幼「で、誰なの？」

男「……一昨日転校して来た子」

幼「ベタだなー」

男「ベタって何だよ…」

幼「どんな子なの？」

男「何か…いかにもお嬢様つーか…おしとやかというか…」

幼「…俗に言う大和撫子？」

男「そう！洋風の大和撫子！」

幼「ハーフ顏なのね」

幼「それで、大体予想つくけど話って何？」

男「どうすればその子と付き合えるかな？」

幼「やった、ビンゴ」

男「付き合えるとは言わずとも……仲良くはなりたいと言うか…」

幼「……まあ、君が本気なら僕も力を貸すけど」

男「本当か？ありがとう！！」

幼「うん、二千円で手を打つよ」

男「お前本当ゆるがねえな」

男「さて、まずはどうすれば…」

幼「……その前に一つ確認しておきたいことがあるんだけど」

男「なんだ？」

幼「君って学校ではどういう風なの？」

男「え、どういう風って？」

幼「僕達中学までしか一緒じゃないから今の君の学校の様子が気になって」

男「ああ、そういうことね」

幼「……まさか昔と変わってないなんてことはないよね」

男「えっ？」

～回想～

クラスメートA「男って部活とか入んねえの？」

男「そうだな…もし、運命の歯車が変わっていれば俺も普通に暮らせるのかもな」

クラメA「え？」

男「待ってろよ、アイリ…俺は俺の全てを捨てでもお前を助ける」

男「そして、また昔みたいに二人であの星を見に行こうな…」

クラメA「誰だよアイリって」

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男「いや、さすがにそれはねえよ」

幼「まあ、そうだよね」

男「あん時は中学生だったしな、それに色々やらかしたしさすがに懲りてるよ」

幼「先生からの評価も下がる一方だったしね」

男「そん時はまさか受験にも響くとは思わなかったしな」

幼「それで、今の君のはどんな感じなの？」

男「そうだなあ…」

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男「……今日も変わらない毎日か…」

モブ子「え？」

男「物語は動き出してるのに……この世界は未だに安らかな風が吹いている」

男「……この幸せは、いつまで続くんだろうな…」

モブ子「あの、用が済んだなら席変わってくれない？」

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男「よし、それじゃあどうするか」

幼「どうする前に普通にしろよ」

男「え？」

幼「まさか君が何も進歩していないとは思わなかったよ」

男「どこが」

幼「全部が」