「ああ、良い気持ちだ。とても、良い気持ちだ」
ある青年が、眠りにつきました。
「銀河ステーション 銀河ステーション」
その青年は、気付いたら、夜の軽便鉄道に乗っていました。美しく光る窓の外には、白や青色の星ぼしが輝いています。
「この列車は、どこにゆくのですか」
「地図をみてごらん。載っているだろう」
青年はコートのポケットから、黒く透きとほった黒曜石の地図を見つけました。
「ええと……」
列車は、青年をのせて銀河をはしってゆきます。
窓の外にはきらきらと輝くプリオシン海岸や、鷺がたくさんとまっている天の川の岸辺が過ぎていきます。
やがて、列車は金色に光るお月さんへと、吸い込まれて行きました。
「わたくしといふ現象は
假定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
風景やみんなといっしょに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です 」
春と修羅 序より
Fate/extra ー宮沢賢治と月の聖杯ー
開始します
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403966961
このssはfate/extraで宮沢賢治が活躍するスレです。宮沢賢治については資料を参照しながらやっていくつもりですが、なにぶん素人ですので矛盾やおかしいところが出ると思います。その時は是非ご指摘ください。fateextra本篇をやったのがずいぶん前だったため、描写が不自然なところがある場合もあると思いますので合わせてお願いします
序章 午后の教室
「……ですから、この地層は1500万年も昔の物だということが実証できるのです」
教師は黒板にかりかりと断層の図を書き付けています。其を生徒たちは集中してノートに写していて、シャープペンシルの音がしづかな教室に響いています。その様子を教師は優しく微笑みながら眺めているのでした。
教師はそうしながらいままでのことを思い起こしていました。
彼の名は宮沢賢治。岩手の裕福な家に生まれ、詩や童話を作りながら農学校で教師をし、教師を辞めた後は、農民のみんなの肥料の調合の相談を受けたり、会を設立して、芸術を通して村を明るくしようとして過ごしましたが、遂に肺病に倒れ、若いうちに死んでしまった筈でした。しかし、気付いたらこの学園で地学と生物を教える先生になっていたのでした。
彼の頭のなかにはこれまでの世界がたどってきた道筋と、聖杯戦争についての知識、自分が宮沢賢治の記録を元に構成されたNPCである事などが入っていて、賢治は最初は仰天しましたが、次第にその事実を受け入れ、この月海原学園で教師として過ごすことと決めました。彼の記憶が正しければこれから聖杯戦争が始まるはす。
間違えた、こちらに差し替えてください
教師はそうしながらいままでのことを思い起こしていました。
彼の名は宮沢賢治。岩手の裕福な家に生まれ、詩や童話を作りながら農学校で教師をし、教師を辞めた後は、農民のみんなの肥料の調合の相談を受けたり、会を設立して、芸術を通して村を明るくしようとして過ごしましたが、遂に肺病に倒れ、若いうちに死んでしまった筈でした。しかし、気付いたらこの学園で地学と生物を教える先生になっていたのでした。
彼の頭のなかにはこれまでの世界がたどってきた道筋と、聖杯戦争についての知識、自分が宮沢賢治の記録を元に構成されたNPCである事などが入っていて、賢治は最初は仰天しましたが、次第にその事実を受け入れ、この月海原学園で教師として過ごすことと決めました。彼の記憶が正しければこれから聖杯戦争が始まるはずでした。
賢治は授業を終えると、暫くは暇ができたので中庭で景色を眺めてました。皆が授業から解放されて、廊下を歩きまわっているのが見えます。すると、同じ教師である大河先生がやって来ました。
大河先生「宮沢先生、何をされているんですか?」
