エレン「今日の訓練も疲れたな」
アルミン「そうだね。明日は早くから訓練があるし、今日はすぐに寝ようか」
夜の食事を終えたエレン達は、就寝のために部屋の扉を開けた。
入ってすぐ、エレンは不審なものを見つけた。
エレン「なんだあれ?あんなの朝にはなかったよな」
壁に大きな、紙とも布とも違うものが貼りつけてあり、その前には複数のボタンがついた箱があった。
ジャン「こんなもの初めて見るぞ」
マルコ「どうする?教官を呼ぼうか?」
アルミン「待って。どうやら説明書があるみたいだよ」
アルミンは箱の側に置いてあった紙束を手に取ると、表紙の文字を声に出して読んだ。
アルミン「『進撃の巨人~hな訓練もなんのその~・・・・・・?』」
ライナー「なんだそりゃ?」
間抜けな文を聞いて、ライナーは思わず言った。
アルミンは表紙をめくって、一ページずつ読み進めていった。すると、ページを読み進めるごとにアルミンが興奮していっているのをエレンは感じた。
アルミン「こ、これはとてもすごいものかもしれないぞ!」
エレン「どうしたんだアルミン?何て書いているのか教えてくれよ」
アルミンはエレンの方を向いた。アルミンの目はとても輝いていた。まるで、彼らが子供の時に、外の世界についての本を一緒に読んでいたときのような目だった。
アルミン「どうやらこれは、一種の小説のようなものみたいだよ」
エレン「小説?この箱がか?全然そんな風には見えないぞ」
アルミン「ここにボタンがあるだろう。ここを押すと・・・・・・」
アルミンがボタンを押すと、箱からファンが回っているような低い音がし、壁に貼られたものに絵が映った。
『進撃の巨人~hな訓練もなんのその~』
エレン「うおっ、びっくりした」
アルミン「壁に貼ってあるやつは『プロジェクター』っていうみたい。そしてこの箱は『コンピュータ』っていうらしいよ」
コニー「へー」
アルミン「この数字の書かれたボタンを使って話を進めることが出来るんだって。文章だけじゃなくて絵もあるから、小説よりも絵本に近いかもね」
マルコ「これってさ、もしかしてすごく貴重なものかもしれないんじゃないかな?やっぱり教官を呼ぶべきなんじゃないかな」
アルミン「待つんだマルコ。すごいのはここからだよ」
アルミンはひどく興奮した調子で言った。
アルミン「この話の主人公は訓練兵らしい。彼の生活を読むみたいなんだけど・・・・・・さっきボタンを使うって言ったね」
トーマス「ああ、それがどうしたんだ?」
アルミン「どうやらこのボタンの押す順番で話の内容がまったく変わるみたいなんだ」
ベルトルト「へえ、それはすごいね」
アルミン「そして、特定の順番で進めていけば、主人公はヒロインと・・・・・・」
アルミン「セックスする」
一同「!」
ライナー「セックスって・・・・・・あのセックスか!?」
アルミン「そうだよ。僕たちが求めてやまない、あのセックスだ」
部屋中が、ざわざわとした空気で満たされ始めた。
この世界を巨人から守ることに身を捧げた彼らといえども、年齢はまだ十代である。性については興味深々だった。
エレン「そ、そうか・・・・・・セックスするのか・・・・・・」
アルミン「ああ、セックスするんだ」
彼らは口々に、セックス、セックス、と小声で呟いた。
アルミン「ところでみんな、提案があるんだけど」
ジャン「まさか・・・・・・」
アルミン「うん。これ、みんなでやってみたらどうかな?」
先程よりも大きなざわめきが起こった。それぞれが周りに、どうするかを尋ねている。
アルミンはそれが治まるのを静かに待った。何故なら、彼は確信していたからだ。少年たちが、どんな答えを出すのかを。
ライナー「アルミン、やろうじゃないか」
ベルトルト「そうだよ。正直、すごく興味がある」
ジャン「ここで見なかったら男が廃るってもんだ」
やろう、やろう、と賛同の声があちこちで聞こえた。
アルミンはマルコの方を向いた。
アルミン「みんなはやろうと言っているけど、マルコはどうする?」
マルコ「ぼ、僕は・・・・・・その・・・・・・」
マルコが言いよどんでいると、見かねたジャンが、彼の背中を思いっきり叩いた。
マルコ「痛っ!」
ジャン「マルコ、正直になれよ。お前もセックスが見たいんだろ?」
マルコは少しの間、うつむいて黙った。顔を上げたとき、彼の目は、アルミンに劣らないほど輝いていた。
マルコ「やろう。僕もセックスを見るためならなんだってする」
アルミン「その言葉を待っていたんだ」
彼らがその場に座るのを見たあと、代表としてアルミンはコンピュータの操作を始めた。
『はじめから』
『俺の名前はエレン・イェーガー。今日から晴れて訓練兵になった』
一同「!?」
ジャン「おいエレン!これはどういうことだ!?」
エレン「し、知らねえよ!俺だって驚いてんだよ!」
マルコ「二人とも静かに」
エレン・ジャン「・・・・・・」
『俺はここで誰よりも強くなって、巨人を一匹残らず駆逐してやるぞ・・・・・・』
ジャン「ぷっ、お前なんかが一番になれそうにないな」
エレン「なんだと!?」
マルコ「二人とも!」
エレン・ジャン「・・・・・・」
アルミン「今からオープニングだ」
『踏まれた花の 名前も知らずに―――』
