提督「女装して艦娘を率いることになった」 (115)

提督「僕が異動、ですか?」

上司「そうそう、急だってことはこっちもわかってるんだけどね」

提督「……提督が殉職したという話は聞いてませんが、何か別の理由があるのでしょうか」

上司「あるんだよ、とても外には洩らせないようなのが。君には話しておくけど、他言は厳禁だよ」

提督「了解しました」

上司「ん、いい返事だ。……君の異動先を任されていた提督なんだけどね、どうやら艦娘たちに相当ひどいことをしていたらしい」

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提督「ひどいこと……と、言いますと?」

上司「簡単に言えば暴力や性的行為の強制。具体的なことは言わないけど、それが原因で極度の男性恐怖症に陥った艦娘がたくさんいる」

提督「……それは……」

上司「はは、君にはやろうとしても良心が咎めてできないだろうね、君人畜無害そうだし」

提督(褒められてる……のかな?)

上司「かなり狡猾なやり口だったのもあって、事実が発覚したのもついこの間のことだった」

上司「全く、有能なのはいいけどそれを変な方向に発揮しないでほしいね?」

提督「はあ……」

上司「まあいいや、続けるよ。海軍は体裁を気にしてこのことを秘密裏に処理することに決定した」

上司「表向きには『前線を担当していた提督が重病により戦線離脱を余儀なくされたため、急遽別の提督を充てることした』ってことになってるはずだ」

提督「僕がその臨時の提督ですか」

上司「そういうこと。……続けるよ、別の提督を充てるにしても、さっきも言った通り艦娘たちは極度の男性恐怖症に陥ってる」

上司「相手が男性ってだけで敵意をむき出しにしたり、パニックになるぐらいのね」

上司「本来なら別の実力ある提督が新しい提督になったり、艦娘をそれぞれ別の艦隊に移したりとかするんだけど、今回はそれができない。いやあ困ったね」

提督(……あれ?今僕暗に実力ないって言われた?)

提督「それじゃあ、何故そのことが僕の異動に繋がるんですか?」

提督「言っておきますけど僕も歴とした大和男児ですよ」

上司「そこが今回のキーポイントさ。海軍も最初は艦娘も戦線離脱させて、メンタルケアを終わらせてからいつも通りの処置をしようって案だった」

上司「ただ、戦況がそうはさせてくれなくてね。前線で戦える艦娘たちがゴッソリ抜けるのはこちらにとってあまりにも痛手だ」

上司「そこで持ち上がったのが女性の提督を充てようって案だったんだけど……海軍の男臭さは君も知っているだろう?」

提督「あはは……」

提督(海軍学校にいたころは女の人なんてほとんど見なかったからなぁ)

