ラッキーマン「聖杯戦争?」 (213)

凛「素に銀と鉄-----」

凛「礎に石と契約の大公-----」

凛「祖には我が大師シュバインオーグ 降り立つ風には壁を--」

凛「四方の門は閉じ 王冠より出で---」

凛「王国に至る三叉路は 循環せよ----」

凛「閉じよ 閉じよ 閉じよ 閉じよ 閉じよ」

凛「繰り返すつどに五度 ただ満たされる刻を破却するーーー」


凛「-----告げる------」


凛「汝の身は我が下に 我らが運命は汝の剣に----」

凛「聖杯の寄るべに従い この意 この理に 従うならば応えよ」

凛「誓いを此処に-----」

凛「我は常世総ての善と成る者 我は常世総ての悪を敷く者」


凛「--汝三大主--言霊を纏う者--」


凛「抑止の輪より 来たれ-------」

凛「天秤の守り手よ!!」


ゴオオオオオオオオオオオ


凛(よおおっし!手ごたえは最高!)

凛(これはもう、これ以上ないって言うカードを引き当てた!)


凛「…」



凛「って、なんで何も起こらないのよ!?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403970430

凛「…」


凛「まさか失敗………?」

凛「そんな!儀式は完ぺきだったはず!」

ドォン!!



凛「何!?居間の方から音が!?」


ダダダダダっ


凛「って、何よ!ドアが開かない!?」

凛「ええい!もうっ!いったいぜんたい何だってのよーー!」

バーーン

凛「よし!ドアは壊れ…なくなったけど開いたわ!」

凛「って、部屋中が煙で…こほっこほっ」

凛「!!」

凛「人の気配!?誰かいるの!?」


       バビョーン

ラッキーマン「ラッキー、クッキー、聖杯戦争第五期ー」

ラッキーマン(以下ラッキー)「…」

ラッキー「あれ?ここどこ?」

凛「…」


凛「…は?」

 
………


凛(やっぱりサーヴァントにするならセイバーが一番よね)

凛(その魅力はなんといっても、近接戦での戦闘力の高さ)

凛(そしてわたしは遠距離から援護するってワケ)

凛(これって最強の組み合わせでしょ?)


凛(…)

凛(と考えていた時期がわたしにもありました)


ラッキー「…?」


凛(まさかサーヴァントがラッキーマンだったなんて…最っ高!!!)

凛(勝ち!わたしの勝ちよね!?勝負する前から勝利宣言しちゃっていいのよね!?)

ラッキー「?」

ラッキー(うーん、さっきまで鬼のような形相をしていた女性が笑顔で飛び跳ねている…)

ラッキー(…)

ラッキー(もうちょっとジャンプしてくれればスカートの中が見えるのに…)

 
………


ラッキー「せ、聖杯戦争?」

凛「ええ、あなたもさっき『ラッキー、クッキー、聖杯戦争第五期ー』とか言ってたでしょ?」

ラッキー「あ、あれはキーワード選択機が勝手に」

凛(あれ?聖杯戦争を知らない?)

凛(召喚の仕方が不十分だったのかしら…?)


凛「まぁ、いいわ。説明はあなたが部屋を掃除する間にしてあげるから」

ラッキー「え?私が掃除?」

凛「ええ、あなたは私のサーヴァント。使い魔みたいなもの。これからよろしくね♪」

■夜 学校の屋上

凛(ラッキーマン本人も少しずつ聖杯戦争に対する記憶が戻ってきたみたい)

凛(そして、召喚したラッキーマンはアーチャーだった)

凛(何がアーチャーなのか知らないけど、最強には変わりないわね)


凛(いよいよわたしの聖杯戦争が始まるんだ----)


ラッキー「ひ~~~~~!?た、高い!」

凛「はぁ…」

ラッキー「早く降りようよー。落ちたら死んじゃうよ~」

凛「あなた空が飛べるんでしょ?落ちたら飛べばいいじゃない」

ラッキー「あっ、そっかー。あはははは」

ラッキー「安心したらお腹すいちゃった。お弁当のバナナでも食べようっと」

凛「で、アーチャー。川の向こうが市街地のならぶ新都。そしてこっち側の住宅街がわたしたちのいる深山町よ」

ラッキー「…」


凛(アーチャーが真剣な顔をしてる!?)

凛(どうやら戦略を考えているようね)

凛(…)

凛(あれ?でも、漫画だとラッキーだけであとはバカだったような気が…)

ラッキー(強風なのに、なぜあのスカートはめくれないんだろう…むむむっ)


凛「…」

ラッキー「…」ジー

凛「あっ、わかった。わたしわかっちゃった♪」

ラッキー「え?」


凛「死ねーーーーーーーー!!!!!!」



ドカーーーン



 

 
………


凛「いいわね?セクハラ禁止よ。セクハラは禁止」

ラッキー「はい。もう勘弁してください。殴らないでください」ボロボロ

凛「ったく…」

凛(はぁ…攻撃があたらないからつい令呪を使っちゃったわ)

凛(でも、これで一つわかった)

凛(ラッキーマンも万能ではない事)

凛(令呪の力を使えばダメージを与える事も可能な事)


凛(もし、相手が令呪を3つまとめて『運上昇』とかに使ってきたらラッキーマンといえど『ラッキー』が発動しない可能性も…)

凛(今回のセクハラはまったく無駄って事ではなかったようね)


凛(でも、弱点さえ把握していれば---)

凛「アーチャー。あなたは『最強』よ。絶対に勝たせてあげるから安心して戦うのよ」

ラッキー「は、はい!」

ラッキー(戦うのか…努力ちゃんもいないし…嫌だなぁー)

???「『最強』とは聞き捨てならねえなァ」

凛「!?」

ラッキー「?」

???「そんならひとつ手合わせ願おうか!」

凛(しまった油断した!)

ラッキー「あれ?どこから声が?」

???「お前等が『最強』だってんなら………ちったあ楽しませてくれるんだよなァ!?」

凛「槍-----ランサー!?」

ラッキー「え?ランサー?」

凛(いけない!屋上じゃ狭すぎっ!わたしが邪魔になる!)

ラッキー「ひ、ひぇぇぇっ!なんか強そうなやつが~っ!!!」


凛「アーチャー、一度下に降りるわよ!」

ラッキー「う、うん。逃げよう」

ランサー「逃がすか!!!」

ラッキー「え?」

バキッ

凛「!!」

ランサー「ぐっ!」


凛(ラッキーマンがバナナの皮で滑ったおかげで、ランサーの一撃をかわして)

凛(そのまま茶柱がランサーのミゾオチにヒットした!?)

ランサー「や、やるな…」

凛(しかも、ランサーはすごく勢いをつけてたから、茶柱のミゾオチへのダメージもすごいみたい!)

ラッキー「さっきバナナ食べててラッキーッ」

ランサー「…」

凛「アーチャー。さっそく攻撃よ!攻撃しないとラッキーもおきないわよ!」

ランサー「ラッキー…だと?」

ラッキー(え、えーと、じゃ、じゃあ、ラッキーパンチ…鎧着てるし私が痛そう。…じゃあラッキービーム?)

凛「早く!」

ランサー「させるか!!」

ラッキー「げげ~っ。まだ考え中なのにこっちこないで~」


バババババババッ

凛(なっ!す、すごい槍さばき!?)

ランサー「なっ!」

凛(で、でも当たってない!?)


バババババババッ


ランサー(全て避けてるだと!?)

ランサー(馬鹿なッ!攻めきれないというのか!!)

ランサー(最速のサーヴァントたるこの俺がッ!)


ランサー「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」


バババババババッ


凛(わかった!ラッキーマンは体が軽いから、槍の風圧で体が飛ばされるおかげで…)

ラッキー(なんかよくわからないけど、あたらなくてラッキーッ)

ランサー「くっ」

ラッキー(あれ?汗かいてる?)

ラッキー(もしかして、この人…早いだけで命中率悪いんじゃ…)

ラッキー(…)

ラッキー「さあランサーくん。君の攻撃は無駄だ。正直当たる気がしない!もうやめて帰りたまえ」

ランサー「---ほう。よく言ったアーチャー」

凛(!!)

凛(あ、あまりの殺気に、一瞬呼吸を忘れて…)

ラッキー(家に帰るのかな?)

ランサー「--ならば食らうか、我が必殺の一撃を」

ラッキー「いやーお腹いっぱいなんだよねー今は」

凛「!!」


凛(空気が…凍った…文字通り凍って…)

凛(ダメ。呼吸できない----まずい。まずい。まずい。まずい!)

凛(やられる------)

凛(ランサーの槍がどんな『宝具』かは知らないけど、ラッキーマンはやられる)

凛(こんな直感、初めてで信じがたいけど間違いない)

凛(あれは『絶対』。あの槍が奔ればラッキーマンの心臓は…)

凛(い、いや。そんな事ない。だって、ラッキーマンは最強のはず----)



ランサー「誰だ!!!」

凛「……え?」


タタタタタタッ


ラッキー「あれ?行っちゃった?」

凛「あ、あれは…衛宮くん!?」


凛(魔術師同士の戦いを第三者に見られた時、口封じの為に抹殺するのが魔術師の鉄則)

凛「ま、まさか…まだ学校に生徒が…衛宮くんが残ってるなんて…」

■廊下

士郎「…」

ラッキー「し、死んでる…」ガクガクブルブル

凛「…」

ラッキー「ひ、ひぇ~」

凛「帰っていいわ」

ラッキー「え?」

凛「先に帰っていいわ。紅茶の準備をお願い」

ラッキー「う、うん」



凛「…これはわたしの責任…」

凛「わたしが最初から生徒が残っていると考慮していれば…」

凛「わたしの責任…わたしの…」

士郎「…」

凛「!?」


凛「まだ死んでない!?微かにだけど生きてる!?」

凛(こ、コレを使えば…まだ助かるかも…)

凛(で、でも…コレは父さんが、わたしに何一つとして遺さなかった父さんが----わたしの為だけに遺しておいてくれた物)


凛(絶対の切り札となる強力な魔力の固まり)


凛「ああっもうっ!だからなんだっていうのよ!わたしのバカっ!」



パァァァァ



凛「…ああ、使っちゃった」

凛(父さんの形見のペンダントの魔力…全部使っちゃったな)

凛「ま、仕方ないか。うん。これでいい」


凛「行こ。コイツが目を覚ます前に帰らないと」

■帰り道 家の近く

凛「あっ、ペンダント…そのまま置いてきちゃった…ま、いっか」

「おーい」

凛「あれ?アーチャー?なんでここにいるの?」

ラッキー「やっぱり、女の子一人の夜道は心配だからね」

凛「へぇ~。男らしいところもあるわね」

ラッキー「まあねーっ」


キラッ


凛「って、そのペンダント…」

ラッキー「え?さっき学校に探しに行った時に拾ったんだ」

ラッキー「高く売れるかも。ラッキーッ」

凛「それわたしの」

ラッキー「え?」

凛「ま、いいわ。あなたにあげる」

ラッキー「…ううん。いいや」

凛「え?」

ラッキー「このペンダント、君にだけ似合うと思うから。私はいいや」

凛「…そう。ありがとう」

ラッキー「うんうん」


凛「そうだ。自己紹介をちゃんとしてなかったわね」

凛「わたしは遠坂凛。これからよろしくね」

ラッキー「遠坂凛。凛ね。うん、よろしくね。凛」


凛(わたしはコイツに使い魔でもサーヴァントとしてでもなく、少しだけ人間として友情を感じたような気がした)

 
………


士郎(な、なんなんだ。今日は…)

士郎(学校で殺されたと思ったら生きてて…)

士郎(家に戻ってきたと思ったら、全身青タイツに奇襲をかけられて)

士郎(なんとか土蔵に逃げ込んだけど…追い込まれて…)


ランサー「じゃあな、坊主。今度は迷うなよ」

士郎(死ぬ?俺はここで死ぬのか?)


士郎(------冗談じゃない!)


士郎(俺はまだ誰一人救えていない!!)



