エルヴィン「新兵も入団して早3ヶ月が経った」
エルヴィン「この間の壁外調査が終わったところで、いつも通りボーナスを支給する!」
アルミン「え!?僕たちももらえるの!?」
ナナバ「なんだ、知らなかったのかい?」
ゲルガー「調査兵団は壁外調査の度にその活躍によってボーナスが支給されるんだよ」
ライナー「そうだったのか…」
ベルトルト「…」
ミカサ「それは嬉しいシステム」
ミケ「調査兵団を志望する人間のほとんどがそれを目当てで入団している。この制度を考案してからは入団志望者がかなり上がった。エルヴィンが団長になってから初めに組み込んだシステムだ」
サシャ「それは素晴らしい制度ですね!…でも私達新兵じゃリヴァイ兵長や役職の方々とは大分差がありそうですね…」
ハンジ「そんなことはないよ♪」ヒョコ
コニー「うわ!」
ミカサ「ハンジさん」
ハンジ「この壁外調査後の賞与は平等なんだ。出世して増えるのは手当てだけだね」
アルミン「そうなんですか」
コニー「安全な陣形内にいたら安全だけど…」
サシャ「逆に生還してもボーナスは少ない確率が高いんですね!」
ハンジ「その通り!そして死亡者が多いほどボーナスは増えるよ。なにせ人件費が無くなるからね。でもその代わり次回の賞与は減っちゃうけど」
アルミン「調査兵団の一年間の予算は決まってますからね…」
エルヴィン「それでは順番に名前を呼ぶ!リヴァイ!」
リヴァイ「…」
ボーナス配布終了
ライナー「…まあ、こんなもんか」
ジャン「けっこう貰えるんだな…」
コニー「はぁ!?お前らそんなに貰ったのか!?俺なんて400ドルだぜ?」
ミカサ「それは少ない…でも、活躍していないのだから仕方がない」
ユミル「特に重要な任務を任せてもらったわけじゃないからな」
クリスタ「貰えるだけありがたいよ♪」
アルミン「ははは、でもこれじゃ治療費で消えちゃうかも」
コニー「なあ、リヴァイ兵長はいくらだったんだろうな?」ワクワク
ジャン「はぁ?知るかよ」
サシャ「うっほほーーーーーーーーーーーーーーーーーっい!!!!!!」
クリスタ「あれ?サシャがすごいテンションで飛び上がってる」
ユミル「そりゃまあ数百ドルあれば芋もたらふく…」
サシャ「見てください!みなさん!74,500ドルですよ!!!!?」
アルミン「えぇ!?」
ユミル「なんだって!?」
ジャン「ふざっけんなよ!芋女!みまちがいだろ!」
サシャ「ほんとですよ!ほらっ!」ペラ
アルミン「ほ、ほんとだ…」
ライナー「なんてことだ…」
アルミン「ミカサでも4万ドルもいってないんだよ?それなのに…なんで…」
サシャ「ふふふ…」(こんな金額みたことありませんよ…このお金があれば今すぐに調査兵団をやめても大丈夫ですね…)ジュルル
ジャン「おいサシャ!それは絶対になんかの間違いだ!とにかくエルヴィン団長に確認してこい!」
サシャ「な、なにいってるんですか!この賞与は私宛に届いてるんですよ!まちがいありません!」
ミカサ「それはエレンのぶんと間違えた可能性もある」
アルミン「それか0をうち間違えたとか」
ライナー「サシャ!それは命がけでみんなが得た収入だ!ちゃんと確認してこい!」
コニー「そうだそうだ!だいいちこの間違いで怒られるのはエルヴィン団長だぞ!」
ユミル「どこに逃げても削がれるぞ。リヴァイ兵長に」
サシャ「う!…じょ、冗談ですよ!冗談!」
アルミン「それにしてもなんでこんな…」
エドガー「ちょっと!落ち着いてください!」
モブリット「リヴァイ兵長!」
リヴァイ「てめえ…このふざけた金額はなんだ!?エルヴィン!」
エルヴィン「だからなんのことだ。説明しろ」
リヴァイ「今回は確かに散々な結果だったが…」
リヴァイ「それにしても俺の賞与が420ドルはおかしいだろ!てめえの方が説明しろ!」
エルヴィン「な!?そんなはずは…!」ペラ
エルヴィン「…」
エルヴィン「…間違えたようだ」
サシャ「…」
コニー「決定だな」
クリスタ「リヴァイ兵長…こんなに貰ってたんだ」
ミカサ「ちびの癖に」ボソ
アルミン「これで納得だね。さあサシャ、リヴァイ兵長に教えてきなよ」
エルヴィン「…しかし私としたことが、いったい誰と間違えたのか…」
リヴァイ「まあいい。心当たりもないんだったらもう一回俺が収集してきてやる」
エルヴィン「まて!リヴァイ!いくらお前でも兵士達の給与を強制的に観ることは…!」
ライナー「ほらサシャ、ややこしいことになりそうだ。早く申し出てこい」
サシャ「…」プルプル
アルミン「…」(まだしぶってるのか…)
クリスタ「サシャ…気持ちはわかるけど良くないよ。早く教えてあげようよ」
ベルトルト「…あの、じつは…」
ミカサ「どうしたの?ベルトルト」
ライナー「なんだ?」
ベルトルト「僕の賞与もおかしいんだけど、ちょっと見てもらえるかな…?」ペラ
ジャン「どれどれ」スッ
ジャン「…」ペラ
ジャン「…5ドル?」
ユミル「…!」プププ!!!
