ミカサ「例えばの話」(25)

・ネタバレなし

・コメディ色強めの味付け&にわかファンなのでキャラ崩壊しているかもしれないから一応注意

・最後まで書きためしてあるのでサクサクいきます

・超短いです。なのにスレ立てして申し訳ありません……!

・三人組は仲良し!

ミカサ「例えば、私とアルミンが崖から落ちそうだとして」

エレン「うん」

ミカサ「エレンはどっちを先に助ける?」

エレン「両方」

ミカサ「……エレンは片手が塞がっていると仮定する。だからどちらか一方しか助けられない」

エレン「じゃあ持ってる何かを捨ててから両方助ける」

ミカサ「エレン」

エレン「なんだよ? ていうか立体機動装置はどうしたんだよ二人とも」

ミカサ「付けていないことにする。さあ決めて」

エレン「うーん、どっちかって言うならアルミンかなー」

ミカサ「……エレン、もっとよく考えて」

エレン「ええー……?」

ミカサ「せめて理由を聞かせてほしい」

エレン「だってお前、落ちそうになっても勝手に一人で這い上がってくるだろ」

ミカサ「じゃあ私は立体機動装置を付けていない上に大怪我を負っていることにする。一人じゃ登れない」

エレン「でも崖にはぶら下がることができてるんだよな? ならアルミン引き上げる間くらい待てるだろ」

ミカサ「待てない」

エレン「待とうよ」

ミカサ「待てない。もしかしたら、エレンはアルミンを引き上げる力がないかもしれない」

エレン「いや、さすがにそれぐらいの力はあるぞ。昔より鍛えてるし」

ミカサ「ねえエレン、よく考えて」

エレン「お前は考えすぎだ」

ミカサ「もしエレンがアルミンを持ち上げられなくて、一緒に崖下に落ちたらどうするの?」

エレン「その時は俺の立体機動装置で」

ミカサ「エレンも立体機動装置を付けていないことにする」

エレン「俺もなんだ」

ミカサ「そう。登場人物は何も身につけていないと考えて」

エレン「服も?」

ミカサ「エレン。そういう細かい指摘は後回しにして」

エレン「じゃあ逆に聞くけどよ、俺とアルミンが」

ミカサ「エレンを助けてからアルミンを助ける」

エレン「即答かよ……」

ミカサ「大丈夫。私なら、二人を助けるのに五秒もかからない」

エレン「へいへい。そりゃ頼もしいこって」

ミカサ「エレン」

エレン「なんだよ、早くしないと食べる時間なくなるぞ」








アルミン(……胃が痛い)キリキリ

アルミン(ミカサは自分を選んで欲しかったんだろうけど、前提条件に無理がありすぎだよ……!)

アルミン(エレンもエレンだ。ここは実際はどうであれミカサって答えておけばいいのに)

アルミン(でも、今日の僕はこのまま黙っていないぞ)

アルミン(僕はいつまでも受けミン・攻めらレルトじゃない……!)

アルミン(今日から変わるんだ……! 攻めミン・受けらレルトになるんだ……!!)

アルミン(生まれ変わった僕を……思い知るがいいッ!)





アルミン <●> <●> カッ!!

アルミン(……きこえますか…きこえますか…ミカサ…アッカーマン…アルミンです…)

ミカサ(!? アルミン?)

ミカサ(いや、アルミンの口は動いていない。アルミンじゃ、ない……?)

アルミン(今…あなたの…心に…直接…呼びかけています…)

ミカサ(直接頭の中に!? なんという技術……! アルミン、恐ろしい子……!)

アルミン(あなたは…いい加減…エレンが…超鈍感である…ということを…受け入れなければ…なりません)

アルミン(いいですか…恋は…直球…ストレート勝負…なのです)

ミカサ(恋は直球、ストレート勝負……)

アルミン(そうです…そんなまどろっこしい聞き方をしてないで…とっとと告白してしまいなさい…)

ミカサ(……アルミンも応援してくれている。ありがとうアルミン)

アルミン(いや、お礼はいいです……)

ミカサ(アルミンに言われる前から、私はエレンが鈍感であることには気づいていた)

ミカサ(でも、私は……それに気づかない振りをしていた)

ミカサ(気づかない振りをしたまま、エレンに気持ちだけぶつけて、わかってもらおうとした)

ミカサ(情けないことに、私は怯えているんだと思う)

ミカサ(エレンに心の底から拒絶されたら、私はきっと耐えられない……)

ミカサ(また、家族を失いたくは、ない……)

アルミン(ミカサ……)

ミカサ(……ありがとうアルミン。背中を押してくれて)

ミカサ(私は、戦う……戦わなければ勝てない……!)

