凛「聞いて欲しいにゃ!」 (52)
凛「ねえかよちん聞いてよ!」
花陽「どうしたの凛ちゃん?」
凛「凛ね!昨日ね!夜中にランニングしてたんだけどね!」
花陽「うん、うん!」
凛「空を見たらね、何が見えたと思う?ねえ、何が見えたと思う?」
花陽「えーわかんない!何が見えたの?」
凛「お空をね!!なんか、光がね!
フィンフィンフィン...って光りながら動いてたんだにゃー!!!」
花陽「ええっ!?お空を光が
フ゛ィ゛ン゛フ゛ィ゛ン゛フ゛ィ゛ン゛って!?」
凛「・・・・・・」
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花陽「...?どうしたの凛ちゃん?続きは?」
凛「いや....うん!そう!
フィンフィンフィンってね!」
花陽「フ゛ィ゛ン゛フ゛ィ゛ン゛フ゛ィ゛ン゛でしょ?すごいね!で?」
凛「う、うん、でね!
その光がね、次はどうなったと思う?ねえ、どうなったと思う?」
花陽「うーん、わかんない!
どうなったの?」
凛「なんとね、その光がね、今度は
パッパッパッパッパッ!って瞬間移動したんだにゃ!!」
花陽「ええーーーっ!!?
バッバッバッバッバ!って?」
凛「・・・・・・」
凛「いや、あの
パッパッパッパッパッ!ってね!」
花陽「バッバッバッバッバ!でしょ?
すごいね、絶対に飛行機とかじゃないもんね!で?」
凛「・・・・・」
花陽「凛ちゃん?」
凛「....う、うん、でね!
凛びっくりして!ずっとその光を見てたんだけど!しばらくしたらね!
その光どうなったと思う!?ねえ、どうなったと思う!?」
花陽「えー!分かんないよ!
どうなったの!?」
凛「もっと考えてみて!」
花陽「えー...やっぱりわかんない!
どうなったの?」
凛「か、かよちんさっきから諦めるのはやすぎにゃー」
花陽「分かんない物は分かんないよ!!続き!!」
凛「・・・・・」
凛「・・・・・(ちょっと怒られた)」
花陽「凛ちゃん?正解は?」
凛「あ、ああうん、正解はね!
いきなり瞬間移動をやめてね!
フワァ~って動き始めてね....!!」
花陽「フワァ~って動いて....!?」
凛「....!?」ガタッ
花陽「どうしたの凛ちゃん!?
いきなり立ち上がって.....」
凛「あ、いやなんでもないにゃ....」
花陽「フワァ~って動いてどうしたの?」
凛ちゃん「パッて消えちゃったんだにゃ!!」
花陽「ヴァッ!!!!って消えちゃったの!?」
凛「なんで!!!!!!!」ガタッ
花陽「ど、どうしたの凛ちゃん!?」
凛「違うよかよちん!
パッて消えたの!パッて!」
花陽「え?だから
ヴァッ!!!でしょ?」
凛「違う!パッ!」
花陽「ヴァッ!!!!!」
凛「パッ!」
花陽「ヴァッ!!!!!」
凛「フワァ~」
花陽「フワァ~」
凛「パッ!」
花陽「ヴァッ!!!!!」
凛「なんで!!!!!!!!」
凛「なんでフワァ~は言えるの!!」
花陽「えっ?えっ?」
凛「大体最初から違うんだよかよちんは!凛が見たのはフィンフィンフィン....って動いてたの!」
花陽「フ゛ィ゛ン゛フ゛ィ゛ン゛フ゛ィ゛ン゛でしょ?」
凛「フィンフィンフィンだよ!!
かよちんのだとなんか違ってくるじゃん!!扇風機が飛んでるみたいだよ!!」
凛「あと瞬間移動はパッパッパッパッパッ!だよ!」
花陽「バッバッバッバッバッだよね?」
凛「違うよ!!
それじゃあなんか瞬間移動っていうか増えてるみたいだよ!!
スピード感を表現してるのに重量感が出て来てるよ!」
花陽「ちょっと凛ちゃんが何言ってるか花陽よくわからないんだけど...」
凛「なんで!?!?!??!??」(涙声)
花陽「凛ちゃんなんで泣いてるの!?」
凛「あぁ...ごめん...なんか、伝わらなすぎて....」
花陽「分かった、ごめんね?
花陽気を付けて聞くから、続き話して?」
凛「うん...うん....」
花陽「それでその、ヴァッて消えてどうなったの?」
凛「っっっ!!!!」
花陽「違った!?ごめんね!?