賢治はいつもの微笑みをしながら大河先生の方に向き直ります。
賢治「こうして中庭を眺めているんです。あの花壇は私が作ったんですよ」
大河先生「へえ、もしかしてこの中庭って宮沢先生が管理なさっているんですか?」
賢治「ええ、肥料などを少しやったり、よく日が当たるように邪魔な葉を切ってやったりしています」
大河先生「それはご苦労様です」
二人はしばらくむごんのままでいましたが、大河先生が不意に賢治に質問しました。
大河先生「そういえば、宮沢先生ってあの宮沢賢治みたいですよね」
賢治は一寸ぎくりとしましたが、よく言われますと言ってやり過ごしました。
賢治はこの学園では、宮沢賢の姓はそのままに、別の名前を名乗っています。
賢治は次の授業がある大河先生を見送ると、本当に彼女はNPCなのだろうかと疑いました。それほどに違和感のない振る舞いだったからです。そうして自分がそもそもNPCだと言うことを思いだし、少し笑いました。
賢治は、楽しそうに話す生徒を見ていると、決まってきゅうと胸が締め付けられる気持ちになりました。あの子達のなかで何人が死んで行くのだろう、と考えてしまうからでした。賢治にはなにか彼らに出来ることはないかと考えましたが、賢治にはせめて楽しく、面白い授業をすることしかできまん。ですが、そのために彼の授業は大変人気がありました。
○○「聖杯とてちてけんじゃ(聖杯とってきてちょうだい)」
宮沢「え?」
シャープペンシルで「え?」と思ってしまったのはextraを良く知らない(ゲーム知らない、二次創作いくつか読んだだけ)のと宮沢賢治の存在感の差故か
あと文体ww
賢治は、学校の敷地の一角に四畳半の、小さな茅葺きの小屋をもち、そのそばの畑で野菜を育てていました。
そうして出来た野菜を、食料を欲しがっていた、病弱な生徒として通っている桜のところに届けたりしていました。というのも、賢治は他のNPCとは違い自我がしっかりとしていて、それは、聖杯戦争が始まった後に何やら重要な役割を果たす桜とにている存在らしかったので、賢治と桜の間には親交がありましたが、聖杯戦争が始まると彼女はマスター達に弁当を支給しないといけないそうで、そのための練習に必要だったからでありました。
保健室にいる桜のもとへ、ざるに取れたての人参なぞを入れてもって行くと、彼女はとても喜ぶのでした。賢治は嬉しくなってにこにこ笑いました。
短いですが今日はここまで
お付き合いくださりありがとうございました!
ああ、すすくいてえなあ
今日はここまでといったな、あれは嘘だ
その日も、賢治は水道のみずで洗ったほうれん草を桜のもとへ届けにいきました。そうしてあれこれ話していると、どうやら聖杯戦争の予選はもうすぐ終わると言うことを桜は言いました。
賢治はつい悲しくなってうつむきました。
賢治「たくさんの人が、死にますね」
桜はそのようすに少し驚いたようでした。
桜「悲しいのですか」
賢治「ええ、これももしかしたらNPCの仕組みに組み込まれたことなのかもしれません。でも、悲しいです」
桜は黙ったままでいます。
賢治「もし、私がいま皆に真実を明かしてまわったら、どうなるのでしょう」
桜「恐らく、貴方の存在は消えることとなります。それに、そもそもできないでしょう」
賢治「何故です」
桜は寂しそうに笑いました。
桜「何故って、貴方はNPCでしょう。そもそもそんなことを考えることがおかしいんじゃないですか」
賢治は黙ってしまいました。
桜「それに…どちらにせよ残るのは一人だけなのですから、変わりませんよ」
桜はお野菜ありがとうございました、礼を述べると、別れ際にこういいました。
桜「貴方は、さもすれば私とも違う存在なのかもしれません…」
賢治は、なにもできない悔しさを、いつもの微笑みで隠しながら廊下を歩いて帰りました。
桜はお野菜ありがとうございました、と礼を述べると、別れ際にこういいました。
の間違いでした
