ムーミンの作り話(60)

暇なので、最近流行ってる楽しいムーミン一家の話を適当に作って見ました。

少し時間がかかりますがお許しください

今から書く話はちょっとムーミン谷とは合わない設定が出てくるかと思いますが、作り話なのでお許しください

『ムーミン谷の七夕祭り』

ナレーター「ムーミン谷も少しずつ気温が上がり、日も長くなり、本格的な夏が近づいています」

〈夕方〉

フローレン「それにしてもすっかり日が長くなったわね」

ムーミン「そうだね」

フローレン「ああ、夏が楽しみだなあ」

ムーミン「じゃあフローレン、ここで」

フローレン「うんまたね。バイバイ」

(ムーミン黙って手を振る)

ムーミン「ああ、早く帰らないと…んっ?」

(流れ星が近くに落ちる)

ムーミン「何だろう?」

(ムーミン走って流れ星に近づく)

ムーミン「あ!」

流れ星「イタタ…」

ムーミン「ねえ君、大丈夫?随分高いところから落ちてきたみたいだけど」

流れ星「あ!!あなた…私のこと見えるの…?」

ムーミン「見えるけど…」

流れ星「キャー!!」(逃げる)

ムーミン「待ってよー!!」

流れ星「あ!!」(転ぶ)

すみません昨夜は寝ちゃいました
ゆっくり続きを書いていきます
お付き合いください

ムーミン「大丈夫かい?」

流れ星「ええ、あ、イタタ…」

ムーミン「やっぱり怪我をしたんだね。僕の家においで。手当てしてあげるよ」

流れ星「それはダメ!!」

(ムーミン驚く)

ムーミン「あの、僕の名前はムーミントロール。君は?」

流れ星「私は…キララっていうの…」

ムーミン「素敵なお名前だね」

キララ「ありがとう…」

ムーミン「ねえ、どうしてそんなに怯えてるの?」

キララ「それは…」

ムーミンパパ「ムーミーン!!」(遠くから)

ムーミン「あ、パパだ」

ムーミンパパ「お~いムーミン、もう暗くなるから帰ってきなさい」

キララ「じゃあ私行くわね」(飛び去る)

ムーミン「え?ちょっと!」

ムーミン「また会おうねー!!」

ムーミンパパ「ムーミーン!」

ムーミン「はーい!」

(ムーミン振り返りつつ、家に帰る)

ナレーター「ムーミンはキララのことが気になって仕方ありませんでした。もう一度会ってお話ししたいなと思っていました」

〈翌日〉

ムーミン「まだあの子、ムーミン谷にいるのかな?」

(ムーミン走りながら森の中へ)

ムーミン「んっ?あれは!?」

(ムーミンが鳥と流れ星と見間違える)

ムーミン「もしかして、キララかな?キララー!」

ナレーター「ムーミンはキララのことが気になって仕方ありませんでした。もう一度会ってお話ししたいなと思っていました」

〈翌日〉

ムーミン「まだあの子、ムーミン谷にいるのかな?」

(ムーミン走りながら森の中へ)

ムーミン「んっ?あれは!?」

(ムーミンが鳥と流れ星と見間違える)

ムーミン「もしかして、キララかな?キララー!」

間違って二回同じのを書き込んでしまって申し訳ありません
流れ星の名前が全く浮かば無かったので、適当にそれらしくキララにしましたw

ムーミン「キララ―!!」

キララ「ここよ」

ムーミン「キララ」

キララ「あまり、大きな声出さないでちょうだい」

ムーミン「ごめん、でも会えてよかった。もう会えないかと思ったよ」

キララ「私ももう一度あなたとお話ししたいと思ってたわ」

ムーミン「そっか」

(お互いに微笑む)

