エレン「ナイショのはなし」(28)


※進撃中卒業後の話――エレンたちは高1

※甘酸っぱいエレ○○ ……になるといいなぁ(願望)

※ほぼ二人語り


Eren side

キーンコーン、カーンコーン――

部活動終了の鐘が鳴り響く。
ああ、今日も終わりか。
いつもながら疲れたな…。


おそらくは、小雨が降っていたであろう。
陽に照らされた銀色の水滴が張り付いている様子を見ながら
そう思った。


部員同士の挨拶もそぞろに、オレは汗を拭き、着替えを済ませ
一足早く部室を後にする。
廊下は走ってはいけない。
それは校則にも載っていることだ。しかし、今は放課後。
注意する人なんているわけがない。


廊下で女子生徒が声を掛けてくるが
生返事をしつつ、階段を一足飛びで駆け降りる。
くたくたな身体に鞭打って、駆けていく。


「やべぇ……。また、遅刻だ」
あいつ、待ってっかな――
心の中で呟きつつ、オレはいつもの場所へ向かう速度を速めた。


“いつもの場所”――学校の裏門
特に綺麗な場所だとか、人気のスポットだとか、そういった理由は特にないけれど
オレと彼女だけのナイショの場所だ。


ナイショ――というのは
オレ達の関係を誰にも知られたくない。
という彼女たっての希望だ。

この時点でエレライ、エレベル、エレジャンの可能性は潰えたか

>>5エレアルを忘れてないかい?

>>6
アルミンはだってお前…アルミンやで…?


理由を聞いてみると
付き合っていることをみんなに囃し立てられる事が恥ずかしいらしい。
俯き加減にそう提案する彼女の様子を見て、オレは二つ返事で承諾することにした。
そんな、奥ゆかしいところが可愛いじゃないか。


などと思っているうちに、裏門に到着。
すぐさま目当ての人物を探すために周囲を見回す。
――いた。木陰になっている木に寄り掛かっている。

期待するよ


彼女もオレに気付き、顔をこっちに向けている。
一瞬、嬉しそうな表情を覗かせた。……気のせいかもしれないが
よかった。今日は機嫌が良いみたいだ。
そう思って、思い込みたくて何回も何十回も繰り返したであろう言葉を口にする。

エレン「ごめん!!遅れました!」

謝罪の言葉と共にオレはいつもの通り
頭を垂れる。

「遅い!!」


エレン「ごめんなさい!」

もう一度、謝る。
……。
地面に転がっている小石の数を数えるのも飽き始めていたそのとき
お許しが出たのか、顔を上げてという声が聞こえてきた。

「かばん持って」

彼女はかばんをオレに投げるように渡すと
整えられた太陽のような金色の髪を左右に振りながら
大股で先に行く……。

ここでアニかクリスタに絞られたな
ビッチネキも金髪だっけか?

進撃中ネタでミカサじゃないなら、エレアニ一択じゃね?


エレン「お、おい…」

エレン「ちょっと待てよ!アニ!!」


はい。というわけでエレアニでした

前回のssを”最後”まで見た人ならすぐわかったかな


こんな感じでまた書いていきますが
環境が変わったこともあり、時間がなかなか取れません。
これまでになくスローペースになると思います
それでも構わないという方だけ閲覧してください

それでは、おやすみなさい

前作わからないけど期待

ナイショの話というからClariSのほうを想像した

前作教えろよ


前変わってるからわかんないかな

前は「名無しに変わりまして巨人がお送りします」だったからね


エレン「どこでもいける、どこだっていける」
を書いてます!
これもエレアニです。ぜひ見てくだせい


間違えた

エレン「どこでも行ける、どこだって行ける」


Annie side

――チャイムが鳴る5分前

冬が過ぎ去り、春が来て、私の胸の鼓動が歌を歌うように一ヶ月が過ぎた。
にもかかわらず
私とエレンの関係に大きな進展はない。


それでも、喜びを隠しきれない。
だって、ずっと待ち望んでいたから。
炎のように燃え上がるこの心が通じ合えたから。


春を称える唄が私の胸で鳴り響いている。それは聞こえないかもしれない。
だけど、耳を澄ませば確かに聞こえてくる。
強く、とても強く感じられる――あたり一面春だ。


それにしても遅いなあ。
時間にして、1分くらいしか経ってないはずなのに
彼と会う時間の前はいつもそう…。
たった1分が10分にも30分にも感じてしまう。


二人だけで会える時間、一緒にいられる瞬間。
私にとってかけがえのない大切なひととき―
私にはこの時間しか無いのに……。
でも、いいの。
毎日一緒に帰る。それだけの行為で私の心は満たされるから…。


だけど、だけど――
たまには下校時以外に一緒にいてもいいじゃない。
わがままが許されるなら、校内で堂々と会話したり、笑い合ったり
公認の付き合いをしてみたい。
でも…――そんなこと、叶わないことはわかってる……。


こぼれた花びらがくるくると舞いながら私の目の前に無造作に落ちる。
水気を含んだ花弁が所狭しに敷き詰められ、まるで桃色の絨毯のようだ。
ふと、何を思ったのか。
精一杯背伸びをして一番近い位置にある木の枝を折った。


アニ「…と――ア、ニ」
折った枝で相合傘を描いては恥ずかしさのあまり足で消す。
それでも、再度描いてみる。
そして、描いては消す。
描いては消す。その繰り返し。


アニ「私、何やってんだろ…」
こんなとこ誰かに見られたら、割腹ものだ。
まあ、この場所は人の往来が幸いにして少ないので
私の羞恥に恥らう姿を見られずに済む。


なんてことを考えながら、校舎の裏口をちらちらと見ては大きな溜息一つ。
しかし、人っ子一人、巨人一体も来る気配さえない。
ならした地面に向かって溜息をまた一つ。
次第に苛立ちと悪戯心が芽生えてくる。


機嫌の悪いふりをしてみようか。
それとも――
体調が悪いふりをしてみようか。
彼はどんな反応を示してくれるのか。
想像していたら、楽しくなってきた。


キーンコーン、カーンコーン――
鐘が校舎から鳴り響き、完全下校時刻を告げる。
時間だ。
そして同時に…。
私を現実の世界に引き戻す合図でもある。


明日も早いので今日は終わり

仕事と資格勉強でなかなか進まない~

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