P「雨の日に、真美と」 (29)
P「……………」カタカタ
ザー
P「……………」カタカタ
ザー
P「………?」
ザー
P「………お、雨か」
ザー
P「……皆、傘持ってるかな」
ガチャ
「たらいま~…」
P「?」
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真美「うへ~…」
P「うわっ!ちょっと待て!」
真美「あ、兄ちゃんただいまー…」
P「ああもう、びしょびしょじゃないか!傘は?」
真美「いやぁ、事務所までもうちょっとだったからさー。走ってみたー」
P「ほら、タオル!」
真美「ありがとー」ゴシゴシ
P「ざっと拭いたらシャワー浴びてこいよ」
真美「あーい」ゴシゴシ
真美「あ…」ゴシゴシ
P「どうした?」
真美「でも真美、今日着替えないよー?」ゴシゴシ
P「レッスン着は?」
真美「洗濯ちうー」ゴシゴシ
P「亜美の借りるとか」
真美「亜美のもー」ポンポン
P「………仕方ないな」
ゴソゴソ
真美「?」
P「ほい」
真美「スウェット?なにこれ?」
P「俺の寝間着」
真美「なんであんの?」
P「………徹夜用」
真美「兄ちゃん…」
P「社長と律子には内緒な」
真美「どうしよっかなー?……っくし!」
P「ああ、もう!いいから、さっさとシャワー行ってこい」
真美「うあーい」
P「しっかり温まるんだぞ」
真美「兄ちゃん、ママみたーい」
P「だまれ!」
真美「んっふっふー」
真美「………あ、兄ちゃん兄ちゃん」
P「?」
真美「覗いても良いんだよ?」
P「さっさと行ってこい!」
真美「あいあーい」ヘヘッ
真美「…………」
真美「兄ちゃんのスウェットかー……」
真美「………」クンクン
真美「………」ニヘラ
真美「………っくし!」
真美「……シャワー行こ」
ザー
P「それにしてもよく降るな…」
プルルル…ガチャ
P「はい。765プロで……ああ、春香?うん、うん。千早も?分かった。気をつけて帰れよ。はいよ………」
P「ふぅ……。おっと、今のうちにー」
真美「あがったよ~」
P「ちゃんと温まったか?」
真美「うん。もうだいじょび」
P「よし。じゃあ、髪乾かしてやるからこっち座って」
真美「うえー?いいよ、放っといたら乾くしー」
P「お前なぁ…。いいから座れ」
真美「はーい」
P「あとこれな」ハイ
真美「ん?」
P「コーンスープ。ゆっくり飲めよ」
真美「うわー!イタリアつくし煮だー」
P「………至れり尽くせり?」
真美「それそれー」
P「無理あんだろ」
真美「ふへへへ」ズズズ
P「…………」ガー
真美「…………」ズズズ
P「………熱くないか?」ガー
真美「大丈夫」ズズズ
P「ん………」ガー
真美「………」ズズズ
P「………」ガー
真美「………兄ちゃん」
P「なんだ?」ガー
真美「静かだね」
P「誰もいないからな」ガー
真美「うん…」ズズズ
P「…………」ガー
真美「…………」ズズズ
P「……真美」ガー
真美「なーにー?」
P「この後どうする?帰るんなら送ってくけど」ガー
真美「んー………亜美は?」
P「今日は…竜宮だな。まだ時間はかかると思うぞ」ガー
真美「そっかー」
P「どうする?」ガー
真美「うん。せっかくだし、亜美待ってようかな」
P「分かった」ガー
真美「…………」ズズズ
P「…………」ガー
P「…………」ガー
真美「…………」ズズズ
P「…………」ガー
真美「でも、珍しいね」
P「何が?」ガー
真美「いっつも誰かしらいるのに、今日は兄ちゃんだけって」
P「そうでもないんだけどな…。でも、そうか」ガー
P「淋しいのか?」ガー
真美「ってゆーか、ちょっち怖いカンジ?」
P「怖い?」ガー
真美「うん。なんかこー、普段賑やかな場所が静かだとさ」
P「夜の学校と同じみたいな?」ガー
真美「そうそう。あ、でも兄ちゃんいるから大丈夫か」
P「そっか」ガー
真美「へへっ……」ズズズ
P「ほい、終了」ポンポン
真美「おー!サラサラだー!」
P「折角伸ばしてるんだから、ちゃんと手入れしろよ」
真美「っていうか、伸びたんだけどねー」
P「はぁ!?」
真美「あ!冗談冗談!…ちゃんとやってるって」
P「まったく…」ハァ
真美「ところでさ」
P「?」
真美「兄ちゃんは長い髪って好き?」
P「ん?似合ってればどっちでも良いとは思うけど…まぁ、嫌いではないかな」
真美「…そっか」
P「どうかしたのか?」
真美「ううん!なんでもない!」
P「?」
真美「………んふふ」ソッカソッカ
真美「あ、兄ちゃん兄ちゃん!真美凄い事に気付いた!」
P「何だ?」
真美「兄ちゃんに借りたスウェットの下、今真っ裸!」
P「………は?」
真美「どうよ?」ウッフーン
P「………ガキが。十年早い」
真美「うえー……?」
P「何かと思えば……」
真美「んじゃさー」
P「ん?」
真美「十年経ったら相手してくれる?」
P「………それまでには俺結婚してるし」
真美「相手は?」
P「…………」
真美「…………」
P「…………出来るし」
真美「大丈夫!真美は一途な女だから!」
P「まぁ、気長に待っといてやるよ」
真美「約束だかんね?」
P「お前が忘れてなくて俺が独身だったらな」
真美「ま、今はそれでいいや……」
ピーッ!
