?」
希「トイレで急に真面目モードならんといて、はやくしいって」
◇◇
希「あんなに真面目に仕切ってたえりちもトイレ一人で行けないなんて笑えるわぁ」
希「ウチがいないとダメなんやから」
希「エリーチカはとっても怖がり」
希「9月17日」
◇◇
絵里「黒髪っていいわよね」
希「なんなん急に」
絵里「あたしは金髪だから」
希「イヤイヤ、えりちの金髪すごく綺麗やで?むしろ羨ましいくらいやわ」
絵里「いやでも、なんていうか」
絵里「なんかチャラくない?」
希「チャラい...?いやそんなこと」
絵里「アイドル的にそれはイメージ悪いと思うのよ...。やっぱり海未みたいに清楚な方が」
希「えりちなんだかんだアイドルノリノリなんやね」
◇◇
希「まあ冷静に考えたら金髪の生徒会長って相当珍しいけどね」
希「今更チャラさとか意識しちゃうんやね」
希「エリーチカはとても鈍感」
希「9月24日」
◇◇
絵里「失礼します」
先生「お、絢瀬、ご苦労様」
絵里「いえ、では失礼します」
先生「あ、絢瀬さんじゃない!
スクールアイドルの!」
絵里「えっ」
教師「え?絢瀬さんスクールアイドルなんてやってるの?あの短いスカートとか履いたりして?踊ったりするやつ?」
絵里「えっ、えっ」
女教師「らしいわよー。
以外よね、お堅い絢瀬さんもにっこにっこにー!とかやっちゃうの?」
絵里「あっ、あっ.....」
絵里「希ぃぃぃぃ!!!!」
希「あぁ、それは恥ずいね...
よしよし」
◇◇
希「まあμ'sはすごい有名になっとったからねえ」
希「にしても落ち込んでたなあの時のえりち。いさゆるキャラ崩壊ってやつやもんね」
希「エリーチカは恥ずかしがり屋」
希「9月27日」
◇◇
絵里「忙しいわぁ」
希「そろそろ生徒会の引き継ぎやもんね。任期満了せな」
絵里「うーん...それなんだけど。
次の生徒会長...誰を推薦しようかしら...」
希「まだ決めてないん?」
絵里「うーん、普通に考えたら、海未...よね」
希「うん、ウチもそう思う」
絵里「でも海未って、なんというか、あたしに似てる気がして...なんかどうも任せきれないというか....」
希「すごいよく分かるよ」
絵里「否定しなさいよ...」
希「でも...そうなると、やっぱりことりちゃん?」
絵里「いや...私が推薦しようと思ってるのはことりでもなくて」
希「・・・・」
希「・・・・正気?」
◇◇
希「さすがに予想外やったね」
希「でも、えりちの判断は間違ってなかった気がする」
希「とっても賢いエリーチカ」
希「10月12日」
◇◇
希「ひえー。もうすっかり暗くなってもうたね」
絵里「もう10月だものね。
秋はタライ落としとはよく言ったものだわ」
希「釣瓶落としやでえりち。
真面目な顔して変なこと言わんといて吹くから」
絵里「ちょ、ちょっと間違っちゃっただけよ!」
希「ほらほら、校内の見回りいくよ」
絵里「もう!希ったらいつも私のことからかって...」
絵里「...見回り?」
絵里「希!!今そこの教室から物置がしたわ!!」
希「本当にー?
あ、ホンマや。窓開いてる」
絵里「なんなのよこのクラス!
窓くらい閉めなさいよ!!」
希「えりち、そんな強く腕掴まれたらウチの腕取れてまうよ」
絵里「希!なんか光ってるわ!!
天井のほう!!」
希「非常階段のランプや」
絵里「希!なんか私の他に足音がするわ!!」
希「それはウチや」
◇◇
希「校内の見回りごときでビビりすぎやでえりち....」
希「まあ、沢山触れ合えたしよかったっちゃよかったけども...」
希「エリーチカは知ったかぶり」
希「10月14日」
◇◇
絵里「.....」
希「相変わらずえりちはモテるねぇ」
絵里「!
ちょっと!勝手に下駄箱覗かないでよ!」
希「文化祭近づくと一層モテるよねえりちは」
絵里「フィーリングカップルって企画があるからね...」
希「...ウチが邪魔やったら悪いし。
ウチと無理に回らなくてもええんよ?」
絵里「!?
