艦隊これくしょんin??? (2)
「あんた最近弛み過ぎよ」
「えぇー…」
事務所の扉を開けたらボディコンに身を包んだ美神さんがいた。
目と鼻先程に見える麗しの上司の顔は少し怒っているように見える。
「予定してた時間、何時って言ったっけ?」
霞みがかった頭を回転させ昨晩…日付が変わる直前に掛かってきた電話を思い起こした。
「ぇえーと、し、7時に事務所に来い、です」
sir!、と胸の内に唱え敬礼。
どうでもいいがsirは男性への呼び掛け、敬称である。
「今何時よ」
「午前7:00ジャストです」
「前のあんただったら三十分前行動はしてたわ」
前のあんた、とはなんだろう。内心思ったが口には出さない。
何故ならば自分が敬礼し美神さんから一歩離れたとはいえ、この間合いは近距離戦闘を得意とする上司の間合い。迂闊な事を言えば即Deadである。
来るなら顔か、腹か、鳩尾か。
「それに」
美神さんは少し顔を下げると、寂しげに、…あくまでもそう見えただけだが。
「…セクハラされることもなくなったわね」
「…」
「…まぁいいわ。入って、少し大切な話があるの」
「うぃッス…」
最近の上司は少しおかしいと思ってしまった。
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場所は移り事務所内、美神さんのデスクの前である。
「‘現状‘の横島クンにはとても悪いことだと思うんだけどあなたにはこれから横須賀鎮守府に向かってもらいます。」
神奈川のね、と小さく続けた。
「・・・はぁ」
最近の上司は少しおかしい、と言ったがあながち間違いではなかったようだ。
横須賀鎮守府、通称横鎮と呼ばれる海軍基地は終戦後に解体されもう残ってはいない。
「なぜ、ってわからない顔してるわね。」
「えっと、海軍跡地の除霊ってことですか?」
無い頭を回転させて言葉の意味を探るがよく分からない。
「違うわ。」
だったらなんなのだろう
「あなたには明日付けで横須賀鎮守府所属艦隊を率いる提督に就任してもらいます。」
「これはあなたの上司である私の一存ではありません。GS協会理事・美神美智恵、唐巣 和宏両名からの推薦、並びに日本海軍元帥からの指名でもあります」
teitoku?提督ん?えっ?提督?僕ゴーストスイーパーだよね。
「日本で四人目のGS免許Sライセンス保持者、横島忠夫!!」
「はっ、はいぃ!?」
「直ちに現地に急行しなさい」
「Yes,sir!!」
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