モバP「アイドルのみんなに家の場所がバレた」 (100)
オリジナル要素ありキャラ崩壊あり以上を気を付けてください
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P「どう思いますちひろさん」
ちひろ「別にいいじゃないですか。と言うよりバレて何なんですか?」
P「みんなが入れ替わり立ち代わり僕の家に来るようになったんですよ。アイドルなのにですよ。問題になるかもしれませんよ」
ちひろ「この前「家で一人で寂しい。四六時中ぬくもりを感じたい」なんてことアホなこと言ってたからじゃないですか? よかったじゃないですか望みが叶って」
P「アホって失礼ですねアンタ。確かにそんなことも言っていたような。でも、いったい誰がリークしたんでしょうかね」
ちひろ「さぁ。プロデューサーさんの家を知ってる誰かじゃないんですか」
P「言うと、僕の家を知っていたアイドルの数は知れています。しかも他の誰かに言うような子たちでも………ないと思いたいですよ。ねぇ数少ない僕の家の場所を知っているちひろさん?」
ちひろ「プロデューサーさんの自宅を周知させることで何らかの得があるなら教えちゃうこともあるかもしれませんけど、私じゃありません得なことなどないですから。むしろメリットがあるなら教えてください。バラさなかったことを後悔したいです」
P「ちひろさんにだけは絶対教えてあげません。なんかこう、部屋に自分のものじゃないものとかもあって、甘い匂いもするんですよ」
ちひろ「甘い匂いですか。正直プロデューサーさんはいつでも甘い匂いがしますけどね二つの意味で」
P「二つの意味って何ですか。この状況は改善すべきなんですかねぇ」
ちひろ「苦情が来れば対策すればいいんじゃないですか? それか一回痛い目に合った方がいいかもしれませんね」
P「うーん。今のところは来てないんですけど」
ちひろ「まあ痛い目に合っても骨は拾ってあげます」
P「ねぇちひろさん。さっきからなんか言葉に棘がありませんか?」
ちひろ「そんなことないですよ。そうだ。今日プロデューサーさんの家で宅飲みしませんか? 奢りますよ☆」
P「結構です」
P「どうしたらいいか…ん?」
ありす「あ、Pさん。おかえりなさい」
P「ありす。何で僕の家の玄関先にいるのさ? 用事?」
ありす「別に用事ってわけでもないんですけど。ちょっと」
P「まあ上がりなよ。お茶くらいゴチソウするよ」
ありす「じゃあお言葉に甘えて」
P「で、用事は何さ? 何にも無しに来るわけもないだろうし」
ありす「実は、リコーダーの練習に付き合ってほしいんです。」
P「リコーダーって、そう言えば年少組が集まって練習…してなかったな。お茶してたな」
ありす「そうなんですよ。みんなで練習しようとするといつの間にかああなってしまって。でも誰かに聞いてもらった方が効率はいいと思うんです。Pさんなら的確な指示をしてくれると思いまして」
P「なるほど。でも、家でお母さんに聞いてもらってもいいんじゃないか?」
ありす「母はしばらく忙しいみたいで。週末まで泊まり込みで仕事をすると言ってました。家に帰っても、一人なので」
P「あー…わかった。練習に付き合ってあげるよ。ただし、遅くなる前には帰ること」
ありす「わかっています」
ありす「どうですかPさん?」
P「できてるとは思うよ。指が届かないのか、ちょっと音のかすれが気になるって程度かな」
ありす「どうすればいいんでしょうか。筆記テストは完璧何ですけど実技は…小さいリコーダーが欲しいですね」
P「そればっかりは仕方ないんじゃないか」
ありす「何回も音が外れるのは気に喰わないんです。一回完璧なものが聴けたら…一回Pさんが吹いてみてくれませんか?」
P「吹いてみろって、リコーダー持ってないし」
ありす「私のを貸しますから、吹いてみてください」
P「それ、ありすちゃんのだよ? いいの?」
ありす「構いません。お願いします」
P「まあ、やってみるよ…どう? 一通り吹いてみたけど」
ありす「思ったよりうまくないですね」
P「吹かせといてこの子は」
ありす「でも礼は言います。少し何かを掴めた気がしました」
P「掴めたんだって、洗わなくていいの?」
ありす「時間がもったいないですから」
P「勉強熱心だなー」
ありす「ピョロピョロ~」
ありす「完璧です。これでテストは大丈夫」
P「お疲れ。お茶淹れたよ」
ありす「じゃあ私はお菓子を出しますね。はい。イチゴ」
P「待って。またイチゴ? ちょっと持ってき過ぎじゃないか?」
ありす「そんなことはありません。むしろ少ないくらいです」
P「多いんだよ。ありすが家に来るごとにタッパーのイチゴ持ってくるけど、冷蔵庫にまだ四つタッパーのイチゴがあるんだよ。近所におすそ分けしたり、イチゴジャムにしたり、お菓子作りの材料にしたりしてるけど。それでも余ってるんだよ!」
ありす「でもおいしいですよ。練乳と食べれば絶品です」
P「さすがに肥える。暗くなってきてるし、これ食べたら家に帰りなよ」
ありす「そうですね。もう暗いですしあぁ! お茶が零れて服が濡れてしまいました」
P「何やってんの!? と言うより今自分で零したように見えたんだけど」
ありす「すみません。シャワー借りていいですか?」
P「借りてもいいって、服はどうするのさ。こんなにびしょびしょじゃあすぐには乾かないぞ」
ありす「大丈夫です。こんな時のためにPさんの家に着替えを置いておきましたから」
P「ちょっと待て。何で人のクローゼットに当たり前のように服を収容してるのさ? しかもそれどっからどう見ても寝間着じゃないか!」
ありす「寝間着で外にでるのはアイドルとしていけませんよね。でもこれしか着替えはないですし、どうすればいいんでしょうか?」
