絵里「μ'sで怖い話大会・・・?」 (54)

のんたん家、夜。

希「そして、その山の方をずぅぅっと見ていくと…女の人が立っとって…」

絵里「……」ソワソワ

にこ「……」ゴクリ

希「お前やー!!」

絵里「キャー―――‼」

にこ「ギャー!!」

絵里「イヤーーー!!」

絵里「もうダメーーーーー!」

にこ「うるさい!」クワッ


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にこ「絵里!耳元で叫ばないで!」

絵里「怖い話大会なんて企画したの誰よ…」

希「本番では年上の威厳を保ちたいんやろ?」

にこ「練習に付き合わされる私たちの身にもなりなさいよ」

絵里「うん、頑張る!」

にこ「それじゃ、次は絵里が話していいわよ」

絵里「よーし、飛び切り怖いわよ?」

希「望むところやん?」

絵里「えっと、私の怖い話は仲良しグループの話で、大学の。ほら、あるでしょ?

   高校からのやつで女三人男三人ね。エスカレーター式の大学でさ。

   あれ?エレベーター?……まあ、いいか。ね?そういう話。で、いくわよ。

   ええと…男3人女3人で…、そうだ。分かりやすくするわね。

   本当は名前があるんだけど、上からA,B,Cが男で、女は……α,β,γね。

   いや、A',B',C'がいいかしら?」

にこ「……」

希「……好きにすればええと思うよ」

絵里「じゃあ、それでいくわ。で、みんなでキャンプ行こうってなって、わぁ楽しいね!みたいな。

  それから、キャンプに向かうでしょ?そしたらほら、電気屋があるじゃない?

  駅から降りたらね。そこでニュースよ、ニュース。テレビがあるでしょ?売り物の、安いの。それでやってるの。

  事故のニュースなの。それでみんなうわぁ、事故のニュースだ。って言うの。

  まあでも行こう行こう、ってね。関係ないよって。キャンプだから。関係ない行こう行こうって。関係ないから。

  で、キャンプ場で夜。ご飯でしょ?ご飯と、花火と…UNOと…イントロドン!とがあるじゃない。

  え?あるわよね?」

にこ「……」

希「うん、あると思うよ」

絵里「そうそう、大学生ってのはイントロドン!っていうゲームをやるの。で、いろいろやって、もう寝よってなるの。

   夜だから。あの、ええと、何だっけ…バロー…バロン…、ほら、木の泊まるやつ」

にこ「……」

希「バンガロー?」

絵里「そうそれ。そのバンがろうで、寝るのみんなで。だ、男女いっしょにね…///

  で、寝てて、そこで…

  あ!違う、これ言わなきゃ。そう、ごめんね。その女αはマドンナ的存在で、凄くかわいいの。

  グループの中ではね。グループの中では人気あって、男のAが、あ、違う、上からA,B,Cだから…

  そう、Cが、付き合ってるの。そう、そういう事。これ覚えておいて。いい?」

にこ「……」

希「ええよ」

絵里「ありがとう」

絵里「で、その、バ、ばんがる…バンがろうで…

  バンがろう?こんな日本語ある?へんなの。

  まあいいか。その寝るとこで、ねてるじゃない。

  そしたら、夜。夜、そう、夜。夜に、ドンドンドンって扉を叩くの。外から。

  誰かなと思ったらAで、そう!Aがいるの!あのAが」キリッ

にこ「……」

希「事故のニュース」ボソッ

絵里「え?ああ、そうだ!それもだ…そう、Aが今日来てないの。

  事故にあったから。あ、いや違う。ええと…え?え?どういうこと?」

にこ「……」

希「落ち着いて」

絵里「……あ、そう。Aが来てない理由は分からなくて、そう、事故のニュースがAなんじゃないかみたいな、

  表面的にはAが事故にあったわけがないと言いつつも心の底では実は事故のニュースはAなんじゃないかみたいな

  考えがAにはあって、いや違う、A'か。そう、それでいくんだ私は。

  それでさ、ドンドンドンだから。Aドンドンするのはおかしいから。

  で、Aがお化けじゃん、ってなるじゃない?もう。みんなは。ドンドンやってるけど、開けるな開けるなって言うの。

  でも、AとA'は好きでしょ。付き合ってるんだから。もう関係ないじゃない。お化けとか。愛ってそういうものでしょ?