ムーミン「ねえ、君は一体…ムーミン谷の住人ではないよね?」

キララ「私は流れ星の精なの」

ムーミン「それで昨日空から降ってきたんだね。でも、流れ星ってことは…じゃあ願い事を?」

キララ「ええそうよ。でもね、その前にうんと勉強しなくてはならないの」

ムーミン「どういうこと?」

キララ「私の住んでる星はね、一人前の大人になって、他人の願い事を叶えられるように、まずは色んな星に行って、その星の文化や歴史を学ばなくてはならないの」

ムーミン「へえ、ところでこの星にはいつから?」

キララ「もう三か月たつわ。でも前にいた町は工業化が進んでいて、空気も川の水も汚れていたわ。でもこのムーミン谷はとっても水が美味しいの」

ムーミン「そう言えば君、夕べから何も食べてないんじゃ…」

キララ「大丈夫。私たち流れ星の精はね、日光と月光そして美味しい水があれば生きていけるのよ。でも他の食べ物を食べることだってできるわ」

ムーミン「そうなんだ。この星にはいつまでいられるの?」

キララ「長くて半年よ。ただ一つの星につき、一人にしか正体を知られてはいけない掟があるの」

ムーミン「ん?だから昨日…」

キララ「そうよ。ごめんなさいね大声出して。でもねめったに正体を知られることなんてないの。普通の人は私たちの姿を見られる人なんていないから」

ムーミン「どうして?」

キララ「でも醜悪心や猜疑心を持っているものだわ。そういうものを打ち消して素直な心だけを持つ…そんな人だけが私たち流れ星の精を見ることができるの。あなたはその綺麗な心の持ち主なのよムーミン」

ムーミン「いや…」(照れる)

キララ「でもすることなくて退屈だな」

ムーミン「ちょっと探検してみるかい?」

キララ「いいわよ、ほとんど廻ったから」

ムーミン「え、もう!?流石流れ星だなあ」

キララ「何か面白い遊びない?」

ムーミン「う~んそうだな…」

(ムーミンよキララボール遊びをする)

ムーミン「行くよ、キララ」(蹴る)

キララ「えい」(空振る)

ムーミン「ハハハ」

キララ「もう、ムーミンったら!えい!」(思いっきり蹴る)

ムーミン「うわあ」(ビックリして避ける)

キララ「どうしたの?ムーミン」

ムーミン「う、うまいよキララ」

キララ「そうかしら?」

〈夕方〉

ムーミン「今日は楽しかったな」

フローレン「ムーミーン!!」

ムーミン「あ、フローレン」

フローレン「どこ行ってたの?ずっと探してたのよ?ムーミンと遊ぼうと思って」

ムーミン「ああ、ごめんね」

(ムーミン咄嗟にボールを隠す)

フローレン「ん?」

ムーミン「あ…もう帰らなくちゃ、じゃあねフローレン」

(ムーミン走り去る)

フローレン「何でボールを隠したのかしら?」

〈数日後〉

ナレーター「ムーミンはその日からしばらくキララと遊ぶ生活が続きました。しかし、フローレンやミイたちと遊ぶことはなくなりました」

ムーミン「行ってきまーす」

ムーミンママ「行ってらっしゃい」

ムーミンパパ「ムーミンは最近どこに行ってるんだ?」

ムーミンママ「さあね?」

ムーミンパパ「私にも行先を教えてくれないんだ」

ムーミンママ「あの子にも何か秘密があるのよ。心配することないですよパパ」

ムーミンパパ「そうかなあ?」

ムーミンパパ「そっとしておいてあげましょ」

ミイ「ここんとこ、ムーミン森の方に行ってばっかりね」

フローレン「毎日何しているのかな?」

ミイ「何か怪しいわねえ」

フローレン「何が?」

ミイ「だって、あんなにコソコソしてるのよ。どう考えたって怪しいじゃない」

フローレン「確かに最近のムーミンの様子は何だか変だけど…」

ミイ「ちょっと森の方に行って来よ~っと」

フローレン「ああ、待ってミイ!」

(今日はボールを投げて遊んでいる)

ムーミン「行くよー、それ」

キララ「これ楽しいわね」

ムーミン「そう?良かった」

キララ「行くわよムーミン」

ムーミン「いいよー!」

キララ「それ!」(剛速球を投げる)

ムーミン「おお…キララのボール速過ぎだよ…」(痛がる)

