勇者「魔王を倒しましたよー」 (156)

一度挫折したんですがもう一度書いていきたいと思います。よろしくお願いします。



勇者「魔王を倒しました」

戦士「はい」

僧侶「はい」

魔法使い「はい」

勇者「なので、このハーレムパーティを解散しますが」

戦士「お前にとってな」

勇者「そうでしたね・・・ごほん、この男1:女3のパーティを解散しますが」

勇者「えー・・・この子、どうしよう」

魔王の子「・・・」テーン

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戦士「騎士団に売りつける」

魔法使い「騎士団の慰み物にする」

僧侶「帝都に明け渡し、様子を見る」

勇者「はい、騎士団というワードが2個出ました。」
勇者「2対1でとりあえず、騎士団にどうにかしてもらいましょう」
勇者「とりあえず、出発・・・ん?」ヒシッ

魔王の子「・・・」ギュゥ

戦士「あ!こいつ、自爆する気か!・・・あの・・・なんだっけ、餃子みたいに!!」
戦士「にげ・・・」

僧侶・魔法使い「離脱!」

勇者「あ、おい」

戦士「後衛陣形の足はやい!」
戦士「じゃ、さらば!」ダッ

勇者「くそ、あいつら」
勇者「お前、離せ!吹っ飛ばすぞ!!」

魔王の子「・・・」ギュゥ

勇者「おい、本当に・・・」

魔王の子「危害は加えない・・・です」

勇者「ん?」

魔王の子「あなたには何もしません」

勇者「・・・じゃあ、何なんだ」

魔王の子「少し・・・大胆なアピールです」
魔王の子「あの・・・その・・・危なくないという」
魔王の子「だから・・・攻撃はしないで頂きたい・・・です」
魔王の子「あの・・・勇者様は攻撃・・・します?」ブルブル

勇者「うっ・・・ふぅ」

僧侶「勇者さーん」フリフリ

戦士「大丈夫かー!」

魔法使い「んと・・・魔翌翌翌力膨張の反応はない。大丈夫そう」
魔法使い「あ、そうだ」

勇者「何てこった、信頼してた仲間が戻ってきてくれた!」

戦士「お、おい、大丈夫か?」
戦士「何か、震えてるけど・・・やっぱ爆発すんのか?」

魔王の子「・・・」ブルブル

勇者「さっきはしないって言ったよな!?な!?」

魔王の子「は、はい・・・」ブルブル

勇者「だそうだ、ついでに、危害を加えるつもりは無し」
勇者「まぁ、道中の安全を確保してほしいんだろ」

僧侶「そうですか」

戦士「そりゃ、不安だよなぁ」

魔法使い「おーい、馬車ーあったーーー!!」

勇者「おお、魔王の城にもあるんだな」

僧侶「意外ですね」

戦士「なぁ、あんた、家臣たちにお別れとか無いのか?」

魔王の子「・・・」

戦士「無視ね」

勇者「おーい、行くぞ!」

僧侶「あ、凄い、ソファだ」

戦士「あいあい、よっと」
戦士「ほら、掴まれ」スッ

魔王の子「・・・」

戦士「・・・参ったよ」

勇者「おい、何してんだ?行くぞ」
勇者「ほら」スッ

魔王の子「んっ」グイッ

勇者「よっと」

戦士「!?」

魔法使い「じゃあ、出ますよ」

勇者「あ~、タイム」

魔法使い「?」

僧侶「どうしました?」

勇者「ちょっとな、おい」
勇者「なぁ、いいのかい?」
勇者「同居の奴らに一言とか」

魔王の子「・・・大丈夫です」

勇者「あ、そう?」

戦士「!?!?」

魔法使い「じゃあ、出まーす!」

魔法使い「~~~♪」

僧侶「これから、どうします?」

戦士「あー、私は帝都の騎士団に入れてもらおうかな」
戦士「パイプも防衛戦の時、作れたし」

僧侶「あ、そうなんですか?」
僧侶「ちゃっかりしてますね」

戦士「いやいや、成行きだよ」
戦士「あんたは?どうすんの?」

僧侶「私は故郷の教会でお世話になります」
僧侶「そう決めてましたしね」

戦士「そうか、いいね」

勇者「なぁ」
勇者「・・・二人とも?」

僧侶「はい?」

戦士「どうした?」

勇者「あのさ・・・」
勇者「英雄の妻になってみないか?」

僧侶「はい?」

戦士「どうした?」

勇者「伝説の勇者の伴侶になってみないか?」

僧侶「はい?」

戦士「どうした?」

勇者「・・・結婚を前提に僕とお付き合いでも」

僧侶「はい?」

戦士「どうした?」

勇者「あの・・・お友達からでも・・・」

僧侶「はぁ、お断りです」

戦士「そうだよな、お前はダメだ」

勇者「何この娘達」
勇者「三年間、一緒の旅だったのに」
勇者「友達からも無理なんて」
勇者「すっごい辛辣だよ」

魔王の子「あ、あの・・・」

勇者「ん?どうかしたか?」

魔王の子「あの・・・わ、私は・・・」

勇者「あー・・・あのー排泄?なら勘弁だ。我慢してくれないか」
勇者「出来るだけ休みを取りたくないんだ」

魔王の子「・・・そうですか、分かりました」

戦士「ははっ、排泄って言い方な、くくっ」

勇者「人間と同じじゃないかもしれないだろ!」ムッ

僧侶「勇者さん、駄目ですよ」
僧侶「あの、どうですか?我慢できます?」

魔王の子「・・・」

僧侶「あの~・・・」

戦士「やめとけ、女とは話さねえよ。コイツ」
戦士「・・・初心なんだろ」

僧侶「そうなんですか?」

魔王の子「・・・」

勇者「・・・本当だな」
勇者「なぁ、おい」

魔王の子「は、はい」

勇者「何で女と話さない?」

魔王の子「掟で・・・そうなってるんです・・・」

勇者「女と話してはいけないってのか・・・変わってるな」

魔王の子「あ、いえ・・・そんなんじゃ・・・」

勇者「いや、大丈夫だ。こいつらはこんなんで気分は悪くしないよ」
勇者「な?」

僧侶「そうなんですか・・・そんな事情が」
僧侶「知りませんでした、迂闊です」

戦士「・・・そうか、気をつかわせたかもな」

勇者「だ、そうだぞ」
勇者「こちらも悪かった」

魔王の子「い、いえ・・・こちらは・・・あの・・・ゴニョゴニョ」

勇者「?」

戦士「おい、魔法使い!今どこだ?」

魔法使い「はいーーー?」

戦士「今どこだ―ーー!!」

魔法使い「えー、あの廃村の近くですーーー!!」
魔法使い「近くの村まで5時間くらいでしょうーーー!!」

戦士「あー、やっぱ馬車は良いな。はえー」

僧侶「このペースだと帝都まで3~4か月ですか?」

勇者「いや、山を越えた都市でポータルをつかう」
勇者「あそこの都市までなら1か月で済む」

僧侶「あぁ、あそこの・・・」
僧侶「でも、あそこ追い出されたに近いじゃないですか」
僧侶「殺された都長に化けた魔物倒したのに誤解解けずじまいで私たち都長殺しですよ」

勇者「いや、それは・・・」

戦士「私があそこの兵団長から手形貰ってるよ」ヒラヒラ

僧侶「あら、ちゃっかりしてますね」

戦士「ああ、誤解といといてくれってのも忘れずに頼んどいた」

僧侶「良い働きしますね、戦士さんは」

魔法使い「何処ぞの勇者は黒騎士が現れた途端、一目散に外に逃げましたしねーーー!!」

勇者「倒せたから良しとして!!」

戦士「まぁ、そうだな」

僧侶「にしても、凄かったですよね」

戦士「ああ、そうだな・・・あの時はさすがの私も・・・」

勇者「おい、魔法使いちゃん!!」
勇者「次、引くの替わるぞーー!少し休めーーー!」

魔法使い「あ!!どうもーー!!」

魔王の子「・・・んっ」モゾモゾ

~村~


店主「5名1部屋でお泊りかな?」

勇者「はい」

戦士「」ガッゴッゴッ

勇者「わ、すごい!側頭骨が粉々だ!あ」
勇者「」グシャァ・・・

魔王の子「・・・えっ」

僧侶「2部屋で」

店主「・・・」

僧侶「3名と2名で」

店主「2部屋ですね、かしこまりました」
店主「・・・そちらと?」

僧侶「この子を」

魔王の子「・・・」

店主「ええ、かしこまりました。それでは、名義の方は―――」

僧侶「私たちのは―――」

トットットット・・・バタン


戦士(いや、気のせいか)

僧侶「・・・さて、買い出し行きましょう」

魔法使い「私、とりあえず食料品買ってくるわ!」

僧侶「そうですね、割と長旅みたいなものですから」

戦士「じゃあ、私は消耗品を見に行くよ」

魔法使い「僧侶さんは?」

僧侶「それじゃあ、私も食料品に行きます」
僧侶「2時間後にここに集合しましょう」

戦士「あいわかった」

魔法使い「ねえ、誰か残らなくていいの?勇者は・・・」

僧侶「・・・まぁ、あの方は大丈夫でしょうし」

戦士「ああ、大丈夫だろ」

魔法使い「・・・それもそうね!行きましょ!」

勇者「・・・」

勇者(あれは・・・あの戦士さんの顔・・・あの表情は)


戦士『あの・・・部屋はいるときは・・・ノックした方がいい?』


勇者(って顔だったな・・・意外だった、そんな可愛いこと考えてたなんて・・・乙女の顔だった、うん)

魔王の子「あの・・・」

勇者「フォン!?どうした?」

魔王の子「わ、私は何をしていたら・・・」

勇者「・・・あー、とりあえずベッドで寝てても良い」
勇者「部屋出る以外何してもいいぞ」

魔王の子「あ、あの・・・これ外しても?」

勇者「ああ、フードか。外せ」

勇者(あ、そういえば顔見てなかったな)

魔王の子「・・・はい///」バサ

勇者「・・・ん?」

魔王の子「・・・あの///」クルッ
魔王の子「どう・・・ですか?///」

勇者「あー、メスだったのか」

魔王の娘「あの・・・メスっていうのは・・・」

勇者「あぁ、申し訳ない、悪かった。女の子な」

魔王の娘「ええ///」モゾモゾ
魔王の娘「あ、あの・・・///」ソワソワ

勇者「ん、どうした?」

魔王の娘「これ・・・脱いでも?」

勇者「ああ、楽にしてくれ」

勇者(あかんな、この娘。顔は良い。さすがは魔界の姫か、つか人型なんだな)

魔王の娘「んっ・・・しょ///」バサッ

勇者(ミニワンピのナイトウェア!?寝間着も可愛いの着るもんなんだな)

勇者「・・・ん!?」

魔王の娘「ふぅ・・・」ズルッ
魔王の娘「あ・・・これ・・・どうにも落ち着かなくってですね///」フリフリ

勇者「あー、あのさ」

魔王の娘「!!」ピクン!
魔王の娘「は、はい・・・!///」ブンブン

勇者「お前・・・お父さん竜王だっけ?母方が竜の眷属やってたとか?」
勇者(すっげーしっぽ振ってる)

魔王の娘「あ、いえ・・・///」ブンブン
魔王の娘「産まれた時に、強くなるようにと父が竜の血を浴びせたそうです///」ガシッ
魔王の娘「あの・・・お恥ずかしいんですが・・・///」ギューッ

勇者「それは、また・・・」
勇者(あ、しっぽにしがみついた!)