P「えぇー…」
P「お母さんに連絡させてもらった。とりあえず今日は僕の家に泊まっていくといいよ」
ありす「すみません。いきなりこんなことになってしまって」
P「謝らなくてもいいけど。もう寝るよ。夜更かしはお肌の大敵。アイドルが夜更かししちゃダメ」
ありす「でも、ベッドは一つしかないですよ。私はどこで寝たらいいんですか?」
P「ベッドで寝ていいよ。僕は床で寝るから」
ありす「それはPさんに申し訳ないです! えっと、Pさんでよければ一緒に…」
P「もう七月なのに一つのベッドで二人なんて暑すぎる。気にしなくていいから。お休み」
ありす「お、おやすみなさい」
P「…ん? もう十二時過ぎてるのにありすどこ行くんだ…トイレか。あ、帰って来た」
ありす「んー…」
P「ちょ、オイ! ありす! 寝ぼけてんぞ! ここは床だ僕の布団だ! 全く何してんだか」
ありす「…お母、さん」
P「ありすも淋しいのかな。母親があまり家にいないって言ってたし、僕を親として見てるのか…今はゆっくりお休みありす。ちゃんとベッドに戻してと。僕もとっとと寝よう」
ありす「失敗しました」
P「ん?」
ありす「むにゃむにゃ」
P「寝言か…ピンポイントな寝言だな。お休み~」
ありす「…」チラッ
P「眠い…」
ちひろ「どうしたんですかプロデューサーさんそんな眠そうな顔して」
P「いや、昨日ありすが僕の家に泊まりまして、夜いろいろあって眠れなかったんですよ」
ちひろ「ごめんなさい! まさか本当に骨を拾うようなことになるなんて!」
P「変な方向に話を進めようとしないでください。言ってしまえば家出少女を保護しただけです」
ちひろ「もしもし! 早苗さん! ウチの同僚がこじらせてるんです!」
P「ン何変なこと言ってんですか! 僕変なこと言いましたか!?」
ちひろ「変なことも何も…もしかして、知らずに言ってるんですか?」
P「何がですか」
ちひろ「ならいいんです。それにしても来るとは言ってましたけど、まさか泊まっていく子がいるとは」
P「確かに、泊まる人はいませんね」
ちひろ「あの…本当に問題は起こさないでくださいね」
P「起こしませんよ」
???「ありすちゃんがお泊り…」
P「今日もお疲れ様ー…ん?」
楓「あ、奇遇ですねプロデューサー」
P「奇遇ですね。どこの星のもと人の玄関で待ってた奇遇があるんでしょうか。何か用ですか?」
楓「実は私、家出したんです」
P「あれ? 楓さんって確か一人暮らしだったと思うんですけど。違いましたっけ」
楓「一人暮らしですよ」
P「なのに家出…えっと、お茶目ですね楓さんって!」
楓「ありがとうございます。こんなところで立ち話もなんですし中に入って」
P「この人すごい度量だな。話ぶった切ってあたかも自分の家に招くように」
楓「どうぞ。あ、鞄と上着預かりますね」
P「これはどうも…この人もクローゼットを平然と開けてる」
楓「実はプロデューサーに相談することがあって来たんです」
P「さすがに用事はありますか。で、何ですか?」
楓「驚かないでください。先ほど言った家出と言うのは、ウソなんです」
P「さすがにわかってますよ」
楓「実は彼氏とケンカして、家を飛び出してしまったんです」
P「彼氏!?」
楓「はい」
P「ストップ。ストップストップ。彼氏? ちょっと待って。彼氏なんているんですか?」
楓「はい。いつも私を気持ちよくしてくれるんです」
P「気持ちよく…一応、アイドルなんですよあなた」
楓「わかってます。けど、お風呂上がりに、いつも気持ちいいところを刺激してくれて」
P「そ、そんなこと僕に言っていいんですか?」
楓「もうなすがままと言いますか」
P「自分の情事を恥ずかしそうに語らないでください」
楓「でも、ケンカしてしまって」
P「ぼ、僕にはどうしようもない気が…」
楓「いきなり、壊れたんですよ」
P「壊れるなんて卑猥…ん? 壊れる?」
楓「はい。壊れたんです。愛用していた足裏マッサージ機」
P「そう来たかー。そう言えば通販で買ったやつですよね? 二つセットで安くなるとか言って買ったみたいですけど」
楓「今思うと私の足は二本なので一つで十分でしたね」
P「別にあなたじゃなくても足は二本です。そしてもう一つは僕の家にありますけど…まさか」
楓「はい。使わせてもらっていいですか?」
P「いいですよ。と言うより、足裏マッサージをするために来たんですか。紛らわしい言い方しないでください」
楓「すみません。あたふたするプロデューサーが可愛いのでつい。じゃあお風呂借りますね」
P「待った。何でお風呂に入ろうとしてるんですか? マッサージ機借りるんじゃないんですか?」
楓「さっきお風呂上がりに気持ちよくしてくれるって言ったじゃないですか。やっぱりお風呂上がりじゃないと」
P「僕が言ったのは持って帰っていいってことです僕の家で使ってもいいといったわけではないんです!」
楓「ダメなんですか?」
P「お風呂は貸せないです」
楓「そうですよね…着替えも忘れましたし」
P「そういう問題じゃないんですよ」
楓「着替え…借りていいですか?」
P「クローゼットからおもむろにワイシャツを取り出さないでください! これ以上本当に僕を困らせないで~」
楓「そこまで言うなら…わかりました。でもせっかく来たんですし、少し宅飲みしませんか?」
P「いいですけど…お酒買ってないですよ。買いに行くんですか?」
楓「それは大丈夫です。これ、大五郎冷やしておきました」
P「何で冷蔵庫にそんなもん置いてあるの? 置いた覚えないんだけどー!」
P「大五郎なんて飲むの久しぶりですよ。まあ貧乏時代はやっすい酒しか飲めなかったから懐かしくも感じますけど…楓さん」
楓「…」