『さて、誰と一緒に食べようかな』
ニア1.ミカサ
2.サシャ
アルミン「選択肢が出たよ。みんなどっちを選ぶ?」
エレン「ミカサはともかく、何でサシャなんだよ・・・・・・」
ジャン「ミカサしかないだろ・・・・・・常識的に考えて」
コニー「芋女とか誰得だよ・・・・・・」
アルミン「じゃあ、ミカサにするよ」
ニア1.ミカサ ピコ
2.サシャ
エレン『ミカサ、一緒に食べようぜ』
ミカサ『わかった』
エレン『お前とは長い付き合いだからな。これからもよろしく頼むよ』
ミカサ『もちろん。エレンのためならなんでもやる。その・・・・・・家族として』
ジャン「・・・・・・」イライラ
アルミン『やあ二人とも。一緒に食べてもいいかな』
アルミン「あっ僕だ」
エレン『いいに決まってるだろ』
アルミン『ありがとう。それにしても、ここでも二人は一緒なんだね。前から思っていたけど、まるで恋人同士みたいだ』
エレン『は?何言ってんだよ。俺とミカサはただの家族だよ』
ミカサ『・・・・・・そう・・・・・・家族・・・・・・』
ジャン「・・・・・・くそが・・・・・・」イライラ
『今日は立体機動装置の適性訓練だ』
ジャン「おっ?これって・・・・・・」
エレン『』プラーン
ジャン「だっははははは!何度見てもまぬけだな!」
エレン「てめえ!」
エレンはジャンの胸倉を掴んだ。
ジャン「離せよ、服が破けちゃうだろ!」
ライナー「お前ら、騒ぐなら出ていけよ」
ベルトルト「僕たちは真剣なんだ」
エレンはジャンから手を離した。そう、今はいがみ合っている場合ではないのだ。彼らは同士、彼ら自身が賢者へと昇華されれための同士なのだ。
場面は、適性訓練を通過するための自主訓練へと変わっていた。
エレン『おし、上げてくれ』
ミカサ『わかった』
ゆっくりとエレンの体が上がった。まもなくして、エレンはぐるりと回転し、頭を強打した。
エレン『があっ!』
ジャンは今度は笑わなかった。今の彼には、過去のエレンを嘲ろうとする気持ちが微塵もなかった。ただセックスを見るために。未来を見つめるその眼差しは、さながら求道者のようだった。
場面が外から食堂へと切り替わった。
ミカサ『エレン、あなたは開拓地に行くべき』
エレン『なんだと!』
ミカサ『誰しもが兵になれる素質を持っているわけではない』
エレン『くっ・・・・・・』
ミカサ『安心して。エレンが開拓地に行くのならば私も行く。エレンがいる場所が、私の居場所だから』
ニア1.行こうぜアルミン
2.余計なお世話だ
3.俺のいるべき場所はここだ
アルミン「これは難しそうだな。みんなどれを選ぶ?」
ある程度書きためしてあるのでこのssは安価はないです。
マルコ「僕は3だと思う。他の二つは、ミカサを無視したりあたっているように思うけど、3だけは違う感じがする」
ライナー「俺は2だな。一回突き放すことで、あとで仲直りしたときの好感度を上げていくって寸法だ」
フランツ「俺は1だと思う」
エレン「なあアルミン。これって、昔あった気がするんだけど」
アルミン「僕もそう思っていたところさ。このときエレンは、1に近いことを言ったと思う」
ジャン「じゃあ1はないな」
コニー「ねえな」
トーマス「うん」
他の人もうなずいた。
アルミン「じゃあ多数決をとろう。2か3に手を挙げて」
結果、3を選ぶことになった。
アルミン「よし、続けるよ」
1.行こうぜアルミン
2.余計なお世話だ
ニア3.俺のいるべき場所はここだ ピコ
エレン『俺のいるべき場所はここだ。お前が何て言ってもな』
ミカサ『そう、ならば私は何も言わない。死なない程度にがんばって』
エレン『言われなくてもそうするよ』
ミカサ『ところでエレン』
エレン『なんだ?』
ミカサ『さっき頭をぶつけていたけど、もしかしたらそのベルトはエレンとサイズが合わないのかもしれない』
エレン『は?』
ミカサ『私のときを思い出してみると、どうひっくり返っても頭をぶつけることはなかったと思う』
アルミン『確かに・・・・・・言われてみればおかしいね』
エレン『・・・・・・ちょっと教官に聞いてくる』
エレン『聞いてくれ!俺のベルトが壊れていたみたいなんだ。これで試験を通過することができるぞ』
ミカサ『そう、良かった』
エレン『お前のおかげだ、礼を言うよ』
ミカサ『エレンの力になれて、私も嬉しい』
『そう言うと、ミカサはうつむいてしまった。頬が薄い赤に染まっている。どうやら照れているようだった。
このとき、俺はあまりミカサの顔をじっくりと見たことがあまりないことに気づいた。ミカサが俺を見つめることは何度もあったが、昔の俺は恥ずかしくて、すぐ目を逸らしたからだった』
映像が変わった。ミカサの顔が大きく映し出されていた。
『改めてみると、ミカサはとても美人だった。垂れた目も、厚めの唇も、ミカサが女性であることを主張していた。さらに、いつも冷静なミカサが照れている様子は、俺に今までなかった感情を芽生えさせた』
ミカサ『?どうしたのエレン。顔が赤い』
『ミカサが俺の顔を覗き込んだ。思わず見とれていた俺にとって、近づけられたミカサの顔は、俺の血圧を上昇させるには充分だった。