勇者(ここで・・・一応聞いておこうか)

勇者「・・・」
勇者「ねぇ」

魔王の娘「何でしょうか?///」フリフリ

勇者「君は・・・僕のこと恨んでるだろ?」

魔王の娘「・・・」ペタンペタン

勇者「僕は・・・その、君のお父さんを殺した」
勇者「大義のためだよ、人々に平和をあげるためだ」
勇者「でも、そんなのは君には関係ないはずだ。実の父親を殺されたんだ、そんなのどうでもいいよ」
勇者「どうなんだい?君は」
勇者「僕をどうしたい?」

魔王の娘「あ、あの・・・私は・・・ですね」

勇者「うん・・・」

魔王の娘「私は・・・その・・・///」カァ

勇者「?」

魔王の娘「私は・・・///」

魔王の娘「勇者様と・・・結婚・・・したいです!!///」クルビヨン クルビヨン



勇者「・・・おぉ」

勇者(あーしっぽが丸まったり伸びたりしてるな)

勇者「そうか・・・結婚したいのか・・・」

魔王の娘「はい・・・実は・・・///」

勇者「ああ、なるほど」

魔王の娘「先ほどお話しした掟ではですね、本当の内容は王族の娘は結婚するまで他の人と
      一切喋っても触れあってもいけないんです」
魔王の娘「あ、もちろん側近や親族は除きますよ?後・・・意中の殿方も///」
魔王の娘「ですから・・・その、あのハグは・・・下品ですが・・・マーキングというか・・・あ///」
魔王の娘「す、すいません・・・私・・・///」

勇者「ああ、分かるよ?そういう時あるもんな?あるある」

魔王の娘「え・・・ほ、本当ですか?///」
魔王の娘「私・・・はしたなくないですか?///」ウゴウゴウゴ

勇者「うんうん」
勇者(ああ、しっぽがウェーブしてる・・・骨あるのか?ああ・・・ああ・・・)


勇者「サボテンが花をつけているなぁ・・・」

魔王の娘「あ、あの・・・?」

勇者「さて」
勇者「私は人間です」

魔王の娘「はい」

勇者「あなたは魔物です」

魔王の娘「い、いえ一応人と魔王のハーフです!」ビヨンビヨン

勇者「そうなんだ、だが、魔物に入れます」

魔王の娘「うぐぐ、まぁいいですけど・・・」

勇者「結婚します」

魔王の娘「あぉ・・・///」クルクル

勇者「爆発です、ドーン!!」バッ

魔王の娘「ひっ!?」ビクッ ビョン!

勇者「分かったか?俺とお前が結婚したら爆発すんだよ」

魔王の娘「で、ですが、私の父と母は・・・」

勇者「俺、聖属性あんだよなー」
勇者「あと、何かうちの親戚ドラゴンキラーもいたなー!」
勇者「魔属性と竜の因子もってる奴と結ばれちゃったらあれだなーー!」
勇者「どっかんだなーーー!」
勇者「あーーーっ!!アッーーーー!!」ブス

魔王の娘「そ、そんな・・・お尻に剣を刺さないでください、落ち着いて下さい・・・」

勇者「ま、そういうわけです。しかも、お前は騎士団に預ける」

魔王の娘「で、ですが・・・そうなると・・・」

勇者「まぁ、重い刑になるだろうだな」
勇者「何せ、魔王の一人娘だから」

魔王の娘「・・・」

勇者「・・・ま、俺は関係ない、そもそもそっちがおかしいし」
勇者「逃げてみるか?見た所、お前・・・弱そうだな・・・まぁ、逃げてもアレだろうけど」
勇者「どうする?ほら、剣あるぞ?さっき宿で預けなかったの」
勇者「ほら」ポイ

ガシャン

勇者「ここで俺を刺していってもいい」
勇者「刺せるんならだけど、俺そこはかとなく強いし」

魔王の娘「そ、そんな・・・勇者様を[ピーーー]なんて・・・」
魔王の娘「できませんよ!!」

勇者「まぁ、強いしな俺」

魔王の娘「そういう訳じゃ・・・」

勇者「まぁ、一晩考えてみろ。別にお前が逃げても探す気はないよ」
勇者「ただ、他の仲間には手を出すなよ」
勇者「お前が死ぬかもしれない、アイツラ テ ヌカナイ マジコワイ」

魔王の娘「・・・」

勇者「ま、俺はそこまでしない」
勇者「じゃ、オヤスミ」ゴソゴソ

魔王の娘「・・・」
魔王の娘「私・・・逃げません」ゴソゴソ

勇者「ん?お前も寝る気か?」

魔王の娘「え・・・?」
魔王の娘「・・・あ、段取りが」

勇者「は?そうじゃないが」

勇者「はぁ・・・いや、じゃあ、俺は床で寝るよ」

魔王の娘「え?」

勇者「・・・お前とは寝れないって言ってんだ」

魔王の娘「どうしてですか?」

勇者「んなもん・・・怖いからだよ」

魔王の娘「じゃ、じゃあ、私も床で」

勇者「ダメだ!お姫様はベッドで十分だ!!」

魔王の娘「ですから、勇者様も!!」

勇者「馬鹿言え!ベッドなんかで寝たら3時間は目を覚ませないよ!!」
勇者「そんなんで刺されてみろ!!即死だよ!即死!!」




魔王「え、だってさっき、刺してみろって・・・」




勇者「やっぱ、刺すの!!??」

魔王の娘「し、しませんってそんな事!!」

勇者「あ!言い淀んだな!!刺すぞーー!この娘は刺すーーーー!!」

魔王の娘「さ、刺したりしません!!」

勇者「・・・」
勇者「じゃあ、こうしよう」

魔王の娘「はい?」

勇者「まず、お前が寝るだろ?」
勇者「そして、お前が寝付いたら俺もベッドに入るよ」
勇者「どうだい?」

魔王の娘「!!」
魔王の娘「完璧です!さすがは勇者様です!!聡明なお方です!!」

勇者「よせ、照れるだろ」

魔王の娘「じゃ、じゃあ寝ますね?ちゃんと入ってきてくださいね?」ブンブン

勇者「わ、分かった。ゴホ、しっぽ止めて、埃舞うから」

魔王の娘「す、すみません・・・///」ギュウ
魔王の娘「そ、それではお先に・・・」

勇者「ああ、おやすみ」
勇者(しっぽが抱き枕に・・・)

魔王の娘「んっしょ・・・///」ドキドキ

勇者「それじゃあ、少し出るよ」

魔王の娘「え!?・・・あの///」

勇者「確認されてちゃ、おちおち寝れないだろ?」
勇者「少し鍛えてから寝るから」

魔王の娘「は、はい・・・」

勇者「じゃ」ガチャ バタン

魔王の娘「勇者様・・・」ギュゥゥ

店主「ええ、右の通路を真っ直ぐ抜ければ中庭に出ますよ」
店主「それに、鍛練には充分な広さではないかと」
店主「はい、こちらが装備になります」ガチャ

勇者「うん、ありがとう」ガチャ チャキ チャキ

店主「どれくらいでお帰りに?」

勇者「3時間位で戻るね」

店主「はい、かしこまりました。いってらっしゃいませ」

勇者「・・・」ガチャ

勇者「参った」バタン

勇者「ふっ・・・ふんっ・・・」ブンッブンッブンッブンッ

勇者(あの娘・・・どうしようか)

勇者(やっぱ、騎士団に引き渡すか)

勇者(いや、でもあの娘は何もしてないし・・・けど、多分処刑は免れない・・・)

勇者(・・・にしても、結婚は予想外だったな、意味が分からん)

勇者(あの娘はどういった経緯であの考えに行きついたんだ?・・・殺す気はあるよな?仇だし)

勇者(それは、まぁ別にいいんだが・・・殺されるならまだ時期があれだから・・・)

勇者(なら、結婚はパスだ)

勇者(冷たい態度とっとけば・・・まぁ、諦めるだろうし、憎念も増す)

勇者(だとすると・・・やっぱ城に戻した方が良いよな・・・うん?)