違ったんだね!?」
凛「...っ大丈夫、大丈夫だにゃ。
もう、大丈夫」
花陽「うん、ごめんね...。で、その、消えて、どうなったの?」
凛「・・・・」
凛「・・・・」
凛「・・・・だよ」
花陽「え?」
凛「それで終わりだよ!!!」
花陽「・・・・」
凛「・・・・」
花陽「・・・あぁ~!
そうか・・・消えちゃったんだもんね・・・」
凛「・・・・」グズッ
花陽「・・・す、すごーい」
凛「・・・・うぅっ」ウルウル
花陽「ごめんね!?花陽が話の腰
折ったせいだよね!?」
凛「うぅ~~~」ポロポロ
花陽「凛ちゃんごめんね!?」
凛「大体かよちんはさぁ~
うぅ~~」ヒック
花陽「うん、うん!なに?」
凛「凛がっ話膨らまそうとしてるのにっさぁ~~、全然、さぁ~~....」
花陽「ごめんね!ごめんね!」
凛「なんだと思う?ってっ、さぁ~
聞いてもさぁ~~~、うぅっ、うぁっぁあ~~~ん!」
凛「全然考えずにすぐ分からないって言うしぃぃぃいい...!!!!ぁぁあああああん....!!!」
花陽「ほっ、本当にごめんね!!凛ちゃん一回控えめに何回も聞いてくれたもんね!」
凛「ちょっとかよちん怒ってるしさぁぁぁぁ.....!!!!
凛の方がちょっと怒りたかったのにさぁぁぁ~~....!!!!」
花陽「我慢してくれたんだよね!!!!ごめんね凛ちゃん!!」
花陽「凛ちゃん!花陽謝るから!
花陽なんでもするから!」
凛「うん.....」
花陽「(泣き止んだ....)
ね?花陽になんでも言って?」
凛「じゃあ...」
花陽「うん?」
凛「じゃあかよちんも何か話してよ!凛話の邪魔するから!」
花陽「えっ」
凛「かよちんも自分の話が相手に伝わらないもどかしさと悔しさを味わえばいいんだにゃ!」
花陽「...わかったよ。
凛ちゃんと同じ気持ちになれるならなんでもするよ!」
凛「じゃあさっそく話して!
擬音語多めでね!」
花陽「うん!じゃあこの前花陽が食べたご飯の話ね!」
花陽「これはこの前おばあちゃんの家に行った時の話。
おばあちゃんが「花陽ちゃん、ご飯よそって」って言うから、花陽は大喜びでおひつを持って来てね。」
花陽「パカッと開けたの」
凛「・・・・・」
花陽「・・・邪魔は?」
凛「いや・・・続けて?」
花陽「う、うん。
でね、おひつをパカッと開けたらフワァ~って炊きたてのお米の香りが漂って来て」
凛「・・・・」
花陽「そんで花陽はしゃもじをギュッと握っておひつのごはんをシャッシャッて軽く混ぜて」
凛「・・・・・」
花陽「お茶碗にフワッてよそって、お箸で軽くひとつまみして、お口に入れてハフハフッて食べたの」
凛「・・・・・」
花陽「そしたらちょっとしたつまみ食いのはずだったのに美味しくて茶碗一杯食べちゃって、おばあちゃんに怒られちゃった....えへへ」
花陽「どうかな?」
凛「いやなんでだよ!!!!!」
花陽「ええっ!?だめだった!?」
凛「いや素晴らしかったよ!!!
巧みな話術でまさにごはんがそこにあるかのようだったよ!!おかげでお腹ペコペコだよ!!!!」
花陽「じゃあ何がだめだったの?
擬音語も多めに使ったよ?」
凛「それだよ!!!!!!!
なんで擬音語ちゃんと使えてるの!?」
花陽「・・・えっ?」
凛「だから擬音語だよ!!
なんで急に綺麗な発音になったの!?
