和「…同時でしたか」
照「邪魔だピンク!私の方が先だったぞ!ほんの僅か!多分!」
和「知ってましたかお姉さん。かるたではほぼ同時だった場合、胸が大きい方が獲得を優先されるんですよ」
照「そんな訳あるか!年上に免じて譲れピンクううううう」
和「いくらお姉さんでも譲れませえええええん」
久「…もう良いわ。チョベリバって感じ」
久「…まぁ、絵札なら沢山作ってあるみたいだから。今のノーカンね、咲」
咲「分かりました。じゃあやり直しますね。えーっと…じゃあこれで」
咲「あ いのままにわがままにぼくはきみだけをきずつけない」
和照「また長い!」
愛を語るより口づけをかわそう/WANDS
愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない/B'z
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403789013
桃子「いよっしゃあぁ!取ったっす!」バシッ
和「ぐぬぬ…」
美穂子「取られちゃったわ…」
憧「焦る必要はないわ。まだ始まったばかりよ」
竜華「せやな。まだまだ逆転のチャンスは残っとるで」
灼「1位は譲らない…」
姫子「負けるわけにはいかんと…」
照「ここからは本気を出させてもらう」ギュルギュル
久「ちなみに、愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけないはオリコン1位を取った楽曲名の中で一番曲名が長いらしいわよ」
咲「部長相変わらず古い情報よく知ってますね…あ、じゃあ次行きます!これで!」
咲「い つかのめりーくりすます」
憧「貰った!」バシッ
姫子「今度はB'z攻めやっと!」
いつかのメリークリスマス/B'z
美穂子「うふふふ…」
美穂子(開眼!)
美穂子(わざわざ開眼しなくてもこのB'z攻めから次に来る曲は予想できるけど…)
美穂子(宮永さんの動く口さえ観察していれば、みんなより始動をほんの僅かに早く動ける!)
咲「う る」
美穂子(貰ったわ!)
美穂子「はいっ!」バシッ
久「ぶっぶー。はい、美穂子、お手付きー」
美穂子「!?」
美穂子「ええ?ultra soulじゃないんですか?」
久「いいえ、確かに咲が言おうとしたのはultra soulだったわ…」
久「けれど、ultra soulって言ったらそうじゃないでしょう?」
久「咲、もう一度読んでご覧なさい」
咲「う るとらそうる」
久「はぁい!」
咲「!?」
久「尚、はぁい!以前に絵札を取りに行ったものはお手付き…っていうのがここのルールよ」
美穂子「そうですか…上埜さんにそう言われてしまったら仕方ないですね…」
他の参加者達(それで良いんだ…)
咲「そんなことどこにも…」
久「はいはい咲は黙るー」
ultra soul/B'z
久「おっかしいわね…。何か冷たい視線がこっちに突き刺さってくるのだけど…」
美穂子を除く参加者一同「」ジトー
久「わかったわかった。もう変なルールは追加しないから。みんな困ったちゃんねぇ」
久(…こっちだって美穂子に優勝される訳にはいかないのよ!)
久「はいはい。次行くわよ次」
参加者一同(何にせよ、他の奴らに遅れを取るわけには行かない…!)