勇者(いや、安全か?魔族にも性質が悪いのいたらあの娘も危険だろう・・・一揆とか)

勇者(何が良い・・・いっそ、魔族との協定に携わってみるか?うん)

勇者「これがっ・・・一番っ・・・ふっ!・・・かなっっ!!」ブンッブンッブンブンッ
勇者「・・・でぇぁっ!!」ビュオ

魔王の娘「きゃっ!?」ドタ

勇者「・・・お前か」
勇者「寝てたんじゃないか?」
勇者「殺りに来たか?」

魔王の娘「・・・勇者様が来ないから心配で・・・」
魔王の娘「店主の方に聞いてここへ」

勇者「鍛えに出ると言った」

魔王の娘「ですが・・・2時間もだなんて」

勇者「・・・いや、それ以前に何故だ?」




勇者「何でお前は起きてる?」





魔王の娘「え?」

勇者「だって!・・・だって、久々のベッドだぞ?」
勇者「しかも、旅終わりで・・・」

魔王の娘「しかし・・・私は・・・」

勇者「あ、そうだったな」
勇者「あの天蓋付のフッカフカのベッドで寝てたらな」
勇者「そりゃ、寝づらいよな」
勇者「気持ちいいだろうな、さぞ、良いだろうな!アーーーーッ!!」ブス

魔王の娘「いえ!あのベッドもあれはあれで中々でしたから」

勇者「あ、そう」

魔王の娘「それで何で戻らないんですか?」

勇者「話したら長い」

魔王の娘「そうなんですか・・・」

勇者「聞きたい?」

魔王の娘「ぜひ!!」モゾッ

勇者「おい、尻尾」

魔王の娘「!!」

魔王の娘「失礼しました・・・それで、何故ですか?」

勇者「めんどい、聞いただけだけだ」

魔王の娘「そ、そんな・・・」

勇者「それに、ほら」

僧侶「勇者さーん!」ヒラヒラ

戦士「戻った―!」

魔法使い「ぐ・・・おもっ!!」

魔王の娘「あ・・・」

魔法使い「ぐふっ」ドサ

勇者「行くぞ」

魔王の娘「・・・はい」

~夕飯終わり~


戦士「久々にまともな飯食ったな」

僧侶「ええ、生物を食べれてよかったです」

魔法使い「今日はゆっくり寝れそうね~」

勇者「そうだね~」

魔法使い「真似すんな、死ね」

勇者「口悪いな・・・」

魔法使い「うるさいわね、死ね」

勇者「・・・。」

魔法使い「黙んな、死ね」

勇者「 こ の 嫌 わ れ 様 で あ る 」

戦士「んで、どうする?こっから」
戦士「来た道に戻るか?」

勇者「あーー、でも獣道は無理だろ」

僧侶「そうですね・・・なら、山を迂回しないといけません」

魔法使い「うわ、もう1か月くらいかかる?」

勇者「多分ね」

僧侶「集落などはあるでしょうか・・・」

勇者「明日、聞き込みをしよう」

戦士「だな」

魔法使い「よし、けってい!!」
魔法使い「お風呂にしよう」

戦士「お、いいな」

僧侶「そうしますか」

勇者「汗落とすかぁー!あ、お体流しましょうか?ふふっ!」

僧侶「あ、あの子どうしてます?」

戦士「飯もまだだろ?」

勇者「え・・・スルーか・・・」
勇者「えっと、時間ずらすだって、色々整理したいこともあるんだろうから」

魔法使い「見張ってなくていいの?危なくない?」

勇者「だいじょうぶ・・・うん」

魔法使い「そうなの?なら、いいけどさ」

僧侶「でも、まずくないでしょうか?」

勇者「え?」

僧侶「ほら、人間社会に溶け込めてないはずですし・・・ね?」

戦士「飯の食い方も素手だったらどうすんだよ、火傷しちゃうだろ」

魔法使い「風呂に入った瞬間・・・あの・・・爆発とかしそう」

勇者「魔法使いちゃん、そのネタ今考えた?・・・イイネ!」
勇者「じゃなくて、あの娘さ女の子だったんだよ」
勇者「風呂は・・・」

戦士「別にいいじゃねぇか?魔物だろ?」

勇者「人とのハーフだってさ」

僧侶「私は勇者さんを信じてます」ニッコリ

魔法使い「通報した」ニッコリ

戦士「君が童貞じゃないなら大丈夫、いいね?」ニッコリ

勇者「アッ、ハイ」ニッコリ

魔法使い「今頃どうなってるかな~~~」チャプン

戦士「口移しに一つ」カコーン

僧侶「あーんに一つ」カコーン

魔法使い「じゃあ・・・ほっぺについてる食べかすを舐めとってるに一つ」カコーン

戦士「あいつにンな事できる訳・・・」

僧侶「分かりませんね・・・ですが確実に楽しいことは起きてそうです!!」

魔王の娘「・・・あの?」カチャ

勇者「ん?」

魔王の娘「私の食べてる姿・・・変ですか?」カチャン

勇者「・・・いや、全然」

魔王の娘「それでは・・・その、何故見つめるんですか・・・?」

勇者「あぁ・・・それ、美味いか?」

魔王の娘「はい!向こうじゃあまりこういった物は食べれませんでしたから」
魔王の娘「特にこの・・・白くて黄色い・・・」

勇者「ゆで卵・・・それゆで卵って言うんだ」

魔王の娘「不思議な食感です・・・」モグモグ

勇者「何か、食べ方が分からないのとか・・・ある?」

魔王の娘「いえ、大体のは見たらどんな物か、何の道具かもわかるので・・・」

勇者「そう・・・」

魔王の娘「?」

僧侶「あ、勇者さん!」

戦士「お、先に頂いたぞ、へっへへ」

魔法使い「良いお湯だったわ~」

勇者「ああ・・・そうなの」

魔王の娘「・・・っ・・・っオ、オフロ///」ギシッギシッ

勇者「そんじゃ、お休み」

僧侶「え、ええ」

戦士「おやすみ」

魔法使い「・・・」
魔法使い「こりゃあ、一線を超えたな・・・」

戦士「おもしろくなってきた!」グッ

勇者「・・・」カコーン

魔王の娘「あ、あの・・・これで良いですか?///」

勇者「ああ、タオル巻いとけよ」
勇者「んで、まずコレで体洗え」
勇者「・・・というより、分かるよなこれ位なら」

魔王の娘「はい、湯浴み位なら・・・」チャポ
魔王の娘「あっつい!?」ハラリ
魔王の娘「あつ!あっつつ!あっつ・・・うぅ?」

勇者「あ、おい!そこ座れ」

魔王の娘「・・・聖水ですか?」

勇者「うん、みたいだ。魔物お断りだって事だ」

魔王の娘「・・・」

勇者「ほれ、おんぶだ」
勇者「足つけさせるのもなんか怖い」

魔王の娘「・・・」
魔王の娘「失礼します・・・////」ギュッ

勇者(おぉ・・・膨らみかけのおっぱいが!!)
勇者「着替え・・・出来るか?」

魔王の娘「はい・・・///」

勇者(魔法使いちゃんの勘が当たったな・・・)

魔王の娘「んっしょ・・・」ヒラッ

勇者「ん?おい、何か飛んできたぞー!」
勇者「何だ?このぼろっ切れ?」ヌギヌギ

魔王の娘「!これですか?・・・お守りです」

勇者「そうか・・・」

魔王の娘「大事なんです・・・」

勇者「ふーん」

魔王の娘「・・・」
魔王の娘(着替えはどうすればいいのでしょうか・・・)

勇者「散々だったな」

魔王の娘「いえ、そこまでは・・・」

勇者「悪かった、調べておけばよかったな」

魔王の娘「・・・」

勇者「ほら、寝るぞ」

魔王の娘「床でですか?」

勇者「ああ」
勇者「お前はベッドだ」

魔王の娘「・・・」

勇者「この際だがな・・・お前は一応あのー・・・あれだ、犯罪者みたいなもんだ」
勇者「命令には従ってほしい」

魔王の娘「・・・」ゴソゴソ

勇者「それで良い・・・おやすみ」

魔王の娘「・・・はい」

勇者「うぅ・・・ん、朝か」

魔王の娘「おはようございます、勇者様」ニコ フリフリ

勇者「・・・刺さなかったのか」

魔王の娘「ええ、殺さないって言いましたよ」

勇者「ああ・・・そう」
勇者(何を考えてる・・・?)

魔王の娘「私はここで待機ですか?」

勇者「ああ、そうだが・・・見張りを置いていく」

魔王の娘「勇者様ですか!?」

勇者「いや、戦士さんだ」

魔王の娘「あ、あのお強い方ですか」

勇者「?」
勇者「まぁ、そうだけど」

魔王の娘「聞き込みに?」

勇者「ああ、そうだ」

魔王の娘「そうですか、いってらっしゃいませ」ニコ

勇者「・・・」ボリボリ
勇者「飯・・・行くぞ」

魔王の娘「いえ、私は・・・」ウゴウゴ

勇者「話さなくても良い、それに姿位は見せてもいいだろ」

魔王の娘「い、いえ・・・それは、良いのですが・・・」

勇者「行きたくないなら良いが」

魔王の娘「・・・フード持って行きます」

勇者「・・・あ、そう」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

勇者「てなわけで、聞き込みを午前に行い、昼に会議、夜に支度、明日の朝出発でどうだ?」

戦士「いいんじゃないのー」ジーッ

魔王の娘「・・・?・・・っ」モグッ ポロ モグモグ

戦士「フードマントは邪魔だろうによ」

勇者「よし、じゃあ、聞き込みは・・・」

魔法使い「僧侶さんはどうですか?」

僧侶「私は西側と東を」

魔法使い「じゃあ、南の方」

勇者「北は俺ね」
勇者「よし、行くか」
勇者「戦士さん、頼みました」

戦士「あいわかった」


魔王の娘「・・・!・・・っ!」ガタン

トットット・・・

戦士「お?どうした」

勇者「?」

魔王の娘「あの・・・いってらっしゃいませ、えへへ」ウゴウゴ

勇者「ああ・・・うん」

魔法使い「旦那やないかい」

戦士「・・・」

魔王の娘「・・・」モゾ

戦士「ふぁぁぁ・・・ん?」チラッ

魔王の娘「・・・っ」モゾッ ウゴウゴ

戦士「あー、一方的に話すの良いんだろ?」
戦士「あ、相槌も無しでな」

魔王の娘「・・・っ!」モゾッ ビンッ

戦士「あっはは、おもしろいなそれ・・・」
戦士「じゃなくてな、それ脱いで良いぞ?邪魔だろ」
戦士「何か?姿も見せちゃいかんの?」

魔王の娘「・・・」
魔王の娘「・・・ん」パサ

戦士「おぉ・・・こりゃベッピンさんだな」

魔王の娘「・・・」ブンブンッ
魔王の娘「・・・あっ!!」ブンブン
魔王の娘「・・・っ」ガシッ ギュゥ

戦士「しっぽは反応しちまうのか、また可愛いなぁ~」
戦士「可愛いな、可愛い!」
戦士「可愛いな~、可愛いお姫様だなぁ~」

魔王の娘「・・・!?」
魔王の娘「・・・っ///」カァァァ
魔王の娘「っ」ボフ

戦士「あ、ベッドに入っちまった」
戦士「言い過ぎたな、わりぃ」

魔王の娘「・・・」

戦士「・・・」
戦士「・・・ふぁぁぁ」

勇者「・・・一通り、聞いたな」

魔法使い「あら、勇者?」

勇者「ん?」

魔法使い「何で、ここにいるのよ?」

勇者「あれ?北じゃないのここ?」

魔法使い「いやいや、ここは南よ!」
魔法使い「馬鹿じゃないの?」

勇者「・・・」
勇者「・・・」
勇者「ぱげろびしゅぱ~~~^p^」
勇者「わっかりっましゅぇ~~~~ん^p^」

魔法使い「・・・」

勇者「な?容赦無いだろ?」
勇者「対ゴーレム用の光線魔法を人に向けて撃っちゃうんだもん」プスプス
勇者「すげぇよな」

魔法使い「で、どうなの?」

勇者「いや、特に無いね」
勇者「集落もいくつかあるみたいだし、村もあるそうだ」
勇者「モンスターの目撃もあまり無いみたいだ」

魔法使い「私と大体同じじゃない」

勇者「そうか」

魔法使い「これ以上いても無駄そうだし・・・戻っちゃう?」

勇者「え、少し見て回ろうよ」
勇者「俺、ここ初めてだし」

魔法使い「えー、いいけどさ」

魔法使い「・・・♪」

魔法使い「ちょ、ちょっと・・・勇者?」

勇者「どうした魔法使いちゃん!?ツチノコでも見つけたのか!?」

魔法使い「ちげーよ、ゴミクズ」

勇者「あれ・・・悪口言われただけなのに、HPが赤に・・・」

魔法使い「じゃなくて勇者、顔ここによこしなさい」


勇者(これは・・・薬材料の品質チェック・・・『匂いを嗅ぐ』だな?)
勇者(あぁ・・・旅の途中に幾度もあった即死イベントだ、間違いない)
勇者(だが、旅はもうおわっている!!無駄に桶に入るのはノー!!よって・・・)

勇者「悪いけどさ・・・」

魔法使い「いいか・・・っら!」ズイ






勇者「あぁーーーーーーっ!?!?」

魔法使い「・・・ど、どうなのよ?」


勇者(目だ!目をつむれ・・・っ、危険物質だ!)