その夜は、賢治はある生徒に肥料の計算方法について講釈していました。その生徒は賢治のことを慕っていて、庭仕事や農作業なんかをよく手伝ってくれる人で、賢治も目をかけていて、花や野菜の苗、種をあげたり、こうして求められれば講義をしてあげたりしていました。今日もそうしていましたが、日にちが変わる時間帯になったので、さすがにいけないと思って賢治は生徒を家に帰らせることにしました。
生徒は小屋を出たあと、暫くは空を見上げていました。
賢治は、生徒が星空に感動しているのだと思いました。実際、ここの星空はセラフの電脳空間の幻とはいえど、条件さえよければ、賢治の出身地であった岩手の、鈴原高原や小岩井に並ぶ美しさを見せました。今日は特にきれいな日で、本当に牛乳を流したように白く光る天の川や、青白かったり赤かったりする星ぼしが、沢山、空一面を覆っていました。
賢治「今日は、きれいな星空ですね」
生徒は賢治の方を向くと、言います。
生徒「すべて、思い出しました」
賢治「思い出したって、まさか」
賢治は生徒が、以前の記憶を取り戻したことを察しました。
生徒「でも、遅かったようです」
生徒は光る粒に変わっていき、足の方からきらきらと輝きながら、消えていきます。
生徒「…あなたといた時間は、とても、楽しいものでした」
生徒が消えていくのと同時に、星空を0と1の記号がおおっていきます。
生徒「……本当に、ありがとうございました」
やがて、星空が完全に0と1の記号に駆逐されてしまった頃には、生徒は完全にいなくなってしまいました。
生徒がいた場所には、いつか賢治が生徒にあげた花甘藍の種のみが残っています。
これが。聖杯戦争が、本格的に始まった合図でした。
賢治は、生徒が大切に持っていた種を黙って畑の一角にまき、水を少しやりました。
そして、小屋で布団に入って寝ました。
賢治は、やがて自分が泣いていることに気づきました。
夜は、星に代わって点滅する記号とともに、しづかに更けてゆきました。
誤字脱字がおおおっい
ここまで!
翌日、賢治は桜のもとへ、自分のNPCとしての役割を確認するためにむかいました。
廊下にいつも溢れていた生徒はまばらになり、賢治は、いなくなってしまった人たちのことを考えて悲しくなりました。
保健室にいた桜は衣装が代わり、マスターのサポートという役割を果たしていました。
賢治は軽く挨拶をすると、今日の分の野菜を渡します。
賢治「聖杯戦争が始まりましたか」
桜「ええ、これから私たちNPCはマスターのサポートに当たることになります。私はマスター達の怪我の治療、食料の配給。貴方はマスター達のメンタル面でのサポートをよろしくお願いします」
賢治「……殺し合いを助けるのですか」
桜「……それが役割ですから」
賢治は再び悲しくなりました。
賢治はその日の弁当を食べるために屋上に来ていました。するとどうやら二人の生徒が話し合っているようでした。賢治は、二人の会話が終わるのを待ってから話しかけました。
賢治「やあ、こんにちは」
すると、少女は驚いたように振り返りました。
「っ、NPCね…」
賢治は微笑むと頷き、自分の役割を説明します。少女は納得したようすです。
凛「これから宜しく、宮沢さん」
賢治「ええ、よろしくお願いします」
男の方は岸波白野といいました。賢治はふと、食べようとしていたお握りのことを思いだし、二人にあげることにしました。
賢治「どうぞ、お食べください」
凛「いいの?」
賢治「私には多いですから」
賢治は実際お握りを作りすぎていました。桜にあげようと余分な二個を持ってきていたのだですが、渡しそびれてしまったのでそのままになっていたのでした。
とりあえずここまで
いろいろいますよね、電信柱とか……
そのあと三人はお握りを頬張りながら話をしました。凛にとっては他のマスターと一緒に食事することなど論外でしたが、賢治の不思議な穏やかさによって、このときばかりは警戒を解いていました。
賢治「私は、実のところ辛いのです」
凛「なにが?」
賢治「人を沢山[ピーーー]、手助けをすることが」
凛は少し驚いたようすです。
凛「それがいやなの?」