――時は遡り、企画開始一週間前――
和「カルタ大会?」
久「いいえ、和。ただのカルタ大会じゃないわ」
久「『ドキッ!丸ごと五十音!女雀士だらけのカルタ大会!』よ。麻雀プロ連盟からのお誘いね」
和「何ですかその80年代終盤のTV番組みたいなタイトルは。ふざけてるんですか?」
優希「しかし何でまた突然カルタなんだじぇ?でも懐かしいじぇー」
まこ「麻雀と何か関係でもあるんか?」
京太郎「一応、麻雀もカルタも、外来から来たゲームを昇華して日本独自の遊び方になった遊びですが…」
咲「……………」
咲「きょ、京ちゃん」
京太郎「ん?どうした、咲」
咲「カルタ…って何?」
一同「へっ?」
咲「優希ちゃんの口ぶりだと、何か子供の頃にやる遊びみたいな感じがするけど…」
咲「私の家の子供の頃の遊びって言ったら、麻雀しかなかったから…」
まこ「な…」
優希「何て不憫な子なんだじぇ…咲ちゃん…」
和「くっ!私が咲さんと幼馴染だったら、手取り足取り腰取り幼咲さんにかるたを教えてあげられたものを…」
久「ありえない妄想に浸るのは止めなさい…」
京太郎「えっとな…咲…かるたっていうのは…」
~説明中~
咲「凄い!何だか面白そうだよ!」
和「天使が…天使がいます…」
まこ「和の奴は放っといて、そんでそのカルタ大会がどうしたっていうんじゃ?」
久「何でも、全国規模で大会を開いてNo.1を決めるらしいわよ」
優希「何で麻雀じゃなくてカルタなんだじぇ…?」
久「………私が聞きたいわ」
久「こんな大会でも、麻雀プロ連盟主催じゃ参加しないわけにはいかないけど…誰か出たい人いる?」
咲「はい!はい!私出たいです!」
和「…私は出なくても良いです。咲さん見てる方が100倍有意義ですね」
まこ「わしも遠慮しとこうかのう。視力的な面で不利になりそうじゃ」
優希「景品がタコスなら参加するけど…乗り気ではないじょ…」
久「ああ、景品ならあるらしいわよ」
久「何でも優勝者には、好きな人を一日自由にすることが出来る権利が与えられるらしいわ。麻雀プロ連盟の全権力を以て必ず成し遂げるとか…うーんうさんくさ…」
和「はい。出ます。出ます出ます。ええ出ます。とにかく出ます」
咲「やった!和ちゃん、二人で頑張ろうね!」
和「ええ頑張ります。それはもう頑張りますとも」
優希「和ちゃんの顔色が完全に変わったじぇ…」
まこ(これ……大惨事にならんか…?)
照「さあ、私にカルタとやらを教えろ。今すぐに。はりー。あっとわんす」
淡「このカルタ100年生の私を倒せるかな?」
誠子「釣竿使えれば楽勝なんだけどなぁ…」
尭深「収穫の時が効くでしょうか…」
菫「カルタに逆転ホームランはないからな?」
憧「しずを一日自由にしずを一日自由にしずを一日自由に」
穏乃「カルタも昔取った杵柄。燃えてきた!」
玄「私もやってみようかなぁ~」
灼「ハルちゃんを一日自由にハルちゃんを一日自由にハルちゃんを一日自由に」
晴絵「…寒気がするんだが」
宥「あったかくな~い…」
煌「すばら!それは何ともすばらな大会ですね!ね、部長!」
哩「…ばってん、姫子の眼が怖い」
姫子「部長とあんなことをいやあんなことも」
仁美「何もかんもプロ連盟が悪い。私は知らん」
美子「同じく」
桃子「先輩を一日自由に…楽しみっすー♪」
ゆみ「…誰かモモを止めてくれ」
智美「ワハハ、そりゃ無理だぞー」
睦月「うむ」
佳織「みんな頑張れー」
竜華「そうやなぁ、怜を一日自由に出来るなら何しよう…」
怜「…あかん、頭痛くなってきた」
泉「円城寺先輩!?」
浩子「要観察やろなぁ」
セーラ「カルタなら全部カッ攫うのが好きやな!」
華菜「…竹井のやつ何て大会のお知らせを回してくるんだし…」
美穂子「上埜さん上埜さん上埜さん上埜さん上埜さん」
未春「キャプテン…」
星夏「プロ麻雀せんべいカード取りだったら負けないんだけどなぁ」
純代(それだと鶴賀の次期主将も有利なのでは…?)
和「近付くものは」
照「全て」
桃子「吹き飛ばすっす」
美穂子「ケガを恐るようなら」
憧「この土俵には上がってこないことね」
竜華「悪いが手加減というものをしてる余裕もなくてな…」
灼「諦めたほうが良いと思…」
姫子「負けるわけにはいかんとよ…」
参加者の殆どは、もはやカルタではない肉体(+α)のぶつかり合いによって戦闘不能(リタイア)!
かくして、アレな連中による予選スコアNo.1~8の独占という大会ジャックが起こってしまった!
―決勝戦会場in長野―
咲「強い!みんなすっごく強いよ!これが本場のカルタなんだね!私、予選で脱落しちゃったけど、読み手として指名されて間近で見れて良かったー」
久(…とてもこれがカルタではないとは咲には言えない)
咲「じゃあ次行きますね。つ もろう」
久「それ岡本真夜のトゥモローじゃないの!?発音違うわよ!」
和「だあああああああっ」バシッ
憧「ぐっ…!腕を上げたわね、和…」
和「あの頃の私と同じにしないことですよ…憧…」
咲「和ちゃんすごーい」
久(何かもうさっきから流されてるけど、それが当たり前田のクラッカーなの…?)