勇者「・・・っ」スンスン
勇者「・・・?」スン
勇者「・・・!!」スンスンスン

魔法使い「ちょ、ちょっと?」

勇者(何だ・・・これは・・・何なのだこれは!!どうすっればいいのだ!)スンスンスンスンスン
勇者(バニラ・・・いや、でもこんな匂いじゃないし・・・やわらかい・・・甘いにおい?)スンンンン・・・スンンンン・・・
勇者(食材かな・・・?)スンスンスンスンスン

魔法使い「ね、ねぇ・・・?そんな嗅がれると///」

勇者(舐めて・・・みるか?)
勇者(いや、舐めるべきだ!これが勇者である俺に託された天命だ!あぁムラムラしてきた)
勇者「・・・」ペロッ

魔法使い「ひひゃぁ!?///」ゾクゾク

勇者「甘い!?何だこれは!?」パチッ

魔法使い「・・・ぃっ・・・ぁぅっ///」プルプル

勇者「PM12:00かぁ、教会やってるかなぁ」




勇者「アァーーーーーーーーーーーーーーッ!?!?!?!?」チュドーン ブスッ

ゆうしゃ「」

魔法使い「手をいきなり舐めだすとかどうかしてるわよ!!!」

勇者「ご、ごめんね?良い匂いでつい・・・魔法使いちゃんの手だと知ってたら・・・あ」
勇者「魔法使いちゃん?人間の指っていうのは片方に5本ずつしかないんだ。利き手のを3本ももうだめだしさ」
勇者「ぐぁぁぁぁぁぁ・・・っ」ボキン ボキン

魔法使い「もうっ・・・そんなに良い匂いだった?」

勇者「あ、ああ、貴族のフルーツみたいで良かったよ」

魔法使い「あ、そう・・・ ・・・こういうのが好きなのね・・・」ボソボソッ

勇者「あぁ!?小指が!!小指が中指に!?!?!?」

魔法使い「・・・」

勇者「にしても、意外だね。香水屋だなんて」

魔法使い「来る機会がなかっただけよ、旅してる時はそんな暇なかったし」
魔法使い「私だって女の子よ、爬虫類のモツとか葉っぱだけじゃないのよ、いじるのは」

勇者「・・・だね」

魔法使い「んー、ちょっと、あんたここで待ってなさい!!」

勇者「え?俺も行くよ」

魔法使い「待ってろって言ったの」

勇者「でも・・・」

魔法使い「あんたは来んなっつってんの!!/////」ヒュン

勇者「わぁ!凄いや!僕の足の関節が逆に折れてキャタピラみたいに変形した・・・・・まま動かない!?」バキバキバキボキ

魔法使い「じゃあ、ちょっと買い物してくるから待ってなさい!!」
魔法使い「ったく・・・///」タッタッタッ

勇者「・・・そんな暇なかったか~」

勇者「・・・」チラッ

勇者「・・・ノースメル、店の名前か」

勇者「・・・No smell、North mell・・・ああ、North smellをもじったのか」
勇者「って事は・・・ここ北だよ、魔法使いちゃん」

魔法使い「何よ?」

勇者「あ、いえ、何でも!?・・・で、何買ったの?」バッ

魔法使い「な、何でも無いわよ!!さっきの香水なんか微塵も買ってないわよ!!」

勇者「・・・そっかそっか」ニヤニヤ

魔法使い「何よ・・・何笑ってんのよ、ちょっと」
魔法使い「笑ってんじゃないわよ・・・笑うのをやめなさい!!」
魔法使い「笑うなぁっ!!」ジタバタ

勇者「あ、足直してもらっても良いですか」

魔法使い「・・・っ」スッタスタ

勇者「あれ?」

勇者「ただ・・・ひま・・・」ボロッ

僧侶「敵です!!アンデッド1体!!」

魔法使い「何ですって!?おらぁ!!!」ドゴォ

勇者「やめろぉ!!オーバーキルだぞ・・・ぁ」ゴキッ

戦士「おぉ ゆうしゃよ たび が おわってる のに しんでしまう とは なっさけない」

勇者「・・・ぐっふ」

戦士「で、どうだった?問題はアリか?予定通り出発か?」

僧侶「私の集めた情報ですと・・・特別困ったことはありませんでした」

魔法使い「こっちもよ、勇者のほうも何も得なかったわ」

戦士「じゃあ、予定通り明日だな」

勇者「あぐ・・・そっちは・・・どうだったん・・・です・・・ガハッ」

戦士「いや、可愛かったね。終始いじり倒したよ」

勇者「変な事はしませんでしたよね・・・?」

戦士「?見張ってんだから、逃げることも出来ないだろ?」

勇者「戦士さんがだよ!!」

戦士「・・・」

勇者「oh・・・」

戦士「何もしてないけどよ」
戦士「あちらさん、窓の方ずっと見て憂いていらっしゃいましたよ」
戦士「行ってやんな、殿」

勇者「あ、ああ・・・」トットット ガチャ

戦士(勇者が帰ってきた瞬間、しっぽが渦巻いてたんだよなぁ)

僧侶「戦士さん、お話しできました?」

戦士「いや、掟は絶対に守る堅実な女の子だったよ」

魔法使い「そうなの」

戦士「んで、お前はどうだったんだよ」

魔法使い「ん!?」

僧侶「そういう手筈だったはずですよね~」

戦士「まぁ、その小包から察するにプレゼントはもらえたのか?」

魔法使い「こ、これは・・・自分で・・・その・・・」

戦士「おっ前、ダメなやつだなー」

僧侶「・・・えぇ、ザ・ヘタレの称号をあげましょう」

魔法使い「で、でも・・・手舐められたし・・・///」

戦士「んなっ!?」

僧侶「さっきの称号は返上します、代わりにクソビッチの称号をあげましょう」

魔法使い「ちょ、ちょっと!!」

戦士「何にせよ、やることやってんのなぁー」

魔法使い「ちょっとぉ!

僧侶「次は、戦士さんですよ?」

戦士「あぁ、ヤル事はきっりちヤッテきてやる」

魔法使い「こえー、この人」

僧侶「手を舐めさせる魔法つk・・・ビチクソビッチは黙っててください」

魔法使い「あんた、キャラそんなんなの!?それで固定されるわよ!?つか、ビチって何よ!」

戦士「あー、次の村が楽しみだ!」

勇者「うぅ・・・おかえり」

魔王の娘「おかえりなさいませ!!勇者様!!」ペコリ

勇者「・・・様付け止めてくれないか?何か変な店に来た感じになる」

魔王の娘「はい!かしこまりました!」

勇者「・・・わざとなのか?」

魔王の娘「え・・・い、いえ・・・そんなつもりは」

勇者「・・・箱入り娘って感じ」

魔王の娘「?」

勇者「・・・」

魔王の娘「あ、あの・・・」

勇者「お前歩きたいか?」
勇者「ほら、ずっとここに閉じこもってても・・・な?」

魔王の娘「あ、良いんですか?」

勇者「ああ、許可してやる」
勇者「顔を見せたくないんなら・・・ほら」ゴソゴソ

魔王の娘「これは?」

勇者「仮面だ」

魔王の娘「随分と・・・立派なデザインで」

勇者「文句言うな、魔王城にあったのを拝借してきたんだからな」

魔王の娘「これが?」

勇者「ああ、でも大丈夫だろ」
勇者「ほら、服もこれ着ろ。いつまでも寝間着じゃ廃れるぞ」

魔王の娘「あ、これは?」

勇者「でかいワンピースだ、俺が適当に買ったやつ。それでしっぽも隠せるだろ?」

魔王の娘「!」
魔王の娘「えへへ、そうですね!えへへ、さっそく着てみますね///」フリフリ
魔王の娘「えへへ///」フリッフリッ


勇者「・・・機嫌よくなったな」
勇者「まさか・・・随分ストレス溜めてたんじゃ・・・そりゃ、軟禁状態だし・・・歩けるのは嬉しいだろうし・・・」

魔王の娘「あの!勇者さm・・・勇者さん!!」

勇者「イェア!!どうした?」ビクッ

魔王の娘「ど、どうしょうか?似合います?///」クルックルッ ウゴウゴ

勇者「ああ、馬子にも衣装・・・改め、魔子にもワンピだ。似合ってる」

勇者(だぼついてて・・・あざとい・・・)

魔王の娘「!」
魔王の娘「そうですかー、そうですか!ふふっ!!」ウゴウゴ

勇者「分かったから、しっぽ落ち着けろ」
勇者「ほら、仮面」

魔王の娘「んしょ」スチャ

勇者(・・・変人だぁー!)