  だから開けようとするわけ。ドンドンドンってなってるドアを。

  でも他のBCとB'C'は本当はお化けだから、開けるなっていうの。でもAの為にA'は諦めないの。すごい。

  そしたら、Aがすごく怖いことを言うの。なんていったか分かる?」キリッ

にこ「……」

希「怖い事は…分からんわ…」

絵里「みんながお化けって言うの。逆に。どういうことかっていうと、予想とは逆だったの。

  その、A'以外がお化けで、事故のニュースはAじゃなかったってこと。

  どう、怖くない?この話。どう?」ドヤチカ

希「……」

にこ「……」スゥ・・・

にこ「怖くないわよ!!!!!!」クワッ

絵里「?」

にこ「話すの下手かよ!!!怖くないわよ!!!」クワワッッ

希「ニコっち、落ち着いて!気持ちは分かる!」

絵里「?」

にこ「AとかBとかαとかA'とかなんなのよ!分かりづらいしアンタも混乱してるじゃない!

  最後にキメる前にオチ言ってんのよ!ドンドンうるさいのよ!

  話が前後し過ぎなの!なんで一回機能停止してんのよ!

  希に助けてもらってるんじゃないわよ!バンがろう、なんて日本語無いわよ!

  イントロドン!は誰でもやるわよ!

  だいたい何でそんなんで自信満々なのよ!」

希「まあまあ…」

絵里「そう…じゃあ、次はビックリ系のがあるんだけど…」

希「最初にビックリ系ってゆったらビックリせんわ!」

絵里「まあ、聞いて聞いて。ビックリするから。怖いわよ」

にこ「どうして絵里ちゃんはめげないの…?」

希「驚いてあげる準備せな…」

絵里「これは、ある中学生の話で、そう、仲良しグループね」

にこ「『そう』禁止!」

絵里「……分かったわよ。で、肝試しするんだけど、リーダーが一人で進んでいくと『右へすすめ』

   って壁に書いてあるの。それに従って進むと次は『左に進め』って書いてあるの。

   最後に、「後ろをみろ」ってね」フフン

にこ「……」

希「……」

絵里「……つまりね?」

希「ビックリ系じゃないやん!!!!!!」

絵里「私はびっくりしたわよ?」

にこ「それ叙述トリックなのよ!!はじめ2つのメッセージは二重鍵カッコで壁に書いてあるけど

  最後のは鍵カッコだから、後ろでその場で言われてるっていう話なの!

  口頭でやるもんじゃないの!」

絵里「確かに…」

にこ「よく生徒会長やってこれたわね…」

希「二期に入ってこういう感じが加速したんよ…」

絵里「何がダメなのか分かんない…」

にこ「まずオチの不安定感がダメね」

絵里「そんなこと言われても…」

希「そうだ、実体験を話すなんてええんやない?