TOMORROW/岡本真夜
久「…ていうか、この楽曲のタイトルのセンス…どうも古臭いのよね…」
久「確かに大会名も和に指摘された通りあれだけど」
久「そもそもからして何で楽曲のタイトルでカルタなのかは良く分からないし」
久「纏め・進行役に任命されたのは良いけど、もうちょっとヤングな選曲は無かったのかしら…」
久「……今色々考えても無駄ね。とにかく私が回避すべきことは」チラッ
美穂子「!」
美穂子(上埜さんが私を見てくれている!)
久「…美穂子が一位になること。それさえ回避出来ればチョベリグよ」
美穂子(上埜さん…私、頑張ります!)
咲「それじゃ次は…で でぱぁ」
美穂子「そこっ!」バシッ
照「…ぐっ!出来る!!」
咲「風越の部長さんも凄いです!」
久(…マズった?)
DEPARTURES/globe
咲「と つz」
姫子「貰ったっ!」バシッ
灼「ぐぬぬ…邪魔が入る…!こうなったら予選で猛威を振るったボーリング打法を…」
久「はいそこー。ボーリングの球出そうとしない」
桃子「…っていうか、私の方が早かったっすよ?」
久「え、全然見えなかったけど…」
桃子「しまったっす!!ステルス状況下だったの忘れてたっす!」
桃子「こうなったら後半まで我慢して完全に消えてから皆さんの絵札をがっぽり…」
久「あーそこ、ちゃんと誰がとったかの集計取ってるから。無駄だから。私はそれでも良いけどゆみが可哀想だし」
突然/FIELD OF VIEW
咲「な z」
灼「…今度は貰」バシッ
竜華「な!?未来が見えへんかった!回数制限か?充電切れなんか?それとも怜の身に何かあったんか!?」
和「何訳のわからないこと言ってるんですか。あなたが進路にいたから取れなかったじゃないですか」
憧「せっかくうちら計算得意組は次来る曲名を予め推測して張ってたってのに」
久「普通の人間はその発音の段階だと謎となぜ…の二択で迷うと思うのだけれど」
謎/小松未歩
なぜ…/Hysteric Blue
健夜「…にしても盛り上がってますね」
久「小鍛治プロ!…どうしてここに?」
健夜「だって、これ。私が仕掛け人ですから」
久「は?貴方が?」
健夜「ええ。私が学生の頃にも実はこれと似たような催しがありまして」
健夜「今回はそれに倣ってみました」
健夜「私も一日自由にひん剥きたい人が昔いまして…」
健夜「どうしてもあの高校時代の一撃が忘れられなくて」
健夜「跳満のお返しに役満を体中に刻み込んでやろうと思ったのだけれど」
健夜「その時は優勝できなかったのよ…」
久(この人が優勝できないかるた大会とか何それ超怖い)
健夜「縫い付けられた傷跡がやがて塞がるように」
健夜「私もそろそろあの人のことを忘れなければならない」
久「…?」
健夜「これが恋なのかどうかは分からないけれど、彼女を求める心だけはひと時も休まらなかった」
健夜「プロで何冠を取っても癒せない心の傷」
健夜「それでも時間と共に気持ちを胸の内に仕舞わなければいけないこともある」
健夜「…私も若い頃はあの子達と同じだったわ。たった一人の想い人を求めて破壊衝動に駆られる」
健夜「力任せに暴れるのだけではとうてい成し得ない恋のあり方もあるということです」
久(突然出てきてこの人は何を言ってるの…?)