魔王の娘「・・・どうですか」

勇者「あぁ・・・そうだな」
勇者「なんつーか・・・あるべき姿に戻ったって感じだな」

勇者(魔族的な意味でな)

魔王の娘「そ、そうですか・・・?」

勇者「ちょっと、こいつと出てくる。飯も一緒に済ませるから店主によろしく」

僧侶「分かりました、お気をつけて」

戦士「準備、勝手に片付けとくぞ」

勇者「あー、すいません。助かります」

魔法使い「何・・・娘ちゃん。それ、どうしたの?」ジー (目の前で手をブンブン

魔王の娘「・・・?・・・???」ソワソワ (それをよける
魔王の娘(ち・・・近い・・・)

勇者「あんま、気にしてやんな」
勇者「おい、行くぞ」

魔王の娘「あ、はい!」トテトテ

魔王の娘「色んな物があるのですね」

勇者「そうでも無いだろ、ほら、一面野原だぞ」

魔王の娘「あれは・・・」

勇者「牛だな」

魔王の娘「?」
魔王の娘「あそこに亜種が・・・あちらは私たちを運んできた牛ですか?」

勇者「あれは馬だ」

魔王の娘「別生物なのですか?」

勇者「そうだ」
勇者「馬は主に労働目的に活用され、牛はまぁ、食用かな」

魔王の娘「ほう・・・」

勇者「つか、魔王城にあっただろ?馬車」

魔王の娘「私、外に出る機会があまりなかったので・・・」

勇者「なるほどね」

魔王の娘「ええ・・・あ」

勇者「こいつは山羊だな」

魔王の娘「・・・何だか、お父さんの部下にこんな顔の方がおりました。」

勇者「・・・あぁ、いたな」
勇者(ここら辺一帯の頭した敵はいたよな・・・後、ゴリラ)

山羊「メェー」

勇者「・・・」
勇者「草やってみ?」

魔王の娘「はい?」

勇者「そこにある、牧草を手に持って」

魔王の娘「は、はい」ブチッ

勇者「で、口に近づけてやる」

魔王の娘「・・・はい」ソー

山羊「メェー」
山羊「・・・」モグモグ

魔王の娘「・・・」ドキドキ

山羊「ウメェー」




魔王の娘「!?」

勇者「!?!?」

魔王の娘「ゆ、ゆ、勇者さん!!山羊というのは人語を喋るのですか!?」

勇者「ん?・・・んんんん!?」
勇者「こ、これ・・・これは、大発見かもしれない!」

魔王の娘「あの・・・喋る個体が見つかったかもしれない・・・という?」

勇者「あぁ、もしかしたら大発見かもしれない・・・っ!!!」
勇者「こ・・・これは緊張してきた・・・っ!!」
勇者「会話を続けてみてよう!」

魔王の娘「は、はい!」

魔王の娘「あ、あの~?」クルッ

山羊「メェー」

魔王の娘「あの・・・自己紹介しましょうね?」

山羊「メェー」

魔王の娘「私はですね?第102代目魔王の娘で・・・という名前なのですが」

山羊「・・・」

勇者「そんな名前だったのか」

魔王の娘「す、好きな食べ物はリンゴでして・・・」

山羊「・・・」

勇者「・・・そうか、リンゴか」

魔王の娘「あ、ピアノも趣味の範囲でですが・・・やっておりまして」

山羊「メェ~」

勇者「ピアノか・・・」

魔王の娘「あ、あのぉ・・・」

山羊「メェー・・・メェーー!!」ダダッ

魔王の娘「ひぅ!」ドタ

勇者「おっと」ガシッ

山羊「ンメェー!!」

魔王の娘「勇者さ~~~ん」シクシク

勇者「ああ、怖かったな」
勇者「いきなり、全力疾走でお前の横突き抜けて俺に突進してこようとするんだからな」

山羊「メェメェーー!!」ジタバタ

勇者「農舎・・・突っ込んどくか」ポイ

山羊「メェーメェーメl・・・」バタン

魔王の娘「大丈夫ですか?」

勇者「ああ、何となくな」

魔王の娘「それにしても残念ですね、世紀の大発見だったかもしれないのに」

勇者「いや、仕方ないさ、あいつもそういう気分じゃなかったんだろ」

魔王の娘「そうだったんですか」

勇者「疲れてたんだろ、休ませてやろう」



\メェーメェーメェーメェー/
  
  ドンッドンッ


魔王の娘「勇者さぁぁぁん・・・」ビクッ

勇者「・・・いや、疲れてんだよ、きっと・・・ほら、行くぞ」

魔王の娘「はいぃ・・・」ギュウ

魔王の娘「ここは人の通りが多くて賑やかですね」

勇者「そうだな、どこにしようか・・・」

魔王の娘「ここはどうですか?」

勇者「そこは服屋だ」

魔王の娘「ふくや・・・ですね」

勇者「お、あったあった」
勇者「ここで、ごはんにしよう」

魔王の娘「うわぁ、おいしいです!!」

勇者「そうか」

魔王の娘「はい、この・・・トマト?」

勇者「そうだ、トマト」

魔王の娘「とてもおいしいですね!」

勇者「全く・・・チガウチガーウ!!」

魔王の娘「え?」

勇者「ソレ!チーズ・・・あのー、その白くてフニャっとしたやつな?」
勇者「チーズと一緒に食べるんデス!」

魔王の娘「これと一緒にですか?」
魔王の娘「うむぐぐ・・・ふちにはひりまへぇん」グググ

勇者「・・・すいませーん!ナイフ!ナイフ!!」

魔王の娘「おいしかったです!!トマトの酸味とドレッシングの後味が気持ち良かったです!」

勇者「そうかそうか・・・次」パチン

シェフ「・・・」

魔王の娘「?」

シェフ「こちらになります」スッ

勇者「これは・・・ピザだ」

魔王の娘「ぴざ・・・ですか」

勇者「そうだ・・・そいつはやばいぞ」

魔王の娘「そ、そんなに・・・ですか?」ゴクリ

勇者「ああ、ピザはやばい・・・やばすぎる・・・!」

魔王の娘「そ、それでは・・・一口」ドキドキ

勇者「待て!」

魔王の娘「はい!」

勇者「手で・・・手で・・・いってみろ」

魔王の娘「手ですね・・・分かりました」
魔王の娘「いただきます・・・!」
魔王の娘「・・・」モグモグ



勇者「・・・勝ったな」フッ

魔王の娘「おいしかったです!」ニコニコ

勇者「普通のリアクションどうも」

魔王の娘「す、すいません・・・ですが、おいしいのに変わりはありませんから」ニコニコ

勇者(・・・俺が初めて食ったときは、旨さのあまりその町に一週間は居座ったな・・・)
勇者「更に、オリーブオイルかけて食った時の衝撃も忘れられなかった・・・あれ~?」

シェフ「・・・」

勇者「あ、ごめん・・・次でラストだ」パチン

シェフ「こちらでございます」

魔王の娘「!」ピクッ ウゴ

勇者「ククククッ・・・良い匂いだろう?」

魔王の娘「こ・・・これは・・・!?」

勇者「くくく・・・知りたいよなぁ?それは・・・ふふふ・・・」


勇者「アップ シェフ「そちらはアップルパイでございます」

勇者「・・・そう、アップルパイだ」
勇者「それは手で食うんじゃない・・・ってわかってるか」

魔王の娘「あの・・・あの!頂いても?」ウゴウゴ

勇者「ああ、良いけど・・・良いけどしっぽが!」

魔王の娘「あ・・・ごめんなさい!///」

魔王の娘「・・・」モグモグ

勇者「ど、どうだ?」

魔王の娘「・・・」ゴクン

勇者「・・・」ドキドキ

魔王の娘「ふはぁぁ・・・」ニヘェ

勇者「おぉ」

魔王の娘「とっっっってもおいっっっっしいです!!」ニコニコ

勇者「そうかそうか、良かった」

勇者(しっぽが・・・大丈夫か)

魔王の娘「あっぷるぱいですね・・・アップルパイ!」
魔王の娘「素晴らしいです!」ニコニコ

勇者「ああ、よかったな」

魔王の娘「ええ、向こうでは生で食べるのが主でしたので」
魔王の娘「この・・・香料は?」

勇者「シナモンの事か?」

魔王の娘「ええ!すっごい良い匂いです・・・ふぇへへ」

勇者「だらしない顔してんのが仮面越しにでもわかるなぁ」

魔王の娘「勇者さんのは・・・?」

勇者「ああ、俺は良いよ。ピザ食べたから」

魔王の娘「だ、ダメです!こんなおいしいものを私一人でなんて!」

勇者「いや・・・だから」

魔王の娘「こんなおいしいの食べないなんてダメですよ!!」

勇者「う~ん、そうか?」

魔王の娘「そうです!あの、あの、はい!」
魔王の娘「ですから・・・その・・・///」
魔王の娘「あーん・・・///」

勇者「シェフ!アッポォペェァイ!!プリィィィズ!!」パチン

シェフ「イェアアアアア゛ア゛ア゛」ブスッ

魔王の娘「んむ・・・おいしいんです」パクッ ムスッ

魔王の娘「あの・・・今日はご馳走になってしまって・・・ありがとうございます!勇者さん!」ペコ

勇者「おい」

魔王の娘「は、はい?」

勇者「・・・お前とはどうせ1か月の付き合いなんだ」
勇者「気兼ねなく話してくれ」

魔王の娘「・・・。」

勇者「何かしたい事があれば、可能な限り叶える」

魔王の娘「じゃあ、婚約の方を・・・」

勇者「・・・」

魔王の娘「冗談です」
魔王の娘「冗談・・・」ウゴウゴ

勇者「なぁ、何なんだ?その結婚て」
勇者「どうして拘る?」

魔王の娘「・・・」
魔王の娘「好きな人が出来て結婚したいと思うのは普通の事かと・・・」

勇者「いや、そういうんじゃなく」

魔王の娘「すみません、それ以外で説明するとなると思い浮かばないです・・・」

勇者「・・・あ、そ」ガチャ

戦士「英雄と姫のご帰還だー」

僧侶「おかえりなさい、勇者さん」

魔法使い「・・・っ」ピクッ

勇者「ああ、ただいま」
勇者「ほら、先に戻っててもいいぞ」

魔王の娘「ありがとうございます」テッテッテ

勇者「ふぅ・・・」

僧侶「明日の5時にはここを出るという話になりましたよ」

勇者「ん、そうか」

戦士「つーわけで、風呂入ってくるわ」

勇者「あ~はい~」

勇者「・・・」
勇者「あのアップルパイ・・・おいしかったか?そんな気は・・・」
勇者「ふぁぁぁ~・・・」

魔法使い「・・・」ソー

勇者「・・・」

魔法使い「・・・っ」ガシッ

勇者「うおっ!?」

魔法使い「えっへっへ、誰だと思う?」

勇者「・・・んー」
勇者「ん?」スンスン
勇者「あら、魔法使いちゃん・・・・あっはっはっはっ!」

魔法使い「な、何笑ってんのよ!!///」ギュゥゥゥゥ

勇者「いたっ!痛い!頭に胸が当たってちょっと幸せになるけど比じゃないくらい痛い!!」ミシミシッ

魔法使い「ったく・・・」

勇者「うぐぐぐ・・・う」スン

魔法使い「ふふ・・・何よ?」チラッチラッ

勇者「ちょっと・・・近く来てよ」

魔法使い「・・・何なのよ///」ソワソワ

勇者「頭触ってもいい?」

魔法使い「・・・良いけど」

勇者「魔法使いちゃんの臭い嗅いで良い?」

魔法使い「は、はぁ!?///」

勇者「お願いします、頼む・・・勇者の・・・英雄の一生のお願い!!」

魔法使い「・・・まぁ?」
魔法使い「旅も終わって?色々と?溜まってただろうし?あの娘を襲っちゃったら困るし?」
魔法使い「まぁ、英雄のお願いなら?断れないでしょうし・・・あー」
魔法使い「その・・・好きにしなさいよ・・・///」

