ネスの愛馬(46)

僕が起きるともうネスさんがいる

ネス「おお、起きたか俺の愛馬よ」

ネス馬「ヒヒーン」

ネスさんは毎朝僕の小屋を掃除してくれる

ネス「お前は奇麗好きだからなぁ」

これが毎朝の口癖である

だけどネスさんは毎日欠かさず来てくれる
そして小屋の掃除が終わると

ネス「気持ちいいか?」

と尋ねながら僕の体を拭いてくれる
いつも僕は元気よく

ネス馬「ヒヒーン!」

と、尻尾を揺らしながら答えている
すると
ネス「そうか、気持ちいいか」ナデナデ

と頭を撫でてくれる

とても気持ちがいい

ネス「ほら、今日の飯だ」

ネスさんは掃除が終わるとご飯をくれる
今日は人参2本 ちなみに昨日は3本だった

ネス馬「…ブル」

ちょっと不機嫌になってみた

ネス「そう怒るな、俺らだって腹いっぱい食えないんだ」

ネス「わかってくれ」ナデナデ

ネス馬「ヒヒーン♪」

この気持ちでおなかがいっぱいになる

ネス「じゃあ飯食ってくるな」

ネス馬「…ヒヒーン…」

この時少しさびしい

おい…もう切なくなってくるだろおい

ネスさんは調査兵団に所属している
そしてネスさんは班長だ

最近新しい部下ができたと喜んでいる

ネス「それがまた可愛い男の子でさぁ~」

こればっかり
本当にこればかり話すから興味が出てしまった

ネス馬「ヒヒーン!」

ネス「ん?お前も見たいってか、よし待ってろ」

伝わった どんな男の子だろう…

ネス「まぁ、頼むよ。俺の愛馬がお前を見たいってさ」

???「まぁいいですけど…」

来た! 

ネス「紹介しよう!こいつが俺の愛馬」

ネス「そして、こいつが俺の部下」

ネス「アルミン・アルレルトだ!」

アルミン「よ、よろしくね。お馬さん」ニコッ

ネス馬「ヒヒーン!」(歓喜)

ネス「おお、喜んでるぞ」

アルミン「…わかるんですね」

男の娘来たー!!!
前からクリスタ・レンズって子可愛いと思ってたけど…
男の子なのに負けてないよ!
背中に乗ってほしい!駆け回りたいよ!

2回目だがネスさんは班長だ
当然班長としての仕事もたくさんある

会えない時間のほうが多い

僕の友達にリヴァイ兵士長のお供がいるんだ
その子は馬の中でも抜群に早い!

…でもリヴァイ兵士長がいないときは寂しそう
リヴ馬「ヒヒン…」

ネス馬「ヒヒン!」

リヴ馬「ヒヒン!」

とまあこんな感じに喋ったり愚痴ったりしている
境遇が似ているので共感できるし話も盛り上がる

…でも嫌な奴もいるんだ…

それがペトラさんの馬
いつもペトラさんのおしりは気持ちいいと自慢ばかり

…でもほかの馬も憧れているのは事実

ペト馬「ヒヒーン♪」(馬術訓練まだかな~)

いつもこの調子だ…
でもペト馬はペトラさんが大好きなんだ

この前ペトラさんが小屋掃除でけがをしたとき
ずっとけがをしたところを舐めていた

皆優しい奴だと知っているからあいつを嫌いになったりしないんだ

…好きというわけでもないけど

ふん!ネスさんの堅いしりはマッサージみたいで気持ちいいんだぞ!

ネスさんはシスさんと仲がいい
そしてそのシス馬と僕はとなりなんだ

当り前だけどシス馬と僕は仲がいいんだ

シス馬「ヒヒーン…」(遅いなぁ…)

ネス馬「…ヒヒン!」(…ほんとだよ)

シス馬「ヒヒン」(帰ってきたら舐めよう)

ネス馬「ヒヒン!!」(いい考えだ)
このように頭の中も一緒

ネス「悪い遅くなっちまった」

シス「ごめんね~」
ベロン ベロン ベロン ベロン

ネス「やめろ!くすぐったい」

シス「甘えてるんでしょ」

ネス「しょうがねぇな…」ナデナデ
機嫌直りました!

久しぶりの馬術訓練がやってきた

シス馬「ヒヒン♪」

ペト馬「ヒヒーン♪」

リヴ馬「ヒヒンッ♪」

皆テンションが高い
そりゃ久しぶりに駆け回れるんだからね

そういう僕もテンションが高い

シス「遅くなってごめんね」

シス馬「ヒヒン♪」

こうやってパートナーが迎えに来る

…おかしいいつもはネスさんが1番なのに
ネス馬「ヒヒン」

シス「ん?ネスさんかい?」

シス「ネスさんは班長会議で今日は訓練休みだよ」

…まじか…
今までで班長会議が馬術に重なったことはなかったのに
じゃあ…チラ

リヴ馬「…」
ペト馬「…」

やっぱりだ リヴァイ班 その他班長の馬はつながったままだ

…今日は暇だな  寝よう
~夜~
ネス「おい、おい」

ネス馬「ヒヒン?」

なんとネスさんがいた

ネス「エルヴィン隊長に許可貰って今から特訓するぞ!」

ネス馬「ヒヒン!!!」

ネスさんは本当にいい人だ 僕の気持ちを分かってくれている
あれからくたくたになるまで走ったなぁ
あれからまた眠たくなったから寝たんだ

ザアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァ
次に日は雨だった

今日はここまで
>>4 コメント有難う
ネスさん個人的には好きですがマイナーなので見てくれてる人少ないと思いますが
まったりマイペースで書いていきます

塾の時間まで少しじかんあるので 少し投下

今日は乗馬訓練だったのに…

しかも雨だから緊急班長会議…
みんなはパートナーに体を洗ってもらっている

…ネスさんが班長じゃなかったらな…
最近一緒に入れる時間が少ない…

でも我慢だ!