キララ「そうかしら?」

ムーミン「君本当に運動神経がいいんだねイタタ…」

(木の陰からムーミンを見る)

ミイ「いたいた」

フローレン「ムーミン何してるの?」

ミイ「キャッチボールじゃないの?でも相手がよく見えないわねえ」

フローレン「誰としているのかしら?」

ミイ「こういう時はもっと近くに行かないと」

フローレン「もう、待ってミイ」

ミイ「もうせっかく近づいたのに、相手が全然見えないわ。ムーミンったらかなりの遠投してるみたいね」

(キララが二人に気づく)

キララ「ムーミン、ちょっと場所変えましょう」

ムーミン「え?どうして?」


フローレン「ムーミン誰かと話しているわ」

ミイ「だーれもいないじゃない」


キララ「行きましょ」(歩き始める)

ムーミン「あ、待って」(ついていく)


フローレン「行っちゃった…」

ミイ「結局ムーミンが誰と一緒にいたのか分からなかったわね」

〈夜〉

ムーミン「いっただっきまーす!!」

(ムーミンモリモリ食べる)

ムーミンママ「最近よく食べるわねムーミン」

ムーミン「だってお腹空いたんだもん」

ムーミンパパ「ほお、沢山食べるのはいいことだぞムーミン」

ムーミン「うん」

ミイ「キャッチボールそんなに楽しかったのかしら?」

ムーミン「ん?何か言った?」

ミイ「いいえ、何にも」

ムーミン「お代わり!」

ムーミンママ「はいはい」

〈翌日〉

(ムーミンがボールを持って走っている)

フローレン「ムーミン」

ムーミン「やあフローレン、ミイ、どうしたの?」

ミイ「あんた、今日はボール蹴りするの?」

ムーミン「え?」

フローレン「一緒にやりましょうよムーミン」

ムーミン「い、いや~その…」

フローレン「ねえ!最近どこに行ってるの?何しているの?」

ムーミン「い、いや…」

フローレン「教えてくれたっていいでしょ?」

ミイ「やっぱり女の子ね」

ムーミン「え~っと…」

フローレン「そうなの?ムーミン」

ムーミン「いや、そうなんだけど、そうじゃなくて…」

(スニフがやってくる)

スニフ「あ、ムーミン!探したよ。最近僕が遊びに行ってもちっとも顔を見せないんだから」

ミイ「ちょうどよかったスニフ。今ムーミンを取っちめてるところなの」

スニフ「取っちめる?あ、そっか~。最近家にいないと思ったら、そうかそうか別の女の子と会ってたのかあ。で、どんな子?どんな子?」

ミイ「早く白状しなさい」

ムーミン「い、いや…」

フローレン「ムーミン!!」

スナフキン「やめなよ!!」

(スナフキンがやってくる)

ムーミン「スナフキン…」

スナフキン「何があったのかは知らないけど、ムーミンが理由もなく隠し事なんてしないさ」

ミイ「それはそうだけど…」

スナフキン「みんなだって、ムーミンのことそんな奴じゃないって思ってるだろ?」

フローレン「それはそうよ」

スニフ「え?女の子じゃないの?」

ムーミン「今は話せない。もうちょっとだけ待って。いつか必ず話すから」

ミイ「いつかっていつなの?」

ムーミン「それは…」

キララ「もういいわムーミン」(木の陰から出てくる)

ムーミン「キララ!出てきちゃだめだよ!」

フローレン「え?誰かいるの?」

スニフ「ムーミン何言ってるのさ」

ミイ「あんた誰と話してるのよ」

ムーミン「え?みんな見えないの?」

スナフキン「初めまして。僕はスナフキン」

キララ「私はキララよ」

ムーミン「スナフキンは見えるの?」

スナフキン「ああ、勿論」

スニフ「ねえムーミン、いったいどうなってるの?」

ムーミン「あのね、三人には見えていないかもしれないけど、ここにキララっていう流れ星の精がいるんだよ」

三人「流れ星?」

ムーミン「この星の生物二人以上に正体を知られてはいけないっていうルールがあったから、内緒にしてたんだ。隠すつもりはなかったんだ。ごめん」

スナフキン「そういうことだったのか…」

フローレン「ん?」

(フローレン、徐々にキララの姿が見えるようになる)

