エレン「巨人を見てる時の脳内メーカー?」(147)
この話は
エレン「恋愛能力診断?」
エレン「魅力度診断?」
エレン「2人が恋人になれる確率メーカー?」
エレン「みんなの本音聞いてみた?」
の続きです。
前回も今回も、単行本10巻までの情報で書いているので、ネタバレ苦手な方はご注意ください。
エレン「なんだよ、特別評価訓練って……食堂なんかで出来る事あるのか?」
ミカサ「でも、呼び出しを受けた面子を見ると、成績上位者ばかり。大事な訓練だと思う……」
ライナー「とはいえ、食堂だぞ?……特別な座学でもするのか?」
ベルトルト「どうなんだろうね……」
アニ「別になんだっていいけど。」
ジャン「何かしらねぇが……ここで目立っとけば、憲兵団配属に一気に近付けるだろうな。」
マルコ「でも、逆に一気に遠のく可能性もあるよ……」
コニー「マルコは心配性だな。ま、天才の俺には関係ないけどな!」
サシャ「でも、座学だったら絶望的じゃないですか。」
クリスタ「何をするんだろうね、ユミル?」
ユミル「さぁねぇ……何かの講習だとは思うけど……」
――――ガラッ
キース「……揃っているようだな。」
一同「!」ザッ!
キース「敬礼は必要ない。楽にしてよい。」
一同「……」スッ
キース「すでに察していると思うが、ここに呼び出されたのは成績上位の者だけだ。」
キース「今日は、貴様らの内面から、兵士としての素質を審査するつもりだ。」
エレン(内面……? そんなものをどうやって審査するんだ……?)
ジャン(心理テストでもやるってのか……? マズイな、正解がないジャンルはやっかいだぞ。)
キース「入れ!」
アルミン「失礼します!」
ミカサ(アルミンがどうして……成績上位者では無かった筈……って、あれは……!)ハッ
アニ(なんで、またそれを持ってきた……!)ビクッ
キース「本日の訓練の協力者、アルレルト訓練兵だ。知っているだろうが、一応紹介しておく。」
キース「諸君らには既に馴染みが深くなっているだろうから、わざわざ説明する必要はないと判断する。」
キース「本日の審査は、この“巨人を見ている時の脳内メーカー”を使って行う!」
エレン(また新しい機能を見つけたのか! ……やったな、アルミン!)ワクワク
ミカサ(拒否する事は出来るのだろうか……)
アニ(どうにかして抜けだせないかな……)
サシャ(私、もうあれ嫌です……)
ユミル(さっさと焼き捨てとけよ……)
キース「どれだけ訓練で結果を出せたとしても、実戦で結果を出せなければ意味が無い!」
キース「当然だが、実戦にやり直しなど無い! 些細なミスですら、それが死につながる!」
キース「実際に巨人を前にした時に、怯えて足がすくむようでは話にならん! 今日はそれを審査する!」
キース「では、アルレルト訓練兵、実際にやってみるがいい!」
アルミン「ハッ!」 カタカタカタ ポチッ
――――カタカタカタカタカタ
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【巨人を見てる時のアルミンの脳内】
興奮
興奮 興奮
興奮 興奮 興奮
興奮 興奮 興奮 興奮
興奮 興奮 興奮
興奮 興奮 興奮 興奮
興奮 興奮 興奮
興奮 興奮 興奮 興奮
興奮 興奮 興奮
興奮 興奮
興奮
キース「ふむ……」
キース「巨人を前にしながら、平静を保つ事は難しいだろう!」
キース「だが、それができなければ、貴様は巨人の餌だ!」
キース「以後の訓練では、胆力も鍛えるよう心掛ける事だな!」
アルミン「はい! 了解いたしました!」
ミカサ(良かった……今回は本当にまともだった……)
サシャ(ま、まぁ……こういう内容なら別に……)
キース「さて……貴様らの審査に移る前に、模範解答を見せておこう。」
マルコ(模範解答……?)
コニー(いや、これ正解なんか無いだろ……)
キース「訓練兵の貴様らでも耳にした事がある筈だ“人類最強の戦士”の称号を!」
コニー(え! まさか本人が来てるのか!?)ソワソワ
エレン(調査兵団のエース、リヴァイ兵長か!? すっげぇ!)ドキドキ
アルミン「…………」 カタカタカタ ポチッ
――――カタカタカタカタカタ
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【巨人を見てる時のリヴァイの脳内】
別に
別に ペット
別に 別に ペット
別に 別に ペット
別に 別に ペット
別に 別に ペット
別に 別に ペット
別に 別に ペット
別に 別に ペット
別に ペット
別に
エレン(すっげぇぇぇぇ!?)
