女「親友だよ!」男「・・・おう」 (51)

SS超絶初心者です。
暖かく見守っていてください。

※この話はフィクションです。
 パロも含まれてますが、フィクションです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1399266359

 俺はどうしようもないダメ人間だ。


 小学校時代は野球をやっていたが、友達との関係に疲れて5年の秋に辞めた。中学生になってバスケ部に入部したのだがこれも中2の7月に投げ出した。
 バスケは体力的にかなりキツイスポーツのため、何度も吐きそうになった。しまいには練習が嫌になって仮病でサボったりもした。

 楽がしたい。めんどくさいから適当にやろう。サボってもバレないだろう。


 めんどくさいことは投げ出し、楽しいことは全力で楽しんで14年間生きてきたから、今更このスタイルを変える気にもならなかったってわけだ。


 友達はいるさ。小6の後半ぐらいからネットでの娯楽にはまり、中1の1学期にアニメにはまり、中2の春には通販でグッズを買い占めるほどになった。そのおかげか、オタク系の友達は4,5人くらいはいる。


 ……なに?友達が少ないって?
 大事なのは量じゃない。質だよワトソン君。


 ま、このようになぁなぁと生活していき、気付けば中学3年になっていた。




 朝。父親が仕事に行くついでに車で学校に送り届けてもらい、いつもどうり3-Aの教室へと足を進めた。
 
 ガラガラガラ…

 教室には一人の少年が窓際の席に座っていた。
 時計を確認する。7:25。

男「おはよ。今日も7:00についたのか?」

男友「いや、今日は6:40」

 早っ。

男「早くね?そんな早いと学校空いてねーだろ?」

男友「委員会の仕事があるんです。ってインターホンに呼びかけたら開けてもらえた」

男「仕事ないくせに」

男友「バレなきゃ犯罪じゃないんですよ」

男「見つかって相談室に呼ばれればいいのに」


男友は仲いい友達の一人。趣味がとことん合う。


男「おっし、遊戯王やろうぜ」

男友「いいだろう」



 結果は俺の圧勝。ライトロード強い。

男友「あ、やべ。数学の宿題してねぇわ」

男「…俺もだわ」

男友はデッキをリュックにしまい、数学の宿題をし始めた。

男「俺もやるか」

 俺の席は一番廊下側の前から三番目。
男友は窓側の横から2番目の列の一番後ろ。めっちゃいい席。

 
 さて、宿題宿題~。なになに……(x+5)(x-5)か。

……。

 x2乗-25だな。

ガラガラッ

 ドアが空いた音がした方を見ると小柄の少女が立っていた。

女友「やっぱ男と男友だけか~」

男・男友「おはよ」

女友「うぃ~す」

 こいつは女友。俺の唯一の女友達。小2からの腐れ縁。

女友「何してんの?」

男「数学の宿題」

女友「……やってないわ」

 おまえもか。

女友「あ~めんどくさい。終わったら見せてよ」

男「は?それくらい自分でやれよな」

女友「ケチ~」

 女友はそういうと男友の方へと歩いていき…

女友「男友~それ終わったら見せて~」

男友「おk」

 あいつは……。

 それからなぁなぁと時間が進み4時間目の国語。

先生「よぉ~し、この時間を使って席替えすっぞ~」

イェーイ!マッテマシター!センセイダイスキー!

 三年になってから1ヶ月。そろそろ来ると思ってたらもう来た。
 3-Aの担任は国語の担当の先生だ。この人はオタ要素を含んだ話をしてくることがたまにあるので好きだ。

 あ、性別は男だ。

チャラ男「俺可愛い子のとなりがいいなぁ~」

ビッチ「じゃあぅちのとなり?」

チャラ男2「え~ビッチちゃんの隣は俺っしょ!」

 だまれクz
 おっと本音が出そうだったぜ…。チャラ男とチャラ男2とビッチは仲がいい。しかもイケメンと美女。

 だが、天は二物を与えず。あいつらは性格がクz…おっとまた本音が出そうだった。

 とりあえず、男友と女友の近くだといいなぁ。この席だと話ができる友達が一人もいない。非常に居づらいってわけ。

先生「つぎ、男友~」

 男友はくじでまったく同じポジションを引き当てることに成功した。あそこ、座りたかったなぁ。

先生「次は女友~」

 女友はというとなんと窓側の一番端の列の後ろから二番目を引き当てた。うちのクラスは総員28名で、男15、女13のため隣がいない席が二つある。ちょうど男友が座っている席もその一つだ。
 そんで、なんやかんやあって俺。

先生「次は男な~」

 俺は一歩ずつゆっくりと教卓へ足を進めた。祈るようにゆっくりと…。教卓の上に置かれたくじびきの前で立ち止まり目をつぶる。

男「大丈夫…俺のゴッドハンドならすばらしい席を引けるはずだ…」

 そう呟き、俺はくじを引いた…

 とりあえず結果から報告。
 俺はみごと窓側男子列の一番端の後ろから二番目引き当てた。ちょうど男友の前で女友の右斜め後ろだ。
 ここを引き当てた時は頭の中で某UCの例のBGMが流れたもんだ。人目を気にせず右手を高々と上げるところだった。
 うちのクラスは1班6人変遷なのだが、俺の居る班は5班。人数の関係で5人編成。

 メンツなのだが、とりあえず後ろの男友と左斜め前の女友はいいとして、問題なのは俺の前の男子と隣の女子。
 今は班長決めTIMEなのだが女友が立候補して即効で決まったため時間は余ってる。この時間を利用して、前から片付けるか。

男「よう、同じ班だな。よろしくな」

 返事がない。ただのしかばn…じゃねぇよ。なんだよコイツ、こっち振り向いてじっと見つめてくるぞ。まさか…俺が好きになったのか!?

眼鏡「…よろしく」

 眼鏡は聞こえるか聞こえないか微妙な声でそうつぶやいて前を向いた。

 あ、眼鏡ってのはこいつの呼び名。眼鏡かけてるから。命名俺。

男友「撃沈してやがるぞコイツ」

男「うっせ」

 さて、次は最大の問題点。隣の女子だ。俺はコミュ障のため人と関わるのが苦手だ。眼鏡に軽々しく話しかけれたのは、なんとなく俺とおなじオーラを感じたからだ。
 隣の女子なのだが、顔は知ってる。あと同じクラス。名前は女。これしかわからん。黒髪で、髪の毛は肩甲骨を覆い隠すくらいの長さ。身長は150くらいで、胸はまだ発展途上のようです。
 あと、めちゃめちゃ可愛い。すんげー可愛い。こんな可愛い子クラスにいたのかよって感じ。男としての素直な感情『可愛い子と仲良くなりたい』が発生した。いくぜ!俺は話しかけるぜ!