な、何言ってるのよ!どうしてそうなるの!?」
希「え?いやちょっとした冗談や」
絵里「顔がマジだったわよ!
私は誰とも付き合ってないわ!希が邪魔なはずないじゃない!」
希「あ、いや」
絵里「悪いけど今年も一緒に回ってもらうわよ!絶対にだからね!」
希「え、えりち....」
希「(そんな目に涙浮かべて言うの反則やで...)」
◇◇
希「ウチの悪い癖やな。
結局えりちは人気者やから、どうしても人として釣り合わないような気がしてしまうんよね」
希「でも、えりちはウチを受け入れてくれる」
希「エリーチカはとっても友達思い」
希「10月25日」
◇◇
絵里「おーい、君、君だよ君」
絵里「またそんな危ないところ入って~。いつか死んじゃうわよ」
絵里「ほら、今日はパン持ってきたんだから。美味しそうでしょう。食べたことある?」
絵里「ほらほら。なに怖がってるのよ」
絵里「にゃー?
くるにゃー。ねこちゃーん?」
希「.....」
絵里「臨時のリーダーは凛にしましょう」
凛「凛がリーダァ~!?」
希「(えりち絶対適当や....)」
◇◇
希「まあやっぱり結果的にえりちの判断は正しかったと思うけどね」
希「まあまきちゃんと花陽ちゃんの活躍が大きかったみたいやけど」
希「エリーチカはマイペース」
希「10月31日」
◇◇
希「今日はいよいよハロウィンパーティやね」
希「穂乃果ちゃんも、みんなの個性を押し出すって方向で固まったみたいやし、ウチらも個性出していかんとなー」
絵里「希....私怖いわ....」
希「え?大丈夫やで。
本番が怖いのはみんな同じ。
あんなに練習してきたやろ?」
絵里「違う...違くて....」
絵里「昼間なのに...オバケがあんなにいっぱい....」
希「・・・・・」
絵里「希、なんかあの、退魔のおまじないとか、お守りとかないの?そういうやつ....襲われてしまうわ」
希「...ロシアにはハロウィンの習慣がないんやったっけ」
絵里「希!!!はやく!!!
ゾンビ男が来てるわ!!!
とりあえずにげましょうのぞみ!!」
希「いやー、個性全開やな....」
◇◇
希「あの後もえりちなだめるの大変やったな」
希「秋葉原は本格的な仮装が多いからね。確かにえりちにはきつかったかも」
希「エリーチカは個性的」
希「11月15日」
◇◇
希「大変やね。穂乃果ちゃんも花陽ちゃんも」
絵里「希はなんで太らないの....?
ウエストすごく細いわよね」
希「えりちにいわれたくないけど....。
でもやっぱスピリチュアルパワーが効いてるんかなー」
絵里「また適当言って.....。
私も少しお腹周りが気になるのよねー。走ろうかしら」
希「ええ...えりち贅沢やで。
これ以上お肉落としたら消えて無くなってしまうよ」
絵里「そんなことないわよ。
ああ、あともうちょっと...なぁ」
希「聞いた話やけど、食べる前に食べ物に「これを食べても太らない...」って念じると本当に太らんらしいよ」
絵里「馬鹿馬鹿しい....。
適当ばっかり言って....。」
希「適当やないって~」
お昼
絵里「・・・・」キョロキョロ
絵里「・・・太らない~、太らない~」ネンジ
希「(やっとるやん!!!)」
◇◇
希「本当にすぐ信じるんやから~」
希「別に声に出せなんて言ってないのにね、おかしいわー」
希「エリーチカはとっても純粋」
希「11月17日」
◇◇
絵里「いよいよね。ラブライブ予選」
希「...そうやね」
絵里「元気だしなさいよ。最後までやり抜かないと」
希「うん、分かっとるよ」
絵里「...希は自分の悩みは打ち明けてくれないわよね」
希「え...いやだって、ウチの悩みなんて聞いてもつまらないやん?」
絵里「また希はそうゆう...。
いいわ。今日はこのエリーチカになんでも相談しなさい!」
希「いいん?」
絵里「もちろんよ」
希「じゃあ....。恥ずかしいから誰にも言わないで欲しいんやけど....」
