岡部「この抹茶には隠し味が入っている」
紅莉栖「急に何を言い出したかと思えば…なぜ抹茶?」
岡部「隠し味として入ってるものの実験台になってもらおうかと思ってな」
紅莉栖「何が入ってるんだ?」
岡部「言ったらつまらんだろう」
紅莉栖「それじゃ安全かどうかわからないじゃない!…って実験台だから当たり前か。アホか私」
岡部「何、体に害が無いことは分かっている」
紅莉栖「はぁ?」
岡部「期待した効果が出てくれればいいのだ」
紅莉栖「意味がわからん」
岡部「貴様…それでも俺の助手か!?」
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紅莉栖「助手じゃない。いつも言ってるじゃない」
岡部「ふぅ…いい加減あきらめればよいものを」
紅莉栖「そっちこそ」
岡部「何を!?」
紅莉栖「何よ!!」
ダル(現場のバレル・タイターです。痴話喧嘩が楽しそうでなによりです)
まゆり(最近まゆしぃたちの存在を忘れられてることが多いのです)
るか(しょ、しょうがないよまゆりちゃん…。岡部さんと牧瀬さんは両思いなんだから…)
ダル「リア充滅殺すべし!」
岡部「おおダル。いたのか」
紅莉栖「ちょっと橋田聞いてよ岡部がね」
ダル「おまんら許さんぜよ!!」
まゆり「ダル君が怒りのあまり南野陽子さんになっちゃった!!」
るか「まゆりちゃんって結構いろいろ知ってるよね」
まゆり「このキャラ維持すんのも疲れんのよ…」
るか「え?」
まゆり「え?」
岡部「まぁちょうどいい。お前たちも実験台になるがいい!」
ダル「抹茶飲めばいいん?」
岡部「そうだ」
紅莉栖「実験というからには望む結果があるはずよね?そこを説明してくれないかしら」
岡部「個人差による味の変化を調べたい」
紅莉栖「味?」
岡部「隠し味は少量しか入れていないが、それで苦い抹茶の味を変化させるほどになったら面白いと思ったのだ」
るか「どういう風に変化するんですか?」
岡部「個人差があるだろうな。更に言えば適正が無ければ変化を感じないことすらあるだろう」
まゆり「難しいのです…」
ダル「そもそもその隠し味の情報はどこで仕入れたん?」
岡部「うむ…中学時代の知り合いの話を聞いてな…。ま、まぁそんなことはどうでもいい。抹茶を点てるから飲むといい」
紅莉栖「…むぅ…」
シャカシャカ
ダル「ところでオカリン聞きたいんだけど」
岡部「なんだ。俺は抹茶を点てるのに忙しい」
ダル「僕の見間違いじゃなければそれシェイカーじゃね?」
シャカシャカ
岡部「これはダルの分だ。一応実験はしてもらうが正直結果が乏しくあってほしい」
ダル「ちょwwwひでえwwwww」
岡部「ほら」
ダル「あ、ガチでそのまま出してくるのね」
岡部「さぁ!飲むがよい!」
ダル「…まぁ普通に苦い罠」
岡部「…ふぅ。結果が出なくてよかったと心の底から安堵している」
紅莉栖「何?やっぱり危険なものなの?」
岡部「危険なものならダルにしか実験しないぞ」
紅莉栖「それもそうね」
ダル「僕も泣くことがあるんだぜ…?」
岡部「次は誰が実験するんだ」
紅莉栖「じゃあ私が飲むわ」
岡部「助手はラストだ」
紅莉栖「はぁ?なんでよ」
岡部「なんでもだ」
るか「じゃあ…僕が」
岡部「ルカ子…我が弟子よ…お前には期待している…!」
るか「は…はい!」キラキラ
紅莉栖(だが男だ)
まゆり(新刊ネタゲッチュ☆なのです)
シャカシャカ
コト
岡部「どうぞ」
るか「は、はい」
くるくる…こくん
岡部「どうだ?」