コニー(巨人を恐れないどころか、ペット扱いかよ!?)
ジャン(しかも半分以上興味なしだと!? どういう神経してやがる!?)
マルコ(凄い……僕達とは生きてる世界が違うんだ……)
キース「この域に到達できれば、巨人を前にしても恐れなど感じなくなる!」
キース「これに近付けるよう、貴様らも励む事だ!」
一同「ハッ!!」
キース「では、アッカーマン訓練兵! 前に出ろ!」
ミカサ「ハッ!」ザッ
アルミン「…………」 カタカタカタ ポチッ
ライナー(おい……これ、マズくないか……?)
ベルトルト(どうしよう……まさかこんな事になるなんて……)
アニ(……面倒な事になった。)
――――カタカタカタカタカタ
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【巨人を見てる時のミカサの脳内】
ペット
ペット ペット
ペット ペット
ペット ペット
劣等感
ペット ペット
ペット ペット
ペット ペット
ペット
キース「ふむ……」
ジャン(どういう頭ん中してんだよ!?)
マルコ(これって、リヴァイ兵長と同レベルなんじゃ……)
エレン(真ん中にある劣等感……そうか、ミカサ……お前も……) ギリッ…
キース「恐れを抱いてないのは大いに結構! だが、真ん中の劣等感がわからんな……」
キース「アッカーマン訓練兵、発言を許可する! 何か思い当たる事はあるか!?」
ミカサ「……シガンシナ区が巨人に襲われた時……私の……大切な家族を失いました。」
ミカサ「……もし私が劣等感を抱いているとすれば……世界の残酷さに対してだと思います。」
アルミン(ミカサ……)
キース「……そうか。」
キース「これ以上失いたくないのなら、今後も訓練に励む事だ……アッカーマン訓練兵、列に戻れ!」
ミカサ「ハッ!」ザッ
エレン(そうだよな……母さんを失ったのは俺だけじゃない……お前だって……!)ギリリッ
キース「次、ブラウン訓練兵、前に出ろ!」
ライナー「ハッ!」ザッ
アルミン「…………」 カタカタカタ ポチッ
ライナー(さてどうなる……怪しまれるようなものは出てくれるなよ……)
ベルトルト(ライナー……)ドキドキ
アニ(ヘマするんじゃないよ……)
――――カタカタカタカタカタ
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【巨人を見てる時のライナーの脳内】
惜しい
惜しい 惜しい
惜しい 惜しい
惜しい 惜しい
惜しい 別の人 惜しい
惜しい 惜しい
惜しい 惜しい
惜しい 惜しい
惜しい
キース「ふむ……」
ライナー(……なんだこれ。)
キース「いや……わからないな。貴様、何を考えている……?」
ベルトルト(……なにこれ?)
アニ(おい……これ、どう説明するんだ。)
キース「ブラウン訓練兵、発言を許可する! わかるように説明しろ!」
ライナー(ぐっ……俺にもわからない……くそ、どうする……って、そこ二人、心配そうに見るな!)
ライナー(怪しまれないように適当な理由をでっちあげるしかない……――ッ!そうだッ!)
ライナー「教官、自分は常々“惜しい”と考えていました……」
キース「ほう……?」
ライナー「何故、巨人には男性型しか存在しないのかと!」
一同「」ブフゥゥ!!
ライナー「何が悲しくて、野郎の裸体を眺めなければならないのか……もし女型の女性が存在すれば、と常々考えていました!」
ライナー「中心の“別の人”は、つまり『野郎はお呼びじゃないんだ、女型を持ってこい!』という意味だと思います!」
――――シーーン……
ミカサ(…………)
サシャ(女なら巨人でもいいとか……ライナーって変態だったんですね……)
クリスタ(男の子だし、仕方ないってわかってても……巨人相手にそういう事考えるのは、良くないと思うな……)
ユミル(なんだ、ライナーのやつ女にも興味あったのか。)
キース「……そうか。」
ライナー(や、やばいな……途中から、自分でも何言ってるのかわからなくなってた……)
アニ(…………)
ベルトルト(アニの視線が冷たい……絶対零度だ……!)