壁外調査に近づけば馬術訓練が増えるんだ!
楽しみだな~

壁外調査に近づくとネスさんは決まって言う

ネス「…もし、おれが死んだら…」

ネス「お前は生きてくれ」

ネス「巨人は馬に興味は示さない」

…これを聞くたびに不安になる

別れが来たらどうしよう…
ネスさんと別れるなら死んだほうがましだ

…マイナスに考えるのはよそう

ネスさんは死なせない!絶対に!
乗馬訓練、張り切っていこう!

壁外調査1週間前

ネスさんは班長なので班員を引っ張り守らなければならない
しかし、そのプレッシャーが大きいのも事実である
…なので最近とても力んでいる

ネス「はっ!」バシッ

ネス馬「ヒヒン!?」グラッ

ネス「うお!」ドテーン

ネスさんが最近ミスばっかりだ、僕が行きたいところと反対の方向にたずなを引っ張る

ネス「…くっ」

ネス馬「…ヒヒーン」ペロペロ

ネス「…すまない」

こういう時は僕がサポートしなくちゃ!

ネス馬「ヒヒン!」

ネス「!…よし、はぁ!」

よし!成功
ネスさんもいい感じにリズムに乗ってきた

…この時はとても気分がよかった
とても幸せだった  今回も生きて帰ってこれる気がした



でも僕たちは1週間後の悲劇を知る由もなかった

塾行ってきます 今日中にまた投下できる…かな?

塾終わりました まった~り投下していきます 今日中に終わる予定

ネス「…もし、おれが死んだら…」

ネス「お前は生きてくれ」

ネス「巨人は馬に興味は示さない」

壁外調査に行くたびに何回も聞かされた
…のに今でも心に響くんだ

…多分それは命がかかってるから

僕のミスでネスさんが死ぬ
僕が死ねばネスさんは死ぬ

簡単に言えば僕に責任があるんだ
…ネスさんが巨人に食べられたりしない限り

…いや、大丈夫だ 今回も必ず帰ってこれるはず

……必ず

~壁外調査前日~
今日は明日に備えて休む者もいれば訓練する者もいる

ネスさんは必ず僕に会いに来てくれる

ネス「元気にしてたか?」

ネス馬「ヒヒーン♪」尻尾フリフリ

僕は尻尾をふって答える

今日のほとんどはネスさんと一緒にいられる
そして…

ネス「…もし、おれが死んだら…」

ネス「お前は生きてくれ」

ネス「巨人は馬に興味は示さない」

…なんでだろう…

なんでこの言葉は聞き飽きないんだろう…
不思議だ…

…なんだか怖くなってきた

ネス馬「ヒヒン!」

ネス「走りたいのか?珍しいな」

この気持ちを紛らわすために走ることにした
走ってる時は何も考えないで済む

ネス馬「…ヒヒン」

ネス「どうした?元気がないぞ」

…ダメだ なんだろうこの気持ちは…

…気分が悪い…

僕は小屋に戻ることにした

~壁外調査当日~
今日はやけに静かだ…




何もないみたい

皆は寝ている

僕は眠れない
…怖いほど静かな朝

ネスさんが来た

…笑っている

いや、あれは作り笑いだ
見たらわかる

ネス「…さぁ、行くぞ!」

ネス馬「ヒヒン!」

アルミン「ネス班長!待ってくださいよ!」

ネス「早くしろアルミン!」

…こうして、壁外調査が始まった

~奇行種戦~
ネス「チクショー、やるしかねぇか」

ネス「シス!お前はうなじだ!俺が動きを止める!」

シス「了解!」

こういうとき落馬しなくてはならないので僕はネスさんをすぐ乗せれる場所にいなくてはならない

ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ

ネス「ふん!」ザクッ

ネス「いまだ!シス」 
ザシュ

いまだ!

ネス「来てくれたか、流石俺の愛馬」

ネスさんが生きている それだけでうれしい

ドドドドドドドドドドドドドド

ネス「行かせるな!シス!」

シス「はい!」

ここから…時間が止まったかのように見えた

…いや、スローモーションのように目の前の…

シスさんが……




ネスさんが

パシッ

まるでなげたリンゴを取るような…
よく聞く…聞きなれたおと

シスさんが…死んだ

ネス「は?」

ボスッ

目の前が真っ暗になった

いや、勝手に目を閉じたんだ
この現実を受け入れたくない

ネスさんが






死んだ

頭に痛みが走る
足が震える
視界がぼやける

…もう、自分が今どんな状況かわからなくなった



目を覚ますと辺りには何もいない

二人の死体を除いて
………

自分でも驚いた

目から…出てきたんだ
涙が

馬なのに…涙って出るんだ

シスさんの死体をネスさんの近くに引っ張る
しゃがみこんだ

二人とも顔がぐちゃぐちゃだ

…2人の血を舐めていく

カラカラな舌に血が染み渡る
でも味を感じない

死のう

ふとそう思った

……

ネス「…もし、おれが死んだら…」

ネス「お前は生きてくれ」

ネス「巨人は馬に興味は示さない」

ごめんなさい、ネスさん
僕…約束…守れないや
ごめんなさい




ごめんなさい

僕は2人の隣で座り続けた

死わ怖くなかった
二人がいるから

お腹が減っても食べようとは思わない
二人が食べないから

のどが渇いても水を飲もうとは思はない
二人が飲まないから

生きようと思わない
…2人が生きていないから



終わり

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