士郎(俺はまだ-----)



士郎(正義の味方になれていない!!!!)


士郎(俺は…衛宮士郎は死ぬわけにはいかない!!!!)


パァァァァァァァ


ランサー「な、何!この光は!?」


士郎「お、お前は…」


スーパースターマン「象が踏んでもこわれない!スーパースターマン!おでましーっ!」

士郎「な」

ランサー「なんだ…こいつ」

士郎「なんでさーーーーーーーーーーーーーーー」

今回はここまで。また近いうちに投下します

士郎(スーパースターマン…)

士郎(昔、ラッキーマンって漫画で読んだことがある…)

士郎(目立ちたいだけの弱いヒーロー)

士郎(それがスーパースターマン)

スーパースターマン(以下スーパー)「ちっ、ギャラリーがいねーじゃねーか。やる気でねーな」

スーパー「せっかくたくさん電球用意して、カッコよく登場したってーのに」

士郎(う、動いてる?本物?なんでさ?)


グサッ

スーパー「うっ」バタッ

ランサー「おいっ!」

士郎(全身青タイツの槍が頭にささって死んじまった…)


ランサー「なんなんだコイツ…よえーじゃねぇか!本当にサーヴァントか?」

士郎「…」

ランサー「どうやら、お前が七人目のマスターだったみたいだな」

士郎「ま、マスター?」

ランサー「だとしても、これで終わりなわけだが」

士郎(ランサーが槍を構えて…やばい!どうする!?)

ランサー「オラ!避けんなよ!!」


キィィン


ランサー「むっ」

士郎「ハァハァ」

ランサー「ほう…変わった芸風だな」

士郎(し、新聞紙の『強化』うまくいった)

ランサー「おもしれぇ!ちったぁ楽しめそうだ!」

 
ガキッ


士郎「ぐっ!がはっ…」

士郎(い、一撃で庭まで吹き飛ばされて…)

士郎(新聞紙もボロボロ…ぐっ)


ランサー「さて…むっ!?」

スーパー「スーパースターカッターッ!」


ギューーン

ランサー「ちっ」スッ

士郎(なんか星の形したカッターを避けた!?)

ランサー「生きていやがったのか?」

スーパー「そして、必殺のスーパースターローリングターン!!」

ランサー「なんだ、そりゃ」

士郎(違う、これは…)


ギューーン


士郎(カッターに糸がついてる!?そしてカッターがブーメランみたいに戻って!)

カンッ

ランサー「…」

スーパー「鎧に弾かれた…」

ランサー「こんなの避けるまでもねぇーんだよ」

士郎(一撃目避けたくせに)

ランサー「どうやら強力な治癒能力でもあるみたいだが…」

ランサー「これならどうだ?」

士郎(ランサーに魔力が集中して…やばい!なにかわからないけどやばい!)

スーパー「ん?カッコいいポーズか?」

スーパー「ふふふふふ、この俺にカッコよさで勝とうなんて…そんなポーズより、これの方がカッコいいぞ!」

士郎(スーパースターマンがバレリーナみたいに回転!?なんでさ!!!)


ランサー「じゃあな…その心臓貰い受ける!!!」












ランサー「刺し穿つ--死棘の槍!!!ゲイボルク!!!」

 
グサッ

ランサー「終わったな」

ランサー(因果の理を捻じ曲げる槍。ゲイボルク)

ランサー(槍で攻撃するという原因より、槍で心臓を刺すという結果を先に生じてしまうもの)

ランサー(よって、放てば必ず敵の心臓を捉え避けることは不可能)

ランサー(いかに強力な治癒能力があろうと、これを食らっては---)


スーパー「いて~!心臓が刺された!!うおっー!死ぬ~」バタバタ

ランサー「って、なんで生きてるんだよ!」

ヒュッ

ランサー「チッ!」

士郎「ハァハァ…」

ランサー「てめぇ、坊主」

スーパー「おぉ!スーパースターカッターで傷を負ってる!さすが俺のスーパースターカッター」

ランサー「カッターを『強化』しやがったか…妙なやつのせいで油断したぜ」

士郎(かすった程度だけど、鎧の上からでもランサーにダメージを与えることができた)

士郎(これなら勝機がある!)

ランサー「チッ」

スッ

スーパー「おい!背中を見せてどこに行く!」

ランサー「あいにくマスターの指示でね。死ぬ気があるなら追って来な」



士郎「行ったな」

スーパー「ふっ。どうやらこのスーパースターマンに恐れをなして逃げたらしい」

スーパー「まぁ、この私相手だと仕方ないな。ハハハハハハッ」

士郎「で、お前はなんなのさ?」

「それはわたしも興味があるかも」

士郎「なっ!おまえは!?」




凛「こんばんわ。衛宮くん」

士郎「遠坂!?」

今回はここまで

 
………


士郎(遠坂に聖杯戦争が何なのか一通り教えてもらった)

スーパー「こういう時、かくかくしかじかって便利だよなー」

ラッキー「ねー。本当は説明もしてないのに~」

凛「いいから、あんた達は黙ってなさい」


士郎「ん?ということは、スーパースターマンはどのクラスなんだ?」

スーパー「セイバー」

凛「は?」

スーパー「セイバーが一番目立つし」

ラッキー「あー」

凛「…」

スーパー「スーパースターカッター!」ジャジャーン

士郎(どちらかというと、ラッキーマンがセイバーで、スーパースターマンがアーチャーの方がまだ納得いくよな)

凛「ま、まぁ、深くは考えないでおきましょう」

凛「さて、質問はある?」

士郎「だ、大丈夫だと思う。今のところは」

凛「じゃあ、出かけましょうか」

士郎「どこにだ?」



凛「この戦いの『監督役』のところよ」

士郎「監督?」

凛「会っておいて損はないはずよ」


■教会

スーパー「おぉ!高い建物!」

凛「あなたは霊体化できないんだから隠れてなさい」

スーパー「わかったぜ!」

タタタタタタッ

士郎「…」

凛「…」

士郎「教会をよじ登ってるな」

凛「はぁ…目立てるなら何でもいいのね…あいつ」

 
バタン


凛「綺礼!7人目のマスターを連れてきたわ」

綺礼「おお。そうか----」



綺礼「ようこそ少年。私は言峰綺礼という」

士郎「あんたが聖杯戦争の『監督役』ってやつか」

綺礼「そうだが、君の名は?」

士郎「衛宮士郎だ」

綺礼「……ほう。そうかそれでは衛宮士郎。君が最後のマスターというわけか」

士郎「待てよ。いっておくが俺は聖杯なんか欲しくない!マスターになるつもりもない!」

綺礼「ほう?おかしなことを言う。聖杯を手に入れればどんな望みも思いのまま」

綺礼「それを知ったうえでなぜ戦いを拒む?」

士郎「おかしいじゃないか!なんで聖杯の為に殺し合いをするんだ!話し合えばいいじゃないか!」


綺礼「話し合い…それはどうかな?」

綺礼「魔術師というのは目的の為なら手段を選ばない連中だ」

士郎「なっ」

綺礼「聖杯はどんな願いも叶える。それを聞いた魔術師の連中が『話し合い』でどうにかなると思うのかね?」

士郎「そ、それは…」


綺礼「それに君は知っているかな?最近、ガス漏れ事故が多発してるだろ?」

士郎「ああ、ニュースで知ってる」

綺礼「あれは事故なんかではない。マスターの仕業だ」

士郎「!?」

綺礼「人の魂を喰わせればサーヴァントはさらに強化される」

士郎「なんだって!?」

凛「…」

綺礼「人の命なんてどうでもいい。そういったマスターが実際に参加しているということだ」

士郎「お、俺の知らないところで…無関係の人たちが…」

綺礼「もうひとつ教えておこう」

綺礼「前回の聖杯戦争はちょうど10年前に行われた」

綺礼「そのとき…一人のマスターの手によって、無関係の市民に大量の被害を出す、大惨事が引き起こされたのだ」

士郎「なっ!」


綺礼「そう。あの死者数百人を数えた未曾有の大災害がそれだ」

綺礼「そうそう。確か奇跡的にも一人だけが生き残った大災害だ」

綺礼「はて?その奇跡的に生き残ったのは誰だったかな?」

士郎「!!」



士郎(それは------俺だ)


士郎(俺は衛宮切嗣に助けてもらった…)

士郎(助けてもらったことに対してすごく感謝した)

士郎(そして、俺は-----)


士郎(今度は俺が人々を救う『正義の味方』になる!)



士郎(それが10年前に決定された、衛宮士郎という人間の在り方であった)

綺礼「さあどうする?マスターを放棄するなら教会で保護するが?」

士郎「ふざけるな!」

綺礼「ほう…」

士郎「10年前の悲劇をまた繰り返させるわけにはいかない!」

士郎「俺は正義の味方になるって決めたんだ!」

士郎「平和にくらしている人たちを犠牲にするなんて許せない!」

士郎「守るためならマスターだろうがなんだろうがなってやるさ!」

綺礼「決まったようだな」

士郎「ああ、俺はセイバーのマスターだ!」

綺礼「では、衛宮士郎を最後のマスターと認めよう」

綺礼「ここに聖杯戦争の開幕を宣言する。各自が己の信念に従い、思う存分競い合え」

凛「じゃあ、行くわよ。衛宮くん」

士郎「ああ」

綺礼「喜べ少年…君の願いはようやく叶う」ボソッ

士郎「え?」

綺礼「おや?君は望んでいたのではないのか?」


綺礼「正義の味方になるための」

綺礼「誰かを救うための」



綺礼「人々の生活をおびやかす悪の登場を、望んでいたんだろう?」

士郎「っ」


凛「衛宮くーん。行くわよー」

士郎「あ、ああ、待ってくれ」

 
バタン



スーパー「ぐーぐー」Zzzz

士郎「…」

凛「なんでこいつ寝てるのよ…」

士郎「…」

凛「どうせ上まで登れなくて諦めたんでしょうね」

士郎「…」

凛「…どうかしたの?」

士郎「いや、大丈夫だ」

凛「最後に何を言われたか知らないけど、気にしない事よ」

士郎「…」

凛「綺礼はああいうやつなの。誰かが困るのが楽しいのよ。きっと」

士郎「…」



士郎(俺は-----)


士郎(この戦いで無関係の人が苦しむなら、俺はその人を救うために戦う)

士郎(それが正義の味方だって信じてる)






士郎(それが俺のエゴだったとしても)

■帰り道

スーパー「ぐーぐー」Zzzz

士郎「なんで俺がこいつを背負って…」

凛「まったく起きないからたちが悪いわね」




凛「この辺ね。ここで別れましょう。衛宮くん」

士郎「ああ」

凛「わかってると思うけど、次に会った時は敵同士よ」

士郎「おまえのお陰で助かったよ。ありがとう」

士郎「遠坂っていい奴だよな。俺おまえみたいな奴は好きだ」

凛「なっ!?」

凛「ちょっと!わかってるの!?わたし達は敵同士で!」

士郎「わかってるさ。でも世話になったんだ。礼を言うのは当然だろ?」

凛「…もういいわ。せいぜい早死にしないことね。じゃあね」

「---もう帰っちゃうの?」

凛「」ピクッ

士郎「え?子供?」


サッ


士郎(子供が軽く一礼してきて…)

イリヤ「はじめまして。わたしはイリヤ」

イリヤ「イリヤスフィール・フォン・アイツベルンよ」


凛「なんですって!?」

士郎「知っているのか!?遠坂!?」

凛「冬木の聖杯の儀式をはじめた三家の一つよ!」

イリヤ「ストップ。もう難しいお話は終わり。飽きちゃった」

士郎「え?」

イリヤ「念入りにお兄ちゃんたちを殺してあげるね♪」



イリヤ「おいでバーサーカー」


バーサーカー「オォォォォォォォォォォ!」

士郎「で、デカイ!」

凛「アーチャー出番よ!」

スッ

ラッキー「ようやく私の出番…ひぃぃっ!化物!?」ガクブル

スーパー「ほぅ。私の敵としてはちょっと格が落ちるが仕方ないな」

士郎「起きたかスーパースターマン!」


イリヤ「まずは小手調べよ!そいつらを潰しちゃえ!バーサーカー!」

スーパー「じゃあ、私なんか小手の小手調べだ!!」

ラッキー「土下座するから許してーーー!」

ブオンッ


スーパー「わぁぁっ」

士郎「スーパースターマンがどっかに飛ばされた!?」

ラッキー(土下座したお陰で当たらなかった。ラッキーッ)

イリヤ「へぇ。さすがラッキーマン…危険な相手ね」

凛「なっ。あなた知ってるの!?」

イリヤ「ええ。こう見えても色んな蔵書を読んでいてね」

イリヤ「もちろん。弱点も知ってるわよ」

凛「なっ!?」

ラッキー「え?」

ラッキー(私の弱点ってなんだったっけ?)