賢治「ええ、役目ですが、ほんたうはやりたくないです」
凛「NPCにすぎないAIがムーンセルの命令に反発するなんて…そんなことありえるのかしら」
白野は、この会話に聞き入っています。
凛「もしかしたら、精神構造が役割のために、他のAIよりも高度に再現されているのかも…、もしくは、バグか」
賢治は黙ってお握りを食べ終わり、そして考え込んでいる凛に声をかけました。
賢治「ともかくも、わたしは役目をはたします。なにか相談事があったら遠慮なく私の小屋に来てください」
そういって賢治は、微笑みました。
ミス
そのあと三人はお握りを頬張りながら話をしました。凛にとっては他のマスターと一緒に食事することなど論外でしたが、賢治の不思議な穏やかさによって、このときばかりは警戒を解いていました。
賢治「私は、実のところ辛いのです」
凛「なにが?」
賢治「人を沢山殺す、手助けをすることが」
凛は少し驚いたようすです。
凛「それがいやなの?」
賢治「ええ、役目ですが、ほんたうはやりたくないです」
凛「NPCにすぎないAIがムーンセルの命令に反発するなんて…そんなことありえるのかしら」
白野は、この会話に聞き入っています。
凛「もしかしたら、精神構造が役割のために、他のAIよりも高度に再現されているのかも…、もしくは、バグか」
賢治は黙ってお握りを食べ終わり、そして考え込んでいる凛に声をかけました。
賢治「ともかくも、わたしは役目をはたします。なにか相談事があったら遠慮なく私の小屋に来てください」
そういって賢治は、微笑みました。
二人と別れた賢治は、帰る途中にある男と出会いました。
彼の名は言峰。この聖杯戦争を監督する役割を持った神父でした。
言峰神父「やあ、宮沢さん。仕事は順調かね」
賢治は、微笑んで会釈をします。
賢治「お陰さまで、まだ相談に来る生徒はいませんが」
言峰神父「……明日には人が沢山来るようになるだろう」
賢治はうつむきます。明日には、沢山の、人とサーヴァントを殺した生徒が出てくるはずだったからです。賢治は、それらの生徒達に一種の哀れみを抱きました。
また、自らが望まずにマスターとなった人もいるでしょう。そんな、生きるために罪を背負わされた生徒が、賢治はひどくかわいそうに思いました。
言峰「明日からは頑張ってください。では」
そういって言峰神父は去っていきました。
賢治は、明日までに死ぬ生徒と、罪を負わされて生きることとなる生徒を想いました。そして、この悪魔のような戦争を、心の奥で恨みました。
ここまで。
賢治さんの目には、聖杯戦争は哀しいものに写ったやうです
第一章 ポラーノの広場
今夜やります
もしたくさんのいのちの為に、
どうしても一つのいのちが入用なときは、
仕方ないから泣きながらでも食べていい、
そのかはりもしその一人が自分になった場合でも敢えて避けないとかう云うふのです。
宮沢賢治「ビヂテリアン大祭」より
第一章 ポラーノの広場
翌日、早速小屋の賢治のもとへ、三人のマスターがやって来ました。三人とも、アリーナに居た敵マスターを殺した人たちでした。皆俯いて、暗い目をしていました。
三人とも賢治に、自分が敵マスターを殺したのは正しい事だったのだろうか、と尋ねました。
賢治は、自分が生きるために仕方がなく殺したのだからしょうがない。だから、もし聖杯を手にいれたのなら、彼らの死を無駄にしない、人々が皆幸福になるような使い方をしなさいといいました。
彼らは、皆、夜空に赤く燃えるさそりなのだと賢治は思いました。
彼らは、自分が生きるために他の生物を殺し、その結果罪の意識に苦しんでいました。
さそりとその他の虫けらと、人間と人間では違うと云う考えもありましたが、いのちの価値というのは優劣が着くものなのだろうかと賢治は考えていました。賢治にとっては、毎日鳥の肉を食べるのも、人を[ピーーー]のも同じことだったのでした。賢治は、すべてのいのちに対して平等でした。
彼らは、皆、夜空に赤く燃えるさそりなのだと賢治は思いました。