かよちん式の擬音語どこいっちゃったの!?」
花陽「え...えっと...。」
花陽「ごはん関係の擬音語ならちゃんと言えるのかなって.....」
凛「ああ、だからフワァ~は言えたんだね納得」
凛「いやおかしいでしょ!!!!」セルフ
真姫「ちょっとさっきからどうしたのよ、騒がしいわね」
凛「真姫ちゃーーん!」ダキッ
真姫「えっ凛、どうしたの、目赤くなってるじゃない!」
花陽「あの...花陽が不器用なせいで凛ちゃんに嫌な思いさせちゃったみたいで...」
真姫「もう...ちゃんと事情を説明しなさいよ。ほら凛、目こすらない」
凛「あのね...」
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ーーーーーーー
真姫「うーん、まあ気持ちが分からなくもないというか....」
真姫「でも花陽だってわざとやってるわけじゃないんだからそんな怒ることないでしょ?」
凛「わかってるよ...。でも凛の言いたいことが全く伝わらないのがどうしてももどかしくて...」
花陽「ごめんね....」
真姫「わかったわ凛、私に同じ話をしなさい」
凛「え?」
真姫「私なら凛の言いたいことくらい理解できるし、ニュアンスも捉えたうえで話を広げることだってできるわ。」
真姫「改めて聞けば花陽も理解できるかもしれないし」
凛「確かに...。分かったにゃ!
じゃあ、よく聞いててね!かよちんもだよ!」
花陽「うん!」
真姫「きなさい!」
凛「えっと...昨日ね!
凛がランニングしてた時の話なんだけど!」
真姫「昨日ランニングしてた時の話ね?何時ごろ?」
凛「えっ....七時くらいかな。でね、凛がふと空を見上げたら、何が見えたと思う?」
真姫「星...だったらそんなに嬉しそうに話すほどでもないし、人工衛星とか?」
花陽「えっ?人工衛星って見えるの?」
真姫「天気がいい日なら肉眼でも見えるわ。ゆーっくり移動してる光る物体がみつかったら大体人工衛星ね。」
花陽「えー!すごい!花陽全然知らなかったよ!」
凛「・・・・・」
真姫「凛?どうしたの続けて?」
凛「あ、ああうん。ちなみに人工衛星は不正解だよ!」
真姫「違うの...?じゃあ何かしら、答えは?」
凛「正解はね!フィンフィンフィン...って光りながらゆっくり動く物体だよ!」
真姫「・・・・・」
花陽「・・・人工衛星じゃないの?」
凛「違うよ!だって」
真姫「絶対人工衛星よ!」
凛「いや、待って続きが」
花陽「でも真姫ちゃんが言ってたのと同じだし...」
真姫「まさかUFOとか言うんじゃないでしょうねえ?時々いるのよ、人工衛星見てUFOとか騒ぐ人!」
花陽「まさか!そんな人いないよ!」
真姫「いるんだってこれが!
それで凛、続きは?」
凛「・・・・いよ」
真姫「は?」
凛「話しにくいよ!!!!!!!」
真姫「ヴェエエ!?」
凛「真姫ちゃんと話してるとなんか取り調べ受けてるみたいだよ!なんで時間とか聞いてくるの!?」
真姫「いや...詳しくと思って」
凛「しかも質問にもガチで答えすぎだよ!!!「えーこれかなー?」くらいで答えればいいじゃん!
ジンコウエイセイカシラ?じゃないよ!」
真姫「マネシナイデ!!」
凛「かよちんともそのまま盛り上がってるし!!凛が蚊帳の外だよ!!」
花陽「ごっ、ごめんね!」
凛「しかもその答え引きずってくるし!凛が話してるんだから凛が違うって言ったら違うの!!」
花陽「でもフ゛ィ゛ン゛フ゛ィ゛ン゛フ゛ィ゛ン゛って」
凛「かよちん黙ってて!!!」
凛「しかもUFOとか話の先を予想しないでよ!!もしそれで凛の話のオチがUFOだったらどうするつもりだったの!!?」
真姫「い、いいじゃない!UFOじゃないんでしょ!?」
花陽「そ、そうだよ!」
凛「・・・・・」
真姫「・・・・・」
花陽「・・・・・」
凛「・・・・・」グスッ
真姫「・・・・・えっ」
凛「ウワアアアアアア!!!!」
真姫「逃げた!!」
花陽「UFOダッタノォ!?」
凛「こうなったらちゃんと聞いてくれる人がいるまで話していくにゃ!」ダッダッダッダッ
凛「希ちゃん!凛がこの前ランニングしてる時に空を見たら何が見えたと思う!?」
希「フライングヒューマノイドやね!!凛ちゃん見れたん!?めっちゃスピリチュアルやん!うちもな、UFOとかは何回も見たことあってんけどフライングヒューマノイドは」
凛「こいつぁ駄目にゃ!!」ダッ
希「凛ちゃん!?」
凛「にこちゃん!!この前空をフィンフィンフィンって光が!!」
にこ「はぁ!?あるわけないでしょそんなん!!熱でもあるんじゃないの!?」ピトッ
凛「えっちょっ話聞」
にこ「聞いてる場合じゃないでしょ!ほらちょっと熱いわよ!」
凛「面倒見が良すぎるのも考え物にゃ!!!」ダッ
にこ「あっちょっと凛!!」
凛「絵里ちゃん光が動き回った後消えたにゃ!!」
絵里「あー、ロシアだとよくあったわー」
凛「これはポンコツにゃ!!!」ダッ
絵里「お、オーロラじゃないの!?」
凛「全然上手くいかないにゃーーー!」
凛「もう2年生ズしかいないけど...」
凛「天然のことりちゃん、クソ真面目な海未ちゃん、能天気な穂乃果ちゃん....希望は薄いにゃ」
凛「っていうか海未ちゃんに関してはUFOとか知らなそうだにゃ....」
穂乃果「凛ちゃん話ってなあに?」
ことり「なんか上手に話を聞いて欲しいんだって」
海未「そうなんですか?