男「ね

女友「女ちゃん、同じ班だね!よろしく!」

 俺の言葉は女友によってかき消された。後ろでは男友が腹を抱えて笑ってる。
 あとでフルボッコする。

女「うん。よろしくね」

女友「女ちゃんと同じクラスは初めてだよね?」

女「そうだと思うなぁ」

女友「ってことは男と男友とも初めてだよね?」

女「そういうことになるかな」

 ※俺と男友と女友は小1から同じクラスだぞっ☆

女友「じゃあ自己紹介するね!まずは私から!」

 お~~、と俺と男友で拍手。眼鏡は視線だけこちらに向けている。

女友「私は女友、好きな食べ物は全部!よろしくね」

女「よろしく!」

 全部て。幼稚園児かよ。

男友「じゃあ次俺。俺は男友。好きな食べ物はみかん、よろしく」

女「私もみかん好き!よろしくね!」

男「次は俺か。俺は男ってんだ。名前くらいは知ってただろ?で、好きな食べ物はスパゲティミートソースだ。よろしくな」

女「うん。よろしく」

 あれ、すっごいそっけない気が…

眼鏡「僕はみんなから眼鏡ってみんなから呼ばれてる…よろしく…」

女「よろしくね!眼鏡くん!」

 やっぱり俺だけ素っ気ないだろ!ってかまじで眼鏡って呼ばれてたのか。

女「私は女。好きな食べ物は野菜!よろしく~~!」

女友「よろしくね~!ん~~ちっちゃくて可愛い~~!」

 俺だけ素っ気無かったところが非常に気になるな。

先生「班長決まったか~?じゃあ聞いてくぞ~~」

 …ま、いっか。あ、あとチャラ男とチャラ男2、ビッチはそれぞれ違う班になりました。

 席替えしてから1週間。相変わらず俺は女にそっけない感じで接せられてます。

キーンコーンカーンコーン…

男「放課後だ~っ!男友!いまからアニメイトいこうぜ~」

男友「今日は用事があるから無理」

男「そうか~~。じゃあ女友!アニメイトいこうぜ!」

女友「じゃあって何よ?…ま、私も用事あるからいけないんだけどね」

男「なら眼鏡!おまえは!?」

眼鏡「僕は勉強するから行けない」

男「ちぇ~っ…」

 そこで女と目が合う。ま、班員にかたっぱしから誘っといて女だけ誘わないのはひどいよな」

男「おいおんn

女「行かない」

 そう言って一人で帰っていった。

男「…俺、なんか悪いことしたかな?」

男友「してないと思うけど」

女友「生理的に無理なんじゃないかな?」

男「何それひどい」

 むぅ…どうしたものか。

先生「おーい!男!」

男「あ、先生。どうしたんですか?」

先生「お前、教科係だよな?」

男「はい。そうですけど…」

 嫌な予感。

先生「実は、急遽数学の宿題の丸つけをして欲しくなったらしい。頼めるか?」

男「…わかりました」

 4人に誘って断られ続けたから精神的にキツイいま、アニメイトに行ったら死んでしまうかもしれないな。と思い、丸付けをすることとした。


 で、丸つけ会場(笑)の空き教室に来たのだが…

男「どうしてお前がいる」

女「それはこっちのセリフ。何?もしかしてストーカー?」

男「んなわけあるかよ。なんでいるんだ?」

女「丸つけするため。あんたの方こそ、なんでいるの?」

男「俺も丸つけのためだよ。お前、教科係だったっけ?」

女「そうだけど。あんたも教科係だったとはね」

遅れて申し訳ない。色々と忙しかった。ゆっくりと書き込んでいこうと思います。

トリ付けてなっ勝ったでごわすの巻。
投下再開。



男「知らなかったのかよ。ま、俺も知らなかったけどさ」

女「なにそれ」

 とりあえず着席。

女「…なんで前に座るの?」

男「丸付けするからに決まってんじゃん」

女「丸つけするために私の前に座らないといけないの?」

男「広い教室で二人で分担して丸付けするのに離れて座るバカがとこにいるんだよ」

女「あんたがそのバカだと思ってたわ」

男「残念だったな。俺はバカじゃなかったようだ」

女「くだらない話はいいからさっさと丸つけしてくれない?」

男「話フったのどっちだよ」

女「あんたよ」

男「お前だろ!」

女「ハァ…。いいから、丸付ける!」

男「…はい」

カリカリカリ(丸付ける音)