るか「に、にが…あ、け、結構なお手前で」アセアセ
紅莉栖(かわいい)
ダル(牧瀬氏が作画崩壊してるお…)
岡部「苦い…普通の抹茶の味だということだな?」
紅莉栖「ねぇ、岡部」
岡部「なんだティーナよ」
紅莉栖「なんで後半だけなのよ!前半だけで呼びなさいよ!じゃなくて!」
岡部「なんだ」
紅莉栖「隠し味が入ってない抹茶と比較しないと意味無いんじゃないかしら」
岡部「必要ない」
紅莉栖「なんで?」
岡部「抹茶が苦いままなのは見たままだろう?」
紅莉栖「そうね。隠し味とか言っている謎の液体が甘かったりしなければ苦いままでしょうね」
岡部「今のところ二人飲んでいるがどちらも苦いと言っている。変化していれば少なくとも困惑はするだろうからな」
紅莉栖「…そんなに変わるの?」
岡部「人によってはハチミツをぶち込んだようになるだろうな。予想だが」
まゆり「じゃあ次はまゆしぃが行くのです」
岡部「わかった。というより助手が最後だから次がまゆりなのは当たり前なのだが」
まゆり「えへへー」
岡部「少し待て」
まゆり「うん☆」
シャカシャカ
コト
岡部「どうぞ」
まゆり「いただきまーす…」
コクコク
岡部「どうだ?」
まゆり「うーんとね…あんまり苦くなかったし、ちょっと甘いくらいだったよ?それとなんだか胸がポカポカする」
紅莉栖(…くっ…)
ダル(そんなに無理して自虐ネタ入れなくてもいいと僕は思うんだお…もう不憫すぎて…)ブワッ
岡部「ふ、ふふふ…フゥーハハハハ!!実験は成功だ!やはり適正がある人間であれば抹茶の味では誤魔化せないほどの変化があるのだ!」
紅莉栖「…ねぇ、岡部。そろそろ教えてくれてもいいんじゃない?隠し味と味の変化の関連性について」
岡部「まぁ、待て助手よ。最後は貴様だ。この実験はお前にやって欲しかったんだからな!」
紅莉栖「私?…なんでよ?」
岡部「実験の結果如何では教えてやろう!そしてクリスティーナの分はこの少し特別なものを使う」
紅莉栖「はぁ?それじゃあ実験のデータが取れないわよ?」
岡部「ぶっちゃけ実験は口実だ」
ダル「オカリンぶっちゃけすぎじゃね?」
岡部「うむ。聞いた話が事実かどうか確認したかったのだよ。だがまゆりに適正があったからな。後は紅莉栖に適正があったらうれしい」ゴニョゴニョ
紅莉栖「ま、なんでもいいわ。実験するんでしょ?」
岡部「う、うむ!少し待て」
紅莉栖「なんでちょっと顔が赤いのよ」
ダル「オカリンはお熱なんだお」
るか「岡部さんかわいい」
紅莉栖「ね、熱?体調が悪いならやめて帰ったほうがいいんじゃないかしら…?」
岡部「べ、別に体調は悪くない。ついでに言えばもう最後なのにいまさらやめるというわけにもいかんだろう」
紅莉栖「そうね…一理あるわ」
カシャカシャ
コト
岡部「では、どうぞ」
紅莉栖「ええ、では頂くわ」
コク…
紅莉栖「あ…甘ッ!?え?何よこれ?え?」
岡部「……!!」グッ
ダル「オカリンが顔を真っ赤にしながらガッツポーズをしてるお。適正があったってことでよかったんだよな?」
岡部「……!!」パァァァァ
ダル「あ、オカリン喜びすぎて壊れてるお」
まゆり「そぉい★」バキィッ
岡部「いった…!」ガクッ
まゆり「オカリン落ち着いた?」
岡部「ああ。同時に自分の貧弱さに落ち込むよ」
紅莉栖「…なんでこんなに甘いのかしら?岡部説明してくれない」
岡部「ああ。わかった。隠し味の正体はな…」
岡部「唾液。つまりは『よだれ』だ」
ガタッ
ダル「るか氏落ち着け」
るか「はっ!…ご、ごめんなさい」