どんな話か私気になります。」
凛「うん、じゃあ話すけど、この前凛が夜にランニングしてた時の話ね。ふと空を見たらフィンフィンフィン...って光りながら動く物があったんだにゃ」
海未「ええっ!?」
凛「!!?」
穂乃果「ちょっと海未ちゃん!凛ちゃん喋ってる途中じゃん!遮ったら話しにくいでしょ!」
ことり「そうだよ海未ちゃん!凛ちゃんが楽しく話せるようにしないと!」
海未「す、すいません、驚いたもので。凛、続けてください」
凛「・・・・・」
海未「凛?」
凛「あっ、うん。そうでしょ?びっくりするでしょ?しかもこれがね、パッパッパッパッパッて瞬間移動するんだよ!!」
海未「えええええっ!?」
穂乃果「海未ちゃん!!」
ことり「凛ちゃん機嫌悪くしちゃうよ!!」
海未「あぁぁ、ごめんなさい!」
凛「いいにゃいいにゃ!
気にしないで!ところでこれ、なんだと思う?ねぇなんだと思う?」
穂乃果「....うーんお饅頭かな?」
凛「せめて当てに来て欲しいにゃ....」ムスッ
ことり「妖精さんかなぁ?」
凛「ここにきて天然いただきましたにゃ....」ムススッ
穂乃果「や、やばいよどうやって答えれば正解なのこれ?」
ことり「分かんないよ~海未ちゃんどうするの?」
海未「・・・・」
海未「すみません、分かりません...」
穂乃果「!?」
ことり「!?」
海未「よく考えてみたのですが...。
どうしても分かりません。教えてもらえますか?」
穂乃果「(これ花陽ちゃんが駄目だったやつじゃ....)」
ことり「(ダメだ...海未ちゃんじゃだめだった....)」
凛「・・・・・」
凛「・・・いいよっ!!」ニコーー
穂乃果「!?」
ことり「!?」
凛「凛はね!!きっとUFOを見たんだよ!!」
海未「UFOですか!?すごいじゃないですか凛!私は今まで嘘だと思っていました!」
凛「それが違うんだよ~!
あんな動きするのなんてUFOだけだにゃー!」
海未「確かに...それ以外考えられないですね....」
ワイワイ キャッキャ
花陽「なんで海未ちゃんには怒らないの凛ちゃん....」
真姫「あの反応をして欲しかったのよ...。海未ったらなかなかやるわね...」
ことり「いやあれ素だと思うよ...」
穂乃果「今多分本気でUFO信じて聞いてるよね...」
凛「これからは海未ちゃんに話すにゃーー!」
海未「ですが凛。μ'sといえど先輩に駄目だのポンコツだの言ってはいけませんよ」
凛「....え?」
海未「絵里が泣きながら言いつけてきましたよ!希は落ち込んでいるしにこは怒っています!」ゴゴゴゴゴ
凛「ひ、ひえ」
海未「話を聞いてもらえなくて怒るのは分かりますが、凛も相手の話を聞けていません!自分の話を聞いてもらい、相手の話も聞くことを会話と言うのです!なのでこれから凛には私のお説教を聞いていただきます!!」
凛「ご、ごめんなさいにゃーー!」
ーおしまいー
凛ちゃんとかよちんも喧嘩するのかな?
と思って書いていたら全員巻き込みました。
ありがとうございました。
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