イリヤ「-----」


ラッキー(英語?何か知らない言葉を喋ってる)

士郎「なっ、曇りに…」

凛「しまった!結界が!?」

イリヤ「結界の中だけ天気を曇りにしたのよ」

士郎「確かに幸運の星が見えない」

凛「…」

イリヤ「そう!これで大凶に…ってあれ?」

士郎「大吉…のまま?」

ラッキー「あれ?大凶にならない?…ラッキーッ」

イリヤ(な、どうして大凶にならないの?)

イリヤ(幸運の星は見えてないはず)

イリヤ(なにか原因が…考えるのよ。考えなさい。わたし)


凛(ふっ。考えてるわね。でも無駄よ)

凛(そもそも幸運の星は召喚してないのよ)


凛(サーヴァントはマスターの魔力供給で現界できる!)

凛(そう!ラッキーマンはわたしの魔力で活動できるわけ!)

凛(だから漫画を読んだ程度じゃ、ラッキーマンの弱点がわかるはずがない!)



イリヤ「…」

ラッキー(早く帰って『i・ショウジョ』読みたいなぁ~)

イリヤ「考えてもわからない以上、作戦を変えるわ」

凛「そうはさせない!アーチャー!ラッキービームよ!なにか行動しないとラッキーも起きないわ!」

ラッキー「う、うん。ラッキービー」

イリヤ「ちょっと待って!」

ラッキー「え?」


イリヤ「ラッキーマン。わたしと組まない?」

ラッキー「え?」

凛「なっ!」

イリヤ「ラッキーマン。あなたまさかバーサーカーに勝てると思ってるの?」

ラッキー「え?」

バーサーカー「オォォォォォォォォォォ!」

ラッキー「げげ~~~っ」

凛「戦うのよ!アーチャー!」

士郎「大丈夫だ!お前なら勝てる!」

ラッキー(む、無責任な!殺される!!)

イリヤ「で、生き残る方法は一つよ」

ラッキー「え?生き残る方法があるの?」

イリヤ「だから、私の味方になるのよ」

ラッキー「なるほど!ラッキー」

凛「『なるほど』じゃないわよ!!!!」


凛「いいわね?アーチャー?裏切った場合、地獄の果てまで追いかけるわよ?」ゴゴゴゴゴゴ

ラッキー「ひぃっ!」

士郎(学園のアイドル遠坂のすっごい笑顔!でも怖い!)


ラッキー(ど、どうすればいいんだ!?)

ラッキー(女の子の味方になったら凛に殺される)

ラッキー(でも、凛の味方になったらバーサーカーに殺される!)

ラッキー(ひぃぃっ!どっちに行っても殺される!?)

ラッキー「ああ~っ!どうすりゃいいんだ~!?」

士郎「いや、悩むなよ…」

イリヤ「…」

バサッ

ラッキー「ん?」

イリヤ「あっ、手がすべって、わたしの家に住んだ場合の特典パンフレットを落としちゃった」

ラッキー「え?特典?」

イリヤ「見たい?」

ラッキー「うん」



ラッキー「な、なんだこりゃーーーー!!」

ラッキー「毎日二人のメイドさんにご奉仕してもらえる!?」

士郎「なっ!?」

凛「あら?なんで衛宮くんが反応したの?」ゴゴゴゴ

士郎「あっ、いえ、なんでもないです。はい」

ラッキー「しかも料理がすっごい豪華!お小遣いつき!」


イリヤ「どう?」

ラッキー「ご主人さま~♪一生ついていきます~♪」

イリヤ「ふっ。聖杯戦争第5部完ねっ」

凛「ちょっと待ったーーー!!」

イリヤ「え?なに?」

凛「そ、そうね。今の食事当番は週7、あなただったけど…週6にまけてあげるわ!」

士郎「…え?」

凛「あ、あと、掃除当番も週5まで減らしてあげる!」

凛「ど、どう?これで?」

ラッキー「…」スタスタスタスタ

士郎(あっ、ラッキーマンが歩いてこっちに来た)


ラッキー「キミ達は間違っている!聖杯はイリヤ様のものだ!諦めなさい!」

凛「なっ!?」

士郎「…なんでさ」


凛「わ、わかったわ。そこまで言うなら…」

凛「わたしもメイド服着てご奉仕してあげるわよ!!!!」

ラッキー「!?」

士郎(遠坂って負けず嫌いだったんだな…絶対に勢いで喋ってるし)

士郎「…」

士郎(でも…)

士郎(遠坂のメイド服姿か…見てみたいよなぁ~)

イリヤ「なに言ってるの!誰もリンのメイド服姿なんて見たくないわ!」

イリヤ「ね?ラッキーマン?」

ラッキー「ぐ、ぐぬぬぬぬぬぬぬ!!!」

ラッキー(見たい!メイド姿見たい!)

ラッキー(凛の恥じらってる姿を見たい!)

ラッキー(でも、食事当番週6と掃除当番週5は…うぅむ!!!!)


凛「じゃ、じゃあ、追加よ!」

ラッキー「え?」

凛「この前からわたしのスカートの中身が気になってたでしょ?」

凛「家に帰ったら一度だけ見せてあげるわ!」

士郎「なっ!」

ラッキー「なーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」

士郎「遠坂!一度冷静に!」


イリヤ「じゃ、じゃあ、わたしはお風呂で背中を流してあげる!『おにいちゃん』って呼びながら!」

士郎「なんでさ!?」


スタスタスタスタ


ラッキー「さあ凛!あいつを倒そう!そして家に帰ってムフフフフフ」

イリヤ「!?」

凛「え、ええ、倒しましょう」

凛(キモイわね)

士郎「っていいのかよ。遠坂!」ボソボソ

凛「いいのよ。ちょっとした作戦があるから」ボソボソ

士郎「作戦?」


イリヤ「な、なんで!?わたしが特別に背中まで流してあげるっていうのに!」

ラッキー「幼女に興味がないんで」

イリヤ「なっ!?」ガーン

凛(最低ね)

イリヤ「もういいもん!絶対に許さない!バーサーカー!」

イリヤ「ラッキーマンをグチョグチョのネチョネチョにしてあげなさい!」

バーサーカー「オォォォォォォォォォォ!」

スーパー「真打ちは遅れて登場!スーパースターマン!おでましーっ!」

プチッ

バーサーカー「オォォォォォォォォォォ!」


ラッキー「こうなったらやけだ!伸びろ!茶柱ー!」

バーサーカー「オォォォォォォォォォォ!」

士郎(どう見ても勝ち目はない!でもラッキーマンなら…ラッキーマンなら…)


バンッ


凛「…え?」

士郎「あれ?」

イリヤ「ふふん。ラッキーマンといえど、古代英雄のヘラクレスには勝てなかったようね」

凛「そ、そんな…」

士郎「アーチャーがバーサーカーの剣で真上に飛ばされた!?」


イリヤ「じゃあね。お兄ちゃん♪」

バーサーカー「オォォォォォォォォォォ!」

士郎(や、やばっ------)

凛(し、死ぬ-------)


グサッ


凛「え?」

イリヤ「なっ」

バーサーカー「オォォォォォオオオォォォォォオオ!!!」

士郎「バーサーカーの頭に茶柱サーベルが刺さってる!?」

ラッキー「あ、ありゃ?」スタッ

凛「アーチャー!生きてたのね」

ラッキー「まぁ、風圧で上に飛ばされただけだし、飛べるしね。えへへ」

イリヤ(そ、そういえばこいつは異様に軽いんだった!)

ラッキー「って、ん?茶柱が…」

ラッキー「そ、そう!全ては計算通りだ!私が上に飛ばされたふりをして茶柱を落としたのだ!」

ラッキー「私の作戦にまんまとはまったな!この幼女め!」

イリヤ「幼女…」イラッ

イリヤ(って、落ちつきなさい!私!それにしてもまさかバーサーカーが一回死ぬことになるなんて…)

イリヤ(…)



イリヤ(このまま戦っても無駄に消費するだけ…か)

イリヤ「…帰る」

凛「え?」

イリヤ「行こうバーサーカー」

イリヤ「今日は見逃してあげる」


凛「ふぅ~ん。見逃すのはどちらかしらね?」

イリヤ「…どういう意味?」

凛「いきなさい!アーチャー!バーサーカーをここで見逃すことはないわ!」

ラッキー「うん」

士郎「ダメだ!」

ラッキー「え?」

士郎「相手は戦意喪失してるんだ!無駄に戦う必要なんてない!」

凛「な、何を言ってるの!?これは遊びじゃないのよ!?」

士郎「わかってる!」

凛「わかってないわよ!」


士郎「俺の目的は無意味な犠牲者を出さないようにすることだ!」

士郎「今ここであいつを倒しても意味はない!」

凛「あるわよ!これは聖杯戦争なのよ!戦って勝たないと殺されるのよ!?わかってるの!?」

士郎「わかってる!」

凛「わかってないわよ!」


ラッキー「あのー、ケンカ中悪いんだけど」

凛「ケンカなんか」

士郎「してない!」

ラッキー「あの幼女行っちゃったよ」

凛「あっ」

士郎「あっ」

スーパー「ふふふふふふ。私を恐れて逃走とは…中々良い作戦じゃないか。ヘラクロス三世め」

 
………




『とにかく!わたし達は明日から敵!わかったわね!』



凛「はぁ…最悪な別れ方しちゃったわね…」

凛「ま、明日から敵なんだし。どうでもいいか」


ラッキー「あ、あの…」

凛「なに?」

ラッキー「その…家に帰ってきたわけですし、ご褒美が欲しいなぁーとか…えへへ」

凛「ああ、スカートの中身だっけ?」

ラッキー「はい!はい!」

凛「あっ、その前にスカートの中身見せるんだから、食事当番と掃除当番は週7でいいわよね?」

ラッキー「はい!大丈夫です!ぐへへへ」

凛「ちょっと待ってね。準備するから」


ラッキー「…//」ドキドキ

凛「はい、これ」


バサッ


ラッキー「え?なにこれ?」

凛「はい。スカートって布で出来てるの。だから布地をプレゼントするわ」

ラッキー「え?スカートの中身…じゃ…」

凛「だから、スカートの中身でしょ?スカートって布よ布」

ラッキー「…え?」

凛「この布地もわざわざ帰り道に買って来たんだから感謝しなさいよね?」ニコッ

ラッキー「騙されたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

今回はここまで。また近いうちに投下します

抜けてました。
訂正です。>>14>>15の間に

凛「って、そんな事を言ってる場合じゃないわ!」

凛「追ってアーチャー!わたしもすぐに追いつくから!」

ラッキー「え~?もう帰ってニセコイ見ようよぉ~」

凛「いいから!というかそのアニメ終わったから!」

ラッキー「じゃあのんのんびより」

凛「いいから追いなさい!またお仕置きされたいの!?」

ラッキー「仕方ないなーもう~」



凛(…くっ…なんて間抜けなの。わたしは…)

■土蔵 鍛練中

綺礼『おや?君は望んでいたのではないのか?』

綺礼『正義の味方になるための』

綺礼『誰かを救うための』

綺礼『人々の生活をおびやかす悪の登場を、望んでいたんだろう?』

士郎「…」


凛『な、何を言ってるの!?これは遊びじゃないのよ!?』

士郎「…」



凛『これは聖杯戦争なのよ!戦って勝たないと殺されるのよ!?』

士郎「…」



切嗣『士郎。これから君が魔術を学ぶというのなら』

切嗣『その力は自分の為ではなく、他人の為に使いなさい』

切嗣『そうすればきっと君は道を間違える事なく、やっていけるだろう』

士郎「…」


士郎「悪を倒すんじゃなくて、みんなを助ける…それが正義の味方だ」

士郎「自分が殺されるから戦う…それは間違いだ」

士郎「そうさ、俺はなにも間違っていない。この先なにがあろうと、後悔なんかするもんか----」



「------同調、開始(トレースオン)---」

■次の日 衛宮家

桜「おはようございます。先輩」

士郎「ああ、おはよう桜」


士郎「じゃあ、すぐに飯の準備をしようか」

桜「はい!わたしも手伝いますね♪」


………


スーパー「うめぇ!うめぇ!うめぇ!」モグモグ

士郎「…」

桜「え、えーと?」

大河「士郎?この人は…誰?」

桜「あっ、わたし知ってます。確かスーパースター…」

士郎「コスプレ!そう!コスプレ好きの知り合いなんだ!」

スーパー「ん?」

士郎「な?オヤジ…切嗣の知り合いなんだよな?」

大河「え?切嗣さんの?

