佐天「第三の腕が発現した」(29)

佐天「…」ブンブン

佐天「…」ヒュワァ

佐天「…」


佐天「えっ…何これ?」

佐天「なんかの病気かもしれない…木山先生に見てもらおう」

木山「ふむ…朝起きたらはえてた…というわけか」

佐天「何かの病気でしょうか?」

木山「いや…それは低いと考えられる。だが…このような症状は例がないな」

佐天「なんか私が思った通りに動くんですよね」ブンブン

木山「どういうことだ?」

佐天「いやぁ…私が伸びろ!と思えばこの腕みたいのも伸びるし」ビョーン

木山「ますます謎だな…私では役に立たない。もっと大きい病院に行ったほうがいい」

佐天「そうですか…ありがとうございました」

木山「…すまないな」

佐天「木山先生でもわからないとなると…あのカエル医師のところでも行くかな」

佐天「にしても不思議だな…これ」ブンブン

佐天「痛くも痒くもないし…でもこの格好で外歩くのはまずいな」

佐天「収まれ…!」ヒュン

佐天「…あ。収まった」

佐天「…不思議だ」


佐天「っと…カエル医師の病院はあっちか」

佐天「…早くなんとかしたいし近道使うか」

佐天「こんな時に限ってスキルアウトとか会わないよね…?」


スキルアウト「よぉ。可愛い子がこんなところで何してるんだい?」

佐天「…あの。先を急いでるんで」スッ

スキルアウト「ひゃっはー!そうはさせないな。たっぷり俺らに付き合ってもらうぜ?」ニタリ

スキルアウト「へっへへ」

スキルアウト「へっへへ」

ぞろぞろ…


佐天「うわ…これまさかピンチ!?」

スキルアウト「へへへ」

佐天「やばい超ピンチだ…こうなったら!」ブン

佐天「は…早く退かないと!これでぶっ刺しちゃうぞ!」ブンブン

スキルアウト「げ?こいつまさか能力者か?」

スキルアウト「かまわねえ!こんな大人数に勝てるわけねえよ!やっちまえ!」ガッ

佐天「うわっ!」キュイーン

ドスッ


佐天「…あれ?」

スキルアウト「がっ…ぐ。」ブシャァ

佐天「へっ…?」

ばたん

ばたん

佐天「あ…あれ?」

スキルアウト達「」血まみれ

佐天「ひっ…」


佐天「私が…殺ったの?」

佐天「いや…そんなの間違いだ…私は何もやってない」

佐天「私はただ…右腕であいつらを押しただけ…」

佐天「右腕…?」

佐天「…まさかこの腕が…?」

佐天「はは早く病院で調べてもらおう!」


カエル「それで駆けつけて来たわけか」

佐天「そそそうなんです!早くなんとかしないと!また私誰かを殺しちゃう!」

カエル「そんなに慌てなくても大丈夫だよ。どれ?ちょっと見せてみなさい」

佐天「は…はい」ブン


カエル「ふむ…実に不思議だ」

佐天「何かわかりますか?」

カエル「いや…それよりも…君綺麗な髪の毛してるね」サワ

佐天「ひっ!?」


佐天「なな何言ってるんですか!?」

カエル「くんかくんか…ああ。いい匂いだね」

佐天 (やばい!このおっさんなんかやばい!早くなんとかしないと!)