そのままの姿勢に限界を感じた俺は、下腹部を手で押さえて、少しだけ前のめりになった』
エレン『お、お前に言われたくねえよ』
ミカサ『?本当にどうしたの。いつもと様子が違う。お腹が痛いの?』
エレン『だから何でもねえって!先に行ってろ』
『ミカサはまだ何か言いたい様子だったが、すっと立ち上がると、食堂から出て行った』
ライナー「俺たちの出番なかったな・・・・・・」
ベルトルト「うん・・・・・・」
コンピュータの操作のために一番前に座っているアルミンは、後ろを振り返った。
ほとんどの人が尻をそわそわさせている。股間が膨らんでいない者は皆無であった。
ただ、それはしょうがないことなのであろう。ミカサと長い付き合いであるアルミンやエレンでさえ、自らの愚息を逞しくしているのだから。
二人だけではない。あの真面目なベルトルトも、頼れる兄貴ライナーも息を荒くして股間を膨らませている。ジャンは言わずもがな。ちなみにマルコは『俺の名前はエレン・イェーガー』のときから勃起していた。
まるで、この部屋だけ異空間に飲み込まれたかのようだった。いつもよりも湿度が違う。二酸化炭素濃度が違う。
もし、ここに自分一人だけしかいなかったら、彼らは迷わず自慰行為をしていただろう。しかし、彼らが示威行為しなかったのは、性欲に支配されつつも、わずかばかりの理性を失っていなかったからだ。
アルミンたちは続けた。
途中で出現する様々な選択肢。その全てを、彼らの童貞力によって突破していった。
特に、マルコの童貞力は凄まじいものだった。難問に誰もが頭を抱えたときであっても、彼はあきらめなかった。
そんな彼を見て、フランツはこう言った。
フランツ「マルコはすごいよ。怒らないで聞いてほしいんだけど、マルコは非童貞じゃなくて童貞だから、今どうするべきなのかを誰よりもわかるんだ。そんなマルコだから、みんなついていくことができるんだと思う。俺は童貞じゃないから、こういうのはよくわからないんだけど・・・・・・」
マルコは笑顔でそれを聞き終わると、フランツを殴った。
そしてついに、皆が待ち望んでいた場面へとたどり着いた。
今から書きために入る。
がんばる。
再開。地の文とエレンの心の声がごっちゃになっているかもしれない。
構想としては5人分ある。
まだ途中だけど、がんばる。
『今日は朝から小雨が降っていた。雨足は次第に強まり、今ではかなりの強さになっていた。
そんな中、俺たち訓練兵は、立体機動装置をつけて森の前に整列していた』
キース『ここから宿舎まで、立体機動で帰ってもらう。雨の中での立体機動は、視界も悪く、アンカーも刺さらないことがある。油断は死に繋がるぞ!』
教官の注意事項が終わると、信号弾と少しの非常食が入った袋が配られた。万一怪我や遭難したときでも、なにかしらの手を打てるようにするためだ。
キース『では、準備ができたら各自出発しろ!』
一人、また一人と、ワイヤーを射出する。エレンもすぐに射出した。ミカサがその後に続いた。
先程までは問題なかった雨も、高速で移動する立体機動に移ると、充分な障害であり、エレンは目を細めるしかなかった。いつもの速度では危険だと判断したエレンは、ガスの噴射速度を通常よりも下げた。
ミカサ『エレン。今回の訓練はいつもよりも危ない。気をつけて』
エレン『はっ、俺を気にせずに、お前が気をつけろよ』
ミカサ『・・・・・・ありがとう』
エレンとミカサは、そのまま並列して進んだ。
中間辺りまで進んだだろうか、二人は無駄な話はせず、淡々と訓練を遂行していた。
ミカサは前方へワイヤーを射出した。手応えを感じれば、すぐさまガスを噴射するつもりだった。
しかし、アンカーは木に刺さらず、弾かれてしまった。
体勢を崩したミカサは、もう一方のワイヤーも射出する。だが、それすらも木に固定されることはなかった。
そして、ミカサは地面へと落下し始めた。
ミカサは油断していたわけではない。彼女が失敗したのは、経験の有無であった。
エレン『ミカサ!!』
エレンは、ミカサが落下していくのを確認すると、すぐさま救出に向かった。
『いくらミカサであっても、あの高さから落ちれば無事ではすまない・・・・・・最悪・・・・・・』
エレンは頭の中に生じた想像を無理矢理振りきった。
『余計なことは考えるな!今ここにいるのは俺しかいない・・・・・・俺がミカサを守るんだ・・・・・・』
エレンのワイヤーがミカサを横切り、後方の木に固定された。
『チャンスは一度・・・・・・覚悟を決めろ!』
エレンはガスを噴射させ、腕を広げてミカサに近づいた。
そして、すれ違いざまにミカサを抱え込んだ。
『よし、一度着地して・・・・・・』
エレンは地面に着地―――しようとしたが、着地の際に踏ん張ることができず、足を滑らせた。
エレン『うわあ!』
慣性によってエレンは投げ飛ばされてしまった。落ち葉の積もった地面を滑っていく。
かなりの衝撃があったが、エレンはミカサを強く抱きしめ、自分の体を下にし続けた。
やがて止まると、エレンは胸の中にいるミカサに呼びかけた。
エレン『ミカサ!ミカサ!返事をしろ!』
エレンが必死に呼びかけると、ミカサは閉じていたまぶたをゆっくりと開いた。
ミカサ『エレン・・・・・・?