スーパー「ん?ああ、キリギリスの世話をしていて…」

大河「え?キリギリス?」

ガスッ


スーパー「ぐふぅ」

士郎「き・り・つ・ぐだよな?世話になったんだよな?」

スーパー「あ、ああ、そうだった。ツクツクボウシが世間話をしていて…」

バキッ

スーパー「うっ」バタッ

士郎「見ての通りコスプレ好きの馬鹿なんだ。親父からも『頼ってきたら面倒を見てやってくれ』って言われててさ。馬鹿だからさ」


桜「な、なるほど…」

大河「確かにバカキャラよね…」

士郎(藤ねえには言われたくないよな)

大河「…」

士郎「…?」

大河「ねえ士郎?」ニコッ

士郎「ん?なんだ?」

大河「今失礼な事考えたでしょ?」ゴゴゴゴゴ

士郎「い、いや、別に」

大河「お姉さん怒らないから本心を言ってごらん?」

士郎「絶対に怒らないか?」

大河「うん、怒らないから」ニコッ

士郎「あのさ…」



■選択肢
→藤ねえも同じくらいバカキャラだよな
 おっ、朝のニュースか…ガス漏れ事件って怖いよな



士郎「藤ねえも同じくらいバカキャラだよな」



      「ガオーーーーーン」





          グシャッ






         DEAD END

         【タイガー道場】


タイガ「こんにちはー!みんな元気にしてるかな?」

タイガ「SSは一日一時間~♪さくっと死亡した君に体罰直撃!」

タイガ「悩みを即時解決するお助けコーナー・タイガー道場でーす!」

タイガ「では、さっそくアドバイスせよ。弟子一号!」

イリヤ「押忍!どっかの自称お姉さんキャラのせいです!」

タイガ「そっかそっかー♪」

バシッ

イリヤ「痛い…なんで打つんっすか!?」

タイガ「これはどっかの超ウルトラ必殺スペシャル美人なお姉さんの愛情の裏返しだからいいの!全部士郎が悪いんだから!」

イリヤ「そうだー!全部シロウが悪いー」

タイガ「そうだそうだー♪」


タイガ「ちなみに選択肢に戻ると、SSの進み具合が悪くなるから、いちいち戻らない方向で行くので」

イリヤ「わぁい♪大人の事情~♪」

タイガ「まぁ、今の士郎はスーパースターマンのおかげで死ににくい体になってるしね。バンバン死んでいいわけよ」

イリヤ「わぁい♪ネタばれ~♪」


タイガ「それじゃあ、今回はここまで!」

イリヤ「変な選択肢が出てきたら、どんどん死んでね」

タイガ「最後に弟子二号!なにかコメントはある?」

努力マン「努力してDEADEND回避ーーーーーっ!!!」メラメラ

イリヤ「え!?いたの!?」

■登校中

士郎「いててて…朝から酷い目にあった…」

桜「先輩が思った事を言うからですよ」クスッ

目立「お前も大変なんだな」


士郎(『目立たがる』…その正体はスーパースターマン)

士郎(…)


士郎「って、なんでスーパースターマンがここにいるんだよ!」

目立「なに言ってるんだ?学校に行くんだろ?」

士郎「だから、家にいろって言っただろ!」

目立「だから、わざわざ変身を解いたんだろ?」

士郎(ダメだ!話が通じない!)

 
………


桜「では、わたしはこれで」

士郎「ああ、また後でな。桜」

桜「はい」

目立「じゃあ、私もこれで」

士郎「お前は家に帰れ」

目立「帰ったらお前の身が危険だろうが!お前が死んだら私も消えるんだぞ!」

士郎「学校なら人目もあるし、遠坂もいるから大丈夫だ!」

士郎「それにお前がついてくると、逆に目立つから危険だ!」

目立「…………」

士郎「スーパースターマン?」

目立「ふっ、まぁ、私のせいで目立つなら仕方ないな。今日は自重しておこう」

士郎「あ、ああ。そうしてくれ」


………


士郎「さて、教室に行くか…」

士郎「って、あれは遠坂」

凛「…!」

士郎「おはよう遠坂。昨日は世話になったな」

凛「」プイッ


士郎「あれ?行っちまった…どうしたんだ?遠坂のやつ?」

■1限目

士郎「…」

大河「…」

スーパースターマン「スーパースターマン!転校生としておでましーっ!!」


ザワザワザワザワ



士郎(あのバカ…どう見ても転校生に見えないだろ…)

慎二「お、おい。衛宮…あれって昔漫画で読んだ…」ボソボソ

士郎「ああ、何も言わないでくれ。お願いだからさ」


スーパー(バーサーカー戦では目立てなかったからな…)

スーパー(たまってるぜ!俺の目立ちたい!)


ザワザワザワザワ

「変な奴だな」「不審者か!?不審者!?」

ザワザワザワザワ


スーパー(ふふふふ。目立ってる!目立ってるぞ!今日の僕!)


スーパー「久々の大舞台!今日は…思いっきり目立たせてもらうぜ!」


バキッ


スーパー「うっ」バタッ

「おぉーさすが藤村先生!不審者を一撃!」



大河「衛宮くん?あとで職員室に来るように」

士郎「はい…」







士郎(俺の責任じゃないし、怒られはしなかったものの…)

士郎(とりあえず、スーパースターマンは生徒会室に閉じ込めることにした)

士郎(一成にもあとで話をしないと)


士郎(…はぁ…)

■夕方 放課後


士郎「もう二度とするなよ」

目立「わかってるって、今度は全校生徒の前で目立つからさ」

士郎「なんでさ!」


カタン


士郎「ん?」




士郎「遠坂?そこで何をしてるんだ?」

凛「…………………」

士郎「?」

目立「わかったぞ!夕日をバックに階段の上にいるとは!これは目立つ!」

目立「ちくしょう!この私より目立つとは!許せん!」

士郎「いいから、黙ってろ」

凛「はぁ…」

士郎「どうしたんだよ?遠坂。溜め息なんかついてさ」

凛「呆れたのよ。そんな弱いサーヴァントを連れて…もし、他のマスターにあったらどうするわけ?」


士郎「日中だぞ?マスターは人目がつく所では戦わないだろ?なら大丈夫じゃないか」

凛「ふぅん。じゃあ聞くけど、ここは人目のある所かしら?」

士郎「え?」





士郎「周りに…誰もいない?」

目立「め、目立てない…?」

凛「それに、わたし昨日言ったわよね?」

士郎「え?」


『とにかく!わたし達は明日から敵!わかったわね!』


士郎「あっ…」

凛「現実を把握できたかしら?」


士郎「待て!そもそも俺は聖杯を悪用する奴を倒したいだけで、遠坂とは戦う気なんて!」

凛「あなたにはなくてもわたしにはあるの!覚悟しなさい!!」



士郎「っ!!」



バンッバンッ


士郎(な、なんとか避けれた)

士郎(なんだこれ…銃弾みたいなのが飛んで…)

目立「ちっ、こうなったら戦うしかない!」

士郎「やめろ!遠坂とは戦いたくない!」

目立「そんな事言ってられねーだろ!死んだら目立てないだろうが!」

士郎「だからって…」


バンッバンッ


凛「へぇ?余裕ね?」ニコッ

士郎(くっ!この赤い悪魔め!)


目立「今だ!勝利して目立ちータイ!!!」

キラキラキラ

スーパー「スーパースターマン!聖杯戦争に勝つためにおでましーっ!!」

バンッバンッ

スーパー「ぐっ」バタン

士郎「スーパースターマンの体に穴が!?」


士郎「って、殺すつもりか!?」

凛「だからそうだって言ったでしょうが!」

タタタタタタタッ


凛「大丈夫。アーチャーは使わないわ。あなた程度、わたし一人で十分だから」

士郎「逃げろ!やばい!逃げないとヤバイ!」


タタタタタタタッ


凛「正々堂々と戦いなさい!臆病者!」

バンッバンッ

士郎「どうやって戦えっていうんだよ!」



「ぎゃあああああああああああああああああ」


凛「!?」

士郎「!?」

凛「なに!?今の悲鳴!?」

士郎「外からだ!」



タタタタタタッ



士郎「弓道場の裏…雑木林だ!」

凛「ちょっと待ってよ!」


タタタタタタッ


凛「人が倒れてる!」

士郎「なっ-----」

慎二「え、衛宮…化物が…」ガクッ

凛「間桐くん!?」

士郎「慎二!?慎二!!」


凛「気絶…してるわね」

士郎「よかった。傷もないみたいだな」

凛「それにしても化物ね…」

士郎「…」チラッ


凛「へぇ~。衛宮くん?なんでわたしを見ているのかしら?とっても不愉快なんだけど?」

士郎「い、いや。何でもない」

 
………


士郎「協力?」

凛「ええ、一緒に化物の正体を探しましょう。そうしないと--」

士郎「学校の生徒も危険だからか」

凛「というわけ」


凛「正直、あなたを倒して一人で探すより、一緒にその化け物を見つけて倒した方が効率いいしね」

凛「どう?相手が化物ならあなたも戦う理由があると思うけど」

士郎「ああ、遠坂が力を貸してくれるなら頼もしい」


凛「じゃあ、これから短い間だろうけど、せいぜいわたしの役に立ってね。士郎」

士郎「…あ、ああ。これからずっとよろしくな遠坂」


ギュッ


士郎(そうして俺達は握手をして協力体制になった)

今回はここまで。また近いうちに投下します

■夕方

士郎「協力だと?」

慎二「そうだ。僕と一緒に聖杯戦争を勝ち抜こうと言ってるんだよ」

慎二「これは光栄な事なんだぞ-----」

スーパー「あれ?展開が飛んでて意味がわからないんだが…」

士郎「気絶していた慎二を家に運んで、そして目を覚ました慎二が…って感じだ」

スーパー「なるほどな」

慎二「って僕の話を聞け!」

スーパー「ああ、聞いてるって。それでコーラvsペプシ戦争がどうしたって?」

慎二「聖杯戦争だ!」

士郎「落ちつけ慎二。こいつはこういうやつだからさ」

慎二「衛宮!こんなサーヴァントで大丈夫なのかよ。これは絶対に僕と組まないと死んでしまうぞ!」

士郎「いや、こう見えても悪いやつじゃないんだ」

慎二「そういう問題じゃないだろ!」


士郎「でもさ」

慎二「ああ、そういうことか。わかったよ。衛宮」

士郎「え?」

慎二「僕の最強のサーヴァントが見たいんだろ?そういう事なんだろ?」

士郎「いや、別に…」

慎二「まったく困ったやつだな衛宮は。仕方ないからみせてやるよ」

 
バッ


スーパー「な、なんだ!大型モニターが!!」

???「慎二。作戦はうまくいってるか?」

慎二「ああ、うまくいってる。今から衛宮を仲間に入れるところさ」

士郎「なんでモニターに姿が映ってないのさ?」

慎二「ああ、この方は超有名な英雄らしいから、姿を見せないんだ」

慎二「今までずっと僕に指示をしてくれていたんだ」

士郎(姿を見せないのに、慎二が言うことを聞いてる…どんなすごいサーヴァントなんだろう…)