フローレン「本当よ!見えるわ!」

ミイ「え?」

スニフ「どれ?」

(二人も目を凝らすと見えるようになる)

ミイ「ホントだ」

スニフ「わ~い!見えた見えた!」

フローレン「ムーミンごめんなさい。あなたのこと疑ったりして…」

ミイ「あたしもごめん」

ムーミン「いいんだよ」

スニフ「やっぱり女の子と会ってたんだねムーミン」

ミイ「スニフ、あんたちょっと黙んなさい」

フローレン「私はフローレンよ」

スニフ「僕スニフ。ねえねえムーミンと何してたの?」

ミイ「あたしゃミイよ」(スニフの言葉を遮る)

スニフ「ちょっと!」

キララ「私はキララっていうの。私、こんなに大勢の人たちに姿を見てもらったの初めて。やっぱりムーミン谷の人たちは心が綺麗なのね」

フローレン「どういうこと?」

ムーミン「素直な心を持つ人だけが流れ星の精を見ることができるんだってさ」

フローレン「へえ、そうなの」

OPの「素直な心だけがあればいい」に合わせてみましたw

スナフキン「でもいいのかい?君はルールを破ったことになるんだろ?」

ムーミン「そうだよ。もう五人にも見られちゃったよ」

キララ「私のこの星での旅は強制的に終了だわ。二人目に見られてから12時間以内にこの星を出ないと私は自分の星から追放され、そして流れ星の能力も失ってしまう…」

スナフキン「随分厳しいんだね」

フローレン「ごめんなさい、私たちのせいで…」

キララ「いいの。このまま隠していたら、私がムーミンとあなたたちの仲を引き裂くことになってたわ。そんなことだけはしたくなかったの。ムーミンには私以外に大切な友達と…可愛いガールフレンドがいるみたいだしね」

ムーミン「!!」(照れる)

フローレン「!!」(照れる)

スナフキン「じゃあもう行っちゃうのかい?」

キララ「ううん。私はこのムーミン谷が気に入ったの。こんなにきれいな風景を見ることなんて滅多になかった。だからこの村の風景を目に焼き付けてから帰るつもりよ」

ムーミン「そっか…」

スニフ「それにしてもお腹空いたな…」

ミイ「スニフ!」

キララ「じゃあ私行くわ」

ムーミン「え?どこ行くの?」

キララ「もうちょっと色んなとこ見てくるわ。だからムーミンたちはご飯を食べてきて」

ムーミン「もうここには戻ってこないの?」

キララ「…」

フローレン「戻ってきて」

キララ「分かったわ。後でもう一度だけ顔を出すわ」

(キララ飛び去る)