男「…おい」

女「…」カリカリ

男「…おーい!」

女「…」カリカリ

男「女!」

女「なによ!?うるさいの!聞こえてるから!!」

 聞こえてるなら返事しろよ。

男「そこ、間違ってるぞ」

女「え?どこ?」

男「そこの答え、間違ってるのに丸にしてる」

女「……ほんとだ。ありがとう」

男「どういたしまして」

 さて、丸つけ丸つけ~。


カリカリ
カリカリカリ


女「……あんたさ」

男「ウオッ!?びっくりしたなぁ。いきなり喋んなよ」

女「どうもすみませんね」

男「今の絶対悪いと思ってねぇだろ」

女「思ってるわよ」

男「…はいはい」

男「で?なに?」

女「あんた、さっきアニメイトって言ったでしょ?好きなの?そういうの」

男「好きだから行くに決まってんじゃん」

女「…どのアニメが好きなの?」

男「う~ん……今はラブライブかなぁ。にこ推しだよ」

女「あんた…よく普通の女子の前でオタッキーな話できるね」

男「お前だって喋り方へんだぞ。なのねっていうこともあれば~~ねっていう時もあるし」

女「あたしの勝手」

男「ふ~ん…で、好きなアニメがどうしたんだ?」

女「深い意味はないよ。ただ気になっただけ」

男「お前、ホント喋り方確立しねぇな。…もしや、お前もラブライブ好きなのか?」

女「!!……ま、まぁ好きか嫌いかと言われれば…超好き」

男「なんだよ!早く言えよなぁ~。もっと早く知っていれば休み時間とかそういう話できたのに…」

女「バカ。そんなのできるわけないじゃん。恥ずかしいよ。」

男「なんか喋り方が緩んできたな…。てか恥ずかしいのか?どうして?」

女「なら聞くけど、あなたは男友とそういう話をしてどうして恥ずかしくないの?」

男「質問に質問で答えんなよな」

女「いいから、どうなの?」

男「ん~どうしてと言われても……アニメが好きなのは俺の勝手だろ?それで俺がほかの奴らにキメェとか思われても、別にかまわないよ。男友とそういう話できて楽しいし」

女「!!……そう」

男「俺の質問に答えようぜ」

女「そだね。…私はアニメが好き。一時期はけいおんにはまって円盤をBOX買いした」

男「わお!!」

女「でも、話が合う女友達が居なくて……。そのうち、そういう会話をするのが恥ずかしくなってね」

男「なんで?」

女「だって、なぜかオタク文化って普通の人からはいいイメージないでしょ?」

男「あ~まぁな」

女「しかも、オタクなんて男子が大半だから…」

男「で、俺と男友との会話に入りたかったんだな」

女「そ、そんなわけ……」

男「入りたかったなら早く言えよな」

女「言えるわけないじゃんか!他から見たらオタク男子とオタク女子が会話してるってことになるでしょ?」

男「じゃあ女子ならいいのか?」

女「そんな簡単に女子のオタク友達見つけれたら苦労しない…」

男「え?お前まさか知らないのか…?」

女「え?何を?」

男「女友がオタクだってこと」

女「……えええええっ!?」

男「うっせーよ。女友はかなりのヘビーユーザーだぞ?」

女「え、でも女友にはそんな素振り一度も…」

男「あ~~3年になってから女友と一回もそういう会話してねーからな。傍から見たらそう見えるわな」

女「え、え?…ってことはかなり身近に女子のオタク友達はいたってこと?」

男「そういうことになるな」

女「なにそれぇ~早く行ってよね……」

男「それは俺のセリフ」

ガラガラッ

数学教師「おうおまえら丸つけしてもらってすまんな。終わったか?」

男「え?あ、えっと…」

 話してて三分の一終わってない…

女「わたしがミスを連発し、男くんに直してもらってたら全部終わりませんでした…」

 なんだよコイツ。雰囲気変わりやがって。

数教「そうか…。もう5:00だしな。お前らは帰っていいぞ。あとは俺がやる」

女「ありがとうございます!」

男「あざます…」


 こういって俺たちはそそくさと空き教室を後にした。

 下駄箱前…

男「お前、家どこらへんなんだ?」

女「二丁目らへん」

男「お、おれんちの近辺じゃん。ついでだし一緒に帰ろうぜ」

女「いいけど」


テクテクテクテク


男(俺、ふつうに女の子と一緒に下校してんじゃん!すげー!俺すげー!!)

女「…なんかしゃべってよ」

男「あ?あぁ、そうだな」

女「一緒に帰ろうって言ってなんもしゃべんないのは反則だからね」ベーッ

 そう言ってあっかんべーしてくる。なにこの小動物。めっちゃ可愛いんですけど。
 そういえばこいつは美女だった。忘れてたぜ。
 
 …やっべ、緊張してきた。会話の種…会話の種…。
 !

男「お前さ、学校生活で俺に素っ気なかったろ?なんでだ?」

 これは気になっていたことだ。失礼なことをしてたら謝らないといけないし。…ま、心当たりないんですけどね。

女「オタクを隠さないあなたにイライラしてたから」

男「なんでやねん」

女「さっきも言ったでしょ?オタクを隠したい私にとって、あんたは正反対の存在なの。だからイライラした」

男「なら、なんで今は普通なんだよ」

女「あんたが意外といい人だったからね。ただのキモオタだと思ってた」

男「お前…最低だな」

女「最低で結構。っていうか私はお前って名前じゃない。しっかり名前で呼んで」

男「ならおm…女だって俺の事名前で呼べよな」



次の投稿まで時間開けます!

ぼちぼち投下を再開します。

女「名前ね…。いいけど」

男「おっし、それならこれからも女って呼ぶ」

女「約束よ」

 そう言って女は小指を俺の前へ突き出した。

男「…」

女「どうしたの?指切りしないの?」

男「現役JCが指切りって…」

女「なに!?悪いの!?指切りに罪はない!!」

男「ハァ…」

 めんどくさいけど、指切りぐらいならいっか。

女「指きりげんまん(ry」

男「略すなし」

女「いーじゃーん。結構長く歩いてるけど男の家ってどこら辺?」

男「信号を2つ渡って、次の角を曲がったら道あるじゃん。その道の電柱の前の青い家」

女「……!近いじゃん!」

男「何と?」

女「私んちと!」

男「まじか」

女「私の家は信号を2つ渡って次の次の角を曲がった道の、アパートの隣の家」

男「そんな近いのかよ」

 まさかそんな近くに女が住んでいるとは…。うちの近所付き合いも結構なもんだがそれでも知らなかったとはな。女の親はあまりほかと付き合わないのだろうか?

男「なぁ女」

女「何?私は男がいつまでついてくるのかが疑問に思うんだけど」

男「え?」

 周りを見てやっと気づいた。俺ん家通り過ぎてるじゃん!!