???「ふふふふふっ。驚いているようだな。わしのすごさに」


士郎「そ、そんなにすごい英雄なのか?」

慎二「衛宮、聞いて驚けよ。この方の名前は…」

???「わしから言おう」

慎二「は、はい!」

???「わしの名前は『超ウルトラ必殺スペシャルマン』だ」

士郎「なっ!『超ウルトラ必殺スペシャルマン』!?」

慎二「驚いたか?あははは。驚いただろ?衛宮」

士郎「ああ。でも確かに強そうだけど…聞いた事ない…よな?」

慎二「僕も知らないんだけどさ。ほら、僕が召喚したサーバントだし強いに決まってるだろ?」

超ウルトラ必殺スペシャルマン「そうだぞ。すごいヒーローだぞ」

スーパー「…どこかで聞いた事あるような声だな…」

超ウルトラ必殺スペシャルマン「げぇ!?お前はスーパースターマン!」

スーパー「って、てめぇはじじぃ!!!」

士郎「知ってるのか!?スーパースターマン!」

スーパー「ヒーロー協会の会長じゃねーか!」

超ウルトラ必殺スペシャルマン(以下、会長)「だから、なんじゃーい!!」


スーパー「『超ウルトラ必殺スペシャルマン』とかウソつきやがって、そんなに目立ちたいのかよ!」

会長「わしの本名だ!なんにもウソついてねーだろっ!」

士郎「…」

士郎(ヒーロー協会の会長って…確かスーパースターマンと同じくらいの強さの…)

慎二「おい、おまえ」

会長「『おまえ』ってなんだ!わしは会長だ!偉いんだぞ!」

慎二「今までよくもこき使いやがったな!弱い分際で!」

スーパー「そうだ!弱いくせにサーヴァントとかおかしいだろ!」

会長「てめぇよりは強いだろ!」

スーパー「じゃあ勝負だ!モニターから出て来いよ!」

会長「ああ、出てきてやるよ!待ってろ!!!」


■10分後

士郎(怒った慎二が会長とスーパースターマンをボコボコにしてしまった…)

慎二「なぁ、おまえ…」

会長「ひ、ひぃ。ごめんなさい!もう『ギャルのパンティおくれーーーっ!!』とか言いませんから」

慎二「いや、それはいいんだけどさ」

士郎「慎二…そんな要望も聞いてやってたのか…」

慎二「うるさい!」

慎二「そんなことよりだ。なんでおまえがライダーのサーヴァントなんだよ?」

会長「わしくらい偉い英雄(ヒーローより偉い)になると、どのクラスで呼ばれても不思議じゃない」

慎二「ちっ」

士郎(スーパースターマンは『目立つから』って理由でセイバーのクラスだったし…本当に無茶苦茶だよな)


慎二「ああもう!わかったよ!で、衛宮!僕と組まないか!?」

士郎「無理だ。既に遠坂と組んでるしな」

慎二「なんだよ!じゃあ見せ損じゃないか!もうっ!!!」

士郎(慎二が涙目になってる…)


スーパー「そうだ!だれがオヤジと組むもんか!」

会長「わしだってお前みたいな弱いやつと組むわけないだろ!」

スーパー「おい!シロウ!もう帰ろうぜ!」

士郎「あ、ああ。って忘れてた!慎二、ちょっといいか?」

慎二「なんだよ!もう帰れよ!僕は今後の作戦会議で忙しいんだからな!」

士郎「今日、学校で倒れてただろ?その時に見た『化物』ってなんだ?」

慎二「…なんだ、そんなことかよ」

士郎「そんなことってなにさ。お前倒れてただろ?」

慎二「そうだな…。じゃあ論より証拠だ。ちょっとついてこいよ衛宮」

士郎(なぜか…すっごい嫌な予感がする…)



■選択肢
 慎二に説明を要求する
→ついていく
 やっぱり、帰る
 慎二はマスターだからついでに倒す



慎二「じゃあ、行こうぜ」

士郎「あ、ああ」

スーパー「私は興味がないから、ここで待ってるぞ」

士郎「ああ」

■部屋

慎二「ここだな」

士郎「なんだ?この部屋…生活感があるな」

慎二「家政婦の部屋さ」

士郎「へぇ、ここって家政婦もいたんだな」

慎二「うちは広いしな…って、あったあった」

士郎「何があったんだ………………………………………なっ!?」


【ジャプニカ暗殺帳】


士郎「持ち主の名前…『桜』って、どういうことだよ!?」

慎二「実はこの部屋、桜の部屋なんだよね」

士郎「なっ!?」

慎二「このノートを見ると桜が化物みたいに怒ってさ。あはははは」

士郎「笑い事じゃないだろ!そりゃあ桜だって、日記を見られたら怒るさ!」


慎二「これで衛宮も共犯者だ♪一緒にやられようぜー♪」

士郎「お前!?共犯者を作りたいだけで!?」

慎二「実を言うとさ、学校ではお前が来てくれたお陰で、桜から殺されずにすんだんだよな」

士郎「そういうことだったのかよ!」

士郎「って、桜が殺したりとかするわけないだろ!」

慎二「そうか。衛宮はまだ桜を知らないんだな…じゃあ、一緒に見ようぜ」

士郎「なっ」

士郎(見たらダメだ!見たらダメだ!見たらダメだ!見たらダメだ!見たらダメだ!見たらダメだ!)




士郎(で、でも、少しだけ見たくなるような魔力がこのノートには…)



ペラペラ


○月○日 晴れ ☆
今日の出来事。
先輩がまた土蔵で寝ていた。
風邪をひいたら大変なので、ちゃんと注意しておこう。


○月○日 雨 ☆
今日の出来事。
寝坊した先輩が急いで朝食を用意していた。
わたしも『手伝います』と言ったら『大丈夫だ』と一人で頑張っていた。
少しは頼ってくれた方が嬉しいのにな…。


○月○日 晴れ ☆☆
今日の出来事。
先輩が夜遅くまでアルバイトをしていた。
わたしは先輩の帰りを出迎えた。
『おかえりなさい。先輩』と言ったら、遅い時間まで先輩の家にいたわたしのことを心配してくれた。
その後、わたしの自宅まで先輩が送ってくれた。
嬉しかった。


-----でも、『ただいま』と言ってほしかったな




 

士郎「な、なんだ『ジャプニカ暗殺帳』って名前なだけで、普通の日記じゃないか」

士郎(しかし、桜がこんな事を思っていたなんて…俺も注意しないとな)

慎二「ん?この日記には衛宮の事しか書いてないんだな…今朝見た日記じゃ僕の事だけ…」

士郎「え?なにか言ったか?」

慎二「いいや。ほら、続きも読もうぜ」

士郎「い、いや、もうやめよう…」


士郎(だ、だが…)

ペラペラ


士郎(や、やばい…見たくないのに…見たくないのに…)


士郎(このノートにはなぜか魅入ってしまう魔力のようなものが…)


ペラペラ

○月○日 晴れ ☆☆☆
今日の出来事。
先輩が遠目で遠坂先輩を見ていた。
遠坂先輩は男子の憧れ…いいなぁ…。


○月○日 晴れ ☆☆☆
今日の出来事。
先輩の帰りが遅い。
やっぱりアルバイト。
生活の為とはわかるけど、あまり遅いのはどうかと思う。


○月○日 晴れ ☆☆☆☆
今日の先輩。
また土蔵で寝る。



○月○日 晴レ ☆☆☆☆☆☆☆
今日の先輩。
先輩の部屋の掃除中にいかがわしい本を見つける。
わたしには手を出さない癖に…許せない。



○月○日 晴レ ☆☆☆☆☆☆☆☆
今日の先輩。
登校中に他の女を見た。許せない。


○月○日 晴レ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆
今日の先輩。
また無理な鍛錬。許せない。


○月○日 晴レ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆
今日の先輩。
手伝いたいのに却下された。許せない。


○月○日 晴レ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆
今日の先輩。
いつもよりカッコよく見える。絶対に今日の先輩はモテる。許せない。
他の女にモテる先輩がとにかく許せない。

今日の先輩(許せない)

今日の先輩(許せない)

今日の先輩(許せない)

今日の先輩(許せない)


今日の先輩(許せない)今日の先輩(許せない)今日の先輩(許せない)今日の先輩(許せない)
今日の先輩(許せない)今日の先輩(許せない)今日の先輩(許せない)今日の先輩(許せない)
今日の先輩(許せない)今日の先輩(許せない)今日の先輩(許せない)今日の先輩(許せない)

士郎「ひぃぃっ!」

士郎(や、やばいぞ!見たらいけないものを!)

士郎「逃げるぞ!慎二!」

桜「ふふっ。何から逃げるんですか?」

士郎「…っ!?」


桜「驚きました。先輩がまさかわたしの部屋に遊びに来てくれるなんて♪」

士郎「は、はははは」

桜「ふふふふ♪」

士郎(やばい!今日の桜さん怖い!)


士郎「悪かった!これには訳があって!」

士郎「って、あれ?慎二は…?」

桜「ああ、兄さんなら更生の旅に出しました」

士郎「はははは。そ、そうなのか。それなら俺は用事もないし帰ろうかなー」

士郎(なんか黒い化物がワカメっぽいものを取り込んでいるが、気のせい気のせい…)




士郎「って、なんでさ!!!!」

士郎「いつのまにか、黒い化け物に囲まれてる!逃げるぞ桜!」

桜「ふ、ふふふふ、うふふふふふふふふふ」

士郎「さ、桜?」


桜「こんな窮地で『逃げるぞ桜』って優しいんですね先輩。でも安心してください」

士郎「え?」

桜「この子達は先輩を更生させるだけですから」

士郎「え?」


ウオオオオオオオオオオオオオン


士郎(…ああ、なんか意識がぐるんぐるんに回っていく…)

 
………



士郎「ハッ!?」

士郎「ここは俺の部屋…」

士郎「…」

士郎「すごい…汗かいてる…」

士郎(な、なにかすごい怖い夢を見たような…)


士郎(思い出せない…いや、脳が『思い出すな!』と拒否反応を…)


桜「先輩?」

士郎「きゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

桜「」ビクッ

士郎「って、桜か。驚かせてすまん」

桜「い、いえ」

士郎「ちょっと怖い夢を見ちまってさ」

桜「へぇ~。怖い夢を…ふふっ。どんな夢だったんでしょうね?」

士郎「っ」ビクッ


スーパー「おーい。お腹が減ったぞー。飯ー」

士郎「って、もうこんな時間か!桜手伝ってくれないか!?」

桜「はい。もちろんです」

■夕食

スーパー「うめぇ!うめぇ!」バクバク

士郎「…」

桜「…」

大河「…」

凛「…ふむ。ふむ、ふむ」モグモグ

凛「よし、これなら勝った!士郎!明日を楽しみにしてなさいよ!」

士郎「まさか俺に勝ったつもりで……………って、なんでさ!?」

凛「ん?」

士郎「なんで遠坂がうちにいるんだよ!?」ボソボソ


凛「なんでって、協力することにしたでしょ?」ボソボソ

士郎「だ、だからってだな」ボソボソ

凛「それともなに?もし深夜に襲撃があったとき、あなたとスーパースターマンでなんとかできるわけ?」

士郎「うっ」

士郎(ランサーの襲撃…今日の学校での遠坂からの襲撃…)