コニー「ええ!?」
ライナー「弁当ひとつぶん…だと…」
アルミン「これ本当にエルヴィン団長にいったん全員分回収してもらった方がいいかもね」
ライナー「そうだな…とくに俺たち新兵は基準額もわからん状態だ」
ミカサ「それにしてもこんなに金銭管理が杜撰だったとは…」
コニー「いくらパニック状態が続いた調査兵団でもこれは痛いよなー」
ユミル「よし!私がバシッと言ってきてやるよ!」
後日賞与収集から3日
エルヴィン「みんな、賞与の配給が遅れてしまい申し訳ない」
リヴァイ「まったくだ」
ミケ「いいかげんにしろ」
ライナー「まあ兵士が金の話でうるさくするのは気が進まないが…」
アルミン「これが目当てで命かけてるひとからしたら貯まったもんじゃないよ…やっぱりちゃんとしないと…」
ユミル「世の中金だな」
エルヴィン「…お、おほん!えー、とにかくもう一度みんなには賞与を改めて渡すわけだが…」
エルヴィン「その前に何を基準にして賞与の金額を決めているかの説明を詳しく聞かせろと言う意見が多数あったため、その辺から説明しようと思う!」
ミカサ「当然」
エルヴィン「まずひとつめは討伐数と討伐補佐数だ!これは言うまでもないが、巨人を倒せる力量や判断力が必要不可欠な点からも、その時に頑張った分の数字化をする上で必要不可欠な要素である」
エルヴィン「これはポイント制になっており、巨人討伐数と討伐補佐数は1体につき1ポイントだ!」
エルヴィン「例として出せば、リヴァイは今回27体討伐、4体の討伐補佐を行っている!したがって今回の討伐ポイントは31ポイントだ!」
ライナー「…すごすぎる」
リヴァイ「まあ今回は少ない方だな…あの女型のせいで…」チッ
ミカサ「私も前線ならそのくらい余裕」
アルミン「やめようよミカサ…」
エルヴィン「そして二つ目は与えられた任務の達成度!」
エルヴィン「これは単純な数字化は困難なため、ランク別にポイントを分けている。Aランクは任務達成+αの働きをしたもの!+30ポイント!」
エルヴィン「Bランクは与えられた任務を完璧にこなせた者!+15ポイント!」
エルヴィン「Cランクは与えられた任務を充分にこなせなかった者だ!+5ポイント!」
エルヴィン「まあ大きく分けてこんなものだ!」
エルヴィン「そして最後の3つ目は被害額からのマイナスポイント!」
アルミン「…?」
エルヴィン「これはプラスにはならない。…が、それほどマイナスにもならない」
エルヴィン「例えば毎回壁外遠征にいくたびに馬を一頭ずつ紛失している人間には多少のマイナスポイントをだしたり、毎回事故で立体起動装置を破損しては交換しまくったりと…まあ特殊なケースだ」
エルヴィン「そのため、ハンジは賞与を与えていない代わりに、大半の調査兵団の運営費を投資している!」
ハンジ「ボランティアでーす」
モブリット「ちなみにリヴァイ兵長は最高何体討伐したんでしょうか?」
ハンジ「え~っと、私が覚えている限りでは1回で135体討伐…だったかな?あの時は長めの遠征だったけどね」
ライナー「…」(まじかよ…)
ベルトルト「…」(僕たち巨人化しても絶対にそんなに討伐できないよ…)
ミカサ「135…すごい」
リヴァイ「おいクソメガネ、ちょっと盛りすぎだ」
ライナー「…や、やっぱりか」ホッ
ハンジ「あれ?そうだっけ?」
リヴァイ「討伐が124体で補佐が11体だ」
ベルトルト(数自体はまちがってねぇぇぇ!!)ガビーン
ライナー(これアニはどうやって生きて帰ってきたんだ…?)
アルミン「ちょっと待ってよ…124体ってことは活動時間が5時間だったとしても3分に一体は倒してるんだよ!?」
ミケ「おれもそうだが、巨人殺しの達人は一度に二体も三体も同時に倒すんだ」
ゲルガー「ま、俺たちくらいになりゃそれくらい…」
ナナバ「いや、平地で5体同時に倒したときのリヴァイ兵長はやばかったけどね」
ライナー「…」
ベルトルト「…」
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