キース「巨人に対して、なかなか面白い考えを持っているようだな。」
キース「……同じ趣味を持つ者として、駐屯兵団のピクシス司令に紹介状を書いておいてやろう。」
エレン(すげー! ライナーのやつ、司令に紹介されるのかよ!)
ジャン(くそっ……上手く出世街道に乗りやがって、うらやましい!)
キース「では、ブラウン訓練兵、列に戻れ!」
ライナー「ハッ!」ザッ
ライナー(ふー、冷や冷やしたぜ……)
ベルトルト(だが、ライナー……代償として、女性陣の君を見る目が変わってしまったようだ……)
アニ(死ねばいいのに……)
ミカサ(…………)
サシャ(ライナーとは距離を置いた方が良いかもしれませんね……)
クリスタ(やっぱり間違ってると思う……どう言えばわかってもらえるかな……)
ユミル(クリスタには近付けない方が良いな……)
キース「次、フーバー訓練兵、前に出ろ!」
ベルトルト「ハッ!」ザッ
アルミン「…………」 カタカタカタ ポチッ
ライナー(俺は切り抜けたぞ……お前もヘマするなよ……!)
アニ(こいつは気が弱い所があるからな……ボロを出さなきゃ良いけど。)
――――カタカタカタカタカタ
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【巨人を見てる時のベルトルトの脳内】
体 体 体
体 体 体 体
体 体 体 体 体
体 体 体 体 体 体
体 体 体 体 体 体 体
体 体 体 体 体 体
体 体 体 体 体 体 体
体 体 体 体 体 体
体 体 体 体 体 体 体
体 体 体 体 体 体
体 体 体 体 体
体 体 体 体
体 体 体
キース「ふむ……」
ベルトルト(……なんだこれ。)
ベルトルト(――ッ!……まさか超大型巨人の事を指してるのか!?)
キース「なかなか良い着眼点だが、少し付け加えておくべきだな。」
キース「正確には、“後頭部からうなじにかけて、縦一メートル横十センチ”だ。」
キース「高い再生能力を持つ巨人に対して、急所以外を攻めても時間稼ぎにしかならん。」
キース「確実に仕留めるには、うなじの急所を狙うしかない。」
キース「……もっとも、貴様は座学の成績も悪くない、言われずとも理解しているだろうがな。」
ベルトルト「は、はい!」
キース「巨人を殺す技術を身に付けたいなら、今後も訓練に励む事だ。……フーバー訓練兵、列に戻れ!」
ベルトルト「ハッ!」ザッ
ベルトルト(なんだか知らないけど、勝手に良いように解釈してくれた……)
ライナー(くそ……運が良かったな、ベルトルト……なんで俺のはあんなだったんだ……)
アニ(なるほど、ものは言いようか……これならいくらでも誤魔化せる……)
キース「では次、レオンハート訓練兵! 前に出ろ!」
アニ「ハッ!」ザッ
アルミン「…………」 カタカタカタ ポチッ
ライナー(ま、アニなら問題ないだろ……)
ベルトルト(僕でも大丈夫だったんだし……)
――――カタカタカタカタカタ
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【巨人を見てる時のアニの脳内】
裸
大好き 無 無
大好き 裸 無 無
大好き 無 無 無
大好き 裸 無 無
大好き 無 無 無
大好き 裸 無 無
大好き 無 無
裸
キース「ふむ……」
アニ(――ッ!? ッッ!? ッッッッ!!??)サァァァァァ
一同「」ブフゥゥ!!
<ザワザワ…
<ザワザワ…
<ザワザワ…
キース「……誰が口を開いて良いと言った?」
<シーーン……
ライナー(アニ!? お前、これはどういう事だ!?)
ベルトルト(まさか僕達の事も、こういう目で見てたのか!?)
キース「……レオンハート訓練兵、貴様はいくつだったかな。」
アニ「じゅ、十六です……」ポソリ
キース「……そうか。」
エレン(アニのこんなに力の無い声、初めて聞いた……)
アルミン(顔面蒼白ってこういうのを言うんだろうな……)
キース「年齢的にも、色々と難しい時期だ……こういった事を考えてしまうのも無理はない……」
キース「先程、ブラウン訓練兵も言っていたように、巨人には男性型しか確認されていない。」
キース「巨人とはいえ、姿は異性の“裸”だ……あるべきものが“無い”のは気になるだろう。」
アニ「…………いえ、そのようなことは。」ポソッ
コニー(声、ちっちぇー!?)
マルコ(アニか!? これがあのアニなのか!?)