士郎(二度なんとかなったが、全て運がよかっただけだ)

士郎(確かに一人…スーパースターマンがいてもどうしようもない…)

士郎「わ、わかったよ。でもこの状況どうするんだよ?」ボソボソ

凛「任せて」

大河「え、えーと、そろそろ話してくれない?なんで遠坂さんがここに?」

桜「わ、わたしも気になります。なんで遠坂先輩がここに?」

凛「わたし、衛宮くんの家に下宿することになりましたんで」ニコッ

大河「」

桜「」

士郎(空気が…氷ついた…)


桜「そんなのダ------」

大河「そんなのダメーーーーーーー!!!」


ガオオオオオオオオオオン


大河「そんな事、お姉ちゃんは認めません!」

凛「実を言うと、わたしの家が改装工事中でして。それでホテルに泊まろうとしていた所…」

凛「偶然話を聞いていた、衛宮くんがお金が勿体ないから、うちを使えって」

大河「うっ!?」

凛「最初はわたしもどうかと思ったのですが、ホテル暮らしなんて学生らしくありません」

凛「ですので、学友である衛宮くんのおうちに厄介になったほうが…と思いまして」

大河「むっ…むむむ!?」

桜「だからって男性の家に泊まるなんて、どうかしてます!」

大河「そ、そうよ!なにか間違いがあったらどうするの!?」


凛「間違いってどんな間違いですか?」

大河「え?あっ…うっ、その…」

士郎(藤ねえが手をパタパタさせてるな…)

大河「その…あのね?士郎もなんだかんだ男の子だし…遠坂さんは美人だしね?」

凛「そんな間違いはおきません」

凛「そもそも衛宮くんは間違いをおこすような人間ではないと思うのですが?」

大河「当たり前じゃない!士郎はわたしが立派な紳士に育てたんだから、そんな間違いおこすわけないもんね!」

凛「じゃあ、何も問題ないじゃないですか」

大河「むっ」


大河「で、でも------」

桜「だ、だったらわたしも泊まります!」

士郎「え?」

凛「間桐さん?」

桜「も、もし、先輩と遠坂先輩に間違いがあったらダメですし!わたしが見張ります」

大河「桜ちゃんも泊まるなら、わたしとしては安心だけど」

凛「いや、だからそんな間違いは…」

桜「絶対にない保障なんてあるんですか!?」

凛「だから、衛宮くんは間違いをおこすような人間じゃ…」

桜「先輩も男です!絶対に間違いをおこします!…ね?先輩!」

士郎(こ、こっちを見て言われても…)

桜「ほら無言です!怪しいです!」

凛「桜!そもそも別棟に泊まるのよ!?カギもかかるし、なんの問題もないと思うのだけど?」

桜「寝た後とは限りません!」

桜「入浴中!一緒に居間にいる時!トイレの中!どこにでも問題はあります!」

凛「確かにトイレ中は問題ね」

桜「とにかくダメったらダメです!」

スーパー「飯!おかわりっ!」


凛「そもそも間桐くんはどうするわけ?許してくれるの?」

桜「兄さんは………………………」

凛「ほら、やっぱり兄としては心配して--」

桜「問題ありません!」

凛「え?」

桜(この前ノートを見た件で脅せばどうにかなるはず!)


凛「でも----!」

桜「ですから----!」



士郎(話はそのまま平行線になり----)

士郎(遠坂が観念して、桜が泊まることになった)

士郎(それにしても桜があんなに感情的になるなんて、珍しいよな)





ラッキー(士郎と桜がいれば、私が掃除・食事を準備しなくてすむ。ラッキーッ)

今回はここまで。
最近投下が遅くてすいません
次は2週間中に投下します

 
………



凛「士郎。バスタオル貸してくれない?持ってくるの忘れてて」

桜「…」

士郎「それならお客様用のがあるから…ほら、やるよ」

凛「ありがとう。士郎」

桜「…」


士郎「…って、ちょっと待ってくれ。遠坂、いつのまに俺を名前で呼び捨てるようになってんだよ」

凛「ん?う~ん…意識してなかったから…わりと前からじゃないかしら?」

士郎「…」

凛「嫌ならやめるけど、士郎は嫌なの?」

桜「嫌に決まってるじゃないですか!ね?先輩、嫌ですよね!鳥肌がたつくらい!」

士郎「はぁ…いや、遠坂の好きにしてくれ。呼び方くらい」

桜「せ、先輩!?」

凛「そ?ならそういう事で~」

桜「ぐ、ぐぬぬぬぬぬ」

 
………



桜「わたしは一度家に帰りますね」

凛「今日は泊まるんじゃなかったの?」

桜「着替えとか制服とかありますので…」

凛「そ。じゃあわたしも一緒について行ってあげる」

凛「女の子一人じゃなにかと危険だしね」

桜「遠坂先輩…ありがとうございます」

凛「ん。素直でよろしい」ニコッ

凛(たまには桜とゆっくり話すのもいいわよね)


士郎「じゃあ、俺も行くか」

凛「ちっ、素直じゃないやつが来たか…」

士郎「ん?なにか言ったか?『ちっ、素直じゃないやつが来たか』とか聞こえた気がするんだが」

凛「衛宮くん?あなたは一人で客室の掃除でもやってなさい」

士郎「もう終わったぞ」

凛「むっ…」

桜「さすがです。先輩」

凛「実は桜には用事があるの。だから二人っきりで行きたいの」

士郎「なに言ってるんだ?女の子二人の夜道は危険だろ?」

桜「先輩…優しすぎて涙が…」


士郎「それに用事ならここで済ませればいいじゃないか。俺席を外すしさ」

凛「はぁ…わかった。わかったわ」

士郎「よし。じゃあ準備してくるから、少し待っててくれよな」

凛「あなたがいかに馬鹿なのか」

士郎「え?」


凛「はっきり言いたくなのかったんだけど」

士郎「ん?」

凛「いい?あなたは邪魔なの」

士郎「なっ」

凛「夜道が危険?そもそもわたしより弱いあなたが何を出来るわけ?」

士郎「ぐっ」

凛「正直、一般人の間桐さんもいるから、あなたは足手まといなだけなのよ」ボソボソ

士郎「いや、だからと言って女の子を…」

凛「邪魔!」

士郎「うっ」


士郎「わ、わかった。家で留守番をしてます…」

桜(怒られてシュンとしてる先輩も素敵です)



士郎「あっ、でも、その前にちょっといいか?」

凛「ん?」

士郎「実はさっき慎二の家で-------」

■間桐家

桜「家の中で待ちますか?」

凛「ううん。わたしは外で待ってる」

桜「わかりました。できるだけ急いで準備しますので」

凛「ゆっくりいいわよ」






凛「桜。家に入って行ったわね」

凛(それにしても間桐慎二がマスターだったなんて…)

凛(…)

凛(でも、あいつは魔術師じゃない。魔力も感じられない)

凛(ということは…桜が本当のマスターの可能性も…)

凛(…)

凛(桜はわたしの実の妹。幼いころに間桐家の養子になった)

凛(今は間桐家でエリートとしての教養を得ている)

凛(独学や綺礼から習ったわたしなんかより、桜の方が魔術師として上の可能性も…)

凛(そんな桜がマスターなら今回の聖杯戦争の一番の強敵になる)

凛(…)


凛(ううん。強敵とか以前に)

凛(わたしは桜と戦うことができるのかしら)

凛(実の妹と…)


凛(…)

凛(違う!わたしは戦うと決めた!だから相手があの馬鹿だろうが、大切な桜だろうが)

凛(わたしは--------)




「あ、ああぁぁぁぁーーーーーーーーーーー!!!」


凛「悲鳴!?桜!?」

 
………


「どうして?どうしてそんな事をいうの?兄さん?」

「どうして?全部をバラすなんていうの?兄さん?」

「どうして?ずっとムッとし怒ってるの?兄さん?」

「どうして?わたしはあなたのモノなの?兄さん?」

「どうして?わたしはこんなに穢れたの?兄さん?」

「兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん?」

「ニイサンニイサンニイサンニイサンニイサンニイ」

「--------こんな人、いなければいいのに」















「どうして?血を流して死んじゃったの?兄さん?」



「あ、ああぁぁぁぁーーーーーーーーーーー!!!」

 
………



凛「アーチャー!どっち!?」

ラッキー「こっち矢。桜はどっち?」

こっち矢「あっちや」

ラッキー「あっちだってーっ」

凛「わかった!この部屋ね!」


ガララッ


凛「桜!!!」



凛「なっ!?」

ラッキー「ひ、ひぃぃっ!人が死んでる!?」

凛(し、慎二…が、血だらけで倒れて…)


凛「さ、桜は!?桜はどこ!?」

ラッキー「こっち矢?」

こっち矢「う~ん。あやふや~」

凛(…考えたくないけど、実はすでに桜が死んでるから、こっち矢が桜の場所をわからない…)

凛「落ちつきなさい!落ちつきなさいわたし!」

ラッキー「凛?」

凛「そうよ!アーチャーがいるんだから、そうそう桜が死んだり不幸な事は起きないはず!」

ラッキー「え?桜死んじゃったの?」

凛「まずは目の前の慎二からよ!アーチャー!ラッキービームよ!」

ラッキー「へ?」

凛「いいから!慎二にラッキービームをするの!」

ラッキー「で、でも、死んでる人に…」

凛「早くする!怒るわよ!」

ラッキー「わかった、わかったってば」

凛「早く!」



ラッキー「え、えーと、じゃあ…ラッキービーム」


ビビビビッ


ラッキー「こ、これでいいの?」

凛「見事に命中したわね」

慎二「ぐっ!?」

凛「!」

慎二「…ぅ」


凛「綺礼!早く綺礼を呼ばなきゃ」

 
………


綺礼「手当は終了した。あとは最近流行りの通り魔に襲われたことにし、病院に入院させればいいだろう」

凛「ええ。そうして頂戴」

凛(もし、間桐邸で襲われたという事がバレたら、警察は真っ先に桜を疑うだろうし…)


綺礼「それにしても、あーやってこうやってあーして生き返らせるとは考えたな」

凛「え、ええ。まあね」

綺礼「普通の常人には無理な行為だ。さすがだな凛」

凛「え、ええ。まあね」

凛(全部ラッキーでやったことだし…)

■衛宮家


凛「…ただいま」

士郎「おかえり。遅かったな遠坂」

凛「…うん」

士郎「どうかしたのか?浮かない顔して」

凛「…」

士郎「?」

凛(あ、あれ?)