エレン『ミカサ・・・・・・無事で良かった』
ミカサ『その・・・・・・ごめんなさい』
エレン『謝るのは帰ってからにしてくれ。無事なら行くぞ』
エレンはミカサを離すと、大きな怪我はないことを確認した。
そして立ち上がり、立体機動装置を作動させようとしたところで、異常に気づいた。
エレン『ガスが抜けている・・・・・・』
ガスボンベの口が立体機動装置からわずかに外れていた。ミカサのものも同様だった。おそらく着地の際の衝撃によるものだろう。
『どうする。雨が降っているから信号弾は使えない。だが、このまま雨に打たれ続けるのも危険だ。どうすればいい・・・・・・』
エレンが思案に暮れていると、ミカサが申し訳なさそうに呼びかけた。
ミカサ『エレン』
エレン『なんだミカサ』
ミカサ『あそこに小屋がある』
ミカサが指を指した方を見ると、確かに小さな木造の小屋があった。
エレン『よし、ミカサ。あそこで雨宿りだ』
小屋の中には誰もいなかったが、ある程度のものは揃っており、生活感が皆無な訳ではなかった。
二人は装置を外すと、服を脱いで水気を絞った。そして下着だけとなり、小屋にあった、大きく薄汚れた布を羽織った。
ミカサが壁に寄りかかってうなだれていると、エレンが横に座った。ミカサは肩まで掛けてあった布を頭まで被り、膝を抱えて丸くなってしまった。
エレン『寒くないか』
ミカサ『平気』
エレン『そうか。調子が悪いときは言うんだぞ』
ミカサ『大丈夫』
ミカサはそのまま押し黙ってしまった。
エレンがぼんやりと雨の音を聞いていると、隣から、無理矢理押し殺したような声が聞こえた。
エレン『どうしたミカサ。やっぱりどこか痛めているのか?
ミカサ『ちがう・・・・・・』
顔を見ずとも、エレンにはミカサが泣いていることがわかった。
ミカサ『エレン・・・・・・ごめんなさい・・・・・・』
エレン『何謝ってるんだよ。何も悪いことしていないだろ』
エレンはそう言ったが、ミカサはしばらくごめんなさい、と謝り続けた。
ミカサ『私のせいで、あなたを危険なめに遭わせてしまった』
エレン『・・・・・・別に気にするなよ』
ミカサ『私がエレンを守らないといけないのに、私のせいでエレンを・・・・・・』
エレン『守るって・・・・・・前から思っていたけど、何でそんなに俺の世話をしたがるんだよ』
ミカサ『私はおばさまから言われた・・・・・・私がエレンを守れと・・・・・・』
エレンは黙った。そういえば、あの時は夢中で覚えていなかったが、母さんはミカサに何か言っていた。
ミカサ『それに・・・・・・私はもう家族を失いたくなかった・・・・・・そ、それなのに・・・・・・』
そのあとの言葉はよく聞き取れなかった。ミカサは静かに泣き続けた。
『ミカサはそんなことを考えていたのか・・・・・・』
エレンは、ミカサの過保護には不満に思っていた。まるで姉のように振る舞って、まるで自分は子どもなんだと言っているような気がして。だから、そういう風にされると反発していた。
『だけど、守られるだけってのは嫌だ。俺はミカサを・・・・・・』
エレンは、ミカサが被っている布をずらした。ミカサはやはり泣いていた。
エレンは両手をミカサの顔の横にそえると、無理矢理顔を合わさせた。
エレン『ミカサ、お前はいろんなものを背負いすぎだ』
ミカサ『・・・・・・』
エレン『だから、せめて俺にもお前を守らせてくれ。お前が、今まで俺を守ってくれたように』
ミカサ『・・・・・・その必要はない。私は強いから』
エレン『俺がお前を守りたいんだよ。だって、お前は家族だから・・・・・・』
エレンはミカサの瞳を見つめた。いつも自分を見守ってくれた綺麗な瞳。
エレン『ミカサのことを愛しているから』
ミカサ『えっ・・・・・・』
ミカサは呆気にとられた顔をした。エレンが何と言ったのか、理解するのにしばらくかかった。
エレン『これは、俺の本当の気持ちだ。教えてくれ、ミカサ。お前は俺のことどう思っている?』
ミカサ『わ・・・・・・わたしは・・・・・・』
ミカサはうつむいてしまった。ミカサがここまで赤くなっているのをエレンは始めてみた。
エレンは根気よく待った。ミカサがどんな答えを出しても受けとめるために。
永遠に続くかのように感じる静寂。エレンは、雨の音も二人の息遣いも聞こえていなかった。
やがて、沈黙を破ったのは、芯の通ったミカサの声だった。
ミカサ『私も、エレンのことを愛してる』
ミカサの言葉を聞いた瞬間、エレンの中の雄が覚醒した。
エレンは自分の唇をミカサの唇に重ねた。慣れないキス。エレンの舌はミカサの口内中を這いずろうとするが、なかなか上手くできない。舌を絡ませようとしても、カチカチと歯が当たってしまう。
それでもミカサは、嫌な顔一つせず―――むしろ恍惚とした表情で―――エレンのされるがままになっていた。
二人の口と口の隙間から、つつ、と唾液が垂れ落ちた。
ぷはっ、とエレンは唇を離した。彼の息は大分荒くなっており、目は獲物を前にした獣のように血走っていた。
ミカサもまた、風船の空気が抜けた音のように、ヒューヒュー、と頼りない息をしており、今に貪られそうな小動物のようだった。
エレンはミカサを仰向けにさせると、彼女の上を四つん這いになった。
エレン『ミカサ、俺、やばい・・・・・・』
ミカサの顔にエレンの荒い息がかかる。エレンの顎から汗が滴り、ミカサの鼻の頭で弾けた。