P「お、服乾いたんじゃないか?」
真美「んー。別に真美はこのままでもいいんだけどなー」
P「んなオッサンのスウェットなんか嫌じゃないのか?」
真美「兄ちゃんまだオッサンじゃないよー!」
P「いいから着替えてきな」
真美「ぅあーい」
真美「んじゃあ、コレは洗って返すね」
P「別にそのままでもいいぞ?大して汚れてないだろ」
真美「なるほどなるほど。つまり兄ちゃんは真美の匂いが付いたのを着て寝たいんだね。真美照れるー」
P「ぜひ!洗濯してきてくれ!」
真美「素直でヨロシイ」ウンウン
P「はいはい…」
P「…………」カタカタ
真美「………」ボーッ
P「………」カタカタ
真美「………」ボーッ
P「………」カタカタ
真美「……兄ちゃん」
P「んー?」カタカタ
真美「ちょー暇!」
P「俺は忙しいかなー」カタカタ
真美「相手してよー!」
P「ゲームでもしてれば良いだろ」カタカタ
真美「今日は持ってきてないんだよー」
P「はぁ…。やっぱ帰るか?」
真美「待つ!」
P「じゃあ大人しくしてろ」
真美「ぶーぶー」
P「………」カタカタ
真美「………」ボーッ
P「………」カタカタ
真美「………よく降るね」
P「……ん?」カタカタ
真美「あめ」
P「あぁ。…今日はもう止まないかもな」カタカタ
真美「ぽいねー」
P「………」カタカタ
真美「………」ボーッ
「只今戻りましたー!」
P「お」
真美「あ!」
律子「プロデューサー、タオル取ってください」
P「おう。待ってろ」
真美「あ、真美がいくー」
P「そうか?じゃあ頼む」
真美「あいあーい」
パタパタ
真美「はい、律っちゃん」
律子「あら、気が利くじゃない」アリガト
「まったくもう!駐車場にも屋根つけなさいよね!」
「まぁまぁいおりん。そうカリカリしなさんな」
「うふふ。少しの距離なのに凄かったわね」
真美「あ、皆もおかえりー!はい、タオル」
亜美「んでさー!その時のいおりんがまたケッサクで……」
伊織「ちょっと亜美!その話は!」
真美「なになに?どったのー?」
亜美「あのねー…」
伊織「だから!やめなさいよね!」ムキー
あずさ「あらあら」ウフフ
P「賑やかだな」
律子「ウルサイくらいですけどね」
P「ま、良いんじゃないか?さっきまで静かすぎたくらいだし」
律子「そう言えば真美とプロデューサーだけだったんですね」
P「うん。音無さんと社長は出てるし、他の皆は直帰だってさ」
律子「あら。そうなんですね」
真美「…………」ジーッ
亜美「ん?真美どしたん?」
真美「あ、ううん。何でもないよ?」
亜美「?」
律子「さて、それじゃあ、そろそろ皆送って行きますか」
P「そうだな」
亜美「えー?まだ良いよー!」
P「もう充分遅いんだからダメ」
亜美「ケチー」
伊織「あ、私は新堂に頼んだから大丈夫よ」
律子「そう?じゃああずささんか亜美達ですけど…」
P「ああ。それなら二人は俺が行くよ」
律子「良いんですか?」
P「ま、たまにはな」
律子「じゃあ、お願いしますね」
P「おう」
真美「………」ヘヘッ
亜美「?」
双海家前
P「じゃあ二人ともお休み」
亜美「おやすー」
真美「お休み」
P「あ、真美」
真美「?」
P「一応、暖かくして寝ろよ」
真美「んもー!もう大丈夫だってば!」
P「念のためだよ」
真美「はーい」
P「じゃあな」
亜美「ねーねー真美。さっきのなにー?」
真美「何でもないよ?」
亜美「えー!?あやちー!」
真美「何でもないったらー!」フフッ
終わり
以上。読んでくださった方、ありがとうございました
真美可愛い
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