スニフ「行っちゃった…」

〈その後ムーミン屋敷にて〉

ムーミンパパ「なるほど。それでその女の子と一緒にいたのか」

ムーミン「うん」

ムーミンママ「でも今夜帰っちゃうのよねえ?」

ムーミン「うん。だからキララに何かプレゼントを贈りたいと思うんだよ」

フローレン「プレゼント?素敵ね」

ムーミン「でも、何か物を贈っても、キララがこの星から出るときにお荷物になるような気がするんだ」

ムーミンママ「もっと他の心に残るようなものを贈りたいってことね?」

ムーミン「うん、そうなんだ」

ムーミンママ「何かいいアイディアある?パパ」

ムーミンパパ「う~ん…その子はこの星の文化を勉強しているんだろう?だったら取って置きの御馳走を用意するのはどうかなあ?」

ムーミンママ「いいわねえ。他に何かあるかしら?」

ムーミン「スナフキン、何かある?」

スナフキン「そう言えば、ずっと前南に下ったときに、ここよりずっと南の国では七月に七夕というお祭りがあるのを教えてもらいました。その七夕には由来するお話があって」

ムーミンパパ「もしかして、織姫と彦星の話か?」

スナフキン「そうです」

ムーミン「パパ七夕を知ってるの?」

ムーミンパパ「聞いた話なんだが、夏の大三角形と呼ばれる、白鳥座のデネブ、こと座のベガ、わし座のアルタイルのうち、ベガが織姫、アルタイルが彦星と言われていてな」

スニフ「それがどうしたっていうの?」

ムーミンパパ「ここよりずっと南の話で"牛郎織女"という伝説なんだが、昔、帝の娘の織姫と牛飼いの彦星が相思相愛になり、帝は織姫が彦星のもとへ嫁ぐことを許して二人は幸せな時間を過ごしていたんだ」

スニフ「帝って何?」

スナフキン「簡単に言うと王様みたいなものだよ」

スニフ「へえ~」

ムーミンパパ「しかし結婚してから二人は毎日会って話してばっかりで、自分に与えられた仕事を怠ってしまってな。帝はたいそう御立腹で二人の間に天の川という川を造り、織姫には機織りを、彦星には牛飼いの仕事をしっかりと努めさせようとしたのさ」

ムーミン「え?天の川ってあの天の川?」

ムーミンパパ「そうさ」

フローレン「二人はもう会えないの?」

ミイ「そうよ。その帝ってやつひどいじゃない」

ムーミンパパ「まだ続きがあるんだよ。帝の娘の織姫はそれ以来深く悲しんでしまい、仕事どころではなくなってしまった。それを見た帝は一年に一度だけ天の川に橋を架け、二人が会うことを許したという話さ」

ミイ「どうせならもっと会わせてやりゃいいのに」

ムーミンパパ「ハハハ、そしてその橋が天の川に架かるのが七月なんだよ」

ムーミン「へえ~」

ムーミンパパ「南の国では、その七月に厄払いの為に茅の輪をくぐったり、短冊に願い事を書いて竹に飾る風習があるとか…」

ムーミンママ「何だかロマンチックねパパ」

ムーミンママ「そうだねママ」

フローレン「本当にに願い事が叶うの?」

ムーミンパパ「それは分からないな」

ミイ「でも楽しそうね。ならその竹の飾りをやりましょうよ」

ムーミンママ「でも、この辺に竹なんか生えてないわ」

ミイ「そうなの?」

ムーミンママ「竹は暖かいところにしか生えてないからね」

ムーミン「じゃあ作ろうよ」

ムーミンママ「え?」

ムーミン「竹がないなら、竹のようなものを作ればいいんだよ」

ムーミンママ「なるほど。どう?パパ」

ムーミンパパ「うん、悪くなさそうだ。日が暮れるまではまだ時間があるな。よし!さっそく準備にかかろう!」

22と41のパパとママのセリフが逆になってました
すみません

〈数時間後〉

(ムーミンとスニフが細い木に緑色のペンキを塗っている)

スニフ「何で僕がこんなことしなくちゃいけないのさ」

ムーミン「文句言うなよ」

スナフキン「ムーミン、持ってきたよ」

(スナフキン水の入ったバケツを置く)

ムーミン「ありがとうスナフキン。遠かったでしょ」

スナフキン「いや、これくらい大丈夫だよ」

ムーミン「あ、ヘムレンさーん!」

ヘムレン「やあムーミン、ロープはlこれでいいかい?」

ムーミン「はい。ありがとうございます」

ムーミンパパ「よし、あとはペンキが乾くのを待つだけだ」

ムーミン「パパ、短冊は?」

ムーミンパパ「大丈夫だ。短冊も飾りも用意できてるよ」

ムーミンママ「フローレンちょっと味見してみてちょうだい」

フローレン「う~ん…もうちょっとお塩が欲しいかな?」

ムーミンママ「あらそう?私もちょうどそう思ってたのよ」

ミイ「あたしにもちょーだい」

ムーミンママ「はいはい」

(ムーミン、ムーミンパパ、スナフキン、スニフで竹を建てる)