P「酔いつぶれたのか? さすがにこれだけ飲んだら強い楓さんでもさすがに潰れるか」
楓「ぐえー柔らかいよぅ」
P「夢でも見てるのか。さすがにありすと違って泊まるのはダメだから起こさないけど…もしもしー。楓さーん」
楓「プロ、デューサー」
P「ん? 夢に僕が出てきてるのか?」
楓「スキ…」
P「は?」
楓「ルアップは難しいですね」
P「あ、ああ…寝言。寝言ね。アイドルとしてのスキルアップを図ってるのか。向上心があっていいことだ」
楓「私はそんなにテクニシャンじゃないですけど…プロデューサーが気もちいいなら頑張ります」
P「やっぱりなんの夢見てんの!? 欲求不満じゃないかなこの人。楓さん! 起きてください! 起きろ!」
楓「スー」
P「起きない…仕方ない。楓さーん。温泉旅行に遅刻しちゃいますよ」
楓「温泉…! 行きましょうプロデューサー。熱燗が待ってます」
P「おはようございます。もういい時間ですよ。帰った方がいいんじゃないですか」
楓「そうですね…でもあと五分」
P「あと五分と言いながら僕のベッドに潜り込まないでください。あーもう。わかりました。あと五分したら起こしますから起きてくださいよ」
楓「スー」
P「ふーまだ酒が残ってる」
ちひろ「珍しいですねプロデューサーさんがそんなこと言うなんて。と言うよりお酒を飲むんなら誘ってくださいよ」
P「僕だって飲む予定はなかったんですけど、楓さんが来てそのまま流れで飲むことになったんですよ」
ちひろ「楓さんが来たんですか?」
P「夜のお供が壊れたらしくて。酔いつぶれて寝転んであと五分と言って聞かないんですよ」
ちひろ「もしかしてそのままお泊りコースですか?」
P「さすがに帰しましたよ。年頃の女性を泊まらせるのはさすがに気が引けるので」
ちひろ「酔いつぶれた…まさか、手は出してませんよね?」
P「出してません。現役アイドルに手を出すような根性は持ち合わせてませんから」
ちひろ「自分で言うんですか。ヘッタレですねー」
P「問題が起きるよりはずっといいです」
楓「おはようございます。うぅ、頭痛い。昨日は激しかったですねプロデューサー」
ちひろ「ん?」
P「朝っぱらから変な誤解招くこと言わないでください。おはようございます楓さん。昨日あんなに飲むからですよ。今度から節度ある飲酒を心がけてください」
楓「プロデューサーの方が飲んでたじゃないですか。すごい平気そうですけど」
P「酒を飲むことはあっても飲まれることはないと自負してますから。それと温泉雑誌、昨日置いていきましたよね。どうするんですか? 今日は忘れてきたので、読むんならまた持ってきますけど」
楓「また取りに行きます。プロデューサーもぜひ読んでみてください。きっと行きたい思えるところがいっぱいありますから」
P「そうですか。まあ、読んでおきますね」
ちひろ「ちゃっかり自宅訪問の約束をしましたね」
P「あれ?」
P「今日も誰かいる気がすると思ったけど今日はいないや。まあこんな日もある」パーン
麗奈「アーッハッハ! 見事にレイナサマバズーカを喰らって、無様なものね!」
P「…なあ麗奈様。どうやって入ったんだ?」
麗奈「そんなのアンタが隠してる合いかぎを使ったに決まってるでしょ! みんな知ってんのよ!」
P「なるほど。合いかぎの場所さえバレてんのか。それはそうと」
麗奈「何よ。このレイナ様に物申すなら」
P「今すぐ! 玄関に散らかったごみを片付けろ!」
麗奈「な、何よ。そんなに怒鳴らなくたって」
P「遊びに来るのはいいけど、散らかすのだけは勘弁だよ。全く」
麗奈「お、終わったわよ」
P「ん。お疲れ様」
麗奈「アタシをこき使うなんて、アンタも人の上に立つ素質あるのかしらね」
P「いたずらした子に折檻しただけだよ。ほら、ケーキ用意したから。食べてきな」
麗奈「ほ、ほーん。アンタにしては中々気が効くじゃない」
P「コーヒーは…さすがに子供の舌じゃ無理か」
麗奈「何飲む前からダメって言ってるのよ! 飲んであげるわよ! アタシのために淹れるのよP!」
P「はーいよ。どうぞ」
麗奈「ズズ…にがぁ! 砂糖砂糖…ブフォ!」
P「ちょ、何してんの麗奈様!? いきなり吹き出すやつがあるか!」
麗奈「しまった…Pが帰ってくる前に砂糖と塩の入れ物の中身をすり替えたの忘れてた…!」
P「君…バカだろ」
P「で、麗奈様は悪戯をしに僕の家に来たの?」
麗奈「そ、そうね。暇だったものだからついね!」
P「嘘つけ。さっきから挙動不審のやつが何言ってるんだ。聞いたよ。昼間、光とケンカしたんだって」
麗奈「う」
P「麗奈様って不安になると僕によく相談するけど、そのたびに億劫なのか変な悪戯仕掛けてくるもんだからな」
麗奈「アタシは…悪くないわよ! 謝ろうなんてちっとも思ってないし!」
P「そうだな。麗奈様は悪くない。でも光も悪くないと思う。と言うより麗奈様は光と仲直りがしたくてここに来たんじゃないか」
麗奈「何であいつと仲直りするのにPの家に来るのよ!」
P「まあ、誰かに聞いてほしいって思うんだろ。ちなみに、何で僕が喧嘩したって知ってると思う?」
麗奈「見てたんじゃないの?」
P「違う違う。光がさ。麗奈様とケンカしたーって相談してきてな。向こうも気にしてたみたいだぞ」
麗奈「…」
P「人ってのはケンカをすれば仲直りしたいって思うもんだ。麗奈様の気持ちは間違いじゃない。でも、仲直りするきっかけが欲しいなら。明日にでも光と話をすればきっと元通りだ」
麗奈「別に…仲直りしたいだなんて。確かに…あれはアタシが…くぅ!」
P「どうしたのさ麗奈様!」
麗奈「帰んのよ! ここにいたらどうにかなっちゃいそうだわ! 家に帰って天下を取る算段でも立ててやるのよ! アーッハッハ! ゲホッ!」
P「じゃーなー。あの調子なら明日には仲直りしてるだろ」