キース「それ自体を責めるつもりはない。だが、巨人と意志を通じ合う事など出来はしない……」
キース「調査兵団の分隊長にも変わり者はいるが……伴侶には人間の男を選ぶべきだ。」
ミカサ(エレン……)
ジャン(俺は……絶対にミカサを振り返らせてみせる……!)
エレン(こんなに優しい表情の教官、初めて見た……まるで、昔の父さんみたいだ……)
キース「一つ忠告しておこう……将来、子を成したいと考えているのなら調査兵団だけは選ばない事だ。」
キース「男性と違い、出産が必要な女性は、自分が抜けても仲間の命に直結しない、憲兵団か駐屯兵団が良いだろう。」
キース「貴様の成績なら、このまま努力を続ければ、憲兵団入りも不可能な話ではない。」
キース「……以上だ。レオンハート訓練兵、列に戻りなさい。」
アニ「ハッ……」ポソッ
クリスタ(今にもアニが死んじゃいそう!?)
ユミル(いや、普通に自殺もんだろ、今のは……)
キース「次、イェーガー訓練兵! 前に出ろ!」
エレン「ハッ!」ザッ
アルミン「…………」 カタカタカタ ポチッ
エレン(巨人どもめ……一匹残らず、駆逐してやる……!)ギリッ…
アルミン(大丈夫かな、エレン……流石に、あれを見た後じゃ不安だよ……)
ミカサ(何を考えていても関係ない……エレンは私が守る……)
――――カタカタカタカタカタ
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【巨人を見てる時のエレンの脳内】
愛
ショック 心配
ショック 愛 心配
ショック 心配 心配
ショック 愛 心配
ショック 心配 心配
ショック 愛 心配
ショック 心配
愛
キース「ふむ……」
エレン「……ッ」ギリリッ
アルミン(これは……エレン、君はまだお母さんを亡くした時の事を……)
ミカサ(……おばさん。)ジワッ…
キース「イェーガー訓練兵、貴様はシガンシナ区の襲撃で母親を亡くしていたな……」
エレン「はい……!」
ベルトルト(…………)
ライナー(…………)
アニ(…………)
キース「……また愛するものを失う事を恐れるなら、強くなる事だ。それしか道は無い。」
エレン「はい……!」ボロッ
キース「泣くな。感情を抑制できない者は兵士としては落第だ。」
エレン「…………ッ」ググッ
キース「忘れろとは言わん……目立った特技を持たなかった貴様がここにいる理由は、努力と目的意識だけは人並み外れていたからだ。
キース「貴様の目的意識を支えているのは、五年前のその痛みだ。ならば、抱えて進む事だ……目を逸らさずにな。」
エレン「はい……ッ!」
キース「一応聞いておこうか……貴様は訓練兵団を卒業したらどうするつもりだ?」
エレン「…………ッ」ギギギギ
エレン「調査兵団に入って……とにかく巨人をぶっ殺したいです……」ギリリッ…!
キース「そうか……イェーガー訓練兵、列に戻れ。」
エレン「ハッ……!」ザッ
キース(……グリシャ……お前の息子は、立派な戦士に育ったぞ。)
ベルトルト(…………)
ライナー(…………)
アニ(…………)
キース「では次、キルシュタイン訓練兵! 前に出ろ!」
ジャン「ハッ!」ザッ
アルミン「…………」 カタカタカタ ポチッ
ジャン(くそ……今のエレンの後じゃ、やりにくいな……)
――――カタカタカタカタカタ
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【巨人を見てる時のジャンの脳内】
体 h 殴
体 体 殴 殴
体 体 h 殴 殴
体 体 殴 殴
体 体 h 殴 殴
体 体 殴 殴
体 体 h 殴 殴
体 体 殴 殴
体 h 殴
キース「ふむ……」
ジャン(な、なんだこりゃあ!?)
キース「巨人に対して敵意を持つ事は望ましいのだが……肉弾戦で敵う相手ではない。やめておけ。」
キース「最近は近接格闘の訓練を真面目にこなしているようだが、それが目的だったなら、考えを改める事だ。」
ジャン(ち、違う!? 俺は、エレンのやつをぶちのめそうと……!)
コニー(すげーな、ジャン。巨人に殴りかかるつもりかよ……エレン以上の『死にたがり野郎』だったのか……)
キース「それと……巨人に性衝動を向ける事もおすすめしない。巨人の肌は高温だ……焼け爛れるぞ。」
ジャン(思ってねぇよッ!?)
