妹「ヤンデレさん!ヤンデレさん!」ヤンデレ「なにかしら?」 (22)


妹「最近お兄ちゃんが冷たいんです!きっと私の他に女つくったに決まってます!」

ヤンデレ「なるほどねぇ…」

妹「どうすればいいですか!?どうすれば以前の私だけに優しかったお兄ちゃんに戻ってくれますか!?」

ヤンデレ「うーん…そうねぇ…ふふふ」

妹(きっとヤンデレさんならいい案を考えてくれるに違いない!!そう!ヤンデレさんなら!!)




ヤンデレ「お兄さんと1度しっかり話し合ってみたらどうかしら?…それできっとお互いにちゃんと理解し合えると思うし」

妹「………え?」

ヤンデレ「…お兄さんにどうして欲しいか自分の心をしっかりと伝えなさい…、気持ちは言葉にしないと伝わらないわよ?」

妹「…………」

ヤンデレ「…分かった?」

妹「…………」

ヤンデレ「妹ちゃん?」

妹「……違う」

ヤンデレ「えっ?」

妹「違うでしょっ!!!!なんか!こう!!………違うでしょ!!」

ヤンデレ「な、なにが……?」

妹「あなたヤンデレさんですよね!!?違いますかっ!!!?」

ヤンデレ「まぁ…、そうだけど」

妹「分かりませんか!?……違いますよね!!?」

ヤンデレ「だから何が違うの?」

妹「もっと殺伐としてくださいよ!!!」

ヤンデレ「え、えぇ!?」

妹「もっと殺伐としてて!!…猟奇的で!!…エキソジックでファンタジスタな答えを期待してたのにっ!!普通すぎる…!!」

ヤンデレ「何言ってるか全然分からないわ…」

妹「やり直しを要求します!!」

ヤンデレ「……なぜかしら」

妹「ヤンデレ度が足りません!!」

ヤンデレ「や…ヤンデレ度……?」

妹「はい!やり直し!!」

ヤンデレ「…………」

ヤンデレ「…あなたの言うヤンデレ度が何かよくわからないけど…、多少暴力的にと言うこと…?」

妹「まぁ大雑把に言えばそんな感じです」

ヤンデレ「……あまり気は進まないけど…分かった、考え直してみるわ」

妹「お願いします!!」

ヤンデレ「うーん……」

妹「…………」ワクワク

ヤンデレ「……むむ」

妹「…………」ワクワク

ヤンデレ「…閃いたわ」

妹「はいどうぞ!」

ヤンデレ「……まずお兄さんを出会い頭に拳を叩きこむの」

妹「おおっ!!」

ヤンデレ「ビックリすると思うわ…とても…」

妹「しますね!!」

ヤンデレ「そこですぐさま2発目を叩きこむの…そして3発目…4発目と相手の心が完全に折れるまで殴り続けなさい」

妹「やばいっす!!やばいっすね!!」

ヤンデレ「そしてこう言いなさい」

ヤンデレ『死にたくなかったら……私のお話聞いて…?』

妹「うぉぉぉぉぉかっけぇぇぇぇぇ!!」

ヤンデレ「………」

妹「完璧です!!ヤンデレさんに相談してよかった!!」

ヤンデレ「そ、そう…?」

妹「早速やってみます!!」ダッ

ヤンデレ(お兄さんごめんなさい…)

妹「ただいまっ!!」

兄「おう…おかえr「おらぁぁっっ!!」……!!」

ゴスッ!

妹「オラオラオラオラ!!!」

ゴスゴスゴスゴスゴス!!

兄「……っ!…っ!!」

妹「おらぁ!!」

ゴッシャア!!

妹「…はぁ…はぁ…やった…し、死にたくなかったら…わ…私の…はな」

兄「……あ?」

妹「」

兄「歯ァ食いしばれや」

妹「ご、こめんなさ……




グチャッ……

翌日

ヤンデレ「…どうしたの?…顔パンパンよ…?」

妹「…失敗です」

ヤンデレ「えっ?」

妹「玉砕ですよ!玉砕!!返り討ちでボコボコですよ!!!」

ヤンデレ「そ、そう」

妹「私のお兄ちゃんストロング過ぎますよ…アスファルトをも砕く我が拳を防ぐとはよもや…!マジでよもや!!」

ヤンデレ(…………)

妹「新しい案をお願いします!!」

ヤンデレ「また?」

妹「はい!」

ヤンデレ「…はぁ」

ヤンデレ「やっぱり最初に言った通り話し合いがいいと思うわ」

妹「それはヤです!!」

ヤンデレ「…理由でもあるの?」

妹「…私がお願いしてるみたいで嫌じゃ無いですか!!私は!お兄ちゃんを!!屈服させたいんです!!上に立ちたいんです!!あっちからお願いしてきた感じにしたいんですっ!!!」

ヤンデレ「…………」

妹「泣いてお願いしてほしい!!ボコボコにしたい!!縋るような目で許しを請って欲しい!!取り上ず絶望させたい!!そこから引き上げでさらに突き落としたい!!
殴って蹴って何度も何度も……!!」

ヤンデレ「ストップストップ」

妹「はっ」

ヤンデレ「…大丈夫?」

妹「ぜ、全然大丈夫です!!」

妹「と、とりあえず…話し合いは嫌です…ヤンデレ路線で行きましょう…」

ヤンデレ(ヤンデレ路線って何よ)

妹「…何か無いですか!無いですか!」

ヤンデレ「うーん…そうね」

妹「…………」ワクワク

ヤンデレ「今回の結果からして…接近戦だと貴方は不利みたいね」

妹「ですね」

ヤンデレ「じゃあ遠距離戦よ」(私何言ってんだろ…)

妹「おお!!」

ヤンデレ「私の弓道の弓を貸してあげるから…使いなさい」

妹「あざっす!!」

ヤンデレ(…………)



兄「ただいまー」

シーン

兄「あいつはまだ帰って来てないか」

兄「飯の仕度でもするかな…」


キリキリキリ……


兄「……………」


妹(ふ、ふふ…私の勝ちだよお兄ちゃん…まさか弓で自分が狙われてるだなんて思いもしないでしょ…)

キリキリキリ…

妹(さぁ…デッドエンドだよ…お兄ちゃん…!!)

シュ!!!

兄「…………」パシッ

妹(!!!??受け止めた!!?)

兄「…妹か?」

妹(っ!!まだだ…!まだ奥の手の炸裂矢がある!!)

キリキリキリ…!

兄「………」

兄「…妹」

妹(………!)

兄「今日はお前…飯抜きな」

妹「!!?!!?!!?」





妹「ごめんなさい」

兄「歯ァ食いしばれ」

妹「はい」





グシャッ…

翌日

ヤンデレ「妹ちゃん……あなた」

妹「…………」

ヤンデレ「失敗したのね…」

妹「はい…」

ヤンデレ「………」

妹「だってずるいじゃないですか…矢を受け止めるなんて…もう普通の人間としてお兄ちゃん見れないよ……」

ヤンデレ「凄いお兄さんなのね…」

妹「化け物ですのあいつ…どうやったら殺せるんだろ…」

ヤンデレ(………あれ?)

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