ミカサは微笑むと、ふぅ、とエレンの顔に息を吹きかけた。
ミカサ『私は、エレンが望むなら何だってする』
ガタンと後ろで音がした。下半身を少しずつズラすことで亀頭を刺激していたアルミンは、驚いて後ろを向いた。
ライナーが仁王立ちしていた。その顔はまるで歴戦の戦士だった。また、気のせいだろうが、アルミンの目には、ライナーから蒸気が上っているように見えた。
ベルトルト「ライナー、やるのか!今、ここで!」
ライナー「ああ、勝負は今!ここで決める!」
ライナーはそう叫ぶと、上着を勢いよく脱ぎ捨て、ズボンをパンツごと下ろした。
パツン、と音がした。巨人化したライナーが思いっきり反り返って下腹部を叩いた音だ。
ライナーの大砲は、彼の体に相応しい逞しさであった。すげえ・・・・・・、という声が部屋のどこかから聞こえた。
ライナーは軽く膝を曲げると、彼の巨人を包み込み、勢いよくしごいた。
ライナー「うおおおおっ!!」
コニー「ちょっ、俺の顔にケツを突き出すなよ!」
ライナー「あっ、すまん」
コニー「せめて座ってしろよ」
ライナー「うん」
ライナーはその場にあぐらをかくと、猿のように自慰を始めた。
しかし、ライナーの蛮勇は部屋の雰囲気を変えるのに充分な力があった。
ベルトルト「ライナー、二人でしごこう」
ベルトルトはいつものように汗をかきながら、しかし落ち着いた声で言った。そして淡々とした様子、まるで「さあ~今から風呂に入るかあ」のような感じで脱ぎ始めた。
そして股間から現れたのは、普段の彼からは想像もつかない暴れん棒、超大型巨人だった。
ベルトルトはライナーと並んであぐらをかき、いそいそとしこしこした。
ズル剥けで赤黒く変色し、鎧のような硬度を誇るライナー。そして、誰よりもズル剥けで、誰よりもデカい(長いや太いではない)ベルトルト。
巨人のような力を誇る彼らを前にして、無力な人類の息子たちは萎縮し始めていた。
しかし、諦めていない餓狼が一人いた。
マルコ「次は僕の番だ」
彼はそう言うと勢いよく立ち上がり、服を脱ぎ捨てた。
しかし、彼の立体機動装置を見た者は拍子抜けした。大きさも平均で、仮性包茎だったからである。
しかし、マルコは萎縮せず、むしろ堂々として、周りに見せつけた。
マルコ「どうしたんだみんな。確かにライナーやベルトルトの巨人は凄まじかった。だけど、だからといって諦めるのかい。君たちの息子は、その名の通り未来への夢と希望が詰まっているんだ。それなのに諦めるのかい。―――駄目だ。戦わなきゃいけない。戦わなきゃ勝てない。例え一人になっても、僕は戦う」
マルコは演説を終えると、自分一人の世界へ入っていった。
しかし、マルコの演説は素晴らしい成果を出した。彼の演説に胸を打たれた者は、一人、また一人と全裸になった。
アルミンもまた、短小仮性包茎で悩んでいた一人だった。
エレンと比べていつも悩んでいた。悔しさで下着を濡らすときもあった。
しかし、その悩みもマルコが昇華してくれた。そう、みんな違うのは当たり前なんだ。
『短小、包茎、それから早漏。みんなちがってみんないい。』
そういえば、外の世界の本にこんな詩が書いてあったな。
アルミンはそんなことを思い出しながら、服を脱ぎ捨てた。
彼の死せる餓狼に自由を得ることができたのだ。
ジャンは、今までエレンの声、見た目を脳内で自分に書き換えていた。童貞は都合の悪いことを受けつけない。もし突きつけられても、都合よく解釈する。それが童貞の童貞たる所以だった。
そのジャンも、マルコの演説には胸を打たれた。
次々と同期が逸物をさらす。ジャンもまた決心しようとした。
ジャン(お願いだ・・・・・・これ以上俺を嫌いにさせないでくれ・・・・・・)
ジャンは上着を掴むと勢いよく投げ捨てた。かわりに露わになったのは、兵士として鍛えられたら体。
次にジャンは、ズボンを下ろす。そしてパンツも・・・・・・下ろす!
ジャンの息子が世に解き放たれた。ジャンは思った、なんて清々しいんだろう。
コニー(ズル剥け)は、ジャンの息子を見ると、思わず叫んだ。
コニー「奇形種だ!」
ジャンは泣いた。
今からまた書きためする。
投下は深夜か明日開始予定。がんばる。
遅れたけど、再開する。
まだ推敲しているので、のんびりと投下する。
エレン「ジャン、お前何泣いてんだよ」
ジャン「グスッ・・・・・・何でもねえよ。ところでお前の粗チンはどうなん・・・・・・」
ジャンはエレンのぶら下がりを見て絶句した。
エレンの巨人は、ライナーやベルトルトには劣るものの立派な形をしていた。いや、むしろ規格外のものであるよりも、美しい形をしていた。
ジャンはエレンの竿を握ると、思いっきりひっぱった。
ジャン「エレンてめえ!」ギュー
エレン「うっ、なにすんだよ。ちんこ取れちゃうだろ」
ジャン「うるせえ!何でお前がそんな立派なモンついてんのに、俺はドリルタンクなんだよ!うらやましい!」ギュー
エレン「は!?意味わかんねーよ!」
アルミン「二人とも落ち着いて!今から続きを始めるから」
ジャン「チッ」パッ
エレン「いってー・・・・・・まじで何だったんだよ」
アルミン「じゃあ再開するよ」
何でもする、エレンの頭の中でミカサの言葉が反響した。
エレンの中で限界まで張っていた理性の糸が、プツンと切れた。