ライナー(こいつ……とんでもない変態だったのか……)
ベルトルト(ありえない……何を考えてるんだ……)
アニ(考えたら寒気がしてきた……)
キース「貴様もまだ若い……色々と思う所はあるだろうが、巨人に対しては殺す事だけに専念する事だ。」
キース「“体”、すなわち急所を狙う事を考えている点は評価できるが、狙う際は“半刃刀身”を使う事を忘れるな。」
ジャン(忘れる訳ねぇだろ!? 刃じゃなかったらナニで狙えっつーんだ!?)
キース「では、キルシュタイン訓練兵、列に戻れ。」
ジャン「ハッ!」ザッ
ミカサ(…………)
サシャ(ジャンってそういう趣味があったんですね……)
クリスタ(やだ、怖い……)
ユミル(この変態野郎が……私も気をつけないとヤベェな……)
ジャン(俺をそんな目で見るんじゃねぇ!? ありえないだろ、あんなもん!)
キース「次、ボット訓練兵! 前に出ろ!」
マルコ「ハッ!」ザッ
アルミン「…………」 カタカタカタ ポチッ
マルコ(大丈夫かな……ジャンみたいにおかしな結果にならなければ良いんだけど……)
――――カタカタカタカタカタ
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【巨人を見てる時のマルコの脳内】
揉みたい
揉みたい 揉みたい
揉みたい 揉みたい 揉みたい
揉みたい 揉みたい
揉みたい 心配 揉みたい
揉みたい 揉みたい
揉みたい 揉みたい 揉みたい
揉みたい 揉みたい
揉みたい
キース「ふむ……」
マルコ(――ッ!? ッッ!? ッッッッ!!??)サァァァァァ
一同「」ブフゥゥ!!
<ザワザワ…
<ザワザワ…
<ザワザワ…
キース「……誰が口を開いて良いと言った?」
<シーーン……
キース「……ボット訓練兵、貴様はいくつだったかな。」
マルコ「じゅ、十六です……」
キース「……そうか。」
キース「……………………」
エレン(おい、教官黙っちゃったぞ……)
アルミン(これは……いたたまれない……)
ミカサ(…………)
ジャン(マルコ……お前……)
ライナー(女型の巨人を見たらどういう反応するんだ……?)
ベルトルト(男型巨人限定かどうかで、かなり評価が変わるけど……)
アニ(もうやだ……帰りたい……)
コニー(同期の女のサイズじゃ満足できないのか……マルコのやつ筋金入りだな……)
サシャ(マルコ……油断してました……今度からは気をつけないと……)
クリスタ(どうしよう……どうしたらマルコを傷つけずにすむんだろう……)
ユミル(こいつら、変態ばっかじゃねぇか……)
キース「……若さとは難しいものだ。自分の事でさえ、思うようにいかないのだからな。」
キース「健全な若者であれば、そういった感情を抱く事は自然な事だ。何ら恥じる事ではない。」
キース「“心配”が中心にあるのも、そんな自分に振り回されるのではないかと危惧しているからだろう。」
キース「複雑な感情が巨人に対して向けられているのは、同期の女性をそのような目で見ぬように律した結果か……真面目な貴様らしいと言える。」
マルコ(え、これフォローしてくれてるの……?)
キース「近接訓練は男女混合だが、ボット訓練生に関するトラブルの報告は受けていない。」
キース「これは自分を抑制できている証に他ならない。中には、そうでない者もいるようだがな……」
キース「だが、いくら自制心があっても、不安なものは不安だろう。故に、ここは先人たちの智恵に倣うとしよう。」
マルコ(いや、そもそも、僕としてはこの結果自体を否定して欲しいんだけど!?)