勇者「おお」
勇者「こっちこっち」

魔法使い「・・・っ///」ポフッ
魔法使い「膝に乗せられるなんて・・・屈辱的よ!」

勇者「魔法使いちゃん小っちゃいからね」ナデナデ

魔法使い「・・・ぁ///」

勇者「・・・良い匂い」スンスン

魔法使い「変態だわっ!やだっ!///」

勇者「いやだった?」

魔法使い「・・・分かんないわよ」

勇者「ほんと?」

魔法使い「嘘はつかないわ!」

勇者「ふーん」サスサス

魔法使い「・・・ぁ・・・あご・・・なんて・・・///」ゾクゾク

勇者「ほっぺ柔らかい」

魔法使い「ん・・・ふぅ・・・っん///」
魔法使い(うぅ・・・ほっぺを押されたり撫でられたりしてる・・・!)

勇者「やっぱ、良い匂い」スンスン

魔法使い「首・・・筋・・・ぃひ!!」ビクビク

勇者「魔法使いちゃんは可愛いなぁ」ナデナデ

魔法使い「ちょっとぉ・・・ぁ・・・///」

勇者「ん?」ムニュー

魔法使い「顔ぉ・・・あ!・・・ち、ちふぁひ・・・わよぉぉ///」

勇者「あ、ああ、ごめんごめん」
勇者「お風呂入って来なくていいの?」

魔法使い「もう済まへたはよぉぉ・・・///」トローン

勇者「そっか」ナデナデ

魔法使い「んんぁっ!?///」

勇者「僕は・・・お風呂入った後、寝るよ」サスサス

魔法使い「えぇ・・・」

勇者「でも、その前に匂いだけでも堪能してくよ」スンスンスンスン スーハースーハー

魔法使い「は・・・ぁ・・・ぁぁ・・・ひぅっ/////」ビクビクンッ

勇者「さてとっ」ガタッ
勇者「おやすみ、魔法使いちゃん」スタコラ

魔法使い「ぅぁ・・・うん・・・///」ビクッビクッ

勇者「早速、調子に乗って反省してるでござる」ムラムラ

勇者「何か身に覚えの無い凄い技量を身に着けてたみたいだな・・・ナデナデの実とか?」

魔王の娘「?」
魔王の娘「どうしたんですか?」


勇者「いや、何でも無い、寝な」

魔王の娘「・・・ベッド来ませんか?」

勇者「馬鹿言え、死にたくない」

魔王の娘「今朝で殺意がないことは証明したはずですが・・・」

勇者「油断してブスリも有りや」
勇者「信用なんかそうそう出来やしないよ」

魔王の娘「そうですか・・・」

勇者「ほら、布団に入れ」

魔王の娘「はい・・・」

勇者「いい子だ」
勇者「おやすみ」

魔王の娘「はい、おやすみなさいませ!!」ゴソゴソ
魔王の娘「・・・」ジトッ

勇者(何か・・・魔力を感じるけど怖いとか全然そんなんじゃないから、俺強いし・・・)
勇者(戦士ちゃんなら来てくれる・・・いざという時・・・いざという時!!)

勇者「ぐぅ」チーン

魔王の娘「・・・むぅ」ムスッ

魔王の娘「勇者さん」ユサユサ

勇者「ん、んん・・・?」

魔王の娘「あの、皆さんもう準備を始めてますが・・・?」

勇者「え、ああ・・・そうか」ムクリ

魔王の娘「勇者さんて意外と朝弱いんですね」クスッ

勇者「お前・・・」

魔王の娘「な、何か、気分を悪くするようなことでも・・・?」

勇者「・・・いや、ほっとけ」

ドタドタドタ

勇者「ん?」

魔王の娘「何でしょうか?騒がしいような・・・」


バン!!


魔法使い「・・・・・・」ズン

勇者「どうしたの?腹パンでもしにきたみたいd」

魔法使い「キィエエェェェェェェ!!」ドカァ

勇者「顔面!?」グシャァ

魔法使い「キィィィィィッェェェェェエエエエエ!!!」メメタァ

勇者「ぐっへぇぁぁぁ!?」バキィッ
勇者「へっ・・・へがぁ・・・!!はぎぃっひぃぃぃ・・・・・!!!」


魔法使い「ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんんんんっ!!!!」ゴッゴッゴッゴッゴ

勇者「」

ビチャァッ

魔王の娘「ひっ・・・ひぃ」ガタガタガタガタ

魔法使い「ちょっと・・・遅い!!」

僧侶「良いじゃないですか、寝させてあげれば」
僧侶「旅の時だって、勇者さんたまにしか寝てませんでしたし」

戦士「あいつ絶対、体内時計おかしいよなぁ」

魔法使い「寝る時は寝るべき!!そうよ!」

僧侶「ビッチが何をお戯れを」アッハッハ

魔法使い「え・・・?」

戦士「昨日なー着替えとりに行こーとしたらなー!!」
戦士「何かイチャコラしてたなー!!」

魔法使い「・・・う///」

僧侶「ねー!全身撫でられてー!ですよねー!!」

魔法使い「わ、私からは何も・・・撫でてきたのだって・・・あっち///」

戦士「よく言うよ」

魔法使い「え・・・?」

僧侶「ほんとですね、最初にだぁーれだ?みたいなノリで抱きついたクソ変態は誰でしょうね?」

魔法使い「あ、あんたら・・・!///」
魔法使い「全部見てんじゃないのよぉ・・・っ!!!///」ワナワナ

僧侶「そのあとだって・・・」ニッコリ

魔法使い「!!???!!?」

戦士「その・・・すまんな」
戦士「お前の状況になったら多分同じ事しちゃうよ・・・うん、分かってる」

魔法使い「あ・・・あ・・・///」カァァァァァァ



魔法使い「あああああああああああああっぁぁぁぁっぁぁっぁ!!!!!///////」ドドド


僧侶「勇者さんの所へ行きましたね」

戦士「次の村が楽しみだ!」

僧侶「応援してます」

勇者「・・・」ボロッ

魔王の娘「す、すごいですね。この騎手席からの眺めは!凄い綺麗・・・」
魔王の娘「あ、あの・・・大丈夫でしょうか?」

勇者「ああ、ふぉんふぁいらひふぉ」

魔王の娘「・・・『問題ない』とおっしゃったんですか?」

勇者「うん」

魔王の娘「なら・・・良いのですが」

戦士「ふぁぁああ・・・」

僧侶「あら?眠たいんですか?」

戦士「まぁな、良く寝れなくてよ」

僧侶「・・・珍しい事もあるんですね」
僧侶「そんなに楽しみですか?次の村が」

戦士「ノーコメント」

魔法使い「生活リズムを乱してはダメよ」

戦士「お前は昨日はよく寝れただろうよ、もうグッスリと」

魔法使い「・・・・・」ズーン

戦士「あはは、悪い悪い・・・ごめんなさい」

魔法使い「もう知らない・・・」

僧侶「まぁまぁ、どうです?何か摘まみませんか?」

戦士「ああ、昨日買った肉の燻製でも・・・あったあった」ゴソゴソ
戦士「ほら、僧侶」

僧侶「どーも」

戦士「・・・食べるか?」

魔法使い「・・・」

戦士「ほら、あーん」

魔法使い「・・・あーん」パクッ

戦士「これでチャラな」

魔法使い「ふん」モグモグ

戦士「おい!勇者ーーー!!肉の燻製!!!いるかーーー!?」

勇者「・・・」チョンチョン

魔王の娘「?」
魔王の娘「何です?何で私を指さすんです?」

戦士「ほら、勇者に食わせてやってくれ、あんたの分もある」ポイポイ

魔王の娘「・・・」
魔王の娘「勇者さん・・・」
魔王の娘「あ、あーん」

勇者「あ・・・あ・・・ふぁひ」

魔王の娘「ち、ちぎりますね?」

勇者「おぉ」

魔王の娘「ん・・・んぐぐ・・・」ブチブチ
魔王の娘「んん・・・・ぷふぁ!」ブチィ
魔王の娘「はい!どうぞ!これでお口にも合うサイズかと・・・」

勇者「・・・んむ」モグモグ
勇者(噛んでちぎるあたり文化の相違って奴なのか)