彼らは、自分が生きるために他の生物を殺し、その結果罪の意識に苦しんでいました。
さそりとその他の虫けらと、人間と人間では違うと云う考えもありましたが、いのちの価値というのは優劣が着くものなのだろうかと賢治は考えていました。賢治にとっては、毎日鳥の肉を食べるのも、人を殺すのも同じことだったのでした。賢治は、すべてのいのちに対して平等でした。
賢治には、そもそも生きること自体が罪に思えました。その上、人を殺して聖杯を手に入れて、自分の願望を叶えようとするのだから、賢治にはマスターたちは酷く強欲で、恥知らずに思えました。そうして、その手助けをしている自分が、酷く醜く見えました。
賢治は、畑に降りて桜にあげる野菜を収穫して、水道で洗っていました。洗っている最中に、自分も罪を重ねながら生きているのだと感じられて、先程までマスターを醜く思っていた自分が、酷く滑稽に思えました。これでは、懲役が五年の囚人が、懲役が十年の囚人を嘲笑っているのと同じことです。生きるために生物を[ピーーー]自分と、聖杯を手にいれるために人を[ピーーー]マスターとでは、そこまで差はなかったのだと賢治は思いました。
しまった…
賢治は、畑に降りて桜にあげる野菜を収穫して、水道で洗っていました。洗っている最中に、自分も罪を重ねながら生きているのだと感じられて、先程までマスターを醜く思っていた自分が、酷く滑稽に思えました。これでは、懲役が五年の囚人が、懲役が十年の囚人を嘲笑っているのと同じことです。生きるために生物を殺す自分と、聖杯を手にいれるために人を殺すマスターとでは、そこまで差はなかったのだと賢治は思いました。
廊下を通りかかると、どうやら対戦相手の発表が行われているようで、賢治はその人混みのなかに昨日の白野の姿を見つけました。しかし、話しかけることはできませんでした。そして、いつものように保健室にむかい、桜に大根を届けました。彼女はにこにこして礼を言っていましたが、賢治にはどうしても其それを素直に喜ぶことができませんでした。
小屋へ帰る途中、賢治は凛に会いました。凛はいつものように気丈に賢治に接します。
凛「ちょっと、どうしたのよ、辛気臭い顔して」
賢治「……貴方たちマスターは、どんな思いで戦争に望んでいるのですか?」
凛「そりゃあ……勝って聖杯を手にいれてやると思ってやっているわよ」
賢治「では、負けたときはどうするのですか」
凛「その時は、大人しく死ぬこととするわ。……私の命をもってして、その人を生かす」
凛はそういって笑います。
凛「そうして、その人に思いを託すの。託し託されてきた思いの繋がりが、聖杯を手にする力になるのよ」
凛は、勿論最後に聖杯を手にするのは私だけどね、とつけたして、去っていった。
賢治は、凛の理論に、自分の考えを重ねて、納得した。
「もしたくさんのいのちの為に、
どうしても一つのいのちが入用なときは、
仕方ないから泣きながらでも食べていい、
そのかはりもしその一人が自分になった場合でも敢えて避けないとかう云うふのです」
宮沢賢治「ビヂテリアン大祭」より
申し訳ない、50番を此れに差し替えて読んでください。
小屋へ帰る途中、賢治は凛に会いました。凛はいつものように気丈に賢治に接します。
凛「ちょっと、どうしたのよ、辛気臭い顔して」
賢治「……貴方たちマスターは、どんな思いで戦争に望んでいるのですか?」
凛「そりゃあ……勝って聖杯を手にいれてやると思ってやっているわよ」
賢治「では、負けたときはどうするのですか」
凛「その時は、大人しく死ぬこととするわ。……私の命をもってして、その人を生かす」
凛はそういって笑います。
凛「そうして、その人に思いを託すの。託し託されてきた思いの繋がりが、聖杯を手にする力になるのよ」
凛は、勿論最後に聖杯を手にするのは私だけどね、とつけたして、去っていきます。
賢治は、凛の理論に、自分の考えを重ねて、納得しました。
賢治は、そういう想いの連鎖を感じとりました。そうして、罪悪感を抱いて訪れるマスター達に、少し優しく接するようになりました。