キース「ボット訓練生。50㎞ほど走ってきなさい。健全に発散させるにはこれに尽きる。」
マルコ「りょ、了解いたしました!」
キース「うむ。この後の訓練に関しても気にする事は無い。終わり次第、食事を取り合流するように。」
マルコ「ハッ!」ザッ タッタッタッタッタ
キース「……貴様らはこの結果については忘れる事。他言すれば厳罰に処す。」
一同「了解いたしました!」ザッ
キース「では、次、スプリンガー訓練兵! 前に出ろ!」
コニー「ハッ!」ザッ
アルミン「…………」 カタカタカタ ポチッ
コニー(ま、俺は健全な少年だし……巨人に欲情なんかしないからな、大丈夫だろ。)
――――カタカタカタカタカタ
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【巨人を見てる時のコニーの脳内】
透視
透視 透視
透視 ドキ 透視
透視 ドキ ドキ 透視
ドキ ドキ ドキ
透視 ドキ ドキ 透視
ドキ ドキ ドキ
透視 ドキ ドキ 透視
ドキ ドキ ドキ
透視 ドキ ドキ 透視
透視 ドキ 透視
透視 透視
透視
キース「ふむ……」
コニー(おお、凄ぇ……結構あたってるかも……)
キース「巨人を前にすれば、鼓動が速くなるのは当然だろう。」
キース「だが……わからないな。透視とは一体どういう事なのか。」
キース「スプリンガー訓練兵、発言を許可する。心当たりが無いか話すのだ。」
コニー「ハッ!」
コニー(ま、良いや。思ってる事を言ってみるか。)
コニー「え、と……ですね。自分なりに、巨人について考えている事がありまして!」
キース「ほう……」
コニー「実は巨人の中には人が入っていて、その人が動かしているのかなー、なんて。」
ライナー「――ッ!?」
ベルトルト「――ッ!?」
アニ「――ッ!?」
コニー「なので、こう……透視したら『中の人』が見えるんじゃないかなぁ……と。」
キース「…………」 ツカツカツカ
コニー(あ、やべ……)
エレン(教官がコニーの前に移動した……!)ゾクッ
キース「…………」ガシッ!
コニー「……ッ……ッ!」メキメキメキ
キース「ふざけているのか、コニー・スプリンガー。」グググググ…!
アルミン(コニーが浮いたッ!?)
キース「巨人は着ぐるみなどではないぞ……『中の人』などいない、いないのだ!」
コニー「」ドサッ
ライナー(…………)ドキドキ
ベルトルト(…………)ドキドキ
アニ(…………)ドキドキ
キース「次、ブラウス訓練兵! 前に出ろ!」
サシャ「ハッ!」ザッ
アルミン「…………」 カタカタカタ ポチッ
サシャ(もう、やめてくださいよ、コニー! 教官怒ってるじゃないですか……!)
――――カタカタカタカタカタ
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【巨人を見てる時のサシャの脳内】
悩悩悩悩悩
悩悩 悩悩
悩悩 飽きた 悩悩
悩悩 飽きた 飽きた 悩悩
飽きた 飽きた 飽きた
悩 飽きた 飽きた 悩
飽きた 飽きた 飽きた
悩 飽きた 飽きた 悩
飽きた 飽きた 飽きた
悩悩 飽きた 飽きた 悩悩
悩悩 飽きた 悩悩
悩悩 悩悩
悩悩悩悩悩
キース「…………」
サシャ(あれ、無言!? 相槌は無いんですか!?)
一同(…………) ウワァ…
キース「そうか……貴様は巨人よりも芋の方が心配か……」
キース「巨人と戦うより、その日の食事の方が大切か。」
サシャ(なんか勝手に話が進んでます!? 内容は否定できないですけど!)
キース「…………」 ハァ…
エレン(教官、すげぇ残念そうな表情だ……)
サシャ(ま、まずいですよ! このままじゃ、また死ぬ寸前まで走らされる事に……!?)
8
キース「一応、申し開きの機会を与えよう。何か言いたい事はあるか?」
サシャ「きょ、教官! お言葉ですが、私はそのような事は考えていません!」
サシャ(あ、ああ、しまった! 思わず考えなしに口走っちゃいました……!)
キース「ほう、では貴様の考えを聞こう。」ギロッ
エレン(大丈夫なのか、サシャ……? 俺は教官が言ったので納得したんだけど……)
アルミン(駄目だ、サシャ……その場しのぎの嘘は絶対に見抜かれる……!)
ミカサ(瞳に浮かぶ動揺を、教官は見逃してくれない……嘘はつけない……)
サシャ「は、はい! え、とですね……」
サシャ(あ、あわわわわわわわ……また死ぬ寸前まで走らされちゃう……)
サシャ(ああ……小さい頃の記憶が一気に押し寄せてきた……これが走馬灯ってやつですか……)
サシャ(――――そうだ、これだッ!!)ハッ
エレン(サシャの目に光が戻った!)
アルミン(何か思いついたんだね!?)