佐天「やめてぇっ!」ブン

カエル「へっ?」

ブシャァ

カエル「」血まみれ

佐天「あっ」


佐天「まずい…また殺っちゃった」

佐天「…帰ろう」

………
……


佐天「はぁ…なんてこったい」

佐天「10人も殺しちゃったよ…」

佐天「どうしよう…私捕まるのかな?」

佐天「あ…でもその時はまたこの腕で…」

佐天「…バカ!何考えてるの私!そんなことして許されると思ってるの!?」

佐天「…寝よう」

………
……


翌日

佐天「ういはるー!!」バッ

初春「ひぃ!ちょっと佐天さん!」

佐天「ごめんね初春ー待った?」

初春「だだ大丈夫ですけど!スカート捲らないでください!」

佐天「軽いスキンシップだよー」

初春「もう!佐天さんったら!」

佐天「えへへー」


佐天「…」

初春「佐天さん?」

佐天「…ん。どしたの?」

初春「どしたの?じゃありませんよ!佐天さん今凄い哀しそうな顔してましたよ?」

佐天「そうかな。あはは」

初春「…?」

佐天「…ねぇ、初春?」

初春「何ですか?」ニコ

佐天「っ…もしもさ?私がスキルアウト…いやそれより非人道的な酷いことしてる人間だったらどう思う?」

初春「ははは。何言ってるんですか?佐天さんがそんな人なわけないじゃないですか!」ニコ

佐天「…あはっ、そうだよね…」


佐天「初春?この前スキルアウトの大量虐殺事件、あったよね?」

初春「あぁ、あれ結局犯人見つからないんですよね」

佐天「犯人は…どこに居て今何を思ってるのかな?」

初春「それはー…私達には犯人の気持ちなんてわかりません」

佐天「…だよね」

初春「でも!そんなことする人は極悪非道です!どんなにスキルアウトが酷い奴等だからってそんなやり方無いですよ!」

佐天「ぅ…」ズキ

佐天「ごめん…初春…ちょっと気分悪いから帰るね…?」

初春「え!大丈夫ですか!?」

佐天「大丈夫…明日になれば…回復するから」

初春「家までついていきましょうか?」

佐天「大丈夫だから…心配しないで…じゃあね」

初春「え…待っ

………
……


佐天「…」

初春『でも!そんなことする人は極悪非道です!どんなにスキルアウトが酷い奴等だからってそんなやり方無いですよ!』

佐天「そうだよね…私みたいな殺人機が初春みたいな人と一緒に居たらダメだよね?」

佐天「…初春…ごめん」

佐天「…ぅ」

佐天「ひっく…」

佐天「うわああぁぁぁん!!」ポロポロ

………
……


3日後

初春 (今日も佐天さん来ないな…)

初春 (私何か酷いこと言っちゃったかな…)

初春 (今日の放課後…御坂さん達にも聞いてみるか…)

………
……


黒子「それで、私達を呼んだと」

初春「はい」

美琴「あの元気な佐天さんが休むなんて…珍しいわね」

黒子「これは事件のにおいがしますわ」

初春「この前あったスキルアウト大量虐殺事件のこと話したら…顔が青くなて」

美琴「まさか…佐天さんがスキルアウトを虐殺したとか?痛っ!」

美琴「ちょちょちょっと何すんのよ黒子!」

黒子「いくらお姉様でも、今の発言は見逃せませんわ」

美琴「だからってグーで殴らなくても…」


初春「私…佐天さんのことが心配で心配で…家いっても出てくれないし」

黒子「…ではもう一度、佐天さんの家に行ってみましょうか?」

美琴「それがいいわね」


住人「おい!あっちですごいこと起きてるぞ!」

住人「なんだありゃぁ!?化け物か!?」

初春「!」

黒子「何か騒いでますわね…きっと事件ですわ!行きましょうお姉様!初春!」ガタッ

美琴「え、えぇ!」ガタッ

初春「はい!」ガタッ


ドガァァァン

住人「」血まみれ

初春「ひぃ!?」

黒子「これは酷い…誰ですの!出てきなさい!」

……

黒子「聞こえませんでしたの!?抵抗はやめて出てきなさい!」

……ガラッ


佐天「エヒャヒャッ!新しいの発見…」


初春「佐天さん!?」

佐天「あっるェ~?初春じゃン…何してンの?」

黒子「な…何ですの!?あの右肩からはえてる赤い物体は…!」

美琴「化け物にでもとりつかれちゃったの!?」

佐天「化け物ォ?そうだよ…私は化け物なンだよォ?今更何言ってんンの!」ブン

美琴「危ない!」バリバリ

ビシャアァァァァ

美琴「な…なんてパワー」ジンジン

黒子「大丈夫ですの!?」

佐天「遅ーい」ブン

ドゴォォォォン

黒子「ぐふっ!」

美琴「黒子!」

黒子「お…お姉様…お逃げになって…」ガクッ

美琴「黒子…!」

佐天「エヒャヒャヒャ!」

美琴「佐天さん…いい加減にしなさい!!」ビババ

美琴「超電磁砲!」ドヒョォォォォン

佐天「…」ニヤ

ピュホーン


美琴「…え?」

佐天「あれ?撃ったんじゃないンですか?あ、でもしょうがないか!この右腕に触れた物はなんでも吸収しちゃうからね~」

佐天「もう終わり?もっと撃ってきてよ?もっと私にパワーちょうだいよ御坂さーん?」ザッ

美琴「ひっ!」

佐天「あれ?もう腰が抜けて動けないとか?あっは、レベル5のくせに弱虫だなー、レベル5は所詮クズの集まりだしね」


????「おい…何やってンだ?」

佐天「?」


一方通行「おいオリジナル、これは一体どういうことだァ?」

美琴「あ…一方通行……早く逃げ…」

一方通行「ケッ、こっちはお前のせいでレベル5の名を汚された気分だがなァ」

一方通行「まァお前には頭下げねェって決めてたけど、こんな時は助けてやるのが普通だしな、感謝しろよォ?」

美琴「うっ…」

一方通行「おい怪物、お前が誰だが知らねェがなァ」

一方通行「こンなに騒がれるとこっちも迷惑なンだよ、それに口調被っててうぜェ」

一方通行「まァすぐに楽にしてやんよ」白翼フサァ

佐天「へっ、ちょっとは歯応えありそォね」

佐天「まァどうせすぐ…死ぬけどね!!」ブン


今日はここまでです

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