希「ふふっ、満足したわ～」

穂乃果「えへへっ、これで希ちゃんのわしわしは効かないね！」

穂乃果「そうだ！　にこちゃん呼んでよ、わしわしの盾にするから！」

ことり「……」

穂乃果「ことりちゃん！」

ことり「人を盾にするくらいなら希ちゃんに悪戯しないで！」

穂乃果「えっ？」

穂乃果「どうしたの？　そんなに怒って、いつものことりちゃんじゃないよ！」

ことり「……この間から言おうと思ってたんだけど……」

――

穂乃果「ええーーーーーっ！！！！！　留学する！！？？」

穂乃果「嫌だよ嫌だよ！　留学しないでよぉ！」

海未「穂乃果……ことりには前々から夢があったんです……我儘言わないで」

絵里「今まではことりに頼り過ぎてた面もあるわ、このままじゃ私たちは先に進めないわ」

――

絵里「今までお世話になったわね」

ことり「ううん、ことりも楽しかったから……」

海未「明日の朝、出発するのですか？　寂しくなりますね」

絵里「今日はみんなでうちに泊まってって」

穂乃果「……」

――

穂乃果「眠れない……」

ことり「私も……」

穂乃果「ねえ、ことりちゃん……外でお話ししない？」

ことり「うん！　お昼寝いっぱいしたから大丈夫だよ」

穂乃果「お月様が綺麗だね」

――

ことり「あはは、待ってよ穂乃果ちゃん！」

穂乃果「こっちこっち！」

ことり「……穂乃果ちゃん、本当に大丈夫？」

穂乃果「何が？」

ことり「本当は穂乃果ちゃんのそばにずっといたいの……穂乃果ちゃんのことが心配で心配で……」

ことり「一人で宿題できる？　希ちゃんや凛ちゃんにいじわるされてもやり返してやれる？」

穂乃果「もー！　馬鹿にしないでよ！　一人でちゃんとできるよ、約束する！」

ことり「……ｸﾞｽﾝ……穂乃果ちゃん……」

ことり「こ、ことりなんか飲み物買ってくるね」

穂乃果「ことりちゃん……ことりちゃんが泣いたら穂乃果も泣いちゃうから涙を見せたくなかったんだね……ありがとう」

フラ　フラ

穂乃果「……希ちゃん！」

穂乃果「希ちゃんは時々寝ぼけて夜中に焼肉屋に行くんだ、プクク」

希「……ん？」

希「誰や！　そこでにやにやしてるんは！」

希「難や穂乃果ちゃんかい……うちが夜間徘徊してるところをよくも見たな！」

希「お昼のついでにわしわしMAXや！」

穂乃果「わあっ、こと……！！」

――

ことり「穂乃果ちゃん……？」

――

穂乃果「ちょっと待って……」

ことり『穂乃果ちゃーん！』

穂乃果「わしわしならことりちゃん抜きでやろう」

希「ほほぅ……おもろいなぁ、そうこなくっちゃ」

わしわしわしわし！！！

――

ことり「先に帰っちゃったのかな？」

ことり「……いない」

――

わしわしわしわし！！！

希「どうや、うちのわしわしは……もうイっちゃったやろ？……ほなな」

穂乃果「待って！　まだイってないよ！」

希「ふふっ、まだわしわしが足りてなかったようやね」

穂乃果「勝負はこれからだよ！」

わしわし！！

――

ことり「おかしい、もう一時間もたってる！」

ことり「どこで何してるんだろう……最後の夜なのに……心配だなあ」

――

希「はぁ……はぁ……これで、懲りたやろ？」

穂乃果「あぁっ……」ﾋﾞｸﾝﾋﾞｸﾝ

希「何度やっても一緒や！　いい加減に諦めや」

ｶﾞｼｯ

希「！」

穂乃果「穂乃果だけの力で、希ちゃんにわしわししないと……ことりちゃんが安心して……向こうへ行けないんだ！」

希「知らんわそんなこと！」

わしわし！

――

ことり「穂乃果ちゃん……絶対におかしい！」

ことり「見てこよう」


ことり「穂乃果ちゃーーん！」

――

希「あんっ、んっ、いやっ……そこは……！」

希「も、もうイっちゃう！　穂乃果ちゃんにイかされちゃう！　ごめん、穂乃果ちゃん、うちの負けや……もう堪忍して！」ﾋﾞｼｬｰ

ことり「穂乃果ちゃん！」

穂乃果「……勝ったよ、私……」

――

穂乃果「見てたよね？　ことりちゃん、勝ったんだよ……穂乃果一人で……もう安心して向こうへ行けるでしょ、ことりちゃん」

ことり「ぼの゛がぢゃ゛ん゛……うぅっ……」

――

海未「ことりは、行ってしまったんですか？」

穂乃果「うん」



ことりちゃん、あなたがμ'sから抜けたら部室ががらんとした気がするよ。でも……すぐになれると思う。だから……、心配しないでねことりちゃん。

ずっとずっと一緒だった。このままみんな一緒にいられる思っていた。でも、そうじゃない。私たちの思い出がどんどん増えていくように、時間は確実に進んでいたんだ。