紅莉栖「だ、唾液ぃ!?…理解できないわ…。なぜあんなに味が変化したのか…。さっきのはサッカリンだったりしないわよね?」
岡部「違う」
紅莉栖「本当になんでなのかしら…あ、岡部は知ってるのよね?」
岡部「詳しくは知らない。だが俺が彼女から聞いた話によると、適正がある相手に体液を舐めさせるとその相手に抱いている感情や、自分が抱えている感情を味として認識できるらしい」
紅莉栖「非科学的ね…」
まゆり「まゆしぃにも適正があるんだねー」
岡部「ああ。まゆりが感じた味はたぶん『親愛』だろうな。まゆりは俺の大事な人質だからな」
まゆり「えへへー」
紅莉栖「ちょ、ちょっと待って。じゃあ私が感じた鋭い激烈な甘さは!?」
岡部「……『恋愛』だ」ポツリ
紅莉栖「ふぇっ!?」ボッ
紅莉栖「れ、れれれれれれ恋愛ィ!?」
岡部「ああ…そうだ…そのとおりだ…!!」
岡部「紅莉栖!俺はお前のことが好きだ!愛している!頭の天辺から足の指の先まですべてが愛しい!狂おしいまでの愛情と身を切るような我慢が必要な情欲が常に俺を満たしていると言っても過言ではない!むしろ足りないくらいだ!紅莉栖!お前が好きだ!好きなんだぁぁぁぁぁぁ!!」
ガチャ
綯「告白は良いけどお兄ちゃんうるさいよ」
バタン
紅莉栖「…きゅう」バタン
ダル「牧瀬氏が倒れたー!」
るか「大丈夫ですか牧瀬さん!」
まゆり「もーオカリン爆発しすぎだよ」
デレリン「だ、だが紅莉栖が愛しいのは真実でもう歯止めが利かないのだ…。あ、まゆり俺の事も気絶させてくれ。状態は共有したい」
まゆり「オカリン気持ち悪いよ?」
キモリン「安心しろ自覚はある」
まゆり「紅莉栖ちゃんに嫌われるよ?」
ジェントルリン「ふっ…感情を表に出すなど恥ずべきことですよ…?」
まゆり「さっきまでのオカリンは大惨事だったからね?」
岡部「…しかしやばいな。本当に我慢が効かなくなりそうだ。ラボがラブホになるのも近いかもしれんな」
まゆり「やったら潰すからね」
岡部「…」サッ
紅莉栖「…ハッ。夢か」
岡部「夢か。ならもう一度言おう。紅莉栖好きだ」
紅莉栖「…あれ?今日ってエイプリルフールだったかしら?」
岡部「すでに一月くらいたっているな」
紅莉栖「じゃあまだ夢の中にいるのかしら」
岡部「どちらの夢かは観測できないがな」
紅莉栖「でも私は思考しているわ。だから私の夢よ」
岡部「ふむ。俺も思考している。…ではどういうことかわかるな?」
紅莉栖「私が岡部の思考までエミュレートしてるってことかしら…?」
岡部「……グスッ…」
紅莉栖(泣いた!?あんまりにも現実離れした言葉だったから現実逃避してたけど、これってもしかしたら拒絶と取られてもおかしくないんじゃ。違うのよ岡部!私も!…あれ?泣いてる岡部かわい…あbbbbbbbb)
岡部「そうだな…紅莉栖には俺なんかよりもっと相応しい人間がいるものな…俺が恋を出来ただけでよかったんだ。ありがとう紅莉栖…」
紅莉栖「違うわよ!そうやって離れることなんか許さないからな!」ギュッ
岡部「えっ?」
紅莉栖「わ、私も岡部のことが好きだって言ってるのよ!ほら!岡部も抱きしめて!」
岡部「紅莉栖ッ!」ギュッ
紅莉栖「…えへへぇ…幸せぇ…」
ダル(こちら現場の関智一。壁を殴りたいが空気を壊したくないから殴れないという二律背反に困っているところだ)
まゆり(ダル君もやればいいんだよ)
ダル(でも僕には相手がいないんだ。フェイリスたんもオカリンのことが好きなはずだし)
由希(私がいるじゃないですか至さん)
ダル(げぇっ由希さん!?)