P「さーてと今から何するか…ん? インターホン。誰だ? はーい」
時子「来てやったわよ」
P「時子様…来てやったって。何しに来たんですか?」
時子「無い頭で何も考えずに答えるのは脳細胞が死滅してる証拠よ。たまたま貴方の家の近くを通りかかったから、私のために余興を催すことを許そうと思ったのよ」
P「言いかえれば暇つぶしに僕の所に寄ったってことですよね?」
時子「囀るんじゃないわよ。その発言そのものが貴方の品質を落としているということがわからないの? 不必要な物言いは自分の価値を乏しめるのよ。いいから私を持て成しなさい」
P「そうですかい。女王様の言うがままにー。えっと、まあとりあえずコーヒー淹れました。どうぞー」
時子「随分と香りの薄い珈琲ね。あなたの生活の貧しさが目に浮かぶわ」
P「いちいち貶めないと物を言えないのかあなたは」
時子「で、砂糖はどこにあるのかしら?」
P「お? もしかして時子様。砂糖入れないとコーヒー飲めないタイプですか? いやぁ意外だなぁ」
時子「さっき言ったわよね。不必要な発言は自分の価値を下げるって。人の好みはそれ自体が許される個人の主張。仮にブラックを飲めたからと言ってブラックしか飲んだらいけないというのかしら? 砂糖を入れることでより私の舌を満足させるというなら、それこそが珈琲の私への奉仕。あなたの意見は豚にも劣る。後別にブラックが飲めないってわけじゃないのよ」
P「要約すると、別にブラックも飲めるけど砂糖が入ったほうが好きだから意見の押し付けはやめてってことですね。いいこと言いますね時子様いたぁ! もみあげを思いっきり上に引っ張った!」
時子「全く。本当に豚のような下僕ね…ブフォ!」
P「ん?」
時子「下僕…これは何?」
P「何って…あぁ! 砂糖と塩の入れ物逆にしてたの忘れてた!」
時子「あ、貴方って人は…!」
P「ちょ、待って! これには理由があります! と言うより、コーヒーに塩は結構美味いらしいですよ! さすがにそんな匙に三杯四杯だとどうなるかはわかりませんけど!」
時子「私を、私にこんな無様な醜態をさらすために貴方はこんな真似をしたのね…! そう…!」
P「ちょ、何取り出してるんですか? 何で押入れからそんな鞭が出てくるんですか!? 他の子も来るのにそんなアブノーマルな武器置いてもらっちゃ誤解されてうわぁ!」
時子「許さない…絶対に…!」
P「そんな涙目になるまで不味かったんですか? それともみっともないところを見られらのが恥ずかしかったんですか!?」
時子「両方よ!」
P「イタッ! 待って! 僕にMッ気はないんですむしろSの方に近いですから! やめてくださーい! でも、涙目な時子様も新鮮☆」
時子「…!」
P「ぐぅ! そんなムキになって鞭を振るうってことは恥ずかしかったんですか? 涙目なところを見られて。かわいかったですよ☆」
時子「忘れなさい! 記憶の奥底まで! 全部!」
P「忘れませんー。恥ずかしい時子様の姿は僕の記憶に永久保存ですー!」
時子「この…豚ぁ!」
P「豚を殴ったところで事実は変わりませんからー!」
時子「この…ムカつく!」
P「ハッハッハ! スッキリするまで鞭を振るえ僕を殺せー!」
P「いってー。体中がヒリヒリする」
ちひろ「プロデューサーさん。昨日ケンカしてた光ちゃんと麗奈ちゃん。仲直りできたみたいですよ」
↑誤爆
P「いってー。体中がヒリヒリする」
ちひろ「プロデューサーさん。昨日ケンカしてた光ちゃんと麗奈ちゃん。仲直りできたみたいですよ」
P「それは良かった。きちんと話を切り出せたんだな」
ちひろ「それはそうと随分と生傷を作ってますけど、何かあったんですか?」
P「実は昨日時子様が僕の家に遊びに来たんですけど。時子様ってば砂糖と塩を間違えてコーヒーに入れたんですよ」
ちひろ「なんか想像できない間違いですね。時子さんって意外とおっちょこちょい何ですか」
P「それで思いっきりコーヒー噴出してそれを僕のせいにしてきたんですよ。涙目になりながら鞭を打ち据える時子様は新鮮でしたよ」
ちひろ「昼間っからSMプレイですか。やりますね」
P「やめてくださいその言い方! あと、みんなには内緒ですよ。実は鞭でやられる最中。ちゃんとその涙目な時子様を写メったんですよ。見てみますか?」
ちひろ「あ、それは少し興味がありますけどやめておきます。そそくさ~」
P「あれ? どこに行くんですか?」
時子「写真を撮ったって…貴方は重ーいお仕置きがご所望なのかしらね」
P「ドキィ! あ、時子様。ご機嫌麗しゅう。足張ってませんか? 貴方の豚である私めが揉んで差し上げます。モミモミ」
時子「今のあなたにその資格はないわ。その携帯を渡したら私に踏まれる権利をあげる」
P「写真のデータを消そうって言うんですか? 残念でした! すでに僕のパソコンにも保存されてるのでこれを消したところで何にもならないんです痛い! 痛いやめてください! マーチングバンド用に置いてあったタンバリンで脛を叩かないでください! 今日小さい子たちがそれ使って練習するんですよ!」
時子「だったらパソコンを今から壊しに行こうかしら」
P「やめて! 一応仕事に使ってるから! 代わりに気が済むまで叩いていいですから~」
時子「消しなさい」
P「やだ☆ あんなカワイイ時子様この先見れるかわかりませんし。いいじゃないですか! 涙目時子様の写真は家宝なんですから勘弁してください!」
時子「カワイイ言うな!」
P「いたッ! 痛い! ばっちこーい!」
ちひろ「プロデューサーさん…あんなに体を張って。ん? メールが。あ、時子さんの写真…カワイイ」
誤爆ってより途中で投稿してしまっただけです