久「…ねぇ、ちょっとタンマ。わけわかめなのだけど」
健夜「あの子達はまだ若い。私みたいにアラサーになってからじゃ出来ないこともあります」
健夜「私ね、婚約することになったの」
健夜「だからこそ、今回あの一途なバカな子達の願いを叶えてあげたくなった」
健夜「あの子達ならば予選はどんな事をしても突破すると思ってましたから」
久「…いやだから、どういうこと?」
健夜「まぁ要するに何が言いたいかというと」ドサッ
久「!?」
穏乃・晴絵・哩・怜・ゆみ「」
健夜「さっさと作るべきなのよ。既成事実を」
久「…は?」
健夜「あ、赤土さんにもまだ手を付けてないですからね。苦渋の思いで耐えてます」
久「いや、意味がわからない」
久「NO!絶対に嫌よ!どうせ私もその対象に含まれてるのだろうけど、ぜーったいに嫌!」
久「この歳で束縛されるのなんてチョベリバよ!」
久「というか話の内容滅茶苦茶で意味不明!きちんと説明しなさい!」
健夜「仕方ないわねぇ…。簡単に言うと」
健夜「①小鍛治健夜はレズである!(仮面ライダー風に)」
健夜「②けどアラサーにまでなって片思いのレズなんて20代の魔法少女と同じくらい恥ずかしい!」
健夜「③だから婚約の話を機にこの想いが吹っ切れたら良いな!」
久「…うん、まぁそこまでは100歩譲って良いわ」
健夜「④けれど、この世界は幸か不幸か私の後継者候補とも言える桃色片想いのレズを沢山生み出してしまった!」
久「うん。別に松浦亜弥っぽく言わなくていいから」
健夜「⑤このままでは私のような二の舞が三の舞四の舞じゃ済まなくなる!」
久「うん。日本語おかしいけど。続けて」
健夜「⑥だからこの場で優勝者には既成事実を作らせて桃色両思いのレズにしてしまおう!」
久「ここがわからない」
健夜「…はぁ。やれやれよ。お姉さん頭の悪い子は嫌いよ?」
久「普通の人が見たら小鍛治プロの方がそれに当てはまるかと」
健夜「ホワイトキック~」
久「こっちだって白けてるわよ…」
健夜「チョベリバ~」
久「ロングバケーションとか私以外の若い子には通じないわよ?私もたまに使っちゃうけど」
健夜「…さっきから、なかなかお若いのに色んな言葉を知ってらっしゃる…耳年増?」
久「誰が年増よ!別にませてないし!」
咲「ひ だ」
照「ツモ」バシッ
和「…くっ、やりますね…お姉さん」
照「私の腕グルグルツモはそうやすやすと破られるものではない」
咲「みんなすごいね!頑張れー!」
ひだまりの詩/Le Couple
久「…ふっ。そういうことだったのね」
久「このなんだかやけにナウくない楽曲ばかりをカルタのカードにしたのは」
久「小鍛治健夜、貴方の仕業だったと考えれば全てに納得が行く」
久「どう考えても90年代の楽曲ばかりですっとこどっこいも良いところよ」
健夜「そう。全てはこの私のような人間をこれ以上トゥギャザらないため…」
久「あ。それ、使い方おかしいわよ」
健夜「え?本当に?めんごめんご、ですね」
久「それはOK」
健夜「…よし」
久「反吐が出るわね」
健夜「…はい?」
久「仮にこの大会で優勝できたとする。そして一日自由になっている間に既成事実を作る」
久「そんなやり方でその二人は結ばれると思っているの?」
健夜「嫌よ嫌よも好きの内」
健夜「まずは意中の相手に自分以外のことを考えさせないようにする」
健夜「それが例え悪い感情でも良い。思われていることに変わりはないのだから」
久「…それがあなたの恋愛における理論とでも言うわけ?」
健夜「いや、私がよく聞くラジオパーソナリティさんの」
久「ラジオなの!?」
久「他にない訳!?あなたの恋愛理論!」
健夜「だってだって若い頃なんて麻雀しかやってこなかったんだもん!」
健夜「気が付いたら婚期とかもうやばいし!冗談はよしこちゃんにして欲しいもんだわ!」
久「ダメだ、この見た目は大人、中身は子供…早く何とかしないと…」
健夜「何にしても」
健夜「この大会だけは止めさせない」
健夜「このかるた大会の会場の出入り口は全て封鎖させてもらったし」
久「な!?いつの間に!?」
健夜「まさか自分だけは仮に賞品にされても、逃げ遂せるつもりでいたのかしら?」
健夜「あっと驚く為五郎ね。勝者は絶対よ」
健夜「私が持っている、この鍵なしにはこの会場を出ることは不可能」
健夜「私に勝てる気でいたのかな?福路さんの景品さん?」
健夜「邪魔するのなら貴方も気絶させるわよ?」
久「…なるほど?咲と私の清澄の二人は初めからここに進行・読み手ではなく、景品として呼び出されたわけだ…」
健夜「そりゃ私も労力が減るのならそっちに越したことはないから」
久「年なんじゃない?」
健夜「」ゴスッ
久「」バタッ
健夜「あっ反射的に手が…」
健夜「…ミスったわ。進行役潰しちゃったら誰かがそれをやらなきゃじゃない…」
咲「み っど」
竜華「見えへんのなら自力で何とかするまでや!」バシイッ
健夜「うーん、読み手の彼女は潰すわけにはいかないし…」
健夜「えー。これもしかしてあれなの?」
健夜「私がやらなきゃなの?」
健夜「超MMって感じ」
ミッドナイト・シャッフル/近藤真彦
健夜「むぅ…仕方ないか」
健夜「はーい皆さん頑張ってるー?」
無事な人たち「小鍛治プロ!?」
健夜「はい。この大会の企画並びに実行委員の若くて可愛いバッチグーな小鍛治プロでーす♪」
桃子(…若くて?)