上司「……で、そこで僕はある案を思い付いたのさ。『女装した提督を新しい担当にすればいい』っていうね」

提督「はは……は?」

上司「いやあまさしく天啓だったね。お偉いさんからも名案だって誉められちゃったよ」

提督「ちょ、ちょっと待ってください!じゃあ僕は、まさか……?」

上司「そのまさか、だよ」



上司「君にはこれから、女性の提督として前線を担当してもらう。なお、男性であるということは絶対に艦娘たちに知られてはならない。これは命令さ」




提督「そんな無茶な……」

上司「仕方ないだろう?こっちが知る限りでバレなさそうな顔立ちや体格をしているのが君しかいなかったんだから」

上司「大丈夫、君の顔の良さは海軍のお偉いさん皆が認めてる」

提督「顔の良さって言っても女性的な意味ででしょう?何も嬉しくありませんよ、それ」

上司「はは、確かにそうだ」

上司「じゃあ、そんなわけで君には迷惑をかけるけど、よろしく頼むよ」

提督「正直頼まれたくないんですが……了解しました」

提督「そうだ、僕の担当していた艦娘たちはどうなるんですか?」

上司「彼女たちも別の所に異動することになる。ただ、君の秘書艦は君のサポート役として一緒に前線に赴くことになる」


提督「了解しま……って、え?嘘でしょう?」

上司「女性としての勝手も知らない状態で女性として過ごすんだ、一人くらいサポートがつくのが妥当だと思うけどね?」

提督「部下に女装した格好を晒せって言うんですか!?なんですかその羞恥プレイ!?」

上司「まあ落ち着きなよ。大丈夫さ、きっとすぐに慣れる」

提督「慣れたくありません!」

提督「というか、よくそんな役回りを引き受けましたね?……あの木曾が」

上司「そりゃあ、当たり前じゃないかな」

提督「どうしてですか?」

上司「……いや、いい。多分いずれわかるだろう」

提督「?」

上司「ほんと、提督って人種はどうしてこうなんだろうね」ボソッ

導入だけですが今日はこれで
ぼちぼち更新していきたいなと思ってます

ぼちぼち投下していきます


-数日後、執務室-


提督「うう……」

提督(ついにこの日が来てしまった……)

提督(不安だなぁ……バレたらどうなるんだろ……)

提督(とりあえずこの数日間でメイクの仕方とかは頭に叩き込んだけど……)

提督(メイクするだけで本当に変わるんだなあ、自分のことだけど全然男に見えなかった)

提督(なんか、嬉しいやら悲しいやらだ)


コンコン

提督(ん?誰だろう)

『木曾だ。皆の前に出る前に顔合わせとけって言われてな』

提督(木曾か……確かに事情を知ってる木曾とは一度会っておいた方がいいかな)

提督(……でも……)

提督(『この格好』……見せたくないなぁ……)

コンコン

『おい提督ー?どうかしたのかー?』

提督(そんなこと言ってられないよね……)

提督「はぁ……どうぞ」

ガチャッ

木曾「おう、数日ぶり……っ」

木曾「ぶっ、くくく、はははははは!なんだそれ!気合い入ってるな!本当女にしか見えないぜ!」

提督「笑わないでよ……いや無理だろうけどさ……こっちだって恥ずかしくて顔から火が出そうなんだから……」


木曾「いや、悪い悪い。それにしても驚いたな、ウィッグはともかく、まさかスカートまで穿いてるとは思わなかった。見たことねえけど特注品か?それ」

提督「上司さんが上着も含めて一からデザインしたらしいよ……僕も最初見たときは開いた口が塞がらなかった」

木曾「ははは、だろうな。ところで、その胸の膨らみはパッドか?」

提督「うん、海軍の技術を総動員して限りなく人肌に近づけてあるらしい」

木曾「……なんか、本気すぎやしないか?この計画の重要さは聞いてるけど、そこまですることあるのか?」

提督「多分、若干上司さんの趣味が入ってると思う……あの人ドが付くほどの変態だから」


木曾「何だ、時々前の鎮守府に来てたのは知ってたけど、顔見知りなのか?」

提督「海軍学校にいた頃に、ちょっとね」

木曾「初耳だな、今度詳しく聞かせてくれよ」

提督「あんまり話すようなこともないと思うけど……まあ、機会があったらね」


木曾「それじゃあ、そろそろ時間だし行くか」

提督「う……もうこんな時間か……嫌だなぁ……」

木曾「腹くくれっての。ビクビクしてたら余計怪しまれるぜ」

提督「そうだよね……よし、行こうか」

木曾「おう!」


提督「……あ、そうだ。木曾」

木曾「ん?どうした」

提督「これから他の艦娘の前では僕の一人称は『私』になるけど……頼むから笑わないでね」

木曾「……まあ、善処する。……いや悪い無理かも」

提督「……不安だなぁ……」


提督「もう皆いるみたいだね」

木曾「あとはオレらだけか」

提督「そうだね……」

スー……ハー……

提督「……よし、行くぞ」

木曾「おう、了解」

木曾(仕事モード入ったな)


ガチャ

艦娘 「……」ジロッ

提督(うわあ、めっちゃ見られてる)