絵里「なに?」
希「その...みんなで....ゴニョゴニョ」
絵里「....ふーん。
それは私、言っちゃうかもしれないわ」
希「そ、そんなえりち!!」
絵里「冗談よ。
でも、少なくとも私は賛成よ」
希「うん....ありがとう」
◇◇
希「今思うと、えりちに伝えておいて本当によかったわ」
希「本当にえりちは人のことになるとすぐやる気出すんやから....」
希「エリーチカは頼りになる」
とりあえず一旦切ります
明日までには完結させます
ありがとうございました
希「11月20日」
◇◇
希「すっかり寒くなってもうたね」
絵里「ほんと、息が白いわ」
希「お腹すいたなー」
絵里「なんか温まるものでも食べたいわねー」
希「おっ、じゃあ肉まんでも買ってこうか」
絵里「いいわねー。行きましょう」
ーーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーーー
希「うーん美味しい」
絵里「本当ねえ」
希「えりち、一口ずつ交換しない?」
絵里「いいわよ。はいあーん」
希「あーん、ん。美味しい。
ほらえりちもあーん」
絵里「あー...ん....んぅっ....!!?!?」
希「どしたんえりち!?
嫌いやった!?」
えりち「変な味がする!
あのコンビニ!希の肉まん悪くなってるんじゃないの!?」
希「いやそれ肉まんやなくてピザまんやから」
絵里「あっ、そうなの?
ふぅん....」モグモグ
◇◇
希「確かに自分の思ってた味と違うとびっくりするのは分かるんやけどな」
希「恥ずかしいのと寒いのとであの時のえりち顔真っ赤やったなあ」
希「エリーチカはおっちょこちょい」
希「11月25日」
◇◇
絵里「ごめんね。余計なお世話だたでしょ。」
希「そんなことない。
ウチすごく嬉しいよ。ウチの望みは、μ'sの皆が、そしてえりちが叶えてくれたんや」
絵里「ふふ」
希「あ、ごめん。
ちょっと大げさかもしれんかったね」
絵里「そんなことないわよ。
希がどれだけμ'sを大切に思ってるか、少しは分かってるつもりよ。
そう考えれば全然大げさなんかじゃないわ」
希「...そっか。」
絵里「いっつも飄々としてるくせして、実は一番μ'sを大事に思ってるの、私知ってるわ」
希「えりちが知ってくれてることもウチは知っとるよ」
希「...あー、ウチは幸せ者やなあ。
幸せすぎて涙が出てくる....」
絵里「...ところで希。私まだ希が標準語で喋るところ見たことないんだけど?」
希「えー...。
恥ずかしいよ...。さっきのは凛ちゃんがいきなり飛びかかって来たから咄嗟に出ちゃっただけで」
絵里「凛にできて私にできないってことないわよね?」バッ
希「きゃっ、もう。い...いきなり飛びついてこない...でよ、絵里....」
絵里「あらー可愛いもんじゃない」
希「ウチで遊ばんといてよもう...。
ウチもえりちがロシア語で喋るところ見たいな~」
絵里「えっ」
希「....」ニヤニヤ
絵里「...ハラショー」
希「え、まさかそれしか言えんの」マガオ
◇◇
希「みんなで曲を作った日やな。
ウチにとって特別な日や」
希「まきちゃんもやけど...。
やっぱりえりちに感謝せなあかんなぁ」
希「エリーチカはお節介」
希「12月3日」
◇◇
希「....」ホウキシャッシャッ
絵里「バイトお疲れ様」
希「あ、えりち。珍しいね」
絵里「ちょっと用があって」
希「へえ、ウチに会いに来てくれたん?」
絵里「それもあるけど、お参りしようと思って」
希「熱心やね」
絵里「そりゃあそうよ」
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーー
希「終わった?」
絵里「ええ」
希「えりちは鈴を随分大きく鳴らすんやね」
絵里「...だってちょっと楽しいじゃない。あの...ガラガラ」