憧(…可愛い?)
竜華(アレか?突っ込み待ちか?でもうちはあんまそういうタイプじゃないしなぁ…)
健夜「皆様あちらをご覧下さい」
参加者一同「!!」
健夜「見ての通り予めリサーチさせて頂いた皆様の想い人でーす」
健夜「面倒なので気絶させてこの場に運んできちゃいました♪」
健夜「でもこれを見て今回の企画が超大マジだって事が伝わったと思われ?」
参加者一同「うおおおおおおおおおお!」
健夜「ちなみに一応2位にも何かの権利を与えるつもりよ?そうじゃないと何か惜しいところまで行ったのに何もないってのは可愛そうだし。先にそっちをやってもらうわ」
照「何かって…」
和「何ですか!」
姫子「早く言えっと!」
美穂子「そうです!早く!!」
灼「ていうかハルちゃんに手を出さなかっただろうなアラフォー!!」
健夜「アラサーだから!」
健夜(しまった。まだ何も考えてないとは言いづらい…)
健夜「も…」
参加者一同「も?」
健夜「…もどかしい気持ちになりかねないけれど、目と目のみのアイコンタクトを至近距離でやって貰って」
健夜「今何をして欲しいか当ててもらって、それをやって貰うってのは?」
憧「何それ!」
桃子「罰ゲームか何かっすか!?」
和「…いえ、考えようによっては」
照「それも悪くない」
姫子「以心伝心とか超得意!」
竜華「どれだけ想い人に思われてるか分かるってもんやね」
美穂子「ガラスの向こう 振り向いた人の蒼褪めた眼は 私に似ていた♪」
灼「本当にハルちゃんに手を出さなかったんだろうな??ん??」
ワイワイガヤガヤ
咲「…………」
咲「…やらないの?かるた。何かみんな楽しそうに話してるけど…」
咲「私一人除け者みたいだよ…」
参加者一同「やります!」
和「咲さんを除け者だなんてそんな!」
照「うん、それはありえない」
咲「なら良いけど…」
健夜「いやー。めんごめんご。続けて、宮永さん」
咲「あんまりみんなを刺激するような発言はよしてくださいね」
健夜「モチのロンよ」
咲「ゆ あ」
憧「貰ったああぁ!」バシイッ
健夜「ここで新子憧選手の一撃が決まったあぁ!」
健夜「やはり一時代を築いた安室奈美恵の名曲となれば知名度も高いのか!?」
健夜「はたまた、昔アムラーを目指してた時期があったとか!?」
健夜「いやーそれにしても、目の前にあった札を取られてしまって宮永照選手はどう思ってますかね?解説のすこやんさん」
健夜「えー、そうですね。非常に抜けた対応だったと思います」
健夜「何であれが取れないんですかね?本当に目の前ですよ?」
健夜「次の回にはしっかりと修正して欲しいと思いますね」
健夜「いやー、すこやんさんは若い子にも厳しいですね?」
健夜「別に、そう思っただけです」
全員(うざい…)
You're my sunshine/安室奈美恵
咲「よ ぞ」
照「SMAP!」バシッ
健夜「ここで宮永照選手のコークスクリューツモが決まったあぁっ!」
健夜「宮永照選手は先ほどの失態を取り戻した結果になりましたね」
健夜「まぁ私から言わせてもらえばあんな失態ありえないんですが」
健夜「他の選手についてはどうです?」
健夜「割と拮抗している方ですが、それでも厳しい人もいますね」
健夜「かるたに逆転ホームランはないですから。悲しいことです」
健夜「もう目が薄いとは気付いていながらも、やり続ける。スポーツウーマンシップの鏡じゃないですか!」
健夜「まぁ私から言わせてもらえばそうなるのがありえないんですが」
全員(うぜえええええええ)
咲「…………」
夜空ノムコウ/SMAP
咲「ら ぶすとー」
姫子「貰ったっと!」バシン