  これならオチがあやふやでもある程度許されるやん?」

にこ「なるほど、それなら語りがごちゃごちゃボッロボロでも少しは許されるわね」

絵里「でも、そんな体験ないわよ」

にこ「今から作るのよ!」

絵里「やっぱりこの辺が舞台だといいわよね?」

希「うちがよく出没する神社とか?」

にこ「あんたは変な人か何か?」

絵里「それが怖い話ってわけね」

にこ「絵里はしばらく黙ってて」

絵里「最近のにこちゃん、キツイや…」

にこ「肝試しに来たことにしましょう」

絵里「仲良しグループね?」

希「それ止めない?急にほんわかするんやけど」

絵里「そうじゃないと私が怖いでしょ?」

にこ「…やっぱり出るの止めたら?」

絵里「怪談を怖がってるって皆に思われるじゃない!」

希「何も間違ってないやん…」

希「友達と来たことにしよか」

絵里「名前は何にしようかしら?」

にこ「どうでもいいわよそんなの…」

希「私たちとは知り合う前の話にしといてね」

絵里「助けてくれないつもり…?」

にこ「…しょうがないわね。私を連れて行っていいわよ」

絵里「じゃあ希にするわ。にこの話あんまり怖くなかったし」

にこ「このアマ…」

にこ「で、幽霊に出会うってわけね?」

絵里「それはハラショーに怖いわね」

希「怖い話大会では『ハラショー』も禁止やで?」

絵里「どうして?こんなに便利な言葉なのに」

希「やっぱりその程度の認識なんやね…」

にこ「なんちゃってロシア人の異名は伊達じゃないわね」

すみません、昼までちょっと寝ます。

まさか今が朝の7時だとは…

再開します。寝ました。

昨日、遅くまで残業してたので夜の7時に開始する予定だったんですよ…

希「そうだ、友達が幽霊をやるんだけど、一つだけ本物がいたってのはどう?」

にこ「待って、絵里にそんな複雑な話を展開させられるかしら」

希「さすがに甘く見すぎやろそれは…なあ、絵里ち」

絵里「そうよ、幽霊と友達なんて斬新!」

希「…まあ、今日中には理解してもらえるやろ」

にこ「じゃあ、この話をさっきみたいに話せば大丈夫よ」

絵里「さっきのは、怖くないんじゃないの?」

にこ「実体験に基づくトラウマを、しどろもどろえぐり返してる体で話すの」

絵里「そんな演技無理よ…」

希「いや、しどろもどろ感は出てたよ」

絵里「そう?私もなかなかやるわね」

にこ「じゃあそういう事で!」

絵里「頑張るわ!」

-μ's怖い話大会-

夜、真妃ちゃんち


真妃「で、確かめてみると疑惑の理由が分かったの」キリッ

花陽「ゴクリ…」

穂乃果「ドキドキ…」

真妃「その中に本物の幽霊がいたのよ!」クワッ

海未「イヤーー!」

凛「怖いにゃーーー!」

絵里「キャーーーー!!」

希「……」

にこ「……」

のぞにこ(被ったッッッ!!!?)

ことり「真妃ちゃん、演技力もすごいね…」

真妃「これの為にレッスンもしたのよ!」フフン

海未「気合い入れすぎですよ…」

真妃「じゃあ、次は絵里の番よ」

絵里「よーし、怖いわよ!」

凛(メモを取り出したにゃ…)

ことり(もうあんまり怖くないよ…)

絵里「これはね、私の実体験なんだけど…」

にこ(マズイわよ。絵里は同じ話をするみたい)アイコンタクト

希(ウチのフォローで何とか出来ればええけど…)アイコンタクト

絵里「そのころ私は中学生で…」

希(うちらその時出会ってないやん!)アイコンタクト

絵里(何故か希に睨まれたチカ…)

にこ「オホン、ゴホン、そのころ、ゲホッのぞみ、エヘン、ぃなぃックション」

みんな(??)

絵里「…あ!違う!高校生だったわ!」

にこ(μ'sがどちらかといえばアホで助かった…)

絵里「高校一年生の、夏の話よ。だから希もいたの」

希「ああ、あの時の話か…」コワイカオ

絵里「え?」キョトン

希「もういいから続けて」

海未(おそらく希は絵里のフォローをしているのですね…)

穂乃果(希ちゃん、頑張って…)

絵里「ええと、そう。肝試しに来たの。そこの神社あるでしょ?

  たまに練習で使うあの神社。昼間はいいけど、夜はちょっと怖いの。

  だからそこで肝試しってわけ。仲良しのみんなでね」

凛(急にほんわかするにゃ…)

絵里「主なメンバーは私と希と……」

絵里(何か怖いのがいいわよね)

にこ(今考えてるの?)

絵里「稲川ね」

花陽(淳二!?)

絵里「それから、そう、森の奥からお札を取ってくる内容なんだけど、

  やっぱりその道中で他の友達が驚かしてくるのよ。

  希も怖がらせる役よ。ね?」

希「あぁ、うん。そうそう」

絵里「で、そこに髪の長いお化けがいたの。しかも…なんていうか、ハイハイみたいなポーズで…。

  そうだ、希。お化け役やってくれない?」

希「ここでハイハイしろって言うんやね?」

絵里「ええ」

希(帰ろうかな…)ヨツンバイ

真妃(絵里の為に四つん這いにまでなるなんて…)ホロリ

真姫ちゃんの名前間違えてごめんね!


絵里「その後…普通の肝試しが進むじゃない?

  まあ、そこはどうでもいいんだけど、肝試しは終わっていくの」

真姫(あれ?これ私の話と同じオチなんじゃない?)

花陽(さっきのが本物の幽霊なんだろうな…)

海未(なぜ絵里自身はあんなに楽しそうなのでしょうか…)

絵里「で、盛り上がった後、話すでしょ?

  淳二は怖がりね、みたいな事を言い合うの。

  そこで私は希に言ったのよ。

  一番怖かったのは、髪の長い女ね。ってね」

希「……」ヨツンバイ

絵里「希?」

希「え?」ヨツンバイ

絵里「一番怖かったのは、髪の長い女ね」

希「ハァ……ええ?何の話?」ヨツンバイ

にこ(この小芝居いる?)