ムーミン「はあ、やっとできた」

ヘムレン「これは見事じゃな。本物の竹そっくりじゃわい」

ムーミンパパ「あとは日が暮れるのを待つだけだな」

〈夕方〉

キララ「私もこの星とももうお別れなのね」

ムーミン「キララ!」

(ムーミン、フローレンがキララの元へ走る)

キララ「ムーミン!フローレン!」

ムーミン「さあ、早くこっちにおいで」

フローレン「一緒にご飯食べましょ」

キララ「でも…」

ムーミン「大丈夫、みんないい人たちだから」

フローレン「いいから行きましょ」

(ムーミンとフローレンでキララの手を引っ張る)

〈夜、ムーミン屋敷にて〉

ナレーター「そして、パーティは始まりました」

ムーミン「どう?美味しい?」

キララ「ええとっても。これどこの水?」

スナフキン「おさびし山の湧き水だよ」

キララ「まあそう、それにしても綺麗ねこの竹…」

ムーミンパパ「キララの住んでる星では何かお祭りはあるのかい?」

キララ「ええ。私の星は一年に一度だけ、凄く月に近づく日があるの。その時に月を祭ってパーティをするの。でも一年に一度だけ」

ムーミンパパ「そうかい」

ムーミン「ずいぶんお祭りが少ないんだね」

キララ「ええ、みんな結構色んな星へ旅立つから仕方ないわ」

ヘムレン「忙しくて大変じゃな」

キララ「ええ。じゃあ私、そろそろお暇しないと…」

ムーミン「え!」

ムーミンパパ「ムーミン…」

ムーミン「…う、うん!分かった!楽しかったよキララ」

キララ「ムーミン、そして皆さん…短い間でしたけどお世話になりました」

ムーミンママ「気を付けてね」

ムーミンパパ「元気でな」

フローレン「楽しかったわ」

スニフ「僕も」

ミイ「あたしも」

スナフキン「僕も」

ムーミン「じゃあね、キララ」

キララ「私…皆さんのこと、そして七夕のこと絶対に忘れません。では!」

(キララ飛び去り、みんな手を振って見送る)

ムーミン「行っちゃった…」

ヘムレン「おお!今日は星が綺麗じゃな」

ムーミンママ「あらホント」

フローレン「きっと、織姫と彦星は出会えたのね」

ムーミンパパ「そうだな。言い忘れてたけど、七夕の日に雨が降ってしまったら二人は出会えないんだ」

ムーミン「そうなの?」

ムーミンパパ「だから今日こうして晴れて良かったと思うよ」

スニフ「じゃあ僕の願い事叶うかなあ?」

スナフキン「きっと叶うよ」

ムーミン「あ!いけない!僕、短冊飾るの忘れてた!」

フローレン「え!もうムーミンったら」

ミイ「ムーミン、あんた何て書いたの?見せて」

ムーミン「やだよ」

ミイ「見せなさいって」

(ムーミンとミイが追いかけっこをする)

フローレン「フフフ」

ムーミンママ「パパは何て書いたんですか?」

ムーミンパパ「ん?私たち家族が平和で、これからも楽しくムーミン谷で生活できますようにってね」

ムーミンママ「あら。私も同じことを書いたわパパ」

ムーミンパパ「そうか」(にっこりする)

(ムーミンが竹の高いところに短冊を飾る)

ムーミン「これでよし」

ミイ「もう!」

スニフ「ねえねえ、僕の願い事はねえ」

ミイ「フローレンは何て書いたの?」

フローレン「え!?なーいしょ」

スニフ「もう!ちょっとは僕の話を聞いてよ~」


ナレーター「こうして、ムーミン谷の七夕祭りは終わりました。それにしても晴れて良かったですね。え?ムーミンは短冊になんて書いたのかって?それは私にも分かりません。でも、ムーミンの願い事叶うといいですね。さあ、今年の七夕で皆さんは何て願い事しますか…?」


-Fin-

取り敢えず、書き終わりました
最後まで読んでいただき、ありがとうございました

この後は感想や質問や、ムーミントークなど好きに書き込んでください

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