提督(というか、やっぱり艦娘いっぱいいるなぁ、流石前線貼るだけはある)

提督(資料に目を通したからわかってはいたけど、実際に見てみると圧巻だ)

提督(……バレてない、よね)


提督「……本日ヒトフタマルマルづけでこの鎮守府に着任した、○○だ」

木曾「同じく、球磨型5番艦軽巡洋艦の木曾だ」

提督「私がこの鎮守府に着任した理由は皆知っての通りだ」

提督「提督としては新米にあたるから色々至らないところもあるだろうが……」

提督「それでも、絶対に一人たりとも死なせはしない」

提督「これまで前線で戦ってきた君たちの指揮を執れることを誇りに思う。これからよろしく頼む。以上だ」

-執務室-

提督「……はああぁぁ……緊張したぁ……」

提督「うまくできた、よね……?」

木曾「おう、良かったぜ。相変わらず仕事モードに入ると顔つき変わるな」

提督「部下たちの前でもナヨナヨしてなんかいられないからね」

木曾「自覚はあったんだな……」


提督「それじゃあ、仕事に移ろうか」

木曾「うーっし……って、なんだこの書類の山」

提督「前の鎮守府の二倍くらいない?これ」

木曾「まあ、頑張りゃ夕飯までには終わるだろ」

提督「はは、それじゃあ頑張ろうか」

提督「……なんかさ」

木曾「ん?」

提督「やけに静かじゃない?」

木曾「……言われてみれば、確かにそうだな」

提督「ちょっと、鎮守府内を見回ってきてもいいかな」

木曾「おう、じゃあ俺も姉さん達のところに行ってくる」

提督「ほんと、無人じゃないかってくらい静かだな……」

提督「部屋に入るのはまだ少し気が引けるし、どうしよう……」

提督「……ん?あれは……」

曙 テクテク

提督(綾波型8番艦駆逐艦、曙……だったかな)

提督「ねえ、ちょっといい?」

曙「ひっ!?」ビクッ

提督「え、あ、ごめん。驚かせちゃった?」

曙「何か用……ですか?」

提督(あれ?)

提督(僕もこの子のことはよく知らないけど、たしかこの子って『こんなふう』じゃなかったよな……)

提督(たしか毒舌というか、言葉が乱暴というか、そんな感じだったと思うんだけど)

提督「いや、私はこの鎮守府に来たばかりだからさ、ちょっと見て回ってたら君がいたから」

提督「君は曙ちゃん……で、いいんだよね?」

曙「は、はい」

提督(やっぱり間違ってないみたいだ)

提督(じゃあ、この様子は……)

提督「そんなに畏まらなくても、もっと自然体でいいんだよ?」

提督「前の提督を知ってるわけじゃないけど、私は別に気にしないから」

曙「!」ビクッ

提督(前の提督って言葉を出した途端に震えた)

提督(つまり、そういうことなんだろうなぁ……)

提督(前の提督はどれだけの仕打ちを艦娘にしてたんだ?)

曙「分かりまし……分かったわ、提督」

提督「あれ?糞提督じゃないの?」

曙「う、うるさいわね!そんなことどうだっていいでしょ!この糞提督!」タッタッタッタッ……

提督「あ、行っちゃった」

提督(それにしても、あの様子は異常だったな……)

提督(もしかして、ここの艦娘みんなあんな感じなんだろうか)

提督(そうだとしたら、前途多難だなぁ……)

提督「とりあえず、後で木曾にも聞いてみよう」

今日はここまでで。

たくさん書いてるつもりなのにせいぜい十数レスにしかならないのつらい

声のことは触れない方がいいのかな?