凛「プロデューサー…いるのかな。皆、結構来てるみたいだし。私もなんとなく来ちゃったけど。いいよね。でもインターホン押しても出で来ない…あ、開いてる。もしかして」
P「クー」
凛「寝てる。鍵開けっ放しで寝てるなんて、防犯意識が薄いのかな。私じゃなかったら危なかったよ」
P「んぅ、んー」
凛「プロデューサーって結構無防備だよね。いつもどこかしら抜けた感じだし…いいよねちょっとくらい」
P「スー」
凛「プロデューサーってあんまり寝息立てないんだ…ん? よく見ると足が三本ある…」ガバァ
まゆ「すー」
凛「まゆ…! プロデューサー! 起きて! プロデューサー!」
P「ん、んが? あれ…って、凛!? な、何だよ。来るなら連絡の一つ位くれればいいのに。寝顔を見られたなんて恥ずかしいな」
凛「ひとつ聞きたいんだけど、いい?」
P「何さ? てか声のトーンが低いな」
凛「それ、何?」
P「それって…うえぇ! 何? 何なの!? 何でまゆが僕のベッドで寝てんの!? え、いや! 違うんだ凛! これは何かの間違いってか僕には何の覚えもありません! ほんとだよ。凛なら信じてくれるよね」
凛「もちろん」
P「信じてくれてありがとう。あともうちょっと優しい目つきでお願い」
凛「そう…そうなんだ。ならまずまゆを起こすことが第一ってことだね。まゆ! 起きなさい! 起きろ佐久間ぁ!」
P「怖いよ凛…」
まゆ「ん…あ。おはようございますPさん」
P「おはようまゆ」
凛「さっそくだけど何でプロデューサーの布団に入って寝てたの?」
P「まゆ。素直に答えるんだ。凛はプンプンじゃなくてカンカンなんだ。頬っぺたプクーじゃなくて青筋ビキィなんだ」
まゆ「あ、まゆ。寝てしまってましたか?」
凛「それはもうぐっすりとね」
まゆ「すみませんPさん。はしたない真似をしてしまいました」
P「はしたない真似はいいんだけど。いつの間に寝てたのさ?」
まゆ「Pさんには日頃からお世話になっているので。今日、休日にPさんのために何かできないかと思いご自宅にお邪魔させてもらいました。Pさん。鍵もかけずに寝ているなんて、少し無防備すぎです。まゆじゃなかったら危ないところでしたよ」
凛「それで勝手に上がっちゃったんだ」
P「人のこと言えんだろ君は」
まゆ「寝ているPさんの横で掃除をするのは埃を立てるのでせめて床に散乱していた洗濯物を取り込もうとしたら! 急激な「睡魔」に襲われたんです! きっと敬愛するPさんの自宅はまゆにとって最高の安心と安らぎを与えてくれる空間だったので日頃の学業生活とアイドル活動で溜まっていた疲れが一気に出てきてしまって。気付いたら一番の安堵を与えてくれるPさんの隣で寝てしまってたんです。本当に、情けない限りです」
凛「ずいぶん無理やりな言い訳だね。でもわかるから何も言えない…!」
P「わかんの!? あー疲れが溜まってるのに僕の家の手伝いをしてくれるなんて、君はプロデューサー思いだなぁ。でも、来たんなら一声くらいかけてよね。それが礼儀ってものだよ」
まゆ「すみません。Pさんの寝顔を見ていたら疲れてると思って、起こさないでいました」
P「一緒に寝るにしても今日から七月で夏なんだし。暑いんだからさ。ね」
凛「じゃあ冬ならいいの?」
P「あ、いや違うぞ。そういう問題じゃないよ。君たちはアイドルなんだから節操無しなことしちゃダメだよってこと」
まゆ「わかりました。じゃあまゆは掃除の続きをしますね。寝ていた失態は今から返さないと。凛ちゃんは座っていていいですよ」
凛「お構いなく。私は食器を洗うね。結構溜まってるみたいだし、あんまり溜め込んじゃダメだよ。何なら今度から来てあげようか?」
P「いや、別に」
まゆ「そうですよ。凛ちゃんはアイドル活動と学業の両立はまだ慣れてないですよね。まゆは読モ時代からですので慣れてますけど」
凛「まゆは疲れがいきなり出るほどなんでしょ。そっちこそ無理しない方がいいんじゃない」
まゆ「フフ。大丈夫ですよ。今のさっきでこの先は疲れ知らずですから」
凛「そうなんだ。フフ」
P「あー…僕も何かしようかな?」
まゆ「Pさんはゆっくりしててください」
凛「ここは私がするからさ」
P「あ、そう。なんか、すっげー怖い。何? 働き者でカワイイ女の子が二人僕の家に来てるのになぜか心休まる暇がない。なんか、中和剤が欲しい。誰か呼ぼうかな。でも僕から呼ぶのは…ん? インターホン? はいはーい」
みく「Pチャン! 近くに来たから遊びに来たにゃ!」
P「よっしゃ心の拠り所来たー!」
みく「心の拠り所?」
P「気にしない気にしない。ほら入って入って。僕のウチに飛び込んでおいで」
みく「お? なんかPチャンイケイケじゃん! よーし今日は思いっきり甘えちゃお~」
凛「ん?」
まゆ「ん?」
みく「用事を思い出したにゃ。さよなら~」
P「待ってよみくにゃん! 何でそんな意地悪言うんだよ! 一緒に休日を過ごそう! な!」
みく「嫌にゃ! 何であの二人がいるのさ! さすがに怖いにゃ! 危険センサーが振り切ってるにゃ!」
P「温室育ちの飼い猫気質の分際で危険センサーなんて大層なものがあるわけないだろ! 僕を一人にしないでよ!」
みく「元から三人じゃん! 大人なのにそんな駄々っ子みたいなこと言わないでにゃ!」
P「勘違いすんな! 僕は本当にみくにゃんと一緒に休日を過ごしたいだけなんだよ! 本当だからさ!」
みく「ん~…! わかったにゃ。少しだけいるにゃあ」
P「ありがとうみくにゃん! じゃあ何して遊ぼうか? テレビゲームでもする?」
みく「それでもいいけど…」チラッ
二人「…」
みく「あの二人、すっごいこっち見てるし…」
まゆ「意外に面白いですねこれ」
P「だろ? やっぱこれは四人でやった方が楽しいよ」
凛「まあ、せっかく集まってるんだしね。あ、また目的地に着いた」