男「通り過ぎてる…だと…?」

女「はいはい帰りましょうね~」

男「冷たっ!ま、帰るけどさ。…この赤い家が女の家か?」

女「そうだけど?」

男「へ~…これでいつでも風呂を覗きに行けるな」

女「なんで風呂限定なのさ。…別に来てもいいよ?」

男「…えっ!?」

女「自己責任で来れば。見つかってその後どうなっても私は知らないけど」

男「…行きませんよ」

女「ヘッ。じゃ、また明日ね」

男「あぁ。またな」

 俺は女に手を振り家へと向かった。

 ガチャ

男「ただいま」

母「ん…おかえり」

 ソファーで昼寝をしていた母さんが目を開けてだるそうに言う。

母「もう5:30じゃない。どうしてこんなに遅かったの?」

男「係の仕事で丸付けしてて」

母「あんたの中学校は生徒に丸つけさせるの?」

男「そうみたいだよ」

 母さんはフーンと言ってスマホをいじりだす。あの釘打ちのような手の動きはLINEPOPだ。間違いない。
 学校からの手紙などなどをテーブルの上に乗せて自室のある2階へと向かう。

 ドアを開けると、ごく普通の男子の部屋が広がっていた。
 俺の親は俺のオタク趣味を否定しておらず、引きこもりやニートにならなければ好きにしていい。と考えている人だ。そのことをしっている女友から、親に理解されてるならなんでポスターとか貼らないの?と言われたことがあるが、個人的にアニメグッズで部屋を彩るのはあまり好きではない。フィギュアを飾ったりするのに抵抗はないがポスターや抱き枕、カーテンやマウスパッドetc...購入をしたことは一度もない。
 
 なぜか?
 答えは簡単だ。俺のリア充daysがいつ到来するかなど誰もわからないわけだ。なので念には念を、オタク趣味のない友達を自室にいつでも迎えれるように普通の部屋のコーディネートをしている。

ドサッ

 リュックを机の前においてベッドに倒れ込む。

男「女…いいやつだったな…」

 丸つけを一緒にするまでは、こいつはなんで俺に素っ気ないんだろうか?と気になって仕方なかったのに、答えを聞けばオタクを隠さないから…。俺ってそんなにオタクを隠してないのか?今度女友や男友に聞いてみるか…。


コンコン←ドアのノック

男「あい」

ガチャ

母「あ、男。今日カラオケ行く?」

男「家族三人で?」

母「もちろん」

男「おk。行くわ」

母「は~い。7:00に予約したから、6:40には1階におりてきな~」

ガチャ

男「あれっ!?さっき5:30だったのにもう6:00じゃん!30分もベッドにいたのかよ…。にしても」
 
 我が家の母は夜に出歩くのが好きだ。ひどい時は週3。ないときは3ヶ月はない。まず家族三人で行って、行った先で母の友達と合流して二次会として居酒屋やカクテルバー(R18)に行ったりする。たまに男友や女友も連れて行くのだが、あそこの親は結構緩いとこは緩いが厳しいところは厳しいため、しょっちゅう連れて行けるわけではない。一昨日女友を連れて行ったから今日は家族3人である。

テレテレテレテレテレレレン

 LINEだ。相手は…女友?

男「もしもし」

女友『あ、今大丈夫?』

男(風呂入って髪の毛やってだから…6:10くらいに風呂入ればいいか)

男「いまから家族でカラオケ行くから、6:10くらいまでなら大丈夫だぞ」

女友『えーっ!またカラオケ行くのー!?いーなぁいーなぁ~』

男「今日誘ってもいけないだろ?」

女友『まぁね~一昨日いったし~』

男「だろ?で、話ってなんだよ?」

女友『いや、今日アニメイト誘ってくれたでしょ?丸つけ終わってから行ったの?』

男「いや、行ってない。どうしてそんな事聞くんだよ?いつもは聞かないくせに」

女友『じゃあ、今日女ちゃんと一緒に帰った?』

 会話が成立してません。

男「ってええっ!?なんでそのこと知ってんの!?」

女友『やっぱりか。いやぁ、親との買い物の帰りに車から二人が帰ってるとこを見かけたわけ。』

男「あぁ、なるほど」

女友『それが気になって電話したの』

男「にゃるほど」

女友『それキモイ』

男「ひどっ!?」

女友『で、何があったの?』

男「あぁ、女はオタクで(ry」

女友『えぇっ!?女ちゃんオタクだったの!?さらにそれを表に出せなかったなんて…なんでそういう話を私にしてくれなかったの…?女ちゃんのバカァっ!!』

男「女友はふつうにリア充オーラかもし出してるからオタクだとは思わねーよ」

女友『もう!それ昨日男友にも言われたよ!』

男「ま、そーゆこった。頼むぞ」

女友『…何を?』

男「女友を」

女友『何投げやりなのさ。男も巻き込むよ?』

男「なら男友も巻き込もう」

女友『わかった。電話しとく』

男「よろしく~」

母「男ーっ!!はやくお風呂入りなさーい!!」

 え…?もう6:10!?

女友『はははww今日も姉貴さん元気だね』

男「迷惑なほどな。じゃ、風呂入ってくる」

女友『は~い。頑張ってね~』

 何をだよ。と思いながら電話を切る。さて、風呂風呂~。

 あ、ちなみに姉貴ってのは母さんが女友や男友に、あたしのことは姉貴と呼びなさい!と言ったから定着した。たまに周りから変な目で見られるが気にしたら負け。
 あと、男友は母さんのことを姉貴と呼ばない。


 そういや、男友って俺の親のことどうやって呼んでんだ?呼んでるとこ見たことないな。




チャポン…

 さて、風呂に入ってるうちに俺のスペックについて軽く話しておこう。
 勉強ではいつも20位以内。成績は4.2くらいが平均。運動神経は無いけど野球で鍛えられた。足は早いと思う。
 次は友達関係、友達と呼べる奴らの人数は、いち、に………はい次。
 学級では教科係。だいたい教師がめんどくさいことをやらされる、提出物の返却とか。
 好きなアニメはラブライブ、にこ推し。希もいいと思う。
 好きなゲームは据え置きならKH2、この2ってとこが大事。携帯機なら無難にMH3P、この3Pが大事。まぁ2Gでもいいんだけどね。スマホのゲームはスクフェス、課金は…あんまりしてない、あんまり。
 PCはノート、おかげでゲームをするときは重い。チキショウメ。
 こんなとこかな?あ、誕生日は5/12。もうすぐだ。誕プレ、お待ちしてます。






母「たらいまぁ~~」

父「はいはい、まず靴脱いでな~」

母「おえっ…吐きそ…」

男「そんななるまで飲むなよな…」

母「大人の勝手だーー!」

父「はいはい、吐きそうならしゃべんないでな。男、俺だけで大丈夫だから寝とけ。明日も学校だろ?」

男「うい、お言葉に甘えるよ。父さんも明日仕事なんだから無理すんなよ」

父「はいおやすみ」

母「zzz」

男「おや~~」

ガチャ

ドサッ

男「ねみぃぃぃぃぃぃっ!!!」

 時刻は深夜の2:40。何があったかは察してくれ。とりあえず眠いし疲れた。大人への対応は大変だな…

男「ん?LINE来てるやん」

 開くと女友からだった。

女友[女ちゃんもLINEしてるみたいだから連絡先教えとくね~]

男「おぉ。さすが、っと…」

 さすがに返信は来なかった。そりゃそうか。
 とりあえず友達に追加はしとくか。

男[男だ。女友から聞いてるだろ?そんなわけでよろしく]

 完璧だな。さすが俺。

 ねみぃ、iphoneをまくらの上に放り投げて目をつぶる。

男(今日はいろいろあったな、女とも仲良くなれたし。まさか数学の丸つけで仲良くなるとは…)

男(ん?数学…?)