賢治は、しばらく忘れていた大事なものを、取り戻したような気がしました。
今日はここまで。
間違いが多くて申し訳ないです。ここまで読んでいただきありがとうございます
話が哲学臭くなったからいけないなあ
時間ができたんでもうしばらくしたら始めます
賢治は学校の物置で探し物をしていました。
それは黒く光る、ガラスでできた星座早見でした。埃まみれのそれを賢治は探しだすと、これをつかって星空を見上げてみたいと思いましたが、今は星空は記号におおわれてしまい、なくなっています。聖杯戦争が終わると同時に賢治はいなくなってしまうはずでしたから、もうあの星空を見ることはできないのかと思って、少し悲しくなりました。
賢治は、星座早見を綺麗な布巾でよく拭いたあと、小脇に抱えて小屋に持ち帰って、壁際に飾りました。
次の日、賢治は図書館で本を読んでいました。特に特殊相対性理論と鉱物についての本を読んでいます。鉱物の本には、色鮮やかな写真が入っており、賢治の目を喜ばせました。
すると、其を横から覗きこむ可愛い四つの目がありました。
その少女たちはまだ幼く、ふんわりとした色違いのドレスで身を包み、まるで童話の本から飛び出してきたかのような感じを賢治は受けました。
賢治は二人に話しかけられました。
「お兄ちゃん、何読んでるの?」
「宝石のご本?」
賢治「これは、鉱物についての本です。ええと、女の子が好きそうなのは…アメヂストやオパールですかね…」
賢治はふと思い立って、名も知らぬ二人に、アメヂストとオパールが載ったページを見せてあげます。
「きれい!」
「素敵!」
どうやら喜んでくれたようです。賢治はなんだか嬉しくなって、そのあとも翡翠やら琥珀やらのページを三人で見ました。そして楽しく話し合いました。
そうしているうちに、一日は過ぎて行きました。
とりあえずここまで
翡翠と琥珀は故意じゃないです。無意識でした
extraは何もない日があるから処理に困るぜ
>>1の恒例恥さらしタイムだよー
ことごとくエラーになるのは何でやろ
おかしいなぁ
今夜はしばらくしたら始めます
やがて、猶予期間の四日目になりました。賢治のもとには顔を見せるだけのマスターや、事情を抱えたマスターが沢山来ました。そんな彼らに賢治は、優しく接しました。しかし、賢治は聖杯戦争という仕組みが、内心いやになっていました。うまく使えば皆を幸福にできる聖杯でしたが、聖杯戦争の参加者の中でそんな願いを抱くマスターは希で、皆自らの欲望のために聖杯を求めていました。そんな彼らが、凛達とは違って、やっぱり醜く見えるのでした。同時に、その俗っぽさに、人間性を煮詰めたような物があるのを感じとり、ああ、彼らはまさしく間なのだなと思いました。同時に、無欲で、欲に対して潔癖とも言える自分の有り様を鏡で写してみたような気分になって、彼らの人間性を受け入れられない自分が、少し悲しくなりました。
ああ、彼らはまさしく人間なのだなと
の間違いでした
賢治はその日、廊下で偶然白野と出会いました。賢治は気になって、彼に、彼が聖杯に願うことを聞いてみました。
賢治「貴方が聖杯に願うことはなんなのですか?」
白野「……わからない」
賢治はつい、怒りか悲しみかの、強い感情を起こしました。理由もなく人を[ピーーー]事が、どうしても賢治には許せなかったからです。
が、白野はどうやら記憶喪失らしく、わからないのも当然だということがわかると、それも静まりました。
誤字頻発のためスレ建て直します…
申し訳ないです
建てちゃった……
【建て直し】Fate/extra ―宮沢賢治と月の聖杯― - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404199326/)
こっちで更新いたします。これからもよろしくお願いします
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