凛「どうして桜…間桐さんの事を聞かないの?」

士郎「なんでさ?だって桜は自分の家に帰ったんだろ?」

凛「どういう事!?」

士郎「ん?さっき桜が家に来て『お爺さまがうるさいので、家に帰ります』って」

凛(違う。家に帰ったはずがない。帰ったならわたしとすれ違う…じゃなくて)

凛「しまった…わたしとした事が…間桐臓硯の事を忘れてた」

士郎「あれ?そういえばどうして桜と遠坂は別々に帰ってきたんだ?」

凛「この馬鹿!最初からその事に疑問を感じさないよ!」

士郎「ん?なんで怒ってるんだ?」

凛「桜はどっちに行ったの!?」

士郎「だから家に帰ったって」

凛「っ!」


凛(探したい。でもラッキーマンですら見つけられないということは、特殊な結界かなにかを使っている可能性が…)

士郎「?」

凛「…」

士郎「遠坂?」

凛(まずは協力者の士郎にも、さっきの話をする必要があるわよね…)


凛「実はね-----」





凛(わたしと桜の関係は秘密にしたまま、さっき慎二が倒れていた内容を話した)

凛(桜がマスターの可能性が高い話も)

 



士郎「探しに行こう!」

凛「はぁ…やっぱりそうなるわよね」

士郎「桜が心配だ!」

凛「で、どこに探しに行くの?」

士郎「もちろん、間桐の家に決まってるだろ!」

凛「ちなみにわたしは今現在、どこから帰ってきたんだっけ?」

士郎「何言ってるんだ?間桐の家…………あっ」

凛「そういう事。わたしが桜に会わなかったって言うことは、桜…間桐さんは違う所にいるのよ」

士郎「だからと言って探さないと桜が危険だろ!」

凛「相手はアーチャーですら発見できない結界よ。どうやって探すのよ」

士郎「ぐっ」

凛「落ちつきなさい士郎。間桐さんは一級の魔術師よ。わたしが保障するわ。死ぬような馬鹿な真似はしない」

士郎「…」

凛「士郎?」

士郎「遠坂は心配じゃないのか!?」

凛「え?」

士郎「桜は俺にとって家族なんだ!遠坂は単なる『学校の後輩』なのかもしれないけど、俺にとって桜は!」

凛「っ」

スーパー「おいおい。夜に何を大声出してるんだよ」

士郎「スーパースターマン!今から桜を探しに行くぞ」

スーパー「え?おい。ちょっと待てって!」

凛「…」

『桜は俺にとって家族なんだ!』

凛「桜…慎二とはうまくいってなかったみたいだけど、ここではちゃんと家族してたんだ…」

凛「本当によかった…」


ラッキー「ただいまー…あれ?士郎と話は終わったの?」

凛「うん。終わったわ。色々とね」

ラッキー「?」

ラッキー(まぁ、いいや。今買ってきたジャンプを読もう~っと♪)

ラッキー(最近、『斉木楠雄のΨ難』にハマってるんだよね~♪)

凛「はぁ~。どうしよう。これから…」

ラッキー(この主人公は『友達ごっこは解消だ』とか思ってるけど、本当は友情を感じてるんだよね~)


ラッキー「素直になればいいのにな~」

凛「え?」

凛(素直に?わたしと桜の関係を士郎に話せって事?)

凛「で、でも、これはわたしと桜の問題で士郎は関係ない…」

ラッキー(でも、どうして超能力を燃堂とかにも隠してるんだろう?)


ラッキー「相棒なんだから何でも話せばいいのに」

凛「なっ」

凛(わ、わたしと士郎が相棒…?)

凛(そんなはずはない。わたしは聖杯戦争を勝つために士郎を都合よく使えれば…)


ラッキー「本当にツンデレなんだよねー」

凛「っ!?」


ラッキー「本当は居心地もいいくせにさー」

凛「…」


凛(わたしは…あいつと一緒にいるのが…居心地よかったの?)

凛(実際に話すようになったのは、本当に最近で)

凛(でも、わたしは知っていた。あいつの事はずっと前から----)

ラッキー(そういえば、修学旅行編でもなにかと理由をつけて、みんなを助けていたんだよね)

ラッキー「大切なのは自分がどうしたいか?なのにねー」

ラッキー(修学旅行に行きたいなら、そう言って、さっさと助ければいいのにねー)

凛「…」

凛(わたしは……………どうしたいの?)


ラッキー「ふぅ。今週号のジャンプも面白かったなー」

ラッキー「特にラブやんが面白かった…って、あれ?凛、何を考え込んでるの?」

凛「ねえ、アーチャー。わたしはどうしたら…」

ラッキー「え?」

凛「ううん。なんでもない。ダメねわたし。肝心な所で弱気になって」

ラッキー「????」

凛「答えは決まってる。ええ、わたし話すわ。士郎に全部。わたしと桜の関係も」

ラッキー「う、うん?」



凛「アーチャー!士郎はどっちにいる!?追いかけるわよ!」

ラッキー「おっけー。こっち矢ー」

 
………



士郎「そうだったのか。桜と遠坂は本当の姉妹で…」

凛「ええ。今まで黙っててごめん」

士郎「いいんだ。俺の方こそ悪かった」

凛「え?なんで士郎が謝るの?」

士郎「『遠坂は単なる学校の後輩なのかもしれないけど』って言ってしまったことだ」

士郎「そんな事ないよな。本当は遠坂が一番心配してたんだよな」

士郎「本当の妹なのに心配しないはずがない」


凛「…ありがとう。士郎。そういうふうに考えてくれて」ニコッ

士郎「な、なにらしくない事言ってるんだよ。ほら、今後どうするか考えるぞ」プイッ

凛「…」

士郎「…なんで、ニヤニヤしてるんだ?」

凛「ねえ?もしかして照れてるの?」

士郎「照れてない!」

凛「ふふっ♪」



スーパー「うおおおおおっ!いい話だなぁ~」

ラッキー「本当にそういう話に弱いよね。スーパースターマンって」

凛(その後、士郎と家に帰って、桜に関しては一度置いておくということになった)

凛(もちろん、わたしも士郎も完全には納得できないが。現状案が特にない)


凛(それに----)

凛(桜もマスターなら、絶対にわたし達の前に現れるはず)

凛(だから、わたし達は絶対に桜に会うまでに負けられない)


凛(わたし達は共通の目的の為に今まで以上の協力体制になったのだった)

------------------------------



士郎「あれ?」


士郎「ここは…なんだ?小屋?」


士郎「でも、ヤカンに汚い座布団がある」



???「お兄ちゃん。なんで私達は貧乏なんだろうね」

???「泣くな。真千子。絶対にお兄ちゃんがなんとかしてくれるさ」

目立「ああ、俺が目立って何とかする!」

真千子「わーい。さすがお兄ちゃーん」

拓内「頑張れ兄ちゃん!」


目立(…と言ったものの。一体どうすれば…)




------------------------------

■朝

士郎「…」


士郎「今のは夢…?」

士郎「…」


士郎「もしかして、あいつは妹と弟の為に…ヒーローに…」

士郎「そうか。あいつは二人の為の正義の味方だったんだな…」



士郎「…」

士郎「わかってる。正義の味方は全部を守るなんて不可能だ…」

士郎「じゃあ、俺は誰の正義の味方になりたいんだ?」


士郎「俺は…」



凛(士郎を起こそうと部屋の前に来たんだけど…)

凛(そっか。スーパースターマンの夢を見ちゃったか…)

凛(…)


凛(ちなみに、スーパースターマンはモテる為にヒーローになったんだけど、その事は黙っておきましょう)

今回はここまで
今度は1週間以内に投下します

投下が1週間ほど遅れそうです
本当にすいません

遅れていてすいません。今月中には復帰します

本当に遅くなっていてすいません
再開は現状未定ですが、完結はさせます
本当にすいません

■朝食中

士郎「なあ。俺なんか悪い事したか?」

凛「え?いきなりどうしたの?」

士郎「いや、遠坂に睨まれてる気がしてさ」

凛「…朝に弱いの。今日は早起きしたから特にね」

士郎「早起き?」

凛「私用よ。私用」

士郎「ふ~ん」

凛「…」

士郎「…」



士郎(それ以上の会話はなく、桜がいない朝食は静かに終わった)

士郎(藤ねえには『家の用事で少しの間、来れないらしい』とだけ伝えた)

■自室

士郎「はぁー。ダメだな俺」

士郎「桜がいるのが当たり前すぎて」

士郎「桜がいない事で日常がこんなに変わるとは正直思ってなかったな」

士郎「…」

士郎「絶対に見つけて…いや、守ってやるからな。桜」


凛(自室でなに独り言を言ってるんだか…)

凛(…)

凛(『守ってやるからな。桜』か)

凛(…)

凛(はぁ~)

■夜

士郎「ガス漏れ事件のサーヴァントがわかっただって!?」

凛「ええ、キャスターの仕業だとわかったわ」

士郎「キャスター…魔術師か」

凛「魔力の残骸みたいなものが残っていたの」

凛「こういう大事が出来るのはキャスターと考えていいわ」

スーパー「ほう。遂に私の出番か」

士郎「…」

凛「…」

士郎(ガス漏れ事件の事…言峰が言っていたのに…忘れていた)

士郎(無関係の人が巻き込まれているのに…くそっ!)

スーパー「で、その蚊のスターはどこにいるんだ?」

凛「…そこまでわかってないのよね」

ラッキー「柳洞寺だって」

凛「柳洞寺のわけないわ。だってあの寺、郊外のさらに郊外にあるのよ」

凛「ガス漏れ事件は新都にまで起きてるの」

凛「あんな遠くまで手を伸ばすなんて大魔術というより、ただの魔力の無駄遣いよ」

凛「ガス漏れ事件で集めた魔力を使っても、足りないぐらいだもの」

ラッキー「柳洞寺は落ちた霊脈なんだって」

凛「っ!?」

ラッキー「って『こっち矢』が言ってるよ」

凛「そ、そんなはずないわ!」

士郎「ん?ようするに霊的に優れた土地なんだろ?」

士郎「寺なんだから当たり前じゃないか」

凛「………………………………………あ、当たり前でしょ。言われなくても知ってるわよ」

士郎「…」

凛「…」

士郎「まさかと思うが…遠坂…」

凛「なによ!悪い!?」

スーパー「痴話げんかはそこまでにしてくれたまえ。それより明日の昼に行こうぜ!」

スーパー(寺なら昼ぐらいに行けば、ギャラリーが多いしな)

士郎「ったく、痴話げんかってなんだよ。なぁ?遠坂」

凛「…」

士郎「どうした?顔が赤いぞ。風邪ひいたのか?」

凛「ち、違う。なんでもない」

士郎「?」

ラッキー(士郎って努力並みに鈍感だよねー)

スーパー(こいつ、いつこっち矢使ったんだ?)

凛「そんなことより、いやそんなことでもないんだけど」

凛「今は!柳洞寺をどうするか?考えましょう!」

士郎(どうしたんだ?遠坂がまごまごしている…)

スーパー「よっしゃー!戦おうぜ!大丈夫!こっちには俺がいるからな!」

ラッキー「え~。行くの?誰かが倒すの待とうよ~」

士郎「遠坂は?」

凛「わたしは一度柳洞寺を調べるべきだと思うわ」

凛「わたしですら知らな……知っていた落ちた霊脈を見つけることができるマスター」

凛「用意周到すぎるわ。こっちはアーチャーがいるとはいえ、わたしと士郎が死んだらどうしようもない」

スーパー「おいおい。どっかのスーパーヒーローの事を忘れているんじゃないか?」

ラッキー「うんうん。戦わないのが一番♪」

士郎「…」


凛「士郎は?」

士郎「俺は…遠坂の言うとおりだと思う」

凛「え?」

士郎「なんで意外そうなんだ?」

凛「え、えーと、正直、『俺は正義の味方なんだ。悪は許さない!とぅ!』って乗りこむと思ってたから」

士郎「俺だって命は惜しいぞ。それにさ」

凛「それに?」

士郎「桜が帰ってきた時に、ここはいつもの日常にしておきたいんだ」

凛「…」

士郎「俺も遠坂も藤ねえもいて---桜が帰ってきた時にいつも通りの日常を…」

士郎「だから、俺も簡単には死ねない。もちろん遠坂も死なせないからな」

凛「わたしより、あんたの心配を…………って、なんでわたしもそこにいるのよ!?」

士郎「え?」

凛「『俺も遠坂も藤ねえもいて』ってところよ!」

士郎「だって、遠坂ももう家族みたいなもんだろ。違うのか?」

凛「っ----!?」


士郎「また顔が赤くなってるぞ。今日はもう寝た方がいいんじゃないか?」

凛「………………………はぁ~」

凛「そうさせてもらうわ。明日から柳洞寺の調査をしましょう。じゃあわたしはこれで」

士郎「ああ。おやすみ遠坂」

凛「う、うん。おやすみなさい士郎」





スーパー「おい。私は反対だぞ」

士郎「わかった。調査が終わったら、スーパースターマンに最初に戦ってもらう。これでいいか?」

スーパー「…わかってるならいい」

士郎(ん?もっと喜ぶと思ってたんだが…)

スーパー(よっしゃーーーー!次こそは俺が目立って。だれが一番のヒーローか証明してみせるぜ!)