男「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!?」

父「うるせーっ!!!!」

男「あ、ごめーん!」

 しまった、ついつい大声を出してしまった…。でも、数学の宿題を忘れていた!!
 でも冷静に考えれば俺は学校で宿題をやるじゃないか。なんだ、安心安心。寝よ。
 そこで俺は目をつぶって闇の中へと飛び込んだ。(あれ、なんかこれかっこいい)

iphone「それぞれのすぅ~きなこぉとぉでぇがんばれぇるならぁっ♪」

 そこで闇の中から生還した。

男「タップして停止っと…」

 時間は…6:30か。ホントあっという間だな。


ガチャ

男「おはよ~」

父「おう、おはよう」

 父さんは配送業をしている。月に休みは10日だけだ、でもこの人が頑張ってくれてるから我ら3人は生きていれる。感謝。

父「はやく飯食えよ」

 俺はこんな父さんが大好きだ。

男「…おう!」

 
 あ、ホモホモしくはない。尊敬してるってことな。





男「おっはーー」

男友「おはよう」

眼鏡「おはよう」

男「お、今日の眼鏡は早いな」

眼鏡「朝早くに目が覚めちゃって、暇だったから早くに来た」

男「おつかれ!!」

 眼鏡はありがとうと小さな声で言い、何かをしだした。

男「よう男友!遊戯王TIMEや!!」

男友「いいじゃろう」



2敗だった。




先生「朝の先生からの連絡はなんもない。今日を頑張れば明日からGWだが気を抜くなよ~。いてつくはどう撃たれるぞ」

 そいつは大変だな。

先生「おっし、じゃあ号令係~よろしく」

号令係「起立、気を付け、終わります」

クラスメイツ「終わりまーす」

ガヤガヤガヤガヤ

女友「女ちゃん、持ってきてくれた!?」

女「うん、持ってきた!放課後渡すね!!」

 おぉ~見事に意気投合してるな。あとで仲間入りしよ~っと。

ガラガラッ

数学教師「お前ら座れ~。チャイムなるぞ~」

 全員が一斉に座り出す。チャイム着席を守るのはうちのクラスのいいところだな。

DingDong

号令係「起立、気を付け、はじめます」

クラスメイツ「まぁ~す」

 ここではじめますと言わないのは思春期だからだろうか?一生の謎だな。

数学教師「じゃあこないだ提出してもらった宿題から返すぞ~。今回は男と女に丸付けを手伝ってもらった。拍手」

888888888888888888

 なんか照れるな。

 出席番号順に取りに行っている中、俺は心の中になにか違和感を覚えた。なんだ?このモヤモヤしたものは…?なんだ?なんなんだ!?女友や男友、女、眼鏡、クラスメイトにも変化はない。でもモヤモヤする…なんなんだよ!これ!?

数学教師「おい男!さっさと取りに来い!」

男「あ、はい」

 数学教師から宿題をもらって、宿題を見つめる。全問正解。俺天才じゃん。
 でも、このモヤモヤはなんだ?まさか……

数学教師「全員に渡ったか?渡ってるな~」

 まさか、このモヤモヤは……

 恋か!?