希「子どもみたいやな...。あれは、本坪鈴いうてな。神様に「私はここにいますよー」「今からお祈りしますよー」って知らせるための物なんやで」
絵里「へえ...希は本当に物知りねー。
...神様にうるさいと思われちゃったかしら」
希「そんなことないよ。
神様は歌が好きやから、あの鈴にはそういう役目もあるんや。」
絵里「へえ...じゃあ歌いましょうか」
希「ええ?ここで?」
絵里「愛してるーばんざーい」
希「もうえりち、ちょっと」
絵里「ここでよかったー、私達の今がここにある~」
希「もう...愛してるばんざーい」
絵里「始まったばかり」
絵里「...明日もよろしくね」
希「...当たり前やん」
◇◇
希「ライブ前は神社の参拝が増えるね。
大体一回はメンバー全員来るんよ」
希「こんな所で歌うとは思ってなかったけど...」
希「エリーチカは歌も大好き」
希「12月25日」
◇◇
絵里「ライブ上手くいったわね」
希「うん、よかった」
絵里「みんなで作った曲をライブで披露できて。よかったわね希」
希「本当に、よかったよ。
ウチにとっちゃもうこれがクリスマスプレゼントやな」
絵里「あら、プレゼントはそれだけで満足?」
希「え?」
絵里「エリチカサンタもプレゼントを用意してるのよー?」
希「えりち...。本当に人のこととなると用意周到やなぁ...」
絵里「軽口叩くとあげないわよ」
希「嘘!嘘やってもう、ありがとねえりち」
絵里「いいえ...あっちょっとまって、希のはそれだったかしら、やだ、亜里沙のと混ざっちゃったわ....ごめん、一回中身見てもいい?」
希「決まらんなぁ」
◇◇
希「えりちから貰ったシュシュ。
もったいなくて使えてないなぁ」
希「えりちは使ってるとこ見ないってむくれてたけどこればっかりは仕方ないしなあ」
希「エリーチカはサンタさん」
希「1月1日」
◇◇
絵里「ハラショー。
美味しいわ、これ、お神輿そば」
希「年越しそばやで。
響きは似とるけどな」アハハ
絵里「そうそう...それが言いたかったのよ。」
希「麺類はウチの得意分野やからねー」
絵里「ああ...鐘の音がするわ。
きっとみんな神様を呼んでお祈りしてるのね」
希「ああ、これは違うんよ。
これは除夜の鐘って言ってね。
人の煩悩...悪い所のことやけど、それを一つずつ消していってくれるんや」
絵里「ボンノー?へえ...
じゃあもっと真面目に聞いておけばよかったわ」
希「そういうわけでもないんやけど...
大丈夫よ、えりちは煩悩だいぶ減ったから」
絵里「自分でもそう思うわ...」
希「なんや今日えらい素直やね」
絵里「うぅ...希こっち来て...寒いわ」
希「あれ?絵里さんもしかして眠い?
っていうかもう半分寝てるんちゃう?」
絵里「うん....」
希「ちょっとちょっとー。
これから神社のバイト手伝ってくれるいうたやんー、起きて起きて」
絵里「希はあったかいわねー....」
希「そろそろにこっちも来るんやからもう...」
希「5分だけやで」
◇◇
希「あの日は楽しかったなあ」
希「えりちは眠くなると素直になるから、どうもやりづらいんよね」
希「エリーチカはねぼすけ」
希「....」
希「1月23日」
◇◇
絵里「1、2、3、4、
5、6、7、8!」
絵里「穂乃果!ずれてきてるわ!
花陽!ステップ忘れずに!」
ほのぱな「は、はいっ!」
絵里「はい!
5分休憩よ!」
凛「絵里ちゃんキツイにゃー。
凛クタクタだよ~」
絵里「何言ってるの。
ラブライブ本戦までもう日がないのよ」
海未「そうですよ凛。絵里はレッスンをつけてくれてるんですから」
凛「わかってるよー」
絵里「もう....」
絵里「希ぃ....私一年生に嫌われちゃったかもぉ.....」
希「何を言ってんねん、なんかしたの?」
絵里「最近私はキツすぎるかしら....
花陽や凛は嫌な気持ちだったかも....」
希「え?あれだけのこと?