魔王の娘「・・・」

勇者「・・・うん」ゴクン

魔王の娘「・・・」
魔王の娘「お次行きますね?」

勇者「ふぁのむ」

魔王の娘「はい」

勇者「もぐ・・・」パクッ

魔王の娘「・・・」モグモグ

勇者「ごくん」
勇者「もふいひまひふふぇ、くふぇ(もう一枚、くれ)」

魔王の娘「はい・・・あーん」

勇者「あー・・・ん?」カプッ

魔王の娘「勇者さん・・・それ私の指///」

勇者「・・・」ペロペロ

魔王の娘「ちょ・・・あの?///」

勇者「・・・」チュ

魔王の娘「・・・///」

勇者「・・・あれだな」
勇者「魔族の指ってしょっぱいんだな」

魔王の娘「ち、違いますから!!燻製のせいです!」
魔王の娘「このっ・・・この燻製が悪いんですから!!!」バシバシ

戦士「おい、見ろ」

僧侶「はい?」

戦士「あいつ、勇者が食べやすいように叩いて身をほぐしてるよ」

魔法使い「流石嫁よね」

僧侶「その嫁を帝都に引き渡そうとしてるとか外道もいい所ですね」

魔法使い「実際の話・・・」

戦士「まぁ・・・わたさねぇだろ~」

僧侶「ですよね」

魔法使い「まぁ・・・ねぇ」

勇者「ついでに、さっきのは知的好奇心だから、邪な気持ちとか全然無いから」

魔王の娘「そ、そうなんですか・・・?」
魔王の娘「ところで、この方々は疲れないのでしょうか・・・」

馬「ヒヒーン」

勇者「ああ・・・大丈夫だろ」

魔王の娘「でも、もう4時間は走りっぱなしです」

勇者「・・・そうな、昼飯にしよう・・・お!」

魔王の娘「勇者さん?」
魔王の娘「!!」
魔王の娘「ゆ、勇者さん!あれは・・・」

勇者「ああ、あれな、ダチョウって言うんだ」

魔王の娘「だちょう・・・」

勇者「・・・よし」

戦士「勇者、どうした、止めたりなんかして?飯にするのか?」

勇者「戦士さん、そうしよう。はい弓」

魔王の娘「あの・・・勇者さん」

戦士「・・・」

勇者「頑張ってくださいね!!」

戦士「・・・まぁ、弓なら良いけどよ」ムス

魔王の娘「勇者さん!!」

勇者「お前な、少し間ってものを」

魔王の娘「来てます!!あの方達が走ってきてます!!こっちに!!」アセアセ

戦士「・・・弓じゃダメか」ハァ

勇者「・・・」

戦士「お前・・・はダメージ受けてんのか、はぁ」
戦士「じゃあ、いってくるよ」ムスッ

勇者「すいません・・・」

戦士「ちぇっ」

魔王の娘「あの、持ってる武器は・・・」

勇者「アックスだね、いつもは剣だけど」
勇者「斧の方が一掃戦には有利なんだよ・・・まぁ、戦士さんにとっては」

魔王の娘「?」
魔王の娘(普通、逆じゃ?)

勇者「そら、見とけ」


ドォン!


魔王の娘「!!!!」ビリビリ
魔王の娘(だちょうさんの群れの中に入って全員の首をはねた・・・!?)ガタガタ

戦士「・・・」ビチャビチャ

勇者「あ、あはは・・・返り血・・・カッコイイ・・・で・・・すね、はい。お疲れ様しっった!!」

戦士「はぁ、髪留めが飛んでったよ、まっったく」
戦士「ん・・・拭くもん」

勇者「そ、僧侶さぁぁぁーーーん!!タオル三本!!」

僧侶「はーい」

戦士「・・・」フキフキ




戦士「ちぇ、せっかく髪セットしたのによ・・・馬鹿野郎め」

だちょう「・・・・・・・」ダッダッダッダ

魔王の娘(ど、胴体だけでも動いてる・・・ひぃぃ・・・)ガタガタガタ



勇者「あの・・・お手伝いでも?」

戦士「後ろ全部頼む」

勇者「う、うっす!!じゃあ、下から」サワッ

戦士「・・・っ」ピクンッ

勇者「すんません、すんません・・・うへへ」ペコペコ

戦士「い、いや、怪我だからなぁ、別に・・・おい」

魔法使い「はい?」ニヤニヤ

戦士「・・・手伝えよ」

魔法使い「・・・へへっ」

勇者「せ、戦士さん!!お、お、お、おっぱいイッスカ!?///」

戦士「・・・ん」

勇者「僧侶ちゃん、チェンジだわ、アバラ何本か逝ったわコレ」ゴキゴキ

僧侶「ふふ、いいんですか?」

戦士「・・・っ、良いから早くしろよ・・・」

―――僧侶―――

僧侶「そういえば、勇者様」

勇者「うん?」

僧侶「どうして、急に食料調達したんですか?」
僧侶「蓄えならまだ・・・」

勇者「・・・何でだろうね」

僧侶(絶対あの娘のためですね・・・)チラッ

魔王の娘「・・・」ポケー

僧侶「・・・」
僧侶「・・・」
僧侶「・・・体、大丈夫ですか?」

勇者「・・・駄目だと・・・思う」グスッ

僧侶「勇者様?・・・泣いてるんですか?」

―――魔法使い―――


魔法使い「何で、ここで鶏肉なのよ・・・肉は、さっき食べたじゃない・・・ぶつくさぶつくさ」

勇者「あ、ダメだって・・・」

戦士「・・・」ジトッ

魔法使い「ひっ!」

勇者「ほらな?ほらな?」ガクガク

魔法使い「・・・っ、・・・っ」コクコクコクコクコク

戦士「・・・」
戦士「はぁ・・・」

―――戦士―――

戦士「・・・よっと」

勇者「あ、機材運びですか?手伝いますよ」

戦士「・・・ああ」

勇者「やっぱ、怒ってます?」

戦士「あ?いや・・・何も?」

勇者「そうですか・・・?」

戦士「あぁ、ほら、これに肉いれてこい!焼くから」

勇者「あ、はい!」


戦士「・・・」

戦士(・・・態度だけじゃ駄目だよなぁ・・・行動だよなぁ・・・)

戦士「はぁ・・・俺も捌いたりできるのにな・・・綺麗に・・・」
戦士「こんな力仕事ばっかじゃなくてもさ・・・」

―――魔王の娘―――

魔王の娘「お、おいしい・・・!?」

勇者「肉には鮮度があるらしいぞ」

魔王の娘「・・・」ムシャムシャ
魔王の娘「やっぱり、おいしい!?」

勇者「・・・うまいか?いや、旨いよな」

魔王の娘「・・・」モグモグモグモグモグモグモグモグ

勇者「・・・」

魔王の娘「・・・っ!!」モグモグ・・・ゴクゴク・・・モグモグモグ

勇者「そんなにか?そんなにか!?」

魔王の娘「し、失礼・・・親からは骨付きの肉はこういう風にがっつけと・・・」アセアセ

勇者「まぁ、魔物だし・・・」

魔王の娘「・・・ハーフです」ガジガジ

勇者「骨貪るのはしたないと思う」
勇者「それは、はしたないと思うぬぁー」

魔王の娘「む、そ、そうですよね・・・」オロオロ

勇者「・・・」

魔王の娘「ついでに、この香辛料は・・・」

勇者「あ?ああ、胡椒だ」

魔王の娘「こしょー・・・恐ろしい奴!」

旅途中―――僧侶


魔王の娘「・・・くぅ」zzz

勇者「ねぇ、僧侶ちゃん」

僧侶「はい?」

勇者「寝間着って何着てるの?」

僧侶「私ですか?私は・・・普通の麻と綿のものを・・・」

勇者「あぁ、その・・・形は・・・?」

僧侶「ワンピース型ですよ」

勇者「そっかそっか、この娘もなんだよ」ポンポン

魔王の娘「・・・ん」zzz

僧侶「そうなんですか?」

勇者「うん、でも貴族とか着てるフリフリで何だかアレな感じ・・・ベビードール?みたいなんだけどさ」

僧侶「可愛らしいですね?」

勇者「俺もびっくりしたよ、可愛いとは思った」

僧侶「ロリコンですか?」ニコ

勇者「違いますからね・・・違うっ!!」クワッ

僧侶「ついでに、戦士さんは下は下着に、上は裸かシャツですよ」

勇者「・・・そうなんですか?」

戦士「・・・動きやすいからいいんだよ」

勇者「おぉ!かっけー!!流石ですね!!」

戦士「そうかぁ・・・?」

僧侶「ふふ・・・っ」




戦士「・・・ちぇっ」ムスッ

旅途中―――戦士



戦士「なぁ、勇者」

勇者「どうしました?」

戦士「ほら、この剣・・・どうだ?」

勇者「うん?う~ん・・・あ、装飾されてますね」

戦士「だろ?」

勇者「はい・・・加護とかあるんですか?」

戦士「え、いや・・・無いと思うけど」

勇者「そうなんですか、何か見かけ倒しですね、あはは」

戦士「は、ははは・・・」

勇者「?」

僧侶(勇者君・・・難易度高いけど、そこは『可愛い装飾ですね』って言うんですよ)
僧侶(戦士さんも結構、無理やりすぎですよ!!)

戦士「・・・次は・・・鞘で・・・」ブツブツ

僧侶「えー」

―――村―――


僧侶「無事に着きましたね」

勇者「そうだね、宿探しがてら探索でもしようか」

戦士「・・・!」

僧侶「いえ、まずは宿にしましょう」

勇者「ん?そうか」

僧侶「ええ、あらかじめ寝床があると気が楽になりますしね」

勇者「?・・・いや、そうだな、宿を探してから散策にしようか」

僧侶「そうしましょう」

魔法使い「うぅ・・・お尻痛い・・・」

戦士「・・・」ドキドキ

?

勇者「この宿で良いかな」

僧侶「ええ、そうしましょう」

戦士「人がいなくて助かったな」

勇者「あれ?魔法使いちゃんは?」

僧侶「先に街に出たそうです、そそっかしいですね」

勇者「そっか」

>>124
何か変な所あったかい?






戦士「・・・」

魔法使い『下調べは任せろー!』

戦士「・・・心配だな」


勇者「じゃあ、俺も・・・」

僧侶「まぁまぁ、良いじゃないですか」

僧侶「あの娘と少しスキンシップでもとられたらどうですか?」

勇者「え、いやでも、疲れてそうだし・・・」

僧侶「どうでしょうね?行ってみては?」

勇者「・・・わかったよ」

僧侶「はい♪」

魔王の娘「・・・」

勇者「おーい、元気か?」

魔王の娘「あ、勇者さん」

勇者「何してたんだ?」

魔王の娘「いえ、特段これといった事は・・・」

勇者「そうかそうか・・・」

魔王の娘「勇者さんはこれから散策ですね?」

勇者「ああ、お前も来るか?」

魔王の娘「・・・」

魔王の娘「・・・いえ、今日はやめておきます」

勇者「どうして?」

魔王の娘「・・・えと、疲れてしまいました、えへへ」

勇者「そうか?疲れはちゃんととっておけよ?」

魔王の娘「はい」

勇者「じゃあ、行ってくる」

魔王の娘「・・・あ」

勇者「ん?」

魔王の娘「・・・勇者さん」ソロソロ

勇者「・・・」

魔王の娘「いってらっしゃいませ」コテン

勇者「・・・・・」

勇者(何かそろっと近づいてきたら、背中に頭置いていってらっしゃいだと・・・?)
勇者(訳が分からない・・・)