■夜中

士郎(夢を見ていた)

士郎(俺は無人の街を歩いている)

士郎(冬…2月月初。夜はまだまだ寒い)

士郎(体は震えているが、なぜか足だけはしっかり動いていた)




士郎(まるで手足が誰かのものになったように、勝手に動く)




士郎(寺。石段。足がどんどん速くなっていく)



--------さあ。おいで。坊や--------


士郎(耳触りな声が聞こえる)






士郎「っ!?」

士郎(夢じゃない!?)



士郎(くっ!ダメだ。手足は勝手に動く)

士郎(引き返せ!引き返せ!引き返せ!引き返せ!引き返せ!引き返せ!引き返せ!引き返せ!)

士郎(俺はまだ死ねない!死ねない!死ねない!死ねない!死ねない!死ねない!死ねない!!)

士郎(だ、ダメだ。これ以上、先に進んだら…)


???「まったくキャスターも-----」

士郎(声がいまいち聞こえない…)

???「私はアサシン。途中までだが案内しよう」

士郎(…山門をくぐって…)






???「こんばんわ。坊や」

士郎(アニメや漫画で出てくる魔法使いみたいな格好…もしかしてキャスター!?)

???「気付いているようだけど、自己紹介させてもらうわ」

キャスター「私はキャスター。ようこそ私の神殿へ。歓迎するわ、セイバーのマスターさん」

士郎「っ!!!」

士郎(ダメだ!体がまったく反応してくれない!)

キャスター「ふふふふ。まさかこんなに小物なマスターがいるなんてね」

士郎「なん……だと」

キャスター「ようやく声を出したわね。ええ。あなたはマスターの中で飛びぬけて力不足だったから、この魔術をかけるのも簡単だったわ」

士郎「ガス漏れ事件はお前の仕業か」

キャスター「あらあら?最初がその話?」

士郎(少しでも話を長引かせて、打開策を…そうしないと殺される)

キャスター「誤解があるようね。私は殺さないわ。殺してしまっては魔力を吸い上げられないもの」

キャスター「町のみんなだってそう。殺さない程度に生かして、元気になってまた魔力を吸い上げる必要があるのよ」

キャスター「だから安心しなさい。私は誰も殺さないわ」

士郎「その言い方だと、町のみんなはキャスターの為に生きているみたいじゃないか!」


キャスター「え?その通りよ?ここは私の神殿」

キャスター「だったら、下々の者は供物を捧げる使命があるのではなくて?」

士郎「キャスター!!」

キャスター「動けない癖に威勢だけはあるわね」

士郎「じゃあ俺に何の用だ!俺から魔力を吸い上げるつもりか!?」

キャスター「いいえ、あなたの蚊程度の魔力に興味がなくてよ」

士郎「じゃあ何だよ!」

キャスター「私が興味があるのはそれ」

士郎「!?」

キャスター「そう。令呪よ」


キャスター「あなたは最強のセイバーのマスター」

キャスター「ふふふふ。そのセイバーを手に入れれば、あのバーサーカーだって敵ではないわ!」

士郎(こいつ、正気か!?)


キャスター「さあ、その手を差し出しなさい。大丈夫。神経とか色々持っていくけど、命はとりはしないわ」

士郎「っ!?」

■少し前

スーパー「…いない…」

スーパー「士郎どこだ!?」

スーパー「はっ!まさか!」


スーパー「あの野郎!なにが『調査が終わったら、スーパースターマンに最初に戦ってもらう』だ!」

スーパー「あいつ一人で倒して目立つつもりだな!絶対に許さない!」


………


スーパー「着いた!あとはこの門をくぐれば…」


グサッ


スーパー「うっ」バタン

???「……しまった。民間人だったか。サーヴァントだと思ったんだが」

スーパー「ふぅ」ムクリ

???「なんと」

スーパー「いきなり真っ二つにされても大丈夫!地球が爆発しても壊れないスーパースターマン!おでましー!!!」

スーパー「誰だてめぇは!いきなり私を真っ二つにして!覚悟はできてるんだろうな!」

???「まったく此のようなサーヴァントがいるとはな」

アサシン「私はアサシンのサーヴァント。佐々木小次郎」

スーパー「聞いて驚け!最強のセイバーのサーヴァント。スーパースターマンだ!」

アサシン「ほう。貴様が最強のセイバーか」

スーパー「ふふふふふ。そう!私こそが最強のセイバーだ!」

スーパー(くぅ~。憎たらしいほどに決まったぜ!あとで動画で撮影してYOUTUBEに流そう)


アサシン「セイバーか…しかし剣はもっていないようだが?」

スーパー「スーパースターカッター!!」


アサシン「ほう?」

スーパー「さあ、覚悟しろ!このアサガオめ!」

■一方その頃

キャスター「さあ、令呪を…」

士郎「ぐっ!やばい!」


ビリビリビリッ


キャスター「きゃああああああ」

士郎「なっ!?ビームみたいなのが飛んできて」

ラッキー「ふぅ…よかった。無事で」

士郎「アーチャー!?なんでここに」

ラッキー「え?えーとね…」


■回想中~~~~~~~~~~~~~~

ラッキー「ねぇー起きてよー凛ー」

凛「うーん。あと5分ー」Zzzzzz

ラッキー「トイレ行きたいから付いてきてよー」

凛「ぐー」Zzzzzz

ラッキー(うぅ。寝る前に『暗殺教室』読むんじゃなかった~)

ラッキー(今週号の死神の顔が怖すぎて眠れないよー)

ラッキー「うぅ…一人で行こう」

スタスタ

ラッキー「そもそもこの家の廊下、なんでこんなに長いんだ!おかしい!絶対におかしい」


ガタッ


ラッキー「ひぃぃっ!泥棒!?」ガタガタ

ラッキー「隠れなきゃ」

士郎「…」スタスタ

ラッキー(あ、あれは士郎!)

士郎「…」スタスタ

ラッキー(もしかして、士郎もトイレかな?)

ラッキー「まったく、士郎は仕方ないなー。仕方ないから僕も付いていこう」

ラッキー(士郎もトイレでラッキーッ)

■回想終了~~~~~~~~~~~~~~


ラッキー(なんて言えないしねー)

ラッキー「ま、まぁ、私ぐらいになると魔力の探知ぐらいね」

士郎(どうせラッキーなんだろうけど、助かった)

士郎「って、体が動く!」

ラッキー「え?動かなかったの?」

士郎「助かった!アーチャー!早く逃げるぞ」

キャスター「逃がすと思って?」

ラッキー「え?」


士郎「なんで動けるんだ!?ビームが直撃したのに」

キャスター「ええ。直撃したわ。でも当たりどころがよかったのかしら?すごく体の調子がいいの」

ラッキー「さ、さすがラッキービーム」

士郎「いやこれはアンラッキーだろ!」

キャスター「でも、私の魔術をとくなんて…そこのマヌケ面、アーチャーでしたっけ?中々やるわね」

ラッキー「え、えーと。一つ聞いていい?」

士郎「ど、どうした?」

ラッキー「このおばちゃん誰?」

キャスター「!?!?!?!?!!!?!!?!?!?!?!!?!?」

ラッキー「ぎにゃぁーーーー!?おばちゃんがすごい顔に!?」

士郎「きゃ、キャスターだ!敵だ!」

ラッキー「げげっー!サーヴァント!?」

士郎「早く逃げるぞ!」

キャスター「ふふふふふふ!あははははは」

ラッキー「こ、壊れちゃった?」

キャスター「絶対に逃がさない!すぐに殺してあげる!」


士郎「あ、あの…えーと、命だけは取らないんじゃ?」

キャスター「そ、そうだったわ。じゃあこうしましょう」

ラッキー(ふぅ。死ぬのは回避できたみたい。ラッキー)

キャスター「脳をホルマリン漬けにして、一生痛みを与え続けてあげるわ」

キャスター「大丈夫。そのうち痛みも快感に…ふふふふふふふふ」

ラッキー「ぎゃあああああああ。このおばちゃん怖いーーーーー」

キャスター「あーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

キャスター「いちいちイライラさせるわね!やっぱりすぐに始末してあげるわ!」

士郎「アーチャー逃げるぞ!」

ラッキー「う、うん!」

キャスター「逃がすわけ-------」

キャスター「!?」


タタタタタッ


士郎「追ってこないな」

ラッキー「どうしたんだろう?」


キャスター(魔力が…体内の魔力の流れが無茶苦茶だわ)

キャスター(もしかして、さっきのビームのせい?)

キャスター(…)

キャスター(あのマヌケ面してるアーチャー)

キャスター(正直、力も感じないザコだと思っていたけど、本当に使えるみたいね)


キャスター「…」

キャスター「この調子だと半日は私は動けない。運がいい坊やね」

 
………


アサシン「ほう。まだ諦めないとは」

スーパー「お前こそ。俺を切るのは諦めろ!痛いんだぞ!こう見えても」

アサシン「なるほど。不死身だが痛覚はちゃんとあるのか」

アサシン「いやはや、これはキャスターが喜びそうな実験体だな」

スーパー「なにがおかしい!こうなったら俺の宝具を見せてやる!」

アサシン「ほう…」

アサシン(やはりセイバーのクラスだけあって、それなりの宝具があるのだろう)

アサシン(これでようやく剣で語り合える事が出来そうだ)

スーパー「見て驚け!これが俺の宝具だ!」


ビカーーッ



スーパー「ホットスパー・スターマン オン ファイヤー!!」

アサシン(セイバーの全身が燃え上がってるだと!?)

プシュー

アサシン(も、元に戻っただと!?)

スーパー「おしまい」

アサシン「な?」

スーパー「どうだ!カッコよかったろー!すげっー目立っただろー」

アサシン「そ、それだけなのか?」

スーパー「『それだけ』ってなんだー!!!」

アサシン「…」

スーパー「これが私の宝具だ!文句あっかー!!!」

アサシン「…もういい。私は貴様をセイバーと認めん」

スーパー「え?」

アサシン「死ぬまで切る。死ね」

スーパー「ほう。ようやく本気になったか。いいだろう。私も本気を見せてやろう」

グサッ

アサシン「な…」

士郎「油断したな。アサシン」

ラッキー「ちょ、ちょっとやりすぎだって。茶柱で人を刺したら死んじゃうって」

スーパー「ふっ。どうやら私のスーパー剣舞が炸裂してしまったようだな」


士郎「いや、こいつサーヴァントだから」

ラッキー「げぇっ!なんでここサーヴァントがたくさんいるの!?」


アサシン(しまった。私とした事が…怒りで我を忘れ…)

アサシン(………)

アサシン(ただ…ただ剣で語り合い…たかっただけ…)





スーパー「跡形もなく消えやがった」

ラッキー「早く帰ろう。ここは危険だ」

ラッキー(急いでトイレに行かないと危険な事になりそうだし)

士郎「ああ、アーチャーの言うとおりだ。急いで帰ろう」

スーパー「そうだな。ギャラリーもいないし、帰るか」

■朝

大河「そう。わかった。学校には上手く言っておくわ」

士郎「ありがとう。藤ねえ」

大河「絶対に無茶な事しちゃダメよ。士郎」

士郎「ああ。わかってる。大丈夫だ。そんなに無茶はしないつもりだ」

大河「む~。『そんなに無茶はしない』という事は少しは無茶するつもりなんだ?」

士郎「うっ」

士郎(変な所で鋭いんだよな…)

大河「まぁ、いいわ」

士郎「え?」


大河「士郎も男の子だしね。でもね。これだけは忘れないで士郎」

士郎「…」

大河「ここは士郎の…みんなの家なんだからね。絶対に帰ってくる事」

士郎「ああ、わかってる。わかってるよ、藤ねえ」

大河「よし。じゃあ、いってきます。士郎」

士郎「ああ。いってらっしゃい。藤ねえ」



…………


凛「さて、はじめましょうか」

士郎「ああ。昨夜みたいにキャスターに操られない様に」

凛「ええ。第一回魔術講座を行うわよ」

士郎「よろしくな。遠坂」

凛「覚悟しなさいよ。士郎」

今回はここまで。
もうちょっとサクサク進めていきたいと思います

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