みく「何でみくだけこんなにボンビーが付くの?」
P「このゲームだからだよ。さぁて。もうお昼時も過ぎたし。ちょっと何か作ってくるね」
まゆ「それならまゆが作りますよ。今日はお手伝いに来たんですから」
P「いいから待っとけって。一応お客さんなんだ。もてなしの一つ位しないと僕の気が治まらないんだよ」
凛「そう。ならお願いしよっかな」
P「おうまかせとけい。えっと何作ろっかな」
みく「お手伝いに来たにゃ」
P「待ってろって言ったのに。なんて聞かん坊な猫なんだ君は」
みく「凛チャンとまゆチャンが決着つけようとか言って同調したかのように対戦ゲームを始めたにゃ。なんかいたたまれない気持ちになって手伝いに来たにゃ。今思うとみくは何にもしてないし」
P「そうか。ならこれ。玉ねぎ切って」
みく「了解にゃ」
P「違うだろ! そこは猫キャラなんだから玉ねぎはダメー! って言うべきだろ! 全く。みくにゃんは猫キャラとして自覚してるの? そんなんだからあーにゃんとかのあにゃんにアイデンティティを取られそうになるんだ。日頃からしっかり猫キャラとしての自覚を持て」
みく「え、えっと…みくは玉ねぎが嫌いにゃ! 近づけないでにゃ!」
P「好き嫌い言っちゃダメだろ! グルメレポーターの仕事が来たらどうするんだ! 君アイドルだろ。全く。日頃からアイドルとしての自覚を持て」
みく「えぇー!?」
P「まあ冗談はさておき。手伝いに来てくれてありがと。みくにゃんは主想いの猫だなぁ」
みく「頭撫でないでよ! 恥ずかしいにゃ! ハッ! 後ろから視線…!」
二人「…」
みく「にゃ、にゃあ…」
P「みくにゃんは頼りになるけど。あの二人。凛とまゆも日頃世話をかけてばっかしだな」
凛「?」
P「みくにゃんだから言うけど。凛もまゆもウチの事務所を引っ張っているリーダー的存在だ。創設時から第一線で活躍する凛に読者モデルの経験からみんなのお手本とも言えるまゆ。本当に頼りになる存在だ」
まゆ「Pさん…」
P「今日もさ。二人に心配されて家のことも手伝うって言って、どっちとも責任感が強いって言うか。そういう所があの二人にはあるからつい頼っちゃうんだ。なんか情けない話だ」
みく「そんなことないにゃ! みんなPチャンに頼りっきりだし」
P「プロデューサーなんだから頼られて当然だ。でも、凛とまゆにはつい二人なら大丈夫だって思うんだ。こんなこと、あの二人には知られたくないな」
みく「Pチャン…」
P「いつまでも凛とまゆに頼りっきりってのも良くないもんな。ごめんなみくにゃん。いきなりこんな話して。さぁ。料理もできたし。運ぼう」
みく「うん…あれ?」
P「なんだ。二人ともゲームやめてたのか」
凛「あんまりやりすぎるのもあれだしね」
まゆ「Pさんの料理を心待ちにしてました」
P「おう。結構いい感じに作れたから。皆で食卓を囲んで食べよう」
みく「ん。おいしいにゃ!」
凛「本当だ。おいしい」
まゆ「Pさん料理も上手だったんですね」
P「一人暮らしをしてたら適当には作れるようになるんだよ。そう言えばさっき対戦ゲームで決着をつけようって言ってたけど、ついたのか?」
凛「いや、つかなかったよ。と言うより」
まゆ「決着より重要なことに気づきましたから」
みく「ん? 何でこっち見るにゃ? ここに来てからにらまれてばっかなんだけど」
>凛「プロデューサーってあんまり寝息立てないんだ…ん? よく見ると足が三本ある…」ガバァ
>まゆ「すー」
待て足1本どこいった
P「で、結局あの後みんな夜まで残って鍋して解散。いやー楽しかったですよー」
ちひろ「へ、へぇ。楽しかったんですか」
P「どうしたんですかそんな震えた声で。あ、誘ってほしかったんですか? すみませんね。酒の席ではなかったので」
ちひろ「プロデューサーさんは気付いているんですか?」
P「気付いているって何がですか? ものによっては気付いてるかもしれないですけど主題がわからないので気付いてませんね!」
ちひろ「もう何も言いません」
P「にしても凛とまゆはどこかしら似た者同士な気がしますよ。実は昨日。なぜか凛は僕の家にペアマグカップを置いていったんですよ。合わせたらハート形になるやつを」
ちひろ「へー…」
P「そしたら示し合わせたようにまゆも持ってきていて。しかも同じハートマークの」
ちひろ「は、吐きたくなってきた」
P「でも一人暮らしなのでそんなにコップそのものを使うことがないのでお客さんが来た時に出そうと思います」
ちひろ「それはやめといた方がいいような気がするんですけど」
P「えぇもったいないじゃないですか。ちなみに元気が取り柄のみくにゃんはなぜかその日一日まるで借りてきた猫みたいにおとなしかったんですよ」
ちひろ「それは私もそうなると思います…」
P「今日は誰か来るのか…ん? また玄関先に誰か」
奈緒「オッスPさん」
P「オッス。珍しいな。奈緒が僕の家に来るなんて。何しに来たの?」
奈緒「アニメ映画のDVD借りてきたからさ。一人で見るより二人で見た方が楽しいかなって思ってさ」
P「アニメ映画化ぁ。僕そんなに詳しくないけど大丈夫?」
奈緒「まあ大丈夫だろ。Pさんは最近何のなんかアニメ見たのか?」
P「アニメ版アイドルマスターを見たぞ。アニメあんまり見ない俺でも面白かったねあれは」
奈緒「あれ見たんだ。映画はどうだ?」
P「見に行ったよ。いいもんだったよあれは」
奈緒「だよなー。でもまだレンタルどころか発売もしてないからなぁ」
P「発売日いつだっけ?」
奈緒「確か10月の8日じゃなかったっけ?」
P「楽しみだなぁ」
奈緒「Pさん買うんだ」
P「まあな」
奈緒「意外に片付いてるんだ」
P「つい先日凛とまゆが部屋の片づけをしに来てくれてそりゃもうピッカピッカよ」