まゆり(この世界線では不良に絡まれていた阿万音由希さんをたまたまダル君が助けた結果由希さんに惚れられ、ダル君がストーキングをされるというすさまじい現象がおきているのです。これがいわゆる奇跡)
由希(ねぇ、至さーん♪)
ダル(う、うん)
まゆり(でも由希さんは美人さんなのでダル君もなんだかんだで惚れてていい感じです…チッ)
るか(まゆりちゃん怖いよ…)
まゆり(るか君!まゆしぃたちもイチャイチャしよう?)
るか(え、え?ど、どういうこと?)
まゆり(空気に耐えられなくなったのです…。一緒にお散歩に行きませんか?るか君)
るか(う、うん。いいよ)
フェイリス「解説役の身近な隙間の猫娘☆フェイリス・ニャンニャンがご説明するニャン」
フェイリス「オカリンにはRSが無く、変わりにまゆしぃに完全な形のものが発現してるニャン」
フェイリス「でもタイムマシンどころか電話レンジすらないこの世界は平和そのものですニャン」
フェイリス「ドクター中鉢はニューフロッピーという特殊な記録機器を開発したニャン」
フェイリス「クリスティーニャンの才能を全力で使った結果だニャン」
フェイリス「秋葉でガラの悪いよんどしーさんに絡まれてたクリスティーニャンを助けたことから縁が生まれたニャン」
フェイリス「すごい世界線だと思うニャン。ご都合主義の塊というやつだニャン」
フェイリス「あ、私ジンジャーエールください」
フェイリス「フェイリスは全知全能のお猫様ニャン。でも隙間が無いと出番が無いニャン」
フェイリス「モエニャンとかミスターブラウンとかスズニャンよりはマシかニャン?」
フェイリス「あ、ケーキは苺のタルトがいいです」
フェイリス「え?何をしているかって?ビデオカメラに話しかけながらケーキ屋さんで一人ティータイムだニャン」
留未穂「はぁ…いい人いないかなぁ…」
数日後
岡部「どうした紅莉栖?…熱?…ふむ…見舞いに行こう。何?…恥ずかしがるようなことでは無いだろう。病人なのだから看病されているべきだ」
岡部「…ああ。まゆりと行く。微妙な料理しか作れない俺よりはマシだろう。…おかゆの話だ。何かほしいものは無いか?」
岡部「…わかった。スー○ーカップでいいな?…ああ。俺達が行くまで大人しく寝ていろ」
岡部「じゃあ、また後でな…」ピッ
ダル「どしたん?熱とか言ってたけど」
岡部「うむ。熱が出たらしいのだ。看病しに行ってくる」
まゆり「ねぇ、オカリン。まゆしぃを連れて行く理由はおかゆだけじゃないでしょ?」
岡部「男の俺ではやれないこともあるからな。行くぞまゆり」
まゆり「はーい」
ダル「ってらー」
岡部「大丈夫か?紅莉栖」
紅莉栖「んぅーおかべぇー」
岡部「ああ。俺はここにいるぞ」
紅莉栖「頭ナデナデしてー」
岡部「いいぞー」ナデナデ
紅莉栖「えへへぇ」
まゆり「紅莉栖ちゃんかわいいねぇ」
岡部「それはそうなんだが…」
まゆり「どしたのオカリン?」
岡部「イヤな予感がしてな」
まゆり「イヤな予感?」
岡部「ただの風邪の類だったらいいのだが…。…紅莉栖が幼児退行してるのを見て不安になってるだけかも知れないが」
まゆり「うーん…確かに紅莉栖ちゃんが甘えんぼなのは珍しいね」
岡部「というか初めてだろう。俺はさっきから『なんだこのかわいいいきものは』とひたすら思ってしまっているんだぞ」
まゆり「でもあんまり起こしてもだめだからね?」
岡部「寝るまでだ。紅莉栖、きちんと寝ないと風邪が治らないんだから眠るんだぞ?俺と約束してくれ」