えりち、あれくらいで人を嫌うような子はμ'sにはおらんよ」
絵里「でもぉ...私....一年生に嫌われちゃったら....」
希「もう...仕方ないね、今から凛ちゃん達のところいくよ。」
絵里「ええっ、ちょっと待って希待ってって...!!!!」
◇◇
希「えりちもウチのこと言えんくらいμ'sを大事にしとるんよね」
希「この後、一年生と一緒にラーメン食べたのは楽しかったなあ....」
希「エリーチカはヘタレ」
希「・・・」
希「1月27日」
◇◇
絵里「希のうちはまだこたつ出してるのね」
希「さすがにまだ寒いし」
絵里「入っていーい?」
希「うん、ゆっくりしてて。
ウチお茶でも淹れるよ」
絵里「~♪」
絵里「~♪」
絵里「~♪」ヌクヌク
希「お茶やで」
絵里「ありがとー」
希「よし、ウチも....
ん?全然あったかくないやん」
絵里「そうなのよー。結構待ってるのに...」
絵里「あ、電源入れてなかったわ」
◇◇
希「あはは、えりちはもう、うっかりさんなんやから」
希「.....」グスン
希「2月11日」ペラ
えりちと朝に鉢合わせ。
びっくりして笑い合う。
希「2月16日」ペラ
えりちが軽い風邪を引く。
みんなに心配をかけないためにウチが看病。一日で治って大笑い。
希「2月23日」ペラ
今日もえりちと一緒に帰った。
何を話したか忘れたけど、すごく楽しかった。
希「2月27日」ペラ
えりちと帰りにクレープを食べた。
二人で食べるとなんでも美味しい。
希「....2月29日」
みんなと遊びに行った。
最初は楽しかったのに、最後はみんなで泣いてしまった。μ'sのみんなともっと一緒にいたい。
帰りにえりちとまた泣いてしまった。
えりちとも会う回数が減ってしまうんだろうか。涙が止まらない。
希「・・・・・」ポロポロ
希「...3月4日」ペラ
ラブライブ本戦前夜。
みんなと学校にお泊り。
ご飯食べたり、えりちをからかったり、屋上に行って夜景を見たり。
屋上に行くまでの道でえりちは腕を離してくれなかった。
明日はラブライブ。
最後のライブ。
希「・・・・・・」ポロポロ
希「・・・・3月5日」ペラッ
ラブライブで見事一位!
とっても嬉しい。
遂にみんなの願いが叶った。
こんなキラキラした皆のなかに、ウチがいていいのかな。
いや、そんなこと言ったらえりちに怒られてしまうね。
これでμ'sのライブはお終い。
嬉しさも、悲しさもあるけど、とりあえずウチは今とっても嬉しい。
希「・・・・・うっ」ポロポロ
希「そして今日」
希「3月9日。卒業式。」
希「....もう、ウチったら。」
希「一年間つけてた日記...読み返してみたらえりちしかおらんやん....」
希「こんなに一緒にいたんやなあ....。
こんなに一緒にいてくれる友達が、いたんやなあ.....」
希「あはは、これじゃエリチカ日記やね」
希「・・・・」
希「まだまだ、余白は残ってるのに」
希「今日で日記も終わってしまうんやろか」
希「・・・・」
希「・・・・」ポロポロ
希「・・・嫌やぁ」
希「そんなん嫌だよ・・・・
もっと、ウチは形にして残したいのに・・・」
希「残すものが無くなっちゃうなんて嫌だよぉ・・・・・」
ピンポーン
希「あれ...誰やろ」
希「ちょっと、まってねー」ゴシゴシ
絵里「おはよう」
希「...えりち」
絵里「迎えに来たんだけど....。
どうしたの?目が真っ赤よ?」
希「あ...そうか、最後やもんね。」
絵里「そうよー。最後の日なんだから。
一緒に登校するくらいいいでしょ?」
希「それもそうやね、支度してくるから...」
絵里「それより目はどうしたのよ。
泣いたの?」
希「これはなんでもないんよ。
あくび。あはは...じゃあちょっと待ってて....」
希「最後....、最後の日....」
絵里「希?」
希「うっ・・・・」ウルウル
希「うう・・・・っ」ポロポロ
希「えりちぃぃぃいいい!!」ダキッ
絵里「きゃっ、希.....」
絵里「もう...どこが大丈夫なのよ....」
希「うぁあああああん....!!!!!」ギュウ
嫌なんよ
頑張りやのえりちも、優しいえりちも、
友達おもいのえりちも、こどもみたいなえりちも、怖がりなえりちも、うっかりやさんなえりちも、寝坊助のえりちも、
もっともっと見ていたいんよ。
今日が最後なんて嫌なのに。
絵里「もう、そんな泣かないでよ...。
卒業式はこれからよ?」
希「違うんよ...。これはこれから泣く分の涙やなくて、今まで溜めとった分の涙なんよ....」
絵里「もう、だからあれほど悩みを話せって言ってるのに....。こんなに溜め込んで....」
希「相談するのも、話にだすのも怖かったんやもん....。えりちと会えるのもこれが最後なんて。だってえりちは初めて会えた親友なのに.....!!」
希「考えたくも無かったのに、来るのが早すぎるよ...」
絵里「希...」
絵里「私はね、そこまで悲しくないわ」
絵里「むしろ怒ってる。
だって希が勘違いして、それでこんなに泣いてるんだもの」
希「え.....?」
絵里「文化祭の時も言ったはずよ!!