健夜「鶴田姫子選手の絆が他の選手たちを上回ったーっ!」
健夜「これは難しい判断だったと思いますよ」
健夜「と言うと?」
健夜「らで始まる名曲はかなりありますから。出題者によってはら・ら・らとかも来るかもしれません」
健夜「ですがその辺はですね、ここまで沢山のサンプルがありましたよね?」
健夜「そのサンプルから傾向を読むのが当たり前なので、お手付きを恐れて手を縮こませるなんてのはもうアレですね。最悪ですね」
健夜「そういった事を得意ととしているプレイヤーが少なからず数人いるはずなんですけれどもね。何を呆けてるんでしょうか」
和・憧(あんたがうるさくてそれどころじゃない!)
咲「あの、小鍛治プロ」
健夜「ん?どうしたの読み手の宮永さん」
ラブストーリーは突然に/小田和正
咲「嶺上開花!(物理)」
健夜「ぐはああああっ!?」
一同「!?」
健夜「な、何を…」
咲「小鍛治プロ、うるさいです」
咲「せっかくみんなでかるたをやりながら楽しんでたのに」
咲「先程から黙って聞いていれば言いたいことずっと言ってましたね?」
咲「もう目がないだの。最悪だの。失態がありえないだの」
咲「みんな真剣なんです。真剣にかるたを楽しんでるんです」
健夜「そ、それは単に優勝後の権利が欲し」
咲「も一個、カン!(物理)」
健夜「ひでぶっ!」
咲「私も読み手としてみんなとかるたをやれて楽しかった」
咲「そんな楽しいかるたの時間を邪魔しようというのなら」
咲「容赦しませんよ?」
健夜「」パクパク
咲「あ、もう聞こえてないみたいですね。じゃあいいや」
咲「ついでにこの鍵とルール表とやら預かっておきますね」
咲「何が書かれてるか分からないとたまったもんじゃないし」
一同(すげええええええええええ!)
和・照「咲(さん)かっこいい」
健夜「これが…これが清澄の魔王…咲さん…」ガクッ
咲「ルール表…。これは私が事前に受け取った読み手のルール表と同じかな」
咲「特に個人が不利になるようなことは記されていない…」
咲「考え過ぎか」
咲「ここには一位の人にしか恩恵が書いてない」
咲「一位の人は本日限りその想いの人を自由にする許可が得られる…ふむふむ」
咲「まぁでも、先ほど小鍛治プロが言っていた二位の人にも恩恵ありで進めていくよ」
咲「そしてこの鍵…。…多分、ここから出るためのものかな」
咲「私たちを閉じ込めるつもりでいたんだね…とんでもない人だよ…」
咲「よし!邪魔者はいなくなったし」
咲「みんなで一緒に、かるたを楽しもうよ!」
参加者一同「いよっしゃあああああ!」
咲「れ いん」
灼「これっ!」バシッ
桃子「いやこっちっす!」バシッ
姫子「っていうかどっちも同じRAIN?」
憧「どうすんのよこれ?」
咲「んー。出題にはRAINとしか書かれてないから…」
咲「どっちも正解にします♪」
竜華「んなアホな」
照「いや、でも」
和「咲さんらしいですね」
美穂子「私はどうやら圏外みたいだし、みんなを見守ってるわね♪」
RAIN/GLAY
RAIN/SIAM SHADE
※両方ともデビューシングル
咲「…ロクでもない問題ばかりだったよ、最後の方…」
憧「この同一楽曲名の問題だったり、一文字で終わる問題だったり…」
和「これ完全に確信犯ですよね。現場にいて私たちを嘲笑うつもりでしたよね」
竜華「…本当にうちらのために動いてたんかな?」
灼「いちゃもん付けて結局ノーゲームにしてハルちゃんとイチャコラするつもりだったな!あのアラフォー!」
照「仕掛け主が気絶してるから確かめようもない…」
姫子「…まぁ、それを確かめるよりも」
桃子「もっと確かめなければならない事があるっす!」