エレン(どうしたんだミカサは。突然アルミンと見つめ合ったと思ったら黙り込んで)

ミカサ「……エレン」

エレン「なんだよ」

ミカサ「嘘でもいいから、その……」モジモジ

ミカサ「私を、選ぶと、言ってほしい……」///

ミカサ(言ってしまった……)









エレン「え? やだよ。俺自分の気持ちに嘘吐けねえし」



ミカサ「」

アルミン(エレェェェェェェン!!)

アルミン(くっそ、くっそぉおおぉおおぉぉおお!!! せっかくミカサがその気になったってのに!)

アルミン(だが今日の攻めミン・受けらレルトはこんなモンじゃないぞエレン……!)

アルミン(僕の日頃の胃の痛み……思い知るがいい!)








アルミン < ● > < ● > クワッ!!

アルミン(……きこえますか…きこえますか…エレン…イェーガー…アルミンです…)

エレン(!? アルミン?)

アルミン(今…あなたの…心に…直接…呼びかけています…)

エレン「ああ、聞こえてるぜアルミン!」

アルミン(静かにしなさい)

エレン(ごめんなさい)

アルミン(エレン…あなたは賢い子です…バカな子でもアホの子でもありません…それは僕が一番よく知っています)

アルミン(何故ミカサの気持ちに答えてやらないのです……!)

エレン(え、今のってそういう話だったっけ)

アルミン(そういう話でした! 間接的にそういう話でした!)

エレン(何回も言わなくてもわかったって。そうだな……)

エレン(今の関係を壊したくないから、かな)

エレン(ミカサは大切な家族だからさ……)

アルミン(なんだよぉぉぉぉ気持ち通じ合ってるじゃんかこんのバカップルがぁっ!)

エレン(うぉっ、アルミン声でかすぎて痛い、耳じゃなくて頭痛い)キーン

アルミン(ならばせめて傷つけないような物言いを心がけなさい! あれではミカサがかわいそうです!)

エレン(アルミンが言うならそうするよ)

アルミン(わかってもらえて嬉しいです)ニコッ

ミカサ(突然アルミンが微笑んだ……いったいどうしたというの……?)

エレン「……あのなぁ、よく聞けよミカサ」

エレン「お前は俺の大事な家族だ。アルミンは、俺の大事な親友だ」

エレン「二人とも、代わりはいない。大切な人間だ」

エレン「だから、そんな状況になってもどちらかなんて選べねえよ」

エレン「もし仮にそうなったとしても……その時は、俺は全力で二人とも助ける努力をする」

エレン「それが答えじゃダメかな、ミカサ」

ミカサ「……ごめんなさいエレン。私が間違っていた」

ミカサ「どちらか一方を選べなんて、私の身勝手な押しつけだった」

ミカサ「私も……もし、そういう状況に陥ったら、二人を助ける努力をすると思う……」



アルミン(ふぅ、疲れた。解決解決)

エレン「なあアルミン」

アルミン「なんだいエレン?」

エレン「アルミンは、もし俺とミカサが大変になったら、俺たちのこと助けてくれるか?」

ミカサ「アルミンなら、どうする?」

アルミン「……あのね、二人とも。さっきから一生懸命悩んでるけど、その質問の答えは最初から一つしかないんだよ」

エレン「?」

ミカサ「?」







アルミン「――『そんなの、聞くまでもないじゃないか』っていうのが、僕の答えだよ」ニコッ


おわり

終わりです。仲良しな三人組と「きこえますか」ネタが書きたかっただけです。
勢いで書きました。勢い大事。それと尻切れトンボな感じがしますがご容赦ください。
あと3つほどネタがあるのでそれだけでも消化したいです
というか習作みたいな雰囲気で申し訳ないです……!
ちなみに前作は『サシャ「キスの味、私に教えてください」』でした
それではお目汚し失礼いたしましたー


悪くない

あと、申し訳ないと言うなら立てなきゃいい
立てるなら申し訳ないとか言わなくていい

次に期待

>>19 すみません、まだ二回目なので勝手がわからなくて及び腰になってました……
次回からは短くても堂々と立てますね! 読んでくださってありがとうございました!

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