数学教師「おっし、じゃあ宿題回収するぞー」

男「」




 このあとにクラスメイトの前で一発ギャグをやらされ、超ずっこけて、すべりからくる笑いも起きなかったことは良い黒歴史。

キーンコーンカーンコーン

女友「今日から男の家に男友と泊まるね~」

男「放課後になってからの第一声がそれかよ」

女友「いいでしょ?泊りに行っても?」

男「まぁ、お前の親がいいならいいと思う」

女友「いえーい!男友ももう了承してもらってるよ!」

男「そうなのか?」

男友「b」

男「目的かなんかあんの?」

女友「いやぁ、うちがね~GW中ずっと家族旅行に行くの。で、土曜日はいるから男の家に泊まるの」

男「う~ん、話が繋がってない」

男友「いいじゃないか、今更。俺たちの那珂だろ?」

男「おい、漢字がアイドルになってるぞ」

男友「それはうp主が艦これをしているという証」

男「なかって打って那珂が出ないと艦これしちゃだめなのかよ」

男友「あくまで証」

 男友との会話は飽きない。ま、この会話はこれで終わったけど。

男友の読み方は「だんゆう」じゃなくて「おとことも」
女友も同じく。

あと、遅いですがエロは多分ないです。

多分。

女友「おじゃましまーす!」

男友「お邪魔します」

母「いらっしゃ~い、男から話は聞いてるわよ。ゆっくりしていってね」

女友「ラジャです!」

男友「b」

男「はいはい、二階来ような」

女友「乱暴するのね!?エrムグッ!?ムグゥゥゥゥッ!」

 男友が女友の口を手で押さえた。グッジョブd

男友「b」



女友「男の部屋は相変わらず普通だなぁ~」

男友「でも落ち着く」

男「どもども」

 女友と男友はベッドの上に座り、俺は机の椅子の上に座ってる。男友と女友とは幼馴染だから性的なこととかはなにも意識しない。さすがに常識は持ってるけど。

女友「スマブラやろーよ!」

男「いいぜ~」

男友「俺めっちゃつええぞ」

 女友はレースゲーが得意、男友は格ゲーとFPS、俺はRPGと音ゲー。うん、どうでもいいか。

女友「あたし足が赤い方のピンクの悪魔~」

男友「俺は電気鼠」

男「じゃあ俺はリンk

男友「そこで普通に名前言うなし」


 戦闘は接戦だった。が、男友が一位、女友二位、CPU三位、俺ビリだった。

男友「CPUに負けるとか…プッwwww」

男「笑うなっ!!」

女友「あ、私ちょっと行ってくる!」

 そう言ってスマホを握り締めて1階へと駆け下りていった。
ガチャ
 どうやら家の外に出たようだ。

男「あいつ、どうしたんだ?」

男友「さぁ?」

 数分後…

女友「男ーっ!」

男「なんだ?男友も来い!」

 二人で階段を駆け下りていく。
 すると、そこには驚くべき光景があった。

 なんと、母さんと女が超絶楽しそうに会話していたのだ。

男「…どういうこと?」

女友「私もびっくりしてる。会って1分でこれよ?」

男「わお…じゃなくて、なんで女が!?」

女友「え?女ちゃんも呼んだんだよ?男友から聞いてない?」

男「ぜんぜん」

 そう言って後ろの男友を見つめる。

男友「…………忘れてた\(^^)/」

女友「男友くぅん。ちょっとおいで☆」

男友「その星に悪意しか感じない」

女友「いいから来い」

男友「はい」

 女友は男友を連れて2階へ行った。南無。

母「ちょっと男!こんな可愛い子が友達なら早く連れてきなさいよ!」

男「俺は女が来ることを知らなかったんだ…ん?待てよ?ってことは女も泊まるのか?」

女「うん」

男「うんて、親に了承得たのかよ!?」

女「得たよ?おうおう行ってこい行ってこいって」

男「なんじゃそりゃあ…」

母「寝る場所は男の部屋なんだけどいい?」

女「大丈夫ですよ!姉貴様!」

 その呼び名も浸透してんなおい。

男「とりあえず、2階行くぞ」

女「嫌だ!姉貴様とお話する」

母「あらあらこの子は。可愛いわね」

 母さんは女をなでなでする。確かに撫でたくなるほど可愛いが…ってそうじゃない!!

男「いいから来いって」

母「いいじゃない、私は別に女と会話してても全然大丈夫よ?」

男「」



ガチャ

女友「おかえりー。あれ?女ちゃんは?」

男「下で母さんとトーク」

女友「あらま!姉貴ファミリーに一人追加だね!」

男「ハァ…。あれ、男友は?」

女友「あぁ、この椅子のこと?」

 女友が座っているのは足をベッドの上に乗せて手を床の上に乗せ、腕たての状態をキープしてる男友の背中の上だった。

男「…どんまい」

明日も朝早いので今日はここまでにします!
誰か見てくれてるのかな…?
不安だけど書いたからには完結までもっていきたいです!
なにかあったら書き込んでください!

投下をまた再開します。

母「男~」

 スマブラで真っ先にストックがなくなり、漫画を読んで暇つぶしをしていたら1階の母さんから呼ばれた。

男「なに~?」

母「ちょっと~」

男「は~い」

 女友と男友に、行ってくる、とアイコンタクトして1階へ降りる。

男「なした?」

母「せっかくだしさ、今日カラオケ行かない?」

男「昨日も行ったじゃん」

母「いいじゃな~い、今日しかいけないんでしょ?女友。」

男「GW中はな」

女「いいじゃん!!行こうよ!」

男「お前、いつからそんなに態度大きく…」

母「けってーい!女友と男友に、お風呂入ってもらって」

女「一緒にですか!?」

母「いや、さすがにあの子達といえども一緒は認められないわ~」

男「先に女友でいいな?」

母「ベリグッ!」

男「おーい!女友ー!風呂入っちまえー!!」

女友「は~い!」

男「じゃ、俺は二階で男友と遊んでっからb」

女「私も行く~」

男「はいはい」

 女がこんなにフレンドリーとは…学校とは全然ちげーな…。年上が得意なのかな?

ガチャ

男「バッグはそこらへんに置いといてくれ」

女「は~い。聞いたとおり、普通だね」

男友「それみんなに言われるよな。男」

男「いいじゃん!普通な部屋!」

女「おーっ!ベッドじゃーん!」

 そう言って女はベッドにダイブする。

男「えっ!?ちょっ」

女「何?」

男「い、いや…」

 今、女がベッドに飛び込んだ時に、汗の臭いとかするから離れろっ!って言おうとしたんだが、よく考えれば同じ異性の女友に何も言わないのに女だけには言うのは変だよな。

もしかしたらこれからあんまり投下できないかもです。

完結には持ってく

 女友が風呂から上がってきた。バスタオル一枚で上がってきたため女は驚いてたが、女友を見て驚かない俺や男友に対して一番驚いてた。
 続いて男友が風呂に入りに行って、着替えた女友が女と会話してる。(着替え中は部屋から退出してました)

女「女友ちゃんって好きな人いるの?」

女友「ブフッ!!」

 女友が盛大にオレンジジュースを吹き出した。あぁ…カーペットが…。

女友「いきなりどうしたのさ」

女「いや、単純に気になって」

女友「気になってってwwいないよ~」

 そう言ってオレンジジュースを再び飲む。

女「え~~てっきり男が好きなのかと思ったよ」

女友「ゴフッ!」

 女友がまたむせたが、今度はコップの中にこぼした。女友グッジョブ。

女友「もーー。それ、久しぶりに言われたよ~」

女「え?言われたことあるの?」

女友「うん、何度も言われたことがあるよ」

女「…そうなの?」

 こっちみんな。

男「…まぁ、何度もあるな」

女「…それで、二人共どうも思わないの?」

男「別に」

女友「なんとも思わないよ」

女「…あんたらおかしいよ」

男「そうか?知ってるかもしれんが俺と女友は幼馴染ってやつなんだ。そういう感情は抱かないさ」

女友「そういうことだよ~」

女「…おかしすぎだよっ!」

男友「お~い、風呂あいたぞー」

 一階から叫ばれる。相変わらず早いな。

男「じゃ、俺が…」

女「私入ろーっと」

 女は素早くドアを開けて一階へ駆け下りていった。

男「は…早っ…」


カポーン

男「ふぅ…。まさか女も泊まるとは…」

 そう呟くと微妙に響く。この微妙に響くのが風呂の良さだと思う。
 浴槽の中で目をつぶるととても眠くなる……やべ、まじで寝そう…。
 女も、この浴槽に入ったんだよな…。