ぼちぼち書いて行きます
>>51
女としても通用する感じの声ってことでお願いします

提督「……」ペラ…ペラ…

提督「……」カリカリカリカリカリカリ

提督「……ふぅ」

木曾「戻ったぞー」ガチャッ

提督「あ、おかえり木曾。……お姉さん達の様子はどうだった?」

木曾「多分お前の予想してる通りだ」

木曾「色々聞けたから順に話していくぞ」

提督「うん、お願い」


木曾「まずは球磨姉さんと多摩姉さんだが……やけに丁寧口調で語尾がなくなってた」

木曾「球磨姉さんと多摩姉さんが語尾付けずに喋ってる所なんて初めて見たよ」

木曾「普通なら笑い飛ばしてたんだがな……これだと胸糞悪いだけだぜ」


提督「僕も曙ちゃんに会ったけど、持ち前の口調がなくなってたね」

木曾「詳しくは聞かなかったけど、きっと無理矢理矯正されたんだろうな」

提督「だろうね……」

木曾「あと、北上姉さんと大井姉さんの話によると、どうやら艦娘の皆が前の提督に性的行為を強要されてたわけじゃないらしい」

木曾「暴力行為の方はかなり目立ってて、艦娘もそのことは把握していたらしいが、そっちの方は本当に密かにやられてたみたいだ」


木曾「中には事件の露呈までその事実を知らなかった艦娘もいるらしい」

木曾「大井姉さんは北上姉さんをダシに色々強要されたって言ってた」

木曾「多分、仲の良い艦娘の代わりに自分の身を差し出させてたんだろうな」


木曾「あと、事実を知らなかった艦娘の一人が北上姉さんなんだが……お前、二人のことってどれくらい知ってる?」

提督「仲が良くて、大井さんが真面目なのに対して、北上さんはラフな感じというか……」

木曾「そんな感じだ。それでその北上姉さんなんだが、大井姉さんにかなりの負い目を感じてるみたいだ」

提督「仲のいい艦娘が知らないところで自分の身代わりになってたりしたら、罪悪感なんてものじゃないだろうね……」

木曾「全くだ」

提督「それにしても、男性恐怖症だから女性なら大丈夫、って話だったのに……そんな簡単なもんじゃないじゃないか……」

木曾「まあ、新しい提督が女性だってことはかなりプラスに働いてるみたいだぜ」

木曾「機会があれば是非話してみたいって言ってたしな」

提督「そっか……それならまあ、まだ……」

木曾「きっと他にも問題は山積みだろうから、一つ一つ解決していくしかないな」

木曾「ちょうどもうすぐで夕飯時だ。艦娘も集まるだろうし、お前は色々回ってってくれ」

提督「うん、そのつもりだよ」

木曾「そういや、出撃や遠征はいつ再開するんだ?」

提督「二日後を目処にしてるけど、この様子だと難しいかな」

木曾「だろうな」

提督「だとするとカウンセラーの人から判断を仰いで、行けそうな子から順次再開していくことになりそう」

木曾「そんなとこか」

提督「木曾にもお願いすることがあると思うから、その時のためにちゃんと休んでおいてね」

木曾「分かってる」

提督「あと、正直に言って木曾はまだ他の艦娘より練度は到底低い」

提督「こっちも気を付けるけど、これからは今までの海域よりも激しい戦いになるから、無理はしないこと」

木曾「自分の実力ぐらいは弁えてるさ、言われなくても大丈夫だ」

提督「木曾の場合だと、弁えてるからこそ無理してでも追い付こうとしちゃうでしょ?」

木曾「……そうかもしれないな」

提督「演習相手には困らないだろうから、焦ることもないよ」

木曾「ああ」


提督「それじゃあ、夕ごはんまでの間に少しでも仕事を片付けようか」

木曾「了解だ……でもその前に、少しいいか?」