絵里「ほら、あの、ハイハイしてくる女の人よ」

希「そんな役無いと思うんやけど…」ヨツンバイ

絵里「ということは、本物のお化けがいたのね!」ババァーン

希「そ、そうやね……」ヨツンバイ

μ's「……」

絵里「どう?怖い?」ドヤチカ

μ's「……」

にこ「怖くないわよ!!!!!」クワッ

絵里「?」

希「ニコっち落ち着いて!」ヨツンバイ

にこ「……一つだけ言わせて」

絵里「何?」

にこ「希を使ってやりなさいよ!ずっと四つん這いじゃない!」

絵里「ああ、そうよね…ごめんなさい、希」

希「私に構わないで…」ヨツンバイ

海未(希弁がなくなっていますね…)

μ's「……」

穂乃果「じゃあ、この会もそろそろ終わりにしようか…」

希「それがええと思う……寝よ」ヨツンバイ

花陽「もうそのポーズやめていいよ…」

絵里(みんな気まずそうな顔…。もしかして、まさかだけど、私の話のせい?)

凛「絵里ちゃんがシュンとしてるにゃ…。もしかして、まさかだけど、反省してるのかにゃ?」

花陽「絵里ちゃんには聞こえてないみたいだけど、凛ちゃんって結構きついこと言うよね」

絵里(やっぱり創作が良くなかったのかしら…)

-深夜


ペタ・・・・・・ペタ・・・・・・

希(ん……何の音?……耳触り)

海未「穂乃果、ことり……!起きてください……!」コゴエ

穂乃果「ふぅーん……んあ……」

ことり「うーん……なぁに!海未ちゃん?」

海未「窓に、窓に、何かいます……」ナキソウ

真姫「花陽、凛、起きなさい……」ユサユサ

花陽「お、起きてるし、き、聞こえてるよ」

凛「にゃぁ……」

にこ「凛ちゃん、起きて」

凛「ん……何かあったの?」

ペタ・・・・・・ペタ・・・・・・


にこ「窓の外から変な音がするのよ」

海未「どうしてこんな時に限って私が窓際なのでしょうか……!」

真姫「諦めなさい、運の尽きよ」

海未「私はどうなってしまうのですか……」

穂乃果「うぅ……、どうかした?海未ちゃん」

海未「ああ、穂乃果……。穂乃果……」

穂乃果「ことりちゃん、これは何が起きてるの?」

ことり「窓を見てきてほしいな……」

穂乃果「いいよー?」

ペタ・・・・・・ペタ・・・・・・


穂乃果「誰かが、ハイハイしてる……」

海未「いやぁっ」

穂乃果「手で窓を叩いてるよ……」

真姫「ど、どうってことないわ……!」

穂乃果「髪長い……」

花陽「これってまさかさっきの話の……!」

穂乃果「金髪……」

にこ「え?」

凛「り?」

希「ち?」

ペタ・・・・・・ペタ・・・・・・


希「そう言えばもぬけの空や」

花陽「外は蒸し暑いよ?」

真姫「一体いつからペタペタしてたの?」

海未「私が音に気が付いたのは30分程前でした……」

にこ「金髪の幽霊が日本で出るわけないっての……」

穂乃果「絵里ちゃんは何をしてるの?」

ことり「お化け」

ペタ・・・・・・ペタ・・・・・・


希「絵里ちなりに私たちを驚かそうとしてるんやね」

にこ「本当に、馬鹿な娘ね……」

穂乃果「でも……全力なのは伝わる……」

海未「絵里はいつも頑張り屋さんですからね…」

花陽「どうやって中にいれてあげればいいの?」

凛「怖がってあげるにゃー!」

真姫「……今日、親はいないから、叫んでも問題ないわよ?」

ペタ・・・・・・ペタ・・・・・・


みんな「せーの」

海未「きゃーーー」

真姫「怖いーーーー」

穂乃果「絵里ちゃんの話のやつだーー」

にこ「馬鹿にしてごめんなさいー」

花陽「ダレカタスケテー」

希「絵里ち助けてーー」

凛「にゃーーーー!」

ことり「(・8・)ーーーー!」

ガラッ

絵里「ジャーン!なんと私でした!」ドヤチカ

希「すっっごく怖かったよ」

絵里「ホント!?」

穂乃果「うん」

絵里「やったぁ!」

にこ(ちょっと可愛いかも)

絵里「明日もやってあげる!また怖いわよ!」

にこ「怖くないわよ!!!!」クワッ

おわり!

読んでいただいてありがとうございます。

バナナマンみたいな長めのコントが書きたかったんです。

ただただ、絵里ちがポンコツってたけどね。

似非関西弁じゃないのんたんは可愛いね。


HTML化をしていただきたいです。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年06月11日 (水) 16:36:22   ID: qosy4x2w

エリチカかわいいな!

2 :  SS好きの774さん   2014年06月11日 (水) 21:19:14   ID: J784nBdp

アホチカさん好きです♪

3 :  SS好きの774さん   2014年06月16日 (月) 09:07:52   ID: JcJx5UNE

話下手なえりちがめっちゃ可愛くて面白かった!w

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