 ハッ!?いけないことを想像しそうになってしまった…。

男「やめろ男!おまえはそんなやつじゃないだろ!!」

女「何言ってるの?」

男「うおっ!?お、女っ!?」

女「何?ドア越しにあたしがいたらまずいの?」

男「いや、まずいだろ…」

女「いいじゃん。見えないし」

男「そういう問題かよ…ってかいつから居たんだよ」

女「ふぅ…。まさか女も泊まるとは…ってくらいから」

男「オオフ……。で、何用?」

女「あぁ、バスタオルどこにかければいい?」

男「母さんに聞けよな」

母「電話してた」

男「あぁ~~成る程。バスタオルだろ?そこにかかってないか?」

女「かかってる」

男「そこになんもかかってないハンガーあるだろ?それにかけておいてくれ」

女「は~い」

バスタオルカケカケ

女「では!失礼しました~」

男「はーい」

ガチャ

 …さて俺も上がるか。



 ちなみに女のバスタオルの匂いは嗅いでないぞ。決して嗅いでない。嗅ぎたかったけど。

また次まで時間空きます。
こうすれば?とかありましたらカキコしてくだせぇ

父「ただいまー!」

女「おかえりなさい!お父様!」

父「…?」

母「紹介するわ、新しい娘よ!」

女「娘です!」

父「娘か!ならしょうがないな!」

男「ちげぇよ!」

 父さんが仕事から帰ってきた。母さんと女と俺で出迎えしたのだが、また暴走してやがる(女友と男友はゲーム)

父「知ってる。女ちゃんだろ?よく配達に行くんだ」

女「はい!よく配達しに来てくれてます!」

 接点あんのかよ…。

母「女友と男友呼んできて、父さんは着替えて!行くよ!」

男・父「はーい」


ガチャ

男「おいお前ら、用意しろ。行くぞ」

男友「了解、俺はもう用意してある。問題は女友」

女友「あ、私はこのままでいいや」

男「指定ジャージで行くのかよ」

女友「…?うん」

男友「おしゃれくらいしたら?それくらいなら待ってもらえるでしょ」

女友「え~~めんどくさ~い」

男「待っててやるから、早く着替えろよ」



タタタタ

女友「おまたせ~」

男友「またせた」

母「OKね?よし行くぞー!」

女「おーっ!」

 男友と女友が同じ空間で着替えとかしてたのを誰も突っ込まないのだろうか?
 …ま、いいんだけどね。

カラオケ屋

店長「いらっしゃいませ!」

母「こんばんわ~っ空いてる?」

店長「バッチリ空いてます。いつもの部屋でよろしいですか?」

母「よろしく!」

店長「時間はどういたしますか?」

母「ん~~……3!」

店長「了解しました」

女「ねぇ」

男「あ?なんだ?」

女「なんであんなフレンドリーなの?」

男「いっつも来てるし、なにより俺の母さんだから」

女「納得」

 すんなよ。

店長「3番のお部屋になります!ごゆっくりどうぞ!」

ゴユックリドウゾー!


ガチャ

母「ん~~!やっぱこの部屋が落ち着くわね~!」

 そう言って、席に着く。母さんの横には女が、その向かいの席には右から俺、男友、女友が、残った席には父さんが座った。

母「男!飲み物たのめ!」

 テレフォンに一番近いのがの俺だからか……くそっ!男友に座らせとけばっ!

男「…お前らいつもの?」

 男友と女友は首を縦に振る。

prprprprprpr

店員『はいカウンターです』

男「えっと、生2つ、コーラ2つ、メロンソーダ1つ」

男「あ」

 とあることに気づき目を向ける。

男「女、なににする?」

女「…アイスミルクティー」

 ちょっと怒ってる。まぁ忘れてしまってたからな、当然といえば当然か。

店員『以上でございますか?』

男「あとアイスミルクティー1つ、以上です」

店員『かしこまりました。ごゆっくりどうぞ!』

ガチャッ

 …あとで謝ろう。


 俺は度肝を抜かれていた。多分、女以外みんな。

 飲み物が届いて乾杯をすると女がさっそく曲を入れた。
 女が部屋の明かりを調節し、テレビ画面に映ったのはプラネタリウムの文字。
 あの〇塚愛さんのプラネタリウムだ。

 とても難しい曲だし、女の性格があれだから、みんなあ~って感じだった。

 しかし歌に入ると一変。
 本人?って思うほどの上手さ。優しく包み込まれるような歌声。
 あれ?コイツ誰だっけ?って一瞬思ってしまった。みんなそうだったみたいで歌に釘付けだった。

 気付けば歌が終わっていた。

母「すごーい!」88888888888888888888888

女「そんなぁ~ヘタですって!」

 傍から見るとただのぶりっ子なんだが、性格を知っているためそうは思えない。

男「う…うま…」

女友「…女ちゃんの後には歌いたくないなぁ」

男「それな」



ウィーン

店長「またおこしくださいませー!」

 3時間たっぷり歌って(母さんと女が)ヘタヘタになりながらカラオケを出る(母さんと女が)

母「疲れたね~」

男「母さんと女がな」

女「喉痛い~」

 そりゃな。

男友「男。」

男「あ?どうした?」

男友「女友がのど飴を買いたいらしいからコンビニに付き添いしてきていいか?」

女友「ごめんね~」

男「お前も痛いのかよ」

男友「ゲームしてる時に叫びすぎたらしい」

男「わかった。行ってこい」

男友「ありがとう。女友、行こう」

女友「あい」

 そう言って向かいにあるコンビニに歩いて向かう。

女「あれ?あの二人どうしたの?」

男「用足しだってよ。すぐ帰ってくるから待っててくれや」

母「は~い!」

父「外で大きな声を出すんじゃない」

母「は~い!」

 酒がかなり入ってる。

女「姉貴様可愛い~!」

男「……俺も付き添いすれば良かったな」


ガチャッ

母「ただいまー!」

 あのあと、母さんの行きつけの居酒屋に2時間ほどよってから帰宅。

男「疲れた…シャワー浴びるわ」

女友「私も一緒にあびるー!」

男「俺のあとで浴びような~」

女友「ケチー」

女「あ、男」

男「あ?」

 女は俺にスマホの画面を見せてくる。

[男だ。女友から聞いてるだろ?そんなわけでよろしく]