ミカサ(……でも、とても不安。)
サシャ「教官……私は森で育ち、小さな頃から狩りをして生計をたてていました。」
キース「…………」
サシャ「兵士として公に心臓を捧げた以上、巨人を狩るのが当然の責務なのは理解してます。」
サシャ「ただ、小さな頃から当たり前のようにしていたので、狩りにはもう“飽き飽き”しているんです。」
サシャ「しかし、私も兵士である以上、“悩み”はしても、人類の為に尽くしたいと考えています!」
キース「…………」
サシャ「ふぅーっ……」 ドヤァ…
キース「そうか……ブラウス訓練兵、お前も成長したのだな。」
サシャ「ハッ!」キリッ
キース「ならば、特別に禁猟区での狩りを許可しよう。鹿でも猪でも、好きに狩るといい。」
サシャ「え、ホントですか!? うわぁーい、やったぁ♪ 弓と矢を調達してこないと!」パァァァァ
キース「……狩りには飽き飽きしているのではなかったかな。」
サシャ「――!」ピタッ
エレン(逝ったな、サシャ……)
アルミン(さようなら、サシャ……)
ミカサ(やっぱりこうなった……)
キース「…………」
サシャ「…………」サァァァァァァ
キース「何をすべきか、わかるな。」
サシャ「死ぬ寸前まで走ってきます……」
キース「今日の食事は?」
サシャ「ありません……」
キース「わかっているならいい。行きなさい。」
サシャ「行ってきます……」 タッタッタッタッタッ……
ジャン(素直に認めとけば、コニー程度のペナルティで済んだだろうに……)
クリスタ(またパンを取っておいてあげないと……)
ユミル(相変わらずの芋女か……)
キース「…………」 ハァ…
ライナー(あの教官が疲れた表情を見せるとは……)
ベルトルト(これじゃあストレスで禿げる訳だよ……)
アニ(私も、走るように言って欲しかった……いっそ死ぬまで……)
キース「……では次、レンズ訓練兵。前に出ろ。」
クリスタ「ハッ!」ザッ
アルミン「…………」 カタカタカタ ポチッ
クリスタ(だ、大丈夫かな……変な結果が出なければ良いんだけど……)ドキドキ
アルミン(よし、これで後はユミルの分を出力すれば終わりだな……準備しておこう。) カタカタカタ
――――カタカタカタカタカタ
http://irotsuku.com/a/y3lu82h7/r/%e5%b7%a8%e4%ba%ba/%e3%82%af%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%82%bf
【巨人を見てる時のクリスタの脳内】
別に
別に 別に
別に コスプレ 別に
別に 透視 別に
コスプレ 透視 透視
別に 透視 透視 別に
コスプレ 透視 透視
別に 透視 透視 別に
コスプレ 透視 透視
別に コスプレ 透視 別に
別に 透視 別に
別に 別に
別に
キース「…………」
クリスタ(あ、あれ!? やだ、どうしよう……)オロオロ
ユミル(元の名前を名乗るなら、何時でも見せてやるぞ……)キュン
アルミン(かわいい……)キュン
ジャン(クリスタなら許せる……)キュン
コニー(だよな! やっぱそう思うよな!?)
ライナー(クリスタにならばれていい……)キュン
ベルトルト(肩に乗せて、高い高いしてあげたい……)キュン
アニ(この二人、もう駄目だ……)
キース「いや……わからないな。何故だ、何故なんだ。」
クリスタ(ど、どうしよう……私、実際に巨人を目にしたらこんな事思うのかな……)オロオロ
キース「スプリンガー候補生といい、貴様といい……104期生の間では、そういう流行でもあるのか。」
キース「もう一度言うぞ……貴様たちも良く覚えておけ。」
キース「巨人は着ぐるみでもなければコスプレでもない! 『中の人』などいない、いないのだ!」
ライナー(クリスタ……コスプレとか好きなのか? 鎧の巨人のコスプレでも見せれば喜ぶかな……)
ベルトルト(じゃあ僕は超大型巨人だ! 負けないぞ、ライナー!)
アニ(もうやだ、こいつら……お腹痛くなってきた……)
キース「実際に巨人と相対した事が無いから、このような腑抜けた発想ができるのだろうが、現実はそうではない!」 クワッ!