エレンはミカサに巻き付いていた布を乱暴に剥ぎ取った。
露わになった支給品の下着。平常時ならまったく色気を感じなかっただろう。しかし、今のエレンは異常だった。彼の怒張は今にもはちきれんばかりであった。
エレンはミカサの肢体を舐めるように見た。首回り、肩、背中、腕、胸、腰、腹、そして下半身に至るまで、筋肉が漲っている。彼女の体はエレンよりも鍛え上げられていた。
エレンがじっくりと腹筋を見つめると、ミカサの両手が腹筋を隠した。
ミカサ『ごめんなさい。女らしくない体で・・・・・・』
ミカサは本当に申し訳なく思っているようだった。
エレンはミカサの手をどかすと、人差し指でミカサの腹筋をいつくしむようになぞった。
ミカサ『ひっ』
エレン『ミカサ、この体は俺を守るためにこうなったんだろう。だからさ、恥ずかしがらずに、むしろ誇ってくれよ』
それに、とエレンは続けた。
エレン『言っただろう。俺はミカサを愛してるって。だからさ、ミカサの顔も、体も心も、全部好きなんだよ』
ミカサ『エレン・・・・・・』
エレンは、縦に、横に、一本一本腹筋をなぞった。
ミカサの体が時折、ピクッと震えた。くすぐったいのだろうか、エレンは思ったが、ミカサの反応が可愛らしいので、そのまま続けた。
次はミカサの胸に手を置いた。下着の上から一心不乱に揉みしだく。
ミカサの胸は固かった。だが、鍛えてもおっぱい。刺激を与えるにつれて、緊張した筋肉がゆるんでいき、本来のやわらかさを取り戻していく。
エレン『ミカサ、下着をとってくれ』
ミカサはうなずくと下着を外し、胸を露わにした。
張りのある肌、桃色の乳首。ミカサの体を見るたびに、エレンは虜となっているのを自覚した。
再び胸に手を置いた。今度は直接肌に触れる。
力を入れると、指が胸に沈んだ。なんてやわらかいんだろう。エレンはしばらくその感触を楽しんだ。
充分満喫したあとは、乳房に吸いついた。まるで赤子のように、母乳の出ない処女の乳房を音を立てて吸った。
しかし、エレンは立派に成長した少年である。エレンの吸引は赤子のそれよりもはるかに強く、電流のような刺激がミカサを襲った。
痛みに近い感覚がミカサに走る。しかし、決して不快ではなかった。
ミカサが小さく喘ぐと、エレンは何度も同じ場所を吸った。チュパチュパ、と間の抜けた音が小屋全体に響いた。
今度は乳首を重点的に刺激した。
乳首を甘噛みし、舌の先で乳頭を転がした。
ミカサ『ひっ』
ミカサは思わず声を出し、身悶えた。
しかし、エレンはそれをお構いなしに、乳首を刺激するのをやめなかった。
口を離すと、ミカサの乳首が勃っていた。
エレンはまた、ミカサの唇にキスをすると、両手で二つの乳首をつまんでひっぱった。
ミカサの体がビクンと跳ねる。喘ごうとしたが、口が塞がれていてそれはできない。仕方なしに鼻で呼吸をするが、息苦しさと興奮で、んふー、と激しい、生暖かい息が吹き出した。
だが、エレンはミカサから離れない。顔全体に息を受けながら、ミカサを貪り続けた。
どれだけの時間キスをしていただろうか。
やっと、エレンはキスをやめた。口を離すと、お互いの口を一本の糸が結ばれていた。
ミカサはまな板の上の魚のように、ぐったりとしていた。
ミカサがエレンの股間を見ると、パンツから陰茎が、まるで壁を越える超大型巨人のように、カリのところまで露出していた。
キスをした。胸も弄ばれた。次は性器をいじられるだろう。
ミカサは、自分の陰部が愛液で濡れそぼっているのを感じた。
エレンは一度立つと、ミカサの足元に腰を下ろした。
エレン『パンツ・・・・・・脱がすぞ』
ミカサ『うん・・・・・・』
エレンは問い、ミカサは答えたが、興奮していたエレンはそれを聞いていなかった。
パンツのゴムを掴み、そのまま下ろす。が、豊満な尻の膨らみにひっかかってしまった。
エレン『ミカサ、腰を上げてくれ』
ミカサは言われたとおりにした。
パンツはひっかかっていたところを通りすぎた。
ミカサは腰を下ろすと、今度は脚を持ち上げた。エレンが脱がせやすいように気をきかせたのだ。
パンツは太股を過ぎ、ふくらはぎを過ぎ、ついに足から脱がした。
一糸纏わぬミカサの裸体が露わになった。
エレンは、ミカサの恥部を凝視した。
陰毛は綺麗に処理されていて無毛だった。割れ目は愛液でぬらぬらと濡れているのがわかった。
エレンはゆっくりと、ミカサの女陰を手で覆った。そして、前後に撫でた。
処理後のショリショリとした感触、溢れ出る愛液のぬるっとした感触。
パンツを脱がせるとき、エレンはどう攻めようか考えていた。指でかき回そうか、それとも、舌で舐め回そうか。
しかし、実際に触れたことで、そのような考えは全て霧散した。
今、彼が望んでいることはただ一つ。彼の逸物を挿入することだった。
エレンはおもむろに立ち上がると、彼の逸物を抑えていたパンツをずりおろした。
露わになった彼の巨根。亀頭は先走り汁でてらてらと光っており、太い血管が竿を走っていた。ピクン、ピクン、と規則正しく脈を打っている。
エレンはミカサの股の間に座ると、竿の先を入り口にあてがった。
エレン『いくぞ・・・・・・』
エレンは微かに残っている理性をかき集めて言った。
ミカサ『きて・・・・・・』
ゆっくりと、膣内を陰茎が侵入していく。膣壁のうごめきは、それだけで射精してしまいそうな快感であった。