提督「どうかしたの?」

木曾「……俺たち艦娘は、海と鎮守府、それと少しの昔の記憶しか知らない。それはお前も知ってるよな」

提督「……まあ」

木曾「つまり、人生の大半は鎮守府での生活なんだ」

木曾「その鎮守府での思い出が、暗いものやトラウマしかなかったら、ここまでひどくなるのも当然だ」

木曾「俺だって、もしこの鎮守府で生活してたとしたら、多分姉さん達のようになってただろう」


木曾「でもそれは言い換えれば、お前の作る鎮守府の生活は、きっと艦娘たちに希望を与えてやれるものになるってことだ」

木曾「まあその、何が言いたいかってことなんだが……」

木曾「絶対にお前なら上手くやれる。俺が保証してやる」

木曾「だからそんな気負わないで、気楽に行こうぜ」

木曾「……それだけだ。変なこと話して悪かったな。さっさと仕事やっちまおうぜ」

提督「……そうだね」

提督「ねえ木曾」

木曾「……なんだ、俺らしくもないこと言ってるのは俺だって……」

提督「ありがとう」

木曾「……ああ」

短い(確信)
というかこれ本当はバレないように奮闘する男の娘提督と木曾ちゃんを愛でるドタバタコメディにするつもりだったんだけど
どうしてこうなった

遅れて申し訳ありません、とりあえず生存報告だけ
いつ書けるようになるかわからないので、あまり長くなるようでしたら一度落としてまた一段落ついてから建て直します

遅れてすいませんでした、ぼちぼち投下していこうと思います


提督「……さて……どこに行こうかな」

提督(全体を見る限りじゃあ皆普通に過ごしてるな、よかったよかった)

提督(そう振る舞ってるだけっていうことももしかしたらあるかもしれないけど)

提督(でも、振る舞うことすらできないのよりはマシだろう、多分)

提督(ただそうなると今度はグループに入りづらくなるんだよなぁ……)

提督(いざとなったら木曾のところに行くか……いやそんなことしたら絶対あきれられる……)

提督「……どうしよう」

「あなたが新しい司令官ね!」

「あうぅ……お姉ちゃん……」

提督「ん?」

雷「私は暁型3番艦 駆逐艦の雷よ!かみなりじゃないわ!よろしく司令官!」

電「お、同じく暁型4番艦 駆逐艦の電です、よろしくおねがいします」ペコリ

提督「あ、よろしく」

提督(雷ちゃんと電ちゃん……らいちゃんとでんちゃん……なんて呼んだら流石に怒るよなぁ)

提督「艦娘の方から話しかけて来てくれるなんて嬉しいなぁ、怖がられてるものだとばっかり……」

雷「そんなことないわ!私たちは司令官のこと歓迎するわよ!」

電「なのです!」

提督「あははっ、ありがとう」

電「司令官は何をしてたの?」

提督「ああ、実は……」

提督「夕ごはんのうちに艦娘とコミュニケーション取っておきたいなって思ってたんだけど、ちょっと入りづらくて……」

提督「……そうだ、折角だし夕ご飯、一緒に食べてもいいかな?」

雷「もちろん!」

電「なのです!」

提督「ありがと。それじゃあ、ちょっとご飯頼んでくるから待ってて。えーと……」

電「電たちのテーブルはあそこなのです」

提督「わかった、それじゃああとでね」







提督「お待たせー」

暁「暁型1番艦 駆逐艦の暁よ!一人前のレディーとして扱ってね!」

響「暁型2番艦 駆逐艦の響だよ。これからよろしく、司令官」

提督「こちらこそよろしく」

提督(この子たちは比較的大丈夫そうだな……)

提督(前の提督も流石にそういう趣味はなかったみたいだ……よかった……)