紅莉栖「はぁーい…ゆーびきーりげーんまーん」
岡部(おい見ろよお前らこの天使が俺の彼女なんだぜ?やばすぎるだろJK…)
まゆり「それじゃ紅莉栖ちゃんお休みなさいね?」
紅莉栖「うん。お休みなさいおかべ、まゆり。…傍にいるよね?」
岡部「安心しろ。トイレとかには行くかもしれんが基本的にはここにいるから」ナデナデ
紅莉栖「うん。………」スースー
まゆり「寝ちゃったね」
岡部「それでいい、それがいい。早く治してもらわないと心配だからな…っと」ブーブー
岡部「すまん、電話だ」
まゆり「まゆしぃがいるからだいじょーぶ」
岡部「たのむ」
スタスタ
まゆりside
まゆり「……それで、紅莉栖ちゃん。本当に寝ないと熱が下がらないよ?」
紅莉栖「!?」ビクッ
まゆり「ごめんね。せっかくオカリンと一緒にいてオカリンに甘えられたのにね」
紅莉栖「いつから気づいてたの?」
まゆり「紅莉栖ちゃんは幼児退行とかするタイプじゃ無いと思った時からだから、割と最初からかな?」
紅莉栖「岡部は気づいてないわよね…?」
まゆり「分からないけど、気づいててもオカリンは甘えさせてくれるよ。優しいし、本当に紅莉栖ちゃんを好きだから」
紅莉栖「…ありがとうまゆり」
まゆり「どういたしまして」
紅莉栖「ふぁ…本当に眠くなってきちゃった」
まゆり「寝ちゃってたほうがいいよ。大丈夫まゆしぃは帰ってもオカリンは残るから」
紅莉栖「ふふふ…本当にかなわないわね。おやすみまゆり」
まゆり「おやすみ紅莉栖ちゃん」
岡部side
岡部「…それは本当か?」
『ええ。本当よ』
岡部「ということは今回の風邪は…」
『風邪じゃないわね。ただの恋の病よ』
岡部「そうか…。すまないなわざわざ」
『私が伝え忘れたのが悪かったのよ』
岡部「それでもな…おかげで治してあげられそうだ。ありがとう」
『感謝されるようなことじゃないわ』
岡部「そうか…ふむ…ところで…」
『?何?』
岡部「彼氏とはうまくいっているのか?」
『私たちの絆はそう簡単に断ち切れるものじゃないわ』
岡部「そうか。いや、無粋な質問だったな」
『岡部君も彼女さんとのことはそう考えているのでしょう?』
岡部「無論だ。俺の好きなひとは生涯一人だけだ」
『当たり前の話よね。私も彼一人だけだと思うわ。…さて、あんまり長電話していてもいけないわね。嫉妬されるわ』
岡部「重ね重ねすまないな。わざわざ電話してもらって」
『いいえ、さっきも言ったように私が伝え忘れたのが悪かったのよ。それじゃあね』
岡部「ああ。ありがとうな卜部」
プツッ…ツーツー
岡部「『恋の病』…か。不治の病になりそうだな…アメリカに行くためにバイトして金をためるかな」
謎の彼女Xside
「誰に電話してたんだ?美琴」
「中学校の頃の同級生よ明君。二年前の私たちみたいな状態になってるわ」
「いや、今もそんなに変わらなくないか?」
「そうね。『よだれ』の交換に指を使わなくなったくらいかしら」
「名前で呼び合ったりしてな」
「二年って結構長く感じるわよね明君」
「ん?…まぁ、過ぎたあとはあんまり長く感じないんだけどな…光陰矢のごとし…か?」
「少年老いやすく、学なりがたしとも言うわね」
「恋愛学か。面白いな」
「一生一緒に勉強よ」
「…プロポーズみたいだな」
「…ッ!…まだ違うわ」
「…やっぱ照れてる美琴はかわいいな」
「…」バサッ
ヒュッ
ジャキジャキジャキジャキジャキジャキッ!!