勇者「・・・い、いってきます」

魔王の娘「・・・はい」スッ

ガチャ バタン

魔王の娘「・・・はぁ」

魔法使い「・・・・・・・・・・・・・・グテェ」

勇者「あれ?魔法使いちゃん、疲れ切ってるね」

僧侶「はしゃぎ過ぎたみたいです」

戦士「・・・」

魔法使い「」ゼェゼェ

戦士「・・・」

魔法使い『この村は小さいから名物だけピックアップしてきたよ!ほら!』

戦士「・・・」




最北名物「狼肉の塩漬け」 北菓子「黒い愛人」




戦士「・・・」

魔法使い「」ゼェゼェ

戦士「・・・」

勇者「どうしたんですか、戦士さん?」
勇者「魔法使いちゃんをじっと見て・・・」

魔法使い「!?」ビクッ

戦士「ああ・・・いや、何でも無い・・・。」

勇者「?」

戦士「なぁ・・・おい」ボソッ

魔法使い「!!」ビクッ

戦士「お前だよ、お前・・・なぁ?」

魔法使い「・・・ッ」ガクガク

戦士「楽しかったか?楽しかったか?・・・なぁ?」

魔法使い「・・・ッ・・・ッ」ブルブル

戦士「満足だよなぁ・・・?えぇ?」

魔法使い「ひっ・・・ご、ごめっ・・・・ごめんなさっい・・・ひっ・・・・」

僧侶「それじゃあ、各自で次の目的地について聞き込みでもしましょうか」

戦士「といっても、小さいからなぁ。ここ」

勇者「そうですね・・・一通り聞いたら自由行動にしましょうか」

戦士「おう」

僧侶「それじゃ、私はお先に失礼します」

勇者「うん、いってらっしゃい」

戦士「なぁ、勇者」

勇者「はい?」

戦士「午後になったら、村の中央に来てくれないか?」

勇者「良いですけど・・・何かあるんですか?」

戦士「・・・良かったら」

勇者「はい・・・?」

戦士「一緒に・・・村回ろう・・・///」

勇者「あ・・・あぁ!是非!」

戦士「そうか、それじゃあ、また午後に!」

勇者「はーい」


ガチャ バタン


勇者「武器選びかな・・・?」








戦士「う、うっし!」グッ

~午後~ 村


勇者「あ、戦士さーん」

戦士「ああ、来たか」

勇者「待ちました?」

戦士「あ?待ってない、待ってない」
戦士「・・・ほら、行くぞ!」

勇者「行くって、どこにですか?」

戦士「ま、まだ決まってない・・・」

勇者「あ、やっぱですか~」

戦士「・・・おう///」スタスタ

勇者「あ、待ってくださいよ!」

勇者「たまには、ブラブラするのも良いもんですよね」

戦士「あぁ、そうだなぁ」

勇者「何か、二人っきりだと姉弟みたいですよね」

戦士「あ?そうかぁ・・・」

勇者「そうですよ」
勇者「戦士さん、大人っぽいし」

戦士「そうかい・・・お、あそこ行ってみようか?」

勇者「あの・・・戦士さん?」

戦士「何だよ?」

勇者「ここって・・・」

戦士「見ての通りだろうが」

勇者「あの・・・服屋・・・」

戦士「馬鹿お前・・・服だって身に着けんだろうが、立派な装備品だよ」

勇者「は、はぁ・・・なるほど」

勇者(そうか、戦士さんは普段着も装備の一つだと心得ているんだな・・・)
勇者「なるほど・・・確かに・・・」
勇者「そうですね!装備選びましょう!!」

戦士「そ、そうだな」
戦士「・・・えらいやる気なんだな」

勇者「装備ですからね!!」

戦士「お、おう・・・」

勇者「馬鹿な・・・Tシャツで1万(日本円)もするのか・・・馬鹿な・・・。」

店員「もしよろしければ、合わせていかれますか?」

勇者「ふぇ!?い、いえ!結構です!!ゴメンナサイ!!!」

店員「かしこまりました、もしご試着したくなりましたらお声掛けください」
店員「それでは、ごゆっくり」ニコッ

勇者「へ、へへっへぇへ・・・ども」ボソッ

戦士「ん、何してんだ」

勇者「この装備屋・・・変です」

戦士「んん!?そうか?」

勇者「はい」

戦士「き、気のせいだろ!!お前頭悪いからな!!後、世間知らずなとこあるし!!後、馬鹿だからな!!!」

勇者「頭悪いって言いたいのはわかりました。」

戦士「ん、んなことより、勇者!!」
戦士「あの・・・これとこれ・・・どっちが似合うと思う?」

勇者「そっちの右のは露出が多いんで左のが良いと思います。」

戦士「露出が多いのは苦手なのか?」

勇者「いえ、健全的ではなく欲求的に凄くアブナイからです」

戦士「じゃあ、右だ」

勇者「ヤダ・・・大胆///」

戦士「~♪」
戦士「お!」
戦士(このニット良いな・・・うん)
戦士「じゃあ、これとこれだったら?」


勇者「シャツとニットですか?」
勇者「ん~、こっちのニット・・・あ、麻ですか・・・」
勇者「綿シャツにしましょう!!綿!!」

戦士「綿の方が良いのか?」

勇者「長持ちしますし・・・」

戦士「良いだろ?別に」

勇者「う~ん・・・長い目で見ればこっちの方が長く使えそう・・・」

戦士「関係なしに!」

勇者「えぇ~・・・」

戦士「もしかして・・・私、これ似合わない・・・?」

勇者「そんな事!!似合います!!戦士さん綺麗だし!!背高いし!!スタイル良いです!!グッドです!!」

戦士「む・・・じゃあ、どっち似合うんだよ」ムスッ

勇者「似合うとしたら・・・ニットの方ですかね」

戦士「・・・私が言ったからじゃないのかぁ?」

勇者「い、いえ!ただ純粋に思っただけです!似合いそうだなって!!」

戦士「ふーん・・・ほんと?」

勇者「も、もちろん!!」
勇者「それ着た戦士さん見たいです!!絶対似合います!!とっても見たい!!」

戦士「そ、そうかい?」

勇者「はい!」

戦士「わかった、じゃあこれだね」
戦士「・・・うん///」
戦士「これにするよ・・・///」

勇者「え?戦士さん、他に・・・何か防具とかは!?」

戦士「い、良いんだよ!買ってくる!」

勇者「あ、ちょっ・・・」

店員「アッシャータ、ラッサーッセッセーラ」

~帰り道~

勇者「にしても、今日はたくさん買い物しましたね」

戦士「ん?あぁ、火薬に鉄塊にスピアに消耗品は一通り揃えたな」

勇者「後、戦士さんにハイ、これ」

戦士「ん、何さ?これ」

勇者「髪留めとパジャマです!!」

戦士「髪留め・・・何で?」

勇者「何で・・・だって、戦闘の時、良く外して帰ってくるじゃないですか」

戦士「あ?ああ・・・そうだっけな」

勇者「パジャマは・・・その、裸は寒いだろうと思いまして・・・その・・・」
勇者「さっきの・・・装備店?で買っときました」

戦士「あ、あはは・・・そうかいそうかい・・・えっと・・・」
戦士「・・・・・」
戦士「・・・ありがと///」
戦士「これ、大事に・・・する///」

勇者「い、いえいえ!!」
勇者「あ、あっはっは、戦士さんに喜んでもらえて嬉しいなぁ!!はっはっは」

戦士「・・・うん///」ギュゥ


勇者「」
勇者(戦士さんが可愛い・・・うっ)

※没


戦士「勇者」

勇者「はい?」

戦士「これなんてどうだ?」

勇者「!!」
勇者「こ、これは・・・」
勇者(フリフリがついてる・・・民族衣装?)

店員「そちらはディアンドルになりますね」

勇者「ディアンドル?」

店員「元は、昔のどっかにあった国の民族衣装だそうです」
店員「それを、基盤にこちらでリファインさせて頂きました」

戦士「へー」
戦士「なぁ、どう?似合う?」

勇者「え!?」
勇者(え・・・いや・・・戦士さんにフリフリは・・・)
勇者「微妙ですね」

戦士「!」
戦士「そ、それもそうだな!似合わんな!」

勇者「ええ、そうですよ!」

戦士「おう!」
戦士「おぉぉぉ・・・・」ズーン

勇者「帰ったよー」

魔法使い「おかえんなさい」

僧侶「おかえりなさい」

戦士「ん」

勇者「色々とか買ってきたよ」

僧侶「これなら長旅も安心ですねぇ」

戦士「あぁ、聞いた話だと目的地への途中にモンスターの巣が出来たらしいからな、気を付けて進もうって事で・・・」

勇者「うん、慎重にこしたことは無いからね」
勇者「色々と買っちゃったよ」

魔法使い「ふーん・・・それよりさ、勇者」

勇者「イエス?」

魔法使い「お姫様の所・・・いったげなよ」ニヤニヤ

勇者「え?」

僧侶「部屋から何か勇者様の部屋からため息が聞こえるそうなんですって・・・魔法t・・・ゲロが」

魔法使い「その呼び方はとっても辛い」

勇者「そ、そうなんだ・・・分かった、見てくる」
勇者(やっぱ、今後のこと考えると辛いよね・・・本当の事・・・言おっかな)

コンコン


勇者「はいるよ?」

「あ、どうぞ・・・」

勇者「しょ・・・っと」ガチャ  バタン
勇者「・・・」
勇者(どうしよう・・・第一声が見つからないぞ・・・)

魔王の娘「・・・?」
魔王の娘「どうかしましたか?」

勇者「い、いやぁ?その・・・あれだ!!ほら・・・元気?」

魔王の娘「はい!」クネクネ

勇者「し、尻尾の方も元気そうだ・・・な」

魔王の娘「す、すいません・・・///」ギュゥ

魔王の娘「・・・///」

「・・・」

勇者「・・・うぉっほん!」
勇者「あ、あのさー何かさー、うちのねぇー?魔法使いちゃんいるじゃん?」
勇者「この辺でさー・・・あのぉ、ね?誰かがさぁ・・・」

魔王の娘「はい!」

勇者「えと・・・落ち込んでるらしいんだけど・・・さ」

魔王の娘「まぁ!」

勇者「どう思うん?」

魔王の娘「誰でしょうね!」

勇者「おぉう・・・」

勇者「・・・」

魔王の娘「・・・あの?」

勇者「あぁ、いや・・・なんでも・・・あ、そうだ!」
勇者「運動でもしないか?」

魔王の娘「運動ですか・・・?」

勇者「そうそう、ほらこれ持って」ヒョイ

魔王の娘「何です?この棒っきれ・・・」

勇者「いいから、いいから、行こう!」

魔王の娘「は、はい!」

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