美穂子「そう。全てのかるたを消化した今…」
一同「その結果を!」
咲「私から発表させてもらいます!」
咲「じゃあ…2位の発表です!」
咲「3位と2位もかなりの僅差でしたが」
咲「1位との差も殆どなく、大接戦でした!」
咲「かるた大会第2位の方は…」
咲「お姉ちゃんです!」
照「をおをおをおをおを(言葉にならない声)」
竜華「…喜んでるんか?」
桃子「分かりづらいっす」
姫子「チャンピオンかなり頑張っとったもんなー」
咲「そして、栄えあるかるた大会優勝者は…」
咲「和ちゃんです!」
和「んほおおおおおおおおおおおおおおおお(言葉にならない歓声)」
憧「和、おめでとう」
灼「悔しいけど拍手す…」
美穂子「おめでとう、原村さん」
和「咲さんを一日自由に咲さんを一日自由に咲さんを一日自由に咲さんを」
桃子「うわっ!おっぱいさん目がマジっす」
竜華「でも先にチャンピオンと何かやるんやろ?」
姫子「目と目で何とか…ってやつ」
咲「それじゃやろうか、お姉ちゃん。…お姉ちゃんが望んでる子って、私だよね?」
照「…ち」
咲「おっと。お姉ちゃんからは喋っちゃダメだよ?それに、お姉ちゃんの事なんて何考えてるのか分かるもん。私も伊達にお姉ちゃんの妹じゃないよ」
照「…っ」
咲「瞳逸らさないで?ちゃんと目と目でコンタクトしなきゃ」
和「…ちょっと、何ですかこれ。良い雰囲気じゃないですか。何ですかこれ」
美穂子「まぁまぁ」
和「優勝したのは私なんですけど?何ですかこれは?」
憧「はーいはい。ちょっと和は黙ってようねー」
照「……………」
咲「かといって…そんなに見つめられると、恥ずかしいかな…」
照「…………」
咲「見つめられるより、私は……」
「eyeで語るより、口付けを交わしたいかな」
照「――っ!」
咲「…ぷはっ。…えへへっ」
一同「いやったあああああああああああああああ!!」
咲「帰ろう?お姉ちゃん。今日は泊まっていくでしょ?」
照「……うん。咲と、沢山話したい」
美穂子「いやー、良い物を見せて貰えたわね」ガシッ
桃子「全くっすよ。お幸せにっす」ガシッ
姫子「チャンピオン凄い恥ずかしそうだったっと」ガシッ
竜華「あのチャンピオンも大好きな妹の前ではただの乙女なんやなー」ガシッ
灼「それじゃ、私たちも帰る」ガシッ
憧「そんじゃね、和。また会いましょ!」ガシッ
和「」
その後、和が意識を取り戻した時には日付が替わっていて、かるた優勝の効力はもうなくなっていたとか。
その日の夜、宮永姉妹はこれまでの疎遠を埋めるべく沢山の交流をしたとかしたとか。
私がプロになったら、一緒に暮らそう?と誘われた咲は、とても喜んでたとか喜んでたとか。
子供の頃に知るべきだったかるたを、年を経た今知ることによって、宮永姉妹の仲はまたちょっと良くなったとか、良くなったとか。
カン!
咲照成分が足りなくなったので急遽書いてみました。咲照一番、部キャプは二番。三時のおやつはiPS
スレタイが「あ」で始まり、各レスの一番手前の人物の発言した頭の文字を順に消化していくとたった一文字を除いて五十音順、要するにかるたになるんですが、最後に咲の告白の「あ」で始まる言葉で締める。
それだけがやりたかったのでダラダラやりました。
読んで頂いた方がいらしたら、ありがとうございます。
一部「自由にできる権利」が必要ない子がいるんじゃあないか……?
踏み台にされた和が可哀想すぎる、カップリング書く人が一番やっちゃいけないことだよね
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