クルクル
シュッ
……バキッ
「…これは変わらないな…。パンツハサミ」
「…別に名前は無いのだけど」
「知ってる」
「…そう」
フェイリス「隙間が見えたッ!」ピカッ
フェイリス「みんなのアイドル妖怪隙間猫娘☆フェイリス・ニャンニャンだニャン♪」
フェイリス「え?いや、設定とかじゃない…え?二万円?どういう意味ですか?」
フェイリス「あ、お話をしたいんですか?それなら別にお金なんていらないニャン♪」
フェイリス「え?確かに立ちっぱなしだと疲れますけど…わざわざホテルなんていかニャくてもいいんですよ?」
フェイリス「人にあんまり聞かれたくない相談なんですか?…わかりました。お任せくださいニャン!」
フェイリス「でもちょっとだけ待っててくださいますかニャン」
フェイリス「ありがとうございますニャン」
フェイリス「というわけで隙間言い訳タイムニャン!設定クロスだけのつもりが普通にクロスしちゃったニャン」
フェイリス「言い訳はしなニャン!ごめんニャさい!」
留未穂「さて…おじさん。つらいことは全部私に話しちゃってくださいね?死んだらなんににもなりませんから…」
岡部「ただいま」
まゆり「オカリンおかえりん♪」
岡部「なんだか久しぶりに言われた気がするな」
まゆり「まゆしぃも久しぶりに言った気がするー」
岡部「さて。紅莉栖の治し方は教わった。紅莉栖の病気も」
まゆり「え?紅莉栖ちゃん病気なの?」
岡部「ああ。不治の病だ」
まゆり「不治の病なのに治し方教わったの?」
岡部「つまり病の症状を完全に出さない方法があるんだ」
まゆり「そうなんだー。…オカリン」
岡部「む、なんだまゆり。俺は考えることがあって忙しいのだ」
まゆり「よかったね」
岡部「…そうだな」
まゆり「オカリンの愛のパワーだねー♪」
岡部「ちなみに俺もまったく同じ病気にかかっている」
まゆり「えっ!?」
岡部「ああ…。大丈夫だ。紅莉栖の治療と同時に俺の治療が行われる」
まゆり「不思議な病気なんだねー」
岡部「ああ。なんたって『恋の病』だからな」
まゆり「…なるほどーって思っちゃった」
岡部「俺もそう思ったよ。教えてくれた人も同じだったらしいからな」
まゆり「世界は巡り巡ってるねー」
岡部「まったくだ」
紅莉栖「…ふぁ…」
岡部「起きたか。おはよう紅莉栖」
紅莉栖「おはよー…おかべー」
岡部「眠そうだな」
紅莉栖「寝起きだからー」
岡部「あぁ、そうだ。紅莉栖は実は病気だったそうだぞ」
紅莉栖「え!?そうなの!?」
岡部「うむ。目が覚めたようだな」
紅莉栖「え?嘘なの?」
岡部「言ったことは事実だが。ちなみに同じ病気に俺もかかっている」
紅莉栖「でも岡部には熱が出ていないじゃない…」
岡部「理由はきちんとある…。ところで紅莉栖…。少し聞きたいことがあるんだが」
紅莉栖「何?」
岡部「こないだの実験で抹茶に混ざった『よだれ』を紅莉栖は飲んだわけだが…もしかしてダイレクトに舐めたいとかまた飲みたいとか思ったか?」
