男「くそっ！」ﾀﾞｯｼｭ!!!

霊「...」

男「ハアハア...」

男「まいたか？」

霊「えっと...」

男「うおっ！？」

霊「あ、ごめんなさい、驚かすつもりは...」

男「くそっ！くそっ！！」ﾀﾞｯｼｭ

霊「...」

男「ハアハア...おい」

霊「あ、はい？」

男「なんだ...なんなんだよお前は！！！」

霊「うぅ...えっと、一応夜なので声は控えめにお願いします..」

男「お前が追ってこなきゃ大声なんて出さねえよ！！」

霊「無茶を言われては困ります...よ...」

男「くそっくそっくそっ！！！」

霊「...警察、呼ばないんですね」

男「めんどくせえんだよ、後々な」

男「警察呼ぶぞっていえば引き返すと思ったのに...」

霊「優しいんですね」

男「お前、馬鹿だろ？」

霊「よく言われてました」

男「...何が目的だ、こんな俺をつけまわして」

霊「実は 、私は幽霊なのです」

男「...」

霊「そうなんです、幽霊なのです」

男「はぁ...分かったもういい、ついてくるな」

男「じゃあな」

霊「待って、最後に」

男「ｯﾁ...なんだよ？」

霊「無　心　で　家　に　帰　れ」

男「...」

男「...」ﾃｸﾃｸ

霊（ああ...使ってしまった）

男「...」

霊（罪悪感が...）

男「...」ｶﾞﾁｬ

男「...」ﾊﾞﾀﾝ

男「...............はっ！？」

男「...」

男「えっ...と...あれ...？」

男「...た、ただいま？」

男「...おう」

男「疲れてるな...俺」

男「今日は早めに寝るか...」

男「はあ...疲れた」ﾎﾞﾌ

男「しかしおかしいな...」

男「確か...」

男「...そうだ！あの女！」

男「...待てよ」

男「もしかして俺は幻覚を見ていただけなのか？」

男「記憶が曖昧なのもきっと...」

男「くそぅ...これ結構やばいやつなんじゃ...」

霊「あっ、それは多分大丈夫なやつですよ」

男「...」

霊「はい」

男「...」

男「っておぅううういい！！！」ｶﾞﾊﾞｯ

霊「あふっ...急に大声出さないで下さい...」

男「だっ...出さないでいられるか！！！」

霊「決して怪しいものじゃ無いんですよ...」

男「おっ、お前！どうやって家に入ってきた！？」

霊「普通に玄関から入ったんですけど...」

男「嘘つけ！ちゃんと鍵しめてあるんだぞ！？」

霊「ていうかあなたと一緒に入ったんですけど...」

霊「気づきませんでした？ずっと後ろにいましたよ？」

男「...」

男「いいか、じっとしていろよ...」

男「...少しでも動いてみろ、男の俺の方が力はある」

霊「なっ...何するんですか？」

男「警察呼ぶ」

霊「そうですか」

男「おい、じっとしてろ！」

霊「警察呼ぶのは面倒じゃないんですか？」

男「確かに面倒だが、お前が居るよりよっぽどいい」

霊「こうストレートに言われては何か傷つきます..」

男「...あれ、電話がない」

霊「♪～」

男「おい」

霊「私は面倒な女ですよ～、話しかけない方がいいですよ～」

男「ｯﾁ...根に持ってんのかよ」

霊「♪～」