奈緒「凛も来たんだ。ずっと行きたい行きたい言ってたからやっと行けたんだな」
P「そんなに僕の家に来たかったのかあの子」
奈緒「そりゃもう。どうやったら行けるだろうというより、何を理由に行けばいいんだろうって言ってた」
P「基本来るやつらはそんな大層な理由なんてないのにな。奈緒もしかり」
奈緒「な、何だよ! 好きなアニメを好きな人と見るのは…じゃねーよ! 勘違いすんなよ! 忘れてくれ!」
P「わかったわかった。たった今忘れたよ。多分!」
奈緒「ぐぅ…失態だ…! あれ? DVDプレイヤーは?」
P「ちょっと前にオシャカになっちゃってさ。今はPS3で代用してるんだ」
奈緒「じゃあそこに入れたらいいんだな…ん? このゲームって」
P「おお。最近忙しかったけどやっと買っておいたOFAをやり始めたんだ」
奈緒「アニメも映画も見たんなら、まあ普通は買ってるよな」
P「やっと全メンバープロデュースできるようになったんだ。買わない他ないだろ」
奈緒「やっと全メンバーか…長かったよなぁ」
P「まあな」
P「じゃあ飲み物でも…ん? インターホンだ。誰だろ? はいはーい」
由里子「こーんにちわー。上がっていい?」
P「ユリユリ。どうしたんだよ。そんな両手に紙袋かっさげて」
由里子「いやー。近くでちょこーっと薄い本イベントがあってついハッスルしてしまってなぁ。疲れたしプロデューサーさんの顔を見に来るついでにちょっと座りたいなー。なんつって」
P「まあ、いいけど。奈緒も来て今からアニメ映画の鑑賞会をしようって話しになってたんだ。一緒に見てくか?」
由里子「マジで!? 見てく見てく! 失礼するじぇ!」
奈緒「ん? あ、由里子さん?」
由里子「オーッス奈緒っち! 今からアニメ映画の鑑賞と聞いて飛んできたじぇ! で、何の映画見るの?」
奈緒「えっと、これだけど」
由里子「ふむふむ。これの本買ったじぇ! 見てみる?」
奈緒「漫画? にしては随分薄い…!?」
P「あ、赤くなった」
奈緒「こ、これ! つな、繋がって…!」
P「繋がって? どれどれ…連結してんな。って、ユリユリ! これ! R-18指定じゃないか! 奈緒はまだ17歳なんだぞ! なんてもの見せてんだ!」
由里子「あれそうだっけ? ごめんね」
奈緒「なんか…あれ?」
P「やめろ奈緒! 赤面しながら僕の下に視線を向けるな!」
由里子「アハハハ。ん? これOFAじゃん。プロデューサーさん持ってたんだ。じゃあこの前までやってたぷちます!!は見てたの?」
P「ああ、見てたけど。あれだろ。ニコニコチャンネルでは月曜から金曜の0:00に毎日配信されて、バンダイチャンネルでは毎週金曜に五話まとめて配信されてた短いアニメ。一応見てたんだけど、ニコニコで見てるとどうしても見忘れる時があってさぁ」
由里子「わかるじぇ」
P「だよなぁ」
P「ふぅ。二人も帰ってもうこんな時間かってげっ。ユリユリのやつ薄い本忘れてってやがる。しかもこれ腐ってないぞ。ユリユリが普通のR指定の同人持ってるなんて珍しいな。アイドルとプロデューサーの秘密の情事か…ひどいプロデューサーもいたもんだ。アイドルの漫画と言えば今月REXで連載されているTHEIDOLM@STERの三巻で劇場版の0巻とミリオンスターズのエピソードが載ってる小冊子が付いてくる特装版が出るはず…9月号からは律子編が始まるとか、ん? インターホン? はいはーい」
文香「こんばんわ。夜分遅くにすみません」
P「文香! どうしたんだよ。こんな時間に。と言うか珍しいな」
文香「図書館で本を読んでいたらいつの間にか閉館の時間まで…これ。この前プロデューサーさんが読みたいと言っていた本を届けに来ました」
P「お、持ってきてくれたの? そんな明日の事務所でもいいのに手間かけさせちゃったな。あ、ご飯もう食べたのか? もしよかったら僕も今からだから食べてく?」
文香「いえ………そんな……悪いですよ…押し掛けた身ですから」
P「せっかく来たんだ。ただ渡して終わりってのも味気ないだろ。本の話ならよくある話じゃないか。立ち寄って少しお邪魔するなんて。文香がダメって言うなら無理は言わないけど」
文香「………そう言うのは…ズルいと思います」
P「決まりだな。じゃあ適当にくつろいでいてて」
文香「…何か………手伝いを」
P「ここに来る子はみんな何か手伝うって言うけど。大丈夫だから」
文香「…ハイ………ん?」
P「はいかんせーい。お待たせしました文香ハ…って何赤くなってるの?」
文香「……………これ」
P「ん…ハァッ!? しまった! 薄い本出しっぱなしだった」
文香「……この内容は?」
P「まず弁解させて欲しい。その本は僕のじゃあない。多分ユリユリが置いていった本だ。さっきまで奈緒と三人で映画見てたんだけど、どっかの即売会に言った帰りみたいだったから多分僕の部屋に忘れていったんだろうな」
文香「…あまり声には出せないんですけど…………由里子さんは同性愛をテーマとした書物を好むと言ってたはずじゃ」
P「そうだけど…! そうだ! 電話で聞いてみよう。もしもしユリユリ! 君僕の部屋に普通のエロい本忘れてっただろ?」
由里子『ユリユリ知らないじぇ』
P「嘘つくなよ! あんな量より質の薄さはユリユリしかねーだろ!」
由里子『そんなこと言われても~。今日の即売会はオンリーじゃなかったしどこかしらで混ざった? でもそんなのあり得ないじぇ。というわけでバハハ~イ』
P「切るな! オイ! 弁明してもらわにゃ誤解が解けないんだ! オイ! 切られた…」
文香「…帰ったほうが……いいですか?」
P「本当に違う! 普段の姿見てわかるだろ! 僕にアイドルとそんな関係になる度胸はないって!」
文香「あの……私…あ」
P「ベッドに倒れた! 正座してたのにいきなり立ち上がるからって、何? 何でそんな身を縮めてんの?」