紅莉栖「ふぇ!?あわわわわわえ?えぇ!?くぁwせdrftgyふじこlp;」
岡部「紅莉栖は期待を裏切らないでくれて本当に嬉しいよ」
紅莉栖「そ、そんな…」ポッ
岡部「それで俺に病気のことを教えてくれた人の話を俺なりにまとめてみたところ、ぶっちゃけ不治の病だ」
紅莉栖「そ、そんな…」ガーン
岡部「だが、症状を出ないようにする方法はある」
紅莉栖「そうなの?」
岡部「ああ。ちょっと待ってくれ…」
チュッ
チュピ…
岡部「紅莉栖。俺の指を咥えてくれ」
紅莉栖「え?こ、こふ?」パクッ
岡部「そのまま指についた唾液を舐めてくれ」
紅莉栖「んっ…ふっ…」チュル…ペロペロ
岡部「あ、もういいぞ」
紅莉栖「おかべのゆびぃ…おいひぃ…」ペロペロ
岡部「紅莉栖…紅莉栖!ストップ!ハウス!紅莉栖ハウス!」
紅莉栖「わん!」
岡部(萌え死ぬっていうのはこういうことか)
紅莉栖「くぅん…?」
岡部「あー…楽しんで犬真似やってるところ悪いんだが…まゆりはまだいるぞ」
紅莉栖「!?」バッ
まゆり「かわいいねークリスティーワン?」ニコニコ
紅莉栖「ま、まゆりっ!」
まゆり「あ、でもまゆしぃおジャマだね…。オカリン後は任せました!」
岡部「任せろ」キリッ
まゆり「じゃあね紅莉栖ちゃん。オカリンと末永く爆発しちゃえ!」
紅莉栖「まゆりぃ~」
岡部「さて…紅莉栖。体調はどうだ?」
紅莉栖「あれ?そういえば…なんで?」
岡部「ああ…的中したな」
紅莉栖「何が?」
岡部「病気を教えてくれた人の予想が。よく聞けよ?俺と紅莉栖の病気はな?」
紅莉栖「うん…」ゴクッ
岡部「『恋の病』だ」
留未穂「あっ…おじさん…そこ…ダメッ!」ビクッ
留未穂「…イライラ棒って難しいですね」
留未穂「あ、報告の時間だ。おじさんちょっと待っててくださいね?」
カシャッ☆チャラーン♪
フェイリス「みんなの心の隙間にポケットイン☆アイドル隙間妖怪神猫娘フェイリス・ニャンニャンだニャン☆」
フェイリス「え?かわいいですか?おじさんに言ってもらえるとフェイリス嬉しいニャン♪」
フェイリス「に、二重人格じゃないニャン。失敬ニャ」
フェイリス「あ、ああ!嘘ニャン!そこまで気にしてないニャン!」
フェイリス「こちらこそ不安がらせてごめんニャさい」
フェイリス「さて、画面という名のマジックミラーの諸君!『僕はお腹がすいて眠くなったので休憩します』だそうですニャン」
フェイリス「『恋の病』暴露編の残りはそんニャに長くないニャン」
フェイリス「次はどんニャ話を書くかわからないニャン!リクエストは常時受付中ニャン!」
フェイリス「まぁ、見てくれる人がそんなにいるとは思ってニャいんだけど…」
フェイリス「む!おじさんフェイリスは軽巡洋艦じゃないニャン!多摩じゃないニャ!」
留未穂「そんなこというオジサンは嫌いになっちゃいますよ…?」
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