雷「ほらね?皆歓迎してくれてるじゃない」

提督「うん、避けられてると思ってたから、素直に嬉しいよ」

響「私たち暁型駆逐艦はそんなひどい目にはあってないよ。暁とかはよく怒鳴られてたけど」

暁「そ、そんなことないわ!」

電「ただ、やっぱり中には提督そのものに苦手意識がある人もいるのです」

提督「そうみたいだね……曙ちゃんにも怯えられちゃったし」

雷「彼女は着任してからほぼ毎日のように暴力を加えられてたわ……前の司令官のことを考えると無理もないわね」

暁「レディーに手を出すなんて、男として失格ね!」

提督「全くだ……いや本当に」

響「……?」


電「で、でも、新しい司令官は優しそうでよかったのです!」

提督「そう?ありがとう」

響「うん、最初皆の前で話してたときは堅苦しそうな印象だったけど」

雷「確かにさっきとは雰囲気とか、あと目付きも違うわ」

提督「あー、それはね、意図的に切り替えるようにしてるの」

雷「あら、どうして?私今の司令官も結構好きよ?」

提督「そう?ありがとう雷ちゃん」

響「どうして、意図的に切り替えてるんだい?」


提督「自分で言うのもなんだけど、私って少し気が弱いんだよね」

提督「皆の指揮を執らなきゃいけない私が、怖じけづいた様子を見せるわけにはいかないからさ」

提督「せめて仕事の時だけはああいう風に振る舞おうと思ってたんだけど……」

提督「こうして皆と普通に喋っちゃってるし、結局意味ないのかな」アハハ

電「そんなことないのです!お仕事の時になれば、きっと皆元気になるのです!」

暁「皆の前で話したときの司令官、かっこよかったわ!」

提督「あ、ありがとう……?」

響「女性にそう言うのはどうなのかな」

暁「たしかにそうね……ごめんなさい、司令官」

提督「いや、嬉しいよ?」

提督(色々と複雑な心境だけど)

提督「それにしても、やっぱり間宮さんの作るカレーは美味しいね」

雷「間宮カレーのおいしさは全鎮守府共通なのかしら」

電「司令官は、お料理とかするのですか?」

提督「私?簡単なものならよくつくるよ」

響「へえ、少し意外かな」

提督「ただ、腕の程はあんまり。だから簡単なものしかつくれない、って言う方が正確かな」

電「司令官さんのお料理、食べてみたいのです」

提督「あんまりオススメしないよ?さっきも言った通り、腕があるわけじゃないし」

雷「美味しい料理じゃなくて、提督の振る舞う料理を食べてみたいのよ!」

響「そうなると私も少し食べてみたいかも」

提督「ええ……わざわざ私のなんか食べなくても……」

電「ダメ、でしたか?」

提督「ダメじゃないけど……」

暁「じゃあ決まりね!今度食べさせなさいよね!」

提督「ええ……」







響「司令官」

提督「どうしたの?」

響「電から聞いたけど、色んな艦娘と話す予定なんだって?」

響「なら、そろそろ他の艦娘とも話してきた方がいいんじゃないの?私たち以外とはまだあんまり話せてないでしょ」

提督「あっ、そうだった!ごめん皆、じゃあ私はこれで」

暁「また一緒にご飯食べましょうね!」

提督「うん、また今度お願いね」

今日はでんちゃん達と話して終わりです
次の投下もなるべく早くできるように頑張ります

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年06月03日 (火) 01:25:16   ID: y3XFknw1

更新はよ

2 :  SS好きの774さん   2014年06月11日 (水) 06:03:34   ID: RBJsGnWI

完結まで頑張って欲しい。名作の予感しかしない

3 :  SS好きの774さん   2014年06月15日 (日) 12:47:30   ID: OIxeQIw6

応援しとるで

4 :  SS好きの774さん   2014年08月15日 (金) 15:18:40   ID: HEi9eOZi

読んでて楽しかったので 更新お願いします。 応援してますぜ

5 :  SS好きの775さん   2014年08月17日 (日) 03:43:48   ID: 96h9VZrM

続きはよはよ

6 :  SS好きの774さん   2015年02月26日 (木) 20:43:39   ID: YMqcpR8t

まだなの?

7 :  SS好きの774さん   2015年04月01日 (水) 03:58:52   ID: D8_EN8o3

元スレdat落ちですよっと

8 :  SS好きの774さん   2015年11月22日 (日) 23:32:39   ID: lZjqzCCI

もう、終わり?

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