文香「あの…私は……そう言うつもりで来たわけではなくて……プロデューサーさんの趣味趣向を否定するつもりはなく……でも…覚悟も経験もないですし」
P「何言ってんのさ? 君そんなキャラじゃないでしょ!」
文香「確かに普段日頃からお世話になってます………けど…皆さんに悪いです」
P「フィクションと現実ごっちゃにしてるんじゃないよ! いいから落ち着いて」
文香「でも…私の抵抗は舞い散る木の葉よりもささやかのものですから………きっとすべて覆い尽くされてしまうんです」
P「なんか変に詩的なこと言わないでいいからご飯食べようよー!」
P「はー………」
ちひろ「なんか…くたびれてますね。どうしたんですか?」
P「どうしたもこうしたもないですよ。昨日文香に変な誤解されたままで。ユリユリに改めて聞いても知らなーいの一点張りで。もうどうしたらいいか」
ちひろ「そうですか…詳しいことは聞きませんけど」
P「うぅ…ちなみに、アイドルと情事のあるプロデューサーってどう思います」
ちひろ「んー。まあ普通は炎上どころじゃないですね」
P「ですよねー。僕ってプロデューサーの鑑だなぁアハハハ」
ちひろ「相当参ってますね」
P「もういいです。今度の休みは自分の好きなことします! ゆっくり気ままに」
ちひろ「一人でですか?」
P「どうせ誰か来るんですからもうこちらから誘いますよ」
ちひろ「誰をですか?」
P「それは…」
かな子「お邪魔しますー」
愛梨「こんにちわー」
P「いらっしゃいかな子先生にとときん。急に呼び出して悪かったね」
かな子「こちらこそ誘ってもらってありがとうございます」
愛梨「でも意外ですね。Pさんの方から企画するなんて」
P「もう毎日のように事務所の子たちが来るから、こっちが誘おうと誘うまいと関係ないんだよ。じゃあさっそくお菓子作りと行きますか」
かな子「材料や道具もいくつか持ってきました」
愛梨「今日は何作ろっかー」
P「ありすからもらったイチゴがやたら残ってるからそれを使おう。明日事務所にもっていってみんなに食べてもらうんだ」
かな子「Pさんのお菓子。みんな大好きですもんね」
P「これもかな子先生ととときんのおかげです」
愛梨「まだかな子ちゃんの子と先生って呼んでるんですね♪」
P「そりゃもう。先生はいつまでも先生ですから」
かな子「もう…Pさんってば」
P「さーて何を作る、ん? インターホン? 今日は誰だ?」
きらり「にょわ☆」
P「きらりん! と」
杏「ぐえぇ」
P「きらり用愛玩杏か」
きらり「杏ちゃんと一緒にお出かけしてて近くに来たから来ちゃったにぃ☆」
P「杏を外に出してくれたのか。杏ー。元気かー」
杏「眠たい~」
P「了解。きらりん。杏を僕のベッドで寝かせといてあげて」
きらり「おけー☆」
かな子「杏ちゃんときらりちゃん、来たんですか?」
P「どうやら近くを通りかかったらしい。そうだ。とときん。砂糖とって」
愛梨「あ、はーい。どうぞ」
P「よーし。砂糖とイチゴを使って」
杏「ベッドはいいよー…人類最高の発明だー。杏の安息の地だー」
きらり「リラックスする杏ちゃんチョーカワイイ☆ きらりもぉ一緒にねゆー☆」
杏「ぐえぇ潰れるー…ん?」
P「ほら。イチゴ飴作ったよ。二人で食べな」
きらり「おーすごーい☆ これPちゃんが作ったの?」
P「砂糖とイチゴと水だけで作った簡単なのだけどな」
杏「…まあ、おいしいじゃん」
P「この後も何か適当に作るから待ってろよ。ん? またインターホンだ。誰だろ」
幸子「こんにちわプロデューサーさん! カワイイボクがやってきましたよ! プロデューサーさんは休日を一人淋しく過ごしてそうなので遊びに来てあげました! 別にお礼なんていいですよ。だってボクはカワイイですから!」
P「…」
幸子「どうしたんですか? そんな悲しそうな目をしてって、あれ? かな子さんに愛梨さんにきらりさんに杏さん? あれ? あれー?」
P「ふぅ。結構作ったな。今日もお疲れ様…ん? インターホンだ。今日は一段と人が来るな」
ちひろ「こんばんわ」
P「ちひろさん。どうしたんですか?」
ちひろ「どうしたもこうしたもこっちが誘ってもなかなか飲む機会がないのでこちらから出向いたんですよ。アイドルのみんなも来てるみたいですし、いいですよね?」
P「そう…ですね。たまには飲みますか」
ちひろ「いくつか買ってきたんですけど、足りますかね?」
P「んー…そうだ。ちょっといいものがあるんですよ。これ」
ちひろ「ワインですか? 随分と年季が入ってるみたいですけど」
P「これは以前、志乃さんと礼子さんと飲んだ時に志乃さんからもらったものなんです。ちひろさんの言う通り結構いいものなんですけど。志乃さんが大切な人と飲みなさいと言ってくれた物なんです」
ちひろ「大切な、人ですか?」
P「勘違いしないでください。ただお酒の量が少ないのとなんとなく飲みたくなったので飲もうと言ってるだけですからね。ですけど、普段お世話になっているので。お礼も兼ねてですけど」
ちひろ「そうですか。なら遠慮なくいただきますね」
P「さぁ。積もる話はたくさんありますけど。とりあえず、アイドルの今後を願って」
ちひろ「乾杯、ですね」
P「カンパーイ」チン
終わり
書き終わりました応援してくださった皆様方々ありがとうございます
まだ書き足りない部分はありますけど、このくらいがちょうどいいと思い終わらせてもらいました。
杏はいつもだらけてるけど実はモバマスの中で一番のツンデレだと思います。そんなわけで杏が一番かわいいと思います。ついでにみくにゃんも最高にカワイイです。以上みくにゃんこスキーPでした。
このSSまとめへのコメント
一人暮らしなのに家出とは!?(哲学)