女「これ、ほんとに男?」

男「そうだけど」

女「おk~追加しとくね」

 いやいや、男って書いてるし女友から~って書いてるじゃん。とは言わなかった。






男「女友~シャワー空いたぞ~」

女友「は~い!」

 2階からドタドタと音がして、バスタオルを持った女友が降りてくる。

女友「男友は入らないって」

男「ラジャ」

タタタタッ

 リビングの横の和室を見ると母さんと父さんが寝てた。

女「姉貴様とお父様って和室で寝るんだ」

男「そうだけど」

女「ふ~ん」

男「それがどうしたん?」

女「ただ気になっただけだよ?」

男「そうか」

 女を見てみる。パジャマ姿も可愛い、けっこうダボダボだ。

男「それ、スボン下がらないのか?」

女「あ~、寝てたら下がってくるww」

男「でも着るのね」

 愛着ってやつだと思う。

男「で、女はどこで寝る?」

女「一応、リビングに布団は引いてもらったんだよね。男の部屋に4人は狭いって姉貴様に言われて」

男「たしかに狭いな。男友と女友と俺が寝てもかなり狭いと感じる」

女「だよねー。どうしようかな…」

女友「じゃあ男は女ちゃんと寝れば?」

男「いつの間に」

女友「ついさっき」

男「で、なんで俺が女と?女友が寝ればいいのに」

女友「私は男友とゲームしなきゃ。いっつも男寝落ちするし」

男「そりゃあレベルが高すぎてついていけないから…」

女友「じゃあ決定!男はリビングで寝ましょう!」

男「バカ。女がおkするはずねぇだろ」

女「いいよ」

男「いいの!?」

男「ここで悲報です」

女「ほいほい」

男「布団足りない・゜・(ノД`)・゜・」

女「まじで?え?いっつも男の部屋で3人で寝てるんでしょ?1人はベッド、それ以外は布団。ってことは布団は2つあるから、その布団をもってこればいいんじゃないの?」

男「おまえは勘違いをしているぜ」

女「?」

男「たしかに1人はベッドで寝ている、しかも俺がな。だが、女友と男友は…」

女「は…?」

男「同じ布団で寝てるのだ!」

女「やっぱり」

男「あっさりすぎだろ」

女「別に驚かないよ~」

男「そ、そうか…」

女「ん~~。じゃあ男は私とこの布団で寝るしかないね」

男「え?」

女「え?」

 


 なにこのエロゲ。

 女と同じ布団で眠る。こんなことあってよかったのだろうか。

女「ん~狭い~。もうちょっとそっち行ってよ~」

男「こっちも狭いから我慢しろよな」

女「ん~~っ」

女が俺の方を向く。

女「?どうしたの?」

男「な、なんでもない」

 やべぇ…めっちゃいい匂いする。足も普通に当たってるし、顔をもうすこし近づければkissだってできる距離だぞ…。こいつはなんも思わないのか?

女「ん~~!寒い~!」

モゾモゾ

 そう言って俺の方に近づく。ち、近っ!

女「人のぬくもりっていいねー」

男「それな」

女「ねぇねぇ」

 女が俺を上目遣いで見つめる。

男「どうした?」

女「女友ちゃんと男友ってやっぱり付き合ってるの?」

男「いや、俺が知る限りでは付き合ってないよ」

女「付き合ってないのに同じ布団で寝るの?」

男「俺らだってそうじゃん」

女「…成る程」

 納得すんなし。

シーン…

 無言の時間。寝たくない。この時間がずっと続けばいいのにって思う。
 5分はたったか?…女、寝ちゃったかな?

女「…男」

 いきなり名前を呼ばれてドキってした。

男「どうした?」

 あくまでも平然を装う。

女「ありがとう」

男「…え?」

女「男が『アニメが好きなのは俺の勝手だろ?それで俺がほかの奴らにキメェとか思われても、別にかまわないよ。』って言った時に私がなやんでたことが全部バカみたいに思えた。」

男「うん」

女「この人強いんだなって思えた。そんな風に思える人になりたいなって思った」

女「…私にとって女友も男友も大事な人。」

男「俺もだ」

女「でもね、男は…私にとって、とっても大切な人」

男「!」

 大切な人、女は俺のことをそうやって思ってたのか…。俺は…どうなんだろう?女をどういう風に思ってるんだろう…?

 答えはすぐに出たよ。


 俺は、女が好きなんだろうな。

 今思えば一目惚れの可能性もなくはない。女に話しかけてから女のことは頭の片隅に絶対にあった。
 …そうか、俺は女が好きなのか…。こまったやつだな、俺。

 女はどうなんだろう?
 大切な人って、どういうことなんだろう…?

 この間多分1秒。

女「私にとってとっても、とーっても大切な人」

男「…俺もだ」

女「!」

男「俺もお前がとっても大切だ」

女「そうなの?」

男「あぁ」

女「嘘じゃない?」

男「なわけないよ」

 女はその言葉を聞くととっても嬉しそうに枕に顔をうずめた。可愛い。

女「よかったぁ…。男、素っ気なかったりするから私が嫌いなのかと…」

男「んなわけないだろ?」

 素っ気なかったのか…注意しよっと。

女「でも、今思うと別に素っ気ないわけじゃなかったんだろうね」

男「え?」

 女は天井を見上げて言う。

女「あれも全部男。男のいいところ」

男「いいところ…なのか?」

 そう言って俺も天井を見つめる。

 心臓がバクバクする。

女「…ホントに大切な人?」

男「ホントだって」

 女はこっちを見て笑う。

女「ずっとそうでいてね?」

 なんだよこの笑顔、めっちゃ可愛いじゃん。

男「当然だって」

 ここで気になって仕方ないことを聞いてみる。

男「俺とお前って…友達?」

女「それ以上だよ」

男「え…?」

女「今の話、聞いてなかったの?」

男「いや聞いてたけど、それ以上ってどういう…」

女「もー、わかんないの?」

 頭が混乱してる。え?友達以上…?え?え?

女「もーっ」

男「?」

女「私たちは…」

 俺たちは……?




女「親友だよ!」

男「・・・おう」



 『おう』としか、答えられなかった。

また次まで時間が空くと思います。
お決まりのごとく、なにかありましたらカキコしてください。
感想、文句、質問、ガンガンお答えします。

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