やがて、エレンの巨根が根元まで挿入される。
エレンは動かなかった。いや、動けなかったのだ。もし、動いてしまったら、彼は数秒ともたずして射精してしまうだろう。それは、エレンの男としての矜持が許さなかった。
しかし、ミカサはその矜持を崩しにかかった。ミカサはエレンの目を見つめると、甘い声でつぶやいた。
ミカサ『エレン、動いて・・・・・・私を、壊して』
エレンは獣のような唸り声を発すると、腰を激しく前後に動かし始めた。
一回、二回、三回、腰を強く打ちつける。そして、四回目の抽挿で、エレンは射精した。
限界まで蓄えられた精液が、ミカサの子宮へと放出される。
エレンは、腰が砕ける快感というものを初めて体感した。
ミカサは、体内に溜まっている熱い精液を感じていた。愛し続けた男の精液を。今の彼女は幸福に満ちていた。
射精したあとでも、エレンのモノは勃起したままだった。むしろ、さらに固さを増していた。
エレンは呼吸を整えると、ミカサの腰を掴んだ。そして、再び抽挿を始めた。
ミカサの股を、エレンの腰は無我夢中で前後する。エレンの逸物が挿入されるとミカサは喘ぎ、引き抜かれると、またミカサは喘いだ。
外では、雨が水たまりに落ちる音が絶え間なく聞こえる。小屋の中も水音が響いている。精液と愛液が膣内で混ざり合い、弾ける音が。
エレン『はあ・・・・・・はあ・・・・・・はあ・・・・・・』
ミカサ『はあ・・・・・・あっ、ううっ・・・・・・はあ・・・・・・』
彼らの耳に届くのは、お互いの声だけ。余分な神経は一切排除し、自らの性器に感覚を集中させていた。
エレンの動きが加速した。
エレン『ミカサ・・・・・・イク・・・・・・出すぞ・・・・・・』
ミカサ『来て・・・・・・ああっ!』
膣内に迸った衝撃に、ミカサは思わず叫んだ。
ミカサ『うっ・・・・・・ううっ・・・・・・』
ミカサは、ピクピクと体を震わせた。エレンはその様子を一言も発さず、ただ眺めていた。
エレンは、ミカサから逸物を引き抜いた。膣口から、粘着質な白濁液が尻の割れ目に沿って垂れた。
エレンはミカサの斜め後ろで横になった。そして、ミカサの脚を持ち上げると、屹立したままの逸物を勢いよく挿入した。
ミカサ『ああん・・・・・・!』
開脚の姿勢ゆえに、先ほどの正常位よりも深く挿入される。
息が漏れたような喘ぎではなく、叫ぶような喘ぎをミカサは発した。
エレンは「一」の字になってひたすら腰を振り続けた。腰の動きに連動させて、持ち上げたミカサの脚を動かす。ミカサは更なる快感を感じた。
エレンの前でも感情を表に出さなかったミカサが、今は無様に股を開いて喘いでいる。エレンはたまらなく興奮した。
そして、エレンは三度、ミカサの子宮へと射精した。
後側位を解くと、エレンは壁を背にして座った。
エレンが何も言わずとも、ミカサは彼が何を欲しているのか理解していた。
ミカサは立ち上がり、エレンの脚をまたぐと、自分で女陰に逸物を挿入した。
今度はミカサが動く。上下に跳ね、また前後に腰をグラインドする。
自らの自重で、エレンの男根が膣奥へと飲み込まれる。
ミカサはエレンの顎を持ち上げると、唇を重ねた。
ミカサはキスが好きだった。互いの呼吸が行き交うのが、生きているということを感じて、とても好きだった。
エレンはミカサの尻をむんずと掴んだ。溢れんばかりの桃のような尻。エレンは心の中で、安産型だな、とつぶやいた。
ミカサ『ん・・・・・・ん・・・・・・』
ミカサはキスをしながら、無心で腰を降り続けた。エレンは尻を揉みながら、彼女のされるがままになっていた。
そしておとずれる、四度目の射精。
ミカサは精液を受け止めると、後ろに崩れ落ちた。
もう、何度絶頂したのかわからない。今の対面座位で、ミカサの体力は限界に近づいていた。
しかし、人間精力発電所となっていたエレンは、仰向けで息を切らしているミカサの股を開いた。
エレン『ミカサ、もう少しだけ頑張ってくれ』
そう言うと、エレンは最後の抽挿を開始した。
ミカサ『んくっ・・・・・・あっ・・・あっ・・・あっ・・・』
もう喋る体力すらなかったミカサだが、エレンが腰を打つたびに、反射で声を上げた。
エレンは今までより一層激しく動いた。肌と肌が打つ音が響く。
エレンはミカサに覆い被さり、肌を密着させた。ミカサの頭を腕に抱きしめ、顎を肩に乗せて、熱に浮かされたように彼女の名前を囁いた。
エレン『ミカサ・・・ミカサ・・・ミカサ・・・』
何度も、何度も囁く。
ミカサもまた、エレンの頭を抱きしめると、両脚で彼の体を挟んだ。まるで、二度と離さないという意思表示のようだった。
ミカサ『エレン・・・エレン・・・エレン・・・』
ミカサも、エレンの名を囁く。
お互いに強く抱きしめる。肌と肌がこすれあう。
エレンの腰がまた激しくなった。もうそろそろだな、とミカサはエレンの名を囁きながら思った。
エレンの抱きしめる力が強まる。ミカサもエレンを強く抱きしめた。
お互いに押し殺した叫びをあげた。エレンの腰がついに止まった。
結合部から、計五回分の精液が垂れ落ちた。
そして、二人は見つめ合うと、キスをした。
『結局、俺たちはその小屋で一夜を過ごした。翌朝になると雨が上がり、俺たちは救助された。
そして、訓練兵の解散式の夜・・・・・・』
ミーナ『エレンは憲兵団に入るの?』