なんであなたは私と離れたがるのよ!!
私は希と離れる気なんてないからね!
更々無いわ!!全く無いの!!」
絵里「私だって初めてできた親友だもの!希は本当の私を見て近づいて来てくれた唯一の友達!
なんで離れなきゃいけないのよ!!」
絵里「卒業したって会いましょうよ。
遊びましょうよ。喋りましょうよ。」
絵里「賢い希も、元気な希も、優しい希も、お母さんみたいな希も、あたしには必要なのよ!....もっとあたしを見ててくれないと困るのよ.....」
希「えりち....」
絵里「カードが告げてるのかどうか知らないけど!私と希が離れるなんてそんなお告げだったら認められないわぁ!!」
絵里「これは賢い可愛いエリーチカのお告げよ!!私たちも、μ'sも、ずっと一緒。無理だなんて言われても知らないわ。」
希「・・・・」
希「そんな....無責任なこと言わんといてよ....」
希「えりちはもっと、お堅くて、責任感があって....」
絵里「そうね。でもこの無責任さをくれたのはあなたよ。おかげで私もこんなに柔らかくなっちゃったんだから」
絵里「でも、私は昔から中途半端は嫌なの。音ノ木坂の廃校を食い止めようとしたように、あなたとの関係もここで終わらせる気は無いわ」
絵里「...やりたいことをやればいいじゃない。それが難しくても、無理だとしても。あなたがそう告げたのよ?」
希「・・・えりち」
希「ありがとう。えりち。
ウチな、今までが楽しすぎて、これからが不安で仕方なかったんよ」
希「この高校生活が人生のピークで、卒業で終わるんやとばかり思ってた。
楽しかった過去にしがみついて、全然前をみてなかった」
希「たった一言言えばよかったんやね」
絵里「ストップ。そのセリフは卒業式が終わってから。とりあえず学校に行きましょう。顔洗って、髪型直してからね」
希「あれ、ウチ髪型くずれてた?」
絵里「あんなに激しく抱きついたらそりゃあ....。ほら来なさい、髪直してあげるから」
希「ありがとうえりち」
絵里「うん、こっちこそ」
希「3月9日」
◇◇
今日は卒業式。
卒業式では穂乃果ちゃん達がウチらに歌を贈ってくれた。
新しい部長は花陽ちゃん。
うん、ぴったしやね。しっかりやっていけるとおもう。
最後はみんなで学校を歩いて回った。
μ'sの思い出の場所、今日が最後なんやとおもうと悲しかったけど、すごく気持ちが良かった。
あと、日記は今日でおしまい。
思い出とかを形にして残したがるのはウチの癖やけど、ここに書くことはもう絶対に無くならない。だから日記はもうおしまい。
◇◇
絵里「希、なんなのそのノート」
希「ん?なんでもないよ」
絵里「気になるわね....」
希「それよりえりち」
絵里「ん?」
希「これからも、よろしくね!」
希「エリチカ日記」
ーおしまいー
これで完結です。
意外と時間がかかってしまいました。
かわいいというレスがいっぱいもらえてよかったです。
それでは、ありがとうございました。
このSSまとめへのコメント
乙
よかった
ハラショー!
ハラショー!