エレン(うわ……教官、マジで怒ってる……怖ぇぇ……)
ミカサ(…………)
ジャン(おいおい、勘弁してくれよ……いや、俺のも大概だったけどよ……)
キース「一体の巨人を倒すのに、30名もの犠牲が必要だと言われている! この数字の重みが分からない訳ではないだろう!」
コニー(うへぇ……もう考えないようにしよ……)
クリスタ(ごめん、みんな……私のせいで、ごめんね……)
キース「訓練では優秀かもしれんが、実戦でも同じと考えているなら大間違いだ! 貴様らはもっと危機感を持って――――!」
アルミン(……あ、間違えた!? しまった、うっかりユミルの分を印刷しちゃったよ……!) ポチッ
――――カタカタカタカタカタ
キース「アルレルト訓練兵、何をしている! まだ話は終わっていないぞ!」
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【巨人を見てる時のユミルの脳内】
子供
子供 コスプレ
子供 子供 コスプレ
子供 コスプレ
子供 子供 コスプレ
子供 コスプレ
子供 子供 コスプレ
子供 コスプレ
子供
キース「…………」
ユミル(あ、やべ……思わず本音が……)
キース「……………………」
エレン(教官の沈黙が怖い……これは、やばいだろ……!?)
ミカサ(…………)
アルミン(し、しまった……どうしよう、火に油を注いでしまった……!)
ジャン(せめて走らされる程度ですんでくれ……畜生、なんでこんな事に……)
コニー(意外とみんな、俺と同じ事考えてたんだなー。さすがに子供のコスプレとまでは思わないけど……)
クリスタ(ユミル……まさか、私の身代わりになろうと……駄目だよ、そんな事……!)
ライナー(お前に見せる中身は無い!)
ベルトルト(同感だよ、ライナー!)
アニ(私達、ばれずに卒業できるのかな……あ、吐きそう……)
キース「…………………………………………」
キース「」ゴハッ!
エレン「うわぁ!?」
ミカサ「教官が血を吐いた。」
アルミン「なんてこった!? きっと胃に穴があいたんだ!」
ジャン「おい、まずいぞ! どうするんだ!?」
クリスタ「誰か、お医者様を呼んできて!」
コニー「わかった、任せろ!」
ライナー「なら、俺達は教官を医務室に運ぶとしよう。」
ベルトルト「手伝うよ、ライナー。」
アニ「私も胃に穴があきそうなんだけど……」ズキズキ
――――その夜。
ジャン「お、クリスタ。教官の具合はどうだって?」
クリスタ「お医者様が言うには、明日には復帰するそうだよ。」
ユミル「マジかよ……あんだけ血を吐いといて、その程度で済んだのか……」
エレン「凄いな、胃に穴があいて、一日で回復するんだ。」
ミカサ「多分、それは不可能……無理をしてでも訓練に参加するのだと思う。」
アルミン「流石教官だよね……とんでもない精神力だ。」
コニー「ちぇー、たまにはのんびり出来るかと思ったんだけどなぁ。」
マルコ「不謹慎だよ、コニー。」
ライナー「まあ、傷も大した事なかったようだし、色々とうやむやに出来たのは幸運だったな。」
ベルトルト「教官が倒れたおかげで、ペナルティも発生しなかったからね。」
アニ「私も倒れそうだよ……胃薬もらっといて良かった……」
サシャ「」 ゼェ…ゼェ…ゼェ…
エレン「そういや、アルミン。俺達って104期生だろ?」
アルミン「え? そうだけど、それがどうかした?」
エレン「で、訓練兵団に所属じゃないか。」
アルミン「うん、その通りだね。」
エレン「なら、俺達って、訓練“兵”なのか? それとも訓練“生”なのか?」
エレン「細かい事だけど、なんか気になっちゃってさ。」
アルミン「あー、なるほど……そうだね。」
アルミン「相手が僕達を兵士と思ってるなら訓練兵になるだろうし、生徒と思ってるなら訓練生になるんじゃないかな。」
アルミン「多分、どっちでも間違いじゃないから、相手次第だと思うよ。」
エレン「そっか……ありがとう、アルミン。いや、今日はやたら訓練兵って言葉を聞いたから、変に気になっちゃって。」
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【訓練生を見てる時のキースの脳内】
子供
子供 子供
子供 子供 子供
子供 子供
子供 子供 子供
子供 子供
子供 子供 子供
子供 子供
子供 子供 子供
子供 子供
子供
――――おわり――――
教官最高や! グリシャなんかいらんかったんや!
訓練兵団時代の回想とかで、また教官出ないですかね……
脳内メーカー系はたくさんあるけど、“進撃の巨人”世界に存在しない単語が結構出てしまうので、ちょっと使いにくい感じです。
そしてアニの引きの悪さは、もはや呪われてるレベル。
さすがにネタも尽きてきましたけど、せめて一つはミカサが報われる展開を書きたいです。
それでは、お休みなさい。
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