エレン『いや、俺は調査兵団に入る』
トーマス『なんだよ、もったいなくないのか?』
エレンは手に持っているコップを眺めた。注がれた飲み物には自分の顔が写っている。
エレン『ずっと前から俺は調査兵団に入ろうと思っていたんだ。巨人を一匹残らず駆逐してやるんだって・・・・・・』
アルミン『・・・・・・』
エレン『せっかく巨人を殺すための技術を身につけたんだ。それを使うために調査兵団に入ることは、別におかしいことじゃないだろ?』
ミカサ『・・・・・・』
エレン『それに、内地だって絶対に安全とはいえない。あの超大型巨人みたいなやつもいるんだし』
エレンは、ちらりと隣の少女を見た。
エレン『だからさ、巨人を駆逐して、はじめて安全っていえるんだ。そしたらもう、巨人に怯えなくていい。家族を失わなくてすむ』
ぐいっとエレンは飲み干した。
『もちろん、復讐の感情がなくなった訳ではない。今でもあの時のことを思い出すと、焼けつくような怒りがこみ上げてくる。ただ、それだけじゃなくなったってことだ・・・・・・』
エレンは、アルミンとミカサの肩を組んだ。
エレン『そして、俺たちは壁の外に出て、外の世界を見るつもりなんだ!』
『二人きりで話したいとミカサが言ったので、俺たちは一旦外にでた。冷たい風が、俺の頬を横切った』
ミカサ『エレンは、本当に調査兵団に入るつもりなの?』
エレン『今更何言ってるんだよ。お前は?』
ミカサ『・・・・・・エレンが調査兵団に行くのなら、私もそうする』
ミカサはしばらく押し黙ると、小さい声で言った。
ミカサ『妊娠してたら、エレンも憲兵団に入っただろうに・・・・・・』
エレン『絶対するってわけじゃないんだし、しょうがないだろ』
ミカサ『あれからエレンは、えっちしてくれなかった・・・・・・』
エレン『当たり前だろ。俺たちは鍛えるためにここに来たんだ・・・・・・』
ミカサはまたうつむいて黙ってしまった。彼女が不機嫌になっているのを、エレンはわかった。
エレンは、うつむいたままのミカサを優しく抱きしめた。
エレン『子供が欲しいんだったらさ、巨人がいなくなったあとにいくらでもやってやるよ。だからさ、そんな顔をするなよ』
しばらく、沈黙が続く。
ミカサが小声でつぶやいた。
ミカサ『十人は欲しい』
エレン『・・・・・・わかった』
ミカサ『・・・・・・絶対に死なないで』
エレン『ああ、ミカサを残して、死んだりはしない』
ミカサは顔を上げると、目を閉じた。
エレンは思わず笑って、やさしくキスをした。
『この美しき、残酷な世界では―――』
部屋の中はイカのような、クリのような臭いが充満していた。
賢者となった少年たちは、全裸のまま体育座りをし、真顔で鑑賞していた。
いまだにエレンは、自慰を続けていた。虚像の彼は童貞の卒業を果たしたのに、現実の彼は、自慰を覚えたての猿のようにシコリ続けた。彼の姿は、まるで家畜だった。
ジャンは、自分の手のひらをじっと見つめた。そこには、間違った場所で放出され、ただ死を与えられた子種があった。
ジャンは目の前にあった背中で、その手を拭った。
コニー「おい、てめえ!なに付けやがった!?ふざけんなよ!」
ジャン「未来への、夢と、希望だ・・・・・・」
アルミン「もう寝よっか・・・・・・」
それぞれが、全裸で自分の寝所に移った。そのときの彼らの姿は、巨人と大差なかった。
翌朝、食堂で食事をとった。いつも通り、ミカサはエレンの隣に座った。
ミカサ「エレン、おはよう」
エレン「うん・・・・・・」
ミカサ「?どうしたの?どこか具合が悪いの?」
エレン「なんでもない・・・・・・」
ミカサ「・・・・・・ならばいい。そういえば、今朝から男子が私の体をジロジロと見てくる。エレン、何か知らない?」
エレン「さあ、気のせいじゃないか・・・・・・」
ミカサ「絶対に気のせいじゃない。すごく気持ち悪い。特にジャン」
エレン「そうか・・・・・・気持ち悪いか・・・・・・」
ミカサ「本当にどうしたの?もし、具合が悪いなら、今日の訓練は休めべき」
エレン「あのさ・・・・・・」
エレンは唾をゴクリと飲んだ。ここまで緊張したのは、今までなかっただろう。
エレン「俺が、お前と、セックスしたいって言ったら、どうする?」
沈黙。エレンは大きな声で言ったわけではないが、彼の声はよく通った。
男も女も、皆エレンを見た。
アルミン「ちょ・・・何言ってんの!?エレン」
エレン「・・・・・・」
エレンはじっとミカサを見ていた。
ミカサの顔は相変わらず無表情だった。驚いているのか、呆れているのか、それすらもわからない。
やがて、ミカサは口を開いた。
ミカサ「エレン、そんな話はここでしてはいけない」
エレン「・・・・・・すまん」
どこからか、くっくっ、と笑い声が聞こえた。あの声はジャンだ。後で殴ろう、とエレンは思った。
ミカサ「ちなみに、エレンが望むのであれば、私はセックスをしても構わない」
エレン「えっ」
どこからか、ぐすぐす、と泣き声が聞こえた。あの声はジャンだ。後で慰めよう、とエレンは思った。
おわり
童貞が書くには荷が重すぎた。
続編はやる気があったらやる。
女子バージョンって、ミカサたちがホモエロゲを見る話を書けばいいの?大胸筋パイズリとか。
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